JP6365674B2 - 単結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、チョクラルスキー法(Czochralski method、以下、CZ法ともいう)によるシリコン単結晶の製造に際して、シリコン単結晶中の酸素濃度制御並びに、酸素誘起積層欠陥(Oxidation−induced Stacking Fault、以下、OSFともいう)に代表される結晶欠陥の発生を防止するための製造方法に関するものである。
単結晶の製造方法として、ルツボ内の原料融液から結晶を成長させつつ引上げるCZ法が広く行なわれている。このCZ法のシリコン単結晶の製造に際してアルゴンの流量、炉内圧力、融液面と炉内構造物の下端部との距離(以下、湯面間隔ともいう)を調整して、結晶中の酸素濃度制御並びにOSFなどの結晶欠陥を低減している。
例えば、特許文献1には、引上装置にセンサーを追加し、種結晶の高さ位置を基準として、融液面を所定の位置に調節する方法が提案されている。また、特許文献2には、融液面に向けて光を投射し、融液面からの反射光を検知して湯面間隔を調節する方法が提案されている。
また、特許文献3には、直接融液に位置測定装置を接触させて湯面間隔を調節する方法が示されている。また、特許文献4には、輻射防止筒下部の写像を検知して輻射防止筒を上下移動させて湯面間隔を調節する方法が提案されている。また、特許文献5には、融液面上方に配置した基準反射体と融液面との相対距離を測定する方法が提案されている。
特公平5−59876号公報 特開平6−92784号公報 特開平7−330484号公報 特開平7−277879号公報 特開2007−290906号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、炉内構造物が変更されない場合、湯面間隔を所定の距離に再現性よく調節することができるが、一方で、炉内構造物を構成する部品を交換した場合には、その製作寸法誤差や嵌め合い誤差により、湯面間隔の再現性が低下してしまい、結晶欠陥を低減する効果が失われてしまうという問題がある。
これに対し、炉内構造物の下端部の位置を精度良く配置する為には、部品個々の製作寸法精度を良くすることや、嵌め合い誤差が生じ難い形状に変更すること、熱膨張の特性バラツキに対しては、特性バラツキ範囲の限定等を行うことが考えられる。しかしながら、対象となる部品が多数となり、且つ、すべての部品に対して実施する必要があり、部品の製作コストが高価となってしまうという問題がある。
また、特許文献2では、レーザー投光部や受光部、さらにはレーザー光通過部など光学系が複雑になり、測定精度を上げる為には高価な光学系が必要となってしまう。
また、特許文献3の方法では、位置測定装置を融液面に接触させることによって、長さが変化してしまうため、繰り返し精度が悪いという問題がある。
また、特許文献4では、輻射防止筒上下移動機構が必要となり装置が高価になる。さらに、固体のシリコン原料を溶融する過程で発生する融液の飛び跳ねが、輻射防止筒の下面に付着し写像が変化することにより、融液位置の測定が正確に実施できなくなる。
また、特許文献5でも、固体のシリコン原料を溶融する過程で発生する融液の飛び跳ねが、反射体に付着し鏡像が変化することにより、融液位置の測定が正確に実施できなくなるという問題がある。
このように、炉内に局部的に精度を要求する箇所を設けた場合、この部分が機能しなくなる事象が発生することを防ぐことができず、適当な解決手段が望まれていた。
本発明は上記のような問題に鑑みてなされたもので、炉内に局部的に精度を要求する箇所を設けず、且つ炉内構造物を構成する部品が交換された場合でも湯面間隔を所定の距離に調整することができる単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、チョクラルスキー法によりルツボ内の原料融液からワイヤーで単結晶を引上げて育成する際に、前記原料融液の融液面と、該融液面上に配置される炉内構造物の下端部との間隔を所定の距離に調整して、単結晶を育成する単結晶の製造方法であって、
前記融液面上の炉内構造物をプルチャンバーに設置した状態で、前記融液面上の所定の高さにある、基準高さ位置から前記炉内構造物の下端部までの距離を測定し、該測定した距離と、予め設定した前記基準高さ位置から前記炉内構造物の下端部までの距離との差である下端部位置誤差を求め、該下端部位置誤差と、前記基準高さ位置から融液面位置までの距離を加算することによって、前記融液面から前記基準高さ位置までの目標距離を求め、前記融液面の初期位置から前記基準高さ位置までの距離を前記目標距離になるようにすることによって、前記間隔を所定の距離に調整することを特徴とする単結晶の製造方法を提供する。
