JP6378052B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートに係り、特に、シートバック及びシートクッションを車体フロアよりも低位置に収納可能な車両用シートに関する。
従来、シート本体を構成するシートバック及びシートクッションを車体フロアよりも低位置に収納可能な車両用シートは既に知られており、その中には、シート本体を前倒れさせてシート前方に設けられた収納フロアに収納可能な車両用リアシートが存在する(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の車両シートは、車体フロアに取り付けられ、シートバックを回動可能に支持する取り付け軸と、上端がシートクッションの前方部分を支持し、下端が収納フロアに固定された保持溝に回動可能に保持される脚部材と、からなる収納構造を備えている。
シート本体の収納操作時には、シートバックが車体フロアに対してシートクッションを収納フロアへ移動させるように回転し、脚部材がシートバックと連動して保持溝を中心として回転することで、シート本体を収納フロアに収納可能な構成となっている。
また、車両シートは、乗員が着座可能な使用状態から、脚部材を保持溝から離脱させた上で、シートクッションを上方に跳ね上げたチップアップ状態へ切り替え可能な構成となっている。
特開2009−67309号公報
ところで、特許文献1のようなシート本体を収納可能なシートでは、シート本体を前後方向にスライドさせるスライド装置が設けられることが一般的であるが、このようなスライド装置は、安定静止状態(つまり、格納状態、着座可能状態、チップアップ状態)では位置を安定させるために、スライド装置をロック状態としている。
そこで、スライド装置を稼働させて、シート本体の前後位置を変位させる(調整する)際には、ロック状態を解除する必要がある。
通常、スライド装置には、ロック状態を形成及び解除するためのスライドロック機構が配設されている。
このスライドロック機構によるロック状態を開示するためには、外部より作用力を加える必要があり、この外部からの作用力の入力のために(つまり、操作者が把持して力を加えるために)操作ストラップが使用されることがある。
つまり、スライドロック機構に間接的に接続された作用力入力部として操作ストラップが使用されることがある。
このような操作ストラップは、操作者が操作しやすいように、その自由端部が車両用シートの外側に突出しており、操作者は当該操作ストラップを引くことにより、間接的に接続されているスライドロック装置に作用力を付加し、ロック解除を行う。
このような背景のもと、このような操作ストラップの把持性を向上させる技術の向上が求められていた。
つまり、操作ストラップの自由端側は、車両用シートの外側に突出することとなるが、車両用シートの意匠性の観点から、目立つ位置への配置を避けることが望ましい。しかし、このような位置に配置すると、操作時に把持し難いという問題がある。
このような問題を解消し、把持性を向上させることが可能な操作ストラップが配設された車両用シートの開発が望まれていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、簡易な構成をもって、スライドロック機構への作用力の入力部である操作ストラップの把持性が高められた車両用シートを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、高剛性かつ部品点数削減が実現された操作ストラップを有する車両用シートを提供することにある。
前記課題は、本発明の車両用シートによれば、背もたれ部となるシートバックと、該シートバックに連結され、着座部となるシートクッションと、を有するシート本体を備え、乗員が着座可能な使用状態と、前記シート本体を前記使用状態から移動させた移動状態との間で切り替え可能な車両用シートであって、車体フロア側に設けられ、上方に前記シート本体を回動可能に支持する支持ベースと、上端側が前記シート本体に取り付けられ、下端側が前記支持ベース上に設けられた脚保持部材に着脱可能に保持される着脱脚と、前記支持ベース下方に接続されて、前記シート本体を前後方向にスライドさせるレール装置と、前記支持ベースを上方から覆うベースカバーと、を備え、前記レール装置には、前後方向へのスライドを禁止するロック装置と、該ロック装置と接続されて、スライド禁止状態を解除するための作用力入力部となる操作ストラップと、が少なくとも備えられており、前記ベースカバーには、前記操作ストラップを、前記ベースカバーに対して内外に貫通配置させるためのストラップ貫通孔が形成されており、前記操作ストラップにおいて、前記ベースカバーの外側へ配設される部分のうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位の下面側は前記ベースカバーの一部に当接するよう構成されており、前記操作ストラップのうち外側へ配設される端部側は、前記操作ストラップのうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位側よりも上方に配置され、前記操作ストラップのうち外側へ配設される部分は、シート前後方向において前記脚保持部材よりも前方に配置されていること、により解決される。
このように、本発明に係る操作ストラップは、操作ストラップにおいて、ストラップ貫通孔部分に配設された部位の下面側が、ベースカバーの一部に当接するように構成されている。
このため、操作ストラップのうちストラップ貫通孔部分に配設された部位の下面側がベースカバー上面により支持されて、操作ストラップのうち外側へ配設される端部側が、操作ストラップのうちストラップ貫通孔部分に配設された部位側よりも上方に配置される構成となる。
つまり、操作ストラップは、外側方向に延びるにつれて、上方へと配置される(つまり、外側端部が上方へと跳ね上がる)状態となる。
このため、操作者の把持性が向上する。
なお、操作ストラップは、作用力が付加されていない状態において、当該立ち上がり状態を維持するために、その硬度やサイズが適宜選択及び調整されているものである。
また、なお、ロック装置は、公知の装置が使用されていればよく、ロック装置と操作ストラップとは、例えば、公知のケーブル、揺動レバー等を介して接続されている。
