JP2015182522A - 避難用梯子 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で利用者を速やかに搬送することができるとともに、利用者を安全に避難させることができる避難用梯子を提供する。【解決手段】避難用梯子7は、車両と軌道1との間で乗客及び乗務員を避難させるための装置である。避難用梯子7は、乗客及び乗務員を軌道1上に退避させるときに使用される昇降用梯子として機能するとともに、歩行による移動行動に何らかの制約が生じている乗客を軌道1上で搬送するときに使用される搬送用梯子としても機能する。避難用梯子7は、この避難用梯子7の長さ方向とレール2R,2Lの長さ方向とが略直交するように、レール2R,2L上に走行可能に載せられる。避難用梯子7は、例えば、車両の床下又は車内の空間に着脱自在に設置したり、トンネル内に所定の間隔をあけて配置されている退避所内の空間に着脱自在に設置したりする。【選択図】図2
Description
この発明は、車両と軌道との間で利用者を避難させるための避難用梯子に関する。
従来の避難誘導装置は、自動車が通過することによって発電する圧電発電部と、この圧電発電部が発電する電力を蓄電する蓄電部と、この圧電発電部又はこの蓄電部からの電力によってトンネル内の内壁の蓄光体を発光させる非常用表示サインなどを備えている(例えば、特許文献1参照)。このような従来の避難誘導装置では、圧電発電部を路上又は路中に設置し、トンネル内の自動車が通過するときに圧電発電部が発生する電力を利用して非常用表示サインを発光させ、火災発生時などの非常時に避難者を非常口に誘導し避難させている。
山岳トンネルなどで列車火災が発生し、かつ、脱線などにより列車が走行不能となった場合には、乗務員らが避難のために乗客を降車させ、降車した乗客から順次、トンネル出口に誘導案内することが必要になる。避難時のトンネル内の照度は著しく低く、トンネル内の路面は通常歩き難いとともに、トンネル内の壁面には退避所による凹凸があったり、設備機器などが存在したりして、トンネル内の壁面も一様ではない。一般に、トンネル内の壁面や路面が分からなくても、乗務員などにより明確な避難誘導や誘導案内があれば、トンネル坑口に乗客が到着することは可能であると考えられる。
鉄道の乗客には、高齢者、乳幼児、肢体不自由者及び視覚障害者など多種多様な属性を持つものが含まれる。これらの移動制約者のうち視覚障害者は、通常の鉄道利用時においても駅員などの助けが必要なことがあり、その必要性に応じて駅員なども個別対応を行っている。車いす利用者、足腰に著しく不自由のある人及び乳幼児などは、トンネル列車火災時においてトンネル内を移動する際には行動面の援護が必要な者(以下、要援護者という)となる。また、非常ブレーキなどの衝撃で障害を負った乗客が要援護者となることも考えられる。
山岳トンネル内での火災などにおいては、事実上、要援護者を人が背負って移動するしかない。トンネル内の路面には凹凸のある場所があり足元が悪く、照度が著しく低い状況下では、トンネルの長さや火災事故の発生場所によっては、長距離を歩かなければならず、歩行速度も著しく低下するおそれがある。また、煙が充満若しくは後から煙が追ってくるような事態では、速やかに移動しないと煙にまかれるおそれもある。
乗務員などは、安全確認、種々の必要な連絡や乗客への放送案内、梯子の設置と乗客の降段時の介助及びトンネル坑口までの案内など、多岐にわたる作業が求められる。しかし、限られた人的リソースを有効活用しなければならないため、特定の乗客に複数の乗務員がつきっきり若しくは交代でトンネル坑口まで誘導案内することは困難であり、いかに誘導するかは鉄道事業者にとって課題の一つであるが、これを支援するツールがない状態である。
この発明の課題は、簡単な構成で利用者を速やかに搬送することができるとともに、利用者を安全に避難させることができる避難用梯子を提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図1〜図4に示すように、車両(3)と軌道(1)との間で利用者(M1〜M3)を避難させるための避難用梯子であって、前記軌道(1)のレール(2R,2L)上を走行する車輪(4R,4L)を備えることを特徴とする避難用梯子(7)である。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図1〜図4に示すように、車両(3)と軌道(1)との間で利用者(M1〜M3)を避難させるための避難用梯子であって、前記軌道(1)のレール(2R,2L)上を走行する車輪(4R,4L)を備えることを特徴とする避難用梯子(7)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の避難用梯子において、図2及び図4に示すように、前記利用者が載る搭載部(14)を備えることを特徴とする避難用梯子である。
請求項3の発明は、請求項2に記載の避難用梯子において、図2に示すように、前記搭載部を着脱自在に装着する装着部(15)を備えることを特徴とする避難用梯子である。
請求項4の発明は、請求項1に記載の避難用梯子において、図10及び図11に示すように、前記利用者が足を掛ける足掛部と前記利用者が載る搭載部とを兼ねる足掛/搭載部(16)を備えることを特徴とする避難用梯子である。
請求項5の発明は、請求項4に記載の避難用梯子において、前記足掛/搭載部の角度を変更することによって、この足掛/搭載部を前記足掛部として機能する状態と前記搭載部として機能する状態とに切り替える切替部(17)を備えることを特徴とする避難用梯子である。
請求項6の発明は、請求項5に記載の避難用梯子において、図12に示すように、前記足掛部として機能する状態と前記搭載部として機能する状態とに前記足掛/搭載部を固定する固定部(18,19)を備えることを特徴とする避難用梯子である。
