JP2009186030A - ターボ冷凍機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ターボ冷凍機の起動時における、ターボ圧縮機の均圧管への油上がりを抑制する。
【解決手段】ターボ冷凍機(1)は、潤滑油を貯留する油タンク(36)を有するターボ圧縮機(21)と、ターボ圧縮機(21)を通る冷媒の容量を制御する吸入容量制御部(46)と、吸入容量制御部(46)及びターボ圧縮機(21)の圧縮機構(12)の間と油タンク(36)とを連通させる均圧管(48)と、ターボ圧縮機(21)の運転及び吸入容量制御部(46)の開度を制御する制御部(50)とを備えている。制御部(50)は、ターボ圧縮機(21)を起動させるとき、吸入容量制御部(46)を目標開度にする。
【選択図】図3
【解決手段】ターボ冷凍機(1)は、潤滑油を貯留する油タンク(36)を有するターボ圧縮機(21)と、ターボ圧縮機(21)を通る冷媒の容量を制御する吸入容量制御部(46)と、吸入容量制御部(46)及びターボ圧縮機(21)の圧縮機構(12)の間と油タンク(36)とを連通させる均圧管(48)と、ターボ圧縮機(21)の運転及び吸入容量制御部(46)の開度を制御する制御部(50)とを備えている。制御部(50)は、ターボ圧縮機(21)を起動させるとき、吸入容量制御部(46)を目標開度にする。
【選択図】図3
Description
本発明は、ターボ圧縮機を備えたターボ冷凍機に関するものである。
従来より、一般ビルや工場などに用いられるターボ冷凍機は知られている(例えば、特許文献1参照)。この冷凍機は、例えば2段のインペラを有する遠心ターボ冷凍機、蒸発器、凝縮器及び中間冷却器(エコノマイザ)を備えている。
上記ターボ冷凍機には、インペラよりも上流側に設けられた冷媒の吸入容量制御部と、高速回転するインペラを支持する軸受と、この軸受に供給される潤滑油を貯留する油タンクと、潤滑油を軸受に供給するための油ポンプとが設けられている。
ここで、潤滑油に冷媒が溶けると、油粘度が低下したりキャビテーションが生じたりして、潤滑油の潤滑性が悪くなってしまう。これは、冷媒として例えばフロンのような油への溶解度が高い冷媒を用いる場合に、特に問題となる。そこで、潤滑油に冷媒を溶けにくくするためには、油タンク内はできるだけ低圧であることが好ましい。
このため、ターボ圧縮機では、ターボ圧縮機内における低圧部分である吸入容量制御部の下流側と油タンクとを連通させる均圧管が設けられている。
特開平7−218010号公報
ところで、上記ターボ冷凍機の起動時には、一般的に、始動トルクの低減のために吸入容量制御部は閉じられている。
しかし、上記のようにターボ冷凍機の起動時に吸入容量制御部を閉じていると、吸入容量制御部の通過抵抗が大きく、吸入容量制御部の下流側の圧力が起動直後に急速に低下してしまう。すると、上記均圧管を通じて油タンク内の圧力も低下するため、潤滑油に溶けている冷媒がフォーミングを起こしてしまう。
また、上記ターボ冷凍機の起動時は、通常、吸入容量制御部の開度を開方向に向けて制御するターボ圧縮機の容量制御が開始される。この吸入容量制御部の開度が大きくなるのに伴って循環する冷媒量が増加し、冷水温度の低下やアプローチの増大によりターボ圧縮機の吸入圧力が低下する。このことによっても、均圧管を通じて油タンクの圧力が低下してフォーミングが生じてしまう。
上記の2つの要因が重なることで、ターボ冷凍機の起動時にフォーミングが激しくなり、潤滑油が均圧管に達して冷媒系統に吸引される、いわゆる油上がりを起こしてしまうという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ターボ冷凍機の起動時における、ターボ圧縮機の均圧管への油上がりを抑制することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明に係るターボ冷凍機は、潤滑油を貯留する油タンク(36)を有するターボ圧縮機(21)と、該ターボ圧縮機(21)を通る冷媒の容量を制御する吸入容量制御部(46)と、該吸入容量制御部(46)及びターボ圧縮機(21)の圧縮機構(12)の間と上記油タンク(36)とを連通させる均圧管(48)と、上記ターボ圧縮機(21)の運転及び吸入容量制御部(46)の開度を制御する制御部(50)とを備えているターボ冷凍機であって、上記制御部(50)は、上記ターボ圧縮機(21)を起動させるとき、上記吸入容量制御部(46)を目標開度にする。