また前記課題は、本発明の車両用シートによれば、背もたれ部となるシートバックと、該シートバックに連結され、着座部となるシートクッションと、を有するシート本体を備え、乗員が着座可能な使用状態と、前記シート本体を前記使用状態から移動させた移動状態との間で切り替え可能な車両用シートであって、車体フロア側に設けられ、上方に前記シート本体を回動可能に支持する支持ベースと、前記支持ベース下方に接続されて、前記シート本体を前後方向にスライドさせるレール装置と、前記支持ベースを上方から覆うベースカバーと、を備え、前記レール装置には、前後方向へのスライドを禁止するロック装置と、該ロック装置と接続されて、スライド禁止状態を解除するための作用力入力部となる操作ストラップと、が少なくとも備えられており、前記ベースカバーには、前記操作ストラップを、前記ベースカバーに対して内外に貫通配置させるためのストラップ貫通孔が形成されており、前記操作ストラップにおいて、前記ベースカバーの外側へ配設される部分のうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位の下面側は前記ベースカバーの一部に当接するよう構成されており、前記操作ストラップのうち外側へ配設される端部側は、前記操作ストラップのうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位側よりも上方に配置され、前記操作ストラップにおいて、前記ベースカバーの外側へ配設される部分のうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位には、下方に突出する立ち上がり形成部が突設されており、該立ち上がり形成部が、前記ベースカバーの外側面と当接することにより、前記操作ストラップのうち外側へ配設される端部側が、前記操作ストラップのうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位側よりも上方に配置され、前記立ち上がり形成部のうち、外側へ配設される端部は、前記ストラップ貫通孔よりも上方に配置されていること、により解決される。
このように構成されていると、下方に突出した立ち上がり形成部により、操作ストラップは、より効率良く、外側方向に延びるにつれて、上方へと配置される(つまり、外側端部が上方へと跳ね上がる)状態となる。
このとき、具体的な構成としては、前記操作ストラップは、可撓性を有する素材で形成されており、前記立ち上がり形成部は、前記操作ストラップの一部を撓ませてループ形状とすることにより構成され、当該撓ませた部分が前記ベースカバーの外側面と当接するよう構成されている。
また、前記立ち上がり形成部として形成されるループ形状は、前記操作ストラップの一部を撓ませた状態でループ形状を構成して縫製固定することにより形成されている。
このような具体的構成を有することで、一つの長尺状のベルト部材を加工することにより、ベルト本体部及び立ち上がり形成部を簡易に形成することができ、よって、把持性を向上させることができるとともに、部品点数を削減できる。
また、このとき、前記立ち上がり形成部は、硬質樹脂で構成されているとよい。
この場合、立ち上がり形成部を硬質樹脂で形成することにより、当該部分の剛性が向上する。
更に、このとき、前記立ち上がり形成部は、前記ストラップ貫通孔を通過不可なサイズに形成されていると、操作ストラップの把持部側端部がベースカバー内部に引き込まれてしまうことを有効に防止することができるため好適である。
また、このとき、前記立ち上がり形成部は、複数個連続的に隣接して形成されていると、当該部分の剛性をより高めることができるため好適である。
また、このとき、ベースカバー側の当接部分の具体例としては、請求項10に記載のように、前記ベースカバーの外側面であって、前記立ち上がり形成部が当接する部分は、前記ストラップ貫通孔の下方に形成される略水平面、略傾斜面、略湾曲面、より選択されるいずれか一の形状の面として構成されていると好適である。
更に、ベースカバー側の当接部分の具体例として詳しくは請求項11のように、前記ベースカバーの外側面であって、前記立ち上がり形成部が当接する部分は、前記ベースカバーに形成された、該ベースカバーの内側へ向けて凹む凹部である操作ストラップ配設部であり、該操作ストラップ配設部は、下方側を規定する面となる操作ストラップ当接底面壁と、該操作ストラップ当接底面壁の少なくとも一部の周縁から立ち上がる凹部側面壁と、を備えて凹部形状を形成しており、前記凹部側面壁には、前記ストラップ貫通孔が形成されるとともに、前記操作ストラップ当接底面壁には、前記立ち上がり形成部の下端が当接していると好適である。
これらのように構成されていると、立ち上がり形成部との当接部が、より効率的に操作ストラップの外側端部を持ち上げることができるように設計することができる。
つまり、ベースカバーの形状や車両シートの形状に応じて、当接面の形状は選択されればよいが、上記請求項11のように、ストラップ貫通孔と当接面の位置を規定することで、より効率的に、操作ストラップの外側端部を持ち上げて、把持性を向上させることができる。
また、このとき、前記車体フロア側に対して前記シート本体を回動可能に連結するリクライニング装置を備え、前記操作ストラップにおいて、前記ベースカバーの外側へ配設される部分のうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位は、シート幅方向においてリクライニング装置よりも内側に配置されていると良い。
また、このとき、前記シートクッションの骨格となるクッションフレームは、シート幅方向において前記レール装置よりも外側に配置され、かつ、シート前後方向において前記レール装置よりも前方側に配置され、前記操作ストラップのうち外側へ配設される端部は、シート幅方向において前記クッションフレームよりも外側に配置されていると良い。
また、このとき、前記ベースカバーには、上方へ突出する突出部が備えられており、前記操作ストラップは、前記突出部に当接することにより、前記操作ストラップのうち外側へ配設される端部側が、前記操作ストラップのうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位側よりも上方に配置されるよう構成されていてもよい。
このように構成される場合には、ベースカバーの形状を変更することにより、操作ストラップの外側への延出方向をコントロールすることができる。
発明によれば、操作ストラップにおいて、ストラップ貫通孔部分に配設された部位の下面側が、ベースカバーの一部に当接するように構成され、この構成により、当接部分を起点として支持し、当該部分よりも、操作ストラップのうち外側へ配設される端部側が上方に配置される(つまり、操作ストラップの外側端部が持ち上がる)構成となる。
このため、操作者は、操作ストラップの外側部分を把持し易くなり、よって操作ストラップの把持性が向上する。
また本発明によれば、より効率的に操作ストラップの外側端部が持ち上がり、把持性が向上する。
また本発明によれば、一つの長尺状のベルト部材を加工することにより、ベルト本体部及び立ち上がり形成部を簡易に形成することができ、よって、把持性を向上させるとともに、部品点数を削減できることができる。
