JP6370245B2 - 車輪止め構造 - Google Patents

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Description

この発明は、左右の車輪が転向可能な運搬車の移動を防止する車輪止め構造に関する。
従来、ベビーカーとともに乗客がバスに乗車したときに、バスの車いすスペースの座席に取り付けられた補助ベルトをベビーカーに結び付けて、子供をベビーカーに乗せたままベビーカーの移動を阻止している。しかし、このような補助ベルトを乗客によってベビーカーに着脱する必要があり、乗客が揺れる車内で着脱作業するのが困難であるとともに、補助ベルトの使用方法が分からないときには乗務員に申し出る必要があり、バスの定時運行が妨げられてしまう問題点がある。また、補助ベルトだけではベビーカーの移動を完全に阻止することができず、ベビーカーの車輪にストッパをかけた状態でバスの走行中にベビーカーを乗客が手で支えていなければならない問題点がある。また、ベビーカーの車輪を補助ベルトによって止める構造ではないため、補助ベルトだけではベビーカーの移動を安定して阻止することができない問題点がある。このような従来の補助ベルトの問題点を解決するために、ベビーカーを安全に停止させる車輪止め構造が提案されている。
従来の車輪止め構造は、乗客コンベアの踏段に凹部切欠を形成している(例えば、特許文献1参照)。このような従来の車輪止め構造では、乗客コンベアの踏段の幅方向に凹部切欠を直線状に形成し、ベビーカーの前輪及び後輪をこの凹部切欠に嵌め込み、ベビーカーの前輪及び後輪の動きを制限している。
特開2005-075477号公報
従来の車輪止め構造は、ベビーカーの左右の前輪及び左右の後輪がいずれも同一方向に向いた姿勢で乗客コンベアの踏段の凹部切欠に嵌り込む構造である。このため、従来の車輪止め構造では、乗客コンベアの振動によってベビーカーの前輪及び後輪が凹部切欠から容易に抜け出す危険性があり、乗客コンベアに搭乗する乗客が乗客コンベアの移動中にベビーカーを手で抑えている必要がある。このため、従来の車輪構造では、ベビーカーの前輪及び後輪の回転を阻止する効果が低く、安定して確実に止めることができない問題点がある。
この発明の課題は、簡単な構造によって運搬車の車輪の回転を安定して阻止することができる車輪止め構造を提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図2〜図4、図7及び図8に示すように、左右の車輪(15)が転向可能な運搬車(12)の移動を防止する車輪止め構造であって、前記運搬車の左右の車輪が移動する路面(7a)に、この左右の車輪が落ち込むことによってこの左右の車輪の移動を防止する移動防止部(18)を備え、前記移動防止部は、前記運搬車の左右の車輪が落ち込ときに、この左右の車輪それぞれ異なる方向(C1,C2)に転向するように、この左右の車輪を傾斜面に沿って案内しながら下方に転動させることを特徴とする車輪止め構造(17)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車輪止め構造において、図5、図6、図9及び図10に示すように、前記移動防止部は、前記運搬車の左右の車輪が落ち込んだときに、この運搬車の左右の車輪をそれぞれ異なる方向にガイドする凹部であることを特徴とする車輪止め構造である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車輪止め構造において、図5及び図9に示すように、前記移動防止部と前記運搬車の左右の車輪との間に摩擦抵抗を付与する摩擦抵抗付与部(19)を備えることを特徴とする車輪止め構造である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車輪止め構造において、図2〜図4、図7及び図8に示すように、前記移動防止部は、前記運搬車の左右の車輪の移動を交通輸送手段(2)の床面(7a)で防止することを特徴とする車輪止め構造である。
