JP6759388B2 - ターボ冷凍機 - Google Patents

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Description

本発明は、地球温暖化係数(GWP)およびオゾン破壊係数(ODP)が共に低いR1233zd(E)冷媒を用いて環境負荷を軽減したターボ冷凍機に関するものである。
ターボ冷凍機では、現在、R134a等のHFC冷媒が使用されている。このHFC冷媒は、オゾン破壊係数(ODP)が0であるものの、地球温暖化係数(GWP)が高いことが知られている。また、ターボ冷凍機では、軸受交換、潤滑油交換、油フィルタ交換等のための定期的なメンテナンスが必須であり、その際、冷凍サイクル内の冷媒を回収してメンテナンスを行うようにしているものの、冷凍機内から回収が不可能な冷媒や、潤滑油に溶け込んでいる冷媒があり、一部の冷媒が大気に放出される場合がある。これは、法規上特に問題はないものの、地球温暖化の観点から好ましいことではない。
一方、一部ターボ冷凍機において、オイルレス化によって潤滑油系統を省略化するとともに、圧縮機の高回転化による高圧縮比化や吸込風量の増加、モータの高回転化によるモータ小型化や軸受損失の低減、構成要素の簡易化による信頼性の向上やコスト低減等のため、インペラー(羽根車)の回転軸をモータに直結した圧縮機のモータ直結構造化を採用するとともに、その回転軸を磁気軸受で支持するようにしたものが提供されている(例えば、特許文献1,2参照)。しかし、多くのターボ冷凍機では、未だモータ軸により増速歯車を介してインペラー回転軸を駆動する構成としたものが多い。この場合、増速歯車を冷却・潤滑するための潤滑油系統が必須となり、潤滑油の交換や油フィルタの交換等のメンテナンスは避けられない。
こうした中、最近、GWPが5以下、ODPが0.00031で共に低く、飽和温度が18℃以下で負圧となる特性を有するR1233zd(E)冷媒が注目されている。このR1233zd(E)冷媒は、低圧冷媒で密度が低く、従来、主にウレタン発泡剤して使用されていたものであるが、環境負荷を軽減できることから、HCFO(ヒドロクロロフルオロオレフィン)冷媒の1つとして、冷凍機への適用が検討されている。
特許第2809346号公報 特開2013−122331号公報
特に、低GWP冷媒として注目を浴びているHCFO冷媒の1つであるR1233zd(E)冷媒は、GWP、ODPがともに低く、環境負荷低減にとって好ましいものである一方、低圧冷媒であり、しかも密度が低い(R134a冷媒に対して5分の1程度)ことから、スクロール式やロータリ式等の容積型圧縮機を採用している冷凍機や空調機あるいはヒートポンプでは、能力の確保が困難であり、採用が難しいと考えられていた。
しかるに、遠心式の圧縮機であるターボ圧縮機は、大流量の冷媒圧縮に適しているとの特長を有する。発明者らは、かかる点に着目し、ターボ圧縮機を搭載した冷凍機に適用することにより、低圧冷媒であって密度が低く、飽和温度が18℃以下で負圧となる等のR1233zd(E)冷媒の特性を活かせるのではないかと考え、検討を重ねた結果、特定の構造を有するターボ圧縮機を備えたターボ冷凍機に適用することにより、R1233zd(E)冷媒の特性を活かして環境負荷を軽減し得るターボ冷凍機を提供できる可能性を見出した。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、オイルレス化によりメンテナンスの頻度やメンテナンスによる冷媒放出の機会を低減し、低圧冷媒で飽和温度が18℃以下で負圧となるR1233zd(E)冷媒の特性を活かして環境負荷を軽減し得るターボ冷凍機を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明のターボ冷凍機は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかるターボ冷凍機は、ターボ圧縮機、凝縮器、減圧装置および蒸発器が順次配管を介して接続されることにより閉サイクルの冷凍サイクルが構成され、そのサイクル内に冷媒が充填されているターボ冷凍機において、前記冷媒が、地球温暖化係数およびオゾン破壊係数が共に低い低圧冷媒であるR1233zd(E)冷媒とされ、前記ターボ圧縮機が、インペラーの回転軸をモータに直結した直結構造のターボ圧縮機とされるとともに、前記モータは、ロータおよびステータを備え、モータハウジング内の中央部位に収容設置され、前記モータハウジングは、その内部空間を前記回転軸と交差する方向に拡張する拡張部を有し、前記拡張部は、前記回転軸と直交する方向から見て前記ロータと重ならない位置にのみ設けられており、前記拡張部は液体を貯留可能に構成され、前記回転軸を支持する軸受が、磁気軸受とされていることを特徴とする。
