JP2016121093A - 化粧料 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1には、微粒子酸化亜鉛とシリコーンエラストマー粉体を含有する粉末固型化粧料が、化粧もちに優れ、なめらかでしっとりした感触を有し、肌へのフィット感に優れることが記載されている。特許文献2には、微粒子酸化亜鉛と高分子球状弾性粉体を含有する粉末化粧料が、高いスキンケア効果を有し、なめらかで肌当たりが良いことが記載されている。特許文献3には、微粒子酸化亜鉛と球状弾性樹脂粉体を含有する粉末化粧料が、カバー効果が得られ、自然な仕上りで使用感に優れることが記載されている。
(A)パーフルオロアルキルシランで表面処理した、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状アクリル樹脂粉体 0.1〜20質量%、
(B)比表面積10〜100m2/gの微粒子酸化亜鉛 0.1〜20質量%、
(C)着色顔料 0.1〜20質量%
を含有し、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.02〜50である化粧料に関する。
アクリル樹脂粉体としては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸アルキレングリコール、メタクリル酸アルキレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の重合体が好ましい。
F3C−(CF2)5−(CH2)2−Si−(OCH2CH3)3
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランとしては、大東化成工業株式会社より販売されているFHSが好適である。
中でも、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランを有機溶剤に溶解又は分散させ、粉体とミキサー内で混合しながら、ミキサーを減圧下で加温して有機溶剤を除去した後、必要に応じて熱処理及び解砕する製造方法が好ましい。ここで用いる有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、ジクロロメタン、クロロホルムに代表される極性有機溶剤や、ノルマルヘキサン、トルエン、キシレンのような炭化水素系有機溶剤が適当である。
また、成分(A)の粉体は、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマができにくく、ざらつきを抑制する点から、平均粒子径0.1〜0.5μmであるのが好ましく、0.3〜0.4μmがより好ましい。
なお、本発明において、成分(A)の粒子径は、パーフルオロアルキルシランで表面処理した状態で測定したものを指し、その測定方法は、電子顕微鏡の映像で観察し、測定粒子100個中の粒子の数を測定され、ヒストグラムを作成して得られる個数基準の粒子径分布である。又、平均粒子径は、個数基準の粒子径のメディアン径(50%径)分布により求められる。
なお、微粒子酸化亜鉛を疎水化処理した場合、成分(B)の含有量や比表面積は、疎水化処理した剤を含めての質量や比表面積を意味する。
肌のむらづきを抑制し、自然な仕上がりを得る点から、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン処理したものが好ましく、通常の方法により処理したものを用いることができる。
なお、着色顔料を疎水化処理した場合、成分(C)の含有量は、疎水化処理した剤を含めての質量を意味する。
25℃で液状のエステル油としては、通常の化粧料に用いられるものであればいずれでも良く、例えば、アボガド油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、アマニ油、綿実油、大豆油、パーム油。ヤシ油、ヒマシ油、ホホバ油、ヒマワリ油、ツバキ油、トウモロコシ油、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸オレイル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン等が挙げられる。また、クリーム状やペースト状として、ラノリン、トリラノリン脂肪酸グリセリル、軟質ラノリン脂肪酸、ワセリン、分岐又はヒドロキシル化した脂肪酸コレステリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル(ヘキサオキシステアリン酸ジペンタエリトリット等)、イソステアリン酸硬化ヒマシ油、モノヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油、トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリド、乳酸ミリスチル、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、ダイマージリノール酸(フィトルテリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、オレイン酸フィトステリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)が挙げられる。
さらに、イソノナン酸イソトリデシル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリルがより好ましく、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルがさらに好ましい。
これらエステル油は、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
また、本発明の化粧料は、ファンデーション、化粧下地;ほお紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅等のメイクアップ化粧料;日やけ止め乳液、日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料などとして適用することができる。