上記の構成によると、ターボ圧縮機(21)を起動させるときに、吸入容量制御部(46)の開度を目標開度まで開けた後起動するか、電動機(34)の始動トルク低減等を考慮して、目標開度よりも小さな開度で起動した後、速やかに目標開度まで開けることで、冷媒の通過抵抗が小さくなり、吸入容量制御部(46)の下流側の圧力の急速な低下が抑制される。そして、その後に、通常の吸入容量制御部(46)の開度を開方向に制御するターボ圧縮機(21)の容量制御を開始することで、ターボ圧縮機(21)の圧力の急激な低下が抑制され、2つの要因によるフォーミングのピークのタイミングがずれる。
ここで、目標開度は、冷媒の通過抵抗を抑えて、吸入容量制御部(46)の下流側の圧力の急激な低下を抑制することができるとともに、冷媒の循環量が増加しすぎ、ターボ圧縮機(21)の吸入圧力が急激に低下してしまわないような開度に設定する。
第2の発明に係るターボ冷凍機は、上記第1の発明に係るターボ冷凍機において、上記制御部(50)は、上記ターボ圧縮機(21)を起動させるとき、上記吸入容量制御部(46)を目標開度で所定時間維持した後、上記ターボ圧縮機(21)の容量制御を行うように制御する。
上記の構成によると、ターボ圧縮機(21)の起動時に、吸入容量制御部(46)の開度を目標開度で所定時間維持し、吸入容量制御部(46)を開いたことによる冷媒の循環量増加に伴う圧力の低下の影響が小さくなってから、通常のターボ圧縮機(21)の容量制御を開始する。このように、フォーミングを生じさせるタイミングをずらすことで、圧力の急激な低下が抑制されて激しいフォーミングが生じず、緩やかに油タンク(36)内の圧力が低圧になる。
第3の発明に係るターボ冷凍機は、上記第2の発明に係るターボ冷凍機において、上記制御部(50)は、上記ターボ圧縮機(21)の起動のとき、上記吸入容量制御部(46)の目標開度を維持する時間を上記油タンク(36)内の潤滑油のフォーミングの状態に基づいて決定する。
上記の構成によると、ターボ圧縮機(21)の起動時に、吸入容量制御部(46)を目標開度にすることで、冷媒の循環量増加に伴い圧力が低下し、油タンク(36)内の圧力もある程度は低下するので、フォーミングが生じる。このフォーミングがある程度おさまるまでを目標開度を維持する時間に設定し、その後ターボ圧縮機(21)の容量制御を行うことで、圧力の急激な低下が抑制されて激しいフォーミングが抑制される。
上記第1の発明によれば、ターボ圧縮機(21)を起動させるときに、吸入容量制御部(46)の開度を目標開度にするようにして、目標開度未満である運転時間をできるだけ短くしたので、冷媒の通過抵抗が小さくなり、吸入容量制御部(46)の下流側の圧力低下が抑制されるので、激しいフォーミングが生じず、均圧管(48)への油上がりを抑制することができる。
上記第2の発明によれば、ターボ圧縮機(21)の起動時に、吸入容量制御部(46)を目標開度で所定時間維持することで、最初のフォーミングのピークが過ぎた後に、通常のターボ圧縮機(21)の容量制御を行うので、ターボ圧縮機(21)の吸入側の圧力が急速に低下せず、激しいフォーミングが抑制される。このように、2つのフォーミングのピークのタイミングをずらすので、均圧管(48)への油上がりをより効果的に抑制することができる。
上記第3の発明によれば、吸入容量制御部(46)を目標開度で維持する時間を潤滑油のフォーミングの状態に基づいて決定することとしたので、ターボ圧縮機(21)の起動直後の冷媒量の増加に伴うフォーミングがある程度おさまってから、通常のターボ圧縮機(21)の容量制御を行うことで、2つの要因によるフォーミングのタイミングを確実にずらすことができ、均圧管(48)への油上がりをより一層抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(冷凍機の構成)
図1に示すように、本発明の実施形態に係るターボ冷凍機(1)は、ターボ圧縮機(21)、蒸発器(26)、凝縮器(22)、エコノマイザ(24)、膨張弁(23,25)及び制御部(50)を備えている。このターボ冷凍機(1)は、ターボ圧縮機(21)の容量制御により、その運転が制御されるものである。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るターボ冷凍機(1)は、ターボ圧縮機(21)、蒸発器(26)、凝縮器(22)、エコノマイザ(24)、膨張弁(23,25)及び制御部(50)を備えている。このターボ冷凍機(1)は、ターボ圧縮機(21)の容量制御により、その運転が制御されるものである。
