JP6371846B2 - 2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの製造方法 - Google Patents

2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、フッ素含有オレフィンの製造方法に関し、特に2,3,3,3-テトラフルオロプロペンの製造方法に関する。
地球規模で注目を集めているフッ素類冷媒代替品は、オゾン破壊係数(ODP)がゼロであり、地球温暖化係数 (GWP)が低く、かつ大気寿命ができるだけ短いものが要求されている。第一世代冷媒としてのクロロフルオロカーボンであるジクロロジフルオロメタン(CCl2F2、CFC-12) などは、ODPが約1であるため、既に淘汰された。また、第一世代、第二世代過渡性冷媒の代替品としてのハイドロクロロフルオロカーボンであるクロロジフルオロメタン(CHClF2、HCFC-22)なども、ODP>0であるため、次第に淘汰されるようになってきた。第三世代冷媒としてのハイドロフルオロカーボンである1,1,1,2-テトラフルオロエタン(CF3CH2F、HFC-134a)は、自動車のエアコン、家電製品及び工業用冷房に広く応用されるとともに、発泡、消火、エアロゾル及び洗浄などの分野にも応用されている。しかし、HFC-134aの地球温暖化係数が比較的高く (GWP=1300)、かつ大気寿命が長いため、大量に使用すれば、地球温暖化を招く恐れがある。従って、HFC-134aの応用もすでにカウントダウン段階に入っていた。
2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)は、単一冷媒として、環境パラメータが優れ、GWP=4、ODP=0、製品寿命気候負荷(LCCP) がHFC-134aより低く、かつ大気分解物がHFC-134aと同じである。そして、そのシステム性能もHFC-134aより優れている。HFC-134a冷媒の代わりにHFO-1234yfを選択すれば、自動車メーカーは元の自動車用エアコン(Mobile Air-Conditioning,MAC)システムを継続的に使用することができる。従って、HFO-1234yfはポテンシャルを有する新世代冷媒代替品であると考えられ、現在、西欧で自動車メーカーに受け入れられ、2011年から段階的に利用されるようになっている。
HFO-1234yfは、優れた性能及び広い用途を有するので、その製造方法がますます注目を集めている。1950年代にはすでに、デュポン社及びダウ・ケミカル社がHFO-1234yfの製造方法を報告した。当時、HFO-1234yfは主にモノマーの重合及び共重合に用いられていた。1980年代初め、ダイキン社もHFO-1234yf の技術開発に着手した。21世紀に入ってから、ハネウェル社及びデュポン社はHFO-1234yfについて大量の研究開発を行い、特許出願を多く提出した。
HFO-1234yfの製造方法は、主にトリフルオロプロペン方法、ヘキサフルオロプロペン方法及びテトラフルオロプロペン方法という三つの合成経路を含み、その他の方法はいずれも上述した三つの合成経路からの分岐経路である。トリフルオロプロペン方法は、四つのステップでHFO-1234yfを製造することができるが、その合成経路が長く、塩化反応に用いる設備に対する要求が高く、二つの鹸化反応による残液がより多く、フッ素化反応器の腐食がひどく,触媒寿命が短く、全体的な収率が低く、製造コストが高い。また、テトラフルオロプロペン方法は、二つのステップを経てHFO-1234yfを製造することできるが、2つ目のステップでの反応温度が高く、触媒の転化率が低く、寿命が短い。
ヘキサフルオロプロペン(HFP)及び水素(H2)を原料としてHFO-1234yfを製造する方法は、一般的に、二つの水素添加工程、及び二つの脱フッ化水素工程という四つのステップを含む。よって、ヘキサフルオロプロペン方法は、製造工程が多く、収率が低く、設備投資が大きく、製造コストが高いという欠点がある。
例えば、中国特許公開CN102026947A(公開日2011年4月20日、発明名称:2,3,3,3-テトラフルオロプロペンの製造方法)には、(a)水素化触媒の存在下で1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロペン(HFP)を水素(H2)と接触させて、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン(HFC-236ea)を生成する工程、(b)HFC-236eaを 脱フッ化水素(HF)化して、1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペン(HFO-1225ye)を生成する工程、(c)水素化触媒の存在下でHFO-1225yeをH2と接触させて、1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245eb)を生成する工程及び(d)HFC-245ebを脱フッ化水素化して、HFO-1234yfを生成する工程、を含む2,3,3,3-テトラフルオロプロペンの製造方法が開示されている。しかし、上記の製造方法は、四つのステップを含んでおり、反応経路が長く、全体的な収率が低く、設備投資が大きい。