本発明によれば、冷媒を地球温暖化係数およびオゾン破壊係数が共に低い低圧冷媒であるR1233zd(E)冷媒となし、ターボ圧縮機をインペラーの回転軸をモータに直結した直結構造のターボ圧縮機とするとともに、その回転軸を支持する軸受を磁気軸受としているため、増速歯車での動力損失や転がり軸受等での軸受損失を低減して、大流量の冷媒の圧縮に適しているターボ圧縮機の一層の高回転化を可能とすることによって、低圧冷媒であって密度が低く、また従来のHFC冷媒と比較すると音速が高いため、能力の確保が難しいとされていたR1233zd(E)冷媒の弱点をカバーすることができるとともに、油による潤滑を必要とする増速歯車や転がり軸受等を省いてオイルレス化することにより、潤滑油や油フィルタの交換等の潤滑油系統のメンテナンスを省略化することができる。従って、低圧冷媒であって密度が低いR1233zd(E)冷媒を適用しても所要の能力を確保することができる。また、メンテナンスの頻度やメンテナンスによる冷媒放出の機会を低減して飽和温度が18℃以下で負圧となる冷媒の特性を活かし、冷媒の大気への放出を防止することによって環境負荷を軽減することができるとともに、潤滑油系統を省略化して構成をシンプル化し、低コストで信頼性の高いターボ冷凍機を提供することができる。
また、本発明にかかるターボ冷凍機は、ターボ圧縮機、凝縮器、減圧装置および蒸発器が順次配管を介して接続されることにより閉サイクルの冷凍サイクルが構成され、そのサイクル内に冷媒が充填されているターボ冷凍機において、前記冷媒が、地球温暖化係数およびオゾン破壊係数が共に低い低圧冷媒であるR1233zd(E)冷媒とされ、前記ターボ圧縮機が、インペラーの回転軸をモータに直結した直結構造のターボ圧縮機とされるとともに、前記モータは、ロータおよびステータを備え、モータハウジング内の中央部位に収容設置され、前記モータハウジングは、その内部空間を前記回転軸と交差する方向に拡張する拡張部を有するとともに、該モータハウジングにおける該拡張部と他の部分との間に段差面が形成され、前記段差面は、前記回転軸と直交する方向から見て前記ロータを避けた位置にのみ設けられており、前記拡張部は液体を貯留可能に構成され、前記回転軸を支持する軸受が、磁気軸受とされていることを特徴とする。
本発明によれば、冷媒を地球温暖化係数およびオゾン破壊係数が共に低い低圧冷媒であるR1233zd(E)冷媒となし、ターボ圧縮機をインペラーの回転軸をモータに直結した直結構造のターボ圧縮機とするとともに、その回転軸を支持する軸受をオイルレスのセラミック材製軸受としているため、増速歯車での動力損失や転がり軸受等での軸受損失を低減して、大流量の冷媒の圧縮に適しているターボ圧縮機の一層の高回転化を可能とすることによって、低圧冷媒であって密度が低く、また従来のHFC冷媒と比較すると音速が高いため、能力の確保が難しいとされていたR1233zd(E)冷媒の弱点をカバーすることができるとともに、セラミック材製軸受を用い、油による潤滑を必要とする増速歯車を省いてオイルレス化することにより、潤滑油の交換や油フィルタの交換等のメンテナンスを省略化することができる。従って、低圧冷媒で密度が低いR1233zd(E)冷媒を適用しても所要の能力を確保することができる。また、メンテナンスの頻度やメンテナンスによる冷媒放出の機会を大幅に低減して飽和温度が18℃以下で負圧となる冷媒の特性を活かし、冷媒の大気への放出を防止することによって環境負荷を軽減することができるとともに、潤滑油系統を省略化して構成をシンプル化し、低コストで信頼性の高いターボ冷凍機を提供することができる。
