JP6367680B2 - ステアリングロック装置 - Google Patents
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Description
図1は、本発明によるステアリングロック装置1の実施形態を示す分解斜視図である。
図2は、ステアリングロック装置1の正面図である。
図3は、ステアリングロック装置1をキー挿入孔72側から見た図である。
図4は、図3中に矢印S−Sで示した位置で切断した断面図である。
図5は、キーポジションLOCK位置におけるステアリングロック装置1の部分断面図である。
図6は、キーポジションLOCK位置におけるソレノイド30とカムシャフト20との関係を示す斜視図である。
なお、図1から図6を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
第1ハウジング部10Aの一端側(図1中の上端側)には、略半円形状に凹んだ形状に形成された取付部11が設けられている。この取付部11が、不図示のステアリングシャフトに対して取り付けられる。また、取付部11には、ロックボルト挿通孔12が貫通して開口されている。第1ハウジング部10A内には、取付部11とは反対側からロック駆動機構90が収められている。
第2ハウジング部10B内には、カムシャフト20と、シリンダ体70とが収められている。
鍔部31aは、プランジャ31の円周面上に極狭い幅で鍔状に突出して全周に形成されており、後述するスライダ50の摺動部51と当接可能となっている。
係止突部31bは、鍔部31aよりもさらにイグニッションスイッチ80側に設けられており、外周方向に軸状に突出して形成されている。係止突部31bは、後述するリンク40の係止部42と係合する。
本実施形態のリンク40は、その中央付近に揺動軸41が形成されており、この揺動軸41を中心として揺動する。そして、リンク40は、その一端に形成された係止部42がプランジャ31と係合し、他端に形成された規制部43が、カムシャフト20に形成された回動規制部22と係合可能となっている。
ここで、摺動部51は、鍔部31aと係合する係合状態と、鍔部31aから離間する非係合状態とになることができるように形成されている。
よって、スライダ50は、キーポジションLOCK位置でイグニッションスイッチ80に最も近い位置(突出位置)をとり、キーポジションON位置及びSTART位置でシリンダ体70に最も近い位置(没入位置)をとり、キーポジションACC位置ではその中間の位置(中間位置)をとることになる。
嵌合凹部81は、カムシャフト20の後端部24と嵌合し、カムシャフト20の回転がイグニッションスイッチ80内へ伝えられる。
コネクタ82は、イグニッションスイッチ80の外部に突出して設けられており、イグニッションスイッチ80への電気的接続を行う不図示のコネクタが接続される。
図5及び図6に示した、キーポジションLOCK位置の場合には、ソレノイド30への通電は、OFFであり、プランジャ31は、突出位置にあり、スライダ50は、突出位置にある。
具体的には、プランジャ31が突出位置にあり、かつ、カムシャフト20のカム部21がプランジャ31の突出方向に寄った位置でカム当接部52が当接している。このことにより、スライダ50の摺動部51は、スプリング60の付勢力によって鍔部31aに係合した状態のまま追従して移動可能であり、スライダ50は、図に示す突出位置にある。
図8は、キーポジションACC位置におけるソレノイド30とカムシャフト20との関係を示す斜視図である。
図7及び図8に示した、キーポジションACC位置の場合には、ソレノイド30への通電は、OFFのままであり、プランジャ31は、突出位置にあるままであるが、スライダ50は、中間位置に移動する。
具体的には、キーポジションがLOCK位置からACC位置に回転させられると、カムシャフト20が図8中の矢印A方向に回転して、カム部21の位置が変化し、カム部21に当接しているカム当接部52がカム部21にしたがって移動する。これにより、スライダ50は、スプリング60の付勢力に抗して図7及び図8中の矢印B方向へスライド移動する。スライダ50が矢印B方向へ移動するので、摺動部51は、鍔部31aから離れる。
図10は、キーポジションON位置におけるソレノイド30とカムシャフト20との関係を示す斜視図である。
図9及び図10に示した、キーポジションON位置の場合には、ソレノイド30への通電は、OFFのままであり、プランジャ31は、突出位置にあるままであるが、スライダ50は、没入位置に移動する。
