JP6382098B2 - 化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、化粧料に関する。
微粒子酸化亜鉛を含有した化粧料は、カバー効果や、なめらかな使用感などが得られることが知られている。
例えば、特許文献1には、微粒子酸化亜鉛とシリコーンエラストマー粉体を含有する粉末固型化粧料が、化粧もちに優れ、なめらかでしっとりした感触を有し、肌へのフィット感に優れることが記載されている。特許文献2には、微粒子酸化亜鉛と高分子球状弾性粉体を含有する粉末化粧料が、高いスキンケア効果を有し、なめらかで肌当たりが良いことが記載されている。特許文献3には、微粒子酸化亜鉛と球状弾性樹脂粉体を含有する粉末化粧料が、カバー効果が得られ、自然な仕上りで使用感に優れることが記載されている。
特開2007−176822号公報 特開2003−81769号公報 特開2012−140340号公報
近年では、更なるカバー効果や使用感の向上が求められているが、本発明者らは、微粒子酸化亜鉛や着色顔料を含有する化粧料では、塗布初期にひっかかり感を生じやすく、塗布時にダマができやすく、ざらつきやすい、という課題を見出した。
本発明者らは、微粒子酸化亜鉛及び着色顔料と、パーフルオロアルキルシランで表面処理した特定粒子径の球状アクリル樹脂粉体を、特定の割合で組み合わせて用いることにより、上記課題を解決した化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)パーフルオロアルキルシランで表面処理した、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状アクリル樹脂粉体 0.1〜20質量%、
(B)比表面積10〜100m2/gの微粒子酸化亜鉛 0.1〜20質量%、
(C)着色顔料 0.1〜20質量%
を含有し、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.02〜50である化粧料に関する。
本発明の化粧料は、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマができにくく、ざらつきがないもので、塗布直後には、かさつき感がなく、きしみ感が少なく、肌がやわらかく、しっとり仕上がるものである。
本発明で用いる成分(A)のアクリル樹脂粉体は、球状のものである。球状とは、真球、略球状、回転楕円体を含み、表面に凹凸がある球状粉体等であっても良い。
アクリル樹脂粉体としては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸アルキレングリコール、メタクリル酸アルキレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の重合体が好ましい。
成分(A)のアクリル樹脂粉体は、パーフルオロアルキルシランで表面処理したものである。パーフルオロアルキルシランのうち、下記式で示されるトリデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理されたものが好ましい。
3C−(CF2)5−(CH2)2−Si−(OCH2CH3)3
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランとしては、大東化成工業株式会社より販売されているFHSが好適である。
粉体をトリデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理する方法としては、例えば、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランをミキサー内で滴下または添加して粉体と混合した後、熱処理を行い、必要に応じて解砕する方法や、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランを溶解又は分散させた有機溶剤液と粉体とを混合した後、有機溶剤を除去し、乾燥後解砕する方法などが挙げられる。
中でも、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランを有機溶剤に溶解又は分散させ、粉体とミキサー内で混合しながら、ミキサーを減圧下で加温して有機溶剤を除去した後、必要に応じて熱処理及び解砕する製造方法が好ましい。ここで用いる有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、ジクロロメタン、クロロホルムに代表される極性有機溶剤や、ノルマルヘキサン、トルエン、キシレンのような炭化水素系有機溶剤が適当である。
パーフルオロアルキルシランの処理量は粉体によって異なるが、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマができにくく、ざらつきを抑制する点から、アクリル樹脂粉体の質量に対して、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。また、パーフルオロアルキルシランの処理量は、アクリル樹脂粉体の質量に対して、0.05〜50質量%であるのが好ましく、0.1〜20質量%であるのがより好ましく、0.5〜8質量%であるのがさらに好ましい。
成分(A)の粉体は、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマができにくく、ざらつきを抑制する点から、粒子径0.01μm以上1.0μm以下であり、0.1〜0.7μmが好ましく、0.2〜0.5μmがより好ましい。
また、成分(A)の粉体は、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマができにくく、ざらつきを抑制する点から、平均粒子径0.1〜0.5μmであるのが好ましく、0.3〜0.4μmがより好ましい。
なお、本発明において、成分(A)の粒子径は、パーフルオロアルキルシランで表面処理した状態で測定したものを指し、その測定方法は、電子顕微鏡の映像で観察し、測定粒子100個中の粒子の数を測定され、ヒストグラムを作成して得られる個数基準の粒子径分布である。又、平均粒子径は、個数基準の粒子径のメディアン径(50%径)分布により求められる。
また、本発明においては、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマができにくく、ざらつきを抑制する点から、全ての球状アクリル樹脂粉体の30質量%以上が、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状アクリル樹脂粉体であるのが好ましく、50質量%以上がより好ましく、75質量%以上がさらに好ましい。
