JP6370593B2 - 油冷式多段スクリュ圧縮機及びその排油方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空調機や冷凍機等に使用され、密閉型モータケーシングに溜まった潤滑油を低コストな手段で排除可能にした油冷式多段スクリュ圧縮機及びその排油方法に関する。
空調機や冷凍機等に使用される冷媒として、オゾン層破壊及び地球温暖化を防止する観点から、NHやCO等の自然冷媒が見直されている。また、空調機や冷凍機等に使用される圧縮機として、高吐出圧力を達成でき冷凍能力が優れたスクリュ圧縮機が用いられている。
スクリュ圧縮機では、より低い冷凍温度を得るために、2段圧縮機構が設けられ、さらに、小型軽量化の観点から、2段圧縮機構を一体化した所謂単機構造の多段スクリュ圧縮機が用いられている。さらに、多段圧縮機の成績係数(以下「COP」と言う。)を向上させるため、多段スクリュ圧縮機にエコノマイザ回路を付設することが行われている。
スクリュ圧縮機は、ロータとモータとの結合方法の違いで、密閉型構造と開放型構造の2つに分類できる。このうち、モータとして密閉型ケーシングを有する密閉型圧縮機用モータは、大気との接触がなく、回転部をすべて圧縮機ケーシング内に納めることができると共に、耐久性に優れ、冷媒の漏洩を最小限に抑えることが可能となる、等の長所を有している。
しかし、密閉型構造を有する油冷式スクリュ圧縮機の場合、モータ回転軸を支持する軸受に供給された潤滑油が密閉型モータケーシングの内部に溜まり、外部に排出されにくいことが問題となる。特に、モータ固定子及びモータ回転子の両側に形成される空間(圧縮機側空間及び圧縮機側から離れたモータエンド側空間)のうち、モータエンド側空間の排油性が悪いことが問題となる。
本出願人は、先に密閉型構造を有するスクリュ圧縮機を提案している(特許文献1)。このスクリュ圧縮機は比較的小容量用であるため、モータの回転軸は圧縮機側端部のみを支持する片側支持である。そのため、モータ回転軸を支持する軸受に供給される潤滑油の排油性はさほど問題とはならない。
しかし、容量が大きいスクリュ圧縮機では、モータ出力が大きくなることで回転子重量が増加し、高速回転時に共振による振動増加が起るため、両側支持が必要となる。両側支持では、モータエンド側の回転軸を支持する軸受に供給された潤滑油の排油性が問題となる。
モータケーシング内の排油性が悪くなると、モータケーシング内の油面が上昇する。モータ回転子が浸かる位置まで油面が上昇すると、潤滑油による撹拌動力が増加し、スクリュ圧縮機の動力が急激に増加する。これはスクリュ圧縮機が組み込まれた冷凍機のCOPを低下させる原因となるため、回避しなければならない問題である。
この対策として、従来、モータケーシングの内面下部に油溝を形成し、モータエンド側空間に溜まった潤滑油を圧縮機側空間に送る試みがなされている。しかし、潤滑油の流れは両側空間のヘッド差が支配的であるため、両側空間にヘッド差がなければ、油溝を形成しても潤滑油の流れは起こりにくい。また、この対策はモータケーシングの耐圧強度を低下させるため、油溝の断面積を大きく取れず、そのため、圧力損失が発生して排油性がさらに悪くなるという問題がある。
別な対策として、モータ固定子に潤滑油排出用の油通路や油溝を形成すると、モータ固定子の強度が低下したり、あるいはモータの性能が低下するという問題がある。また、モータ固定子とモータ回転子との間の隙間に潤滑油を流す構成とすると、潤滑油の摩擦抵抗が発生し、モータの性能を低下させるという問題がある。
さらに、別な対策として、軸受にオイルシールなどのシール機構を設け、軸受に供給された潤滑油を軸受ハウジングの外に流出させないようにすることも考えられる。しかし、シール機構を設けることでコスト増になると共に、シール部分で摩擦抵抗などの機械損失が発生し、さらに、シール部品の寿命低下で運転トラブルが発生するおそれがある。
特許文献2には、モータ回転軸が両側支持された密閉型構造の油冷式スクリュ圧縮機が開示されている。このスクリュ圧縮機では、モータエンド側に設けられた軸受に供給された潤滑油は、モータ固定子とモータ回転子との間に形成された隙間を通って圧縮機側空間に導かれるように構成されている。
特許文献3には、モータ回転軸が片側支持された密閉型構造の油冷式スクリュ圧縮機が開示されている。このスクリュ圧縮機では、モータケーシングのモータエンド側空間に冷媒液が注入される。該冷媒液はモータケーシングの内部を流れてスクリュロータに導入される。そして、該冷媒液の蒸発潜熱でモータを冷却するようにしている。
特開2008−297996号公報 特開2011−1937号公報 特開平11−351168号公報
特許文献2に開示された油冷式スクリュ圧縮機では、潤滑油をモータ固定子とモータ回転子間の隙間を通して排出しているので、前述のように、潤滑油の摩擦抵抗が発生し、モータの性能を低下させるという問題がある。