上記ターボ圧縮機(21)は、詳しくは後述するが、2つの圧縮部(31,32)を有する圧縮機構(12)を備えており、冷媒を2段階に圧縮するものである。
上記蒸発器(26)は、冷水が流れるチューブ(27)が冷媒の液中に浸されており、このチューブ(27)を通って蒸発器(26)に流入した温度の高い冷水が蒸発器(26)内で熱を奪われて冷却され、温度の低い冷水となって流出するようになっている。冷媒は、この蒸発器(26)で冷水から奪った熱で蒸発して冷媒ガスとなり、蒸発器(26)とターボ圧縮機(21)とをつなぐ低圧ガス管(20)を通ってターボ圧縮機(21)に送られる。
上記凝縮器(22)は、高圧ガス管(28)でターボ圧縮機(21)の吐出側とつながれており、冷却水が流れるチューブ(29)を備えている。ターボ圧縮機(21)から高圧ガス管(28)を通って凝縮器(22)に流入する高温高圧の冷媒ガスは、チューブ(29)内を流れる冷却水によって熱を奪われて凝縮し、冷媒液となる。
上記エコノマイザ(24)は、高段液管(13)によって凝縮器(22)とつながれていて、この高段液管(13)には高段膨張弁(23)が設けられている。この高段膨張弁(23)は、凝縮器(22)から吐出された高圧の冷却液を中間圧まで減圧し、一部をガス化してエコノマイザ(24)に流入させる。このガス化した冷媒ガスによって、残りの液冷媒は中間圧相当飽和温度まで過冷却される。
さらに、上記エコノマイザ(24)は低段液管(14)によって蒸発器(26)とつながれていて、この低段液管(14)には低段膨張弁(25)が設けられている。この低段膨張弁(25)は、エコノマイザ(24)から吐出される冷媒液をさらに減圧して蒸発器(26)に送る。このエコノマイザ(24)によって、冷媒ガスと冷媒液とは確実に分離され、液戻りやホットガスバイパスへの無駄な熱損失を防ぐことができる。
上記エコノマイザ(24)は、導入ガス管(11)によってターボ圧縮機(21)とつながれている。この導入ガス管(11)は、ターボ圧縮機(21)における低段圧縮部(31)と高段圧縮部(32)との間の連通路(43)に接続されていて、この連通路(43)に冷媒ガスを導入させるものである。このエコノマイザ(24)によって、蒸発器(26)に供給される冷媒を冷却して蒸発能力を増大させる一方、それに要する冷媒の圧縮は高段圧縮部(32)だけで行うのでターボ冷凍機(1)全体の成績係数を向上させることができる。
(ターボ圧縮機)
上記ターボ圧縮機(21)は、図2に示すように、密閉容器型のケーシング(30)内に収容されており、圧縮機構(12)、電動機(34)、増速機構(33)及び油タンク(36)を備えている。
上記ターボ圧縮機(21)は、図2に示すように、密閉容器型のケーシング(30)内に収容されており、圧縮機構(12)、電動機(34)、増速機構(33)及び油タンク(36)を備えている。
上記ケーシング(30)内部は、圧縮機構(12)が収容される圧縮室(30a)と、電動機(34)が収容されるモータ室(30c)と、増速機構(33)が収容され、その下部が油タンク(36)で構成される中央室(30b)とに区画されている。
上記圧縮機構(12)は、低段圧縮部(31)及び高段圧縮部(32)を有し、これらの低段圧縮部(31)と高段圧縮部(32)とが隣接するように圧縮室(30a)内に配設されている。低段圧縮部(31)は低段インペラ(31a)を有し、また高段圧縮部(32)は高段インペラ(32a)を有している。これらのインペラ(31a,32a)は、一対の軸受(52,52)に回転自在に支持された回転軸(35)に取り付けられている。
上記圧縮室(30a)の低段圧縮部(31)側には、蒸発器(26)から延びる上記低圧ガス管(20)が接続され、冷媒ガスが導入される吸入路(41)が形成されている。この吸入路(41)には、ターボ圧縮機(21)に導入される冷媒の容量を制御するための吸入容量制御部(46)が設けられている。この吸入容量制御部(46)は、インレットガイドベーン(IGV)で構成されている。
