JP6009215B2 - コンクリートと鉄骨との接合構造 - Google Patents

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本発明は、アンカー部材を介してコンクリート部位と鉄骨部位とを接合する構造を対象として、せん断力が作用してもコンクリート部位のコンクリートを破壊しにくくし、さらには、そのコンクリートの破壊により作用するアンカー部材への付加的な曲げモーメントも低減することが可能で、接合面付近のせん断耐力及び曲げ耐力を向上することができるコンクリートと鉄骨との接合構造に関する。
コンクリートと鉄骨との接合構造として、例えば基礎コンクリートに埋設してその接合面から突出させたアンカー部材を、鉄骨柱のベースプレートにボルトナットで締結すると共に、基礎コンクリートとベースプレートとの間にグラウト材を充填して、これにより基礎コンクリートの接合面に鉄骨柱を接合するようにした技術として、例えば特許文献1及び2が知られている。
特許文献1の「柱脚部の固定構造」は、スリップ現象に伴う故障がなく、地震発生時のエネルギー吸収能力の大きい柱脚部の固定構造を実現することを目的とし、コンクリートの基礎に埋め込まれたアンカーボルトの上部ネジに螺合する上ナットと下ナットとの間にベースプレートを挟持して柱脚を固定して支持する柱脚部の固定構造において、柱脚に交互的に作用する曲げモーメントに基づくアンカーボルトに加えられる引張り力と圧縮力における圧縮力側の伝達を抑制する抑制手段を設けている。
特許文献2の「耐震性能の高い露出型固定柱脚」は、ベースプレートをアンカーボルトで固定する露出型固定柱脚において、比較的簡単な部材をアンカーボルトに付加するだけで、柱脚の耐震性能の向上を図ることができるようにすることを課題とし、鉄骨柱が溶接接合されたベースプレートをアンカーボルトによりコンクリート基礎に定着してなる露出型固定柱脚において、コンクリート基礎中に埋設されるアンカーボルト据付用架台の上部テンプレートとベースプレートとの間に、アンカーボルトが貫通する柱受けリングを設け、この柱受けリングを柱レベル調整部材として使用すると共に、柱受けリンクによりアンカーボルトの曲げ変形を拘束して柱脚最大曲げ耐力を増大させ、基礎部のせん断耐力を向上させるようにしている。
特開平8−209721号公報 特開2000−273951号公報
コンクリート部位の接合面に鉄骨部位を接合するために、コンクリート部位に埋設して接合面から突出させたアンカー部材に、鉄骨部位を締結手段で締結するとともに、これらコンクリート部位と鉄骨部位との間にグラウト材を充填するようにしたコンクリートと鉄骨との接合構造では、接合面付近でアンカー部材にせん断力が作用すると、アンカー部材が接合面周辺のコンクリートやグラウト材を圧縮する。
この圧縮力により、接合面付近で大きな応力集中が発生して、コンクリート等が変形し圧壊する。コンクリート等が圧壊すると、アンカー部材が変形し、その変形に伴い、曲げモーメントが作用して、当該アンカー部材は早期に降伏し、破断してしまうという課題があった。
また、コンクリート部位と鉄骨部位との接合面周辺で、地震力により引張軸力や曲げモーメントが作用すると、これら引張軸力や曲げモーメントにより、アンカー部材には、引張力や曲げモーメントによる複合応力が発生する。この複合応力によっても、接合面付近でアンカー部材に局所的な曲げが発生し、応力集中が生じて、アンカー部材が早期に降伏し、破断してしまうという課題があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、アンカー部材を介してコンクリート部位と鉄骨部位とを接合する構造を対象として、せん断力が作用してもコンクリート部位のコンクリートを破壊しにくくし、さらには、そのコンクリートの破壊により作用するアンカー部材への付加的な曲げモーメントも低減することが可能で、接合面付近のせん断耐力及び曲げ耐力を向上することができるコンクリートと鉄骨との接合構造を提供することを目的とする。
