JP6368547B2 - プレキャストコンクリート壁と梁との接合構造 - Google Patents

プレキャストコンクリート壁と梁との接合構造 Download PDF

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本発明は、プレキャストコンクリート壁と梁との接合構造に関する。
プレキャストコンクリート壁と梁との接合構造として、特許文献1には、梁の内部にPC鋼棒などの鋼桿の一端側が埋設され、この鋼桿の他端側がプレキャストコンクリート壁に挿入されて固定用ナットで螺着緊締された接合構造が開示されている。
特開平6−136859号公報
特許文献1の接合構造では、プレキャストコンクリート壁を用いることによって工期を短縮できるものの、地震時にプレキャストコンクリート壁と梁との間でせん断力を効果的に伝達させることができずに耐震性能を確保できない可能性がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、耐震性能を向上させたプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の本発明に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造は、側面に第1係合孔が形成された梁と、前記側面に取り付けられ、壁面に第2係合孔が形成されたプレキャストコンクリート壁と、前記第1係合孔及び前記第2係合孔へ挿入されると共に、前記梁及び前記プレキャストコンクリート壁よりも高強度のせん断力伝達部材と、前記第1係合孔及び前記第2係合孔から前記せん断力伝達部材が抜出すのを防止する抜出防止部材と、を有し、前記せん断力伝達部材は、内部にコンクリートが充填された鋼管を含んで構成されており、前記鋼管は、前記第1係合孔及び前記第2係合孔に充填された充填剤に埋設されている
請求項1に記載の本発明に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造によれば、プレキャストコンクリート壁が取り付けられる梁の側面には、第1係合孔が形成されており、プレキャストコンクリート壁の壁面には、第2係合孔が形成されている。また、第1係合孔及び第2係合孔には、せん断力伝達部材が挿入されている。ここで、せん断力伝達部材は、梁及びプレキャストコンクリート壁より高強度であるため、地震時にせん断力が作用しても破断せず、プレキャストコンクリート壁と梁との間でせん断力を効果的に伝達させることができ、耐震性能を向上させることができる。
また、せん断力伝達部材が第1係合孔及び第2係合孔から抜出すのを防止するための抜出防止部材が設けられている。これにより、地震時に梁及びプレキャストコンクリート壁に対して面外方向の力が作用した場合であっても、せん断力伝達部材が抜出すのを防止することができる。
さらに、内部にコンクリートが充填された鋼管を用いることにより、同じ断面積の鋼棒等を用いる場合と比較して、より効果的にせん断力を伝達できるようになる。この結果、鋼管近傍の圧壊を抑制することができる。
請求項に記載の本発明に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造は、請求項に記載のプレキャストコンクリート壁の接合構造であって、前記梁には、前記第1係合孔に開口する雌ネジ部を備えた鋼棒が埋設されており、前記抜出防止部材は、前記コンクリートで前記鋼管と一体とされ、一端部が前記雌ネジ部に捩じ込まれたボルトであり、前記ボルトの他端部が前記第2係合孔に充填された充填材に埋設されている。
請求項に記載の本発明に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造によれば、プレキャストコンクリート壁側に埋設されたボルトと梁側に埋設された鋼棒とが一体となって、プレキャストコンクリート壁と梁との間でせん断力を良好に伝達させることができる。また、ボルトがアンカーとして機能することにより、鋼管の抜け出しを防止することができる。さらに、梁にプレキャストコンクリート壁を取り付ける際は、雌ネジ部にボルトを捩じ込むことで鋼管を第1係合孔に挿入し、この鋼管にプレキャストコンクリート壁の第2係合孔をはめて、この第2係合孔に充填材を充填するだけで取り付けることができるので、現場でコンクリートを打設する必要がない、又はコンクリートの打設を最小限とすることができる。
以上説明したように、本発明に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造によれば、耐震性能を向上させることができる。