また本発明によれば、立ち上がり形成部の素材や形状の自由度が向上し、立ち上がり形成部の剛性が向上する。
また本発明によれば、操作ストラップの把持部側端部がベースカバー内部に引き込まれてしまうことを有効に防止することができる。
また本発明によれば立ち上がり形成部の剛性を高めることができる。
また本発明によれば、より効率的に操作ストラップの外側端部を持ち上げることができるように設計することができ、把持性もまた向上する。
また本発明によれば、ベースカバーの形状を変更することにより、操作ストラップの外側への延出方向をコントロールすることができる。
本実施形態に係る車両用シートの斜視図である。 車両用シートの骨格となるシートフレームの斜視図である。 車両用シートの支持ベースの斜視図である。 ベースカバー外部におけるストラップの配設状態を示す説明斜視図である。 操作ストラップの斜視図である。 図2のA方向平面図である。 ガイドワイヤ周辺を示す説明斜視図である。 ベースカバー内部における操作ストラップの配設状態を示す説明斜視図である。 図4のB−B線断面を示す説明図である。 車両用シートの側面図であって、使用状態から収納状態へ移動する動作を説明する図である。 車両用シートの側面図であって、収納状態へ移動する動作を説明する図である。 車両用シートの側面図であって、収納状態からチップアップ状態へ移動する動作を説明する図である。 車両用シートの側面図であって、チップアップ状態から使用状態へ復帰する動作を説明する図である。
以下、本発明の実施形態に係る車両用シートについて、図1〜図13を参照しながら説明する。
本実施形態は、シート本体を収納フロアに収納可能な車両用シートを例示するものであって、スライドロック機構の作動力入力部たる操作ストラップを備えるものを開示している。
そして、この操作ストラップは、その自由端部が、車両用シートの外側に突出しており、操作者の把持性が高くなるように形成されたものである。
なお、車両用シートのシートバックに対して乗員が着座する側がシート前方側となる。
本実施形態の車両用シートSは、例えば車両の後部座席に相当するリアシートである。なお、車両前後方向に三列のシートを備える車両において二列目のミドルシートとしても利用可能である。
車両用シートSは、図1に示すように、シートバック1と、シートクッション2と、ヘッドレスト3とを備えるシート本体と、車体フロア上に取り付けられ、シート本体を前後方向に移動可能に支持する左右のレール装置4と、レール装置4上に取り付けられる支持ベース40と、シートクッション2と支持ベース40との間に取り付けられ、シートクッション2を下方から支持する着脱脚30と、支持ベース40上に取り付けられ、着脱脚30の下端を着脱可能に保持する脚保持部材50と、支持ベース40を上方から覆うベースカバー60と、を基本的な構成として備えている。
また、車両用シートSは、図2に示すように、支持ベース40に対してシートバック1をシート回動軸12を中心として回動可能に連結するリクライニング装置13と、シートバック1に対してシートクッション2を回動可能に連結するクッション回動装置25と、シートクッション2に対して着脱脚30を回動可能に連結する脚回動装置28と、レール装置4をロックするスライドロック機構70と、を備えている。
車両用シートSのシート前方側には、図10に示すように、車体フロアよりも低位置に形成された凹型の収納フロアが設けられている。
車両用シートSは、乗員が着座可能な使用状態と、シート本体を収納フロアに収納させた収納状態と、シート本体を上方に跳ね上げたチップアップ状態との3種類の形態のシートアレンジが可能なシートである。
具体的には、車両用シートSは、図10(a)に示す使用状態から、乗員が操作レバーR(図1参照)を引っ張ると、シート本体が前倒れして折り畳まれ、収納フロアに収納された図11(c)に示す収納状態に切り替わる。また、収納状態から、乗員が手動でシート本体を上方に起こすことで図12(b)に示すチップアップ状態に切り替わる。さらに、チップアップ状態から、乗員が操作レバーとして機能する着脱脚30を引っ張ると、シートバック1に対してシートクッション2がシート下方に回転し、図13(b)に示す使用状態に復帰する。詳細は後述する。
シートバック1は、図1に示すように、乗員の背中を後方から支持する背もたれ部であって、骨格となる図2に示すバックフレーム10に、クッションパッド1aを載置して、表皮1bで被覆されて構成されている。
シートクッション2は、乗員を下方から支持する着座部であって、骨格となる図2に示すクッションフレーム20に、クッションパッド2aを載置して、クッションパッド2aの上から表皮2bによって被覆されて構成されている。
ヘッドレスト3は、乗員の頭を後方から支持する頭部であって、芯材となる不図示のピラーにクッションパッド3aを載置して表皮3bで被覆されて構成されている。
レール装置4は、上下方向においてシート本体と車体フロアとの間に配設されており、図2に示すように、車体フロアに固定され、シート前後方向に延びる左右のロアレール4aと、ロアレール4aに沿って摺動可能に支持される左右のアッパレール4bと、から構成されている。
左右のアッパレール4bの上面には、支持ベース40が架設されている。
なお、レール装置4には、スライドロック機構70が配設されている。
このスライドロック機構70は、シート本体が、レール装置4により、車両フロアに対して前後方向に移動することを禁止するための装置であり、操作力入力部である操作ストラップ71と、当該操作ストラップ71と揺動レバー73とを連結するケーブル72と、揺動中心軸73aを中心に揺動する揺動レバー73と、揺動レバーの駆動力によりレール装置4をロックするロック装置74と、を備えて構成されている。
なお、操作ストラップ71の形状以外は、公知の部材及び機構であるため、簡単に説明する。
操作ストラップ71は、長尺状のストラップであり、その一端側はケーブル72に固定されるとともに他端側(自由端側)は、ベースカバー60より外側へと突出している。
ケーブル72は、公知のケーブルであり、一端側が上記の通り操作ストラップ71に固定されるとともに、他端側は、揺動レバー73の端部に固定されている。
揺動レバー73は、公知の長尺状レバーであり、その一端側が上記の通りケーブル72に固定されるとともに、揺動中心軸73aを挟んだ他端側は、ロック装置74へと連結されている。