本発明にかかるコンクリートと鉄骨との接合構造は、コンクリート部位の接合面に鉄骨部位を接合するために、該コンクリート部位に埋設して該接合面から突出させたロッド状アンカー部材に、該鉄骨部位を締結手段で締結するとともに、これらコンクリート部位と鉄骨部位との間にグラウト材を充填するようにしたコンクリートと鉄骨との接合構造であって、上記コンクリート部位に埋設される第1スリーブ部と、上記グラウト材に埋設される第2スリーブ部と、これら第1スリーブ部及び第2スリーブ部の間に配置され、これらスリーブ部から径方向外方へ拡張形成されたフランジ部とを有し、かつ、これら第1スリーブ部、第2スリーブ部及びフランジ部が一体形成されて、上記アンカー部材に挿通して、該コンクリート部位の上記接合面に上記鉄骨部位から間隔を隔てて、該アンカー部材に作用する応力を周辺へ分散する応力分散部材を設けると共に、該応力分散部材を上記アンカー部材に応力伝達可能に接合したことを特徴とする。上記応力分散部材は、該第1スリーブ部及び該第2スリーブ部のいずれか一方に該フランジ部が一体形成され、該第1スリーブ部及び該第2スリーブ部の他方が、該フランジ部に一体的に接合されて構成されていても、あるいは、これら第1スリーブ部、第2スリーブ部及びフランジ部が一体的に接合されて構成されていても、または、上記フランジ部の厚さを加えて上記第1スリーブ部から上記第2スリーブ部にわたる長さ寸法のスリーブ部品が、該フランジ部をなすリング状プレート部品に挿通され一体的に接合されて構成されていてもよい。
前記応力分散部材は、ネジ結合により、前記アンカー部材に接合されることを特徴とする。
前記アンカー部材は、前記コンクリート部位に埋設される埋設部アンカーと前記鉄骨部位と締結される締結部アンカーの2部品からなり、これら埋設部アンカーと締結部アンカーは、前記応力分散部材を介して連結されることを特徴とする。
前記フランジ部には、前記第1スリーブ部及び前記第2スリーブ部の少なくともいずれかに面する突起が形成されることを特徴とする。
複数の前記応力分散部材の前記フランジ部が相互に連結されていることを特徴とする。
前記フランジ部には、複数の前記アンカー部材が貫通する応力拡散プレートが重ね合わされることを特徴とする。
本発明にかかるコンクリートと鉄骨との接合構造にあっては、アンカー部材を介してコンクリート部位と鉄骨部位とを接合する構造を対象として、せん断力が作用してもコンクリート部位のコンクリートを破壊しにくくし、さらには、そのコンクリートの破壊により作用するアンカー部材への付加的な曲げモーメントも低減することができ、接合面付近のせん断耐力及び曲げ耐力を向上することができる。詳細には、応力分散部材は、第1スリーブ部、第2スリーブ部及びフランジ部が一体形成されて構成され、もしくは、第1スリーブ部及び第2スリーブ部のいずれか一方にフランジ部が一体形成され、第1スリーブ部及び第2スリーブ部の他方が、フランジ部に一体的に接合されて構成され、あるいは、第1スリーブ部、第2スリーブ部及びフランジ部が一体的に接合されて構成され、または、フランジ部の厚さを加えて第1スリーブ部から第2スリーブ部にわたる長さ寸法のスリーブ部品が、フランジ部をなすリング状プレート部品に挿通され一体的に接合されて構成されていて、せん断力がアンカー部材に作用すると、応力分散部材周辺には、コンクリート部位及びグラウト材から抵抗力が発生し、すなわち、フランジ部の上面及び下面で、圧縮応力が生じ、そしてまた、第1スリーブ部及び第2スリーブ部でもそれぞれ圧縮応力が生じて、圧縮応力の発生を分散させることができ、これにより、コンクリート部位やグラウト材に圧壊が生じることを抑えることができて、このようにコンクリート部位等の圧壊を抑えることができるので、アンカー部材に作用する付加的な曲げモーメントを低減することができて、その結果、アンカー部材が早期に降伏し、破断してしまうことを防止することができる。