請求項5の発明は、請求項4に記載の車輪止め構造において、図2に示すように、前記移動防止部は、前記交通輸送手段が鉄道車両(2)であるときに、移動制約者が利用する領域(11)の床面(7a)で前記運搬車の左右の車輪の移動を防止することを特徴とする車輪止め構造である。
請求項6の発明は、請求項5に記載の車輪止め構造において、図2〜図4、図7及び図8に示すように、前記鉄道車両の車体端部(5)で前記運搬車の左右の車輪を収容する収容部(20)を備え、前記移動防止部は、前記収容部内の床面で前記運搬車の左右の車輪の移動を防止することを特徴とする車輪止め構造である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の車輪止め構造において、図2〜図4、図7及び図8に示すように、前記移動防止部によって移動が防止されている前記運搬車に搭乗する搭乗者(M2)に画像を表示する画像表示部(21)を備えることを特徴とする車輪止め構造である。
この発明によると、簡単な構造によって運搬車の車輪の回転を安定して阻止することができる。
この発明の第1実施形態に係る車輪止め構造を備える車両を概略的に示す平面図である。 図1のII部分を拡大して示す斜視図である。 この発明の第1実施形態に係る車輪止め構造の側面図である。 この発明の第1実施形態に係る車輪止め構造の平面図である。 この発明の第1実施形態に係る車輪止め構造の全体図であり、(A)は平面図であり、(B)は(A)のV-V線で切断した状態を示す断面図である。 この発明の第1実施形態に係る車輪止め構造の作用を説明するための平面図である。 この発明の第2実施形態に係る車輪止め構造の側面図である。 この発明の第2実施形態に係る車輪止め構造の平面図である。 この発明の第2実施形態に係る車輪止め構造の全体図であり、(A)は平面図であり、(B)は(A)のIX-IX線で切断した状態を示す断面図である。 この発明の第2実施形態に係る車輪止め構造の作用を説明するための平面図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1に示す軌道1は、車両2が走行する通路(線路)である、軌道1は、車両2の左右の車輪を支持し案内してこの車両2を走行させる左右のレール1aなどを備えている。車両2は、軌道1に沿って走行する鉄道車両である。車両2は、車体3とこの車体3を支持して軌道1上を走行する台車などを備えている。図1に示す車両2は、A方向に走行するときには先頭車両となり、A方向とは逆方向に走行するときには後尾車両となる。車体3は、乗客M1,M2を積載し輸送するための構造物である。車体3は、図1及び図2に示す車体端部4,5と、車体側部6と、図2に示す車体底部7と、図1に示す乗務員室8は、図1及び図2に示す客室9と、客室設備10などを備えている。
図1及び図2に示す車体端部4,5は、車両2の妻構えを構成する部分である。車体端部4は、車両2の前部(先頭部)を構成し、車体端部5は車両2の後部を構成する。車体端部4は、乗務員が外部を看視するための前面窓(前面ガラス)4aと、乗務員が乗降するときに使用する側出入口(乗務員室ドア)4bなどを備えている。車体端部5は、連結した前後の車両間を乗客M1,M2及び乗務員が移動するときに使用する妻入口(貫通路ドア)5aなどを備えている。車体側部6は、車両2の側構えを構成する部分である。車体側部6は、乗客M1,M2が乗降するときに使用する側出入口(客室ドア)6aと、車内の採光及び乗客M1,M2が外部を監視するための側窓6bなどを備えている。図2に示す車体底部7は、車両2の床構えを構成する部分ある。車体底部7は、梁状に構成された台枠上に床材が積層されて施工されており、客室側(表面側)の上面が床仕上げ材によって被覆されている。車体底部7は、図1及び図2に示すように、車両2内の旅客、荷物、貨物及び接客設備などの重量を支持する床面7aなどを備えている。図1に示す乗務員室8は、乗務員が乗車する部屋である。乗務員室8には、運転士が車両2を運転するための主幹制御器(マスタコントローラ)及び側出入口4bを開閉するための車掌スイッチなど設置されている。乗務員室8には、例えば、図1に示すように車両2がA方向に走行する先頭車両の場合には運転士が乗務し、車両2がA方向とは逆方向に走行する後尾車両の場合には車掌が乗務する。