成分(A)は、1種又は2種以上を用いることができ、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマができにくく、ざらつきを抑制する点から、含有量は、全組成中に0.1質量%以上であり、0.3質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、20質量%以下であり、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に0.1〜20質量%であり、0.3〜15質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましく、1〜8質量%がさらに好ましい。
成分(B)の微粒子酸化亜鉛は、比表面積が10〜100m2/gのものであり、良好な使用感を得る点から、比表面積が15〜95m2/gのものが好ましい。
成分(B)の微粒子酸化亜鉛は、そのまま使用することができるが、必要に応じて、例えば、シリコーン処理、脂肪酸処理、ラウロイルリジン処理、レシチン処理、N−アシルアミノ酸処理、金属石鹸処理、フッ素化合物処理、アルキルシラン処理等の疎水化処理したものを用いることもできる。微粒子酸化亜鉛の分散性を向上させる点から、シリコーン処理したものが好ましく、通常の方法により処理したものを用いることができる。
なお、微粒子酸化亜鉛を疎水化処理した場合、成分(B)の含有量や比表面積は、疎水化処理した剤を含めての質量や比表面積を意味する。
成分(B)は、1種又は2種以上を用いることができ、化粧持ちに優れ、良好な使用感を得る点から、含有量は、全組成中に0.1質量%以上であり、0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、20質量%以下であり、15質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に0.1〜20質量%であり、0.5〜15質量%が好ましく、1〜8質量%がより好ましい。
本発明において、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマができにくく、ざらつきがなく、塗布直後には、化粧持ちに優れ、かさつき感がなく、きしみ感が少なく、肌がやわらかく、しっとり仕上がる点から、0.02以上であり、0.03以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.7以上がさらに好ましく、50以下であり、15以下が好ましく、10以下がより好ましく、8以下がさらに好ましい。また、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、0.02〜50であり、0.03〜15が好ましく、0.05〜10がより好ましく、0.7〜8がさらに好ましい。
成分(C)の着色顔料としては、通常の化粧料に用いられるものであればいずれでも良く、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物;マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体;更にカーボンブラック等の無機顔料、タール系色素、レーキ顔料等の有機顔料、カルミン等の天然色素などが挙げられる。
成分(C)の着色顔料は、成分(B)と同様、そのまま使用することができるが、必要に応じて、疎水化処理したものを用いることもできる。
肌のむらづきを抑制し、自然な仕上がりを得る点から、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン処理したものが好ましく、通常の方法により処理したものを用いることができる。
なお、着色顔料を疎水化処理した場合、成分(C)の含有量は、疎水化処理した剤を含めての質量を意味する。
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができ、肌のむらづきを抑制し、自然な仕上がりを得る点から、含有量は、全組成中に0.1質量%以上であり、1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、20質量%以下であり、17質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に0.1〜20質量%であり、1〜17質量%が好ましく、2〜15質量%がより好ましい。
本発明の化粧料は、さらに、成分(D)として、25℃で液状のエステル油を含有することができ、塗布中のかさつきやざらつきを抑制できる。ここで、液状とは、流動性を有するもので、ペースト状のものも含まれる。
25℃で液状のエステル油としては、通常の化粧料に用いられるものであればいずれでも良く、例えば、アボガド油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、アマニ油、綿実油、大豆油、パーム油。ヤシ油、ヒマシ油、ホホバ油、ヒマワリ油、ツバキ油、トウモロコシ油、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸オレイル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン等が挙げられる。また、クリーム状やペースト状として、ラノリン、トリラノリン脂肪酸グリセリル、軟質ラノリン脂肪酸、ワセリン、分岐又はヒドロキシル化した脂肪酸コレステリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル(ヘキサオキシステアリン酸ジペンタエリトリット等)、イソステアリン酸硬化ヒマシ油、モノヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油、トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリド、乳酸ミリスチル、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、ダイマージリノール酸(フィトルテリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、オレイン酸フィトステリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)が挙げられる。