本発明に係るコンクリートと鉄骨との接合構造の好適な一実施形態を示す側断面図である。 図1に示すコンクリートと鉄骨との接合構造に適用される応力分散部材の説明図である。 図2に示した応力分散部材の各種の部品構成例を説明する説明図である。 図2に示した応力分散部材における雌ネジ部の形成の他の例を示す側断面図である。 図1に示したコンクリートと鉄骨との接合構造において、アンカーボルトにせん断力が作用したときに応力分散部材周辺に発生する圧縮応力度分布を示す説明図である。 図1に示したコンクリートと鉄骨との接合構造と比較するために、応力分散部材を設けない場合におけるせん断力の作用によるアンカーボルトの変形状態を示す説明図である。 図1に示した応力分散部材の変形例を示す要部拡大側面図である。 図1に示した応力分散部材の他の変形例を示す平面図である。 図8中、A−A線矢視図である。 図1に示した応力分散部材のフランジ部に関する各種変形例を説明する説明図である。 図1に示した応力分散部材の設置位置に関し、変形例を示す側断面図である。 図1に示したアンカーボルトの変形例を示す分解図である。 図1に示した応力分散部材のフランジ部の他の変形例を説明する説明図である。 図1に示したコンクリートと鉄骨との接合構造に関し、応力拡散プレートを増設するようにした変形例を説明する説明図である。
以下に、本発明に係るコンクリートと鉄骨との接合構造の好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1には、本実施形態に係るコンクリートと鉄骨との接合構造の側断面図が示されている。
本実施形態では、コンクリート部位として基礎コンクリート1が、鉄骨部位としてベースプレート2付きの鉄骨柱3が示され、基礎コンクリート1上に鉄骨柱3を接合する場合が例示されている。また、アンカーボルト4がロッド状アンカー部材として例示されている。
基礎コンクリート1には、アンカーボルト4が上下縦向きに埋設される。アンカーボルト4の上部は、基礎コンクリート1の上部接合面1aから上方へ向かって突出される。鉄骨柱3の下端には、これに接合してベースプレート2が設けられる。ベースプレート2には、複数の貫通孔5が形成され、これら貫通孔5に、アンカーボルト4の上部が挿通される。
ベースプレート2と上部接合面1aとの隙間には、接着材としてグラウト材Gが充填される。アンカーボルト4には、ベースプレート2上に、ワッシャ6を介して2個のナット7が螺合され、これらナット7を締め付けることにより、アンカーボルト4とベースプレート2とが締結される。
これにより、基礎コンクリート1の上部接合面1aから突出させたアンカーボルト4に、鉄骨柱3のベースプレート2が2個のナット7で締結されて、グラウト材Gを介し、基礎コンクリート1の上部接合面1aに鉄骨柱3が接合される。
図示している基礎コンクリート1やベースプレート2付きの鉄骨柱3、アンカーボルト4は一例であって、ロッド状アンカー部材を鉄骨部位に締結してコンクリート部位に接合する構造であれば、どのような構造であっても良い。また、図示にあっては、アンカーボルト4を上下縦向きに埋設する場合を例示しているが、左右横向きに埋設する場合であっても良い。
本実施形態に係るコンクリートと鉄骨との接合構造にあっては、アンカーボルト4には、これに接合して金属製の応力分散部材8が設けられる。図2には、応力分散部材8が示されている。図2(a)は、応力分散部材8の平面図、図2(b)は側面図である。
応力分散部材8は主に、基礎コンクリート1に埋設される下スリーブ部(第1スリーブ部)9と、グラウト材Gに埋設される上スリーブ部(第2スリーブ部)10と、これら上スリーブ部10と下スリーブ部9との間に配置されるフランジ部11とを有する。フランジ部11は、これら上スリーブ部10及び下スリーブ部9から、これらスリーブ部9,10の径方向外方へ環状に拡張形成される。
