JP6365585B2 - 歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造 - Google Patents

歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造 Download PDF

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Description

本発明は、歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造に関する。
下記特許文献1に記載された歩行者用エアバッグ装置では、カウルを構成するカウルパネルの上方に、エアバッグ及びインフレータを有するエアバッグモジュールが配設されている。このエアバッグモジュールは、インフレータのスタッドボルトを用いてカウルパネルの前端部に締結固定されている。
特開2003−252139号公報
ところで、カウルパネルの前端部から車両前方側へ延出されたカウルフロントパネルがカウルに設けられた車両においては、カウルフロントパネルの上方にエアバッグモジュールが配設される場合がある。このカウルフロントパネルは、車両後方側からの片持ち構造とされているため、エアバッグの展開時には、インフレータに作用する反力がカウルフロントパネルに加わることにより、カウルが大きく変形する。その結果、エアバッグの展開方向が安定しなくなる可能性がある。
本発明は上記事実を考慮し、カウルフロントパネルの上方にインフレータが配設された構成において、エアバッグ展開時におけるカウルの変形を効果的に抑制できる歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造は、カウルパネルの前端部からカウルフロントパネルが車両前方側へ延出されたカウルと、前記カウルフロントパネルの上方に車幅方向を長手として配設され、前記カウルフロントパネルに固定されたインフレータと、前記カウルフロントパネルの上方に配設され、前記インフレータから噴出するガスにより車両後方斜め上方側及び車幅方向外側へ膨張展開するエアバッグと、フロントサスペンションタワーに一端部が固定されると共に、前記カウル側へ延出され、前記インフレータの後端よりも車両前方側で前記カウルフロントパネルに固定された支持部材と、を有している。
請求項1に記載の発明によれば、強度及び剛性が高いフロントサスペンションタワーに一端部が固定された支持部材が、カウル側へ延出されている。この支持部材は、インフレータの後端よりも車両前方側でカウルフロントパネルに固定されている。ここで、エアバッグがインフレータからガス供給を受けて車両後方斜め上方側及び車幅方向外側へ膨張展開する際には、インフレータに対して車両前方斜め下方側及び車幅方向内側向きの反力が作用する。この際には、インフレータの後端よりも車両前方側においてカウルフロントパネルが支持部材により支持される。これにより、エアバッグ展開時におけるカウルの変形を効果的に抑制できる。
請求項2に記載の発明に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造は、請求項1において、前記フロントサスペンションタワーは、前記インフレータよりも車両前方側に配置されており、前記支持部材の他端部は、前記カウルパネルに固定されている。
請求項2に記載の発明によれば、支持部材は、インフレータよりも車両前方側に配置されたフロントサスペンションタワーに一端部が固定され、他端部がカウルパネルに固定されている。この支持部材がインフレータの後端よりも車両前方側でカウルフロントパネルに固定されている。これにより、インフレータの作動時におけるカウルフロントパネルの振動を、支持部材を介してカウルパネル等の車両後方側の部材へ逃がすことができる。
請求項3に記載の発明に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造は、請求項2において、前記カウルは、前記カウルパネルが有する前壁、後壁及び底壁と、前記前壁及び前記後壁に固定されたカウルブレースとによって閉断面を形成しており、前記支持部材の他端部は、前記前壁と前記カウルブレースとの固定部に固定されている。
請求項3に記載の発明では、支持部材の他端部がカウルパネルの前壁とカウルブレースとの固定部に固定されている。このカウルブレースは、カウルパネルの前壁及び後壁に固定されており、カウルパネルの前壁、後壁及び底壁と共に閉断面を形成している。この閉断面によって上記の固定部が補強されるので、支持部材の他端部が強固に支持される。これにより、支持部材によるカウルフロントパネルの支持剛性が向上するので、エアバッグ展開時におけるカウルの変形をより一層効果的に抑制できる。
請求項4に記載の発明に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項において、前記インフレータは、車幅方向に並んだ少なくとも2つの締結部において前記カウルフロントパネルに締結固定されており、前記支持部材と前記カウルフロントパネルとの固定部は、前記インフレータが配置された車幅方向の領域内において、少なくとも1つの前記締結部に対して車幅方向に並んでいる。
請求項4に記載の発明によれば、インフレータは、車幅方向に並んだ少なくとも2つの締結部においてカウルフロントパネルに締結固定されている。このインフレータには、前述したように、エアバッグ展開時に車幅方向内側向きの反力が作用する。この際には、上記2つの締結部にも車幅方向内側向きの力が作用する。この点、本発明では、一端部がフロントサスペンションタワーに固定された支持部材と、カウルフロントパネルとの固定部が、インフレータが配置された車幅方向の領域内において、少なくとも1つの上記締結部に対して車幅方向に並んでいる。これにより、上記少なくとも1つの締結部に作用する上記車幅方向内側向きの力を、支持部材により効率よく受け止めることができる。
請求項5に記載の発明に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造は、請求項4において、前記支持部材と前記カウルフロントパネルとの固定部は、前記2つの締結部の間に配置されている。
請求項5に記載の発明では、インフレータが車幅方向に並んだ少なくとも2つの締結部においてカウルフロントパネルに締結固定されているため、カウルフロントパネルにおける上記2つの締結部の間の部位がインフレータによって補強されている。この補強された部位には、支持部材とカウルフロントパネルとの固定部が配置されている。これにより、当該固定部が上記2つの締結部のうちの一方に対して他方とは反対側に離れて配置されている場合と比較して、請求項4の説明で述べた効果が向上する。しかも、通常走行時におけるフロントサスペンションタワーへの入力が、支持部材を介して上記補強された部位に伝達されるので、当該補強された部位におけるカウルフロントパネルの変形が抑制され、支持部材の支持剛性が向上する。その結果、支持部材の一端部が固定されたフロントサスペンションタワーが支持部材によって補強されるので、車両の操縦安定性及び乗り心地性能を向上させることができる。
請求項6に記載の発明に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造は、請求項1〜請求項5の何れか1項において、車幅方向に並んだ左右一対の前記インフレータを有し、前記一対のインフレータは、車幅方向外側の端部に設けられたガス噴出部からガスを噴出すると共に、車幅方向内側の端部同士が接続部材によって接続されている。