また、特許文献3に開示された油冷式スクリュ圧縮機は、モータエンド側空間に注入された冷媒液によってモータの冷却作用を発揮することはできるが、モータエンド側空間に溜まった潤滑油を排出することはできない。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑みなされたものであり、密閉型モータケーシングを有する密閉式モータを備えた油冷式多段スクリュ圧縮機において、簡素且つ低コストな手段で、密閉型モータケーシングに溜まった潤滑油を排出可能にすることを目的とする。
本発明が適用される油冷式多段スクリュ圧縮機は、雄雌一対のスクリュロータからなる低段圧縮機及び高段圧縮機と、これら多段圧縮機を駆動するモータとを有している。さらに、モータは密閉型モータケーシングを有し、モータ回転軸の両端が軸受を介して密閉型モータケーシングに支持された構成を有している。冷媒が主冷媒回路の膨張手段、蒸発器に送られる前に、高段エコノマイザ冷却器、低段エコノマイザ冷却器を介して過冷却、低温化される。
そして、前記目的を達成するため、本発明の油冷式多段スクリュ圧縮機は、低段エコノマイザ通路を介して低段圧縮機の圧縮空間に低温化され分流したガス冷媒を供給する低段エコノマイザ冷却器と、この低段エコノマイザ通路から分岐し、密閉型モータケーシング内のモータエンド側空間に連通した分岐エコノマイザ通路と、分岐エコノマイザ通路の流路面積を絞る絞り機構と、密閉型モータケーシングの外部に配置され、一端がモータエンド側空間に連通し、他端が低段圧縮機の圧縮空間に連通した外部配管とを備えている。
前記構成において、低段エコノマイザ冷却器で低温化され分流したガス冷媒の一部が分岐エコノマイザ通路を介してモータケーシングのモータエンド側空間に供給される。ガス冷媒の供給によってモータエンド側空間は加圧されるため、モータエンド側空間に貯留した潤滑油は外部配管に押し出される。さらに、低段エコノマイザ通路と低段圧縮機の圧縮空間との圧力差により、外部配管に押し出された潤滑油は、ガス冷媒と共に低段圧縮機の圧縮空間に吸入される。モータエンド側空間に供給されるガス冷媒の流量は前記絞り機構で調整される。
前記外部配管の一端が連通する低段圧縮機の圧縮空間は、潤滑油が低段圧縮機の吸込口に排出されないように、該吸込口とは遮断された圧縮空間とする必要がある。また、潤滑油が圧縮空間に流入し易いように、なるべく低圧の圧縮空間、即ち、該吸込口に近い圧縮空間であることが望ましい。
本発明によれば、低段エコノマイザ通路と低段圧縮機の圧縮空間とをモータケーシングを介して連通させ、低段エコノマイザ通路と低段圧縮機の圧縮空間との圧力差を利用することで、モータケーシングに貯留した潤滑油を容易に排出することができる。
また、高段エコノマイザ通路や中間冷却器(例えば、特許文献1の図10に図示された中間冷却器06)のように高圧のガス冷媒ではなく、低段エコノマイザ通路の低圧のガス冷媒を供給するため、圧縮機性能に影響を及ぼす低段圧縮機へのガス冷媒の流入量を低減できる。
また、低段エコノマイザ冷却器で低温化され分流したガス冷媒をモータエンド側空間に供給し、例えば、モータ固定子とモータ回転子間の隙間に冷却されたガス冷媒を流すことで、モータの温度上昇を防止でき、これによって、モータの性能低下を防止できる。
また、モータケーシングから潤滑油が排出されるため、モータケーシング内で潤滑油の油面上昇がなくなり、潤滑油の摩擦抵抗によるモータ性能の低下を防止できる。さらに、分岐エコノマイザ通路及び外部配管を付設するだけでよく、新たな熱交換器や膨張弁等を付設する必要がないので、コスト増加を抑制できる。
本発明の一実施態様は、モータ回転軸の両端を軸支する軸受は、オイルシール手段を有さず、該軸受内の潤滑油をモータケーシング内に排出するように構成されている。このように、オイルシール手段をなくし、モータケーシング内に潤滑油を積極的に流出させるようにしても、潤滑油を外部配管から排出することで、潤滑油の滞留を防止できる。
この実施態様によれば、寿命低下やコスト高を招くオイルシール手段をなくしたため、モータ回転軸の軸受機構を長寿命化及び低コスト化できると共に、シール部分での摩擦抵抗などの機械損失を防止できる。
本発明の別な一実施態様は、前記絞り機構が、分岐エコノマイザ通路がモータケーシング内空間に開口する開口部に設けられたオリフィスである。これによって、簡易かつ低コストな構成で絞り機構を構成できる。
本発明のさらに別な一実施態様は、前記絞り機構が分岐エコノマイザ通路に設けられた流量調整弁である。これによって、スクリュ圧縮機の運転中に分岐エコノマイザ通路の絞り度を変えることができる。そのため、スクリュ圧縮機の運転状態に応じてモータエンド側空間に供給する冷媒の流量を調整することができる。
