JP5141272B2 - ターボ冷凍機 - Google Patents

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Description

本発明は、二段圧縮二段膨張冷凍サイクルのターボ冷凍機に関し、特に、中間冷却器からターボ圧縮機の中間段への液冷媒の吸込み防止に係るものである。
従来より、ビルや工場等の大型設備の冷却に用いられるターボ冷凍機として、エコノマイザ(中間冷却器)が設けられて二段圧縮二段膨張冷凍サイクルを行うものが知られている。例えば特許文献1に開示されているターボ冷凍機は、二段式の遠心圧縮機(ターボ圧縮機)と、凝縮器と、高圧膨張弁と、エコノマイザと、低圧膨張弁と、蒸発器とが順に接続されている。このターボ冷凍機では、凝縮器からの冷媒が高圧膨張弁で減圧された後エコノマイザに流入し、液冷媒とガス冷媒とに分離される。エコノマイザの液冷媒は、低圧膨張弁で減圧され後蒸発器で蒸発して、遠心圧縮機の低段側に吸入される。一方、エコノマイザのガス冷媒は、遠心圧縮機の中間段に導入されて高段側に吸入される。このように、エコノマイザ付きの二段圧縮二段膨張冷凍サイクルでは、冷凍機の成績係数(COP)が向上する。
ところで、上記のような遠心圧縮機(ターボ圧縮機)は、例えば特許文献2にあるように、回転数一定の電動機と、吸入流量を調節するためのインレットガイドベーン(吸入流量制御弁)と、吐出流量を調節するための流量調整弁(吐出流量制御弁)とを備えている。そして、この遠心圧縮機では、インレットガイドベーンおよび流量調整弁の開度を調節することにより、容量制御が行われる。また、上記のような吐出流量制御弁は、ターボ圧縮機の吐出路であるディフューザに設けられる場合もある。
特開平11−153097号公報 特開2004−353498号公報
ここで、上記特許文献1のターボ冷凍機において、二段式のターボ圧縮機を容量制御する場合、図9(A)に示すように、冷凍機の能力(冷凍能力)に応じて吸入流量制御弁(図ではIGVと記載。)および吐出流量制御弁(図ではDDCと記載。)を同一開度で制御することが考えられる。ところが、一般に、ターボ圧縮機の運転効率の面では、吐出流量制御弁の開度は全開のままで制御する方が望ましい。これは、一般に吸入流量制御弁による制御よりも吐出流量制御弁による制御の方が効率の低下が大きいためである。
そこで、図9(B)に示すように、吸入流量制御弁は冷凍機の能力に応じて開度制御するが、吐出流量制御弁は全開のまま維持することが考えられる。ところが、この場合、冷凍機の能力が低い範囲では、吸入流量制御弁と吐出流量制御弁の開度差が大きくなり、ターボ圧縮機において高段側羽根車(高段側インペラ)が低段側羽根車よりも能力が過大となってしまう。そうすると、エコノマイザ(中間冷却器)において、凝縮器からの冷媒流入量と蒸発器への冷媒流出量のバランスが崩れて冷媒液面が過上昇し、エコノマイザからターボ圧縮機へ液冷媒が吸入されるという問題があった。その結果、冷凍機の運転効率が低下し、最悪の場合はターボ圧縮機が破損してしまうという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、中間冷却器を備えて二段圧縮二段膨張冷凍サイクルを行うターボ冷凍機において、運転効率をできるだけ維持しつつ、中間冷却器からターボ圧縮機への液冷媒の吸入を確実に防止すべく、吸入流量制御弁および吐出流量制御弁を制御することである。
の発明は、低段圧縮機構(31)および高段圧縮機構(32)を有する二段式のターボ圧縮機(21)と、中間冷却器(24)と、該中間冷却器(24)の下流側に設けられる膨張弁(25)と、上記低段圧縮機構(31)の吸入流量を調節するための吸入流量制御弁(46)と、上記高段圧縮機構(32)の吐出流量を調節するための吐出流量制御弁(47)とを有し、上記中間冷却器(24)の中間圧冷媒のうちガス冷媒が上記低段圧縮機構(31)の吐出冷媒と共に上記高段圧縮機構(32)へ吸入される二段圧縮二段膨張冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備えたターボ冷凍機を前提としている。そして、本発明のターボ冷凍機は、冷凍負荷に応じて上記吸入流量制御弁(46)の開度を調節する一方、上記膨張弁(25)が全開状態で上記中間冷却器(24)の液面が上限位置以上となる上記吐出流量制御弁(47)の開度を上記吸入流量制御弁(46)の開度に応じた禁止開度として予め定められ、該禁止開度直近の開度に上記吐出流量制御弁(47)を調節する制御手段(60)を備えているものである。