請求項6に記載の発明によれば、左右一対のインフレータは、車幅方向内側の端部同士が接続部材によって車幅方向に接続されている。これにより、左右一対のインフレータが車幅方向外側の端部に設けられたガス噴出部からそれぞれガスを噴出する際に、各インフレータに対して車幅方向内側向きに加わる反力を相殺することができる。
請求項7に記載の発明に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造は、請求項1〜請求項4の何れか1項において、左右一対の前記フロントサスペンションタワーに一端部が固定された左右一対の前記支持部材を有し、前記インフレータは、前記カウルフロントパネルの車幅方向中央部に配置され、車幅方向両端部に設けられた左右一対のガス噴出部からガスを噴出する。
請求項7に記載の発明によれば、インフレータは、カウルフロントパネルの車幅方向中央部に配置されており、車幅方向両端部に設けられた左右一対のガス噴出部からガスを噴出する。この際には、インフレータの車幅方向両端部に対して車幅方向内側向きに加わる反力を、インフレータ自体によって相殺することができる。また、この発明では、左右一対のフロントサスペンションタワーに一端部が固定された左右一対の支持部材が、カウル側へ延出され、インフレータの後端よりも車両前方側でカウルフロントパネルに固定されている。このように構成されているので、例えば、左右の支持部材とカウルフロントパネルとの固定部を、上記左右のガス噴出部に対して車両前方側の近傍に配置することができる。これにより、上記ガス噴出時に左右のガス噴出部に加わる車両前方斜め下方側向きの反力を、左右の支持部材によって効率よく受け止めることができる。
請求項8に記載の発明に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造は、請求項1〜請求項7の何れか1項において、前記支持部材は、前記インフレータに対して車両前方斜め下方に位置する支持部を有し、当該支持部が前記カウルフロントパネルに固定されている。
請求項8に記載の発明では、エアバッグ展開時にインフレータに対して車両前方斜め下方側向きに作用する反力の作用方向に上記の支持部が位置する。これにより、当該反力を上記の支持部によって効率よく受け止めることができる。
請求項9に記載の発明に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造は、請求項1〜請求項8の何れか1項において、前記カウルパネルは、前壁、後壁及び底壁を有し、前記前壁の上端部に設けられた前フランジ部に前記カウルフロントパネルの後端部が固定されており、前記カウルは、一端部が前記カウルフロントパネルの後端部に固定されると共に、車両後方側へ延出され、他端部が前記底壁又は前記後壁に固定されたカウルブラケットを有する。
請求項9に記載の発明では、カウルパネルの前壁の上端部に設けられた前フランジ部にカウルフロントパネルの後端部が固定されている。このカウルフロントパネルの後端部には、カウルブラケットの一端部が固定されている。このカウルブラケットは、車両後方側へ延出され、他端部がカウルパネルの底壁又は後壁に固定されている。これにより、カウルフロントパネルが上記のカウルブラケットによって車両後方側から支持されるので、前述した車両前方斜め下方側向きの反力に対するカウルフロントパネルの支持を強化することができる。
請求項10に記載の発明に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造は、請求項1〜請求項9の何れか1項において、前記支持部材の一端部は、前記フロントサスペンションタワーの頂壁部に固定されている。
請求項10に記載の発明によれば、支持部材は、フロントサスペンションタワーの頂壁部に一端部が固定され、当該頂壁部からカウル側へ延出されている。これにより、フロントサスペンションタワー及びカウルの周辺に配設される部品(エンジン、変速装置、補器類など)の車両上方側に支持部材を配設することができるので、支持部材の配設スペースの確保が容易であり、支持部材の形状設定の自由度が向上する。
以上説明したように、本発明に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造では、カウルフロントパネルの上方にインフレータが配設された構成において、エアバッグ展開時におけるカウルの変形を効果的に抑制できる。
本発明の第1実施形態に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造を示す斜視図である。 同車両前部構造を示す平面図である。 図2のF3−F3線に沿った切断面を拡大して示す断面図である。 図2のF4−F4線に沿った切断面を拡大して示す断面図である。 図2のF5−F5線に沿った切断面を拡大して示す断面図である。 図2のF6−F6線に沿った切断面を拡大して示す断面図である。 図1の一部を拡大して示す斜視図である。 図7に示される構成を車両下方側から見た斜視図である。 通常走行時におけるカウルフロントパネルの振動抑制について説明するための図3の一部に対応した断面図である。 図1の一部を拡大した斜視図であり、エアバッグの展開方向について説明するための図である。 エアバッグの展開方向とエアバッグ展開時にインフレータに作用する車両前方斜め下方側向きの反力について説明するための図3の一部に対応した断面図である。 エアバッグ展開時にインフレータに作用する車両前方斜め下方側向きの反力について説明するための図5の一部に対応した断面図である。 エアバッグ展開時にインフレータに作用する車幅方向内側向きの反力について説明するための図2の一部に対応した平面図である。 通常走行時におけるフロントサスペンションタワーの補強について説明するための図2の一部に対応した平面図である。 エアバッグ展開時の状況を示す図6の一部に対応した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造を示す図2に対応した平面図である。 本発明の第3実施形態に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造を示す図2に対応した平面図である。
<第1の実施形態>
本発明の第1実施形態に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造10(以下、「車両前部構造10」と略称する)について、図1〜図15に基づいて説明する。なお、各図においては、図面を見易くする関係から一部の部材の符号を省略している場合がある。また、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印RHは、車両の前方向(進行方向)、上方向、右方向をそれぞれ示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、車両左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。
(構成)