本発明のさらに別な一実施態様は、油冷式多段スクリュ圧縮機が、低段圧縮機及び高段圧縮機とモータとが直列に配置され、低段圧縮機及び高段圧縮機の雄雌一対のスクリュロータを内蔵したロータケーシングと密閉型モータケーシングとが直列一体に接続された単機油冷式多段スクリュ圧縮機で構成されている。
前記構成の単機油冷式多段スクリュ圧縮機は小型軽量化が可能になると共に、モータケーシングの圧縮機側空間を容易に低段圧縮機に連通させることができるため、該圧縮機側空間に溜まった潤滑油の排出が容易になる。また、前記外部配管の一端を該圧縮機側空間に連通させることもできる。これによって、圧縮機側空間をガス冷媒で冷却でき、モータ性能の低下を防止できると共に、外部配管の長さを短くできる。
本発明のさらに別な一実施態様は、モータがIPMモータで構成されている。モータとして高性能で小型化が可能なIPMモータを用いることで、モータの配置スペースを縮小できる。
次に、本発明の油冷式多段スクリュ圧縮機の排油方法は、雄雌一対のスクリュロータからなる低段圧縮機及び高段圧縮機と、低段圧縮機及び高段圧縮機を駆動するモータとを有し、モータは密閉型モータケーシングを有し、モータ回転軸の両端が軸受を介して密閉型モータケーシングに支持された油冷式多段スクリュ圧縮機において、密閉型モータケーシングから潤滑油を排出することを可能にするものである。
この油冷式多段スクリュ圧縮機は、冷媒が主要冷媒回路の膨張手段に送られる前に冷媒を過冷却、低温化する高段エコノマイザ冷却器、低段エコノマイザ冷却器を備えている。
前記目的を達成するため、本発明方法は、低段エコノマイザ冷却器によって低温化され分流したガス冷媒を低段エコノマイザ通路を介し低段圧縮機の圧縮空間に供給する第1工程と、低段エコノマイザ通路から分岐した分岐エコノマイザ通路から、ガス冷媒の一部を密閉型モータケーシング内のモータエンド側空間に絞り機構を介して供給し、モータケーシング内空間を加圧させる第2工程と、ガス冷媒の加圧作用で、モータエンド側空間に連通した外部配管を介してモータケーシング内空間に貯留した潤滑油を低段圧縮機の圧縮空間に排出させる第3工程とからなる。
本発明方法によれば、低段エコノマイザ通路と低段圧縮機の圧縮空間との圧力差を利用することで、モータケーシングに貯留した潤滑油を容易に排出することができる。
また、ガス冷媒を絞り機構を介してモータエンド側空間に供給することで、モータエンド側空間に供給されるガス冷媒の流量を調整できる。
さらに、低段エコノマイザ冷却器で低温化されたガス冷媒をモータエンド側空間に供給するようにしているので、モータの温度上昇を防止でき、これによって、モータの性能低下を防止できる。その他、前記本発明装置と同様の作用効果を得ることができる。
本発明方法の一実施態様は、前記第2工程で、モータエンド側空間に供給されるガス冷媒の温度を−30〜+5℃、好ましくは、−15〜0℃に調整すると共に、冷媒に対して非相溶性の潤滑油を用いることである。
モータエンド側空間に前記温度範囲のガス冷媒を供給することで、モータの温度上昇を防止し、モータ性能の低下を防止できる。また、低段エコノマイザ冷却器で過冷却された冷媒を用いることで、特別な温度調整を必要とせず、多段スクリュ圧縮機の簡単な運転調整のみで前記温度範囲への調整が容易になる。
冷媒に対し相溶性の潤滑油を用いると、低段圧縮機の低圧の圧縮空間に潤滑油を戻したとき、潤滑油に溶解していた冷媒が気化分離し、圧縮機性能が低下するおそれがある。
前記実施態様では、非相溶性の潤滑油を用いることで、潤滑油に溶け込んだ冷媒の量を少なくでき、前記不具合をなくすことができる。
本発明方法の別の一実施態様は、油冷式多段スクリュ圧縮機が前記構成の単機油冷式多段スクリュ圧縮機であって、前記第3工程は、外部配管を介してモータケーシング内空間に貯留した潤滑油を一旦モータケーシングの圧縮機側空間に排出する第1ステップと、圧縮機側空間に排出された潤滑油を低段圧縮機のロータケーシングに形成された油路を介して低段圧縮機の圧縮空間に排出させる第2ステップとからなるものである。
モータエンド側空間に貯留した潤滑油を一旦圧縮機側空間に排出することで、ガス冷媒の冷媒作用で圧縮機側空間を冷却でき、モータ性能の低下を防止できると共に、外部配管の長さを短縮できるため低コスト化できる。
本発明によれば、密閉型モータケーシングを有する密閉式モータを備えた多段スクリュ圧縮機において、簡素かつ低コストな手段で、かつ圧縮機性能を低下させることなく、密閉型モータケーシング内に滞留した潤滑油を容易に排出できる。そのため、潤滑油の滞留によって生じる不具合を防止できる。