また、中国特許公開CN101544536A(公開日2009年9月30日、発明名称:フッ素化オレフィンの製造方法)は、フッ素化オレフィンの製造方法に関するものである。具体的には、4つの単位操作からなる単一シリーズを使用して、1,1,1,2-テトラフルオロプロペン及び/または1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペンを製造する方法を提供している。上述の単位操作は、(1) ヘキサフルオロプロペンと任意選択で再循環された1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペンとを含む出発物質の水素化;(2)1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン及び/または1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロパンのような所望の中間体ヒドロフルオロアルカンの分離;(3)所望の1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペン及び/または1,1,1,2-テトラフルオロプロペンを製造するために、中間体ヒドロフルオロアルカンの脱フッ化水素化;(4)所望の生成物の分離、及び任意選択で1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペンの循環からなる工程を含む。上記の方法では、2つの水素化工程が一つの反応器で行われ、2つの脱フッ化水素工程も一つの反応器で行われるため、触媒に対する要求がより高く、かつ反応副産物が多い。
また、中国特許公開CN101671229A(公開日2010年3月17日、発明名称:フッ素化物の製造方法)には、下記(i)〜(iv)の段階を有する製造方法が記載されている:(i)ヘキサフルオロプロピレンを水素化して1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンにし;(ii)上記段階で得られた1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンを110〜180°Cの温度で水と水酸化カリウムとの混合物(混合物中の水酸化カリウムの濃度は58〜86重量%)を使用してデヒドロフルオロ化して1,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-プロペンにし;(iii)上記段階で得られた1,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-プロペンを水素化して1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロパンにし;及び (iv)上記段階で得られた1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロパンを110〜180°Cの温度で水と水酸化カリウムとの混合物(混合物中の水酸化カリウムの濃度は58〜86重量%)を使用してデヒドロフルオロ化して2,3,3,3-テトラフルオロ-1-プロペンにする。しかし、上述発明は、プロセス経路が長く、液相脱フッ化水素や、三廃(排ガス、排水、固体廃棄物)が多量に発生し、収率が低く、さらに反応器内部の深刻な腐食といった欠点を有する。
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、プロセス経路が短く、設備投資が小さく、転化率及び選択性が高い2,3,3,3-テトラフルオロプロペンの製造方法を提供することである。
上述の技術問題を解決するために、本発明は、下記工程を含む2,3,3,3-テトラフルオロプロペンの製造方法を採用する:
(a) 反応器Iにヘキサフルオロプロペン及び水素を供給し、触媒の存在下で、かつ、ヘキサフルオロプロペンと水素とのモル比を1:0.95〜0.99、空間速度を200〜1000h-1、反応温度を50〜400°Cとする条件下で反応させることで、1,1,1,2,3- ペンタフルオロプロペン、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、フッ化水素及び少量のヘキサフルオロプロペンを含有する第一混合物を得る工程;
(b)上述工程(a)で得られた第一混合物をアルカリ洗浄、乾燥して第一精留塔に供給し、第一精留塔の釜部に1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンを得て反応器Iに循環させ、また、第一精留塔の頂部に1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペンと少量のヘキサフルオロプロペンを得、その後、第二精留塔に1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペン及び少量のヘキサフルオロプロペンを供給し、第二精留塔の頂部にヘキサフルオロプロペンを得て反応器Iに循環させ、第二精留塔の釜部に1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペンを得る工程 ;