第1実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物の要部を示す立面図である。 図1の2−2線で切断した切断面を拡大して示す拡大断面図である。 第1実施形態に係る梁の一部を示す断面図である。 図3の梁に鋼管が取り付けられた後の状態を示す断面図である。 第1実施形態に係るプレキャストコンクリート壁に外力が作用した状態を示す、図2に対応する断面図である。 第2実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物の要部を示す立面図である。 図6の7−7線で切断した切断面を拡大して示す拡大断面図である。 第3実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物の要部を示す立面図である。 図8の9−9線で切断した切断面を拡大して示す拡大断面図である。 (A)は第4実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物の要部を示す断面図であり、(B)は第4実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造の変形例が適用された建物の要部を示す断面図である。 第5実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物の要部を示す断面図である。 第6実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物の要部を示す立面図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照しながら、第1実施形態に係る建物について説明する。なお、各図において、鉛直方向(上下方向)を矢印Zで示し、水平方向における直交する2方向を矢印X及び矢印Yで示す。
図1に示されるように、本実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物10は、梁12と、図示しない柱と、プレキャストコンクリート壁14(以下、適宜「PCa壁14」と称する。)を含んで構成されている。ここで、本実施形態では、梁12及び図示しない柱についてもプレキャストコンクリート部材で形成されており、所謂フルプレキャスト構造となっている。なお、これに限らず、梁12及び柱を現場打ちコンクリート等で形成してもよく、スラブを現場打ちコンクリートとしたハーフプレキャストでも良い。また、図1では、説明の便宜上、2枚のPCa壁14のみを図示しているが、さらに多くのPCa壁14が柱間に等間隔で配列されている。
PCa壁14は、上下方向が長手方向となる略矩形状に形成されており、このPCa壁14の上端部14A及び下端部14Bが梁12の側面12Aに取り付けられている。図2に示されるように、梁12は、断面が略矩形状に形成されており、PCa壁14が取り付けられている側面12Aは、建物10の外側に面している。
また、梁12の側面12Aには、第1係合孔12Bが形成されている。第1係合孔12Bは、側面12Aを内側に凹ませた形状とされており、正面視で略円形とされている。また、本実施形態では一例として、第1係合孔12Bの深さを後述する鋼管22の長さの半分程度の深さとしている。なお、これに限らず、第1係合孔12Bをさらに深く形成してもよいし、逆に浅く形成してもよい。因みに、深さは、PCa壁14に作用する外力の想定値やPCa壁のコンクリート強度等により決定される。
ここで、梁12には、鋼棒としてのネジ棒18が埋設されている。ネジ棒18は、梁12の梁幅方向に沿って延在されており、ネジ棒18の一端部は、側面12Aとは反対側の側面12Cの近傍に位置している。また、ネジ棒18の他端部は、側面12Aの近傍に位置しており、この他端部には、雌ネジ部20が設けられている。
雌ネジ部20は、ネジ棒18より大径で略筒状に形成されおり、ネジ棒18の他端部に一体に形成されている。また、雌ネジ部20の内周面には、ネジ溝20Aが形成されており、後述するアンカーボルト26と螺合可能に構成されている。さらに、雌ネジ部20の端部は、第1係合孔12Bの底部側に開口している。なお、本実施形態では、ネジ棒18と雌ネジ部20とが一体形成されていたが、これに限らず、例えば、ネジ棒18とは別にネジ溝20Aが形成されたカプラ等を用意し、このカプラ等をネジ棒18に接合して用いてもよい。また、ネジ棒18の代わりに異形鉄筋等を用いて、一部にネジ溝を有する鋼棒としてもよい。さらに、雌ネジ部20の他端部には、コンクリート用アンカーとしてフックを設けてもよい。
一方、図1に示されるように、梁12の側面12Aに取り付けられたPCa壁14の上端部14A及び下端部14Bの壁面にはそれぞれ、複数の第2係合孔14Cが形成されており、これらの第2係合孔14Cには、充填材としてのグラウト16が充填されている。