図1及び図2に示す客室9は、乗客M1,M2が乗車する部屋である。客室設備(接客設備)10は、乗客M1,M2の利便性及び快適性を図るために車両2内に設置される種々の設備である。客室設備10は、例えば、図1及び図2に示すように、乗客M1,M2が着席する座席10a、乗客M1,M2が体を支えるためにつかまる握り棒(つかみ棒)10b、車両2の側出入口6aと座席10aとの間を仕切る袖仕切り10cなどである。
図1及び図2に二点鎖線で示す車いすスペース11は、移動制約者が利用する領域である。ここで、移動制約者とは、例えば、肢体不自由者、視覚障害者などの身体障害者、高齢者、足腰に著しく不自由のある者、妊婦又は乳幼児などの歩行による移動行動に何らかの制約が生じている要援護者である。車いすスペース11は、車いす利用者が車いすに乗った状態で乗車できるように、健常者よりも移動制約者の着席を優先させる優先席の前方に配置されている。車いすスペース11は、図1及び図2に示すように車体端部5寄りの座席10aの前方に形成されており、車両2の車体端部5寄りの側出入口6a近くに座席10aが存在しないフリースペースを形成している。
図2及び図3に示す乗客M1,M2は、車両2に乗車する利用者である。乗客M1は、運搬車12を手動で移動させて車両2内に乗車し、運搬車12を所定の停止位置に停止させる。乗客M2は、運搬車12に搭乗した状態で運搬車12とともに車両2内を移動する。
図2〜図4に示す運搬車12は、運搬対象物を搭載して移動する車両である。運搬車12は、図3及び図4に示す着席部13と、支持体14と、車輪15,16などを備えている。運搬車12は、搭載物を支持する支持体14に車輪15,16を有する移動体である。図2〜図4に示す運搬車12は、乳幼児を着席させた状態で乗車させて手押しで移動させるベビーカーである。図3及び図4に示す着席部13は、乗客M2が着席する部分である。支持体14は、着席部13を支持する部分である。支持体14は、運搬車12を移動させるときに乗客M1が操作する手押しハンドル部14aと、車輪15を回転自在に連結し支持する支持フレーム14bと、車輪16を回転自在に連結し支持する支持フレーム14cと、折り畳み可能なリンク機構を構成し着席部13を支持する複数の支持フレーム14dなどを備えている。
図3及び図4に示す車輪15,16は、支持体14を移動自在に支持する回転体である。車輪15は、左右一対の前輪であり、車輪16は左右一対の後輪である。車輪15,16は、図4に示すように、床面7a上をそれぞれ独立して転動可能であるとともに、この床面7a上でそれぞれ独立して方向変換可能なキャスターとして機能する。車輪15,16は、この車輪15,16が床面7a上を回転するように水平方向に伸びる中心線L1を中心にB方向に回転する回転軸15a,16aと、この車輪15,16が床面7a上で転向するように垂直方向に伸びる中心線L2を中心にC方向に回転する回転軸15b,16bなどを備えている。
図2〜図5に示す車輪止め構造17は、左右の車輪15が転向可能な運搬車12の移動を防止する構造である。車輪止め構造17は、運搬車12の車輪15を床面7a上の凹部に落とし込む動作と連動して、左右の車輪15をそれぞれ異なる方向に向けて左右の車輪15の回転を阻止し、運搬車12が床面7a上を移動するのを防止する。車輪止め構造17は、図2〜図5に示す移動防止部18と、図5に示す摩擦抵抗付与部19と、図2〜図4に示す収容部20と、画像表示部21などを備えている。
図2〜図5に示す移動防止部18は、運搬車12の左右の車輪15が移動する床面7aに、この左右の車輪15が落ち込むことによってこの左右の車輪15の移動を防止する部分である。移動防止部18は、図4及び図5に示すように、運搬車12の左右の車輪15が落ち込んだときに、この左右の車輪15をそれぞれ異なる方向に転向させる。移動防止部18は、図2に示すように、運搬車12の左右の車輪15の移動を車両2の床面7aで防止しており、車いすスペース11の床面7aで運搬車12の左右の車輪15の移動を防止する。移動防止部18は、図4に示すように、運搬車12の左右の車輪15が落ち込んだときに、この運搬車12の左右の車輪15をそれぞれ異なる方向にガイドする凹部である。