さらに、本発明のターボ冷凍機は、上記のターボ冷凍機において、前記軸受の軸受箱および前記モータのエアギャップ部に対して、前記冷凍サイクル側から液冷媒が冷却・潤滑媒体として循環可能に構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、軸受の軸受箱およびモータのエアギャップ部に対して、冷凍サイクル側から液冷媒が冷却・潤滑媒体として循環可能に構成されているため、セラミック材製とされた軸受を液冷媒で冷却・潤滑することにより、その耐久性を向上することができるとともに、高回転化されるモータを液冷媒で冷却することにより冷却性能を確保し、その熱ロスやモータの温度過上昇による保護停止を抑止することができる。従って、オイルレス化しても軸受やモータを十分冷却・潤滑することができ、その耐久性や性能を向上した高性能で信頼性の高い、しかも環境負荷の小さいターボ冷凍機を提供することができる。
さらに、本発明のターボ冷凍機は、上記のターボ冷凍機において、前記モータのエアギャップ部に対して、前記液冷媒に替えて低圧ガス冷媒が供給可能とされていることを特徴とする。
本発明によれば、モータのエアギャップ部に対し、液冷媒に替えて低圧ガス冷媒が供給可能とされているため、冷却媒体として低圧ガス冷媒を供給することにより、液冷媒を供給した場合に比べ、モータによる撹拌損失を低減することができる。従って、モータを十分冷却して熱ロス等を低減することができるとともに、撹拌損失を更に低減してモータ効率を高め、より高回転化することができる。
さらに、本発明のターボ冷凍機は、上述のいずれかのターボ冷凍機において、前記モータのステータ内周面、ロータ外周面またはロータ端面に設けられているバランスリングの外周面の少なくともいずれか1箇所以上に、前記モータのエアギャップ部に供給された前記液冷媒または低圧ガス冷媒をその軸方向外側に流通する螺旋溝が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、モータのステータ内周面、ロータ外周面あるいはロータ端面に設けられているバランスリングの外周面の少なくともいずれか1箇所以上に、モータのエアギャップ部に供給された液冷媒または低圧ガス冷媒をその軸方向外側に流通する螺旋溝が設けられているため、エアギャップ部に供給された冷媒を螺旋溝によりその軸方向外側に流通させ、速やかに排出することができる。従って、冷媒によるモータの冷却効果をより向上することができるとともに、冷媒を撹拌することによるモータの風損を低減し、モータの効率を一層高めることができる。
本発明によると、増速歯車での動力損失や転がり軸受等での軸受損失を低減して、大流量の冷媒の圧縮に適しているターボ圧縮機の一層の高回転化を可能とすることにより、低圧冷媒であって密度が低く、また従来のHFC冷媒と比較すると音速が高いため、能力の確保が難しいとされていたR1233zd(E)冷媒の弱点をカバーすることができるとともに、油による潤滑を必要とする増速歯車や転がり軸受をなくし、あるいはセラミック材製軸受を用いてオイルレス化することによって、潤滑油や油フィルタの交換等のメンテナンスを省略化することができる。また、メンテナンスの頻度やメンテナンスによる冷媒放出の機会を大幅に低減して飽和温度が18℃以下で負圧となる冷媒の特性を活かし、冷媒の大気への放出を防止することによって環境負荷を軽減することができるとともに、潤滑油系統を省略化して構成をシンプル化し、低コストで信頼性の高いターボ冷凍機を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るターボ冷凍機の構成図である。 上記ターボ冷凍機に適用するターボ圧縮機の概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係るターボ圧縮機の概略構成図である。 図3に示すターボ圧縮機の駆動モータの部分拡大図である。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1および図2を用いて説明する。
図1には、その第1実施形態に係るターボ冷凍機の構成図が示され、図2には、それに適用されるターボ圧縮機の概略構成図が示されている。
ターボ冷凍機1は、図1に示されるように、ターボ圧縮機2と、凝縮器3と、第1減圧装置4と、エコノマイザとして機能する気液分離器5と、第2減圧装置6と、蒸発器7とが順次冷媒配管(配管)8を介して接続されることにより構成される閉サイクルの冷凍サイクル9を備えている。