(c) 反応器IIに上述工程(b)で得られた1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペンを供給しながら水素を導入し、触媒の存在下で、かつ、水素と1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペンとのモル比を1:0.95〜0.99、空間速度を300〜2000h-1、 反応温度を80〜500°Cとするという条件で反応させることで、1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロパン、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン、HF及び少量のH2を含有する第二混合物を得る工程;
(d) 上述工程(c)で得られた第二混合物をアルカリ洗浄、乾燥した後、第三精留塔に供給して、釜部に1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロパンを得て反応器IIに循環させ、塔頂に生成物である2,3,3,3-テトラフルオロプロペンを得る工程。
本発明の実施形態では、工程(a)において、前記空間速度が400〜800 h-1であり、反応温度が100〜300°Cであることが好ましい。
本発明の実施形態では、工程(c)において、前記空間速度が600〜1500h-1であり、温度が120〜400°Cであることが好ましい。
本発明の実施形態では、反応器Iが上段と下段という二段に分かれて、二段にそれぞれ触媒を充填して、上段触媒がPd/Cであり、Pdの含有量の質量パーセントが0.1〜1%であり、下段触媒が酸化クロムであることが好ましい。
本発明の実施形態では、反応器IIが上段と下段という二段に分かれて、二段にそれぞれ触媒を充填して、上段触媒がPd/Al2O3であり、Pdの含有量の質量パーセントが0.2〜1.5%であり、下段触媒が質量パーセントで酸化クロム80〜90%、酸化亜鉛10〜 20%という組成とするものであることが好ましい。
本発明の実施形態では、上述の反応器I及び反応器IIが断熱反応器であることが好ましい。
本発明における反応器I及び反応器IIは、いずれも二段に分かれて、各段には異なる触媒を充填している。原料であるヘキサフルオロプロペン及びH2を予熱器で予熱した後、反応器Iに供給して、上段触媒と下段触媒との二段触媒の作用で、ヘキサフルオロプロペンがやや過剰であり、かつH2が完全に転化されるように反応させ、上述反応によるHFC-236ea及び少量の未反応ヘキサフルオロプロペンを含む混合物を得る。得られた混合物を反応器Iの下段に供して、HFC-236eaを気相脱HF反応させ、HFC-236ea、HFO-1225ye、HF及び少量のヘキサフルオロプロペンを含有する混合物を得る。分離後未反応のHFC-236ea 及び少量のヘキサフルオロプロペンを反応器Iへ戻す。HFO-1225ye及び新鮮なH2を予熱器で予熱した後、反応器IIに供して、上段触媒と下段触媒との二段触媒の作用で、H2がやや過剰であり、かつHFO-1225yeが完全に転化されるように反応させ、HFO-1234yf、HFC-245eb、HF及び少量のH2を含有する混合物を得る。分離した後、生成物であるHFO-1234yfを得る。未反応のHFC-245ebを反応器II中に戻し、少量のH2を排気処理する。
反応器Iにおいて、ヘキサフルオロプロペンの水素化反応及びHFC-236eaの脱HF反応が行われる。ヘキサフルオロプロペンの水素化反応は強い放熱反応であるため、反応温度が触媒の活性化及び生成物の選択性に大きな影響を及ばす。ホットスポットが高すぎると、コークの生成により触媒失活を招くという問題がある。水素化反応の温度が脱HF反応の温度より低い。下段の温度は、部分的に上段の水素化反応で生成した熱によるものである。上段の水素化反応による熱は、過量のHFC-236eaにより奪われる。反応器Iの上段の温度が50〜150°Cに、好ましくは80〜120°Cに制御され、下段の温度が250〜400°Cに制御される。空間速度を増加すると、単位触媒表面と接触する材料が多くなり、反応の負荷が向上する。上述のことを総合的に考えると、空間速度を200〜1000 h-1、好ましくは400〜800h-1とする。本発明では、H2を完全に転化させて、後続するH2分離という問題を避けるために、ヘキサフルオロプロペンを適当に過量させ、反応器Iに継続的に戻すことができ、かつ、ヘキサフルオロプロペンと水素とのモル比を1:0.95 〜0.99とする。
反応器IIにおいて、HFO-1225ye水素化反応及びHFC-245ebの脱HF反応が行われる。反応器Iにおける反応と類似するように、下段の熱の一部も上段の水素化反応で生成した熱によるものである。HFO-1225yeを完全に転化させることで、後続するHFO-1225yeとHFO-1234yfとが分離し難いという問題を避ける。反応器IIの上段の温度を80〜 200°C、好ましくは100〜150°Cとし、下段の温度を300〜500°Cとし、空間速度を300〜2000h-1、好ましくは 600〜1500 h-1とし、H2とHFO-1225ye とのモル比を1: 0.95〜0.99とする。