このようにすることで、炉内に局部的に精度を要求する箇所を設けず、且つ炉内構造物を構成する部品が交換された場合でも、湯面間隔を所定の距離に調整することができる。その結果、単結晶を製造した際に、結晶欠陥を低減することができる。
このとき、前記目標距離を求める際に、前記下端部までの距離を測定した前記融液面上の炉内構造物が、熱膨張によって変化する長さを推定し、予め前記基準高さ位置から前記炉内構造物の下端部までの距離を設定する時に、予め定めた前記炉内構造物の熱膨張基準長さと、前記推定した長さとの差である熱膨張誤差を求め、該熱膨張誤差と、前記下端部位置誤差と、前記基準高さ位置から前記融液面位置までの距離をそれぞれ加算することによって、前記目標距離を求めることが好ましい。
このようにすることで、炉内構造物が熱膨張によって変化した場合であっても、湯面間隔を所定の距離に調整することがより確実にできる。
本発明の単結晶の製造方法であれば、炉内に局部的に精度を要求する箇所を設けず、且つ炉内構造物を構成する部品が交換された場合でも、湯面間隔を所定の距離に調整することができる。その結果、結晶欠陥を低減することができる。
本発明で用いることができる単結晶製造装置の一例を示した概略図である。 本発明で用いることができる単結晶製造装置における距離を測定する箇所或いは、予め距離を定める箇所について示した概略図である。 実施例における単結晶製造装置を用いて、湯面間隔を測定する方法の一例を示した概略図である。 実施例1および比較例1における湯面間隔の目標値との誤差の結果を示した図である。 実施例2および比較例2における湯面間隔の目標値との誤差の結果を示した図である。 実施例3と比較例3における結晶欠陥密度バラツキの結果を示す図である。
以下、本発明について図を参照して詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、本発明の単結晶の製造方法で用いることができる単結晶製造装置について説明する。図1に示すように、シリコン単結晶製造装置1はメインチャンバー2と、それに連通するプルチャンバー3を有している。
メインチャンバー2には、ルツボ4、ルツボ4を保持するルツボ保持軸5、ルツボ4の外周に設けられるヒーター6が配置されている。そして、ルツボ4内に充填した原料多結晶をヒーター6によって加熱することで溶融し、原料融液7としている。
そして、原料融液7の融液面7aの上方にはルツボ保持軸5と同軸上に、種結晶8を保持する為の種結晶ホルダー8a及び、種結晶ホルダー8aを引き上げる為のワイヤー9が設けられている。
また、プルチャンバー3には炉内構造物10が設けられており、融液面7aと炉内構造物10の下端部との間は、湯面間隔11が空いている。
また、ルツボ保持軸5は、ルツボ4を回転及び昇降させる為のルツボ駆動部(不図示)を有している。また、ワイヤー9は、種結晶ホルダー8aを巻き上げ、巻き下げ及び回転させる為のワイヤー駆動部12を有している。
ルツボ駆動部及びワイヤー駆動部12の動作は、制御部13が各駆動部に指令信号を出力することで上下回転動を制御することができる。また、制御部13にはセンサー13aが電気的に接続されている。
次に、本発明の単結晶の育成方法について記載する。
まず、融液面7aの初期位置の調整に先立ち、炉内構造物10を組み立て、プルチャンバー3に設置しておく。この状態で、融液面7a上の所定の高さにある、基準高さ位置14から炉内構造物10の下端部までの距離M(図2参照)を測定して求める。
基準高さ位置14から炉内構造物10の下端部までの距離Mの測定には、専用の長さ測定器や、或いは下記に示すような測定方法などを適宜用いることができる。
例えば、ワイヤー駆動部12及びセンサー13aを用いる場合について説明する。
まず、炉内構造物10の下端部を平坦な板で塞いで平坦面を形成する。次に、ワイヤー駆動部12により種結晶8を巻き下げていく。そして、種結晶8の下端がセンサー13aによって検出された位置から、種結晶8の下端が、炉内構造物10の下端に形成した平坦部に達するまでワイヤー駆動部12によりワイヤー9を巻き下げた位置までの距離を測定する。この測定された距離を、基準高さ位置14から炉内構造物10の下端部までの距離Mとすることができる。
そして、下記の式(1)から、測定により求めた炉内構造物10の下端部までの距離Mと、予め設定した基準高さ位置14から炉内構造物10の下端部までの基準の距離L(図2参照)との差である下端部位置誤差Gを求める。