上記の発明では、膨張弁(25)の開度が大きくなると、中間冷却器(24)の液面が低下する。冷凍負荷が低くなるに従って吸入流量制御弁(46)の開度が減少される。そのとき、吐出流量制御弁(47)は、吸入流量制御弁(46)の開度に応じて予め定められた禁止開度直近の開度に制御される。つまり、吐出流量制御弁(47)の開度は、禁止開度よりも小さい範囲であってできるだけ高い値に制御される。したがって、中間冷却器(24)の液面が上限位置以下となる。さらに、吐出流量制御弁(47)の開度ができるだけ高い値に設定されるため、開度が小さくなることによる高段圧縮機構(32)の効率低下が抑えられる。
以上のように、第1の発明によれば、吸入流量制御弁(46)の開度は冷凍負荷に応じて制御し、吐出流量制御弁(47)の開度は吸入流量制御弁(46)の開度に応じて中間冷却器(24)の液面高さおよび高段圧縮機構(32)の効率を考慮した値に制御する。したがって、高段圧縮機構(32)の効率をそれ程低下させることなく、中間冷却器(24)の液面を確実に上限位置以下にすることができる。これにより、ターボ圧縮機(21)の運転効率をできるだけ高く維持しつつ、中間冷却器(24)からターボ圧縮機(21)への液冷媒の吸込みを防止することができる。その結果、ターボ冷凍機(10)の信頼性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のターボ冷凍機(10)(遠心式冷凍機ともいう。)は、冷媒回路(20)およびコントローラ(60)を備えている。
〈冷媒回路の構成および動作〉
上記冷媒回路(20)は、ターボ圧縮機(21)(遠心圧縮機ともいう。)と、凝縮器(22)と、高段側膨張弁(23)と、中間冷却器(24)(エコノマイザともいう。)と、低段側膨張弁(25)と、蒸発器(26)とが順に接続されている。冷媒回路(20)は、冷媒が循環して二段圧縮二段膨張冷凍サイクルを行うように構成されている。
上記凝縮器(22)および蒸発器(26)は、いわゆる満液式のものである。凝縮器(22)は、冷却塔との間で水配管(a)が接続されている。凝縮器(22)では、冷媒が水配管(a)の冷水へ放熱して凝縮する。蒸発器(26)は、室内機との間で水配管(b)が接続されている。蒸発器(26)では、冷媒が水配管(b)の水から吸熱して蒸発する。
上記中間冷却器(24)は、流入した冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離する気液分離器を構成している。中間冷却器(24)には、分離されたガス冷媒がターボ圧縮機(21)へ導入される導入配管(27)が接続されている。
図2に示すように、上記ターボ圧縮機(21)は、二段式(二段圧縮式)のものである。ターボ圧縮機(21)は、ケーシング(30)を備え、該ケーシング(30)内に低段圧縮機構(31)および高段圧縮機構(32)と、動力伝達機構(33)と、電動機(34)とを備えている。
上記ケーシング(30)は密閉容器により形成されている。ケーシング(30)の内部は、2つの圧縮機構(31,32)が収容される圧縮機構室(30a)と、動力伝達機構(33)が収容される伝達室(30b)と、冷凍機油(潤滑油)を貯留するオイル室(30c)と、電動機(34)が収容される電動機室(30d)とに区画されている。また、ケーシング(30)には、圧縮機構室(30a)に連通する吸入路(41)および吐出路(45)が形成されている。