移動防止部18は、図3及び図4に示すように、収容部20内の床面7aで運搬車12の左右の車輪15の移動を防止する。移動防止部18は、図5(A)に示すように、上方から見たときの平面形状が曲線状の凹部であり、一定の幅、深さ及び傾斜角度で一本に連続して形成されている。移動防止部18は、図4に示すように、乗客M1,M2側から見たときに車体端部5側から乗客M1,M2側に向かって突出するような平面形状が略U字状(半円状)の溝である。移動防止部18は、図5(B)に示すように、床面7aに対して垂直な平面で切断したときの断面形状が、運搬車12の車輪15の外周面と面接触するように所定の半径の円弧状、又はこの車輪15の外周面と線接触するように所定の傾斜角度の直線状に形成されている。移動防止部18は、この移動防止部18の傾斜面に沿って車輪15が落ち込むように回転したときに、左右の車輪15の先端部が内側に閉じるように、この移動防止部18の半径方向に向かって傾斜面が傾斜している。移動防止部18は、図2に示すように、運搬車12の前後方向と車両2の長さ方向とが一致するように運搬車12の車輪15側を車体端部5側に向けた姿勢で、運搬車12の左右の車輪15の移動を阻止する。
図5に示す摩擦抵抗付与部19は、移動防止部18と運搬車の左右の車輪15との間に摩擦抵抗を付与する部分である。摩擦抵抗付与部19は、運搬車の左右の車輪15の外周面と接触することによって車輪15と移動防止部18との間の摩擦を大きくし、車両2の振動又は加減速などによって移動防止部18から車輪15が抜け出すのを防止する。摩擦抵抗付与部19は、例えば、移動防止部18の表面に接着剤などによって貼り付けられた摩擦係数が高いシート状のゴム層などである。
図2〜図4に示す収容部20は、運搬車12の左右の車輪15を収容する部分である。収容部20は、図2に示すように、車両2の車体端部5の内壁に形成されている。収容部20は、車いすスペース11が存在する車体端部5側の妻入口5aの横のこの車体端部5の内側に形成された凹部である。収容部20は、図3及び図4に示すように、運搬車12の左右の車輪15が収容可能な幅及び奥行に形成されており、運搬車12の手押しハンドル部14aと略同じ程度の高さに形成されている。収容部20は、壁面を箱形にくり抜くように形成されており、図4に示す車体側部6と平行な左右一対の内側側面20aと、図3に示す床面7aと平行な内側上面20bと、図3及び図4に示す車体端部5と平行な内側正面20cなどを備えている。
図2〜図4に示す画像表示部21は、移動防止部18によって移動が防止されている運搬車12に搭乗する乗客M2に画像を表示する部分である。画像表示部21は、図2及び図3に示すように、運搬車12に搭乗する乗客M2と対向する位置の収容部20の内側正面20cに配置されている。画像表示部21は、例えば、文字、図形、記号又はこれらの組み合わせを液晶画面などに表示する表示装置である。画像表示部21は、図2に示すように、乗客M2が興味を示すような動物又はアニメなどを表示する。
次に、この発明の第1実施形態に係る車輪止め構造の作用を説明する。
図2〜図4に示す運搬車12に乗客M2を搭乗させた状態で手押しハンドル部14aを乗客M1が操作して、図1及び図2に示す車両2の側出入口6aから車両2の客室9内に運搬車12とともに乗客M1,M2が搭乗する。次に、車いすスペース11に向かって運搬車12を乗客M1が手押しで移動させて、図2及び図3に示すように運搬車12の左右の車輪15が収容部20に収容されるように乗客M1が運搬車12を移動させる。図6に示すように、運搬車12の左右の車輪15を移動防止部18に落とし込むと、左右の車輪15が移動防止部18の傾斜面に案内されながらこの傾斜面に沿って下方に転動する。このため、図4に示す運搬車12の左右の車輪15のうち右側の車輪15が図6に示すC1方向(反時計回り)に回転し、左側の車輪15がC2方向(時計回り)に回転する。その結果、図4に示す運搬車12の左右の車輪15が中心線L2を中心としてそれぞれ異なるC1,C2方向に回転することになり、図6に示すように運搬車12の左右の車輪15の向きが変わり左右の車輪15が内側に閉じる。