図1及び図2に示されるように、車両前部構造10が適用された自動車Vの前部には、左右一対のエプロンアッパメンバ12と、左右一対のフロントサスペンションタワー14と、フロントウインドシールド16と、カウル30と、エアバッグモジュール60と、左右一対の操安ブレース(支持部材)80とが設けられている。上記のエアバッグモジュール60は、エアバッグ64と、左右一対のインフレータ65とを含んで構成されている。また、この自動車Vの前部には、図3〜図6に示されるように、エンジンコンパートメント18の上端開口を閉塞するフード20(図1及び図2では図示省略)が設けられている。この車両前部構造10は、上記のカウル30と、エアバッグ64と、左右一対のインフレータ65と、左右一対の操安ブレース80とによって構成されている。以下、上記各構成要素について詳細に説明する。
(エプロンアッパメンバ及びサスタワーの構成)
左右のエプロンアッパメンバ12は、例えば鋼板がプレス成形されて形成されたものであり、エンジンコンパートメント18の左右両側において車両前後方向に延在している。左右のエプロンアッパメンバ12の車幅方向内側かつ車両下方側には、左右のフロントサスペンションタワー14(以下、「サスタワー14」と略称する)が配設されている。
左右のサスタワー14は、例えばアルミニウムの鋳物とされている。左右のサスタワー14には、それぞれ前輪用のフロントサスペンション(図示省略)が格納されている。左右のサスタワー14の頂壁部14Aの中央部には、フロントサスペンションの上端部が締結固定されるサスペンション固定部14A1が設けられている。
(フードの構成)
フード20は、エンジンコンパートメント18の上方に配置されている。このフード20は、自動車Vの意匠面を形成するフードアウタパネル22と、フードアウタパネル22の車両下方側に配置されたフードインナパネル24とが外周縁部を結合されて構成されている。これらのフードアウタパネル22及びフードインナパネル24は、例えば鋼板がプレス成形されて形成されている。
(カウルの構成)
カウル30は、フード20の車両後方側において、エンジンコンパートメント18と車室26とを仕切るダッシュパネル28の上方に配置されており、車幅方向に延在している。このカウル30は、カウルパネル31と、カウルサイドパネル32(図1参照)と、カウルアッパパネル33と、カウルフロントパネル34と、左右一対のカウルブレース37(図2及び図5参照)と、左右一対のカウルブラケット38(図2及び図6参照)とを含んで構成されている。カウル30の上記各構成部材は、例えば鋼板がプレス成形されて形成されている。なお、本実施形態では、左右一対のカウルブレース37は、カウル30の他の構成部材よりも厚い鋼板によって形成されている。
カウルパネル31は、○Wカウルとも称される部材であり、車幅方向に延在している。このカウルパネル31は、図3〜図6に示されるように車幅方向から見て車両上方側が開放された断面ハット形状をなしている。具体的には、カウルパネル31は、略車両前後方向に対向した前壁31A及び後壁31Bと、前壁31A及び後壁31Bの下端部を略車両前後方向に連結した底壁31Cとを備えている。前壁31Aの上端部には、車両前方側へ延びる前フランジ部31A1が設けられており、後壁31Bの上端部には、車両後方側へ延びる後フランジ部31B1が設けられている。カウルパネル31の車幅方向両端部には、それぞれカウルサイドパネル32(図1参照)が接合されている。上記の前フランジ部31A1は、本発明における「カウルパネルの前端部」に相当する。
カウルパネル31の底壁31Cの前部の下面には、ダッシュパネル28の上端部(上縁部)が接合されている。また、カウルパネル31の車両後方側には、底壁31Cと後壁31Bとに跨る状態でカウルパネルリインフォースメント31Rが接合されている。また、図3に示されるように、カウルパネル31の底壁31Cの一部には、エアダクト用の開口39が形成されており、底壁31Cの上面における開口39の縁部には、エアダクトブラケット40が取り付けられている。
カウルアッパパネル33は、○Wカウルアッパとも称される部材であり、カウルパネル31の車両上方側で車幅方向に延在している。このカウルアッパパネル33は、カウルパネル31の後フランジ部31B1の上面に後端部(後縁部)が接合されており、後フランジ部31B1から車両前方側へ延出されている。このカウルアッパパネル33は、シール部材41を介してフロントウインドシールド16の下端部(下縁部)を支持している。なお、フロントウインドシールド16の下端部の上方にはワイパ42(図3、図5、図6参照:図1、図2、図7等では図示省略)が配置されており、フロントウインドシールド16の下端には、カウルルーバ43が連結されている。
カウルフロントパネル34は、図2〜図8に示されるように、カウルフロントパネルロア35(以下、「ロアパネル35」と略称する)と、カウルフロントパネルアッパ36(以下、「アッパパネル36」と略称する)とが結合されて構成されている。ロアパネル35は、○Aカウルとも称される部材であり、カウルパネル31の車両前方側で車幅方向に延在している。このロアパネル35は、カウルパネル31の前フランジ部31A1の上面に後端部(後縁部)35Rが接合され、前フランジ部31A1から車両前方側へ延出されている。このロアパネル35は、フロントウインドシールド16よりも車両前方側へ延びており、フード20の後端部(後縁部)の下方に配置されている。上記の後端部35Rは、本発明における「カウルフロントパネルの後端部」に相当する。
アッパパネル36は、○Aカウルアッパとも称される部材であり、ロアパネル35の車両前方側で車幅方向に延在している。このアッパパネル36は、後部がロアパネル35の前部の上面に重ね合わされており、前部がロアパネル35よりも車両前方側へ延びている。このアッパパネル36は、車幅方向に並んだ複数のボルト45及びウェルドナット46を用いてロアパネル35の前部に締結固定されている。このアッパパネル36の前端部(前縁部)36Fは、後述する樹脂カバー51を介してフードシール52を支持する構成になっている。
左右のカウルブレース37は、図2に示されるように、左右のサスタワー14よりも若干車幅方向内側において、自動車Vの車幅方向中央を介した左右両側に配置されている。各カウルブレース37は、図5に示されるように、カウルパネル31の前壁31Aと後壁31Bとの間に架け渡されており、前壁31A及び後壁31Bにそれぞれ固定されている。具体的には、各カウルブレース37は、前フランジ部31A1の上面に重ね合わされた前側締結部37Aと、前側締結部37Aの後端から車両後方側へ延出されたブレース本体37Bと、ブレース本体37Bの後端から車両上方側へ延出されて後壁31Bの前面に接合された後側接合部37Cとを有している。前側締結部37Aは、ボルト47及びウェルドナット48を用いて前フランジ部31A1及び後述する補強ブラケット31Fに締結固定されている。各カウルブレース37は、前壁31A、後壁31B及び底壁31Cと共に閉断面(図12において一点鎖線で囲まれた領域CS参照)を形成している。
左右のカウルブラケット38は、図2に示されるように、左右のカウルブレース37よりも車幅方向中央側において、自動車Vの車幅方向中央を介した左右両側に配置されている。これらのカウルブラケット38に対応してカウルフロントパネル34の後端部35Rには、車両後方側へ延出された左右一対のブラケット締結部35R1(図6参照)が形成されている。各カウルブラケット38は、各ブラケット締結部35R1とカウルパネル31の底壁31Cとの間に架け渡されており、各ブラケット締結部35R1及び底壁31Cにそれぞれ固定されている。
