JP6365208B2 - ラバーワッシャ - Google Patents
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Description
前記ラバーワッシャは、前記ラバーワッシャの内面に、前記段付きボルトを締め付けたとき、前記螺子部の外周面と接触する第1リップ部と、前記非螺子部の外周面と接触する第2リップ部と、を一体に有する。
すなわち、ラバーワッシャのボルト穴に段付きボルトを挿通する際、第2リップ部の内径より小さい第1リップ部に、段付きボルトの螺子部の螺子山が接触する。このため、ラバーワッシャのボルト穴において、段付きボルトのセンタリングができる。これにより、第2リップ部に螺子山が接触しにくくなるので、螺子山の接触によって第2リップ部が傷つくことが抑制される。
そして、段付きボルトを締め付けたとき、第2リップ部が非螺子部の外周面と接触する。このため、第2リップ部は、変形され、非螺子部の外周面と面接触する。これにより、第2リップ部は水密リップとして機能するので、非螺子部と第2リップ部との間が水密に保持される。
この結果、段付きボルトを締め付けたとき、非螺子部と第2リップ部との間のボルト水密性を向上することができる。
図1は、実施例1のラバーワッシャが適用された車体の全体斜視図を示し、図2は、図1のSA−SA線端面図を示し、図3は、図1のSB−SB線端面図を示している。また、図4は、実施例1のラバーワッシャと段付きボルトと共有ブラケットとの分解斜視図を示し、図5は、図4のII−II線断面図であって、ボルト穴に段付きボルトを挿通する際の断面図を示し、図6は、図4のIII−III線断面図を示している。以下、図1〜図6に基づき全体構成を説明する。
実施例1のラバーワッシャにおける作用を、「段付きボルトの締め付け作用」、「ラバーワッシャの特徴的作用」、「ラバーワッシャの他の特徴的作用」、に分けて説明する。
図1に示す車体1は、前述したとおり、図外のルーフラックやルーフキャリア等の車外装備品を後付けすることが可能ないわゆるワンボックスの車体である。その車外装備品を後付けするため、図2〜図3に示すように、レール溝部3に貫通孔3aが開けられ、その貫通孔3aの下部にウェルドナット4が取り付けられている。また、そのウェルドナット4と貫通孔3aは、車外装備品を付けない状態では、段付きボルト5等により塞がれている。ここでは、段付きボルト5を、貫通孔3aに挿通し、ウェルドナット4に締め付ける作用を説明する。
このように、段付きボルト5を、貫通孔3aに挿通し、ウェルドナット4に締め付ける。
例えば、セットプレートの外周縁部と開口部の外周部とによって挟持され、開口部にセットプレートを固定する段付きボルトが挿入されるリング状のシール材(ワッシャ)を比較例とする。この比較例のシール材は、弾性体であり、シール材の内周面が段付きボルトの段部(非螺子部)の外周面に密着することで、シール材と段付きボルトとの間の水密性の向上を狙っている。
すなわち、ラバーワッシャ7のボルト穴7aに段付きボルト5を挿通する際、第2リップ部7fの内径より小さい第1リップ部7eに、段付きボルト5の螺子部5cの螺子山(外周面5b1)が接触する(図5)。このため、ラバーワッシャ7のボルト穴7aにおいて、段付きボルト5をセンタリングすることができる(センタリング機能)。これにより、第2リップ部7fに螺子山が接触しにくくなるので、螺子山の接触によって第2リップ部7fが傷つくことが抑制される。
そして、段付きボルト5を締め付けたとき、非螺子部5bの外周面5b1は第2リップ部7fと接触する(図2〜図3)。このため、第2リップ部7fは、変形され、非螺子部5bの外周面5b1と面接触する。これにより、第2リップ部7fは水密リップとして機能するので、非螺子部5bと第2リップ部7fとの間が水密に保持される。つまり、図7と図8に示すように、段付きボルト5の頭部5aの座面5a4と共有ブラケット6との間から水等が浸入した場合(矢印W1)も、共有ブラケット6とラバーワッシャ7のブラケット接触面7bとの間から水等が浸入した場合(矢印W2)も、水密リップとして機能する第2リップ部7fが段付きボルト5の螺子部5cやウェルドナット4(車内側)への水等の侵入を防いでくれる。