これら上スリーブ部10、下スリーブ部9及びフランジ部11は、無垢のシリンダ材などを切削加工したり、鋳造や鍛造などによって、一体形成される。図示例にあっては、スリーブ部9,10は真っ直ぐな円筒体状、フランジ部11は平坦な円環状であって、全体として平面円形状であるが、多角形状に形成しても良い。後述するように、応力分散部材8は基礎コンクリート1やグラウト材Gに埋設されて圧縮応力を分散させる機能を発揮するので、平面円形状とすることが好ましい。
応力分散部材8は、一体形成する場合に限らず、図3に示すように、一体的に形成するようにしてもよい。図3(a)〜(c)は、応力分散部材8の構成部品をそれぞれ示す分解側面図である。
図3(a)は、上スリーブ部10及び下スリーブ部9のいずれか一方にフランジ部11を一体形成し、上スリーブ部10及び下スリーブ部9の他方を、溶接などでフランジ部11に一体的に接合することにより、応力分散部材8を作製する場合である。図3(b)は、上スリーブ部10、下スリーブ部9及びフランジ部11を別々に製造し、これらを溶接などで一体的に接合することにより、応力分散部材8を作製する場合である。
図3(c)は、フランジ部11の厚さを加えて上スリーブ部10及から下スリーブ部9に一連にわたる長さ寸法のスリーブ部品12と、スリーブ部品12に外挿されるリング状プレート部品13を別々に製造し、スリーブ部品12をリング状プレート部品13に挿通し、これらを溶接などで一体的に接合することにより、応力分散部材8を作製する場合である。
応力分散部材8には、これら上・下スリーブ部9,10の軸方向に沿って挿通孔14が形成される(図4参照)。応力分散部材8は、挿通孔14を介して、アンカーボルト4に挿通される。アンカーボルト4には、応力分散部材8が応力伝達可能に接合される。具体的には、応力分散部材8は、少なくとも上・下スリーブ部9,10のいずれかがアンカーボルト4に応力伝達可能に接合される。
応力伝達可能な接合としては、周知の各種方法を採用することができ、例えばアンカーボルト4のネジ部15に応力分散部材8を螺合して接合する方法や、アンカーボルト4に応力分散部材8をカシメにより接合する方法、接着材を両者間に充填して接合する方法などがある。
アンカーボルト4については、上部のみにネジ部15が形成され、他の部分が無垢の軸体状であるものと、異形鉄筋(ネジ鉄筋)のように、全長にわたってネジ部15が形成されているものとがある。図1には、前者の場合が示されている。
アンカーボルト4に応力分散部材8を螺合して接合する構成では、応力分散部材8には、スリーブ部9,10の軸方向に沿う挿通孔14内部に、雌ネジ部16が形成される(図4参照)。雌ネジ部16は、挿通孔14内部全長にわたって形成される。
図4は、雌ネジ部16の形成の他の例を示す応力分散部材8の側断面図である。ネジ部15が上部にのみ形成されているアンカーボルト4の場合には図示するように、当該ネジ部15の長さに対応させて、挿通孔14の上部のみに雌ネジ部16を形成してもよい。雌ネジ部16の形成長さは、応力分散部材8に高い強度を確保する観点から、必要最小限とすることが望ましい。
いずれにあっても、ネジ部15に雌ネジ部16を螺合することで、ネジ結合により応力分散部材8がアンカーボルト4に応力伝達可能に接合される。
応力分散部材8は、本実施形態では、上部接合面1aにフランジ部11の上面が面一で配置されるように、アンカーボルト4に接合して設けられる。これにより、下スリーブ部9が基礎コンクリート1内部に、上スリーブ部10がグラウト材G内部に埋設される。また、応力分散部材8は、鉄骨柱3のベースプレート2から上下方向に間隔Sを隔てて設けられる。すなわち、応力分散部材8の上スリーブ部10は、ベースプレート2には直接接しない高さ寸法で、上部接合面1aから突出される。
そしてアンカーボルト4に接合されて上部接合面1aに配置された応力分散部材8は、アンカーボルト4よりも外径の大きい下スリーブ部9の外周面が基礎コンクリート1に接し、同様にアンカーボルト4よりも外径の大きい上スリーブ部10の外周面がグラウト材Gに接し、そしてまた、スリーブ部9,10から径方向外方へ拡張形成されたフランジ部11の下面がほぼ基礎コンクリート1の上部接合面1aに接し、フランジ部11の上面がグラウト材Gに接して、基礎コンクリート1と鉄骨柱3との接合部分に配置され、これによりアンカーボルト4に作用する応力をその周辺へ伝達して分散するように設置される。