上記低段圧縮部(31)は、低段インペラ(31a)の周囲に、吸入容量制御部(46)から低段インペラ(31a)を経て導入された冷媒ガスが通る、渦巻き状の低段スクロール室(42)を有している。この低段スクロール室(42)を低段インペラ(31a)によって加速された冷媒ガスが通り、減速して動圧が静圧に変換されるようになっている。
一方、上記高段圧縮部(32)の吸入側である高段インペラ(32a)と上記低段圧縮部(31)の吐出側である低段スクロール室(42)とは、連通路(43)により連通されている。この連通路(43)には、上記エコノマイザ(24)から延びる上記導入ガス管(11)が接続されていて、低段圧縮部(31)を通って高温高圧となった冷媒ガスに、エコノマイザ(24)からの低温の冷媒ガスが導入ガス管(11)から混入されて高段圧縮部(32)に導入されるようになっている。
上記高段圧縮部(32)は、高段インペラ(32a)の周囲に、上記連通路(43)から高段インペラ(32a)を経て導入された冷媒ガスが通る、渦巻き状の高段スクロール室(44)を有している。この高段スクロール室(44)を高段インペラ(32a)によって加速された冷媒ガスが通り、減速して動圧が静圧に変換されるようになっている。
上記高段スクロール室(44)の吐出側端部には、上記凝縮器(22)につながる高圧ガス管(28)が接続され、ターボ圧縮機(21)から冷媒を吐出する吐出路(45)が形成されている。この吐出路(45)には、ターボ圧縮機(21)から吐出する冷媒の容量を制御する吐出容量制御部(47)が設けられている。この吐出容量制御部(47)は、ディフューザ制御(DDC)によって冷媒の吐出容量を制御するものである。
なお、上記回転軸(35)は圧縮室(30a)を貫通するように設けられているが、その圧縮室(30a)の貫通孔から潤滑油が漏れて冷媒と共に流出しないように、各貫通孔はラビリンスシール(51)によってそれぞれ密封されている。
上記電動機(34)は、モータ室(30c)内に配設され、上記圧縮機構(12)を回転駆動させる駆動源として機能するものである。電動機(34)は、一対の軸受(53,53)に回転自在に支持された出力軸(34a)を有し、この出力軸(34a)の圧縮機構(12)側に、上記増速機構(33)が設けられている。
上記モータ室(30c)はさらに、出力軸(34a)の軸受(53,53)間に回転一体に取り付けられたロータ(34b)と、ロータ(34b)を取り巻くようにケーシング(30)内壁に取り付けられたステータ(34c)とを収容する収容室(30d)を有している。
上記増速機構(33)は、大歯車(33a)と小歯車(33b)とを有し、圧縮室(30a)とモータ室(30c)との間の中央室(30b)内に設けられている。大歯車(33a)は、モータ室(30c)[収容室(30d)]を貫通して中央室(30b)内に突設された上記出力軸(34a)に回転一体に固定されている。小歯車(33b)は、大歯車(33a)と螺合し、かつ中央室(30b)内に突設された圧縮機構(12)の回転軸(35)に回転一体に固定されている。この増速機構(33)によって、電動機(34)の出力軸(34a)の回転力が増速されて、回転軸(35)に伝達されるようになっている。
また、上記出力軸(34a)のモータ室(30c)及び収容室(30d)の各貫通孔もラビリンスシール(54)によりそれぞれ密封されている。
上記中央室(30b)の下部は、油タンク(36)で構成されている。この油タンク(36)には、潤滑油が収容されるとともに、この潤滑油を各軸受(52,53)に供給するための給油装置としての油ポンプ(37)が設けられている。そして、上記圧縮機構(12)の回転軸(35)の一対の軸受(52,52)のうちの一方は、中央室(30b)[油タンク(36)]内に設けられている。また、出力軸(34a)の一対の軸受(53,53)のうちの一方も、中央室(30b)[油タンク(36)]内に設けられている。
上記出力軸(34a)の一対の軸受(53,53)のうちの片方が配設されているモータ室(30c)の下部と、上記油タンク(36)とが油ドレン管(15)によって連通されていて、軸受(53)に供給されてモータ室(30c)の下部に貯まった潤滑油が、この油ドレン管(15)を通って油タンク(36)に戻されるようになっている。また、上記収容室(30d)の下部と蒸発器(26)とが冷媒ドレン管(16)により連通されていて、収容室(30d)内に電動機の冷却のために供給された冷媒が蒸発器(26)に戻されるようになっている。