本発明における反応器I及び反応器IIの上段には、貴金属であるPd触媒を充填している。貴金属の充填量が低過ぎると、触媒の活性化が充分ではなく、Pdの含有量と触媒の活性化との間に最もよいバランスポイントが存在する。担体の選択は触媒に対して最も重要であり、HFPの水素化がより行いやすい。担体として活性炭を選択すると、活性炭の比表面積が高いため、触媒活性物質の担持量を低下し分散度を向上させ、高い活性化を有する触媒を製造することに有利である。また、HFO-1225yeの水素化が比較的行なわれにくい。Al2O3担体がより強い酸性を有するので、当該担体上での活性成分Pdの分散度がより優れる。さらに、Al2O3担体の機械強度が高く、触媒寿命が長い。実験からわかるように、反応器I上段にPdの含有量が質量パーセントで0.1〜1%であるPd/C触媒を充填し、反応器II上段にPdの含有量が質量パーセントで0.2〜1.5%であるPd/Al2O3を充填している。なお、触媒に対する予処理を別の反応器で行っても良い。
本発明における反応器I及び反応器IIの下段に使用された触媒は、本技術分野によく知られる酸化クロムが活性成分である触媒が用いられる。反応器Iの下段に使用された触媒が単純な酸化クロムであり、反応器IIの下段に使用された触媒が、質量パーセントで酸化クロム80〜90%、酸化亜鉛10〜20%という組成とするものである。触媒は以下のように製造される。クロム及び亜鉛の硝酸塩を一定の配合比で混合することで得られる一定濃度の稀溶液に、沈殿剤を添加し反応させ、その後、濾過、水洗、乾燥、ベーク、造粒、打錠することで前駆体を製造し、得られた前駆体をフッ素化して触媒を得る。なお、触媒に対する予処理を別の反応器で行っても良い。
本発明における反応器I及び反応器IIとしては、断熱型反応器または等温型反応器が用いられ、好ましくは断熱型反応器が用いられる。反応器の材質としては、炭素鋼またはステンレスを選択して使用してもよい。
従来の技術に比べて、本発明は、以下のようなメリットを有する:
1.製造プロセスが二つの気相ステップからなり、プロセスが簡単で、かつ三廃(排ガス、排水、固体廃棄物)が少ない;
2.転化率及び選択性が高く、ヘキサフルオロプロペンの転化率が99%より高く、HFO-1225yeの転化率が100%であり、HFC-236ea 及び HFC-245ebの選択性 が100%である;
3.反応器Iにおける H2及び反応器IIにおけるHFO-1225yeが完全に転化されるため、未反応のH2と HFO-1225yeとの分離問題が解決される;
4.脱HF反応では水素化反応による熱が充分に利用されるため、熱が総合的に利用され、エネルギー消費が低下される。
本発明のプロセスのフローチャートである。
本発明の製造方法のフローは図1のとおりである。まず、原料であるヘキサフルオロプロペン及びH2を反応器Iに供給し反応させ、反応器Iの出口でHFC-236ea、HFO-1225ye、HF及び少量のHFPを含む混合物を得、ライン10を介して該混合物を第一アルカリ洗浄塔2に供給し、その後、ライン11を介して上述したHF除去された混合物を第一乾燥塔3に供給し乾燥して、さらに、ライン12を介して第一精留塔4に供給する。次いで、第一精留塔4の釜部で得られたHFC-236eaを、ライン13を介して反応器Iに循環させ、また、第一精留塔4の頂部で得られたHFO-1225ye及び少量のHFPを、ライン14を介して第二精留塔5に供給し、第二精留塔5の頂部で得られたHFPをライン15 を介して反応器Iに循環させて、第二精留塔5の塔釜で得られたHFO-1225yeをライン16を介して反応器IIに供給し、さらに新鮮なH2を添加して反応させた後、反応器IIの出口でHFC-245eb、HFO-1234yf、HF及び少量H2を含有する混合物を得る。次いで、ライン17を介して該混合物を第二アルカリ洗浄塔7に供給し、ライン18を介して上述したHF除去された混合物を第二乾燥塔8に供給し乾燥して、さらに、ライン19を介して第三精留塔9に供給し、塔釜で得られたHFC-245ebをライン20を介して反応器IIに循環させ、塔頂で生成物であるHFO-1234yfが得られる。なお、非凝縮性ガスであるH2が排気される。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではない。
実施例1
温度350°Cで、200mlのCr2O3触媒にHFを導入し30時間フッ素化することで、活性化されたCr2O3触媒を得た。その後、反応器I(断熱型;反応器材質:炭素鋼)の下段に上記の通り活性化されたCr2O3触媒を仕込んだ。また、温度350°C、 H2:N2 のモル比1:19、空間速度1200ml g-1 (catal.)h-1という条件で、150ml のPd/C触媒(質量パーセントで、Pdの含有量が0.1%である)を15時間予備処理した後、反応器I上段に仕込んだ。次いで、反応器I上段の温度を50°Cに、下段の温度を300°Cに昇温した後、ヘキサフルオロプロペンとH2とのモル比を1:0.95、かつ空間速度を300h-1とするように、反応器Iにヘキサフルオロプロペン及びH2を仕込んだ。反応器I出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0006371846