第2係合孔14Cは、PCa壁14の上端部14Aの幅方向中央部に上下2つ形成されており、この2つの第2係合孔14Cの両側にも間隔をあけて上下2つの第2係合孔14Cが形成されている。すなわち、PCa壁14の上端部14Aには、幅方向中央部、幅方向一端部、及び幅方向他端部にそれぞれ2つずつ、計6つの第2係合孔14Cが形成されている。また、PCa壁14の下端部14Bにも同様に6つの第2係合孔14Cが形成されている。なお、これに限らず、要求される耐震性能等に応じて第2係合孔14Cの数を変更してもよい。
図2に示されるように、第2係合孔14Cは、PCa壁14を厚み方向に貫通するように形成されており、第1係合孔12Bと同じ間隔で、且つ第1係合孔12Bと略同一の径で形成されている。また、この第1係合孔12B及び第2係合孔14Cにグラウト16が充填されている。
ここで、第1係合孔12B及び第2係合孔14Cには、せん断力伝達部材としての鋼管22が挿入されている。鋼管22は、第1係合孔12B及び第2係合孔14Cよりも小径の略円管状の部材であり、この鋼管22の内部にはコンクリート24が充填されている。また、鋼管22は、梁12及びPCa壁14よりも高強度であり、この鋼管22の内部には、コンクリート24で鋼管22と一体とされた抜出防止部材としてのアンカーボルト26が設けられている。ここでいう「高強度」とは、せん断力を効果的に伝達できる程度の強度を広く含む概念であり、高強度の部材を用いることで、梁12とPCa壁14の角が突き合わされた部位Pが圧壊するのを抑制できる効果を有するものである(図5参照)。
アンカーボルト26は、ネジ棒18と同様に梁幅方向に沿って延在されており、雄ネジが形成された軸部26Aと、この軸部26Aの一端側に形成された頭部26Bとを備えている。また、アンカーボルト26の軸部26Aの両端部は、鋼管22から軸方向の外側へ突出されている。ここで、アンカーボルト26の一端部は、第2係合孔14Cの内部に位置しており、グラウト16によって埋設されている。また、アンカーボルト26の他端部は、雌ネジ部20に捩じ込まれている。
なお、本実施形態では、せん断力伝達部材として、内部にコンクリート24が充填された鋼管22を用いたが、これに限らず、梁12及びPCa壁14よりも高強度の部材であれば、他の部材を用いてもよい。例えば、金属製の円柱体をせん断力伝達部材として用いてもよく、金属以外の材質(例えば、繊維強化樹脂など)で形成された高強度の円柱体をせん断力伝達部材として用いてもよい。あるいは、後述するようにコンクリート24を充填しなくても、高強度であれば、好適に実施できる。
また、鋼管22の内部に充填する部材としては、コンクリート24に限らず、モルタルやグラウト等でもよい。さらに、本実施形態では、梁12とPCa壁14との接合面には処理を施していないが、例えば、この接合面にグラウト16を流し込んでもよい。
(作用並びに効果)
次に、本実施形態の梁12にPCa壁14を接合する接合方法の一例を説明しつつ、本実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造の作用並びに効果について説明する。
図3に示されるように、初めに、梁12の側面12Aに第1係合孔12Bを形成する。また、梁12にネジ棒18を埋設し、雌ネジ部20が第1係合孔12Bに開口するように構成する。
次に、図4に示されるように、鋼管22の内部に設けられたアンカーボルト26の軸部26Aを雌ネジ部20に捩じ込むことによって、鋼管22を梁12に取り付ける。このとき、鋼管22の軸方向の長さの約半分が第1係合孔12Bに挿入された状態となっており、残りの半分が梁12から外側へ突出した状態となっている。
続いて、図4の状態から、梁12の側面12AにPCa壁14を取り付ける。このとき、PCa壁14の壁面に形成された第2係合孔14Cを鋼管22にはめるように潜らせてPCa壁14を梁12に当接させ、その状態で第1係合孔12B及び第2係合孔14Cにグラウト16を流し込んで充填させることにより、図2の状態となる。なお、PCa壁14を接合する際は、PCa壁14の上端部14Aと梁12とを接合した後に、PCa壁14の下端部14Bと梁12とを接合してもよいし、その逆の手順で接合してもよい。また、先にPCa壁14と梁12とを仮接合しておき、その後でPCa壁14側から鋼管22を第1係合孔12B及び第2係合孔14Cに挿入させてもよい。
以上の方法で接合すれば、現場でコンクリートを打設することなく梁12にPCa壁14を接合することができる。また、コンクリートを打設する場合であっても、打設を最小限とすることができる。さらに、コンクリートを打設するために型枠を組付ける必要がない、又は型枠を最小限とすることができる。また、従来のフルプレキャスト工法等でPCa壁14を接合する場合と比較して、施工が簡易であるため、工期を短縮することができる。