ここで、粘度は、25℃において、粘度計(東機産業社製、VISCOMETER TVB-10形粘度計、回転数6r/min,ローターNo.M3、1min)で測定する。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
(A)パーフルオロアルキルシランで表面処理した、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状アクリル樹脂粉体 0.1〜20質量%、
(B)比表面積10〜100m2/gの微粒子酸化亜鉛 0.1〜20質量%、
(C)着色顔料 0.1〜20質量%
を含有し、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.02〜50である化粧料。
<3>成分(A)のアクリル樹脂粉体が、好ましくは、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理されたものである前記<1>又は<2>記載の化粧料。
<4>成分(A)のアクリル樹脂粉体において、パーフルオロアルキルシランの処理量が、好ましくは、アクリル樹脂粉体の質量に対して、0.05質量%以上であって、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の化粧料。
<6>成分(A)の粉体が、好ましくは、平均粒子径0.1〜0.5μmであって、0.3〜0.4μmがより好ましい前記<1>〜<5>のいずれか1記載の化粧料。
<7>全ての球状アクリル樹脂粉体の30質量%以上が、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状アクリル樹脂粉体であるのが好ましく、50質量%以上がより好ましく、75質量%以上がさらに好ましい前記<1>〜<6>のいずれか1記載の化粧料。
<8>成分(A)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.3質量%以上であって、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<7>のいずれか1記載の化粧料。
<10>成分(B)の微粒子酸化亜鉛が、好ましくは、疎水化処理したものであって、シリコーン処理したものがより好ましい前記<1>〜<9>のいずれか1記載の化粧料。
<11>成分(B)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.5質量%以上であって、1質量%以上がより好ましく、15質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましい前記<1>〜<10>のいずれか1記載の化粧料。
<12>成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、好ましくは、0.03以上であって、0.05以上がより好ましく、0.7以上がさらに好ましく、15以下が好ましく、10以下がより好ましく、8以下がさらに好ましい前記<1>〜<11>のいずれか1記載の化粧料。
<14>成分(C)の含有量が、好ましくは、全組成中に1質量%以上であって、2質量%以上がより好ましく、17質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい前記<1>〜<13>のいずれか1記載の化粧料。
<16>成分(D)の25℃で液状のエステル油の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、15質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<15>のいずれか1記載の化粧料。
<17>成分(D)に対する成分(A)の質量割合(A)/(D)が、好ましくは、0.03以上であって、0.05以上がより好ましく、0.1以上がさらに好ましく、20以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下がさらに好ましい前記<1>〜<16>のいずれか1記載の化粧料。
<19>油中水型乳化化粧料である前記<1>〜<18>のいずれか1記載の化粧料。
<20>25℃における粘度が、好ましくは、2000〜200000mPa・sであって、3000〜100000mPa・sがより好ましく、3500〜15000mPa・sがさらに好ましい前記<1>〜<19>のいずれか1記載の化粧料。
表1に示す組成の油中水型乳化化粧料を製造し、塗布初期のひっかかりのなさ、塗布中のダマのできにくさ、塗布中のざらつきのなさ、塗布直後のかさつきのなさ、塗布直後のきしみのなさ、塗布直後の肌のやわらかさ及び塗布直後の肌のしっとり感を評価した。結果を表1に併せて示す。
粉体相成分を混合粉砕し、別途混合した油相成分に添加してディスパーで分散した。その後、水相成分を添加し、ディスパーで分散後、ホモミキサーで撹拌することにより、油中水型乳化化粧料を得た。
専門評価者10名が、各油中水型乳化化粧料を肌に塗布したとき、初期のひっかかりのなさ、塗布中のダマのできにくさ、塗布中のざらつきのなさ、塗布直後のかさつきのなさ、塗布直後のきしみのなさ、塗布直後の肌のやわらかさ及び塗布直後の肌のしっとり感を、以下の基準で官能評価した。なお、表中の評価結果は、専門評価者10人が下記の5段階で官能評価し、10人の合計点で示した。
5;塗布初期のひっかかり感を感じない。
4;塗布初期のひっかかり感をほとんど感じない。
3;塗布初期のひっかかり感を少し感じる。
2;塗布初期のひっかかり感を感じる。
1;塗布初期のひっかかり感をかなり感じる。
5;ダマが見られない。
4;ダマがわずかに見られる。
3;ダマがやや目立つ。
2;ダマが目立つ。
1;ダマがかなり目立つ。
5;ざらつきが見られない。
4;ざらつきがわずかに見られる。
3;ざらつきがやや目立つ。
2;ざらつきが目立つ。
1;だらつきがかなり目立つ。
5;かさつきを感じない。
4;かさつきをわずかに感じる。
3;かさつきがやや感じられる。
2;かさつきを感じる。
1;かさつきをかなり感じる。
5;肌のきしみを感じない。
4;肌のきしみをわずかに感じる。
3;肌のきしみがやや感じられる。
2;肌のきしみを感じる。
1;肌のきしみをかなり感じる。
5;肌が非常にやわらかい。