この発明によると、簡単な構成で利用者を速やかに搬送することができるとともに、利用者を安全に避難させることができる。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図3に示す軌道1は、車両3が走行する通路(線路)である。軌道1は、レール2R,2Lなどを備えている。レール2R,2Lは、車両3の車輪4R,4Lを支持し案内してこの車両3を走行させる部材である。レール2R,2Lは、図2〜図4及び図6〜図9に示すように、レール頭部2aと、レール底部(フランジ部)2bと、レール腹部(ウェブ部)2cなどを備えている。レール頭部2aは、図3に示すように、車両3の車輪4R,4Lと接触する部分であり、この車輪4R,4Lを直接支持する頭頂面(頭部上面)2dなどを備えている。レール底部2bは、支持体に取り付けられる部分であり、まくらぎ又は軌道スラブなどの支持体(支承体)にレール締結装置によって着脱自在に取り付けられている。レール腹部2cは、レール頭部2aとレール底部2bとを繋ぐ部分であり、レール頭部2aに作用する輪重及び横圧をレール底部2bに伝達する。
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図3に示す軌道1は、車両3が走行する通路(線路)である。軌道1は、レール2R,2Lなどを備えている。レール2R,2Lは、車両3の車輪4R,4Lを支持し案内してこの車両3を走行させる部材である。レール2R,2Lは、図2〜図4及び図6〜図9に示すように、レール頭部2aと、レール底部(フランジ部)2bと、レール腹部(ウェブ部)2cなどを備えている。レール頭部2aは、図3に示すように、車両3の車輪4R,4Lと接触する部分であり、この車輪4R,4Lを直接支持する頭頂面(頭部上面)2dなどを備えている。レール底部2bは、支持体に取り付けられる部分であり、まくらぎ又は軌道スラブなどの支持体(支承体)にレール締結装置によって着脱自在に取り付けられている。レール腹部2cは、レール頭部2aとレール底部2bとを繋ぐ部分であり、レール頭部2aに作用する輪重及び横圧をレール底部2bに伝達する。
図1及び図3に示す車両3は、軌道1に沿って走行する移動体である。車両3は、例えば、電車、気動車又は客車などの鉄道車両である。車両3は、図3に示す車輪4R,4Lと、図1及び図3に示す車体5と、図1に示すドア6などを備えている。図3に示す車輪4R,4Lは、レール2R,2Lと回転接触する部材である。図3に示す車輪4R,4Lは、図2及び図3に示すレール頭部2aの頭頂面2dと接触して摩擦抵抗を受ける踏面4aと、脱輪を防止するために車輪4R,4Lの外周部に連続して形成されたフランジ面4bとを備えている。図1及び図3に示す車体5は、利用者M1〜M3を積載し輸送するための構造物である。車体5は、図1に示すように、車体5の床構体を構成する床面5aと、ドア6の外側から床面5aに雨水などが回り込むのを防止する水切り5bと、車体5の側構体を構成する側面5cなどを備えている。ドア6は、利用者M1,M2が乗降するときに使用する出入口である。ドア6は、車体5の側面5cに形成された側出入口(客扉)である。ドア6は、互いに反対方向に開閉する2枚の両引戸6aと、この両引戸6aの先端部に取り付けられた戸先ゴム6bと、両引戸6aをそれぞれ収納する戸袋6cと、両引戸6aを開閉自在に案内する引戸レール6dなどを備えている。
図3に示す利用者M1,M2は、車両3を利用する乗客である。利用者M1,M2は、避難時に車両3のドア6から軌道1に下降する。図3に示す利用者M1は、例えば、利用者M3の助けを必要としない健常者である。図3及び図4に示す利用者M2は、例えば、車いす利用者、肢体不自由者、視覚障害者などの身体障害者、高齢者、足腰に著しく不自由のある者、妊婦又は乳幼児などの歩行による移動行動に何らかの制約が生じている移動制約者(要援護者)である。
図3及び図4に示す利用者M3は、車両3に乗務する係員(乗務員)である。利用者M3は、例えば、鉄道車両を操縦するために、この鉄道車両に乗務する運転士、又は鉄道車両のドア6の開閉を操作するために、この鉄道車両に乗務する車掌などである。
図1〜図9に示す避難用梯子7は、車両3と軌道1との間で利用者M1〜M3を避難させるための装置である。避難用梯子7は、例えば、山岳トンネルなどで列車火災が発生したような異常時に、鉄道利用者を避難誘導するために使用されるレール走行可能な梯子である。避難用梯子7は、図1及び図3に示すように、利用者M1〜M3を軌道1上に退避させるときに使用される昇降用梯子として機能するとともに、図2及び図4に示すように、利用者M2を軌道1上で搬送するときに使用される搬送用梯子としても機能する。避難用梯子7は、利用者M2をトンネル坑口まで速やかに搬送し誘導するときに搬送台車として使用される。避難用梯子7は、図2、図4及び図6に示すように、この避難用梯子7の長さ方向とレール2R,2Lの長さ方向とが略直交するように、レール2R,2L上に走行可能に載せられる。図1〜図9に示す避難用梯子7は、例えば、車両3の床下又は車内の空間に着脱自在に設置したり、トンネル内に所定の間隔をあけて配置されている退避所内の空間に着脱自在に設置したりする。