また、本実施形態のように、せん断力伝達部材として梁12及びPCa壁14よりも高強度の鋼管22を用いることにより、地震時にPCa壁14と梁12との間でせん断力を効果的に伝達させることができ、耐震性能を向上させることができる。この作用について、図5を参照して、PCa壁14に対して下方側へ外力F1が作用した場合について考える。なお、図5では、上下の鋼管22及びアンカーボルト26のうち、上側の鋼管22及びアンカーボルト26に作用する力のみを図示しており、下側の鋼管22及びアンカーボルト26に作用する力の図示を省略している。
初めに、梁12とPCa壁14とを一般的なボルト等の比較的強度が低い部材のみで接合している場合(図示していない。)、すなわち、鋼管22が設けられていない場合について考える。この場合、地震時にPCa壁14に対して下方側へ外力F1が作用すると、アンカーボルト26の頭部26Bに、せん断力F2(分力)が作用し、アンカーボルト26の軸部26Aにせん断力F3(分力)が作用することとなる。ここで、PCa壁14に作用するせん断力は、梁12の側面12Aに近づくほど大きくなるため、せん断力F2よりもせん断力F3の方が大きくなる。このため、アンカーボルト26の軸部26Aが変形又は破断する可能性があり、この結果、梁12とPCa壁14の角が突き合わされた部位Pが圧壊する可能性がある。すなわち、せん断力を効果的に伝達できない。
これに対して、本実施形態のように高強度の鋼管22によって梁12とPCa壁14とを接合している場合は、図5に示されるように、鋼管22にせん断力F3(分力)が作用するが、鋼管22及び内部に充填されたコンクリート24によってせん断力F3を受けることができるので、せん断力を効果的に伝達することができ、耐震性能を向上させることができる。また、同じ断面積を有する鋼棒等の部材を用いる場合と比較して、鋼管22は見かけ上、外径が大きくなるが、その分、単位面積あたりのせん断力F3が低減されて、梁12とPCa壁14の角が突き合わされた部位Pが圧壊するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、アンカーボルト26をネジ溝20Aに捩じ込むことにより、このアンカーボルト26とネジ棒18とが一体となって、PCa壁14と梁12との間でせん断力を良好に伝達させることができる。さらに、アンカーボルト26の頭部26Bがアンカーとして機能することにより、梁12及びPCa壁14に対して面外方向の力が作用した場合であっても、鋼管22が第1係合孔12B及び第2係合孔14Cから抜け出すのを防止することができる。このようにして、簡易な構成で耐震性能を確保することができる。
また、本実施形態では、鋼管22の内部にコンクリート24を充填させたことにより、同じ断面積を有する鋼棒等の部材を用いる場合と比較して、より効果的にせん断力を伝達できるようになる。この結果、鋼管近傍の圧壊を抑制することができる。
なお、鋼管22の直径や厚みについては特に限定せず、要求される耐震性能等に応じて適宜変更してもよい。また、複数の鋼管22の全てを同じ寸法で形成する必要はなく、異なる直径や厚みの鋼管22を組み合わせて用いてもよい。さらに、本実施形態では、鋼管22の内部にコンクリート24を充填したが、これに限らず、鋼管22だけで十分な強度を確保できる場合は、コンクリート24を充填しなくてもよい。その際、鋼管22の略中心部にアンカーボルト26を位置させるために、鋼管22(円柱体)の梁12側の底面に対して、その底面、又は円柱体の両端面と略同径の鋼製等の図示しない円形板にて塞ぎ、その円形板の中央部にアンカーボルト26を貫通させた構成でも好適に実施できる。
また、本実施形態のように、PCa壁14の上端部14Aと下端部14Bとで同じ接合構造を適用すれば、地震時にPCa壁14の上端部14Aに作用するせん断力と下端部14Bに作用するせん断力のバランスをとることができるが、これに限らず、異なる接合構造を適用してもよい。例えば、PCa壁14の上端部14Aには第2係合孔14Cを形成して鋼管22を挿入する一方で、PCa壁14の下端部14Bについては、ボルトやL字アングルを用いて接合する接合構造としてもよい。
<第2実施形態>
次に、図6、7を参照して第2実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、適宜説明を省略する。本実施形態の建物30は、第1実施形態に記載した鋼管22による接合と、ボルト接合とを組み合わせて適用した点を特徴としている。
図6に示されるように、PCa壁14の上端部14Aには、幅方向中央部、幅方向一端部、及び幅方向他端部にそれぞれ1つずつ、計3つの第2係合孔14Cが形成されている。また、PCa壁14の下端部14Bにも同様に3つの第2係合孔14Cが形成されている。すなわち、第2係合孔14Cの数は、第1実施形態の半分の数となっているが、これに限らず、要求される耐震性能等に応じて第2係合孔14Cの数を変更してもよい。
図7に示されるように、梁12の側面12Aに形成された第1係合孔12B及びPCa壁14の第2係合孔14Cには、鋼管22が挿入されており、さらにグラウト16が充填されている。また、鋼管22の内側のアンカーボルト26は、雌ネジ部20に捩じ込まれてネジ棒18と一体とされ、梁幅方向に沿って延在されている。