そして、上記中央室(30b)[油タンク(36)]の上部と、圧縮室(30a)の吸入路(41)における吸入容量制御部(46)及び低段インペラ(31a)の間とが均圧管(48)により連通されている。
(制御部)
上記制御部(50)は、上記ターボ圧縮機(21)の運転及び上記吸入容量制御部(46)の開度を制御するものである。
上記制御部(50)は、上記ターボ圧縮機(21)の運転及び上記吸入容量制御部(46)の開度を制御するものである。
上記ターボ冷凍機(1)を起動する際には、上記制御部(50)は、まず吸入容量制御部(46)を目標開度に向けて制御し、目標開度で所定時間維持した後、開度を開方向に制御して通常のターボ圧縮機(21)の容量制御を行うる。
具体的には、図3に示すように、制御部(50)は、ターボ圧縮機(21)の起動を開始し、その起動が完了したとき、吸入容量制御部(46)の開度を目標開度にする制御を開始する。
ここで、目標開度は、冷媒の通過抵抗を抑えて、吸入容量制御部(46)の下流側の圧力の急激な低下を抑制することができるとともに、冷媒の循環量が増加しすぎ、ターボ圧縮機(21)の吸入圧力が急激に低下してしまわないような開度に設定する。本実施形態のターボ冷凍機(1)においては、例えば、目標開度は20%に設定する。
そして、上記吸入容量制御部(46)の開度が目標開度になってから所定時間、例えば2分間、この目標開度を維持し、その後通常のターボ圧縮機(21)の容量制御を行う。
ここで、上記目標開度を維持する時間は、ターボ圧縮機(21)起動後の油タンク(36)内の潤滑油のフォーミングの状態に基づいて決定する。
すなわち、ターボ圧縮機(21)の起動完了後に、吸入容量制御部(46)を目標開度まで速やかに開いたことで、吸入容量制御部(46)を通過する際の抵抗が低下し、ターボ圧縮機(21)の吸入側の圧力の急激な低下がある程度抑制されるので、油タンク(36)で潤滑油のフォーミングが緩やかになる。
また、所定時間目標開度を維持した後、吸入容量制御部(46)を開くと冷媒の循環量が増加し、ターボ圧縮機(21)の吸入側圧力が再び低下してフォーミングが生じるが、既にある程度の冷媒が蒸発しているのでフォーミングが緩やかになる。図3に液面高さとして示すように、このフォーミングがある程度おさまるまでを目標開度を維持する時間として設定する。
(運転動作)
次に、本発明の実施形態に係るターボ冷凍機(1)の運転時の動作について説明する。
次に、本発明の実施形態に係るターボ冷凍機(1)の運転時の動作について説明する。
上記蒸発器(26)では、チューブ(27)内を流通する冷水から冷媒が熱を奪って蒸発し、冷媒ガスとなって低圧ガス管(20)を通って上記ターボ圧縮機(21)に流入する。
上記ターボ圧縮機(21)の吸入路(41)から導入された低圧の冷媒ガスは、吸入容量制御部(46)で吸入容量を制御されて低段インペラ(31a)に流入する。この低段インペラ(31a)の遠心力によって圧縮されて高温高圧となった冷媒ガスは、低段スクロール室(42)を通って連通路(43)に吐出される。
上記連通路(43)には、エコノマイザ(24)から導入ガス管(11)を通って温度の低い冷媒ガスが流入され、上記低段スクロール室(42)から吐出された高温の冷媒ガスに混入されて高段インペラ(32a)に導入される冷媒ガスの温度が低下する。
上記高段インペラ(32a)の遠心力によってさらに圧縮された冷媒ガスは、高段スクロール室(44)を通って吐出容量制御部(47)で吐出容量を制御されて吐出路(45)から高圧ガス管(28)に吐出される。
上記高圧ガス管(28)に吐出された冷媒ガスは凝縮器(22)に流入し、チューブ(29)内を流れる冷水により冷却されて凝縮し、冷媒液となる。
上記凝縮器(22)から吐出された高圧の冷媒液は、高圧ガス管(28)を通って高段膨張弁(23)で中間圧力まで減圧され膨張する。この高段膨張弁(23)によって冷媒液の一部が冷媒ガスとなり、残りの冷媒液と共にエコノマイザ(24)に流入する。
上記エコノマイザ(24)に流入した冷媒のうち、過冷却された冷媒液は低段液管(14)に吐出され、低段膨張弁(25)によってさらに減圧され蒸発器(26)に送られる。一方、上記エコノマイザ(24)に流入した冷媒のうち、冷媒ガスは導入ガス管(11)に吐出される。