ロック装置74は、公知のロック装置が使用されており、例えば、揺動レバー73の搖動により直接的又は間接的に回動する係止爪部を、ロアレール4a及びアッパレール4bを重ねて貫通する貫通孔に係脱可能とすることにより、レール装置4のロック及びロック解除を行うように構成されている。つまり、ロアレール4a及びアッパレール4bを重ねて貫通する貫通孔に係止爪が係止された状態においては、アッパレール4bは、ロアレール4aに対して移動不可となるためロック状態を形成する。通常(操作力が付加されていない状態)は、付勢部材等を使用し、ロック状態が形成されるよう構成されており、操作ストラップ71から入力された操作力がケーブル72により伝達されて、揺動レバー73を搖動させることにより、ロアレール4a及びアッパレール4bを重ねて貫通する貫通孔から係止爪が外れて、アッパレール4bがロアレール4aに対して移動可能となるよう構成されている。ロアレール4a及びアッパレール4bの適宜位置に複数の孔部を設けておけば、ロアレール4aが移動した後、操作力付加が無くなると(操作者が操作を中止すると)、当該位置付近に形成される貫通孔に係止爪が付勢部材等の復元力により係止され、再び当該位置にてロック状態となる。
なお、操作ストラップ71の形状及びその取付周辺部に関しては、本実施形態の主要構成であるため、後に詳述する。
バックフレーム10は、シートバック1の骨格となる略矩形状の枠状体からなり、図2に示すように、バックフレーム10の左右外側面であって下方部分には、支持ベース40と連結するための左右の連結ブラケット11が取り付けられている。
連結ブラケット11は、上下方向に延出する略弓形状の板金部材からなり、連結ブラケット11の上端がバックフレーム10に取り付けられ、その下端が支持ベース40に取り付けられている。
左側の連結ブラケット11の下端には、左右方向において支持ベース40に軸支されたシート回動軸12が設けられ、右側の連結ブラケット11の下端部には、支持ベース40に対してバックフレーム10を回動可能に連結するリクライニング装置13が取り付けられている。
リクライニング装置13は、公知の装置からなり、図2に示すように、連結ブラケット11の左右内側面に配置されており、左右方向においてクッションフレーム20との干渉を抑制している。
リクライニング装置13は、シート回動軸12と、バックフレーム10をシート回動軸12を中心として前方側に回転させて収納状態に付勢する渦巻きバネ14と、から主に構成されている。
シート回動軸12は、左右方向においてバックフレーム10側と支持ベース40側とに軸支され、渦巻きバネ14は、その一端がバックフレーム10側に係止され、他端が支持ベース40側に係止されている。
リクライニング装置13は、バックフレーム10の回動動作をロックするロック状態に切り替え可能であって、バックフレーム10を図1の起立姿勢にロックし、操作レバーRが操作されることでロック状態を解除し、渦巻きバネ14の付勢力によってバックフレーム10を前方側に回転させて車体フロア側に折り畳むことができる。
クッションフレーム20は、シートクッション2の骨格となる略矩形状の枠状体からなり、図2に示すように、左右側方に配置された左右のサイドフレーム21と、各サイドフレーム21の前方部分を連結する前方連結パイプ22と、各サイドフレームの前後方向の略中央部分を連結する中央連結パイプ23と、前方連結パイプ22と中央連結パイプ23を連結する板状フレームとしてのパンフレーム24と、から主に構成されている。
サイドフレーム21は、シート前後方向に延出する板金部材からなり、その前方部分が前方連結パイプ22と連結され、その後方部分には、バックフレーム10に対してクッションフレーム20を回動可能に連結するクッション回動装置25が取り付けられている。
また、前方連結パイプ22は、略コ字形状のパイプ部材からなり、その左右内側面には、クッションフレーム20に対して着脱脚30を回動可能に連結する脚回動装置28が取り付けられている。
クッション回動装置25は、公知の装置からなり、図2に示すように、クッション回動軸26と、クッションフレーム20をクッション回動軸26を中心として下方側に付勢する渦巻きバネ27と、を備えている。
クッション回動軸26は、左右方向においてバックフレーム10側とクッションフレーム20側とに軸支され、渦巻きバネ27は、その一端がバックフレーム10側に係止され、他端がクッションフレーム20側に係止されている。
クッション回動装置25は、クッションフレーム20の回動動作をロックするロック状態に切り替え可能である。
クッション回動装置25は、図11(c)に示すように、シート本体を収納フロアに収納させたときに、具体的には、バックフレーム10をクッションフレーム20側に折り畳んだ状態のときに、クッションフレーム20の回動動作をロックする。そして、図13(a)に示すように、操作レバーとして機能する着脱脚30が引っ張られるとロック状態を解除し、渦巻きバネ27の付勢力によってバックフレーム10に対してクッションフレーム20を下方側に回転させることができる。
脚回動装置28は、脚回動軸28aと、着脱脚30を脚回動軸28aを中心としてクッションフレーム20とは逆側に、言い換えれば、クッションフレーム20から離れる方向に付勢するバネ部材28bと、を備えている。
脚回動軸28aは、左右方向において前方連結パイプ22と、着脱脚30の上端部とに軸支され、バネ部材28bは、その一端がクッションフレーム20側に係止され、他端が着脱脚30側に係止されている。
脚回動装置28は、着脱脚30の回動動作をロックするロック状態に切り替え可能であって、図11(a)に示すように、着脱脚30が脚保持部材50から離脱し、クッションフレーム20側に収納されたときに、着脱脚30の回動動作をロックする。そして、図13(a)に示すように、ロックされた着脱脚30が引っ張られるとロック状態を解除し、バネ部材28bの付勢力によって、使用状態に復帰させるように着脱脚30を脚保持部材50に装着可能な位置に移動させることができる。
着脱脚30は、図2に示すように、シートクッション2を支持する略コ字形状のパイプ部材であり、左右側方に配置された脚本体部31と、各脚本体部31の下端を連結する脚連結部32と、を備えている。
脚本体部31の上端は、クッションフレーム20の前後方向の略中央部分において左右内側面に連結されており、脚連結部32の左右方向の略中央部は、脚保持部材50に着脱可能に保持されている。
着脱脚30の上端部は、着脱脚30の下端部よりもシート前方に張り出しており、着脱脚30の下端部から着脱脚30の上端部に向かって前方に上方傾斜している。
支持ベース40は、シート本体を支持する部材であり、図3に示すように、左右側方にアッパレール4bに沿って配置された左右のサイドベース部41と、各サイドベース部41の前方部分を連結する第1ベース連結部42と、各サイドベース部41の略中央部分を連結する第2ベース連結部43と、各サイドベース部41の上面に取り付けられる左右の補強ベース部44と、第1ベース連結部42及び第2ベース連結部43を連結し、脚保持部材50を支持する保持部材支持部45と、を備えている。