この状態で、乗客M1が運搬車12のストッパ装置を作用させて、ストッパ装置によって車輪15の回転が防止される。図5に示すように、運搬車12の左右の車輪15と移動防止部18との間の摩擦抵抗が摩擦抵抗付与部19によって増加するため、車両2の振動や加減速によって運搬車12の左右の車輪15が移動防止部18から移動するのを防止する。図2及び図3に示すように、運搬車12の左右の車輪15が移動防止部18に位置すると、運搬車12に搭乗する乗客M2の前方に画像表示部21が位置し、乗客M2が興味を示すような画像を画像表示部21が表示する。
運搬車12の左右の車輪15を移動防止部18から移動させるときには、運搬車12のストッパ装置を乗客M1が解除した後に、手押しハンドル部14aを乗客M1が操作して運搬車12を後方に移動させる。その結果、運搬車12の左右の車輪15が移動防止部18の傾斜面に案内されながらこの傾斜面に沿って上方に転動する。このとき、運搬車12の中心線に対して内側に閉じており異なるC1,C2方向に向いている運搬車12の左右の車輪15がそれぞれ中心線L2を中心として回転し、運搬車12の左右の車輪15の向きが同じ方向になり、運搬車12が乗客M1によって移動可能になる。
この発明の第1実施形態に係る車輪止め構造には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、運搬車12の左右の車輪15が移動する床面7aに、この左右の車輪15が落ち込むことによってこの左右の車輪15の移動を移動防止部18が防止し、運搬車12の左右の車輪15が落ち込んだときに、この左右の車輪15をそれぞれ異なるC1,C2方向に移動防止部18が転向させる。このため、運搬車12の左右の車輪15を落とし込む動作に連動させて、運搬車12の左右の車輪15をそれぞれ異なるC1,C2方向に強制的に転向させることができる。その結果、簡単な構造によって運搬車12の車輪15,16の回転を安定して阻止することができる。
(2) この第1実施形態では、運搬車12の左右の車輪15が移動防止部18に落ち込んだときに、この運搬車12の左右の車輪15をそれぞれ異なるC1,C2方向に移動防止部18がガイドする。このため、床面7a上を凹状に浅く削るだけで、簡易な構造の移動防止部18を低コストで容易に設置することができる。また、列車内の車止め構造である移動防止部18によって列車内の安全性を向上することができるとともに、バリアフリーを推進することができる。
(3) この第1実施形態では、移動防止部18と運搬車12の左右の車輪15との間に摩擦抵抗付与部19が摩擦抵抗を付与する。このため、車両2の振動や加減速によって運搬車12の左右の車輪15が移動防止部18から抜け出すのを防止することができる。その結果、床面7a上に運搬車12を安定して停止させて安全性を向上させることができる。
(4) この第1実施形態では、運搬車12の左右の車輪15の移動を車両2の床面7aで移動防止部18が防止する。このため、乗客M1が特別な操作をしなくても移動防止部18の設置位置まで運搬車12を移動させるだけで、運搬車12の左右の車輪15を短時間で簡単に停止することができる。
(5) この第1実施形態では、移動制約者が利用する領域の床面7aで運搬車12の左右の車輪15の移動を移動防止部18が防止する。このため、例えば、鉄道車両の優先席の前に確保されている車いすスペース11を活用して、運搬車12の車輪15,16を所定の位置で簡単に停止することができる。
(6) この第1実施形態では、車両2の車体端部5で運搬車12の左右の車輪15を収容部20が収容し、収容部20内の床面7aで運搬車12の左右の車輪15の移動を移動防止部18が防止する。このため、例えば、鉄道車両の妻入口5aの横の妻面の一部をくり抜くように車体端部5を加工又は改造するだけで、運搬車12の左右の車輪15を収容するための立体的な隙間を容易に確保することができる。その結果、車いすスペース11の領域外に運搬車12の左右の車輪15を位置付けることができるため、車いすスペース11が運搬車12によって占有されて車いすスペース11に空き領域がなくなってしまうのを防ぐことができる。