本実施形態の冷凍サイクル9は、気液分離器5で分離されたガス冷媒をターボ圧縮機2の低段側圧縮部14で圧縮された中間圧の冷媒中に、中間ポートを介してインジェクションする公知のエコノマイザ回路10を備えたものとされている。このエコノマイザ回路10は、気液分離器5を用いた気液分離方式のエコノマイザ回路10とされているが、凝縮器3で凝縮液化された冷媒の一部を分流し、その冷媒を減圧して液冷媒と熱交換させる中間冷却器を設けた中間冷却器方式のエコノマイザ回路としてもよい。なお、エコノマイザ回路10は、本発明において必須のものではない。
上記した冷凍サイクル9中には、地球温暖化係数(GWP)が5以下、オゾン破壊係数(ODP)が0.00031であって共に低く、飽和温度が18℃以下で負圧となる特性を有するR1233zd(E)冷媒が所要量充填されている。このR1233zd(E)冷媒は、低GWP冷媒であるHCFO(ヒドロクロロフルオロオレフィン)冷媒の1つであり、低圧冷媒であって密度が低く、現行ターボ冷凍機に用いられているHFC冷媒の1つであるR134a冷媒に対して密度が5分の1程度であることが知られている。
本実施形態では、このR1233zd(E)冷媒を充填したターボ冷凍機1に組み込まれるターボ圧縮機2を、以下の構成を有するターボ圧縮機2としている。
図2に、そのターボ圧縮機2の概略構成図が示されている。
ターボ圧縮機2は、公知の如く、回転するインペラー(羽根車)により低圧の冷媒ガスを高圧の冷媒ガスに遠心圧縮して冷凍サイクル9内を循環させるものである。
ここでのターボ圧縮機2は、モータ19により駆動され、2段の低段側および高段側インペラー(羽根車)15,17を回転する回転軸18が、モータ19のロータ19Aに直結された直結構造とされるとともに、その回転軸18がハウジング11に対して、前後一対のラジアル磁気軸受20,21と、互いに対向配置されている一対のスラスト磁気軸受23,24とを介して回転自在に支持された構成のターボ圧縮機2とされている。
つまり、このターボ圧縮機2は、圧縮機ハウジング11Aと、モータハウジング11Bとを一体化したハウジング11を備え、蒸発器7で蒸発された低圧のガス冷媒を冷媒吸込み口12から入口ベーン13を介して吸込み、低段側インペラー15を有する低段側圧縮部14および高段側インペラー17を有する高段側圧縮部16により2段圧縮し、高温高圧のガス冷媒としてスクロールケーシングの吐出口から外部の凝縮器3へと吐出するものであり、低段側圧縮部14と高段側圧縮部16間において、エコノマイザ回路10からの中間圧の冷媒ガスが中間ポートを介してインジェクションされる構成とされている。
2段の低段側インペラー15および高段側インペラー17は、回転軸18の一端側に所定の間隔をおいてそれぞれ一体に結合され、更に、その回転軸18がモータ19のロータ19Aに結合されることによって、インペラー15,17の回転軸18がモータ19に直結された構造とされている。また、モータ19は、ロータ19Aおよびステータ19Bを備え、モータハウジング11B内の略中央部位に収容設置され、図示省略のインバータを介して回転数が可変制御されるように構成されている。
更に、上記回転軸18は、モータ19の前後に設けられている一対のラジアル磁気軸受20,21によって回転自在に支持されるとともに、その後端部にスラストディスク22が固定設置され、該スラストディスク22を挟んで一対のスラスト磁気軸受23,24が対向配置されることによって支持される構成とされている。なお、一対のスラスト磁気軸受23,24は、コイルに供給される電流により磁気吸引力を発生し、その中央部位にスラストディスク22を位置させることにより、回転軸18にかかるスラスト荷重を支持するものである。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
上記ターボ冷凍機1において、ターボ圧縮機2が駆動されることにより、蒸発器7で蒸発された低圧のガス冷媒が吸込み口12から入口ベーン13を介して吸込まれる。この低圧冷媒は、低段側圧縮部14および高段側圧縮部16において、それぞれ高回転する低段側インペラー15および高段側インペラー17によって低圧から中間圧、中間圧から高圧に2段階で遠心圧縮され、スクロールケーシングに吐出された後、そこから外部の凝縮器3へと圧送される。