なかでも、ホホバ油、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸イソトリデシル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)が好ましい。
さらに、イソノナン酸イソトリデシル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリルがより好ましく、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルがさらに好ましい。
これらエステル油は、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
成分(D)の25℃で液状のエステル油は、1種又は2種以上用いることができ、使用感が良好で、塗布中、ダマの形成を抑制する点から、含有量は、全組成中に0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、15質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。また、成分(D)の25℃で液状のエステル油の含有量は、全組成中に0.1〜15質量%が好ましく、1〜7質量%がより好ましく、2〜5質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(D)に対する成分(A)の質量割合(A)/(D)は、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマができにくく、ざらつきがない点から、0.03以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.1以上がさらに好ましく、20以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下がさらに好ましい。また、成分(D)に対する成分(A)の質量割合(A)/(D)は、0.03〜20が好ましく、0.05〜5がより好ましく、0.1〜3がさらに好ましい。
さらに、本発明の化粧料は、水を含有することができる。水の含有量は、使用感や安定性に優れる点から、全組成中に1質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましく、70質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。また、水の含有量は、全組成中に1〜70質量%が好ましく、15〜45質量%がより好ましく、25〜40質量%がさらに好ましい。
本発明の化粧料は、前記成分のほか、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、成分(A)、(B)及び(C)以外の粉体、成分(D)以外の油性成分、界面活性剤、水溶性及び油溶性ポリマー、エタノール、多価アルコール、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤などを含有することができる。
本発明の化粧料は、通常の方法に従って製造することができ、剤型としては、液状、乳液状、クリーム状、ジェル状、粉末状、固形状が挙げられ、乳液状、クリーム状が好ましく、乳液状、クリーム状としては、油中水型乳化化粧料が好ましい
また、本発明の化粧料は、ファンデーション、化粧下地;ほお紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅等のメイクアップ化粧料;日やけ止め乳液、日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料などとして適用することができる。
本発明の化粧料は、油中水型乳化化粧料の場合、配合安定性、使用性、使用感の点から、25℃における粘度が2000〜200000mPa・sであるのが好ましく、3000〜100000mPa・sがより好ましく、3500〜15000mPa・sがさらに好ましい。
ここで、粘度は、25℃において、粘度計(東機産業社製、VISCOMETER TVB-10形粘度計、回転数6r/min,ローターNo.M3、1min)で測定する。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
<1>次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)パーフルオロアルキルシランで表面処理した、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状アクリル樹脂粉体 0.1〜20質量%、
(B)比表面積10〜100m2/gの微粒子酸化亜鉛 0.1〜20質量%、
(C)着色顔料 0.1〜20質量%
を含有し、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.02〜50である化粧料。
<2>成分(A)のアクリル樹脂粉体が、好ましくは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸アルキレングリコール及びメタクリル酸アルキレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の重合体である前記<1>記載の化粧料。
<3>成分(A)のアクリル樹脂粉体が、好ましくは、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理されたものである前記<1>又は<2>記載の化粧料。
<4>成分(A)のアクリル樹脂粉体において、パーフルオロアルキルシランの処理量が、好ましくは、アクリル樹脂粉体の質量に対して、0.05質量%以上であって、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の化粧料。
<5>成分(A)の粉体が、好ましくは、粒子径0.1〜0.7μmであって、0.2〜0.5μmがより好ましい前記<1>〜<4>のいずれか1記載の化粧料。
<6>成分(A)の粉体が、好ましくは、平均粒子径0.1〜0.5μmであって、0.3〜0.4μmがより好ましい前記<1>〜<5>のいずれか1記載の化粧料。