(7) この第1実施形態では、移動防止部18によって移動が防止されている運搬車12に搭乗する乗客M2に画像表示部21が画像を表示する。このため、乗客M2が興味を示すような画像を画像表示部21によって表示して、乗客M2が乗車中に泣き出したりするのを防ぐことができる。
(第2実施形態)
以下では、図1〜図6に示す部分と同一の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図7〜図10に示す移動防止部18は、図3〜図6に示す移動防止部18とは異なり、図8及び図9に示すように乗客M1,M2側から見たときに乗客M1,M2側から車体端部5側に向かって突出するような平面形状が略逆U字状(半円状)の溝である。移動防止部18は、この移動防止部18に沿って車輪15が落ち込むように回転したときに、左右の車輪15の先端部が外側に開くように、この移動防止部18の半径方向に向かって傾斜面が傾斜している。
次に、この発明の第2実施形態に係る車輪止め構造の作用を説明する。
図7及び図8に示すように、運搬車12の左右の車輪15が収容部20に収容されるように乗客M1が運搬車12を移動させる。次に、図10に示すように、運搬車12の左右の車輪15を移動防止部18に落とし込むと、左右の車輪15が移動防止部18の傾斜面に案内されながらこの傾斜面に沿って下方に転動する。このため、図8に示す運搬車12の左右の車輪15のうち右側の車輪15が図10に示すC2方向(時計回り)に回転し、左側の車輪15がC1方向(反時計回り)に回転する。その結果、図8に示す運搬車12の左右の車輪15がそれぞれ中心線L2を中心として異なるC1,C2方向に回転することになり、図10に示すように運搬車12の左右の車輪15の向きが変わり左右の車輪15が外側に開く。
運搬車12の左右の車輪15を移動防止部18から移動させるときには、運搬車12のストッパ装置を乗客M1が解除した後に、手押しハンドル部14aを乗客M1が操作して運搬車12を後方に移動させる。その結果、運搬車12の左右の車輪15が移動防止部18の傾斜面に案内されながらこの傾斜面に沿って上方に転動する。このとき、運搬車12の中心線に対して外側に開いて異なるC1,C2方向に向いている運搬車12の左右の車輪15がそれぞれ中心線L2を中心として回転し、運搬車12の左右の車輪15の向きが同じ方向になり、運搬車12が乗客M1によって移動可能になる。この第2実施形態には、第1実施形態と同様の効果がある。
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、交通輸送手段として鉄道車両を例に挙げて説明したが、自動車、船舶又は航空機のような他の交通輸送手段についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、鉄道車両のような移動体の床面7aに車輪止め構造17を配置する場合を例に挙げて説明したが、建物などの固定構造物の床面に車輪止め構造17を配置する場合についてもこの発明を適用することができる。さらに、この実施形態では、車両2が先頭車両又は後尾車両に車輪止め構造17を設置する場合を例に挙げて説明したが、車輪止め構造17を中間車両に設置した場合についてもこの発明を適用することができる。
(2) この実施形態では、車両2の車体端部5寄りの妻入口5a付近に車輪止め構造17を設置する場合を例に挙げて説明したが、車両2の車体端部5寄りの客室9に車輪止め構造17を設置した場合についても、この発明を適用することができる。また、この実施形態では、車いすスペース11の車体端部5寄りに車輪止め構造17を設置する場合を例に挙げて説明したが、車輪止め構造17の設置場所を限定するものではない。例えば、車いすスペース11の任意の箇所や、乗客M1,M2が車両2に迅速に乗降可能な側出入口6a又は袖仕切り10c付近の床面7aなどに車輪止め構造17を設置することもできる。さらに、この実施形態では、運搬車12の前側の左右の車輪15の移動を移動防止部18によって防止する場合を例に挙げて説明したが、運搬車12の後側の左右の車輪16の移動を移動防止部18によって防止することもできる。