本発明の一実施形態に係る冷凍・冷却システムの全体構成図である。 前記冷凍・冷却システムのモリエル線図である。 前記冷凍・冷却システムを構成する単機2段スクリュ圧縮機の正面視断面図である。 前記単機2段スクリュ圧縮機の平面視断面図である。 前記冷凍・冷却システムと比較例とのCOP比を示す線図である。 前記冷凍・冷却システムと比較例とのモータエンド側空間の冷媒の温度差を示す線図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
本発明の油冷式多段スクリュ圧縮機及びその排油方法の一実施態様を図1〜図6に基づいて説明する。本実施形態は、所謂単機油冷式2段スクリュ圧縮機10を冷凍・冷却システム200に適用したものであり、冷媒としてNHを用い、潤滑油としてNHに対して非相溶性の潤滑油(例えば、アルキルベンゼンなど)を用いた例である。
図1において、冷凍・冷却システム200は、主冷媒回路202に、低段圧縮機12及び高段圧縮機14で構成された単機油冷式2段スクリュ圧縮機10と、凝縮器204と、蒸発器206と、膨張手段208とが設けられている。そして、凝縮器204の下流側でかつ蒸発器206の上流側の主冷媒回路202に、上流側から順に高段エコノマイザ回路210及び低段エコノマイザ回路220が設けられている。
高段エコノマイザ回路210は主冷媒回路202に設けられた膨張弁212及び冷却器214で構成され、低段エコノマイザ回路220は主冷媒回路202に設けられた膨張弁222及び冷却器224で構成されている。冷却器214及び224は夫々フラッシュ型冷却器で構成されている。
単機油冷式2段スクリュ圧縮機10において、ガス冷媒はまず低段圧縮機12で圧縮され、その後、高段圧縮機14でさらに高圧に圧縮される。圧縮されて高圧高温となった冷媒は、凝縮器204でその熱を外部に放出して凝縮する。凝縮し低温となった冷媒は、高段エコノマイザ回路210の膨張弁212で減圧され、冷却器214で一部が蒸発する。蒸発した一部の冷媒によって蒸発潜熱が奪われるため、液冷媒及びガス冷媒とも温度降下する。そして、ガス冷媒だけが高段エコノマイザ通路216を通って高段圧縮機14の後述する高段エコノマイザポート104に流れる。
冷却器214から液冷媒だけが低段エコノマイザ回路220の膨張弁222に送られ、膨張弁222を通り減圧され、冷却器224で一部が蒸発し、液冷媒及びガス冷媒とも温度降下する。そして、ガス冷媒だけが低段エコノマイザ通路226を通って低段圧縮機12の後述する低段エコノマイザポート100に流れる。冷却器224を出た冷媒は膨張手段208で減圧されて蒸発器206に流入する。蒸発器206で、冷媒は外部から熱を奪い蒸発する。蒸発した冷媒は単機油冷式2段スクリュ圧縮機10で再び圧縮される。
こうして、冷媒が主冷媒回路202の膨張手段208に送られる前に、冷媒は冷却器214及び224によって確実に過冷却されるため、蒸発器206入口での冷媒液の比エンタルピを低下させることにより冷凍・冷却システム200の冷却能力を向上することができると共に、高段エコノマイザ通路216及び低段エコノマイザ通路226を通る冷媒分だけ低段圧縮機12及び高段圧縮機14の圧縮仕事が減るため、冷凍・冷却システム200のCOPを向上できる。
図2は冷凍・冷却システム200のモリエル線図である。図1及び図2に付された符号a〜kは、図1及び図2において同一位置を示している。
本実施形態では、低段エコノマイザ通路226から分岐し、単機油冷式2段スクリュ圧縮機10のモータ34を構成する後述する密閉型モータケーシング42のモータエンド側空間esに連通した分岐エコノマイザ通路228がさらに設けられている。
次に、単機油冷式2段スクリュ圧縮機10の構成を図3及び図4に基づいて説明する。単機油冷式2段スクリュ圧縮機10は、低段圧縮機12、高段圧縮機14及びモータ34が直列に配置され、これらの機器は直列に結合された単一のロータ軸及び回転軸を有している。
低段圧縮機12は雄雌一対のスクリュロータ16及び18が並列に配置され、かつ互いに噛み合った状態で回転可能に低段ロータケーシング20に収容されている。低段ロータケーシング20と密閉型モータケーシング42との間に低段吸入口ケーシング21が配置されている。高段圧縮機14には雄雌一対のスクリュロータ22及び24が並列に配置され、これらのスクリュロータは互いに噛み合った状態で回転可能に高段ロータケーシング26に収容されている。
低段圧縮機12のスクリュロータ16及び18は左右に配置され、高段圧縮機14のスクリュロータ22及び24は上下に配置されている。低段雄スクリュロータ16の雄ロータ軸28と、高段雄スクリュロータ22の雄ロータ軸30とは別個に構成され、カップリング32により一体回転可能に結合されている。低段圧縮機12の雄ロータ軸28は、モータ34の回転軸36とカップリング38によって一体回転可能に結合されている。
前述のように、低段雄ロータ軸28、高段雄ロータ軸30及びモータ回転軸36は別個に構成されており、カップリング32及び38によって結合されているため、これらを連続した一体軸とする構造と比べて、軸の加工精度が要求されない。そのため、加工製造が容易で低コストで製造できる。