上記圧縮機構室(30a)において、低段圧縮機構(31)および高段圧縮機構(32)は吸入路(41)側から吐出路(45)側へ順に配置されている。低段圧縮機構(31)は吸入路(41)に連通し、高段圧縮機構(32)は吐出路(45)に連通している。低段圧縮機構(31)は低段羽根車(31a)を有し、高段圧縮機構(32)は高段羽根車(32a)を有している。低段羽根車(31a)と高段羽根車(32a)は、1本の回転軸(35)で一体に連結されている。回転軸(35)は、各羽根車(31a,32a)の間に設けられた軸受(52)と、低段羽根車(31a)とは反対側の端部に設けられた軸受(52)とによって回転自在に支持されている。上記軸受(52)および後述する軸受(53)の近傍には、冷凍機油の露出を防止するためのシール機構であるラビリンスシール(51)が設けられている。
上記低段圧縮機構(31)および高段圧縮機構(32)には、それぞれ低段圧縮流路(42)および高段圧縮流路(44)が形成されている。低段圧縮機構(31)と高段圧縮機構(32)とは、連通路(43)によって接続されている。低段圧縮流路(42)は、流入側(吸入側)が吸入路(41)に連通し、流出側(吐出側)が連通路(43)の一端に連通している。高段圧縮流路(44)は、流入側(吸入側)が連通路(43)の他端に連通し、流出側(吐出側)が吐出路(45)に連通している。各圧縮流路(42,44)では、羽根車(31a,32a)の回転に伴う遠心力によって冷媒の速度エネルギが増大し、その速度エネルギが圧力エネルギに変換される。これにより、冷媒が圧縮される。したがって、この圧縮機構(31,32)では、低段圧縮機構(31)で圧縮された冷媒が連通路(43)を通って高段圧縮機構(32)へ流れ、さらに圧縮された後吐出路(45)から冷媒回路(20)の冷媒配管へ吐出される。
また、上記ケーシング(30)には、上述した導入配管(27)が連通路(43)に連通するように接続されている。これにより、中間冷却器(24)のガス冷媒が低段圧縮機構(31)で圧縮された冷媒と共に高段圧縮機構(32)で圧縮される。
上記吸入路(41)には、開度変更自在な吸入流量制御弁(46)(以下、単にIGV(46)という。)が設けられている。このIGV(46)は、吸入路(41)に吸入される冷媒量、即ちターボ圧縮機(21)の吸入流量を調節するためのものである。一方、吐出路(45)には、開度変更自在な吐出流量制御弁(47)(以下、単にDDC(47)という。)が設けられている。このDDC(47)は、高段圧縮機構(32)から吐出される冷媒量、即ちターボ圧縮機(21)の吐出流量を調節するためのものである。
上記動力伝達機構(33)は、駆動歯車(33a)と、該駆動歯車(33a)と噛み合う従動歯車(33b)とによって構成されている。駆動歯車(33a)は後述する電動機(34)の回転軸(34a)に取り付けられ、従動歯車(33b)は前述の回転軸(35)に取り付けられている。この動力伝達機構(33)は、電動機(34)の回転数を増速して羽根車(31a,32a)の回転軸(35)に伝える。
上記電動機(34)は、回転軸(34a)と、回転軸(34a)に取り付けられて回転軸(34a)と共に回転するロータ(34b)と、ロータ(34b)を取り巻くようにケーシング(30)の内壁面に固定されたステータ(34c)とによって構成されている。回転軸(34a)は、両端に設けられた軸受(53)によって回転自在に支持されている。
上記オイル室(30c)は、本発明に係る油貯留部であり、いわゆる油タンクを構成している。オイル室(30c)には、オイルポンプ(36)が設けられている。このターボ圧縮機(21)では、オイル室(30c)の冷凍機油がオイルポンプ(36)によって各軸受(52,53)や動力伝達機構(33)に供給され、再び冷凍機油がオイル室(30c)に戻るように構成されている。つまり、オイル室(30c)と各軸受(52,53)等との間で冷凍機油が循環される。
また、上記ケーシング(30)には、均圧管(48)が設けられている。この均圧管(48)は、一端が吸入路(41)に連通し、他端が伝達室(30b)に連通している。したがって、伝達室(30b)が低圧雰囲気(低圧空間)となっている。そして、オイル室(30c)は、伝達室(30b)に連通し、低圧雰囲気(低圧空間)となっている。このように、オイル室(30c)が低圧雰囲気に維持されるため、各軸受(52,53)等へ供給された冷凍機油がオイル室(30c)へ戻り易くなる。
次に、上記冷媒回路(20)の運転動作について、図3も参照しながら説明する。