次に、本実施形態に係るコンクリートと鉄骨との接合構造の作用について説明する。図5は、アンカーボルト4にせん断力Qが作用したときに応力分散部材8周辺に発生する圧縮応力度分布を示す説明図である。
図中、せん断力Qが左方向から右方向へ向かってアンカーボルト4に作用すると、図示するように、応力分散部材8周辺の接合境界箇所には、基礎コンクリート1及びグラウト材Gから、反時計回りに抵抗力が発生し、すなわち、フランジ部11の上面及び下面で、圧縮応力C1,C2が生じる。そしてまた、上スリーブ部10及び下スリーブ部9でもそれぞれ圧縮応力C3,C4が生じる。このように、圧縮応力C1〜C4の発生を4箇所に分散させることができる。
図6には、本実施形態で適用している応力分散部材を設けない場合におけるせん断力Qの作用によるアンカーボルトaの変形状態が示されていて、せん断力Qにより基礎コンクリートbやグラウト材cに左右方向2方向から大きな圧縮応力が発生し、これにより基礎コンクリートb等は圧壊され、この圧壊により変形したアンカーボルトaに曲げモーメントが作用して、アンカーボルトaは早期に降伏し、破断されてしまう。
これに対し、本実施形態では、スリーブ部9,10、ひいてはアンカーボルト4の周囲に拡張形態で設けているフランジ部11により、応力発生及び応力伝達に関わる接触面積を増やすことができ、接合境界箇所に生じる圧縮応力を分散させることができて、これにより基礎コンクリート1やグラウト材Gに圧壊が生じることを抑えることができる。基礎コンクリート1等の圧壊を抑えることができるので、アンカーボルト4に作用する付加的な曲げモーメントを低減することができ、これにより、アンカーボルト4が早期に降伏し、破断してしまうことを防止することができる。
従って、せん断力Qが作用しても基礎コンクリート1等のコンクリートを破壊しにくくし、さらには、そのコンクリートの破壊により作用するアンカーボルト4への付加的な曲げモーメントも低減することができ、上部接合面1a付近のせん断耐力及び曲げ耐力を向上することができる。
接合面1a付近に発生する大きな応力集中に対して、スリーブ部9,10と、これらスリーブ部9,10の間に配置されるフランジ部11とを備えた応力分散部材8を、アンカーボルト4に応力伝達可能に接合して一体化しているので、アンカーボルト4のせん断破壊を応力分散部材8で防止することができる。
応力分散部材8を、鉄骨柱3のベースプレート2から間隔Sを隔てて設けたので、応力分散部材8がベースプレート2に干渉するのを防止でき、適切に応力を基礎コンクリート1及びグラウト材Gに分散させて生じさせることができて、コンクリート等に圧壊が発生することを確実に防止することができる。
図7〜図10には、応力分散部材8の変形例が示されている。上記実施形態では、上・下スリーブ部9,10は、真っ直ぐな円筒体状に形成したが、図7では、上スリーブ部10及び下スリーブ部9は、アンカーボルト4の変形により作用し得る曲げモーメント分布に対応させて、基礎コンクリート1の上部接合面1a位置(フランジ部11位置)でその外径寸法が最も大きく、かつフランジ部11から端部へ向かって漸次小さくなるように設定されている。このようにすれば、応力分散部材8によって、アンカーボルト4への付加的な曲げモーメントを効率良く低減することができる。
図8は、変形例に係る応力分散部材8の平面図、図9は、図8中、A−A線矢視図である。上記実施形態では、スリーブ部9,10を円筒体状に形成したが、応力分散部材8をアンカーボルト4にネジ結合する場合には、スパナ等の工具で容易に作業することができるように、上・下スリーブ部9,10の少なくともいずれかに、互いに平行な平坦部17を一対形成することが望ましい。