G=M−L ・・・ 式(1)
このとき、基準高さ位置14から炉内構造物10の下端部までの基準の距離Lは、一つの装置において常に同一の値を使用することが好ましい。便宜的には装置と炉内部材の設計基準寸法を設定することが容易である。
さらに、下記の式(2)のように、基準高さ位置14から融液面位置までの距離H(図2参照)に、上記のようにして得られた下端部位置誤差Gを加算することによって、融液面7aから基準高さ位置14までの目標距離Pを得る。
P=H+G ・・・ 式(2)
このとき、基準高さ位置14から融液面位置までの距離Hは、所望の結晶品質を得るために適切な値に設定した湯面間隔に基準距離Lを加えた値に、結晶引上げ時において種付けより結晶直胴部にかけての工程で湯面位置移動距離と湯面位置変化距離を加えて求めた値を設定することができる。また、一つの装置において、基準高さ位置14から融液面位置までの距離Hの値は常に同一の値を使用することが好ましい。
そして、融液面7aの初期位置を、式(2)によって得られた目標距離Pになるようにすることによって、湯面間隔11を所定の距離に調整する。
このようにすることで、炉内に局部的に精度を要求する箇所を設けず、且つ炉内構造物を構成する部品が交換された場合でも湯面間隔を所定の距離に調整することができる。
このとき、結晶引上げ中に炉内の温度が高温になることによって、炉内構造物10の長さが熱膨張により変化することを考慮して、以下のようにして、目標距離Pの決定をすることがより好ましい。
まず、プルチャンバー3に設置する炉内構造物10の各部品の素材の線熱膨張係数を予め測定しておく。そして、結晶引上げ中の炉内構造物部10の各部品の温度を予め実測する、或いは数値計算シミュレーション等により各部品の温度を求めておく。
そして、炉内構造物10の各部品の温度と、測定により求めた炉内構造物10の各部品の素材の線熱膨張係数を用いて、結晶引上げ中に炉内構造物10が熱膨張によって変化する長さである、熱膨張推定長さE(図2参照)を推定する。
なお、予め基準高さ位置から炉内構造物10の下端部までの距離を設定するときに、予め炉内構造物10の熱膨張基準長さF(図2参照)を定めておく。
このとき、熱膨張基準長さFは、複数の炉内構造物10の素材の線熱膨張係数を測定し、その平均の値を用いて求め、実測あるいは数値計算シミュレーション等により求めた各部品の温度を用いて求めた結晶引上げ中に炉内構造物10が熱膨張によって変化する長さとすることができる。熱膨張基準長さFと各部品の温度は一つの装置において、この値は常に同一の値を使用することが好ましい。
そして、下記に示す式(3)のようにして、熱膨張推定長さEと熱膨張基準長さFとの差である熱膨張誤差Dを求める。
D=E−F ・・・ 式(3)
そして、下記に示す式(4)のように熱膨張誤差Dと、上述の下端部位置誤差Gと、基準高さ位置14から融液面7aまでの距離Hをそれぞれ加算することで、炉内構造物10の熱膨張の誤差を考慮した場合の基準高さ位置14から融液面7aまでの目標距離Pを求めることができる。
P=H+G+D ・・・ 式(4)
このようにすることで、炉内構造物が熱膨張の誤差を有した場合であっても、湯面間隔を所定の距離に調整することがより確実にできる。
このようにして、湯面間隔11を所定の距離に調整した後、ワイヤー駆動部12によりワイヤー9を巻き下げて、種結晶ホルダー8aに保持される種結晶8の先端を融液面7aに接触させる。その後、ルツボ保持軸5及びワイヤー9をそれぞれ所定の回転方向及び回転速度にて回転させながらワイヤー9を所定の速度で巻き上げ、種結晶8を引き上げることで、種結晶8の下にシリコン単結晶が得られる。
このようにして、単結晶の製造を行えば、炉内に局部的に精度を要求する箇所を設けず、且つ炉内構造物を構成する部品が交換された場合でも湯面間隔を所定の距離に調整することができるので、所望の引上速度、温度分布とすることができ、引上げられた単結晶の結晶欠陥を低減することができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図3に示すように、湯面間隔11を測定するために、単結晶製造装置1のメインチャンバー2内に、融液面を模した測定治具15を装着した。測定治具15上には突起物16が配置されている。
突起物16はルツボ保持軸5を介して電源17の一方の出力端子が接続され、炉内構造物10には電源17の他方の出力端子が接続されている。そして、突起物16と炉内構造物10の下端部が接触したときに流れる電流を検出することで、突起物16と炉内構造物10の下端部の接触を電気的に検出することが可能となっている。