温度350°Cで、200mlのCr2O3+ZnO2触媒(触媒組成を質量パーセントで表すと、酸化クロム90%、酸化亜鉛10%) にHFを導入し30時間フッ素化することで、活性化されたCr2O3+ZnO2触媒を得た。その後、反応器II (断熱型;反応器材質:炭素鋼)の下段に上記の通り活性化されたCr2O3+ZnO2触媒を仕込んだ。また、温度350°C、H2:N2のモル比1:19、空間速度1200ml g-1 (catal.)h-1という条件で、180mlのPd/Al2O3触媒(質量パーセントで、Pdの含有量が0.3%である)を15時間予備処理した後、反応器IIの上段に仕込んだ。次いで、反応器II上段の温度を100°Cに、下段の温度を320°Cに昇温した後、H2とHFO-1225yeとのモル比を1:0.96、空間速度を500h-1とするように、反応器Iで得られたHFO-1225ye及びH2を、反応器IIに導入した。反応器II出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表2に示す。
Figure 0006371846
実施例2
実施例1と同様にしてCr2O3触媒の活性化及びPd/C触媒の予備処理を行った。反応器I(断熱型、反応器材質:炭素鋼)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3触媒を仕込み、反応器Iの上段に、150mlの予備処理されたPd/C触媒(質量パーセントで、Pdの含有量が0.3%である)を仕込んだ。反応器I上段の温度を80°Cに、下段の温度を280°Cに昇温した後、ヘキサフルオロプロペンとH2とのモル比を1:0.95、空間速度を200h-1とするように、反応器Iの中にヘキサフルオロプロペン及びH2を導入した。反応器I出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表3に示す。
Figure 0006371846
実施例1と同様にしてCr2O3+ZnO2の活性化及びPd/Al2O3触媒の予備処理を行った。反応器II(断熱型;反応器材質:炭素鋼)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3+ZnO2触媒(触媒組成を質量パーセントで表すと、酸化クロム88%、酸化亜鉛12%)を仕込み、その上段に、180mlの予備処理されたPd/Al2O3触媒(質量パーセントで、Pdの含有量が0.5%である)を仕込んだ。次いで、反応器II上段の温度を120°Cに、下段の温度を300°Cに昇温した後、H2とHFO-1225yeとのモル比を 1:0.95、空間速度を800h-1となるように、反応器Iで得られたHFO-1225ye及びH2を反応器IIに導入した。反応器II出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表4に示す。
Figure 0006371846
実施例3
実施例1と同様にしてCr2O3触媒の活性化及びPd/C触媒の予備処理を行った。反応器I(断熱型;反応器材質:炭素鋼)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3触媒を仕込み、反応器Iの上段に、150mlの予備処理されたPd/C催化剤(質量パーセントで、Pdの含有量が0.5%である)を仕込んだ。次いで、反応器I上段の温度を100°Cに、下段の温度を320°Cに昇温した後、ヘキサフルオロプロペンとH2とのモル比を1:0.97、空間速度 を800h-1とするように、反応器Iの中にヘキサフルオロプロペン及びH2を導入した。反応器I出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表5に示す。
Figure 0006371846
実施例1と同様にしてCr2O3+ZnO2の活性化及びPd/Al2O3触媒の予備処理を行った。反応器II(断熱型;反応器材質:炭素鋼)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3+ZnO2触媒(触媒組成を質量パーセントで表すと、酸化クロム88%、酸化亜鉛12%) を仕込み、その上段に、180mlの予備処理されたPd/Al2O3触媒(質量パーセントで、Pdの含有量が0.8%である)を仕込んだ。次いで、反応器II上段の温度を150°Cに、下段の温度を400°Cに昇温した後、H2とHFO-1225yeとのモル比を 1:0.97、空間速度を800h-1とするように、反応器Iで得られたHFO-1225ye及びH2を反応器IIに導入した。反応器II出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表6に示す。