(3) この実施形態では、運搬車12がベビーカーである場合を例に挙げて説明したが、移動制約者が搭乗する車いすや物品を搬送する搬送車などの運搬車についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、移動防止部18が一本の連続した溝である場合を例に挙げて説明したが、左右の車輪15にそれぞれ対応するような不連続の溝である場合についてもこの発明を適用することができる。さらに、この実施形態では、1台の運搬車12の移動を車いすスペース11で移動防止部18が防止する場合を例に挙げて説明したが、複数台の運搬車12の移動を車いすスペース11で移動防止部18が防止することもできる。
(4) この実施形態では、移動防止部18の平面形状が曲線状の略U字状又は略逆U字状である場合を例に挙げて説明したが、移動防止部18の平面形状を直線状の略V字状又は略逆V字状にすることもできる。また、この実施形態では、床面7aに対して垂直な平面で切断したときの移動防止部18の断面形状が円弧状である場合を説明したが、車輪15の外周面と線接触するように所定の傾斜角度の直線状に移動防止部18を形成することもできる。
1 軌道
1a レール
2 車両(交通輸送手段)
3 車体
4,5 車体端部
5a 妻入口
6 車体側部
6a 側出入口
7車体底部
7a 床面(路面)
8 乗務員室
9 客室
10 接客設備
11a 座席
12 運搬車
13 着席部
14 支持体
15,16 車輪
15a,15b 回転軸
16a,16b 回転軸
17 車輪止め構造
18 移動防止部
19 摩擦抵抗付与部
20 収容部
21 画像表示部
1 乗客
2 乗客(搭乗者)
1,L2 中心線
1,C2 方向

Claims (7)

  1. 左右の車輪が転向可能な運搬車の移動を防止する車輪止め構造であって、
    前記運搬車の左右の車輪が移動する路面に、この左右の車輪が落ち込むことによってこの左右の車輪の移動を防止する移動防止部を備え、
    前記移動防止部は、前記運搬車の左右の車輪が落ち込ときに、この左右の車輪それぞれ異なる方向に転向するように、この左右の車輪を傾斜面に沿って案内しながら下方に転動させること、
    を特徴とする車輪止め構造。
  2. 請求項1に記載の車輪止め構造において、
    前記移動防止部は、前記運搬車の左右の車輪が落ち込んだときに、この運搬車の左右の車輪をそれぞれ異なる方向にガイドする凹部であること、
    を特徴とする車輪止め構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車輪止め構造において、
    前記移動防止部と前記運搬車の左右の車輪との間に摩擦抵抗を付与する摩擦抵抗付与部を備えること、
    を特徴とする車輪止め構造。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車輪止め構造において、
    前記移動防止部は、前記運搬車の左右の車輪の移動を交通輸送手段の床面で防止すること、
    を特徴とする車輪止め構造。
  5. 請求項4に記載の車輪止め構造において、
    前記移動防止部は、前記交通輸送手段が鉄道車両であるときに、移動制約者が利用する領域の床面で前記運搬車の左右の車輪の移動を防止すること、
    を特徴とする車輪止め構造。
  6. 請求項5に記載の車輪止め構造において、
    前記鉄道車両の車体端部で前記運搬車の左右の車輪を収容する収容部を備え、
    前記移動防止部は、前記収容部内の床面で前記運搬車の左右の車輪の移動を防止すること、
    を特徴とする車輪止め構造。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の車輪止め構造において、
    前記移動防止部によって移動が防止されている前記運搬車に搭乗する搭乗者に画像を表示する画像表示部を備えること、
    を特徴とする車輪止め構造。
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