モータ34は、密閉型モータケーシング42を有し、密閉型モータケーシング42は低段吸入口ケーシング21に対して内部が気密状態となるように結合されている。モータ34はモータ回転子44の内部に永久磁石が埋め込まれた所謂IPMモータで構成されている。密閉型モータケーシング42には、周方向に複数条の冷却水路42aが形成されている。冷却水路42aに冷却水が循環され、該冷却水で密閉型モータケーシング42の外部から冷却される。
低段ロータケーシング20と高段ロータケーシング26との間に中間ケーシング48が設けられ、低段ロータケーシング20と密閉型モータケーシング42との間にケーシング50が設けられている。モータ回転軸36の圧縮機側端部は、軸受52を介してケーシング50に回転可能に支持されている。軸受52の内部には密閉型モータケーシング42及びケーシング50に形成された油路54から潤滑油oが供給される。モータ回転軸36のモータエンド側端部は、軸受56を介して密閉型モータケーシング42に回転可能に支持されている。軸受56の内部には油路58から潤滑油oが供給される。
低段雄ロータ軸28のモータ側端部は、軸受60を介して低段吸入口ケーシング21によって支持され、低段雌ロータ軸62のモータ側端部は軸受64を介して低段吸入口ケーシング21によって支持されている。低段雄ロータ軸28の高段側端部は軸受66を介して中間ケーシング48に支持され、雌ロータ軸62の後段側端部は軸受68を介して中間ケーシング48に支持されている。
高段雄ロータ軸30の低段側端部は軸受70を介して高段ロータケーシング26に支持され、高段雌ロータ軸72の低段側端部は軸受74を介して高段ロータケーシング26に支持されている。
低段ロータケーシング20の反対側で、高段ロータケーシング26に高段吐出口ケーシング76が結合され、高段吐出口ケーシング76には端部ケーシング78が形成され、さらに、端部ケーシング78に蓋80が結合されている。
高段雄ロータ軸30の端部は軸受82を介して高段吐出口ケーシング76に支持され、高段雌ロータ軸72は軸受84を介して高段吐出口ケーシング76に支持されている。これら軸受60、64、66、68、70、74、82及び84には油路(不図示)を通して潤滑油が供給される。
また、低段吸入口ケーシング21には冷媒の吸込口86が形成され、吸込口86は低段雄ロータ16及び低段雌ロータ18の夫々のモータ側端面に対向して開口している。吸込口86と密閉型モータケーシング42の圧縮機側空間isとは、後述する通路116を除いて、低段吸入口ケーシング21の隔壁で遮断されている。低段圧縮機12の吐出口88は中間ケーシング48の低段圧縮機側端面に形成され、吐出路90を介して中間圧力室mrに連通している。中間圧力室mrには高段圧縮機14の吸込口92が開口し、吸込口92から高段ロータケーシング26の内部に形成された圧縮空間に冷媒が吸入される。
さらに、高段圧縮機14の吐出路94(図4参照)が吐出口ケーシング76に形成されており、高段圧縮機14で圧縮されたガス冷媒が吐出路94から吐出される。
ケーシング50にはモータ端子96が設けられている。ケーシング50の内部で、モータ端子96はリード線98を介し、モータ回転子44の周囲に対向配置されたモータ固定子46と電気的に接続されている。モータ端子96に通電することで、モータ34が作動する。
前述の密閉型モータケーシング42、ケーシング50、低段ロータケーシング20、中間ケーシング48、高段ロータケーシング26、高段吐出口ケーシング76、端部ケーシング78及び蓋80は、ボルト(不図示)などの締結手段によって夫々組み立てられ、単機構造を構成している。
図1に示す低段エコノマイザ通路226は、中間ケーシング48に形成された低段エコノマイザポート100に接続されている。低段エコノマイザポート100は、中間ケーシング48に形成された通路102を介して、低段ロータケーシング20の内部に形成された圧縮空間csに連通している。高段エコノマイザ通路216は高段ロータケーシング26に形成された高段エコノマイザポート104に接続され、高段エコノマイザポート104は高段ロータケーシング26の中間圧力室mrに連通している。
密閉型モータケーシング42のモータエンド側空間esに面したモータエンド側端壁42bの上部領域に貫通孔106が形成されている。分岐エコノマイザ通路228は低段エコノマイザ通路226から分岐し、モータエンド側端壁42bに接続され、貫通孔106に連通している。貫通孔106がモータエンド側空間esに開口した開口部には、分岐エコノマイザ通路228から供給されるガス冷媒rの供給量を調整するためのオリフィス108が形成されている。