避難用梯子7は、図1及び図3に示すように、使用時には利用者M1又は利用者M3によって組み立てられてこの避難用梯子7の一端部が車両3のドア6に装着され、この避難用梯子7の他端部が軌道1上に設置される。一方、避難用梯子7は、非使用時には主要な構成部分が板状に分解されて積み重ねた状態で収納される。避難用梯子7は、図2及び図4に示すように、軌道1上で避難用梯子7を走行させているときに軌道回路を確実に短絡させて、信号機に停止信号(赤信号)を現示させ、他の列車がこの避難用梯子7に衝突するのを防止する必要がある。避難用梯子7は、左右のレール2R,2Lを電気的に短絡して軌道回路を確実に短絡するように導電性部材によって形成されている。避難用梯子7は、例えば、アルミニウムなどの板状及び棒状の軽量金属を組み立てて形成されている。避難用梯子7は、図1、図2、図5及び図8に示す足掛部8と、図1〜図9に示す桁部9と、図1〜図6及び図8に示す掛け止め部10と、図1〜図9に示す手すり部11と、図1〜図7及び図9に示す装着部12と、図1〜図4及び図6〜図9に示す台車部13R,13Lと、図2及び図4〜図9に示す搭載部14と、図2及び図5〜図9に示す装着部15などを備えている。
図1、図2、図5及び図8に示す足掛部8は、昇降時に利用者M1〜M3が足を掛ける部分である。足掛部8は、桁部9の長さ方向に所定の間隔をあけて配置されている。足掛部8は、避難用梯子7の踏み段(踏みざん)部分を構成する板状部材であり、両端部が左右一対の桁部9に溶接又はボルトなどによって固定されている。足掛部8は、この足掛部8の表面に圧延などによって連続した滑り止め用の突起が形成されている。
図1〜図9に示す桁部9は、避難用梯子7の縦材を構成する部分である。桁部9は、例えば、外観が略四角形状の長板状部材であり、避難用梯子7の側面及び底面を構成している。桁部9は、図1及び図2に示すように、足掛部8、掛け止め部10及び手すり部11を支持する。桁部9は、図1、図2、図5及び図9に示すようにこの桁部9の内側側面を足掛部8によって連結されることによって互いに平行に配置されている。
図1〜図6及び図8に示す掛け止め部10は、避難用梯子7を車両3に掛け止めする部分である。掛け止め部10は、桁部9の上端部に溶接又はボルトなどによって固定された板状部材であり、図1に示すように車両3のドア6の近くの床面5a上に搭載して装着される。掛け止め部10は、車両3に装着されたときに避難用梯子7を所定の姿勢に維持し、利用者M1〜M3の昇降時に避難用梯子7の傾き及び位置ずれを防止する。
図1〜図9に示す手すり部11は、利用者M1〜M3がつかまる部分である。手すり部11は、図3に示すように、避難用梯子7によって利用者M1〜M3が昇降するときや、図4に示すように避難用梯子7によって利用者M2が搬送されるときに、これらの利用者M1〜M3が体を支えるためにつかまる。手すり部11は、図3に示す利用者M1〜M3の昇降中の転落を防止するとともに、図4に示す利用者M2の搬送中に利用者M2が転落するのを防止することによって、避難用梯子7の安全性を向上させる。手すり部11は、図2〜図4、図6及び図8に示すように、1本の管状部材の両端部を略直角に折り曲げるとともに、この管状部材に複数本の管状部材の上端部を溶接又はボルトなどによって固定することによって、外観が柵状に形成されている。手すり部11は、図4に示すように、避難用梯子7上に利用者M2を搭載した状態でこの避難用梯子7を軌道1上で走行させるときに、利用者M1又は利用者M3が手動で押す手押し操作部としても機能する。
図1〜図7及び図9に示す装着部12は、手すり部11を桁部9に着脱自在に装着する部分である。装着部12は、図9に示すように、手すり部11の両端部の外径よりも僅かに内径が大きく底部を有する管状部材である。装着部12は、桁部9の外側側面に溶接又はボルトなどによって固定されている。
図1〜図4及び図6〜図9に示す台車部13R,13Lは、桁部9を支持した状態で軌道1上を走行する部分である。図2、図4、図6及び図8に示すように、台車部13Rは桁部9の長さ方向の一方の端部寄りに配置されており、台車部13Lは桁部9の長さ方向の他方の端部寄りに配置されている。台車部13R,13Lは、図1〜図4及び図6〜図9に示すように、車輪13aと軸受部13bなどを備えている。台車部13R,13Lは、図4に示すように、搭載部14上に利用者M2を搭載したときに避難用梯子7全体が傾くのを防止するために、桁部9の長さ方向の中央部を中心として点対称(等距離)に配置されている。台車部13R,13Lは、軌間1067mmの在来線の軌道と軌間1435mmの新幹線の軌道など軌間に合わせて避難用梯子7を使用可能なように、桁部9の長さ方向に位置調整可能に配置されている。
図1〜図4及び図6〜図9に示す車輪13aは、軌道1のレール2R,2L上を走行する部材である。車輪13aは、図3に示す車両3側の車輪4R,4Lと同様にレール2R,2Lと回転接触する。車輪13aは、図6及び図8に示すように、レール頭部2aの頭頂面2dと接触して摩擦抵抗を受ける踏面13cと、脱輪を防止するために車輪13aの外周部に連続して形成されたフランジ面13cとを備えている。図1〜図4及び図6〜図9に示す軸受部13bは、車輪13aを回転自在に支持する部分である。軸受部13bは、車輪13aの車軸の両端部を回転自在に支持した状態で、桁部9の下側底面に着脱自在に固定されている。
図2及び図4〜図9に示す搭載部14は、利用者M2が載る部分である。搭載部14は、図2及び図5に示すように、足掛部8及び桁部9上に隙間なく並べて配置されるように、この搭載部14の幅が一対の桁部9の間隔と略同じに形成されており、この搭載部14の長さが足掛部8の間隔と略同じに形成されている。搭載部14は、避難用梯子7の座席部分を構成する板状部材であり、利用者M2を搭載した状態で十分な強度を有する程度の厚さに形成されている。搭載部14は、図2及び図4〜図9に示すように、利用者M2を搭載するとき及び避難用梯子7を収納するときには、足掛部8及び桁部9に装着される。一方、搭載部14は、図1及び図3に示すように、利用者M1〜M3が昇降するときには足掛部8及び桁部9から取り外される。