具体的には、各カウルブラケット38は、各ブラケット締結部35R1の下面に重ね合わされ、ボルト49及びナット50を用いて各ブラケット締結部35R1と締結固定された前側締結部38Aと、前側締結部38Aの後端から車両後方斜め下方側へ延出されたブラケット本体38Bと、ブラケット本体38Bの下端から車両後方斜め上方側へ延出され、カウルパネル31の底壁31Cの上面に接合された後側接合部38Cとを有している。なお、本実施形態では、左右のカウルブレース37及び左右のカウルブラケット38が左右非対称の形状に形成されているが、これに限らず、左右のカウルブレース37及び左右のカウルブラケット38が左右対称の形状に形成された構成にしてもよい。また、本実施形態では、左右のカウルブラケット38の後側接合部38Cが底壁31Cに接合されているが、これに限らず、後側接合部38Cが後壁31Bに接合された構成にしてもよい。
(エアバッグモジュールの構成)
エアバッグモジュール60は、歩行者保護エアバッグ装置の主要部を構成しており、カウルフロントパネル34の上方(上面)に配設(載置)されている。このエアバッグモジュール60は、エアバッグカバー61(図3〜図6参照:図1、図2、図7等では図示省略)と、エアバッグ64(図1参照:図2〜図7等では図示省略)と、左右一対のインフレータ65と、を含んで構成されている。
エアバッグカバー61は、図3〜図6に示されるように、カバーロア62とカバーアッパ63とを有しており、車幅方向に延在している。カバーロア62は、例えば板金がプレス成形されて形成されたものであり、車幅方向から見て車両上方側が開放された略ハット形状をなしている。カバーアッパ63は、例えば樹脂によって形成されており、車幅方向から見て車両下方側が開放された略ハット形状をなしている。カバーロア62とカバーアッパ63とは、各々のフランジ部を重ね合わされており、爪嵌合、両面粘着テープ等の手段によって互いに結合されている。これにより、エアバッグカバー61は、車幅方向から見て略矩形の中空体状に形成されている。
なお、前述したカウルフロントパネル34には、エアバッグカバー61の車両前方側で車両上方側へ膨出した膨出部(符号省略)が設けられている。また、エアバッグカバー61の車両前方には、樹脂カバー51が配設されており、当該樹脂カバー51によってカウルフロントパネル34の前部が車両上方から覆われている。この樹脂カバー51は、カバーアッパ63の前端部(前縁部)の上面と前述したアッパパネル36の前端部36Fの上面との間に架け渡されており、爪嵌合、両面粘着テープ等の手段によってカバーアッパ63及び前端部36Fに固定されている。この樹脂カバー51の前端部の上面には、ゴム等からなるフードシール52が取り付けられている。
上記のエアバッグカバー61内には、エアバッグ64(図1参照)と左右一対のインフレータ65とが収納されている。エアバッグ64は、例えば二枚の基布が重ね合わされて外周部を縫製されることにより略C字形(略コ字形)の袋状に形成されている。このエアバッグ64は、左右のインフレータ65から噴出されるガスによって、フード20の後端部とフロントウインドシールド16の下端部との間の隙間から車両後方斜め上方側及び車幅方向外側へ膨張展開する。なお、図10の矢印ED1及び矢印ED2は、エアバッグ64が膨張展開する方向を示している。
エアバッグ64が膨張展開した状態では、図1に示されるように、エアバッグ64のバッグ本体部64Aがフロントウインドシールド16の下端部に沿って車幅方向に延在し、当該バッグ本体部64Aによってフロントウインドシールド16の下端部の前面が覆われる。また、バッグ本体部64Aの車幅方向両端部からは、左右一対のバッグ側部64Bが車両後方斜め上方側へ向けて延出され、これらのバッグ側部64Bによってフロントウインドシールド16の車幅方向両端部及び図示しない左右一対のフロントピラーの前面が覆われる。このエアバッグ64は、蛇腹折り、ロール折りなどの所定の折り畳み方によって折り畳まれた状態でエアバッグカバー61内に収納されている。なお、図2〜図7では、折り畳み状態のエアバッグ64の図示を省略している。また、上述したエアバッグ64の展開形状は一例であり、適宜変更可能である。
左右のインフレータ65は、自動車Vの車幅方向中央を介した左右両側に車幅方向を長手として配置されており、エアバッグカバー61内に車幅方向に間隔をあけて並んでいる。図2に示されるように、左右のインフレータ65は、左右のサスタワー14に対して車両後方側かつ若干車幅方向内側に配置されている。これらのインフレータ65は、インフレータ本体66と、取付ブラケット67とを含んで構成されている。
インフレータ本体66は、所謂シリンダータイプのインフレータであり、軸線方向が略車幅方向に沿う姿勢で配置されている。取付ブラケット67は、例えば板金がプレス成形されて形成されたものであり、車幅方向から見て円弧状に湾曲したブラケット本体67Aを有している。ブラケット本体67Aは、インフレータ本体66の車両上方に配置されており、インフレータ本体66の外周面に巻き付けられた左右一対の固定バンド(金属バンド)68によってインフレータ本体66に固定されている。
ブラケット本体67Aの前縁からは、車両前方側へ向けて左右一対の締結片67Bが延出されている。左右一対の締結片67Bは、車幅方向に間隔をあけて配置されている。左右一対の締結片67Bの前部は、カウルフロントパネル34の前部の上面に重ね合わされており、左右一対のウェルドボルト69及びナット70を用いてカウルフロントパネル34の前部にそれぞれ締結固定されている。これにより、各インフレータ65は、インフレータ本体66の車両前方でカウルフロントパネル34の前部に締結固定されている。なお、以下の説明では、インフレータ65とカウルフロントパネル34とを締結固定した左右一対の締結部のうち、車幅方向内側の締結部を「内側締結部71」と称し、車幅方向外側の締結固定部を「外側締結部72」と称する。これらの内側締結部71及び外側締結部72は、本発明における「2つの締結部」に相当する。
各インフレータ65の車幅方向内側端部(軸線方向一端部)には、図示しないスクイブ(点火装置)が配設されている。さらに、各インフレータ65の内部には、燃焼することにより大量のガスを発生するガス発生剤が充填されている。また、各インフレータ65の車幅方向外側端部(軸線方向他端部)には、ガス噴出部66Aが設けられている。ガス噴出部66Aの周壁には、複数のガス噴出孔が形成されており、各インフレータ65が作動した際には、複数のガス噴出孔からガスが噴出される。なお、本実施形態のインフレータ65は、ガス発生剤を用いるタイプのものであるが、高圧ガスが封入されたタイプのインフレータを用いてもよい。
各インフレータ65は、車室Cのフロアの中央部付近に配設された図示しないコントローラ(エアバッグECU)と電気的に接続されている。コントローラは、自動車Vの図示しないフロントバンパに配設された衝突検知センサ(図示省略)、又は衝突予知センサ(図示省略)と電気的に接続されている。衝突検知センサとしては、例えば、フロントバンパリインフォースメントの前面側にフロントバンパに沿って長尺状の圧力チューブ又は圧力チャンバと圧力センサとを配設するチャンバ方式や光ファイバ方式等が適用可能である。また、衝突予知センサとしては、例えば、歩行者等の衝突体との衝突をミリ波レーダやステレオカメラを使って予知するプリクラッシュセンサ等が適用可能である。