具体的には、キーポジションがACC位置からさらにON位置に回転させられると、カムシャフト20が図10中の矢印A方向にさらに回転して、カム部21の位置が変化し、カム部21に当接しているカム当接部52がカム部21にしたがってさらに移動する。これにより、スライダ50は、スプリング60の付勢力に抗して図9及び図10中の矢印B方向へさらにスライド移動して、スライダ50の引き込みが完了する。この状態では、摺動部51は、鍔部31aから離れたままである。
図12は、キーポジションON位置においてソレノイド30が作動した状態におけるソレノイド30とカムシャフト20との関係を示す斜視図である。
図11及び図12に示した、キーポジションON位置においてソレノイド30が作動した場合には、ソレノイド30への通電がONされ、これによりプランジャ31は、没入位置となり、また、スライダ50は、没入位置を維持している。
具体的には、図9及び図10の状態からソレノイド30への通電が行われると、プランジャ31が図11及び図12中の矢印C方向に移動する。このとき、スライダ50がカム部21との係合によって既に引き込まれた状態にあることから、スプリング60が既に圧縮された状態となっており、スプリング60の付勢力は、プランジャ31には作用していない。よって、ソレノイド30がプランジャ31を引き込むために必要な力が小さくて済み、ソレノイド30の小型化や低消費電力化を図ることが可能である。また、この状態では、プランジャ31が引き込まれるので、これに連動して、リンク40が揺動軸41を中心として図11中の矢印D向きに揺動(回転移動)する。これに伴い、規制部43が図12中の矢印E方向に移動して、カムシャフト20の回動規制部22と係合可能な位置まで移動を行う。
図14は、キーポジションACC位置においてソレノイド30が作動した状態におけるソレノイド30とカムシャフト20との関係を示す斜視図である。
図11及び図12に示したキーポジションON位置から、図13及び図14に示したキーポジションACC位置まで図14中の矢印F方向に戻した場合には、ソレノイド30への通電がONのまま維持され、プランジャ31は、没入位置を維持されている。また、スライダ50は、カム当接部52からカム部21が離れるが、プランジャ31の鍔部31aに摺動部51が当接していることから、没入位置を維持している。
ここで、不図示のシフトレバーが「P」位置にされない限り、ソレノイド30への通電が継続される様になっており、プランジャ31は、引き込み位置に保持されたままとなる。したがって、リンク40の規制部43は、カムシャフト20の回動規制部22と係合可能な位置にあって、カムシャフト20がLOCK位置へ回転することを規制しており、仮にLOCK位置へ回転させようとしても、規制部43により回転が阻止される。すなわち、シフトレバーが「P」位置にされない限り、利用者は、キーをLOCK位置へ回転させることができない。
図11及び図12に示したキーポジションON位置において、シフトレバーが「P」位置にされると、ソレノイド30への通電がOFFされるが、図15のようにプランジャ31は、没入位置に維持され、スライダ50も没入位置に維持される。
具体的には、ソレノイド30への通電がOFFされることにより、ソレノイド30からプランジャ31へ作用していた吸引力は解除される。スライダ50に対しては、スプリング60からの付勢力が作用しているが、キーポジションON位置では、カム部21にカム当接部52が当接しており、スライダ50が没入位置に維持される。よって、プランジャ31を突出位置へと移動させる力が作用せず、プランジャ31は、没入位置に維持される。プランジャ31が没入位置に維持されるから、リンク40も揺動することなく、規制部43が回動規制部22と係合可能な位置に留まる。なお、この後に、後述する図16のようにキーがさらにACC位置となることにより、キーがLOCK位置へと回転可能となる。
キーポジションACC位置において、シフトレバーが「P」位置にされると、ソレノイド30への通電がOFFされ、プランジャ31は、中間位置まで移動し、スライダ50も中間位置まで移動する。
具体的には、キーポジションACC位置において、シフトレバーが「P」位置にされることによりソレノイド30への通電がOFFされ、ソレノイド30からプランジャ31へ作用していた吸引力が作用しなくなる。また、キーポジションがACC位置まで回転させられたことにより、カムシャフト20も回転しており、カム部21のカム当接部52が当接する位置が変化する。スライダ50に対しては、常にスプリング60からの付勢力が作用しているので、カム当接部52の移動にしたがってスライダ50が突出方向(図16中の矢印G方向)に移動し、図16に示す位置(中間位置)となる。