ここで、本実施形態では、梁12の下面とPCa壁14の上端部14Aの裏面との間に抜出防止部材としてのL字アングル32が配設されている。L字アングル32は、直交する第1面32A及び第2面32Bを備えて断面略L字状に形成されており、第1面32Aが梁幅方向に沿って延在されている。また、第2面32Bは、第1面32Aの外側(PCa壁14側)の端部から下方へ延出されている。そして、第1面32Aが梁12の下面に当接されており、第2面32BがPCa壁14の裏面に当接されている。
さらに、第1面32Aには、取付ボルト38が挿入されており、この取付ボルト38が梁12に埋設された雌ネジ部34に捩じ込まれて第1面32Aと梁12とが締結されている。また、第2面32Bには、梁成方向(上下方向)に間隔をあけて2本の取付ボルト38が挿入されており、これらの取付ボルト38がPCa壁14の裏面側に埋設された雌ネジ部36に捩じ込まれて第2面32BとPCa壁14とが締結されている。なお、第1面32A及び第2面32Bに挿入された取付ボルト38の数は適宜変更してもよい。例えば、第1面32A及び第2面32Bにそれぞれ2本の取付ボルト38が挿入された構成としてもよい。また、梁長方向に複数の取付ボルト38を挿入してもよい。
一方、PCa壁14の下端部14Bの裏面と梁12の上面との間にも同様のL字アングル32が配設されている。ここで、L字アングル32の第1面32Aは、梁幅方向に沿って延在されており、梁12の上面に当接されている。そして、第1面32Aには、取付ボルト38が挿入されており、この取付ボルト38が梁12に埋設された雌ネジ部34に捩じ込まれている。また、L字アングル32の第2面32Bは、第1面32Aの外側の端部から上方へ延出されており、PCa壁14の裏面に当接されている。そして、第2面32Bには、梁成方向(上下方向)に間隔をあけて2本の取付ボルト38が挿入されており、これらの取付ボルト38がPCa壁14の裏面側に埋設された雌ネジ部36に捩じ込まれている。
なお、本実施形態では、図6に示されるように、各PCa壁14の上端部14A及び下端部14Bにそれぞれ間隔をあけて3つのL字アングル32を配設したが、これに限らず、要求される耐震性能等に応じてL字アングル32の数を変更してもよい。また、L字アングル32の位置と第2係合孔14Cの位置とを梁長方向に一致させる必要はなく、他の位置にL字アングル32を配設してもよい。例えば、隣り合う第2係合孔14Cの中間部分にL字アングル32を配設してもよい。
(作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。本実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物30では、第1実施形態と比較して、第1係合孔12B及び第2係合孔14Cに充填するグラウト16の量を削減することができる。また、L字アングル32によって梁12とPCa壁14との離間を防止し、鋼管22が第1係合孔12B及び第2係合孔14Cから抜出すのを防止することができる。他の作用については、第1実施形態と同様である。
<第3実施形態>
次に、図8、9を参照して第3実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物について説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、適宜説明を省略する。本実施形態の建物40は、PCa壁14の上端部14Aの接合構造と下端部14Bの接合構造とを異なる構造とした点を特徴としている。
図8に示されるように、本実施形態に係る建物40は、PCa壁14の上端部14Aが接合された上側の梁42と、PCa壁14の下端部14Bが接合された下側の梁44とを備えている。ここで、上側の梁42は、ハーフプレキャストコンクリート部50と、このハーフプレキャストコンクリート部50の上に現場打ちされたトップコンクリート部52とを含んで構成されており、下側の梁44は、ハーフプレキャストコンクリート部54と、このハーフプレキャストコンクリート部54の上に現場打ちされたトップコンクリート部56とを含んで構成されている。
ここで、梁42の側面42Aには、PCa壁14の上端部14Aが重ね合わされており、このPCa壁14の上端部14Aには、第1実施形態と同様に6つの第2係合孔14Cが形成されている。そして、これらの第2係合孔14Cには、図9に示されるように、鋼管22が挿入されており、鋼管22の内部に設けられたアンカーボルト26がネジ棒18と一体とされて梁幅方向に延在されている。