貫通孔106に対し軸受56を挟んで反対側のモータエンド側端壁42bに軸方向に貫通孔110が形成されている。モータエンド側端壁42bに、貫通孔110に連通した配管112が接続されている。
密閉型モータケーシング42の圧縮機側端部にフランジ42cが形成され、フランジ42cにケーシング50の軸方向に貫通孔114が形成されている。配管112の他端はフランジ42cに接続され、貫通孔114と連通している。低段吸入口ケーシング21及び低段ロータケーシング20の隔壁には、低段吸入口ケーシング21及び低段ロータケーシング20の軸方向に通路116が形成されている。通路116は低段ロータケーシング20の圧縮空間csに開口している。通路116の開口116aは吸込口86から遮断され、かつ吸込口86に近い圧縮空間csに開口するようにその位置が選定されている。
かかる構成において、低段エコノマイザ回路220の冷却器224から出たガス冷媒の一部は分岐エコノマイザ通路228を経て密閉型モータケーシング42のモータエンド側空間esに供給される。モータエンド側空間esに供給されるガス冷媒rの温度は、−30〜+5℃、好ましくは、−15〜0℃の範囲となるように、冷凍・冷却システム200の運転が制御される。
図2に示すように、低段エコノマイザ通路226内のガス冷媒rの圧力kは低段圧縮機12の圧縮空間csの圧力aより大きい。モータエンド側空間esに低段エコノマイザ通路226からガス冷媒が供給されることでモータエンド側空間esの圧力が上昇する。この圧力上昇で密閉型モータケーシング42の内部に溜まった潤滑油oは配管112に押し出される。密閉型モータケーシング42から押し出された潤滑油は、一旦ケーシング50の内部空間isに排出され、その後通路116を経て圧縮空間csに排出される。
本実施形態によれば、低段エコノマイザ通路226と圧縮空間csとの圧力差を利用し、低段エコノマイザ通路226からモータケーシング42にガス冷媒rを供給することで、密閉型モータケーシング42に溜まった潤滑油oを容易に排出できる。特に、分岐エコノマイザ通路228がモータエンド側端壁42bに接続されているため、従来排出が困難であったモータエンド側空間esの潤滑油oを容易に排出することができる。
また、高段エコノマイザ通路や中間冷却器から供給される高圧又は中間圧のガス冷媒ではなく、低段エコノマイザ通路226を流れる低圧のガス冷媒を密閉型モータケーシング42に供給しているので、圧縮機性能に影響を及ぼす低段圧縮機12へのガス冷媒の流入量を低減できる。
また、低段エコノマイザ冷却器224で低温化され分流して低段エコノマイザ通路226を出た低温のガス冷媒rを密閉型モータケーシング42に供給し、例えば、モータ回転子44とモータ固定子46間の隙間にこのガス冷媒を流すことで、モータ34の温度上昇を有効に防止でき、そのため、モータ性能の低下を防止できる。
また、密閉型モータケーシング42から潤滑油が排出されるので、密閉型モータケーシング42の内部で潤滑油oの油面上昇がなくなり、潤滑油の摩擦抵抗によるモータ性能の低下を防止できる。
また、従来の単機2段スクリュ圧縮機に分岐エコノマイザ通路228及び配管112を付設するだけで済み、熱交換器や膨張弁等を新たに設ける必要がないため、コスト増加を抑制できる。
また、モータ回転軸36の両端を軸支している軸受52及び軸受56は、寿命低下やコスト高をまねくオイルシールを有さず、これら軸受に供給された潤滑油oはケーシング50の内部空間is又はモータエンド側空間esに排出される。そのため、軸受52及び56を低コスト化できると共に、軸受内が高圧とならないので、軸受部品を長寿命化及び低コスト化でき、かつシール部分の摩擦抵抗を低減できる。
また、配管112は低段エコノマイザ通路226より低圧の圧縮空間csに連通しているので、密閉型モータケーシング42に流入するガス冷媒の流量は多くなりがちとなる。これに対して、分岐エコノマイザ通路228の絞り機構としてオリフィス108を設けているので、密閉型モータケーシング42に供給されるガス冷媒の流量を適正に調整できる。また、絞り機構として簡単な構成のオリフィスを設けているので低コスト化できる。
また、単機油冷式2段スクリュ圧縮機10は、低段圧縮機12、高段圧縮機14及びモータ34が直列で配置され、かつ低段ロータケーシング20、高段ロータケーシング26及び密閉型モータケーシング42は直列に結合されているので、圧縮機全体を小型軽量化できる。
そのため、通路116を形成し、配管112をケーシング50の内部空間isに連通するように配置するだけで、ケーシング50の内部空間is及びモータエンド側空間esと圧縮空間csとの連通が可能になる。このように、内部空間isに潤滑油oと共にガス冷媒rを導入することで、内部空間isを冷却でき、モータ性能の低下を防止できると共に、配管112の長さを短縮できる。
また、モータ34は高性能で小型化が可能なIPMモータで構成されているので、モータ34の設置スペースを縮小できる。