先ず、上記電動機(34)を起動してターボ圧縮機(21)を駆動させると、高段圧縮機構(32)で圧縮された冷媒が吐出路(45)から吐出される(図3のD点の状態)。この状態では、冷媒の圧力が冷凍サイクルにおける高圧PHとなっている。吐出された冷媒は、凝縮器(22)へ流れ、水配管(a)の水へ放熱して凝縮する(図3のE点の状態)。凝縮した液冷媒は、高段側膨張弁(23)で減圧された後、中間冷却器(24)へ流れて液冷媒(図3のF点)とガス冷媒(図3のG点)とに分離される。この液冷媒およびガス冷媒の圧力は、共に冷凍サイクルにおける中間圧PMとなっている。
上記中間冷却器(24)のガス冷媒は、導入配管(27)を通ってターボ圧縮機(21)へ流れる。一方、中間冷却器(24)の液冷媒は、低段側膨張弁(25)で減圧される(図3のH点の状態)。減圧された冷媒は、蒸発器(26)へ流れ、水配管(b)の水から吸熱して蒸発し(図3のA点の状態)、水が冷却される。蒸発した冷媒の圧力は、冷凍サイクルにおける低圧PLとなっている。なお、冷却された水は室内機へ送られて室内空気と熱交換し、室内空気が冷却される。
上記蒸発器(26)で蒸発したガス冷媒は、ターボ圧縮機(21)の吸入路(41)から低段圧縮機構(31)へ吸入されて圧縮される(図3のB点の状態)。低段圧縮機構(31)で圧縮された冷媒は、連通路(43)へ流れて導入配管(27)のガス冷媒と合流する(図3のC点の状態)。合流した冷媒は、高段圧縮機構(32)へ流れて再び圧縮される(図3のD点の状態)。
〈コントローラの構成および動作〉
上記コントローラ(60)は、本発明に係る制御手段を構成している。コントローラ(60)は、各膨張弁(23,25)の開度制御を行うように構成されている。
具体的には、上記高段側膨張弁(23)の開度を調節することで、凝縮器(22)内の冷媒量が制御され、結果として蒸発器(26)内の冷媒量が制御される。したがって、冷凍サイクルにおける高圧PHおよび低圧PLは高段側膨張弁(23)の開度によって変化する。例えば、高段側膨張弁(23)の開度が増大すると、凝縮器(22)の冷媒量は減少する一方、蒸発器(26)の冷媒量は増大する。そのため、高圧PHが低下する一方、低圧PLは上昇し、冷凍サイクルにおける高低圧差が小さくなる。逆に、高段側膨張弁(23)の開度が減少すると、凝縮器(22)の冷媒量は増大する一方、蒸発器(26)の冷媒量は減少する。そのため、高圧PHが上昇する一方、低圧PLは低下し、冷凍サイクルにおける高低圧差が大きくなる。
上記低段側膨張弁(25)の開度を調節することで、中間冷却器(24)内の液冷媒量(液面高さ)が制御され、結果として中間圧PMが変化する。つまり、中間冷却器(24)内の液面高さは、低段圧縮機構(31)への吸入冷媒量と高段圧縮機構(32)からの吐出冷媒量によってほぼ決まる。そして、低段側膨張弁(25)の開度によって中間圧PMが変化すると、低段圧縮機構(31)の圧力ヘッドと高段圧縮機構(32)の圧力ヘッドが変化して、各羽根車(31a,32a)の能力(風量)が変化する。そして、最終的に中間圧PMが平衡状態となる。
ターボ圧縮機(21)の例えば、低段側膨張弁(25)の開度が増大すると、中間冷却器(24)の液面が低下し、中間圧PMが低下する。逆に、低段側膨張弁(25)の開度が減少すると、中間冷却器(24)の液面が上昇し、中間圧PMが上昇する。
また、上記コントローラ(60)は、本発明の特徴として、IGV(46)およびDDC(47)の開度制御を行うように構成されている。
具体的に、上記コントローラ(60)は、冷凍機の必要能力(冷凍負荷)に応じてIGV(46)の開度制御を行う。つまり、冷凍負荷が小さくなるに従って、IGV(46)の開度が減少され、冷媒の吸入流量が減少される。