図10は、フランジ部11に関する変形例の各種形態が示されている。上記実施形態では、フランジ部11を平坦な円環状に形成したが、図10(a)に示すように、フランジ部11の外周縁部に上下方向へ突出させて、上・下スリーブ部9,10に面する環状突起30を形成したり、図10(b)に示すように、フランジ部11の上下面に、当該フランジ部11の外周縁部へ向かって肉厚を漸次増加させることにより、上・下スリーブ部9,10に面するテーパ状突起31を環状に形成するようにしても良い。
また、図10(c)に示すように、フランジ部11の外周縁部に下方向へ突出させて、下スリーブ部9に面する環状突起32を形成したり、図10(d)に示すように、フランジ部11の下面に、当該フランジ部11の外周縁部へ向かって肉厚を漸次増加させることにより、下スリーブ部9に面するテーパ状突起33を環状に形成するようにしてもよい。
このようにすれば、図中矢印で示すように、フランジ部11とスリーブ部9,10との間で基礎コンクリート1やグラウト材Gを拘束できて、これらを圧壊しにくくすることができる。また、せん断力の作用で、応力分散部材8も回転しようとするが、フランジ部11とスリーブ部9,10との間に圧縮束を形成することができて、コンクリート等により応力分散部材8の回転作用を規制することができる。
図11には、フランジ部11の設置位置の変形例が示されている。上記実施形態では、フランジ部11の上面を基礎コンクリート1の上部接合面1aに面一となるように配置する場合について説明したが、図示するように、フランジ部11の下面を上部接合面1aと面一となるように配置して、フランジ部11をグラウト材G中に埋設して設置しても良い。
この場合、応力分散部材8によってグラウト材Gの充填が阻害されないように、上スリーブ部10の高さを低くする一方、上部スリーブ部10による圧縮応力負担が低下するのを補うために、基礎コンクリート1中に埋設される下スリーブ部9の長さを長くすることが好ましい。
図12には、アンカーボルト4の変形例が示されている。上記実施形態では、アンカーボルト4は単一部品であって、基礎コンクリート1に上下縦向きに埋設され、鉄骨柱3のベースプレート2に締結されるその上部が基礎コンクリート1の上部接合面1aから上方へ向かって突出される場合について説明したが、この変形例ではアンカーボルト4は、基礎コンクリート1に埋設される埋設部アンカー21と、ベースプレート2と締結される締結部アンカー22の2部品から構成される。
これら埋設部アンカー21と締結部アンカー22とは、応力分散部材8を介して連結され、単一のアンカーボルト4として構成される。この場合、基礎コンクリート1に埋設する前に予め埋設部アンカー21の上端に応力分散部材8を接合しておいてもよい。もちろん、埋設後に接合しても良い。いずれの場合であっても、埋設部アンカー21を基礎コンクリート1に埋設した後、締結部アンカー22が応力分散部材8に接合される。
締結部アンカー22の下端には、ネジ部15が形成され、このネジ部15が応力分散部材8の雌ネジ部16にネジ結合される。締結部アンカー22のネジ部15は、その全長にわたって形成してもよいし、あるいは、応力分散部材8のフランジ部11位置及びその周辺(上部接合面1a付近)で、断面欠損のない無垢な部分23を有するように、当該部分23を除いて形成するようにしてもよい。上部接合面1a付近に無垢な部分23を備えることで、アンカーボルト4の強度を向上することができる。この無垢な部分23は、上記実施形態に対しても採用することができる。
このように、アンカーボルト4を2部品で構成すると、カシメて接合すれば、埋設部アンカー21を鉄筋として、その上端に応力分散部材8を設けることができる。また、締結部アンカー22として、異形鉄筋(ネジ鉄筋)を用いて、応力分散部材8に接合することができる。
図13には、フランジ部11の他の変形例が示されている。図13(a)は基礎コンクリート1と鉄骨柱3の接合構造の側断面図、図13(b)は、フランジ部11の平面図である。上記実施形態では、複数のアンカーボルト4個々に、応力分散部材8を設ける場合について説明したが、この変形例では、複数の応力分散部材8のフランジ部11を相互に連結する形態、すなわち複数の応力分散部材8の各フランジ部11を一体化したプレート材として、いわゆる金属製の添プレート24を用いている。