上記のコントローラは、衝突検知センサ又は衝突予知センサからの出力に基づいて歩行者との衝突を検知又は予知した際に、左右のインフレータ65に作動信号を出力する。これにより、各インフレータ65のガス噴出部66Aからエアバッグ64内にガスが噴出され、エアバッグ64が膨張展開する。この際には、フード20の前端部及び後端部のうち少なくとも後端部が、図示しないポップアップフード装置(アクチュエータ)によって、車両上方側へ持上げられる構成になっている(図11、図12、図15参照)。またこの際には、エアバッグカバー61のカバーアッパ63がエアバッグ64の膨張圧を受けてカバーロア62から分離される構成になっている。
(操安ブレースの構成)
左右の操安ブレース(操縦安定ブレース)80は、自動車Vの操縦安定性を向上させるための部材であり、左右のサスタワー14とカウル30との間に車両前後方向に沿って架け渡されている。各操安ブレース80は、金属パイプ等によって長尺状に形成され、車両前後方向を長手として配置された部材本体としてのブレース本体81と、ブレース本体81の長手方向一端部(前端部)に固定されたサスタワー固定部としての固定ブラケット82と、ブレース本体81の長手方向他端側に固定された支持部としてのブラケット部85とを有している。
固定ブラケット82は、サスタワー14の頂壁部14Aの上方(上面)において、サスペンション固定部14A1の車両後方側に配置されている。この固定ブラケット82は、例えば板金がプレス成形されて形成されたものであり、後部が溶接等の手段によってブレース本体81の前端部に固定されている。この固定ブラケット82の前部には、図示しないボルト孔が形成されており、当該ボルト孔に挿通されたボルト83が頂壁部14Aに形成された図示しないボルト孔に挿通されて図示しないナットに螺合している。これにより、固定ブラケット82すなわち操安ブレース80の前端部(一端部)がサスタワー14の頂壁部14Aに締結固定されている。
ブレース本体81は、固定ブラケット82からカウル30側へ延出されている。詳細には、ブラケット本体81は、固定ブラケット82から車両後方側かつ若干車幅方向内側へ延びており、ブレース本体81の後端側は、カウルフロントパネル34の車両下方に配置されている。操安ブレース80の他端部であるブレース本体81の長手方向他端部(後端部)は、前述したカウルブレース37の車両前方に配置されている。
図5及び図8に示されるように、ブレース本体81の後端部には、潰し加工が施されることで平板状のカウル締結部81Rが形成されている。このカウル締結部81Rは、カウルブレース37の前側締結部37Aの上面に重ね合わされており、前述したボルト47及びウェルドナット48を用いて前側締結部37A及びカウルパネル31の前フランジ部31A1に締結固定されている。これにより、カウル30における左右のカウルブレース37の配設部位と左右のサスタワー14とが左右の操安ブレース80を介してそれぞれ接続されている。以下、カウル締結部81Rと前側締結部37Aと前フランジ部31A1との締結部を、「カウルブレース固定部84」と称する。
なお、このカウルブレース固定部84の車両下方側には、補強ブラケット31Fが配置されている。この補強ブラケット31Fは、カウルパネル31の前壁31Aの前面に接合されると共に、上端部に設けられたフランジ部31F1が前フランジ部31A1の下面に重ね合わされている。このフランジ部31F1の下面には、上記のウェルドナット48が接合されており、当該フランジ部31F1と前フランジ部31A1と前側締結部37Aとカウル締結部81Rとが4枚重ねの状態で締結固定されている。この補強ブラケット31Fによってカウルブレース固定部84が補強されている。
ブレース本体81の他端側におけるカウル締結部81Rよりも車両前方側には、ブラケット部85が設けられている。ブラケット部85は、前述したインフレータ65の内側締結部71より若干車幅方向外側でカウルフロントパネル34の前部の下方に配置されており、ブレース本体81の上面から車両上方側へ延びている。このブラケット部85は、インフレータ65に対して車両前方斜め下方に位置している。このブラケット部85は、例えば板金がプレス成形されて形成されたものであり、車幅方向から見て略ハット形状をなしている。
具体的には、ブラケット部85は、カウルフロントパネル34の前部の下面に重ね合わされた上端締結部85Aと、上端締結部85Aの前後両端部から車両下方側へ延びる前脚部85B及び後脚部85Cと、前脚部85Bの下端部から車両前方側へ延びる前側接合部85Dと、後脚部85Cの下端部から車両後方側へ延びる後側接合部85Eとによって構成されている。なお、ブラケット部85の構成は上記に限らず適宜変更可能である。例えば、後脚部85C及び後側接合部85Eが省略された構成にしてもよい。また、ブラケット部85(支持部)の材料は、板金に限らず、金属パイプなどであってもよい。
前側接合部85D及び後側接合部85Eは、ブレース本体81の上面に重ね合わされており、溶接等の手段によってブレース本体81に接合されている。上端締結部85Aは、カウルフロントパネル34のロアパネル35とアッパパネル36とを締結した複数のボルト45及びウェルドナット46のうちの一組を用いてカウルフロントパネル34に締結固定されている。これにより、カウルフロントパネル34の前部がブラケット部85すなわち操安ブレース80によってインフレータ65の車両前方かつ車両下方から支持されている。
なお、以下の説明では、ブラケット部85とカウルフロントパネル34との締結固定部を「操安ブレース固定部86」と称する。この操安ブレース固定部86は、本発明における「支持部材とカウルフロントパネルとの固定部」に相当する。この操安ブレース固定部86は、インフレータ本体66の車両前方に位置しており、インフレータ65の後端65R(図2及び図10参照)よりも車両前方側に配置されている。この後端65Rは、インフレータ本体66において車両前後方向で最も車両後方に位置する部位である。本実施形態では、インフレータ本体66が車幅方向外側へ向かうほど車両後方側に位置するように車幅方向に対して若干傾いているため、インフレータ本体66の車幅方向外側端部にインフレータ65の後端65Rが位置している。
また、この操安ブレース固定部86は、図2、図7、図10に示されるように、インフレータ65が配置された車幅方向の領域内において、内側締結部71及び外側締結部72に対して車幅方向に並んで配置されている。詳細には、この操安ブレース固定部86は、インフレータ65の内側締結部71と外側締結部72との間に配置されると共に、内側締結部71に対して車幅方向外側に隣接して配置されている。
なお、本実施形態では、図2に示されるように、左右の操安ブレース80が左右非対称の形状に形成されているが、これに限らず、左右の操安ブレース80が左右対称の形状に形成された構成にしてもよい。また、本実施形態では、左右の操安ブレース80のブレース本体81に、1又は複数の屈曲部が形成されているが、これに限らず、ブレース本体81が直線状に形成された構成にしてもよい。また、左右の操安ブレース80の形状は、エンジンコンパートメント18内に配設される部品(エンジン、変速装置、補器類など)との関係で適宜変更可能である。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両前部構造10では、強度及び剛性が高いサスタワー14に前端部が固定された操安ブレース80が、カウル30側へ延出されている。この操安ブレース80は、インフレータ65の後端65Rよりも車両前方側でカウルフロントパネル34に固定されており、カウルフロントパネル34の前部を支持している。