凝縮器3で冷却媒体と熱交換して凝縮液化された冷媒は、第1減圧装置4、エコノマイザとして機能する気液分離器5、第2減圧装置6を経て過冷却されるとともに、低圧に減圧されて蒸発器7に導かれる。蒸発器7に導かれた低圧液冷媒は、被冷却媒体と熱交換されることにより、被冷却媒体から吸熱してその被冷却媒体を冷却するとともに、自身は蒸発ガス化され、再びターボ圧縮機2に吸込まれて圧縮される動作を繰り返す。
また、気液分離器5で分離、蒸発され、液冷媒を過冷却した冷媒は、エコノマイザ回路10を介してターボ圧縮機2の中間ポートから低段側圧縮部14で圧縮された中間圧の冷媒ガス中にインジェクションされることにより、冷凍能力を向上させるエコノマイザとしての作用を果たす。
このターボ冷凍機1の冷凍サイクル9内には、地球温暖化係数(GWP)およびオゾン破壊係数(ODP)が共に低く、低圧冷媒であって密度が低いR1233zd(E)冷媒が充填されている。かかる冷媒は、冷凍能力の確保が難しいとされているが、本実施形態では、大流量の冷媒圧縮に好適とされるターボ圧縮機2を、更にインペラー15,17の回転軸18をモータ19に直結した構造のターボ圧縮機2とするとともに、その回転軸18をラジアル磁気軸受20,21およびスラスト磁気軸受23,24で支持した構成のターボ圧縮機2として組み込んでいる。
このため、増速歯車での動力損失や転がり軸受等での軸受損失を低減して、大流量の冷媒の圧縮に適しているターボ圧縮機2の一層の高回転化を図ることにより、低圧冷媒であって密度が低く、またHFC冷媒と比較すると音速が高いため、能力の確保が難しいとされていたR1233zd(E)冷媒を用いたことによる弱点をカバーすることができるとともに、油による潤滑を必要とする増速歯車や転がり軸受等を省いてオイルレス化することにより、潤滑油や油フィルタの交換等の潤滑油系統のメンテナンスを省略化することができる。
これによって、低圧冷媒であって密度が低いR1233zd(E)冷媒を適用しても所要の能力を確保することができるとともに、メンテナンスの頻度やメンテナンスによる冷媒放出の機会を低減して飽和温度が18℃以下で負圧となる冷媒の特性を活かし、冷媒の大気への放出を防止することにより環境負荷を軽減したターボ冷凍機1を提供することができる。また、潤滑油系統を省略化して構成をシンプル化し、低コストで信頼性の高いターボ冷凍機1を提供することができる。
なお、上記実施形態では、2段圧縮するターボ圧縮機2の例について説明したが、本発明において、ターボ圧縮機2は、2段圧縮するものに限らず、単段圧縮や、3段以上に多段圧縮するタイプのターボ圧縮機としてもよく、要はターボ圧縮機2が、インペラー(羽根車)の回転軸18をモータ19に直結した直結構造のターボ圧縮機2であって、その回転軸18が磁気軸受によって支持されているものであればよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図3および図4を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、回転軸18を回転自在に支持する軸受がオイルレスのセラミック材製軸受25,26とされている点が異なる。その他の点については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態では、回転軸18を回転自在に支持する軸受をラジアル磁気軸受20,21およびスラスト磁気軸受23,24に替えて、図3に示されるように、オイルレスのセラミック材製すべり軸受あるいは転がり軸受25,26(以下、本発明ではセラミック材製軸受という。)とした構成としている。
ここでのセラミック材製軸受25,26は、窒化珪素を材料としたものであり、高い耐久性を確保し、オイルレスでも長寿命化できるようにしたものである。本実施形態においては、このセラミック材製軸受25,26を冷凍サイクル9側から抽出した液冷媒を介して冷却・潤滑可能な構成としている。つまり、冷凍サイクル9側から凝縮器3で凝縮液化された高圧液冷媒の一部あるいは凝縮器3から蒸発器7に至る配管または機器から低圧液冷媒の一部を冷媒抽出管27により抽出し、その液冷媒を流量制御弁28で流量を調整してセラミック材製軸受25,26の軸受箱25A,26Aに供給することにより、セラミック材製軸受25,26を液冷媒で冷却・潤滑できるようにしている。