要するに、この変形例では、アンカーボルト4の挿通孔25を有する添プレート24の挿通孔25箇所それぞれに、上・下スリーブ9,10が一体的に接合して設けられる。添プレート24には、グラウト材Gによる上部接合面1aとベースプレート2との接合性能を阻害しないように、中央に開口部26が形成される。
フランジ部11を添プレート24で代替することにより、当該添プレート24を設置することで応力分散部材8の設置を完了することができ、作業性を向上することができる。また、添プレート24は、上部接合面1aに幅広い範囲で設置されるため、優れた応力分散効果を発揮することができる。
図14には、応力拡散プレート27を増設するようにした変形例が示されている。図14(a)は、基礎コンクリート1と鉄骨柱3の接合構造の側断面図、図14(b)は、図14(a)中、B部拡大断面図である。複数の応力分散部材8のフランジ部11の上面には、複数の上スリーブ部10が挿通される穴部28を介してアンカーボルト4が貫通する金属製の応力拡散プレート27が重ね合わせて設けられる。好ましくは、応力拡散プレート27は、溶接などにより、応力分散部材8と接合される。
この応力拡散プレート27は、図13に示した添プレート24相当の構成を備える。図示例にあっては、応力拡散プレート27は、上面が上部接合面1aと面一になるように設けられているが、下面が上部接合面1aと面一となるように設けても良い。また、応力拡散プレート27は、フランジ部11の下面に重ね合わせて設けるようにしても良い。
応力拡散プレート27とフランジ部11により、上記添プレート24と同様に、優れた応力分散効果を得ることができる。応力拡散プレート27は、応力分散部材8の設置後に設置するようにすれば、図13の場合よりも、軽量で取り扱いが容易になる。
これらいずれの変形例にあっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。
1 基礎コンクリート部位
1a 上部接合面
3 鉄骨柱
4 アンカーボルト
7 ナット
8 応力分散部材
9 下スリーブ部
10 上スリーブ部
11 フランジ部
21 埋設部アンカー
22 締結部アンカー
23 断面欠損のない無垢な部分
24 添プレート
27 応力拡散プレート
30,32 環状突起
31,33 テーパ状突起
G グラウト材
S 間隔

Claims (9)

  1. コンクリート部位の接合面に鉄骨部位を接合するために、該コンクリート部位に埋設して該接合面から突出させたロッド状アンカー部材に、該鉄骨部位を締結手段で締結するとともに、これらコンクリート部位と鉄骨部位との間にグラウト材を充填するようにしたコンクリートと鉄骨との接合構造であって、
    上記コンクリート部位に埋設される第1スリーブ部と、上記グラウト材に埋設される第2スリーブ部と、これら第1スリーブ部及び第2スリーブ部の間に配置され、これらスリーブ部から径方向外方へ拡張形成されたフランジ部とを有し、かつ、これら第1スリーブ部、第2スリーブ部及びフランジ部が一体形成されて、上記アンカー部材に挿通して、該コンクリート部位の上記接合面に上記鉄骨部位から間隔を隔てて、該アンカー部材に作用する応力を周辺へ分散する応力分散部材を設けると共に、
    該応力分散部材を上記アンカー部材に応力伝達可能に接合したことを特徴とするコンクリートと鉄骨との接合構造。
  2. コンクリート部位の接合面に鉄骨部位を接合するために、該コンクリート部位に埋設して該接合面から突出させたロッド状アンカー部材に、該鉄骨部位を締結手段で締結するとともに、これらコンクリート部位と鉄骨部位との間にグラウト材を充填するようにしたコンクリートと鉄骨との接合構造であって、