Figure 0006371846
実施例4
実施例1と同様にしてCr2O3触媒の活性化及びPd/C触媒の予備処理を行った。反応器I(断熱型;反応器材質:ステンレス)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3触媒を仕込み、その上段に、150mlの予備処理されたPd/C 触媒(質量パーセントで、Pdの含有量が0.8%である)を仕込んだ。次いで、反応器I上段の温度を120°Cに、下段の温度を310°Cに昇温した後、ヘキサフルオロプロペンとH2とのモル比を1:0.97、空速を600h-1とするように、反応器Iの中にヘキサフルオロプロペン及びH2を導入した。反応器I出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表7に示す。
Figure 0006371846
実施例1と同様にしてCr2O3+ZnO2の活性化及びPd/Al2O3触媒の予備処理を行った。反応器II(断熱型;反応器材質:ステンレス)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3+ZnO2触媒(触媒組成を質量パーセントで表すと、酸化クロム85%、酸化亜鉛15%)を仕込み、その上段に、180mlの予備処理されたPd/Al2O3触媒 (質量パーセントで、Pdの含有量が1.5%である)を仕込んだ。次いで、反応器II上段の温度を130°Cに、下段の温度を350°Cに昇温した後、H2とHFO-1225yeとのモル比を1:0.97、空間速度を1000 h-1とするように反応器IIの中に反応器Iで得られたHFO-1225ye及びH2を導入した。反応器II出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表8に示す。
Figure 0006371846
実施例5
実施例1と同様にしてCr2O3触媒の活性化及びPd/C触媒の予備処理を行った。反応器I(断熱型;反応器材質:ステンレス)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3触媒を仕込み、その上段に、150mlの予備処理されたPd/C 触媒(質量パーセントで、Pdの含有量が1.0%である)を仕込んだ。次いで、反応器I上段の温度を150°Cに、下段の温度を330°Cに昇温した後、ヘキサフルオロプロペンとH2とのモル比を1:0.98、空間速度を1000h-1とするように、反応器Iの中にヘキサフルオロプロペン及びH2を導入した。反応器I出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表9に示す。
Figure 0006371846
実施例1と同様にしてCr2O3+ZnO2の活性化及びPd/Al2O3触媒の予備処理を行った。反応器II(断熱型;反応器材質:ステンレス)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3+ZnO2触媒(触媒組成を質量パーセントで表すと、酸化クロム90%、酸化亜鉛10%)を仕込み、その上段に、180mlの予備処理されたPd/Al2O3触媒 (質量パーセントで、Pdの含有量が0.5%である)を仕込んだ。次いで、反応器II上段の温度を100°Cに、下段の温度を 450°Cに昇温した後、H2とHFO-1225yeとのモル比を1:0.98、空間速度を1500h-1とするように、反応器Iで得られたHFO-1225ye及びH2を反応器IIに導入した。反応器II出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表10に示す。
Figure 0006371846
実施例6
実施例1と同様にしてCr2O3触媒の活性化及びPd/C触媒の予備処理を行った。反応器I(断熱型;反応器材質:ステンレス)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3触媒 を仕込み、その上段に、150mlの予備処理されたPd/C触媒(質量パーセントで、Pdの含有量が1.0%である)を仕込んだ。次いで、反応器I上段の温度を130°C に、下段の温度を400°Cに昇温した後、ヘキサフルオロプロペンとH2とのモル比を1:0.98、空間速度を500 h-1とするように、反応器Iの中にヘキサフルオロプロペン及びH2を導入した。反応器I出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表11に示す。
Figure 0006371846
実施例1と同様にしてCr2O3+ZnO2の活性化及びPd/Al2O3触媒の予備処理を行った。反応器II(断熱型;反応器材質:ステンレス)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3+ZnO2触媒(触媒組成を質量パーセントで表すと、酸化クロム80%、酸化亜鉛20%) を仕込み、その上段に、180mlの予備処理されたPd/Al2O3触媒 (質量パーセントで、Pdの含有量が0.3%である)を仕込んだ。次いで、反応器II上段の温度を100°Cに、下段の温度を 500°Cに昇温した後、H2とHFO-1225yeとのモル比を1:0.95、空間速度を2000h-1とするように、反応器Iで得られたHFO-1225ye及びH2を反応器IIに導入した。反応器II出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表12に示す。