また、梁42を構成するハーフプレキャストコンクリート部50の下面とPCa壁14の裏面とは、第2実施形態と同様のL字アングル32によって接合されている。すなわち、L字アングル32の第1面32Aに取付ボルト38が挿入され、この取付ボルト38がハーフプレキャストコンクリート部50に埋設された雌ネジ部34に捩じ込まれている。また、L字アングル32の第2面32Bに2つの取付ボルト38が挿入され、これらの取付ボルト38がPCa壁14に埋設された雌ネジ部36に捩じ込まれている。
さらに、梁42を構成するトップコンクリート部52には、抜出防止部材としてのL字アングル46が埋設されている。L字アングル46は、梁幅方向に沿って延在された第1面46Aと、梁成方向に沿って延在された第2面46Bとを備えて断面略L字状に形成されており、本実施形態では一例として、第1面46Aよりも第2面46Bの方が長く形成されている。また、第1面46Aは、ハーフプレキャストコンクリート部50の上面に当接されており、この第1面46Aには、取付ボルト38が挿入されてハーフプレキャストコンクリート部50に埋設された雌ネジ部34に捩じ込まれている。第2面46Bにも取付ボルト38が挿入されており、PCa壁14の第2係合孔14Cよりも上方に埋設された雌ネジ部36に捩じ込まれている。
一方、下側の梁44を構成するトップコンクリート部56には、同様のL字アングル46が埋設されている。そして、L字アングル46の第1面46Aは、ハーフプレキャストコンクリート部54の上面に当接されており、この第1面46Aには取付ボルト38が挿入されてハーフプレキャストコンクリート部54に埋設された雌ネジ部34に捩じ込まれている。また、第2面46Bには、梁成方向に間隔をあけて2つの取付ボルト38が挿入されており、これらの取付ボルト38は、下側の梁44の側面に位置するPCa壁14の第2係合孔14Cよりも上方に埋設された雌ネジ部36に捩じ込まれている。
(作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。本実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物40では、梁42とPCa壁14の上端部14Aとの接合構造において、第1実施形態の接合構造に対してボルト接合を加えたので、第1実施形態と比較して、PCa壁14の上端部14Aの接合強度を向上させることができる。その他の作用については、第1実施形態と同様である。なお、PCa壁14の上端部14Aの接合構造と下端部14Bの接合構造とを入れ替えてもよい。
<第4実施形態>
次に、図10を参照して第4実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、適宜説明を省略する。本実施形態の建物60は、鋼管を用いない接合構造を適用した点を特徴としている。
図10(A)に示されるように、本実施形態に係る梁62の側面62Aには、第1係合孔62Bが形成されている。第1係合孔62Bは、梁62を梁幅方向に貫通するように形成されており、PCa壁64が取り付けられた側面62Aの方が小径となるように梁幅方向に沿って徐々に縮径された略テーパ状に形成されている。
また、梁62の側面62Aには、PCa壁64が取り付けられており、このPCa壁64には、第2係合孔64Aが形成されている。この第2係合孔64Aは、第1係合孔62Bと連続するように略テーパ状に形成されている。すなわち、第2係合孔64Aの梁62側の径は、第1係合孔62BのPCa壁64側の径と略同一の径とされており、反対側(外側)に向かって徐々に縮径されている。
ここで、第1係合孔62B及び第2係合孔64Aには、せん断力伝達部材としてのコンクリート部材66が挿入されている。コンクリート部材66は、梁62側が大径でPCa壁64側が小径となる略円錐台状に形成されており、このコンクリート部材66の内部には、略J字状の補強筋70が埋設されている。補強筋70の一端部は、折り返されて折返し部70A(フック)が形成されており、補強筋70の他端部は、ネジ溝68Aを備えた雌ネジ部68と一体とされている。
また、雌ネジ部68のネジ溝68Aには、抜出防止部材としてのボルト74がPCa壁64側から捩じ込まれている。なお、PCa壁64の外面には当て板72が設けられており、この当て板72は、ボルト74によってPCa壁64に締結されている。
(作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。本実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物60では、せん断力伝達部材としてのコンクリート部材66を略円錐台状に形成することにより、このコンクリート部材66の抜出しを効果的に防止することができる。すなわち、地震時にコンクリート部材66に対して、図中矢印で示す方向に応力が作用した場合であっても、コンクリート部材66のPCa壁64側の方が小径なので、このコンクリート部材66の図中矢印の方向への抜出しを防止することができる。ここでいう「コンクリート部材」とは、せん断力を効果的に伝達することができるコンクリート製の部材を広く含む概念であり、部位Pが圧壊するのを抑制できる効果を有するものである。
