JP2007225089A - ダイナミックダンパ及びこれを備えたシャフト支持装置 - Google Patents

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保之 中川
Hirokazu Moroto
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Abstract

【課題】座金及び防振部材のボルトからの脱落を確実に防止し得る取り扱い容易な、かつ、ボルト雄ねじ部の損傷や座金の噛込みによりボルトが緩むのを確実に防止し得るダイナミックダンパ及びシャフト支持装置を提供する。
【解決手段】雄ねじ部11aと頭部11bの間に雄ねじ部外径d1より軸径の小さい軸部11cを有するボルト11と、ボルト11が貫通した貫通穴部12aを有する座金12と、ボルト11及び座金12の間に介在する防振部材13とを備えたダイナミックダンパにおいて、座金12の貫通穴部12aが内周凹凸形状を有するとともに軸部11cの軸径より大きくかつ雄ねじ部11aの外径d1より小さい内径d3を有し、この貫通穴部12aが雄ねじ部11aに係合したとき雄ねじ部11aに対応する雌ねじ部として機能し、雄ねじ部11aが貫通穴部12aを貫通したとき座金12が雄ねじ部11aによりボルト11上で抜け止めされる構成を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダイナミックダンパ及びこれを備えたシャフト支持装置、特に車両のプロペラシャフトのような動力伝達用のシャフトを車体側部材に支持させるのに好適なダイナミックダンパ及びこれを備えたシャフト支持装置に関する。
車両のプロペラシャフトは、パワーユニットと駆動輪側との相対的な変位や姿勢変化に追従しながら動力伝達をなし得るようにユニバーサルジョイント部を有しているが、そのジョイント部付近でシャフト支持装置によりサポートベアリングを介して車体側部材に回転可能に支持される場合がある。
そのようなシャフト支持装置としては、プロペラシャフトが挿入されたサポートベアリングをブラケットで下方から支持しつつ、そのブラケットを車体側部材にボルトで締結するようになっているものが多い。
また、プロペラシャフトを含む車両のパワートレーン系は振動を生じ易いので、制振のための2次振動系を構成するダイナミックダンパを設けて、プロペラシャフト側から車体側への振動伝達を抑制する工夫もなされている(例えば、特許文献1、2参照)。
この種のダイナミックダンパは、例えばボルトの軸部を取り囲むとともにボルトによって車体側部材に締結される筒状金具部と、所定の質量を有する質量部と、その質量部を筒状金具部に弾性支持する弾性部とを有している(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−150511号公報 特開2003−294025号公報 特開2000−337431号公報
しかしながら、従来のダイナミックダンパ及びこれを備えたシャフト支持装置にあっては、例えばプロペラシャフトの中間部分を支持するセンタサポートベアリングにダイナミックダンパを装着する場合、作業者がダイナミックダンパの要部である防振部材及び座金にボルトを挿入し、そのボルトでセンターサポートベアリングの取付ブラケットを車体側部材に締結固定することにより、それと同時にボルト挿入後のダイナミックダンパを車体側部材に装着していた。そのため、ボルト挿入後の防振部材や座金がボルトから外れないようにダイナミックダンパを保持したままサポートベアリングの固定作業を行なう必要があり、作業性が悪かった。また、ボルト挿入後のダイナミックダンパを取付け作業中に作業者が落としてしまったりすると、ボルト、座金及び防振部材がばらばらになってしまうという問題があった。
これに対し、例えば内周部に複数の突起を有する菊形の座金を使用したりして脱落防止を図ることが考えられるが、そのような座金がボルトの雄ねじ部に嵌合したままでボルトがねじ込まれると、座金が雄ねじ部に食い込んで雄ねじ部を損傷させてしまったり、取付ブラケットのボルト挿通穴(例えば小判上の穴)や車体側部材の雌ねじ穴部に座金の内径部分が噛み込んでしまったりする場合があり、それが原因となってボルトが緩んでしまう可能性がある。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、座金及び防振部材のボルトからの脱落を確実に防止し得る取り扱い容易な、かつ、ボルト雄ねじ部の損傷や座金の噛込みによりボルトが緩むのを確実に防止し得るダイナミックダンパ及びシャフト支持装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的達成のため、(1)雄ねじ部と頭部の間に該雄ねじ部の外径より軸径の小さい軸部を有するボルトと、前記ボルトが貫通した貫通穴部を有する座金と、前記ボルト及び前記座金の間に介在する防振部材とを備えたダイナミックダンパにおいて、前記座金の貫通穴部が内周凹凸形状を有するとともに前記軸部の軸径より大きくかつ前記雄ねじ部の外径より小さい内径を有し、該貫通穴部が前記雄ねじ部に対応する雌ねじ部として機能し、前記雄ねじ部が前記貫通穴部を貫通したとき前記座金が前記雄ねじ部により前記ボルト上で抜け止めされるものである。