この結果、段付きボルト5を締め付けたとき、非螺子部5bと第2リップ部7fとの間のボルト水密性を向上することができる。
実施例1では、ラバーワッシャ7は、ラバーワッシャ7のルーフパネル接触面7cに、ラバーワッシャ7のボルト穴7aを取り囲む第3リップ部7gを一体に有している構成を採用した(図2〜図3と図5)。
すなわち、段付きボルト5を締め付けたとき、第3リップ部7gはルーフパネル2aと接触する(図2〜図3)。このため、第3リップ部7gは、変形され、ルーフパネル2aと面接触する。これにより、第3リップ部7gは水密リップとして機能するので、ルーフパネル2aと第3リップ部7gとの間が水密に保持される。つまり、図7と図8に示すように、ルーフパネル接触面7cとルーフパネル2aとの間から水等が浸入した場合(矢印W3)、水密リップとして機能する第3リップ部7gが段付きボルト5の螺子部5cやウェルドナット4(車内側)への水等の侵入を防いでくれる。
したがって、段付きボルト5を締め付けたとき、ルーフパネル2a(被締結部材)と第3リップ部7gとの間のルーフパネル水密性(被締結部材水密性)を向上することができる。
すなわち、ラバーワッシャ7のボルト穴7aに段付きボルト5を挿通する際、第2リップ部7fが有するガイド傾斜面7f1により、段付きボルト5がラバーワッシャ7のボルト穴7aへ導かれる。
したがって、ラバーワッシャ7のボルト穴7aに段付きボルト5を挿通する際、段付きボルト5を挿通しやすい。
すなわち、段付きボルト5を締め付けるとき、共有ブラケット6とラバーワッシャ7との摩擦抵抗力は、共有ブラケット6と頭部5aの座面5a4との摩擦抵抗力よりも大きい。このため、段付きボルト5を締め付けるとき、ラバーワッシャ7と段付きボルト5の共回りが抑制される。
したがって、段付きボルト5を締め付けるとき、ラバーワッシャ7が段付きボルト5と共回りすることを抑制することができる。つまり、段付きボルト5を締め付けるとき、締め付けやすい。
加えて、段付きボルト5を締め付け後、共有ブラケット6とラバーワッシャ7との摩擦抵抗力により、ラバーワッシャ7が回転することを抑制できる。このため、段付きボルト5が緩むことを抑制できる(ボルト締結力の確保)。
すなわち、両方のラバーワッシャ7,7のボルト穴7a,7aと共有ブラケット6のボルト穴6a1,6b1にそれぞれ段付きボルト5,5を挿通した状態で、一方の段付きボルト5(図3の車体の前方)を締め付けるとき、他方のラバーワッシャ7と段付きボルト5(図3の車体の後方)が、共有ブラケット6と一方の段付きボルト5の共回りを抑制する回り止めストッパとして機能する。つまり、共有ブラケット6と他方のラバーワッシャ7との摩擦抵抗力と、他方のラバーワッシャ7のボルト穴7aと第2ボルト穴6b1への他方の段付きボルト5の挿通と、が回り止めストッパとして機能する。
したがって、段付きボルト5を締め付けるとき、共有ブラケット6が一方の段付きボルト5と共回りすることを抑制することができる。つまり、段付きボルト5を締め付けるとき、締め付けやすい。加えて、図3に示すように、隣接した2か所に段付きボルト5を締め付けるときに、それぞれの段付きボルト5を締め付けやすくなる。
すなわち、両方のラバーワッシャ7,7のボルト穴7a,7aと共有ブラケット6のボルト穴6a1,6b1にそれぞれ段付きボルト5を挿通した状態で、先に、第1ボルト穴6a1に挿通した段付きボルト5をウェルドナット4に締め付けて、段付きボルト5とラバーワッシャ7の位置を確定させる。そして、第2ボルト穴6b1に挿通した段付きボルト5をウェルドナット4に締め付ける(図3)。このとき、第2ボルト穴6b1の中心に対し、ウェルドナット4と貫通孔3aの位置がずれていても、第2ボルト穴6b1の径R4は第1ボルト穴6a1の径R3より大きく設定され、第2ブラケット部6bの車体前後方向の長さL2は第1ブラケット部6aの車体前後方向の長さL1より長く設定されているので、段付きボルト5とラバーワッシャ7の位置をウェルドナット4と貫通孔3aの位置に合わせて、変更することができる。このため、変更位置で段付きボルト5をウェルドナット4に締め付けることができる(図3)。