まず、炉内構造物10をプルチャンバー3に配置した状態で、基準高さ位置14から炉内構造物10の下端部までの距離M(図2参照)を測定により求めた。そして、前記の式(1)及び式(2)により、基準高さ位置14から融液面までの目標距離P(図2参照)を求めた。そして、該求めた目標距離Pとなるように、測定治具15の初期位置の調整を行った。
その後、測定治具15をルツボ保持軸5によって上昇させ、突起部16と炉内構造物10の下端部との接触を電気的に検出した時点での測定治具15の位置を測定した。そして、該測定した位置から、測定治具15の初期位置の調整を行った位置までの距離に、突起部16の高さを加えた値を測定し、この値をすなわち、融液面と炉内構造物10の下端部との湯面間隔11の距離とした。
続いて、炉内構造物10を構成する複数の部材のうち、5個の部材を交換した後、上記と同様にして基準高さ位置14から炉内構造物10の下端部までの距離Mを測定し、補正目標距離を導出し、融液面7aの初期位置の調整を行った。湯面間隔の測定データが10個になるまで、この操作を繰り返し行い、このときの測定結果を表1に示した。
なお、基準高さ位置14から炉内構造物10の下端部までの基準の距離L(図2参照)は960.7mm、基準高さ位置14から融液面7aまでの距離H(図2参照)は990.70mm、融液面7aと炉内構造物10の湯面間隔11の目標は30mmと予め設定した。
Figure 0006365674
(比較例1)
基準高さ位置14から炉内構造物10の下端部までの測定及び、測定結果に基づいた融液面7aの初期位置の調整を行わなかった以外は、実施例1と同じ炉内構造物10の部品を用いて、湯面間隔11の測定を10回行った。このときの測定結果を表2に示した。
Figure 0006365674
表1、表2に示したように、実施例1は、比較例1に比べて、湯面間隔11の誤差の値が小さくなっていることが分かる。
この実施例1、比較例1の目標設定した湯面間隔11に対する誤差を、比較例1の最大と最小の区間を1としたときの比で、図4に示した。
図4に示すように、実施例1は、比較例1に比べて湯面間隔11のズレが10分の1以下に安定していることが分かる。
(実施例2)
予め融液面7a上に配置される炉内構造物10を構成する各素材の線熱膨張係数を測定した。そして、結晶引上げ中の炉内構造物10の各部品の温度を数値計算シミュレーションにより求めておいた。このようにして求めた炉内構造物10の各部品の温度と、測定により求めた炉内構造物10の各部品の素材の線熱膨張係数を用いて、プルチャンバー3に組み立てた状態の炉内構造物10が、結晶引上げ中に熱膨張によって変化する熱膨張推定長さE(図2参照)を推定した。
なお、実施例1と同様に基準高さ位置14から炉内構造物10の下端部までの基準の距離Lは960.7mm、基準高さ位置14から融液面7aまでの距離Hは990.70mm、融液面7aと炉内構造物10の湯面間隔11の目標は30mmと予め設定した。そして、この時に、炉内構造物10の熱膨張基準長さF(図2参照)を1.44mmと予め定めた
そして、上記式(3)により、熱膨張推定長さEと、予め定めた熱膨張基準長さFとの差を算出し、熱膨張誤差Dを求めた。
その後、実施例1と同様に、プルチャンバー3に炉内構造物10を配置し、基準高さ位置14から炉内構造物10の下端部までの距離Mを測定して求めた。
そして、ここでは、式(4)により炉内構造物10の熱膨張の誤差を考慮した場合の融液面7aの目標距離Pを求めた。そして、目標距離Pになるように融液面7aの初期位置を調整した。
その後、ヒーターにより炉内を加熱して、結晶引上げ中と同じ温度条件にした状態で、湯面間隔11を実施例1と同じようにして測定した。
その後、実施例1と同様に炉内構造物10を構成する複数の部材のうち、5個の部材を交換した。そして、再度上記操作を繰り返し、炉内構造物10の熱膨張の誤差を考慮した場合の融液面7aの目標距離Pを導出し、目標距離Pになるように融液面7aの初期位置を調整し、湯面間隔11の測定を行った。測定データを3個得るまで、この操作を繰り返し行い、このときの測定結果を表3に示した。
Figure 0006365674
表3に示したように、実施例2では目標設定した湯面間隔11に対する誤差を、±0.1mm以内にすることができた。
(比較例2)