ここで、冷凍負荷が低い範囲(低負荷領域)において、従来のように、DDC(47)を全開にしたまま、IGV(46)のみを冷凍負荷に応じた開度に設定した場合、冷凍サイクルの状態は図4に示すとおりとなる。つまり、中間圧PMが著しく低くなっているのが分かる。この状態では、IGV(46)とDDC(47)との開度差が大きくなり、ターボ圧縮機(21)において高段羽根車(32a)の能力(風量)が低段羽根車(31a)の能力(風量)に比べて過大となる。そうすると、中間冷却器(24)では、凝縮器(22)からの流入冷媒量が蒸発器(26)への流出冷媒量に比べて過大となり液面高さが上昇するが、低段側膨張弁(25)の開度が増大されて中間圧PMが低下する。さらに、高段羽根車(32a)の風量が過大であるため、中間冷却器(24)から導入配管(27)を介してターボ圧縮機(21)へ流れる冷媒の流量が増大する。これによっても、中間圧PMが低下することとなる。ところが、高段羽根車(32a)の風量がさらに過大となると、低段側膨張弁(25)を全開にしても中間冷却器(24)の液面が低下せず上限位置を超える虞がある。その場合、液冷媒がターボ圧縮機(21)に吸入されてしまう。それを防止するために、DDC(47)の開度を減少させると、高段羽根車(32a)の効率が悪くなりターボ圧縮機(21)の運転効率が低下してしまう。
そこで、本実施形態では、コントローラ(60)がIGV(46)の開度に応じてDDC(47)の開度を制御するように構成されている。図5および図6に示すように、IGV(46)は上述したように冷凍負荷に応じて開度が制御される。例えば、冷凍機の必要能力が100%(定格)の場合は、IGV(46)の開度は100%に設定される。一方、DDC(47)の開度は、予め設定された範囲(図5におけるハッチング部分、以下「禁止開度」という。)に入らないように、その境界線に沿って制御される。つまり、DDC(47)は禁止開度とならない範囲で、できるだけ大きい開度に制御される。
図6に示すように、必要能力が100%のとき、IGV(46)およびDDC(47)は何れも開度が100%である。必要能力が80%のときは、IGV(46)の開度は60%に減少するが、DDC(47)の開度は100%のままである。必要能力が60%に低くなると、IGV(46)の開度はそれに応じて40%に減少し、DDC(47)の開度は60%に減少する。この60%が禁止開度に入らない範囲でできるだけ高い開度ととなる。そして、必要能力が20%のときは、IGV(46)およびDDC(47)の何れも開度が0%となる。なお、この開度0%は、IGV(46)およびDDC(47)の最小開度を意味している。
上記禁止開度は、IGV(46)の開度に応じて予め設定された領域であり、中間冷却器(24)の液面が上限位置を超える領域である。具体的に、禁止開度は次のように設定される。低段側膨張弁(25)が全開状態の条件の下、各羽根車(31a,32a)の特性に基づいて禁止開度が定められる。低段羽根車(31a)の特性は、図7に示すように、低段風量FLと、IGV(46)の開度と、断熱ヘッドと、効率との関係である。高段羽根車(32a)の特性は、図8に示すように、高段風量FLと、DDC(47)の開度と、断熱ヘッドと、効率との関係である。ここに、低段風量FLおよび高段風量FLは、それぞれ低段羽根車(31a)および高段羽根車(32a)における冷媒流量に相当する。断熱ヘッドは、各羽根車(31a,32a)における圧力ヘッド、即ち各羽根車(31a,32a)の吸入圧力と吐出圧力の差に相当する。効率は、各羽根車(31a,32a)の運転効率である。
冷凍機の必要能力から低段羽根車(31a)の必要風量FLが定まり、その必要風量FLから最適効率のIGV(46)の開度および断熱ヘッド(圧力ヘッド)が定まる。次に、低段羽根車(31a)の必要風量FLから高段羽根車(32a)の必要風量FLが定まる。続いて、各羽根車(31a,32a)の必要風量FLと凝縮器(22)および蒸発器(26)の水温度とから、低圧PLおよび高圧PHが定まる。そして、この高低圧差(高圧PH−低圧PL)から、高段圧縮機構(32)の断熱ヘッド(圧力ヘッド)が定まり、最適効率のDDC(47)の開度が定まると共に、中間圧PMが定まる。この中間圧PMから、中間冷却器(24)における液面位置が推定される。その液面位置が上限位置を超えると、そのときのDDC(47)の開度が禁止開度として設定される。これを繰り返すことにより、IGV(46)の開度に応じて、DDC(47)の禁止開度の範囲が定まる。