Figure 0006371846
実施例7
実施例1と同様にしてCr2O3触媒の活性化及びPd/C触媒の予備処理を行った。反応器I(断熱型;反応器材質:ステンレス)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3触媒を仕込み、その上段に、150mlの予備処理されたPd/C触媒(質量パーセントで、Pdの含有量が0.3%である)を仕込んだ。次いで、反応器I上段の温度を100°Cに、下段の温度を300°Cに加熱した後、ヘキサフルオロプロペンとH2とのモル比を1:0.99、空間速度を300 h-1とするように、反応器Iの中にヘキサフルオロプロペン及びH2を導入した。反応器I出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表13に示す。
Figure 0006371846
実施例1と同様にしてCr2O3+ZnO2の活性化及びPd/Al2O3触媒の予備処理を行った。反応器II(断熱型;反応器材質:ステンレス)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3+ZnO2触媒(触媒組成を質量パーセントで表すと、酸化クロム90%、酸化亜鉛10%)を仕込み、その上段に、180mlの予備処理されたPd/Al2O3触媒(質量パーセントで、Pdの含有量が0.5%である)を仕込んだ。次いで、反応器II上段の温度を150°Cに、下段の温度を 300°Cに昇温した後、H2とHFO-1225yeとのモル比を1:0.99、空間速度を600 h-1とするように、反応器Iで得られたHFO-l225ye及びH2を反応器IIに導入した。反応器II出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表14に示す。
Figure 0006371846
実施例8
実施例1と同様にしてCr2O3触媒の活性化及びPd/C触媒の予備処理を行った。反応器I(断熱型;反応器材質:ステンレス)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3触媒を仕込み、その上段に、150mlの予備処理されたPd/C 触媒(質量パーセントで、Pdの含有量が0.3%である)を仕込んだ。次いで、反応器I上段の温度を120°Cに、下段の温度を250°Cに昇温した後、ヘキサフルオロプロペンとH2とのモル比を1:0.99、空間速度を500 h-1とするように、反応器Iの中にヘキサフルオロプロペン及びH2を導入した。反応器I出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表15に示す。
Figure 0006371846
実施例1と同様にしてCr2O3+ZnO2の活性化及びPd/Al2O3触媒の予備処理を行った。反応器II(断熱型;反応器材質:ステンレス)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3+ZnO2触媒(触媒組成を質量パーセントで表すと、酸化クロム90%、酸化亜鉛10%) を仕込み、その上段に、180mlの予備処理されたPd/Al2O3触媒 (質量パーセントで、Pdの含有量が0.3%である)を仕込んだ。次いで、反応器II上段の温度を150°Cに、下段の温度を 300°Cに昇温した後、H2とHFO-1225yeとのモル比を1:0.95、空間速度を600 h-1とするように、反応器Iで得られたHFO-1225ye及びH2を反応器IIに導入した。反応器II出口でアルカリ洗浄してからサンプリングし分析を行った。その結果を表16に示す。
Figure 0006371846
実施例9
実施例1と同様にしてCr2O3触媒の活性化及びPd/C触媒の予備処理を行った。反応器I (断熱型;反応器材質:ステンレス)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3触媒を仕込み、その上段に、150mlの予備処理されたPd/C触媒(質量パーセントで、Pdの含有量が0.3%である)を仕込んだ。次いで、反応器I上段の温度を80°Cに、下段の温度を320°Cに昇温した後、ヘキサフルオロプロペンとH2とのモル比を1:0.99、空間速度を500h-1とするように、反応器Iの中にヘキサフルオロプロペン及びH2を導入した。反応器I出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表17に示す。
Figure 0006371846