次に、ターボ冷凍機(1)起動するときの動作について説明する。
上記ターボ冷凍機(1)を起動する前は、上記吸入容量制御部(46)は全閉状態となっている。
上記制御部(50)がターボ圧縮機(21)の起動を開始し、各インペラ(31a,32a)が通常の回転となり起動が完了すると、制御部(50)は、吸入容量制御部(46)の開度を目標開度にする制御を開始する。
制御部(50)は、直ちに吸入容量制御部(46)の開度を目標開度にすると、所定時間(約2分)は吸入容量制御部(46)の開度を目標開度に維持する。この所定時間経過時には、最初に生じたフォーミングがある程度おさまっているように、時間が設定されている。
上記所定時間経過後、制御部(50)は、吸入容量制御部(46)の開度を徐々に大きくしていき、通常のターボ圧縮機(21)の容量制御を行う。このとき、循環する冷媒量の増加によって、フォーミングが生じるが、最初のフォーミングのピークはおさまっているので、激しいフォーミングとはならない。
(実施形態の効果)
したがって、本実施形態のターボ冷凍機(1)においては、ターボ圧縮機(21)を起動させるときに、吸入容量制御部(46)の開度を速やかに目標開度にするようにしたので、冷媒の通過抵抗が小さくなり、吸入容量制御部(46)の下流側の圧力低下が抑制されるので、激しいフォーミングが生じず、均圧管(48)への油上がりを抑制することができる。
したがって、本実施形態のターボ冷凍機(1)においては、ターボ圧縮機(21)を起動させるときに、吸入容量制御部(46)の開度を速やかに目標開度にするようにしたので、冷媒の通過抵抗が小さくなり、吸入容量制御部(46)の下流側の圧力低下が抑制されるので、激しいフォーミングが生じず、均圧管(48)への油上がりを抑制することができる。
また、吸入容量制御部(46)を目標開度で所定時間維持して、吸入容量制御部(46)を開いたことによる圧力低下の影響が小さくなってから、通常のターボ圧縮機(21)の容量制御を開始することで、その後の冷媒の循環量の増加に伴う圧力低下の影響も小さくなる。このように、2つのフォーミングのピークのタイミングをずらすので、均圧管(48)への油上がりをより効果的に抑制することができる。
また、吸入容量制御部(46)を目標開度で維持する時間を潤滑油のフォーミングの状態に基づいて決定することとしたので、ターボ圧縮機(21)の起動直後の冷媒量の増加に伴うフォーミングがある程度おさまってから、通常のターボ圧縮機(21)の容量制御を行うことで、2つのフォーミングのタイミングを確実にずらすことができ、均圧管(48)への油上がりをより一層抑制することができる。
なお、上述の実施形態は、本発明の例示であって、本発明はこの例に限定されるものではない。
以上説明したように、本発明は、ターボ圧縮機を有するターボ冷凍機について有用である。
1 ターボ冷凍機
12 圧縮機構
21 ターボ圧縮機
36 油タンク
46 吸入容量制御部
48 均圧管
50 制御部
12 圧縮機構
21 ターボ圧縮機
36 油タンク
46 吸入容量制御部
48 均圧管
50 制御部
Claims (3)
- 潤滑油を貯留する油タンク(36)を有するターボ圧縮機(21)と、該ターボ圧縮機(21)を通る冷媒の容量を制御する吸入容量制御部(46)と、該吸入容量制御部(46)及びターボ圧縮機(21)の圧縮機構(12)の間と上記油タンク(36)とを連通させる均圧管(48)と、上記ターボ圧縮機(21)の運転及び吸入容量制御部(46)の開度を制御する制御部(50)とを備えているターボ冷凍機であって、
上記制御部(50)は、上記ターボ圧縮機(21)を起動させるとき、上記吸入容量制御部(46)を目標開度にすることを特徴とするターボ冷凍機。 - 請求項1のターボ冷凍機において、
上記制御部(50)は、上記ターボ圧縮機(21)を起動させるとき、上記吸入容量制御部(46)を目標開度で所定時間維持した後、上記ターボ圧縮機(21)の容量制御を行うように制御することを特徴とするターボ冷凍機。 - 請求項2のターボ冷凍機において、
上記制御部(50)は、上記ターボ圧縮機(21)の起動のとき、上記吸入容量制御部(46)の目標開度を維持する時間を上記油タンク(36)内の潤滑油のフォーミングの状態に基づいて決定することを特徴とするターボ冷凍機。
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