ここで、インフレータ65が作動されると、エアバッグ64が車両後方斜め上方側及び車幅方向外側へ膨張展開する(図10の矢印ED1及び矢印ED2参照)。この際には、図11に示されるように、インフレータ65に対して車両前方斜め下方側向きの反力RF1が作用するが、インフレータ65の後端65Rよりも車両前方側においてカウルフロントパネル34が操安ブレース80により支持される。これにより、エアバッグ展開時におけるカウル30の変形を効果的に抑制できる。その結果、エアバッグ64を狙いの位置へ安定して膨張展開させることが可能になる。
また、本実施形態では、操安ブレース80は、前端部に設けられた固定ブラケット82がサスタワー14に固定され、後端部に設けられたカウル締結部81Rがカウルパネル31に固定されている。この操安ブレース80がインフレータ65の後端65Rよりも車両前方側でカウルフロントパネル34に固定されている。これにより、インフレータ65の作動時におけるカウルフロントパネル34の振動を、操安ブレース80を介してカウルパネル31等の車両後方側の部材へ逃がすことができる。その結果、エアバッグ展開時におけるカウル30の変形を一層効果的に抑制できる。
また、本実施形態では、図12に示されるように、操安ブレース80の他端部であるカウル締結部81Rが、カウルパネル31の前壁31Aに設けられた前フランジ部31A1とカウルブレース37との固定部であるカウルブレース固定部84に固定されている。このカウルブレース37は、カウルパネル31の前壁31A及び後壁31Bにそれぞれ固定されており、前壁31A、後壁31B及び底壁31Cと共に閉断面(図12において一点鎖線で囲まれた領域CS参照)を形成している。この閉断面によってカウルブレース固定部84が補強されるので、操安ブレース80のカウル締結部81Rが強固に支持される。これにより、操安ブレース80によるカウルフロントパネル34の支持剛性が向上するので、カウル30の変形をより一層効果的に抑制できる。特に、前述した車両前方斜め下方向きの反力RF1に対するカウル30の変形をより一層効果的に抑制できる。
さらに、本実施形態では、図13に示されるように、インフレータ65は、車幅方向に並んだ内側締結部71及び外側締結部72においてカウルフロントパネル34の前部に締結固定されている。このインフレータ65には、エアバッグ展開時に、前述した車両前方斜め下方側向きの反力RF1に加えて、車幅方向内側向きの反力RF2が作用する。この際には、インフレータ65の内側締結部71及び外側締結部72にも車幅方向内側向きの力F1、F2が作用する。
この点、本実施形態では、操安ブレース80とカウルフロントパネル34との固定部である操安ブレース固定部86が、インフレータ65が配置された車幅方向の領域内において、内側締結部71及び外側締結部72に対して車幅方向に並んでいる。これにより、上記車幅方向内側向きの力F1、F2を、操安ブレース80によって効率よく受け止めることができる。その結果、上記の力F1、F2によるカウルフロントパネル34の変形が抑制されるので、エアバッグ64の展開方向を安定させる効果が一層向上する。
しかも、本実施形態では、上記のようにインフレータ65が内側締結部71及び外側締結部72においてカウルフロントパネル34に締結固定されているため、カウルフロントパネル34における内側締結部71と外側締結部72との間の部位がインフレータ65によって補強されている。そして、この補強された部位に操安ブレース固定部86が配置されている。これにより、例えば、操安ブレース固定部86が内側締結部71に対して車幅方向内側に離れて配置されている場合や、外側締結部72に対して車幅方向外側に離れて配置されている場合と比較して、上述した力F1、F2に対するカウルフロントパネル34の変形抑制効果が向上する。
さらに、本実施形態では、図14に示されるように、通常走行時には、フロントサスペンションからサスタワー14の頂壁部14Aに加えられる車両水平方向の入力FSが、操安ブレース80を介してカウルフロントパネル34に伝達される(図14の矢印FC参照)。この操安ブレース80は、上述のようにカウルフロントパネル34においてインフレータ65により補強された部位に固定されているため、当該補強された部位におけるカウルフロントパネル34の変形が抑制され、操安ブレース80の支持剛性が向上する。その結果、操安ブレース80の前端部が固定されたサスタワー14が操安ブレース80によって補強されるので、自動車Vの操縦安定性及び乗り心地性能を向上させることができる。
なお、操安ブレース80は、サスタワー14とカウルパネル30との間に架け渡されているが、カウルパネル30は板厚が薄い鋼板などによって形成されるため、剛性が低く、サスタワー14から伝達される車両水平方向の入力によって変形し易い。このため、本実施形態のように操安ブレース80がカウルフロントパネル34におけるインフレータ65の周辺部に固定されていない構成の場合、操縦安定性や乗り心地性能の向上を十分に実現することが困難であるが、本実施形態では上述した構成により実現可能である。
また、本実施形態では、操安ブレース80は、図11に示されるように、インフレータ65に対して車両前方斜め下方に位置するブラケット部85を有しており、当該ブラケット部85がカウルフロントパネル34に固定されている。このブラケット部85は、前述した反力RF1の作用方向に位置している。これにより、当該反力RF1をブラケット部85によって効率よく支持することができるので、エアバッグ展開時におけるカウル30の変形を抑制する効果が更に向上する。
また、本実施形態では、図15に示されるように、カウルフロントパネル34の後端部35Rには、カウルブラケット38の前端部である前側締結部38Aが固定されている。このカウルブラケット38は、車両後方側へ延出されており、後端部である後側接合部38Cがカウルパネル31の底壁31Cに固定されている。これにより、カウルフロントパネル34がカウルブラケット38を介して車両後方側から支持されている。これにより、インフレータ65に対して車両前方斜め下方側向きに作用する反力RF1の支持を強化することができるので、エアバッグ展開時におけるカウル30の変形を抑制する効果をより一層向上させることができる。
このように、本実施形態では、車両前後方向の両側からインフレータ65が効率よく支持されることで、車両前方斜め下方側向きの反力RF1によるカウル30の変形が抑制されるので、エアバッグ64の展開方向を効果的に安定させることができる。
また、本実施形態では、操安ブレース80は、重量物であるインフレータ65の後端65Rよりも車両前方側でカウルフロントパネル34に固定されている。これにより、通常走行時におけるカウルフロントパネル34の振動(図9の矢印U及び矢印D参照)を効果的に抑制できる。つまり、フロントパネル34の前部が操安ブレース80によって支持されていない構成の場合、カウルフロントパネル34は、後端部35Rをカウルパネル31に支持された片持ち構造となる。このため、自動車Vの走行中にカウルフロントパネル34の前部側が車両上下方向に大きく振動し、経年の走行時の入力に対してカウル30の耐久性が確保されなくなる可能性がある。この点、本実施形態では、上記のようなカウルフロントパネル34の振動が抑制されるので、カウル30の耐久性を良好に確保することができる。