実施例1と同様にしてCr2O3+ZnO2の活性化及びPd/Al2O3触媒の予備処理を行った。反応器II (断熱型;反応器材質:ステンレス)の下段に、200mlの活性化されたCr2O3+ZnO2触媒(触媒組成を質量パーセントで表すと、酸化クロム90%、酸化亜鉛10%) を仕込み、その上段に、180mlの予備処理された触媒 (質量パーセントで、Pdの含有量が0.5%である)を仕込んだ。次いで、反応器II上段の温度を100°Cに、下段の温度を 350°Cに昇温した後、H2とHFO-1225yeとのモル比を1:0.95、空間速度を400 h-1とするように、反応器Iで得られたHFO-1225ye及びH2を反応器IIに導入した。反応器II出口でアルカリ洗浄してからサンプリングして分析を行った。その結果を表18に示す。
Figure 0006371846
1 反応器I
2 第一アルカリ洗浄塔
3 第一乾燥塔
4 第一精留塔
5 第二精留塔
6 反応器II
7 第二アルカリ洗浄塔
8 第二乾燥塔
9 第三精留塔
10〜21 ライン

Claims (4)

  1. (a)反応器Iにヘキサフルオロプロペン及び水素を供給し、触媒の存在下で、かつ、前記ヘキサフルオロプロペンと前記水素とのモル比を1:0.95〜0.99、空間速度を200〜1000h-1、反応温度を50〜400°Cとするという条件で反応させることで、1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペン、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、フッ化水素及び少量のヘキサフルオロプロペンを含有する第一混合物を得る工程;
    (b)前記工程(a)で得られた第一混合物をアルカリ洗浄、乾燥して第一精留塔に供給し、前記第一精留塔の釜部に前記1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンを得て反応器Iに循環させ、また、前記第一精留塔の頂部に前記1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペンと少量の前記ヘキサフルオロプロペンを得、その後、第二精留塔に前記1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペン及び少量の前記ヘキサフルオロプロペンを供給し、前記第二精留塔の頂部に前記ヘキサフルオロプロペンを得て前記反応器Iに循環させ、前記第二精留塔の釜部に前記1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペンを得る工程;
    (c)反応器IIに前記工程(b)において前記第二精留塔の釜部で得られた前記1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペンを供給しながら水素を導入し、触媒の存在下で、かつ前記水素と前記1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペンとのモル比を1:0.95〜0.99、空間速度を300〜2000h-1、反応温度を80〜500°Cとするという条件で反応させることで、1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロパン、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン、HF及び少量のH2を含有する第二混合物を得る工程;及び
    (d)前記工程(c)で得られた第二混合物をアルカリ洗浄、乾燥した後、第三精留塔に供給して、釜部に前記1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロパンを得て前記反応器IIに循環させ、塔頂に生成物である前記2,3,3,3-テトラフルオロプロペンを得る工程
    を含むこと、
    前記反応器Iが上段と下段という二段に分かれて、二段にそれぞれ触媒を充填して、上段触媒がPd/Cであり、Pdの含有量が質量パーセントで0.1〜1%であり、下段触媒が酸化クロムであること、
    前記反応器IIが上段と下段という二段に分かれて、二段にそれぞれ触媒を充填して、上段触媒がPd/Al2O3であり、Pdの含有量が質量パーセントで0.2〜1.5%であり、下段触媒が質量パーセントで酸化クロム80〜90%、酸化亜鉛10〜 20%という組成とするものであることを特徴とする、2,3,3,3-テトラフルオロプロペンの製造方法。
  2. 前記工程(a)において、前記空間速度が400〜800 h-1であり、前記反応温度が100〜300°Cであることを特徴とする請求項1に記載の2,3,3,3-テトラフルオロプロペンの製造方法。
  3. 前記工程(c)において、前記空間速度が600〜1500h-1であり、前記反応温度が120〜400°Cであることを特徴とする請求項1に記載の2,3,3,3-テトラフルオロプロペンの製造方法。
  4. 前記反応器I及び前記反応器IIが断熱反応器であることを特徴とする請求項1に記載の2,3,3,3-テトラフルオロプロペンの製造方法。
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