図2及び図5〜図9に示す装着部15は、搭載部14を着脱自在に装着する部分である。装着部15は、桁部9の上面及び搭載部14の上端面であり、搭載部14の下面と接触してこの搭載部14を支持する。装着部15は、搭載部14の下面と密着するように平坦に形成されている。
次に、この発明の第1実施形態に係る避難用梯子の使用方法を説明する。
例えば、山岳トンネル内で列車火災が発生したような場合には、車両3内の所定の設置場所から避難用梯子7を利用者M3が取り出したり、車両3の停止位置付近の退避所の所定の設置場所から避難用梯子7を利用者M3が取り出したりする。次に、図3に示すように、利用者M3が安全を確認した後に車両3のドア6を開くとともに、避難用梯子7を利用者M1又は利用者M3が組み立てる。非使用時には避難用梯子7が分解状態で板状に収納されており、避難用梯子7の一対の桁部9上に搭載部14が搭載されており、手すり部11が桁部9から取り外された状態でこの搭載部14上に積み重ねられている。使用時には手すり部11の下端部を装着部12に利用者M1又は利用者M3が嵌め込むとともに、全ての搭載部14を桁部9から利用者M1又は利用者M3が取り外す。次に、図1に示すように、車両3のドア6付近の床面5a上に避難用梯子7の掛け止め部10の下面を利用者M1又は利用者M3が装着するとともに、図3に示すように避難用梯子7の下端部を軌道1上に利用者M1又は利用者M3が設置して、避難用梯子7を車両3に立て掛けた状態にする。この状態で、利用者M3が利用者M1,M2を案内して避難用梯子7によって利用者M1,M2を車両3内から軌道1上に利用者M3が誘導する。
例えば、山岳トンネル内で列車火災が発生したような場合には、車両3内の所定の設置場所から避難用梯子7を利用者M3が取り出したり、車両3の停止位置付近の退避所の所定の設置場所から避難用梯子7を利用者M3が取り出したりする。次に、図3に示すように、利用者M3が安全を確認した後に車両3のドア6を開くとともに、避難用梯子7を利用者M1又は利用者M3が組み立てる。非使用時には避難用梯子7が分解状態で板状に収納されており、避難用梯子7の一対の桁部9上に搭載部14が搭載されており、手すり部11が桁部9から取り外された状態でこの搭載部14上に積み重ねられている。使用時には手すり部11の下端部を装着部12に利用者M1又は利用者M3が嵌め込むとともに、全ての搭載部14を桁部9から利用者M1又は利用者M3が取り外す。次に、図1に示すように、車両3のドア6付近の床面5a上に避難用梯子7の掛け止め部10の下面を利用者M1又は利用者M3が装着するとともに、図3に示すように避難用梯子7の下端部を軌道1上に利用者M1又は利用者M3が設置して、避難用梯子7を車両3に立て掛けた状態にする。この状態で、利用者M3が利用者M1,M2を案内して避難用梯子7によって利用者M1,M2を車両3内から軌道1上に利用者M3が誘導する。
図3に示す利用者M1〜M3が車両3内から軌道1上に全員避難した後に、避難用梯子7の掛け止め部10を車両3の床面5aから利用者M1又は利用者M3が取り外す。図3に示す利用者M1については利用者M3の指示に従って山岳トンネルの坑口に向かって自力で歩行可能であるが、利用者M2については利用者M3の指示を受けても山岳トンネルの坑口に向かって自力で歩行困難である。このため、避難用梯子7を利用して利用者M2をトンネル坑口まで安全に搬送する必要がある。図2、図6及び図8に示すように、避難用梯子7を利用者M1又は利用者M3が持ち上げて、台車部13R,13Lの車輪13aを軌道1のレール2R,2Lに利用者M1又は利用者M3が載せる。次に、図2に示す全ての搭載部14を装着部15に利用者M1又は利用者M3が取り付けて、図4に示すように避難用梯子7の搭載部14に利用者M3が利用者M2を誘導し、搭載部14に利用者M2が乗り込みこの搭載部14上に利用者M2が座り込む。利用者M2の搭乗を利用者M3が確認した後に利用者M3が手すり部11を押すと、レール2R,2L上を台車部13R,13Lの車輪13aが転動して軌道1に沿って避難用梯子7が移動する。図3に示す利用者M3が利用者M1,M2の避難誘導のために余裕がない場合には、利用者M3が利用者M1に依頼して利用者M3に代わって利用者M1が手すり部11を押して、軌道1に沿って避難用梯子7を利用者M1が移動させる。このとき、図4に示すように、利用者M1又は利用者M3が一人で対応する場合には、左右のレール2R,2L間を利用者M1又は利用者M3が一人で避難用梯子7を押しながら移動する。利用者M1又は利用者M3が二人で対応する場合には、左右のレール2R,2Lの外側に利用者M1又は利用者M3が一人ずつで避難用梯子7を押しながら移動する。その結果、避難用梯子7に利用者M2を搭載した状態で、山岳トンネルの坑口に向かって利用者M2が安全に避難誘導される。
この発明の第1実施形態に係る避難用梯子には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、車両3と軌道1との間で利用者M1〜M3を避難させるための避難用梯子7がこの軌道1のレール2R,2L上を走行する車輪13aを備えている。このため、例えば、山岳トンネル内の火災発生による避難時に、行動面の援護が必要な要援護者である利用者M2を利用者M1や利用者M3が背負って長距離を移動する必要がなくなって、速やかに利用者M2をトンネル坑口まで安全に運ぶことができる。また、レール2R,2L上を走行する従来のトロッコや台車によって利用者M2を搬送する場合には、このようなトロッコや台車を収納する収納スペースを車両3内に確保することが困難である。しかし、この実施形態では、強度があり軽量で小型の避難用梯子7によって利用者M2を簡単に搬送することができるとともに、車両3内の限られた収納スペースに避難用梯子7を容易に搭載し設置することができる。