サイドベース部41は、前後方向に長尺な略クランク形状の板金部材からなり、図3に示すように、アッパレール4b上面に連結された支持壁部41aと、支持壁部41aの左右内側端部から下方へ屈曲された内側壁部41bと、支持壁部41aの左右外側端部から上方へ屈曲された外側壁部41cと、から構成されている。
第1ベース連結部42及び第2ベース連結部43は、図3に示すように、左右方向に延在する略円形状のパイプ部材からなり、前後方向に所定の距離を空けて配置されている。
補強ベース部44は、図3に示すように、前後方向に長尺な略クランク形状の板金部材からなり、サイドベース部41上面に連結された連結壁部44aと、連結壁部44aの左右内側端部から下方へ屈曲された内側壁部44bと、連結壁部44aの左右外側端部から上方へ屈曲された外側壁部44cと、から構成されている。
第1ベース連結部42及び第2ベース連結部43それぞれの左右両端部は、図3に示すように、サイドベース部41と補強ベース部44とで挟まれて連結されている。
補強ベース部44は、サイドベース部41と上下で重なり合って閉断面構造を形成しており、支持ベース40が最中形状となっている。
保持部材支持部45は、図3に示すように、脚保持部材50を支持する湾曲形状の板金部材であり、シート前後方向に延びてその略中央部分には、着脱脚30側とは反対の車体フロア側に向かって下方に窪む凹形状の折り曲げ部45aが形成されている。
保持部材支持部45の前方部分は、第1ベース連結部42に取り付けられ、保持部材支持部45の後方部分は、第2ベース連結部43に取り付けられている。
折り曲げ部45aの上面には、図3に示すように、脚保持部材50が取り付けられている。また図6に示すように、左右方向において脚保持部材50を挟む位置において、ベースカバー60に設けられたカバー取り付け部65がボルト締結されている。
脚保持部材50は、図3に示すように、着脱脚30を着脱可能に保持する略U字形状のクリップ部材からなり、一対の側壁部51と、各側壁部51の下端部を連結する底壁部52と、から構成されている。
各側壁部51は、その下端部から上端部に向かって互いに近接する方向に折り曲げられており、言い換えれば、脚保持部材50の開口部分を狭めるように開口部内側方向に折り曲げられており、その上端部には、開口部外側方向に反り曲げられてカール状部53が形成されている。
底壁部52は、湾曲形状からなり、保持部材支持部45の折り曲げ部45aに沿わせて取り付けられている。
一対のカール部53は、ベースカバー60に設けられた開口部を各々貫通し、着脱脚30側の外部に露出している。
脚保持部材50は、図3、図6に示すように、水平面に対して所定の傾斜角度で前傾させた位置で保持部材支持部45に支持されている。言い換えれば、脚保持部材50は、その開口部分を前方斜め上方に向けた位置で、保持部材支持部45に支持されている。
脚保持部材50に隣接した部分には、車両の後面衝突時に着脱脚30の脚連結部32を脚保持部材50に保持させた状態でロックする慣性ロック装置54が配置される。
慣性ロック装置54は、公知の装置からなり、支持ベース40に取り付けられており、前後方向において第1ベース連結部42と第2ベース連結部43の間に配置され、また、前後方向において脚保持部材50と重なる位置に配置されている。
ベースカバー60は、支持ベース40全体を上方から覆う樹脂成形品からなり、図1に示すように、シート前方側に配置される前方カバー61と、前方カバー61の後方に配置される後方カバー68と、から構成されている。
前方カバー61の後方端と、後方カバーの前方端とは、スナップフィット結合されており、組立てられた状態で有底筐体状のベースカバー60が形作られる。
このベースカバー60は、支持ベース部40の上方を底面を上部方向にむけて覆っている(つまり、支持ベース部40をカバーするように配置される)。
また、ベースカバー60を構成する前方カバー61の一端部側には、車両後方へ向けて凹んでいる部分が形成されており、当該凹部が、操作ストラップ配設部80となっている。
なお、この操作ストラップ配設部80は、水平面と略平行若しくは水平面に対して若干傾斜した面として構成される操作ストラップ当接底面壁81と、この操作ストラップ当接底面の一部分(車両後方側から内側方向に延びる部分)から立ち上がる凹部側面壁82と、から構成された凹部である。
そして、この凹部側面壁82のうち車両後方側の面には、ストラップ貫通孔82aが形成されている。
<操作ストラップの形状及び配設構造>
次いで、図5乃至図9により、操作ストラップ71の形状及び配設構造について説明する。
まず、図5及び図9により、操作ストラップ71の形状について説明する。
操作ストラップ71は、内部配設部71Aと、把持部71Bと、立ち上り形成部71Cと、を有して構成されている。
本実施形態においては、長尺状の布製のベルトを、適宜縫製することにより、操作ストラップ71を形成した例を示す。
まず、全体形状を説明する。
長尺状の布製ベルトのうち、ベースカバー60内部に配設されて、ケーブル72と接続される側の端部を一端部K1とし、他方の端部を他端部K2と記す。
一端部K1から延びた布製ベルトは、所定の位置K3で折り返され、上方の布製ベルトの下方位置を通り、所定の位置K4で上側の布製ベルトと縫合される。
位置K4から延びる布製ベルトは、下方に弛みを持たせた状態で(側面視U字状に弛ませて)、所定の位置K5で上側の布製ベルトと縫合される。
つまり、布製ベルトを位置K3で折り返して、上下二重構造にした後、下側に配設された布製ベルトの所定位置を下方に引張って側面視U字形状の下方凸部を形成した形状とし、適宜位置を縫製して形成される。
このように構成された操作ストラップ71は、一端部K1から位置K5に至る部分が「内側配設部71A」となり、位置K5から位置K4に至る部分(下方向に側面視U字に凸となるよう緩ませた部分)が「立ち上がり形成部71C」となり、位置K4から位置K3に至る部分が「把持部71B」となる。
そして、図6及び図9に示すように、操作ストラップ71は、位置K4の部分付近を境として、内側配設部71Aがベースカバー60内部に配設されるとともに、立ち上り形成部71C及び把持部71Bが、ベースカバー60に形成されたストラップ貫通孔82から外部へと突出するよう配置されている。
このとき、立ち上がり形成部71Cの下端部分は、操作ストラップ配設部80を構成する操作ストラップ当接底面壁81に当接するよう配置されている。
なお、操作ストラップ71は、ある程度の硬度を有する素材で構成されている。
このため、立ち上がり形成部71Cが操作ストラップ当接底面壁81に支持された状態においては、把持部71Bが当該立ち上がり形成部71Cに支持された状態となり、立ち上った状態を維持できることとなる。