また、本実施形態では、セラミック材製軸受25,26だけでなく、上記液冷媒によってモータ19をも冷却できるように、冷媒抽出管27、流量制御弁28を経て導入される液冷媒の一部を、モータ19のステータ19Bに設けられている冷媒注入穴19Cを介してモータ19のエアギャップ部19Dに導入し、ロータ19Aおよびステータ19Bの双方を冷却可能な構成としている。このセラミック材製軸受25,26およびモータ19を冷却した冷媒は、モータハウジング11Bの冷媒溜まり29に集められ、冷媒排出管30を介して冷凍サイクル9側の蒸発器7等の低圧領域に戻されるようになっている。
さらに、上記エアギャップ部19Dに導入された液冷媒を速やかに排出してモータ19での風損を低減するため、図4に示されるように、モータ19におけるロータ19Aの外周面、ステータ19Bの内周面あるいはロータ19Aの端面に設けられているバランスリング31の外周面の少なくともいずれか1箇所以上に、エアギャップ部19Dに供給された液冷媒をその軸方向外側に向って流通させる螺旋溝32A,32B,32Cを設けた構成としている。なお、この螺旋溝32A,32B,32Cは、螺旋溝32Cをバランスリング31の外周面に設けるのが加工上から見て最も好ましいと思われる。
以上のように、回転軸18を支持する軸受をオイルレスのセラミック材製軸受25,26とすることによっても、第1実施形態と同様、増速歯車での動力損失や転がり軸受等での軸受損失を低減して、大流量の冷媒圧縮に適しているターボ圧縮機2の一層の高回転化を図ることにより、低圧冷媒であって密度が低く、またHFC冷媒と比較すると音速が高いため、能力の確保が難しいとされていたR1233zd(E)冷媒を用いたことによる弱点をカバーすることができるとともに、油による潤滑を必要とする増速歯車や転がり軸受等を省いてオイルレス化することにより、潤滑油や油フィルタの交換等の潤滑油系統のメンテナンスを省略化することができる。
このため、低圧冷媒であって密度が低いR1233zd(E)冷媒を適用しても所要の能力を確保することができるとともに、メンテナンスの頻度やメンテナンスによる冷媒放出の機会を低減して飽和温度が18℃以下で負圧となる冷媒の特性を活かし、冷媒の大気への放出を防止することによって環境負荷を軽減したターボ冷凍機1を提供することができる。また、潤滑油系統を省略化して構成をシンプル化し、低コストで信頼性の高いターボ冷凍機1を提供することができる。
また、セラミック材製軸受25,26の軸受箱25A,26Aおよびモータ19のエアギャップ部19Dに対し、冷凍サイクル9側から冷媒抽出管27、流量制御弁28および冷媒排出管30を介して液冷媒が冷却・潤滑媒体として循環可能とされているため、セラミック材製軸受25,26を液冷媒で冷却・潤滑することにより、その耐久性を向上することができるとともに、高回転化されるモータ19を液冷媒で冷却することにより冷却性能を確保し、その熱ロスや保護停止を抑止することができる。従って、オイルレス化してもセラミック材製軸受25,26やモータ19を十分冷却・潤滑することができ、その耐久性や性能を向上した高性能で信頼性の高い、しかも環境負荷の小さいターボ冷凍機1を提供することができる。
さらに、上記実施形態では、モータ19におけるステータ19Bの内周面、ロータ19Aの外周面あるいはロータ端面に設けられているバランスリング31の外周面の少なくともいずれか1箇所以上に、モータ19のエアギャップ部19Dに供給された液冷媒をその軸方向外側に流通させる螺旋溝32A,32B,32Cを設けている。このため、エアギャップ部19Dに供給された液冷媒を、その螺旋溝32A,32B,32Cによって軸方向外側に流通させ、速やかに排出することができる。従って、液冷媒によるモータ19の冷却効果をより向上することができるとともに、液冷媒を撹拌することによるモータ19の風損を低減し、モータ効率を一層高めることができる。