また、冷凍・冷却システム200は、モータエンド側空間esに供給されるガス冷媒の温度が−30〜+5℃、好ましくは、−15〜0℃の範囲となるように運転されるが、低段エコノマイザ通路226のガス冷媒をモータエンド側空間esに供給することで、特別な温度調整手段を必要とせず、前記温度範囲への調整が容易になる。
さらに、潤滑油として相溶性の潤滑油を用いた場合、潤滑油を圧縮空間csのような低圧域に排出すると、潤滑油に溶け込んでいた冷媒が気化分離し、その再圧縮動力が増加するため、圧縮機の性能を低下させるおそれがある。これに対して、本実施形態では非相溶性の潤滑油を用いているので、冷媒の蒸発を抑制できる。
なお、本実施形態の変形例として、貫通孔106にオリフィス108を設けず、代わりに、図3に2点鎖線で示すように、分岐エコノマイザ通路228に流量調整弁120を設けることができる。流量調整弁120を設けることで、分岐エコノマイザ通路228を流れる冷媒の量を可変とすることができるため、単機油冷式2段スクリュ圧縮機10の運転状態に応じて、モータエンド側空間esに供給する冷媒の量を調整できる。
図5及び図6は、冷媒としてNHを用い、潤滑油として非相溶性油(アルキルベンゼン)を用い、圧縮機の回転数が4、500rpmで、単機油冷式2段スクリュ圧縮機10を運転したときの実測データである。
図5は、本実施形態の単機油冷式2段スクリュ圧縮機10のCOPと、従来の単機油冷式2段スクリュ圧縮機のCOPとを比較した実験データである。従来の単機油冷式2段スクリュ圧縮機は、高段エコノマイザ回路210及び低段エコノマイザ回路220を有するが、分岐エコノマイザ通路228及び配管112を有しないものである。この実験データはNH凝縮温度が30〜40℃のときであり、縦軸は、本実施形態の圧縮機のCOPを分子とし、従来の圧縮機のCOPを分母としたCOP比である。図から、本実施形態のほうがCOPが高くなることがわかる。
本実施形態のCOPが向上すると考えられる理由は次の通りである。
(1)密閉型モータケーシング42の内部に油溜まりがなくなることで、油溜まりを撹拌するモータ動力が低減する。
(2)低段エコノマイザ通路226から供給される低温ガス冷媒がモータ34の内部温度降下に寄与する。
(3)配管112が低段ロータケーシング20の圧縮空間csに連通しているため、密閉型モータケーシング42の内部圧が低下し、密閉型モータケーシング42内のガス冷媒の密度が低減するため、風損に相当するガス冷媒の撹拌動力が低減する。
図6は、NH凝縮温度が30〜40℃のとき、モータエンド側空間esのガス冷媒の温度差(本実施形態−従来圧縮機)を示す。図から、本実施形態では、低段エコノマイザ通路226の冷媒をモータエンド側空間esに供給することで、モータエンド側空間esが冷却されることがわかる。
さらに、分岐エコノマイザ通路228の絞り機構として流量調整弁120を用いた場合では、流量調整弁120の開度を絞ったときより、流量調整弁120の開度を全開としたときのほうが単機油冷式2段スクリュ圧縮機10のCOPが小さくなることがわかった。
この理由は、流量調整弁120の開度を全開としたことで、低段エコノマイザ回路220から低段圧縮機12に流入される低温ガス冷媒の流量が減少すると共に、モータエンド側空間esに供給されモータ34の保有熱を含んで低段圧縮機12に流入するガス冷媒の量が増加することによるものであると考えられる。
なお、本実施形態では、冷媒としてNHを用いているが、その他の冷媒、例えばフレオン系冷媒を用いることができる。
本発明によれば、密閉式モータを備えた油冷式多段スクリュ圧縮機において、簡素かつ低コストな手段で、密閉型モータケーシングに貯留した潤滑油を排出することができる。
10 単機油冷式2段スクリュ圧縮機
12 低段圧縮機
14 高段圧縮機
16 低段雄スクリュロータ
18 低段雌スクリュロータ
20 低段ロータケーシング
21 低段吸入口ケーシング
22 高段雄スクリュロータ
24 高段雌スクリュロータ
26 高段ロータケーシング
28 低段雄ロータ軸
30 高段雄ロータ軸
32、38 カップリング
34 モータ
36 モータ回転軸
42 密閉型モータケーシング
42a 冷却水路
44 モータ回転子
46 モータ固定子
48 中間ケーシング
50 ケーシング
52、56、60、64、66、68、70、74、82、84 軸受
54、58 油路
62 低段雌ロータ軸
72 高段雌ロータ軸
76 高段吐出口ケーシング
78 端部ケーシング
80 蓋
86、92 吸込口
88 吐出口
90、94 吐出路
96 モータ端子
98 リード線
100 低段エコノマイザポート
102、116 通路
104 高段エコノマイザポート
106、110、114 貫通孔
108 オリフィス
112 配管(外部配管)
120 流量調整弁