よって、操作者がこの操作ストラップ71を把持し易くなり、把持性が向上する。
また、立ち上がり形成部71Cが存在するため、ストラップ貫通孔82aから、把持部71Bがベースカバー60内部へと引き込まれることを有効に防止することができる。
次いで、図7乃至図9により、操作ストラップ71の周辺の部材について説明する。
操作ストラップ71は、ストラップ貫通孔82aまでの位置をガイドワイヤWにより案内されるように構成されている。
図8に示すように、ガイドワイヤWは一本のワイヤを屈曲形成したものであり、アッパレール4bから立ち上がる起立部W1と、当該起立部W1の上端から外側前方に向かって(水平面と平行に)延出するガイド部W2と、当該ガイド部W2の前方端部から屈曲して内側方向に向かう前方部W3と、当該前方部W3から屈曲して後方側へと外側壁部41cに沿って延びる内側部W4と、を有して構成される。
操作ストラップ71の内部配設部71Aは、前方部W3の下方を通過して、ガイド部W2に下方から引っ掛けられて内側方向へと誘導される。そして、内側へ誘導された内側配設部71Aの端部は、図6及び図9に示すように、ケーブル72の端部に連結される。
つまり、操作ストラップ71は、ケーブル72の位置から、ベースカバー60に形成されたストラップ貫通孔82の位置へと、ガイドワイヤWを構成するガイド部W2により案内されることとなる。
なお、図7及び図8に示すように、ガイドワイヤW(特に、ガイド部W2)は、サイドベース部41を構成する外側壁部41cを基準として、レール装置4と反対側(外側)に配置される。これにより、ガイドワイヤWの剛性を向上させることができる。
また、ガイドワイヤWは、前後方向において、第1ベース連結部42と第2ベース連結部43との間となる位置に配置される。これにより、ガイドワイヤWの剛性を向上させることができる。
<シート収納動作>
次に、図10、図11に基づいてシート本体を使用状態から収納状態へ移動させる動作を説明する。なお、図10、図11において、リクライニング装置13、クッション回動装置25、及び脚回動装置28は、黒丸で図示されるときにロック状態を示し、白丸で図示されるときにロック解除状態を示すものとする。図12、図13も同様である。
車両用シートSが図10(a)に示す使用状態にあるとき、シートバック1は、支持ベース40に支持され、リクライニング装置13によって起立姿勢にロックされており、シートバック1に連結されたシートクッション2は、脚保持部材50に保持された着脱脚30によって下方から支持されている。
車両用シートSを使用状態から収納状態へ移動させるときには、例えば、シートバック1上面に設けられた操作レバーR(図1参照)を操作する。
乗員が操作レバーRを操作することで、図10(b)に示すように、リクライニング装置13のロック状態が解除され、シートバック1は、渦巻きバネ14の付勢力によって、シートクッション2を収納フロアまで移動させるようにシート回動軸12を中心としてシート前方側に回転を開始する。
着脱脚30は、シートバック1の回転に連動して、シートクッション2に対して脚回動軸28aを中心としてシートクッション2側に回転を開始する。このとき、着脱脚30は、シートクッション2と車体フロア側との間で突っ張った状態となるため、シートクッション2及びシートバック1を安定して移動させることができる。
なお、操作レバーRとリクライニング装置13との間には、不図示の公知なケーブルが連結されており、操作レバーRの操作によってケーブルが牽引され、ロック状態を解除する機構となっている。
シートバック1が、図11(a)に示すように、所定の回転位置に到達したときに、着脱脚30が脚保持部材50から離脱する。
離脱した着脱脚30は、ベースカバー60上面を乗り上げることで、バネ部材28bの付勢力に抗して脚回動軸28aを中心としてシートクッション2側に折り畳まれるように回転する。そして、着脱脚30は、所定の回転位置に到達したときに、脚回動装置28によってシートクッション2側に収納された状態でロックされる。
さらに、シートバック1が、図11(b)に示すように、所定の回転位置に到達したときに、シートクッション2の前方部分が、着脱脚30よりも先に収納フロア面に当接する。
なお、シートクッション2の前方部分には、収納フロア面に対して摺動可能な不図示の摺動部材が取り付けられており、シートクッション2はシート前方側に向かって収納フロア面を安定して摺動できる。
上記一連の動作によって、図11(c)に示すように、シート本体が収納フロアに収納され、車両用シートSが収納状態に切り替わる。
シートクッション2は、収納状態のときに、具体的にはシートバック1がシートクッション2側に折り畳まれた状態のときに、クッション回動装置25によってロックされる。
着脱脚30は、収納状態のときに脚保持部材50よりも下方位置に配置される。
<シートチップアップ動作>
次に、図12に基づいてシート本体を収納状態からチップアップ状態へ移動させる動作を説明する。
車両用シートSが図12(a)に示す収納状態にあるときに、例えば、乗員が手動でシート本体を上方に起こすことで図12(b)に示すチップアップ状態に切り替わる。
このとき、クッション回動装置25がシートクッション2の回動動作をロックしているため、シートバック1を上方に起こすことでシートクッション2も一体的に上方に起こすことができる。
なお、チップアップ状態のときに、アッパレール4bをロアレール4aに対してシート後方側に摺動させることによって、シート前方側に一層広い荷室スペースを確保できる。
車両用シートSが図12(b)に示すチップアップ状態に切り替わったとき、シートバック1は、使用状態の位置と同じ位置に復帰し、リクライニング装置13によって起立姿勢でロックされることになる。
<シート復帰動作>
次に、図13に基づいてシート本体をチップアップ状態から使用状態へ移動させる動作を説明する。
車両用シートSをチップアップ状態から使用状態へ移動させるときには、図13(a)に示すように、例えば操作レバーとして機能する着脱脚30を操作する。
乗員が着脱脚30を脚回動軸28aを中心として上方回転させるように、言い換えれば、シートクッション2側から離れる方向に引っ張ることで、クッション回動装置25及び脚回動装置28のロック状態が解除される。
なお、着脱脚30と、クッション回動装置25との間には、不図示の公知なケーブルが連結されており、着脱脚30の操作によってケーブルが引っ張られ、ロック状態を解除する構成となっている。
シートクッション2は、クッション回動装置25の解除に伴い、図13(b)に示すように、渦巻きバネ27の付勢力によって、シートバック1に対して下方側に回転する。
着脱脚30は、脚回動装置28の解除に伴い、バネ部材28bの付勢力によって、脚保持部材50に装着可能な位置まで脚回動軸28aを中心として回転し、脚保持部材50に装着される。