また、上記実施形態においては、モータ19を冷媒注入穴19Cから高圧液冷媒または低圧液冷媒を導入して冷却するようにしているが、これら液冷媒に替えて蒸発器7で蒸発して低圧ガス冷媒を導入してモータ19を冷却する構成としてもよい。このように、モータ19の冷却媒体として低圧ガス冷媒を導入する構成とすることによって、液冷媒を導入した場合に比べ、モータ19による撹拌損失を低減することができるため、モータ19を十分冷却して熱ロス等を低減することができるとともに、撹拌損失を更に低減してモータ19の効率を高め、より高回転化することができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、エコノマイザ回路10を備えた冷凍サイクル9に適用した例について説明したが、ターボヒートポンプのヒートポンプサイクルにも同様に適用できることはもちろんである。また、上記第1実施形態において、磁気軸受20,21,23,24およびモータ19を第2実施形態の如く、冷媒を用いて冷却可能な構成としてもよい。
1 ターボ冷凍機
2 ターボ圧縮機
3 凝縮器
4 第1減圧装置
5 気液分離器
6 第2減圧装置
7 蒸発器
8 冷媒配管(配管)
9 冷凍サイクル
14 低段側圧縮部
15 低段側インペラー(羽根車)
16 高段側圧縮部
17 高段側インペラー(羽根車)
18 回転軸
19 モータ
19A ロータ
19B ステータ
19C 冷媒注入穴
19D エアギャップ部
20,21 ラジアル磁気軸受
23,24 スラスト磁気軸受
25,26 セラミック材製軸受
25A,26A 軸受箱
27 冷媒抽出管
28 流量制御弁
29 冷媒溜まり
30 冷媒排出管
31 バランスリング
32A,32B,32C 螺旋溝

Claims (7)

  1. ターボ圧縮機、凝縮器、減圧装置および蒸発器が順次配管を介して接続されることにより閉サイクルの冷凍サイクルが構成され、そのサイクル内に冷媒が充填されているターボ冷凍機において、
    前記冷媒が、地球温暖化係数およびオゾン破壊係数が共に低い低圧冷媒であるR1233zd(E)冷媒とされ、
    前記ターボ圧縮機が、インペラーの回転軸をモータに直結した直結構造のターボ圧縮機とされるとともに、
    前記モータは、ロータおよびステータを備え、モータハウジング内の中央部位に収容設置され、
    前記モータハウジングは、その内部空間を前記回転軸と交差する方向に拡張する拡張部を有し、
    前記拡張部は、前記回転軸と直交する方向から見て前記ロータと重ならない位置にのみ設けられており、
    前記拡張部は液体を貯留可能に構成され、
    前記回転軸を支持する軸受が、磁気軸受とされていることを特徴とするターボ冷凍機。
  2. ターボ圧縮機、凝縮器、減圧装置および蒸発器が順次配管を介して接続されることにより閉サイクルの冷凍サイクルが構成され、そのサイクル内に冷媒が充填されているターボ冷凍機において、
    前記冷媒が、地球温暖化係数およびオゾン破壊係数が共に低い低圧冷媒であるR1233zd(E)冷媒とされ、
    前記ターボ圧縮機が、インペラーの回転軸をモータに直結した直結構造のターボ圧縮機とされるとともに、
    前記モータは、ロータおよびステータを備え、モータハウジング内の中央部位に収容設置され、
    前記モータハウジングは、その内部空間を前記回転軸と交差する方向に拡張する拡張部を有するとともに、該モータハウジングにおける該拡張部と他の部分との間に段差面が形成され、
    前記段差面は、前記回転軸と直交する方向から見て前記ロータを避けた位置にのみ設けられており、
    前記拡張部は液体を貯留可能に構成され、
    前記回転軸を支持する軸受が、磁気軸受とされていることを特徴とするターボ冷凍機。
  3. 前記拡張部は、前記冷媒が集められる冷媒溜まりである請求項1または請求項2に記載のターボ冷凍機。
  4. 前記拡張部は、前記モータハウジングの内部空間を重力方向に拡張する請求項1または請求項2に記載のターボ冷凍機。
  5. 前記拡張部は、前記回転軸と直交する方向から見て前記モータと前記インペラーとの間に配置されている請求項1に記載のターボ冷凍機。
  6. 前記段差面は、前記回転軸と直交する方向から見て前記モータと前記インペラーとの間に配置されている請求項2に記載のターボ冷凍機。
  7. 前記拡張部に冷媒排出管が接続されている請求項1または請求項2に記載のターボ冷凍機。
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