200 冷凍・冷却システム
202 主冷媒回路
204 凝縮器
206 蒸発器
208 膨張手段
210 高段エコノマイザ回路
212、222 膨張弁
214、224 冷却器
220 低段エコノマイザ回路
226 低段エコノマイザ通路
228 分岐エコノマイザ通路
cs 圧縮空間
es モータエンド側空間
is 内部空間(圧縮機側空間)
mr 中間圧力室
o 潤滑油
r 冷媒

Claims (8)

  1. 雄雌一対のスクリュロータからなる低段圧縮機及び高段圧縮機と、前記低段圧縮機及び前記高段圧縮機を駆動するモータとを有し、
    前記モータは密閉型モータケーシングを有し、モータ回転軸の両端が給油式軸受を介して前記密閉型モータケーシングに支持された油冷式多段スクリュ圧縮機であって、
    冷媒回路を循環する冷媒を過冷却低温化し、低段エコノマイザ通路を介して前記低段圧縮機の圧縮空間に低温化され分流したガス冷媒を供給する低段エコノマイザ冷却器と、
    前記低段エコノマイザ通路から分岐し、前記密閉型モータケーシング内のモータエンド側空間に連通した分岐エコノマイザ通路と、
    前記分岐エコノマイザ通路の流路面積を絞る絞り機構と、
    前記密閉型モータケーシングの外部に配置され、一端が前記モータエンド側空間に連通し、他端が前記低段圧縮機の圧縮空間に連通した外部配管とを備えていることを特徴とする油冷式多段スクリュ圧縮機。
  2. 前記モータ回転軸の両端を軸支する前記軸受はオイルシール手段を有さず、該軸受内に供給された潤滑油を前記モータケーシング内に排出するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の油冷式多段スクリュ圧縮機。
  3. 前記絞り機構は、前記分岐エコノマイザ通路が前記モータケーシング内空間に開口する開口部に設けられたオリフィスであることを特徴とする請求項1に記載の油冷式多段スクリュ圧縮機。
  4. 前記油冷式多段スクリュ圧縮機は、
    前記低段圧縮機及び前記高段圧縮機と前記モータとが直列に配置され、
    前記低段圧縮機及び前記高段圧縮機の雄雌一対のスクリュロータを内蔵したロータケーシングと前記密閉型モータケーシングとが直列一体に接続された単機油冷式多段スクリュ圧縮機であることを特徴とする請求項1に記載の油冷式多段スクリュ圧縮機。
  5. 前記モータがIPMモータであることを特徴とする請求項1に記載の油冷式多段スクリュ圧縮機。
  6. 雄雌一対のスクリュロータからなる低段圧縮機及び高段圧縮機と、前記低段圧縮機及び前記高段圧縮機を駆動するモータとを有し、
    前記モータは密閉型モータケーシングを有し、モータ回転軸の両端が給油式軸受を介して前記密閉型モータケーシングに支持された油冷式多段スクリュ圧縮機であって、
    前記密閉型モータケーシングから潤滑油を排出する油冷式多段スクリュ圧縮機の排油方法において、
    低段エコノマイザ冷却器によって冷媒回路を循環する冷媒を過冷却し、低温化され分流したガス冷媒を低段エコノマイザ通路を介し前記低段圧縮機の圧縮空間に供給する第1工程と、
    前記低段エコノマイザ通路から分岐した分岐エコノマイザ通路から、前記ガス冷媒の一部を前記密閉型モータケーシング内のモータエンド側空間に絞り機構を介して供給し、該モータケーシング内空間を加圧させる第2工程と、
    前記ガス冷媒の加圧作用で、前記モータエンド側空間に連通した外部配管を介して前記モータケーシング内空間に貯留した潤滑油を前記低段圧縮機の圧縮空間に排出させる第3工程とからなることを特徴とする油冷式多段スクリュ圧縮機の排油方法。
  7. 前記第2工程は、前記モータケーシング内空間に供給されるガス冷媒の温度を−30〜+5℃に調整するものであり、
    前記潤滑油は前記冷媒に対して非相溶性の潤滑油であることを特徴とする請求項6に記載の油冷式多段スクリュ圧縮機の排油方法。
  8. 前記油冷式多段スクリュ圧縮機は、
    前記低段圧縮機及び前記高段圧縮機と前記モータとが直列に配置され、
    前記低段圧縮機及び前記高段圧縮機の雄雌一対のスクリュロータを内蔵したロータケーシングと前記密閉型モータケーシングとが直列一体に接続された単機油冷式多段スクリュ圧縮機であり、
    前記第3工程は、
    前記外部配管を介して前記モータケーシング内空間に貯留した潤滑油を一旦前記モータケーシングの圧縮機側空間に排出する第1ステップと、
    前記圧縮機側空間に排出された潤滑油を前記低段圧縮機のロータケーシングに形成された油路を介して前記低段圧縮機の圧縮空間に排出させる第2ステップとからなることを特徴とする請求項6に記載の油冷式多段スクリュ圧縮機の排油方法。
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