このとき、着脱脚30は、ベースカバー60のうち、脚収容凹部62及び脚移動規制部63にガイドされることよって、脚収容凹部62の下端側に取り付けられた脚保持部材50に向かって移動するようになる。
上記一連の動作により、車両用シートSが図13(b)に示す使用状態に復帰する。
<その他の実施形態>
上記実施形態において、車両用シートSのシート前方に収納フロアが形成されているが、特に限定されることなく、車両用シートSの後方に収納フロアが形成されていても良い。
その場合、シート回動軸12と着脱脚30とのシート前後方向の位置関係が逆の配置になることが望ましい。
上記実施形態において、シート本体の収納状態が、特許請求の範囲の移動状態に相当するものとして説明されたが、特に限定されず、本実施形態のチップアップ状態等が移動状態に相当するものとしても勿論良い。
上記実施形態において、図10に示すように、着脱脚30は、使用状態から収納状態へ切り替わるときに、シートクッション2に対して脚回動軸28aを中心としてシート後方側に回転し、シートクッション2側に収容される構成となっているが、特に限定されることなく、着脱脚30が、脚回動軸28aを中心としてシート前方側に回転し、シートクッション2側に収容される構成としても良い。
このとき、着脱脚30の上端部は、着脱脚30の下端部よりもシート後方に配置され、着脱脚30下端部側から着脱脚30上端部側に向かって後方に上方傾斜していると良く、シートクッション2側に収容回転し易くなる。
上記実施形態では、具体例として自動車に用いられる収納可能な車両用シートについて説明したが、これに限定されることなく、電車、バス等の車両用シートのほか、飛行機、船等の乗物用シートとしても利用することができる。
上記実施形態においては、操作ストラップ71に立ち上がり形成部71Cを、布製ベルトを弛ませて側面視U字形状としたが、これに限定されることはなく、例えば、直線状のベルトの下面に、別部材にて下方に凸となる突起部を形成してもよい。
この別部材は、ベルトの本体(布製ベルト)と同一素材で形成してもよいし、例えば、樹脂部材(硬質樹脂部材)、金属部材等の別素材で形成してもよい。
上記実施形態においては、操作ストラップ71に立ち上がり形成部71Cを1個形成したが、これに限定されることはなく、複数の立ち上がり形成部71Cを連続して形成してもよい。
このように形成されていると、立ち上がり形成部71C付近の剛性が向上し、把持部71B先端部分が垂れ下がることを有効に防止することができ、把持性が向上する。
上記実施形態においては、操作ストラップ71に立ち上がり形成部71Cを形成したが、これに限定されることはなく、操作ストラップ配設部80の操作ストラップ当接底面壁81に上方に突出する凸部を形成し、把持部71Bを立ち上げる構成としてもよい。
このように構成されていると、ベースカバー60(操作ストラップ配設部81)の形状を変更することにより、操作ストラップ71の延出方向をコントロールすることができる。
上記実施形態においては、操作ストラップ配設部80の操作ストラップ当接底面壁81を略水平面若しくは若干の斜面としたが、これに限定されることはなく、把持部71Bの先端を立ち上げることができる構成であれば、略垂直面や湾曲面等、どのような形状の面であってもよい。
本実施形態では、主として本発明に係る車両用シートSに関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
特に、支持ベース40及びベースカバー60の形状、配置、及び構成について、上記の実施形態にて説明したものは、あくまで一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。
S 車両用シート
1 シートバック
1a、2a、3a クッションパッド
1b、2b、3b 表皮
2 シートクッション
3 ヘッドレスト
4 レール装置
4a ロアレール
4b アッパレール
70 スライドロック機構
71 操作ストラップ
71A 内部配設部(ストラップ本体部)
71B 把持部(ストラップ本体部)
71C 立ち上がり形成部
K1 一端部
K2 他端部
K3,K4,K5 位置
72 ケーブル
73 揺動レバー
73a 揺動中心軸
74 ロック装置
10 バックフレーム
11 連結ブラケット
12 シート回動軸
13 リクライニング装置
14 渦巻きバネ
20 クッションフレーム
21 サイドフレーム
22 前方連結パイプ
23 中央連結パイプ
24 パンフレーム
25 クッション回動装置
26 クッション回動軸
27 渦巻きバネ
28 脚回動装置
28a 脚回動軸
28b バネ部材
30 着脱脚
31 脚本体部
32 脚連結部
40 支持ベース
41 サイドベース部
41a 支持壁部
41b 内側壁部
41c 外側壁部
42 第1ベース連結部
43 第2ベース連結部
44 補強ベース部
44a 連結壁部
44b 内側壁部
44c 外側壁部
45 保持部材支持部
45a 折り曲げ部
50 脚保持部材
51 側壁部
52 底壁部
53 カール部
54 慣性ロック装置
60 ベースカバー
61 前方カバー
62 脚収容凹部
63 脚移動規制部
64 ベース当接部
65 カバー取り付け部
80 操作ストラップ配設部
81 操作ストラップ当接底面壁
82 凹部側面壁
82a ストラップ貫通孔
68 後方カバー
W ガイドワイヤ
W1 起立部
W2 ガイド部
W3 前方部
W4 内側部
R 操作レバー

Claims (12)

  1. 背もたれ部となるシートバックと、該シートバックに連結され、着座部となるシートクッションと、を有するシート本体を備え、
    乗員が着座可能な使用状態と、前記シート本体を前記使用状態から移動させた移動状態との間で切り替え可能な車両用シートであって、
    車体フロア側に設けられ、上方に前記シート本体を回動可能に支持する支持ベースと、
    上端側が前記シート本体に取り付けられ、下端側が前記支持ベース上に設けられた脚保持部材に着脱可能に保持される着脱脚と、
    前記支持ベース下方に接続されて、前記シート本体を前後方向にスライドさせるレール装置と、
    前記支持ベースを上方から覆うベースカバーと、を備え、
    前記レール装置には、前後方向へのスライドを禁止するロック装置と、該ロック装置と接続されて、スライド禁止状態を解除するための作用力入力部となる操作ストラップと、が少なくとも備えられており、
    前記ベースカバーには、前記操作ストラップを、前記ベースカバーに対して内外に貫通配置させるためのストラップ貫通孔が形成されており、