また、本実施形態では、グラウト等の充填材を用いることなくPCa壁64を梁62に接合することができる。すなわち、梁62の第1係合孔62BとPCa壁64の第2係合孔64Aの位置を合わせた後、梁62側からコンクリート部材66を挿入すれば、PCa壁64と梁62とを接合することができる。そして、この後に、ボルト74を雌ネジ部68のネジ溝68Aに捩じ込んで当て板72をPCa壁64に締結すれば、コンクリート部材66が図中矢印の方向とは反対側へ抜き出るのを防止することができる。
なお、本実施形態では、コンクリート部材66の形状について、PCa壁64側が小径となるように形成したが、これに限らず、10(B)の変形例に示されるように、PCa壁64側が大径となるように形成してもよい。この場合、当て板72が梁62側に設けられ、梁62側からボルト74が挿入される。また、1枚のPCa壁64に対して図10(A)の構造と図10(B)の構造とを組み合わせてもよい。
さらに、本実施形態では、コンクリート部材66による接合構造のみを図示しているが、第2実施形態や第3実施形態と同様のボルト接合を組み合わせて適用してもよい。また、コンクリート部材66の数は、要求される地震性能等に応じて適宜変更してもよい。また、コンクリート部材66と第1係合孔62B及び第2係合孔64Aとの間に隙間が形成される場合等では、グラウトを充填してもよい。
<第5実施形態>
次に、図11を参照して第5実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物について説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、適宜説明を省略する。本実施形態の建物80は、PCa壁84及び梁82を貫通するシリンダ85を設けた点を特徴としている。
図11に示されるように、本実施形態の梁82は、ハーフプレキャストコンクリート部88と、このハーフプレキャストコンクリート部88の上に現場打ちされたトップコンクリート部90とを含んで構成されている。また、ハーフプレキャストコンクリート部88には、梁成方向に間隔をあけて2つの第1係合孔82Bが形成されている。
第1係合孔82Bはそれぞれ、梁82の一方の側面82Aから他方の側面82Cまで貫通するように形成されており、一定の径で梁幅方向に延在されている。また、PCa壁84には、第1係合孔82Bと同じ間隔で2つの第2係合孔84Aが形成されている。第2係合孔84Aはそれぞれ、第1係合孔82Bと略同一の径で形成されており、PCa壁84を貫通して梁82と連続するように構成されている。
ここで、第1係合孔82B及び第2係合孔84Aには、せん断力伝達部材としてのシリンダ85が挿入されている。シリンダ85は、略円筒状の筒部86と、この筒部86の内部に設けられた略円柱状の軸部87とを備えており、梁82及びPCa壁84よりも高強度に構成されている。また、本実施形態では一例として、筒部86を鋼管で形成し、この筒部86の内部にコンクリートを充填して軸部87を形成しているが、これに限らず、筒部86及び軸部87を他の材質で形成してもよく、例えば、筒部86を合金や繊維強化樹脂等で形成してもよい。また、軸部87をモルタル等で形成してもよい。さらに、筒部86が十分な強度を備えている場合は、軸部87を設けずに筒部86のみでシリンダ85を構成してもよい。
梁82を構成するハーフプレキャストコンクリート部88の下面とPCa壁84の裏面との間には、抜出防止部材としてのL字アングル32が設けられている。また、ハーフプレキャストコンクリート部88の上面とPCa壁84の裏面との間には、抜出防止部材としてのL字アングル92が設けられている。
ここで、L字アングル92は、直交する第1面92A及び第2面92Bを備えて断面略L字状に形成されており、第1面92Aが梁幅方向に沿って延在されている。また、第2面92Bは、第1面32Aの外側の端部から下方へ延出されている。そして、第1面92Aがハーフプレキャストコンクリート部88の上面に当接されており、第2面92BがPCa壁84の裏面に当接されている。
また、第1面92Aには取付ボルト38が挿入されてハーフプレキャストコンクリート部88に埋設された雌ネジ部34に捩じ込まれており、第2面92Bには、梁成方向に間隔をあけて3つの取付ボルト38が挿入されている。最下部の取付ボルト38は、PCa壁84の裏面側に埋設された雌ネジ部36に捩じ込まれており、最上部の取付ボルト38及び真ん中の取付ボルト38は、PCa壁84の上に配設された別のPCa壁84の裏面側に埋設された雌ネジ部36に捩じ込まれている。このようにして、L字アングル92で上のPCa壁84と下のPCa壁84とを連結している。なお、ハーフプレキャストコンクリート部88に代えて、第1面92Aを上方に位置させて、トップコンクリート部90をプレキャストコンクリートとしたフルPCa梁としても好適に実施できる。