4;肌がやわらかい。
3;どちらとも言えない。
2;肌があまりやわらかくない。
1;肌がやわらかくない。
5;しっとりしている。
4;ややしっとりしている。
3;どちらとも言えない。
2;あまりしっとりしていない。
1;しっとりしていない。
実施例1〜8と同様にして、以下に示す組成の油中水型乳化化粧料を製造した。25℃における粘度は、9300mPa・sであった。
得られた油中水型乳化化粧料は、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマができにくく、ざらつきがないもので、塗布直後には、かさつき感がなく、きしみ感が少なく、肌がやわらかく、しっとり仕上がるものであった。
(A)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン2質量%処理アクリル樹脂粉体
(綜研化学社製、MP−2200:粒径0.3〜0.4μm、平均粒径0.35μm、
非架橋メタクリル酸メチル粒子) 3.0(質量%)
(B)シリコーン処理微粒子酸化亜鉛
(テイカ社製、MZ−500、比表面積25m2/g)*1 4.0
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理ベンガラ
0.04
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理黄酸化鉄
0.40
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理黒酸化鉄
0.02
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理酸化チタン
1.54
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン3質量%処理タルク 8.0
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5.0
ジメチルポリシロキサン・ポリオキシアルキレン共重合体
(東レ・ダウコーニング社製、シリコーンSH3775M) 4.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 12.0
ジメチルポリシロキサン(信越化学工業社製、KF−96L−2cs)
12.0
エタノール 7.5
硫酸マグネシウム 1.0
精製水 バランス
合計 100.0
*1:メチルハイドロジェンポリシロキサンで2質量%処理したもの
以下に示す組成の固形ファンデーションを製造した。
得られた固形ファンデーションは、スポンジで肌に塗布した際の、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマができにくく、ざらつきがないもので、塗布直後には、かさつき感がなく、きしみ感が少なく、肌がやわらかく、しっとり仕上がるものであった。
粉体成分を混合・粉砕した後、油相成分であるジメチルポリシロキサンを加えて混合し、得られた混合物をさらに粉砕機で粉砕した。ここで得られた粉砕物を、容器に充填し、充填量10.0g、成型圧1500kgで成型して、固形ファンデーションを得た。
(A)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン2質量%処理アクリル樹脂粉体
(綜研化学社製、MP−2200:粒径0.3〜0.4μm、平均粒径0.35μm、
非架橋メタクリル酸メチル粒子) 3.0(質量%)
(B)シリコーン処理微粒子酸化亜鉛
(テイカ社製、MZ−500、比表面積25m2/g)*1 5.0
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理ベンガラ
0.5
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理黄酸化鉄
3.0
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理黒酸化鉄
0.2
(C)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理酸化チタン
6.0
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%処理マイカ 58.3
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン3質量%処理タルク 12.0
ジメチルポリシロキサン(信越化学工業社製、KF−96A−6cs)
12.0
合計 100.0
*1:メチルハイドロジェンポリシロキサンで2質量%処理したもの
Claims (4)
- 次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)パーフルオロアルキルシランで表面処理した、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状アクリル樹脂粉体 0.1〜20質量%、
(B)比表面積10〜100m2/gの微粒子酸化亜鉛 0.1〜20質量%、
(C)着色顔料 0.1〜20質量%
を含有し、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.02〜50である化粧料。 - 成分(A)のアクリル樹脂粉体が、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸アルキレングリコール及びメタクリル酸アルキレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の重合体である請求項1記載の化粧料。
- 成分(A)の表面処理が、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン処理である請求項1又は2記載の化粧料。
- 全ての球状アクリル樹脂粉体の30質量%以上が、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状アクリル樹脂粉体である請求項1〜3のいずれか1項記載の化粧料。
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