<7>全ての球状アクリル樹脂粉体の30質量%以上が、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状アクリル樹脂粉体であるのが好ましく、50質量%以上がより好ましく、75質量%以上がさらに好ましい前記<1>〜<6>のいずれか1記載の化粧料。
<8>成分(A)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.3質量%以上であって、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<7>のいずれか1記載の化粧料。
<9>成分(B)の微粒子酸化亜鉛は、好ましくは、比表面積15〜95m2/gである前記<1>〜<8>のいずれか1記載の化粧料。
<10>成分(B)の微粒子酸化亜鉛が、好ましくは、疎水化処理したものであって、シリコーン処理したものがより好ましい前記<1>〜<9>のいずれか1記載の化粧料。
<11>成分(B)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.5質量%以上であって、1質量%以上がより好ましく、15質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましい前記<1>〜<10>のいずれか1記載の化粧料。
<12>成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、好ましくは、0.03以上であって、0.05以上がより好ましく、0.7以上がさらに好ましく、15以下が好ましく、10以下がより好ましく、8以下がさらに好ましい前記<1>〜<11>のいずれか1記載の化粧料。
<13>成分(C)の着色顔料が、好ましくは、疎水化処理したものであって、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン処理したものがより好ましい前記<1>〜<12>のいずれか1記載の化粧料。
<14>成分(C)の含有量が、好ましくは、全組成中に1質量%以上であって、2質量%以上がより好ましく、17質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい前記<1>〜<13>のいずれか1記載の化粧料。
<15>さらに、成分(D)として、25℃で液状のエステル油を含有することができ、25℃で液状のエステル油が、好ましくは、ホホバ油、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸イソトリデシル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)であって、イソノナン酸イソトリデシル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリルがより好ましく、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルがさらに好ましい前記<1>〜<14>のいずれか1記載の化粧料。
<16>成分(D)の25℃で液状のエステル油の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、15質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<15>のいずれか1記載の化粧料。
<17>成分(D)に対する成分(A)の質量割合(A)/(D)が、好ましくは、0.03以上であって、0.05以上がより好ましく、0.1以上がさらに好ましく、20以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下がさらに好ましい前記<1>〜<16>のいずれか1記載の化粧料。
<18>さらに、水を含有することができ、水の含有量が、好ましくは、全組成中に1質量%以上であって、15質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましく、70質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<17>のいずれか1記載の化粧料。
<19>油中水型乳化化粧料である前記<1>〜<18>のいずれか1記載の化粧料。
<20>25℃における粘度が、好ましくは、2000〜200000mPa・sであって、3000〜100000mPa・sがより好ましく、3500〜15000mPa・sがさらに好ましい前記<1>〜<19>のいずれか1記載の化粧料。
実施例1〜8及び比較例1〜3
表1に示す組成の油中水型乳化化粧料を製造し、塗布初期のひっかかりのなさ、塗布中のダマのできにくさ、塗布中のざらつきのなさ、塗布直後のかさつきのなさ、塗布直後のきしみのなさ、塗布直後の肌のやわらかさ及び塗布直後の肌のしっとり感を評価した。結果を表1に併せて示す。
(製法)
粉体相成分を混合粉砕し、別途混合した油相成分に添加してディスパーで分散した。その後、水相成分を添加し、ディスパーで分散後、ホモミキサーで撹拌することにより、油中水型乳化化粧料を得た。
(評価方法)
専門評価者10名が、各油中水型乳化化粧料を肌に塗布したとき、初期のひっかかりのなさ、塗布中のダマのできにくさ、塗布中のざらつきのなさ、塗布直後のかさつきのなさ、塗布直後のきしみのなさ、塗布直後の肌のやわらかさ及び塗布直後の肌のしっとり感を、以下の基準で官能評価した。なお、表中の評価結果は、専門評価者10人が下記の5段階で官能評価し、10人の合計点で示した。
(1)塗布初期のひっかかりのなさ:
5;塗布初期のひっかかり感を感じない。
4;塗布初期のひっかかり感をほとんど感じない。
3;塗布初期のひっかかり感を少し感じる。
2;塗布初期のひっかかり感を感じる。
1;塗布初期のひっかかり感をかなり感じる。
(2)塗布中のダマのできにくさ:
5;ダマが見られない。
4;ダマがわずかに見られる。
3;ダマがやや目立つ。
2;ダマが目立つ。
1;ダマがかなり目立つ。
(3)塗布中のざらつきのなさ:
5;ざらつきが見られない。
4;ざらつきがわずかに見られる。
3;ざらつきがやや目立つ。
2;ざらつきが目立つ。
1;だらつきがかなり目立つ。
(4)塗布直後のかさつきのなさ:
5;かさつきを感じない。
4;かさつきをわずかに感じる。
3;かさつきがやや感じられる。
2;かさつきを感じる。
1;かさつきをかなり感じる。
(5)塗布直後のきしみのなさ:
5;肌のきしみを感じない。
4;肌のきしみをわずかに感じる。
3;肌のきしみがやや感じられる。
2;肌のきしみを感じる。
1;肌のきしみをかなり感じる。
(6)塗布直後の肌のやわらかさ:
5;肌が非常にやわらかい。
4;肌がやわらかい。
3;どちらとも言えない。
2;肌があまりやわらかくない。
1;肌がやわらかくない。
(7)塗布直後の肌のしっとり感:
5;しっとりしている。
4;ややしっとりしている。
3;どちらとも言えない。
2;あまりしっとりしていない。
1;しっとりしていない。
Figure 0006382098
実施例9(油中水型乳化化粧料)
実施例1〜8と同様にして、以下に示す組成の油中水型乳化化粧料を製造した。25℃における粘度は、9300mPa・sであった。
得られた油中水型乳化化粧料は、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマができにくく、ざらつきがないもので、塗布直後には、かさつき感がなく、きしみ感が少なく、肌がやわらかく、しっとり仕上がるものであった。
(成分)
(A)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン2質量%処理アクリル樹脂粉体
(綜研化学社製、MP−2200:粒径0.3〜0.4μm、平均粒径0.35μm、
非架橋メタクリル酸メチル粒子) 3.0(質量%)
(B)シリコーン処理微粒子酸化亜鉛
(テイカ社製、MZ−500、比表面積25m2/g)*1 4.0
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理ベンガラ
0.04
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理黄酸化鉄
0.40
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理黒酸化鉄
0.02
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理酸化チタン
1.54
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン3質量%処理タルク 8.0
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5.0
ジメチルポリシロキサン・ポリオキシアルキレン共重合体
(東レ・ダウコーニング社製、シリコーンSH3775M) 4.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 12.0
ジメチルポリシロキサン(信越化学工業社製、KF−96L−2cs)
12.0
エタノール 7.5
硫酸マグネシウム 1.0
精製水 バランス
合計 100.0
*1:メチルハイドロジェンポリシロキサンで2質量%処理したもの
実施例10(固形ファンデーション)
以下に示す組成の固形ファンデーションを製造した。
得られた固形ファンデーションは、スポンジで肌に塗布した際の、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマができにくく、ざらつきがないもので、塗布直後には、かさつき感がなく、きしみ感が少なく、肌がやわらかく、しっとり仕上がるものであった。
(製造方法)
粉体成分を混合・粉砕した後、油相成分であるジメチルポリシロキサンを加えて混合し、得られた混合物をさらに粉砕機で粉砕した。ここで得られた粉砕物を、容器に充填し、充填量10.0g、成型圧1500kgで成型して、固形ファンデーションを得た。
(成分)
(A)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン2質量%処理アクリル樹脂粉体
(綜研化学社製、MP−2200:粒径0.3〜0.4μm、平均粒径0.35μm、
非架橋メタクリル酸メチル粒子) 3.0(質量%)
(B)シリコーン処理微粒子酸化亜鉛
(テイカ社製、MZ−500、比表面積25m2/g)*1 5.0
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理ベンガラ
0.5
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理黄酸化鉄
3.0
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理黒酸化鉄
0.2
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理酸化チタン
6.0
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理マイカ 58.3
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン3質量%処理タルク 12.0
ジメチルポリシロキサン(信越化学工業社製、KF−96A−6cs)
12.0
合計 100.0
*1:メチルハイドロジェンポリシロキサンで2質量%処理したもの

Claims (4)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)パーフルオロアルキルシランで表面処理した、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状アクリル樹脂粉体 0.1〜20質量%、
    (B)比表面積10〜100m2/gの微粒子酸化亜鉛 0.1〜20質量%、
    (C)着色顔料 0.1〜20質量%
    を含有し、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.02〜50である化粧料。
  2. 成分(A)のアクリル樹脂粉体が、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸アルキレングリコール及びメタクリル酸アルキレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の重合体である請求項1記載の化粧料。
  3. 成分(A)の表面処理が、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン処理である請求項1又は2記載の化粧料。
  4. 全ての球状アクリル樹脂粉体の30質量%以上が、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状アクリル樹脂粉体である請求項1〜3のいずれか1項記載の化粧料。
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