(1) この第1実施形態では、車両3と軌道1との間で利用者M1〜M3を避難させるための避難用梯子7がこの軌道1のレール2R,2L上を走行する車輪13aを備えている。このため、例えば、山岳トンネル内の火災発生による避難時に、行動面の援護が必要な要援護者である利用者M2を利用者M1や利用者M3が背負って長距離を移動する必要がなくなって、速やかに利用者M2をトンネル坑口まで安全に運ぶことができる。また、レール2R,2L上を走行する従来のトロッコや台車によって利用者M2を搬送する場合には、このようなトロッコや台車を収納する収納スペースを車両3内に確保することが困難である。しかし、この実施形態では、強度があり軽量で小型の避難用梯子7によって利用者M2を簡単に搬送することができるとともに、車両3内の限られた収納スペースに避難用梯子7を容易に搭載し設置することができる。
(2) この第1実施形態では、利用者M2を搭載部14が載せる。このため、トンネル内の列車火災時などに、要援護者である利用者M2を載せてレール2R,2L上を走行させる要援護者の搬送ツールとして避難用梯子7を利用することができる。また、搭載部14上に利用者M2を座った状態で安全な場所まで容易に短時間で搬送することができる。
(3) この第1実施形態では、搭載部14を装着部15が着脱自在に装着する。このため、利用者M1〜M3が避難用梯子7によって車両3と軌道1との間を昇降するときには、搭載部14を簡単に取り外すことができる。また、利用者M2を避難用梯子7に載せて搬送するときや、避難用梯子7を収納するときには、搭載部14を簡単に取り付けることができる。
(第2実施形態)
以下では、図1〜図9に示す部分と同一の部分については、同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図10〜図12に示す避難用梯子7は、図1〜図9に示す避難用梯子7とは異なり、足掛/搭載部16と、切替部17と、固定部18,19などを備えている。図10〜図12に示す足掛/搭載部16は、利用者M1〜M3が足を掛ける足掛部と利用者M2が載る搭載部とを兼ねる部分である。足掛/搭載部16は、避難用梯子7の踏み段部分と座席部分とを構成する板状部材であり、角度を変更可能である。足掛/搭載部16は、図2及び図5に示す足掛部8及び搭載部14と同様に、この足掛/搭載部16の幅が一対の桁部9の間隔と略同じに形成されており、利用者M1〜M3が昇降し利用者M2が載った状態で十分な強度を有する程度の厚さに形成されている。足掛/搭載部16は、図10に示すように、利用者M1〜M3が避難用梯子7を昇降するときには、桁部9の長さ方向に所定の間隔をあけて足掛部になる。一方、足掛/搭載部16は、図11に示すように、利用者M2が避難用梯子7によって搬送されるときには、桁部9の長さ方向に隙間なく並び搭載部となる。
以下では、図1〜図9に示す部分と同一の部分については、同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図10〜図12に示す避難用梯子7は、図1〜図9に示す避難用梯子7とは異なり、足掛/搭載部16と、切替部17と、固定部18,19などを備えている。図10〜図12に示す足掛/搭載部16は、利用者M1〜M3が足を掛ける足掛部と利用者M2が載る搭載部とを兼ねる部分である。足掛/搭載部16は、避難用梯子7の踏み段部分と座席部分とを構成する板状部材であり、角度を変更可能である。足掛/搭載部16は、図2及び図5に示す足掛部8及び搭載部14と同様に、この足掛/搭載部16の幅が一対の桁部9の間隔と略同じに形成されており、利用者M1〜M3が昇降し利用者M2が載った状態で十分な強度を有する程度の厚さに形成されている。足掛/搭載部16は、図10に示すように、利用者M1〜M3が避難用梯子7を昇降するときには、桁部9の長さ方向に所定の間隔をあけて足掛部になる。一方、足掛/搭載部16は、図11に示すように、利用者M2が避難用梯子7によって搬送されるときには、桁部9の長さ方向に隙間なく並び搭載部となる。
図10〜図12に示す切替部17は、足掛/搭載部16の角度を変更することによって、この足掛/搭載部16を足掛部として機能する状態と搭載部として機能する状態とに切り替える部分である。切替部17は、図10に示すように、利用者M1〜M3が足掛/搭載部16を昇降するときには、足掛/搭載部16の角度を傾斜させて足掛/搭載部16が足掛部として機能する状態に切り替える。一方、切替部17は、図11に示すように、利用者M2が足掛/搭載部16によって搬送されるときには、この足掛/搭載部16の角度を略水平にして足掛/搭載部16が搭載部として機能する状態に切り替える。切替部17は、利用者M1又は利用者M3の手動操作によって、足掛/搭載部16の角度を可変して足掛部の状態と搭載部の状態とに切り替える。切替部17は、図10〜図12に示すように、連結部17a,17bとリンク部材17cなどを備えている。切替部17は、桁部9、足掛/搭載部16及び連結部17a,17bによって回転自在に連結したリンク機構を構成しており、リンク部材17cが略平行な直線を描く平行クランク機構(平行運動機構)である。
連結部17aは、足掛/搭載部16と桁部9とを回転自在に連結する部分であり、連結部17bは足掛/搭載部16とリンク部材17cとを回転自在に連結する部分である。連結部17aは、足掛/搭載部16の一方の端部と桁部9とを回転自在にピン結合(ヒンジ結合)する軸状の部材であり、連結部17bは足掛/搭載部16の他方の端部とリンク部材17cとを回転自在にピン結合(ヒンジ結合)する軸状の部材である。リンク部材17cは、連結部17aを回転中心として足掛/搭載部16を回転動作させる部材である。リンク部材17cは、平行運動が可能な板状又は棒状の部材であり、桁部9と平行になるように配置されている。