(作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。本実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物80では、せん断力伝達部材としてのシリンダ85によって、地震時にPCa壁84と梁82との間でせん断力を効果的に伝達させることができ、耐震性能を向上させることができる。また、L字アングル32及びL字アングル92によって、PCa壁84と梁82との離間を防止して、シリンダ85が第1係合孔82B及び第2係合孔84Aから抜出すのを防止することができる。さらに、本実施形態のようにシリンダ85を用いることにより、簡易な構造で耐震性能を確保することができ、工期の短縮を図ることができる。その他の作用については、第1実施形態と同様である。
<第6実施形態>
次に、図12を参照して第6実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、適宜説明を省略する。本実施形態の建物100は、PCa壁14の一部を柱102に接合した点を特徴としている。
図12に示されるように、本実施形態の建物100は、梁12と柱102とPCa壁14とを含んで構成されており、PCa壁14が取り付けられる梁12の側面12A及び柱102の側面102Aは、同一平面を構成している。
ここで、複数のPCa壁14のうち、一部のPCa壁14は、梁12及び柱102に跨って取り付けられている。すなわち、柱102の側面102Aには、梁12の側面12Aに形成された第1係合孔12Bと同様の図示しない係合孔が形成されており、この係合孔及びPCa壁14に形成された第2係合孔14Cに鋼管22が挿入されて接合されている(図2参照)。
(作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。本実施形態に係るプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造が適用された建物100では、柱102を避けることなくPCa壁14を配設することができる。その他の作用については、第1実施形態と同様である。
以上、本発明の第1実施形態〜第6実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、建物の階層ごとに異なる実施形態の構成を適用してもよい。
10 建物
12 梁
12A 側面
12B 第1係合孔
14 PCa壁(プレキャストコンクリート壁)
14C 第2係合孔
16 グラウト(充填材)
18 ネジ棒(鋼棒)
20 雌ネジ部
22 鋼管(せん断力伝達部材)
24 コンクリート
26 アンカーボルト(ボルト、抜出防止部材)
30 建物
32 L字アングル(抜出防止部材)
38 ボルト(抜出防止部材)
40 建物
42 梁
44 梁
46 L字アングル(抜出防止部材)
60 建物
62 梁
62A 側面
62B 第1係合孔
64 PCa壁(プレキャストコンクリート壁)
64A 第2係合孔
65 建物
66 コンクリート部材(せん断力伝達部材)
74 ボルト(抜出防止部材)
80 建物
82 梁
82B 第1係合孔
84 PCa壁
84A 第2係合孔
85 シリンダ(せん断力伝達部材)
92 L字アングル(抜出防止部材)
100 建物

Claims (2)

  1. 側面に第1係合孔が形成された梁と、
    前記側面に取り付けられ、壁面に第2係合孔が形成されたプレキャストコンクリート壁と、
    前記第1係合孔及び前記第2係合孔へ挿入されると共に、前記梁及び前記プレキャストコンクリート壁よりも高強度のせん断力伝達部材と、
    前記第1係合孔及び前記第2係合孔から前記せん断力伝達部材が抜出すのを防止する抜出防止部材と、
    を有し、
    前記せん断力伝達部材は、内部にコンクリートが充填された鋼管を含んで構成されており、
    前記鋼管は、前記第1係合孔及び前記第2係合孔に充填された充填剤に埋設されているプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造。
  2. 前記梁には、前記第1係合孔に開口する雌ネジ部を備えた鋼棒が埋設されており、
    前記抜出防止部材は、前記コンクリートで前記鋼管と一体とされ、一端部が前記雌ネジ部に捩じ込まれたボルトであり、
    前記ボルトの他端部が前記第2係合孔に充填された充填材に埋設されている請求項1に記載のプレキャストコンクリート壁と梁との接合構造。
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