また、本実施形態では、操安ブレース80は、エンジンコンパートメント18の上端側に位置するサスタワー14の頂壁部14Aに前端部が固定され、当該頂壁部14Aからカウル30側へ延出されている。これにより、サスタワー14やカウル30の周辺に配設される部品(エンジン、変速装置、補器類など)の車両上方側に操安ブレース80を配設することができるので、操安ブレース80の配設スペースの確保が容易であり、操安ブレース80の形状設定の自由度が向上する。
なお、例えばサスタワー14の下端部に結合されるフロントサイドメンバ等の車体骨格部材から車両上方側へ延びる支持部材を配設し、当該支持部材をカウルフロントパネル34に固定することも考えられる。しかしながら、そのような構成の場合、上記の部品(エンジン、変速装置、補器類など)との関係で、支持部材の配設スペースの確保が困難になると共に、支持部材の形状設定の自由度が低下するが、本実施形態ではこれを回避できる。
しかも、本実施形態では、自動車Vの操縦安定性を向上させるための操安ブレース80が、カウル30の変形を抑制するための支持部材として兼用されている。このため、操安ブレース80とは別に支持部材を設ける場合と比較して、自動車Vの質量及び部品点数を低減することができる。
なお、上記第1実施形態では、操安ブレース80とカウルフロントパネル34との固定部である操安ブレース固定部86が、インフレータ65の内側締結部71と外側締結部72との間に配置された構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、操安ブレース固定部86が内側締結部71に対して車幅方向内側に隣接して配置された構成にしてもよいし、操安ブレース固定部86が外側締結部72に対して車幅方向外側に隣接して配置された構成にしてもよい。その場合、操安ブレース固定部86を内側締結部71又は外側締結部72に対して出来るだけ近接して配置させることが好ましい。それにより、前記第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
また、上記第1実施形態では、インフレータ65が、2つの締結部(内側締結部71及び外側締結部72)においてカウルフロントパネル34と固定された構成にしたが、本発明はこれに限らず、インフレータ65が3つ以上の締結部でカウルフロントパネルと固定された構成にしてもよい。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成及び作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図16には、本発明の第2実施形態に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造100が図2に対応した平面図にて示されている。この実施形態は、左右一対のインフレータ65を車幅方向に接続した接続部材102を有する点が第1実施形態とは異なっている。この接続部材102は、例えば金属パイプによって形成されており、左右のインフレータ65の間に車幅方向を長手方向として配置されている。この接続部材102は、例えば長手方向両端部が図示しないブラケットを介して左右のインフレータ65の車幅方向内側端部にそれぞれ固定されている。これにより、左右のインフレータ65は、車幅方向内側の端部同士が接続部材102によって接続され(繋がれ)ている。なお、接続部材102の材料は、金属パイプに限らず適宜変更可能であるが、金属や繊維強化樹脂など、強度及び剛性が高い材料が好ましい。この実施形態では、上記以外の構成は第1実施形態と同様とされている。
この実施形態では、左右のインフレータ65が車幅方向外側の端部に設けられたガス噴出部66Aからそれぞれガスを噴出する際に、左右のインフレータ65に対して車幅方向内側向きに加わる反力RF2が、接続部材102を軸方向に圧縮するように作用する。これにより、上記各反力RF2を相殺することができる。その結果、上記各反力RF2によるカウルフロントパネル34の変形を抑制できるので、エアバッグ64の展開方向を安定させる効果に一層寄与する。
<第3の実施形態>
図17には、本発明の第3実施形態に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造110が図2に対応した平面図にて示されている。この実施形態に係るエアバッグモジュール60は、第1実施形態に係る左右一対のインフレータ65の代わりに、1つのインフレータ112を備えている。このインフレータ112は、カウルフロントパネル34の車幅方向中央部に配置されており、インフレータ本体114と、取付ブラケット116とを有している。インフレータ本体114は、インフレータ65と同様にシリンダータイプのインフレータとされているが、軸線方向両端部にそれぞれガス噴出部114Aを有しており、インフレータ65よりも車幅方向の寸法が大きく設定されている。
取付ブラケット116は、第1実施形態に係る取付ブラケット67と同様の構成とされているが、取付ブラケット67よりも車幅方向の寸法が大きく設定されている。この取付ブラケット116は、インフレータ本体114の上面に固定されたブラケット本体116Aと、ブラケット本体116Aの前縁部から車両前方側へ延出された複数(ここでは3つ)の締結片116Bとを有している。3つの締結片116Bの前部は、それぞれウェルドボルト69及びナット70(図4参照)を用いてカウルフロントパネル34の前部にそれぞれ締結固定されている。これにより、インフレータ112がインフレータ本体114の車両前方でカウルフロントパネル34の前部に締結固定されている。
このインフレータ112は、図示しないコントローラによって作動されることにより、軸線方向両端部に設けられた左右のガス噴出部114Aからガスを噴出する。左右のガス噴出部114Aは、操安ブレース固定部86、すなわち操安ブレース80とカウルフロントパネル34との固定部に対して車両後方の近傍に配置されている。この実施形態では、上記以外の構成は第1実施形態と同様とされている。
この実施形態では、インフレータ112が左右のガス噴出部114Aからガスを噴出する際に、インフレータ112の車幅方向両端部に対して車幅方向内側向きに加わる反力RF2を、インフレータ112自体によって相殺することができる。また、左右のガス噴出部114Aが、左右の操安ブレース固定部86に対して車両後方の近傍に配置されている。これにより、左右のガス噴出部114Aに加わる車両前方斜め下方側向きの反力RF1(図17では図示省略)を、左右の操安ブレース80によって効率的に受け止めることができる。その結果、反力RF1によるカウル30の変形を効果的に抑制できる。
<実施形態の補足説明>
前記各実施形態では、ロアパネル35とアッパパネル36とが結合されてカウルフロントパネル34が構成された例を示したが、本発明はこれに限らず、カウルフロントパネルの構成は適宜変更可能である。例えば、カウルフロントパネルは一枚のパネルによって構成されたものでもよい。
また、前記各実施形態では、サスタワー14(フロントサスペンションタワー)がインフレータ65よりも車両前方側に配置され、操安ブレース80(支持部材)の他端部であるカウル締結部81Rがカウルパネル31に固定された構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、例えばインフレータの車両下方側にフロントサスペンションタワーが配置され、当該フロントサスペンションタワーに支持部材の一端部が固定されると共に、支持部材の他端部がカウルフロントパネルに固定された構成にしてもよい。