このように、IGV(46)の開度に応じて定められた禁止開度以下の範囲でDDC(47)の開度を制御することにより、中間冷却器(24)における液面位置が確実に上限以下となる。これにより、中間冷却器(24)からターボ圧縮機(21)への液冷媒の吸込みが確実に防止される。そして、禁止開度にできるだけ近い、即ち禁止開度にならない範囲でできるだけ大きい開度にDDC(47)を設定することにより、高段羽根車(32a)の運転効率低下引いてはターボ圧縮機(21)の運転効率低下が最小限に抑えられる。
言い換えれば、DDC(47)の開度は、IGV(46)の開度に応じて予め定められた所定量だけIGV(46)の開度よりも大きく設定される。そして、上記所定量は、IGV(46)の開度とそれに対応する禁止開度の領域との差にほぼ相当する。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、IGV(46)の開度は冷凍負荷に応じて制御し、DDC(47)の開度はIGV(46)の開度に応じて予め定められた禁止開度(低段膨張弁(25)が全開状態で中間冷却器(24)の液面高さが上限位置を超える開度)以下の範囲でできるだけ大きい値に制御するようにした。したがって、高段圧縮機構(32)の運転効率をそれ程低下させることなく、中間冷却器(24)の液面を確実に上限位置以下にすることができる。これにより、ターボ圧縮機(21)の運転効率低下を最小限に抑えつつ、中間冷却器(24)からターボ圧縮機(21)への液冷媒の吸込みを防止することができる。その結果、ターボ冷凍機(10)の信頼性を向上させることができる。
なお、上記実施形態では、IGV(46)およびDDC(47)をターボ圧縮機(21)のケーシング(30)内に設けるようにしたが、本発明はターボ圧縮機(21)とは別個独立(別体)に設けるようにしてもよい。つまり、本発明は、IGV(46)をターボ圧縮機(21)の吸入側(吸入路(41)側)の冷媒配管に設け、DDC(47)をターボ圧縮機(21)の吐出側(吐出路(45)側)の冷媒配管に設けるようにしてもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、エコノマイザを備えて二段圧縮二段膨張冷凍サイクルを行うターボ冷凍機について有用である。
実施形態に係るターボ冷凍機の冷媒回路図である。 実施形態に係るターボ圧縮機の構成を概略的に示す断面図である。 定格運転時の冷媒回路における冷媒状態を示すモリエル線図である。 低負荷運転時の冷媒回路における冷媒状態を示すモリエル線図である。 IGVおよびDDCの開度制御範囲を説明するための図である。 IGVの開度とDDCの開度の組合せの一例を示す表である。 低段羽根車の性能特性図である。 高段羽根車の性能特性図である。 IGVの開度とDDCの開度の関係を示す表である。
10 ターボ冷凍機
20 冷媒回路
21 ターボ圧縮機
24 中間冷却器
25 低段側膨張弁(膨張弁)
31 低段圧縮機構
32 高段圧縮機構
46 吸入流量制御弁(IGV)
47 吐出流量制御弁(DDC)
60 コントローラ(制御手段)

Claims (1)

  1. 低段圧縮機構(31)および高段圧縮機構(32)を有する二段式のターボ圧縮機(21)と、中間冷却器(24)と、該中間冷却器(24)の下流側に設けられる膨張弁(25)と、上記低段圧縮機構(31)の吸入流量を調節するための吸入流量制御弁(46)と、上記高段圧縮機構(32)の吐出流量を調節するための吐出流量制御弁(47)とを有し、上記中間冷却器(24)の中間圧冷媒のうちガス冷媒が上記低段圧縮機構(31)の吐出冷媒と共に上記高段圧縮機構(32)へ吸入される二段圧縮二段膨張冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備えたターボ冷凍機であって、
    冷凍負荷に応じて上記吸入流量制御弁(46)の開度を調節する一方、上記膨張弁(25)が全開状態で上記中間冷却器(24)の液面が上限位置以上となる上記吐出流量制御弁(47)の開度を上記吸入流量制御弁(46)の開度に応じた禁止開度として予め定められ、該禁止開度直近の開度に上記吐出流量制御弁(47)を調節する制御手段(60)を備えている
    ことを特徴とするターボ冷凍機。
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