図10〜図12に示す固定部18,19は、足掛部として機能する状態と搭載部として機能する状態とに足掛/搭載部16を固定する部分である。固定部18は、図10及び図12(C)に示すように、桁部9の下面に溶接又はボルトなどによって固定されている。一方、固定部19は、図12に示すように、桁部9の側面にスライド自在に取り付けられている。
固定部18は、図10及び図12(C)に示すように、足掛/搭載部16が足掛部の状態に切り替わったときに、この足掛/搭載部16の回転を規制するストッパ部として機能する。固定部18は、利用者M1又は利用者M3が避難用梯子7をA1方向に回転させたときに、足掛/搭載部16の底面と接触してこの足掛/搭載部16の回転を制限する。固定部18は、各足掛/搭載部16に対応して配置されている。
固定部19は、図11及び図12(A)に示すように、足掛/搭載部16が搭載部の状態に切り替わったときに、この足掛/搭載部16の回転を規制するストッパ部として機能する。固定部19は、利用者M1又は利用者M3が避難用梯子7をA2方向に回転させたときに、リンク部材17cの先端部を保持してこの足掛/搭載部16の回転を制限する。固定部19は、図12に示すように、掛け止め部19aと、ガイド部19bと、付勢部19cなどを備えている。
図12に示す掛け止め部19aは、リンク部材17cの先端部を掛け止めする部分であり、外観が略U字状に形成された切欠部を有する板状部材である。ガイド部19bは、掛け止め部19aをスライド自在にガイドする部分である。ガイド部19bは、掛け止め部19aをB1,B2方向に進退可能なように、桁部9の長さ方向に掛け止め部19aをガイドする。ガイド部19bは、掛け止め部19aに形成されて桁部9の長さ方向に伸びる長孔19dと、桁部9に固定されて長孔19dに嵌合するピン19eと、桁部9の下面と面接触してこの桁部9の下面に沿って進退自在にガイドされるガイド面19fなどを備えている。付勢部19cは、掛け止め部19aを所定方向に付勢する部分である。付勢部19cは、一方の端部が掛け止め部19aに連結され他方の端部が桁部9に連結されている引張コイルばねである。付勢部19cは、この付勢部19cが発生する付勢力(ばね力)によって掛け止め部19aをB1方向に常時付勢しており、利用者M1又は利用者M3がB2方向に掛け止め部19aを手動操作でスライドさせたときに付勢力に抗して伸長する。
次に、この発明の第2実施形態に係る避難用梯子の使用方法を説明する。
図3に示すように、利用者M1〜M3が避難用梯子7を昇降するときには、避難用梯子7の掛け止め部10を車両3のドア6付近の床面5a上に引っ掛けて避難用梯子7を立て掛ける。この状態で、図12(A)に示すように、付勢部19cの付勢力に抗して掛け止め部19aを利用者M1又は利用者M3がB2方向に引っ張る。ガイド部19bの長孔19dの端面とピン19eの外周面とが接触するまで、掛け止め部19aがガイド部19bにガイドされながら、付勢部19cの付勢力に抗して掛け止め部19aがB2方向に移動すると、図12(B)に示すようにリンク部材17cの先端部が掛け止め部19aから外れる。その結果、図10に示すように足掛/搭載部16及びリンク部材17cの自重によって、リンク部材17cがB2方向に移動するとともに、このリンク部材17cの平行移動に連動して、連結部17aを回転中心として足掛/搭載部16がA1方向に回転する。図12(B)に示すように、リンク部材17cの先端部が掛け止め部19aから外れたときに、掛け止め部19aから利用者M1又は利用者M3が手を放すと、ガイド部19bの長孔19dの端面とピン19eの外周面とが接触するまで、掛け止め部19aがガイド部19bにガイドされながら、付勢部19cの付勢力によって掛け止め部19aがB1方向に移動する。図10及び図12(C)に示すように、足掛/搭載部16がA1方向に回転して足掛/搭載部16の底面が固定部18の上面と接触すると、足掛/搭載部16が足掛部の状態に切り替わり、足掛/搭載部16に足を掛けて利用者M1〜M3が避難用梯子7を昇降する。
図3に示すように、利用者M1〜M3が避難用梯子7を昇降するときには、避難用梯子7の掛け止め部10を車両3のドア6付近の床面5a上に引っ掛けて避難用梯子7を立て掛ける。この状態で、図12(A)に示すように、付勢部19cの付勢力に抗して掛け止め部19aを利用者M1又は利用者M3がB2方向に引っ張る。ガイド部19bの長孔19dの端面とピン19eの外周面とが接触するまで、掛け止め部19aがガイド部19bにガイドされながら、付勢部19cの付勢力に抗して掛け止め部19aがB2方向に移動すると、図12(B)に示すようにリンク部材17cの先端部が掛け止め部19aから外れる。その結果、図10に示すように足掛/搭載部16及びリンク部材17cの自重によって、リンク部材17cがB2方向に移動するとともに、このリンク部材17cの平行移動に連動して、連結部17aを回転中心として足掛/搭載部16がA1方向に回転する。図12(B)に示すように、リンク部材17cの先端部が掛け止め部19aから外れたときに、掛け止め部19aから利用者M1又は利用者M3が手を放すと、ガイド部19bの長孔19dの端面とピン19eの外周面とが接触するまで、掛け止め部19aがガイド部19bにガイドされながら、付勢部19cの付勢力によって掛け止め部19aがB1方向に移動する。図10及び図12(C)に示すように、足掛/搭載部16がA1方向に回転して足掛/搭載部16の底面が固定部18の上面と接触すると、足掛/搭載部16が足掛部の状態に切り替わり、足掛/搭載部16に足を掛けて利用者M1〜M3が避難用梯子7を昇降する。