    上記コンクリート部位に埋設される第1スリーブ部と、上記グラウト材に埋設される第2スリーブ部と、これら第1スリーブ部及び第2スリーブ部の間に配置され、これらスリーブ部から径方向外方へ拡張形成されたフランジ部とを有し、かつ、該第1スリーブ部及び該第2スリーブ部のいずれか一方に該フランジ部が一体形成され、該第1スリーブ部及び該第2スリーブ部の他方が、該フランジ部に一体的に接合されて、上記アンカー部材に挿通して、該コンクリート部位の上記接合面に上記鉄骨部位から間隔を隔てて、該アンカー部材に作用する応力を周辺へ分散する応力分散部材を設けると共に、
    該応力分散部材を上記アンカー部材に応力伝達可能に接合したことを特徴とするコンクリートと鉄骨との接合構造。
  3. コンクリート部位の接合面に鉄骨部位を接合するために、該コンクリート部位に埋設して該接合面から突出させたロッド状アンカー部材に、該鉄骨部位を締結手段で締結するとともに、これらコンクリート部位と鉄骨部位との間にグラウト材を充填するようにしたコンクリートと鉄骨との接合構造であって、
    上記コンクリート部位に埋設される第1スリーブ部と、上記グラウト材に埋設される第2スリーブ部と、これら第1スリーブ部及び第2スリーブ部の間に配置され、これらスリーブ部から径方向外方へ拡張形成されたフランジ部とを有し、かつ、これら第1スリーブ部、第2スリーブ部及びフランジ部が一体的に接合されて、上記アンカー部材に挿通して、該コンクリート部位の上記接合面に上記鉄骨部位から間隔を隔てて、該アンカー部材に作用する応力を周辺へ分散する応力分散部材を設けると共に、
    該応力分散部材を上記アンカー部材に応力伝達可能に接合したことを特徴とするコンクリートと鉄骨との接合構造。
  4. コンクリート部位の接合面に鉄骨部位を接合するために、該コンクリート部位に埋設して該接合面から突出させたロッド状アンカー部材に、該鉄骨部位を締結手段で締結するとともに、これらコンクリート部位と鉄骨部位との間にグラウト材を充填するようにしたコンクリートと鉄骨との接合構造であって、
    上記コンクリート部位に埋設される第1スリーブ部と、上記グラウト材に埋設される第2スリーブ部と、これら第1スリーブ部及び第2スリーブ部の間に配置され、これらスリーブ部から径方向外方へ拡張形成されたフランジ部とを有し、上記アンカー部材に挿通して、該コンクリート部位の上記接合面に上記鉄骨部位から間隔を隔てて、該アンカー部材に作用する応力を周辺へ分散する応力分散部材を設けると共に、
    該応力分散部材を上記アンカー部材に応力伝達可能に接合し、
    上記応力分散部材は、上記フランジ部の厚さを加えて上記第1スリーブ部から上記第2スリーブ部にわたる長さ寸法のスリーブ部品が、該フランジ部をなすリング状プレート部品に挿通され一体的に接合されて構成されることを特徴とするコンクリートと鉄骨との接合構造。
  5. 前記応力分散部材は、ネジ結合により、前記アンカー部材に接合されることを特徴とする請求項1〜4いずれかの項に記載のコンクリートと鉄骨との接合構造。
  6. 前記アンカー部材は、前記コンクリート部位に埋設される埋設部アンカーと前記鉄骨部位と締結される締結部アンカーの2部品からなり、これら埋設部アンカーと締結部アンカーは、前記応力分散部材を介して連結されることを特徴とする請求項1〜5いずれかの項に記載のコンクリートと鉄骨との接合構造。
  7. 前記フランジ部には、前記第1スリーブ部及び前記第2スリーブ部の少なくともいずれかに面する突起が形成されることを特徴とする請求項1〜6いずれかの項に記載のコンクリートと鉄骨との接合構造。
  8. 複数の前記応力分散部材の前記フランジ部が相互に連結されていることを特徴とする請求項1〜7いずれかの項に記載のコンクリートと鉄骨との接合構造。
  9. 前記フランジ部には、複数の前記アンカー部材が貫通する応力拡散プレートが重ね合わされることを特徴とする請求項1〜8いずれかの項に記載のコンクリートと鉄骨との接合構造。
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