したがって、シフトレバーを「P」から「P」以外の位置に動かしてソレノイド30への通電が行われてプランジャ31が駆動されるときには、プランジャ31を付勢するスプリング60の付勢力がプランジャ31にかかっていない。よって、フリー状態のプランジャ31を駆動することができるため、ソレノイドが必要とする駆動力を低く抑えることができ、ソレノイド30の駆動に必要な電力を低減することができる。よって、ソレノイド30を小型化し、消費電力の低減、ソレノイドの発熱を抑えることができる。
また、プランジャ31の引き込み力を小さくすることができるので、引き込み位置にプランジャ31を保持するための少ない電力でプランジャ31を引き込むことができる。これにより、従来のような大きな電力でプランジャを引き込んだ後に小さな電力に切り換える回路を設ける必要がないため、回路構成も簡素化でき、信頼性が向上する上、コスト低減を図ることができる。
さらに、プランジャ31に鍔部31aを形成することにより、スライド移動するスライダ50が係合する係合位置、係合しない非係合位置を簡素な構成で実現でき、動作の信頼性も向上できる。
さらにまた、阻止部材を、揺動軸41を中心に揺動するリンク40により構成したので、プランジャ31の移動量が小さくても、リンク40の規制部43の移動量が大きくなるように変換することができる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
10 ハウジング
10A 第1ハウジング部
10B 第2ハウジング部
11 取付部
12 ロックボルト挿通孔
20 カムシャフト
21 カム部
22 回動規制部
23 溝部
24 後端部
25 嵌合凹部
26 ロック駆動部
30 ソレノイド
31 プランジャ
31a 鍔部
31b 係止突部
32 コネクタ
40 リンク
41 揺動軸
42 係止部
43 規制部
50 スライダ
51 摺動部
52 カム当接部
60 スプリング
70 シリンダ体
71 連結軸部
72 キー挿入孔
73 作動レバー
74 ロータ
75 スプリング
80 イグニッションスイッチ
81 嵌合凹部
82 コネクタ
90 ロック駆動機構
91 リッド
92 スプリング
93 ロックスライダ
93a 開口部
94 ロックボルト
Claims (3)
- ハウジング内に配置され、キーの回転操作に応じてLOCK位置、ACC位置、ON位置及びSTART位置へ回動するカム部を有するカムシャフトと、
プランジャを突出位置と引き込み位置に駆動するソレノイドと、
前記プランジャの駆動により規制位置と許容位置とに切り替え移動可能であって、前記プランジャの引き込み位置となる規制位置では前記カムシャフトのLOCK位置への回転を阻止し、前記プランジャの突出位置となる許容位置では前記カムシャフトのLOCK位置への回転を許容する阻止部材と、
一端部が前記カム部に連動可能に位置し、他端部が前記プランジャと係合可能であって、前記プランジャの引き込み位置への駆動に連動可能なカム連動部材と、
前記プランジャが前記ソレノイドから突出する方向に前記カム連動部材を付勢するスプリングと、
を備え、
前記カム連動部材は、前記カムシャフトがLOCK位置からON位置側に回動することに応じて、前記カム部との連動により前記スプリングの付勢力に抗して前記プランジャの没入位置方向に前記プランジャとは分離して移動する、ステアリングロック装置。 - 請求項1に記載のステアリングロック装置において、
前記プランジャには、鍔部が形成されており、
前記カム連動部材の前記他端部には、前記鍔部と係合する係合状態と、前記鍔部から離間する非係合状態とになることができる摺動部が形成されていること、
を特徴とするステアリングロック装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のステアリングロック装置において、
前記阻止部材は、その中央付近に形成される揺動軸を中心として揺動するリンクであり、一端が前記プランジャと係合し、他端に前記カムシャフトに形成された回動規制部と係合可能な規制部が形成されていること、
を特徴とするステアリングロック装置。
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