図4に示すように、利用者M2が避難用梯子7に載るときには、避難用梯子7の掛け止め部10を車両3のドア6付近の床面5aから外して避難用梯子7を寝かせる。この状態で、図12(C)に示すように、利用者M1又は利用者M3がリンク部材17cをB1方向に移動すると、リンク部材17cの平行移動に連動して、連結部17aを回転中心として足掛/搭載部16がA2方向に回転する。その結果、図11に示すように、一対の桁部9の間を足掛/搭載部16が隙間なく塞ぎ、足掛/搭載部16が搭載部の状態に切り替わる。この状態で、図12(C)に示すように、付勢部19cの付勢力に抗して掛け止め部19aを利用者M1又は利用者M3がB2方向に引っ張ると、図12(B)に示すようにガイド部19bの長孔19dの端面とピン19eの外周面とが接触するまで、掛け止め部19aがガイド部19bにガイドされながら移動する。次に、掛け止め部19aから利用者M1又は利用者M3が手を放すと、図12(B)に示すように付勢部19cの付勢力によって掛け止め部19aがB1方向に移動して、図12(A)に示すようにリンク部材17cの先端部が掛け止め部19aに嵌り込み掛け止めされる。その結果、図11に示すように、足掛/搭載部16が搭載部の状態に切り替わり、足掛/搭載部16に利用者M2が載る。
この発明の第2実施形態に係る避難用梯子には、第1実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
(1) この第2実施形態では、利用者M1〜M3が足を掛ける足掛部と利用者M2が載る搭載部とを兼ねる足掛/搭載部16を避難用梯子7が備えている。このため、第1実施形態に比べて搭載部14を別部品とする必要がなくなって、避難用梯子7をコンパクトにすることができるとともに、限られた狭い設置スペース内に避難用梯子7を設置することができる。
(1) この第2実施形態では、利用者M1〜M3が足を掛ける足掛部と利用者M2が載る搭載部とを兼ねる足掛/搭載部16を避難用梯子7が備えている。このため、第1実施形態に比べて搭載部14を別部品とする必要がなくなって、避難用梯子7をコンパクトにすることができるとともに、限られた狭い設置スペース内に避難用梯子7を設置することができる。
(2) この第2実施形態では、足掛/搭載部16の角度を変更することによって、この足掛/搭載部16を足掛部として機能する状態と搭載部として機能する状態とに切替部17が切り替える。このため、利用者M1,M3が切替部17を操作して足掛/搭載部16を足掛部の状態と搭載部の状態とに簡単に短時間で切り替えることができる。その結果、利用者M1〜M3を迅速に車両3内から軌道1上に避難させることができるとともに、軌道1に沿って利用者M2を安全な場所に短時間で搬送することができる。
(3) この第2実施形態では、足掛部として機能する状態と搭載部として機能する状態とに足掛/搭載部16を固定部18,19が固定する。このため、避難用梯子7の足掛/搭載部16に利用者M1〜M3が足を掛けて安全に昇降することができるとともに、避難用梯子7の足掛/搭載部16に利用者M2を載せて安全に搬送させることができる。
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、利用者M1,M2が乗降するときに使用する側出入口(客扉)に避難用梯子7を設置する場合を例に挙げて説明したが、避難用梯子7の設置個所を限定するものではない。例えば、利用者M3が乗降するときに使用する側出入口(乗務員扉)、前後の車両間を利用者M1〜M3が移動するときに使用する車両妻面の妻入口(貫通扉)や、緊急避難時に安全装置を外して開閉する非常口(非常扉)などに避難用梯子7を設置することもできる。また、この実施形態では、避難用梯子7を車両3内に収納する場合を例に挙げて説明したが、トンネル内の所定箇所に避難用梯子7を設置することもできる。この場合には、列車火災時などに利用者M1又は利用者M3が避難用梯子7を組み立てて現場まで軌道1上を走行させ、利用者M2を避難用梯子7に載せて現場から避難することもできる。
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、利用者M1,M2が乗降するときに使用する側出入口(客扉)に避難用梯子7を設置する場合を例に挙げて説明したが、避難用梯子7の設置個所を限定するものではない。例えば、利用者M3が乗降するときに使用する側出入口(乗務員扉)、前後の車両間を利用者M1〜M3が移動するときに使用する車両妻面の妻入口(貫通扉)や、緊急避難時に安全装置を外して開閉する非常口(非常扉)などに避難用梯子7を設置することもできる。また、この実施形態では、避難用梯子7を車両3内に収納する場合を例に挙げて説明したが、トンネル内の所定箇所に避難用梯子7を設置することもできる。この場合には、列車火災時などに利用者M1又は利用者M3が避難用梯子7を組み立てて現場まで軌道1上を走行させ、利用者M2を避難用梯子7に載せて現場から避難することもできる。
(2) この実施形態では、避難用梯子7の長さ方向を車両3の側面5cと直交する方向に向けて設置する場合を例に挙げて説明したが、避難用梯子7の長さ方向を車両3の側面5cと平行する方向に向けて設置することもできる。また、この実施形態では、避難用梯子7によって利用者M2を搬送する場合を例に挙げて説明したが、緊急時に避難用梯子7によってトンネル坑口から車両3まで物資を搬送して軌道1上から車両3内に進入する場合についてもできる。