また、前記第1実施形態では、操安ブレース固定部86がインフレータ65の車両前方に配置された構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、操安ブレース固定部86がインフレータ65の車両下方に配置された構成にしてもよいし、インフレータ65の車幅方向内方に配置された構成にしてもよい。但し、操安ブレース固定部86は、重量物であるインフレータ65の後端65Rよりも車両前方側に位置することが好ましい。
また、前記各実施形態は、左右一対のカウルブレース37及び左右一対のカウルブラケット38を備えた構成にしたが、本発明はこれに限らず、左右一対のカウルブレース37及び左右一対のカウルブラケット38のうちの全部又は一部が省略された構成にしてもよい。
また、前記各実施形態では、操安ブレース80が、インフレータ65に対して車両前方斜め下方に位置するブラケット部85を有し、当該ブラケット部85がカウルフロントパネル34に固定された構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、ブレース本体81の一部が車両上方側へ屈曲され、当該一部がカウルフロントパネル34に直接固定された構成にしてもよい。
また、前記各実施形態では、操安ブレース80がサスタワー14の頂壁部14Aから車両後方側へ延びた構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、操安ブレース80がサスタワー14における車両後方側の壁部又は車幅方向内側の壁部から車両後方側又は車両上方側へ延びた構成にしてもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造
14 フロントサスペンションタワー
30 カウル
31 カウルパネル
31A 前壁
31A1 前フランジ部(カウルパネルの前端部)
31B 後壁
31C 底壁
34 カウルフロントパネル
37 カウルブレース
38 カウルブラケット
60 エアバッグモジュール
64 エアバッグ
65 インフレータ
66A ガス噴出部
71 内側締結部(インフレータとカウルフロントパネルとの締結部)
72 外側締結部(インフレータとカウルフロントパネルとの締結部)
80 操安ブレース(支持部材)
81R カウル締結部(支持部材の他端部)
82 固定ブラケット(支持部材の一端部)
84 カウルブレース固定部(カウルパネルの前壁とカウルブレースとの固定部)
85 ブラケット部(支持部)
86 操安ブレース固定部(支持部材とカウルフロントパネルとの固定部)
100 歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造
102 接続部材
110 歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造
112 インフレータ
112A ガス噴出部

Claims (10)

  1. カウルパネルの前端部からカウルフロントパネルが車両前方側へ延出されたカウルと、
    前記カウルフロントパネルの上方に車幅方向を長手として配設され、前記カウルフロントパネルに固定されたインフレータと、
    前記カウルフロントパネルの上方に配設され、前記インフレータから噴出するガスにより車両後方斜め上方側及び車幅方向外側へ膨張展開するエアバッグと、
    フロントサスペンションタワーに一端部が固定されると共に、前記カウル側へ延出され、前記インフレータの後端よりも車両前方側で前記カウルフロントパネルに固定された支持部材と、
    を有する歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造。
  2. 前記フロントサスペンションタワーは、前記インフレータよりも車両前方側に配置されており、前記支持部材の他端部は、前記カウルパネルに固定されている請求項1に記載の歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造。
  3. 前記カウルは、前記カウルパネルが有する前壁、後壁及び底壁と、前記前壁及び前記後壁に固定されたカウルブレースとによって閉断面を形成しており、
    前記支持部材の他端部は、前記前壁と前記カウルブレースとの固定部に固定されている請求項2に記載の歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造。
  4. 前記インフレータは、車幅方向に並んだ少なくとも2つの締結部において前記カウルフロントパネルに締結固定されており、
    前記支持部材と前記カウルフロントパネルとの固定部は、前記インフレータが配置された車幅方向の領域内において、少なくとも1つの前記締結部に対して車幅方向に並んでいる請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造。
  5. 前記支持部材と前記カウルフロントパネルとの固定部は、前記2つの締結部の間に配置されている請求項4に記載の歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造。
  6. 車幅方向に並んだ左右一対の前記インフレータを有し、
    前記一対のインフレータは、車幅方向外側の端部に設けられたガス噴出部からガスを噴出すると共に、車幅方向内側の端部同士が接続部材によって接続されている請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造。
  7. 左右一対の前記フロントサスペンションタワーに一端部が固定された左右一対の前記支持部材を有し、
    前記インフレータは、前記カウルフロントパネルの車幅方向中央部に配置され、車幅方向両端部に設けられた左右一対のガス噴出部からガスを噴出する請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造。
  8. 前記支持部材は、前記インフレータに対して車両前方斜め下方に位置する支持部を有し、当該支持部が前記カウルフロントパネルに固定されている請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造。
  9. 前記カウルパネルは、前壁、後壁及び底壁を有し、前記前壁の上端部に設けられた前フランジ部に前記カウルフロントパネルの後端部が固定されており、
    前記カウルは、一端部が前記カウルフロントパネルの前記後端部に固定されると共に、車両後方側へ延出され、他端部が前記底壁又は前記後壁に固定されたカウルブラケットを有する請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造。
  10. 前記支持部材の一端部は、前記フロントサスペンションタワーの頂壁部に固定されている請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の歩行者用エアバッグ装置を備えた車両前部構造。
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