炉内構造物10を構成する各素材の線熱膨張係数の測定や、基準高さ位置14から炉内構造物10の下端部までの距離Mの測定を行わず、当然、式(3)及び式(4)による融液面7aの初期位置の調整も行わなかったこと以外は、実施例2と同様にして、実施例2と同じ炉内構造物10の部品を用いて、ヒーターにより炉内を加熱した状態で、湯面間隔11の測定を3回行った。このときの測定結果を表4に示した。
Figure 0006365674
表4に示したように、比較例2では、目標設定した湯面間隔11に対する誤差の値が実施例2に比べて大きい値であった。
これらの実施例2、比較例2の測定結果を、目標設定した湯面間隔11に対する誤差を比較例2の最大と最小の区間を1とした比で、図5に示した。
図5に示したように、実施例2では、比較例2に比べ融液面7aの初期位置の調整後の湯面間隔11のズレは従来の10分の1以内であった。
(実施例3)
実施例2と同じようにして湯面間隔を調整した後、ワイヤー駆動部12によりワイヤー9を巻き下げて、種結晶ホルダー8aに保持される種結晶8の先端を融液面7aに接触させ、その後、ルツボ保持軸及びワイヤーをそれぞれ所定の回転方向及び回転速度にて回転させながらワイヤー9を所定の速度で巻き上げ、種結晶8を引き上げ、シリコン単結晶を育成した。
その後、実施例2と同様に炉内構造物10の部品を交換し、湯面間隔を調整し、シリコン単結晶を育成した。この操作を複数回行い、複数本のシリコン単結晶を得た。
そして、育成した単結晶の結晶欠陥密度を測定した、このときの結晶欠陥密度バラツキを、後述する比較例3における結晶欠陥密度バラツキを1としたときの比で図6に示した。
実施例2の結果から分かるように、本発明では、炉内構造物10の下端部と融液面7aの間隔を所定の距離に対して±0.1mm以内の誤差で調整することができる。
そのため、実施例3のように、その後に、単結晶の育成を行った場合に、図6に示すように、結晶欠陥密度バラツキの比が比較例3と比べて、3分の1程度小さくなっていることが分かる。このように、結晶欠陥品質レベルを安定させることができた。
(比較例3)
融液面7aの初期位置の調整を、特許文献1と特許文献5の方法を組み合わせて行った以外は、実施例3と同様にして複数本のシリコン単結晶を製造した。そして、得られたシリコン単結晶の結晶欠陥密度を測定した。
特許文献5に示される方法によると、反射像を元にした湯面間隔の測定値は±1mm以内のバラツキが見られ、特許文献1と特許文献5の方法を組み合わせて実施しても融液面の初期位置を調整しても±1mm以内の誤差が発生する。その結果、図6に示したように、実施例3に比べて結晶欠陥密度のバラツキが悪かった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (2)

  1. チョクラルスキー法によりルツボ内の原料融液からワイヤーで単結晶を引上げて育成する際に、前記原料融液の融液面と、該融液面上に配置される炉内構造物の下端部との間隔を所定の距離に調整して、単結晶を育成する単結晶の製造方法であって、
    前記融液面上の炉内構造物をプルチャンバーに設置した状態で、前記融液面上であり、前記プルチャンバー内の所定の高さにある、基準高さ位置から前記炉内構造物の下端部までの距離を、前記炉内構造物の下端部を平坦な板で塞いで平坦面を形成し、前記ワイヤーの先端に位置する種結晶ホルダーに保持した種結晶をワイヤー駆動部により巻き下げて前記種結晶を降下させ、前記種結晶が前記基準高さ位置から前記平坦面に達するまでの距離により測定し、該測定した距離と、予め設定した前記基準高さ位置から前記炉内構造物の下端部までの距離との差である下端部位置誤差を求め、該下端部位置誤差と、前記基準高さ位置から融液面位置までの距離を加算することによって、前記融液面から前記基準高さ位置までの目標距離を求め、前記融液面の初期位置から前記基準高さ位置までの距離を前記目標距離になるようにすることによって、前記間隔を所定の距離に調整することを特徴とする単結晶の製造方法。
  2. 前記目標距離を求める際に、前記下端部までの距離を測定した前記融液面上の炉内構造物が、熱膨張によって変化する長さを推定し、予め前記基準高さ位置から前記炉内構造物の下端部までの距離を設定する時に、予め定めた前記炉内構造物の熱膨張基準長さと、前記推定した長さとの差である熱膨張誤差を求め、該熱膨張誤差と、前記下端部位置誤差と、前記基準高さ位置から前記融液面位置までの距離をそれぞれ加算することによって、前記目標距離を求めることを特徴とする請求項1に記載の単結晶の製造方法。
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