(3) この実施形態では、避難用梯子7の長さ方向と軌道1のレール2R,2Lの長さ方向とが略直交するように、避難用梯子7をレール2R,2L上で走行させる場合を例に挙げて説明したが、避難用梯子7の長さ方向と軌道1のレール2R,2Lの長さ方向とが略一致するように、避難用梯子7をレール2R,2L上で走行させることもできる。この場合に、桁部9に対して台車部13R,13Lを水平面内で旋回自在にすることによって、避難用梯子7の姿勢を任意の姿勢に設定してレール2R,2L上で避難用梯子7を走行させることもできる。また、この実施形態では、避難用梯子7が走行する軌道1の軌間が1067mm又は1435mmである場合を例に挙げて説明したが、台車部13R,13Lを位置調整することによってこれらの軌間以外の軌間であっても避難用梯子7を走行させることができる。さらに、この実施形態では、手すり部11を桁部9に着脱自在に装着する場合を例に挙げて説明したが、手すり部11を桁部9に折畳自在にヒンジ結合することもできる。
1 軌道
2R,2L レール
3 車両
4R,4L 車輪
5 車体
5a 床面
5c 側面
6 ドア
7 避難用梯子
8 足掛部
9 桁部
10 掛け止め部
11 手すり部
12 装着部
13R,13L 台車部
13a 車輪
13b 軸受部
14 搭載部
15 装着部
16 足掛/搭載部
17 切替部
18,19 固定部
M1,M2 利用者(乗客)
M3 利用者(乗務員)
2R,2L レール
3 車両
4R,4L 車輪
5 車体
5a 床面
5c 側面
6 ドア
7 避難用梯子
8 足掛部
9 桁部
10 掛け止め部
11 手すり部
12 装着部
13R,13L 台車部
13a 車輪
13b 軸受部
14 搭載部
15 装着部
16 足掛/搭載部
17 切替部
18,19 固定部
M1,M2 利用者(乗客)
M3 利用者(乗務員)
Claims (6)
- 車両と軌道との間で利用者を避難させるための避難用梯子であって、
前記軌道のレール上を走行する車輪を備えること、
を特徴とする避難用梯子。 - 請求項1に記載の避難用梯子において、
前記利用者が載る搭載部を備えること、
を特徴とする避難用梯子。 - 請求項2に記載の避難用梯子において、
前記搭載部を着脱自在に装着する装着部を備えること、
を特徴とする避難用梯子。 - 請求項1に記載の避難用梯子において、
前記利用者が足を掛ける足掛部と前記利用者が載る搭載部とを兼ねる足掛/搭載部を備えること、
を特徴とする避難用梯子。 - 請求項4に記載の避難用梯子において、
前記足掛/搭載部の角度を変更することによって、この足掛/搭載部を前記足掛部として機能する状態と前記搭載部として機能する状態とに切り替える切替部を備えること、
を特徴とする避難用梯子。 - 請求項5に記載の避難用梯子において、
前記足掛部として機能する状態と前記搭載部として機能する状態とに前記足掛/搭載部を固定する固定部を備えること、
を特徴とする避難用梯子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014059313A JP2015182522A (ja) | 2014-03-21 | 2014-03-21 | 避難用梯子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014059313A JP2015182522A (ja) | 2014-03-21 | 2014-03-21 | 避難用梯子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015182522A true JP2015182522A (ja) | 2015-10-22 |
Family
ID=54349581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014059313A Pending JP2015182522A (ja) | 2014-03-21 | 2014-03-21 | 避難用梯子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015182522A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017132394A (ja) * | 2016-01-28 | 2017-08-03 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 避難支援装置 |
JP2017227034A (ja) * | 2016-06-22 | 2017-12-28 | 東光産業株式会社 | 避難用梯子およびそれを用いた避難システム |
CN108394421A (zh) * | 2018-02-28 | 2018-08-14 | 山东大学 | 一种多功能隧道折叠平板车及使用方法 |
CN111068194A (zh) * | 2019-12-23 | 2020-04-28 | 哈尔滨工程大学 | 一种楼梯自适应逃生系统 |
-
2014
- 2014-03-21 JP JP2014059313A patent/JP2015182522A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017132394A (ja) * | 2016-01-28 | 2017-08-03 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 避難支援装置 |
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CN111068194B (zh) * | 2019-12-23 | 2021-10-01 | 哈尔滨工程大学 | 一种楼梯自适应逃生系统 |
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