    前記操作ストラップにおいて、前記ベースカバーの外側へ配設される部分のうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位の下面側は前記ベースカバーの一部に当接するよう構成されており、
    前記操作ストラップのうち外側へ配設される端部側は、前記操作ストラップのうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位側よりも上方に配置され
    前記操作ストラップのうち外側へ配設される部分は、シート前後方向において前記脚保持部材よりも前方に配置されていることを特徴とする車両用シート。
  2. 背もたれ部となるシートバックと、該シートバックに連結され、着座部となるシートクッションと、を有するシート本体を備え、
    乗員が着座可能な使用状態と、前記シート本体を前記使用状態から移動させた移動状態との間で切り替え可能な車両用シートであって、
    車体フロア側に設けられ、上方に前記シート本体を回動可能に支持する支持ベースと、
    前記支持ベース下方に接続されて、前記シート本体を前後方向にスライドさせるレール装置と、
    前記支持ベースを上方から覆うベースカバーと、を備え、
    前記レール装置には、前後方向へのスライドを禁止するロック装置と、該ロック装置と接続されて、スライド禁止状態を解除するための作用力入力部となる操作ストラップと、が少なくとも備えられており、
    前記ベースカバーには、前記操作ストラップを、前記ベースカバーに対して内外に貫通配置させるためのストラップ貫通孔が形成されており、
    前記操作ストラップにおいて、前記ベースカバーの外側へ配設される部分のうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位の下面側は前記ベースカバーの一部に当接するよう構成されており、
    前記操作ストラップのうち外側へ配設される端部側は、前記操作ストラップのうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位側よりも上方に配置され
    前記操作ストラップにおいて、前記ベースカバーの外側へ配設される部分のうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位には、下方に突出する立ち上がり形成部が突設されており、
    該立ち上がり形成部が、前記ベースカバーの外側面と当接することにより、前記操作ストラップのうち外側へ配設される端部側が、前記操作ストラップのうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位側よりも上方に配置され、
    前記立ち上がり形成部のうち、外側へ配設される端部は、前記ストラップ貫通孔よりも上方に配置されていることを特徴とする車両用シート。
  3. 前記操作ストラップは、可撓性を有する素材で形成されており、
    前記立ち上がり形成部は、前記操作ストラップの一部を撓ませてループ形状とすることにより構成され、当該撓ませた部分が前記ベースカバーの外側面と当接するよう構成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記立ち上がり形成部として形成されるループ形状は、前記操作ストラップの一部を撓ませた状態でループ形状を構成して縫製固定することにより形成されていることを特徴とする請求項又は請求項に記載の車両用シート。
  5. 前記立ち上がり形成部は、硬質樹脂で構成されていることを特徴とする請求項に記載の車両用シート。
  6. 前記立ち上がり形成部は、前記ストラップ貫通孔を通過不可なサイズに形成され
    前記操作ストラップのうち外側へ配設される端部が、シート幅方向において前記立ち上がり形成部よりも外側に配置されていることを特徴とする請求項2乃至請求項いずれか一項に記載の車両用シート。
  7. 前記立ち上がり形成部は、複数個連続的に隣接して形成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項いずれか一項に記載の車両用シート。
  8. 前記ベースカバーの外側面であって、前記立ち上がり形成部が当接する部分は、
    前記ストラップ貫通孔の下方に形成される略水平面、略傾斜面、略湾曲面、より選択されるいずれか一の形状の面として構成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項いずれか一項に記載の車両用シート。
  9. 前記ベースカバーの外側面であって、前記立ち上がり形成部が当接する部分は、
    前記ベースカバーに形成された、該ベースカバーの内側へ向けて凹む凹部である操作ストラップ配設部であり、
    該操作ストラップ配設部は、下方側を規定する面となる操作ストラップ当接底面壁と、該操作ストラップ当接底面壁の少なくとも一部の周縁から立ち上がる凹部側面壁と、を備えて凹部形状を形成しており、
    前記凹部側面壁には、前記ストラップ貫通孔が形成されるとともに、前記操作ストラップ当接底面壁には、前記立ち上がり形成部の下端が当接していることを特徴とする請求項2乃至請求項いずれか一項に記載の車両用シート。
  10. 前記車体フロア側に対して前記シート本体を回動可能に連結するリクライニング装置を備え、
    前記操作ストラップにおいて、前記ベースカバーの外側へ配設される部分のうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位は、シート幅方向においてリクライニング装置よりも内側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9いずれか一項に記載の車両用シート。
  11. 前記シートクッションの骨格となるクッションフレームは、シート幅方向において前記レール装置よりも外側に配置され、かつ、シート前後方向において前記レール装置よりも前方側に配置され、
    前記操作ストラップのうち外側へ配設される端部は、シート幅方向において前記クッションフレームよりも外側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10いずれか一項に記載の車両用シート。
  12. 前記ベースカバーには、上方へ突出する突出部が備えられており、前記操作ストラップは、前記突出部に当接することにより、前記操作ストラップのうち外側へ配設される端部側が、前記操作ストラップのうち前記ストラップ貫通孔部分に配設された部位側よりも上方に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
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