したがって、段付きボルト5を締め付けるとき、ウェルドナット4と貫通孔3aの組み付け誤差を吸収することができる。
実施例1のラバーワッシャにあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
ラバーワッシャ7は、ラバーワッシャ7の内面7dに、段付きボルト5を締め付けたとき、螺子部5cの外周面5c1と接触する第1リップ部7eと、非螺子部5bの外周面5b1と接触する第2リップ部7fと、を一体に有する(図5)。
このため、段付きボルト5を締め付けたとき、非螺子部5bと第2リップ部7fとの間のボルト水密性を向上することができる。
このため、(1)の効果に加え、段付きボルト5を締め付けたとき、被締結部材(ルーフパネル2a)と第3リップ部7gとの間の被締結部材水密性(ルーフパネル水密性)をより向上することができる。
このため、(1)または(2)の効果に加え、ラバーワッシャ7のボルト穴7aに段付きボルト5を挿通する際、段付きボルト5を挿通しやすい。
このため、(1)〜(3)の効果に加え、段付きボルト5を締め付けるとき、ラバーワッシャ7が段付きボルト5と共回りすることで、ラバーワッシャ7のリップ部7f,7gが摩耗・損傷することを抑制することができる。
このため、(4)の効果に加え、段付きボルト5を締め付けるとき、共有ブラケット6が一方の段付きボルト5と共回りすることで、ラバーワッシャ7のリップ部7f,7gが摩耗、損傷することを抑制することができる。
2 ルーフ(被締結部材)
2a ルーフパネル(被締結部材)
5 段付きボルト(ルーフラックボルト)
5a 頭部
5b 非螺子部
5b1 非螺子部の外周面
5c 螺子部
5c1 螺子部の外周面
6 共有ブラケット(ブラケット)
6a1 第1ボルト穴
6b1 第2ボルト穴
7 ラバーワッシャ(ワッシャ)
7a ラバーワッシャのボルト穴
7c ルーフパネル接触面(被締結部材接触面)
7d ラバーワッシャの内面
7e 第1リップ部
7f 第2リップ部
7f1 傾斜面、ガイド傾斜面
7g 第3リップ部
R1 非螺子部の径
R2 螺子部の径
Claims (5)
- 頭部と螺子部との間に、前記螺子部よりも大径の非螺子部を有する段付きボルトとの組み合わせで用いられるラバーワッシャであって、
前記ラバーワッシャは、前記ラバーワッシャの内面に、前記段付きボルトを締め付けたとき、前記螺子部の外周面と接触する第1リップ部と、前記非螺子部の外周面と接触する第2リップ部と、を一体に有する
ことを特徴とするラバーワッシャ。 - 請求項1に記載されたラバーワッシャにおいて、
前記ラバーワッシャは、前記段付きボルトを締め付けたとき、前記段付きボルトによって締結される被締結部材と接触する被締結部材接触面に、前記ラバーワッシャのボルト穴を取り囲む第3リップ部を一体に有する
ことを特徴とするラバーワッシャ。 - 請求項1又は請求項2に記載されたラバーワッシャにおいて、
前記第2リップ部は、前記ラバーワッシャのボルト穴に前記段付きボルトを挿通する際、前記段付きボルトを前記ボルト穴へ導くガイド傾斜面を有する形状とした
ことを特徴とするラバーワッシャ。 - 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載されたラバーワッシャにおいて、
前記段付きボルトの頭部と前記ラバーワッシャとの間に、前記段付きボルトが挿通されるボルト穴を有するブラケットを介在させた
ことを特徴とするラバーワッシャ。 - 請求項4に記載されたラバーワッシャにおいて、
前記ブラケットを、前記段付きボルトがそれぞれ1つずつ挿通されるボルト穴を2つ有する共有ブラケットとした
ことを特徴とするラバーワッシャ。
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