この構成により、ボルトの雄ねじ部に座金の貫通穴部を係合させて両者を相対回転させると、ねじの進みによりボルトの雄ねじ部を座金の貫通穴部に貫通させることができ、貫通後には座金や防振部材がボルトの雄ねじ部により抜け止めされることになる。また、座金が雄ねじ部に係合していたとしても、ボルトの締め付け時には座金が雄ねじ部から離脱することになり、ボルトの雄ねじ部の損傷や座金の噛み込みといった問題もなくなる。
上記(1)の構成を有するダイナミックダンパにおいては、(2)前記座金の貫通穴部が、前記雄ねじ部の谷の径より大きくかつ前記谷の径より該雄ねじ部の有効径に近い内径を有するのがよい。これにより、ボルトの雄ねじ部を座金の貫通穴部に貫通させる作業が容易となり、雄ねじ部も傷付き難くなるし、ボルトの軸部の径を十分に確保できる。
上記(2)の構成を有するダイナミックダンパにおいては、(3)前記貫通穴部の内径が前記雄ねじ部の有効径以上であるのがよい。これにより、ボルトの雄ねじ部を座金の貫通穴部に貫通させる作業がさらに容易となり、雄ねじ部もより傷付き難くなるし、ボルトの軸部の径も大きくできる。
上記(1)の構成を有するダイナミックダンパにおいては、(4)前記貫通穴部が前記ボルトの雄ねじ部に対応する螺旋状のねじ溝を有するのがよい。これにより、通常のねじ切りと同様かねじ溝の浅いほぼ同様の加工ができ、座金の加工が容易となる。
上記(1)の構成を有するダイナミックダンパにおいては、(5)前記防振部材が、前記ボルトの軸部を取り囲む筒状金具部と、所定の質量を有する質量部と、該質量部を前記筒状金具部に弾性支持する弾性部とを有し、前記座金が前記筒状金具部と前記ボルトの雄ねじ部との間に遊嵌されているのがよい。これにより、ボルトを挿入し座金を装着したダイナミックダンパが取り扱い容易な組立体となる。
上記(1)の構成を有するダイナミックダンパにおいては、(6)前記座金が前記雄ねじ部のピッチ以上の板厚を有するのが好ましい。これにより、座金の貫通穴部内に雌ねじの1リード分が設けられ、貫通穴部が全周にわたりボルトの雄ねじ部の外径より小径となるから、確実な抜け止めが可能となる。
あるいは、本発明は、(7)車両のパワーユニットから駆動輪側に動力を伝達するシャフトと前記車両の一部を構成する車体側部材との間にサポートベアリングを介在させ、該サポートベアリングをブラケットを介してボルトにより前記車体側部材に取り付けるようにしたシャフト支持装置において、前記ボルトと前記ブラケットの間に位置する座金と、前記ボルト及び前記座金の間に介在する防振部材とがダイナミックダンパを構成し、前記ボルトが雄ねじ部と頭部の間に該雄ねじ部の外径より軸径の小さい軸部を有するとともに前記座金の貫通穴部を貫通し、前記座金の貫通穴部が内周凹凸形状を有するとともに前記軸部の軸径より大きくかつ前記雄ねじ部の外径より小さい内径を有し、該貫通穴部が前記雄ねじ部に対応する雌ねじ部として機能し、前記雄ねじ部が前記貫通穴部を貫通したとき前記座金が前記雄ねじ部により前記ボルト上で抜け止めされるものである。
この構成により、ボルトの雄ねじ部に座金の貫通穴部を係合させて両者を相対回転させ、ねじの進みによりボルトの雄ねじ部を座金の貫通穴部に貫通させるだけで、その貫通後には座金がボルトの雄ねじ部により抜け止めされることになるから、シャフトを車体側部材に支持させる際には、座金やダイナミックダンパがボルトから外れなくなる。また、座金が雄ねじ部に係合していたとしても、ボルトの締め付け時には座金が雄ねじ部から離脱することになり、座金によるボルトの損傷や座金の噛込みといった問題が生じなくなる。
本発明によれば、ボルトの雄ねじ部に座金の貫通穴部を係合させ両者を相対回転させて雄ねじ部を座金の貫通穴部に貫通させることができ、貫通後には座金や防振部材がボルトの雄ねじ部により抜け止めされるようにしているので、取付け作業時に座金や防振部材が脱落したり、ボルト損傷や座金の噛込みよってボルトがゆるんだりするのを確実に防止し得るダイナミックダンパを提供することができる。
また、本発明によれば、ボルトの雄ねじ部を座金の貫通穴部にねじで貫通させた後には座金をボルトの雄ねじ部で抜け止めさせるので、シャフトを車体側部材に支持させるときに座金や防振部材等がボルトから外れたり、ボルトの締め付け時のボルト損傷や座金の噛込みによってボルトがゆるんだりするのを確実に防止し得るシャフト支持装置を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜図4は、本発明の一実施形態に係るダイナミックダンパ及びこれを備えたシャフト支持装置を示す図であり、図1にそのダイナミックダンパの構成を示している。
図1に示すように、本実施形態のダイナミックダンパ10は、ボルト11と、座金12と、ボルト11及び座金12の間に介在するダンパユニット13(防振部材)とを備えている。
ボルト11は、首下の先端側に位置する例えばメートルねじの雄ねじ部11aと、所定の工具に係合しねじ回し操作される例えば六角形の頭部11bと、雄ねじ部11a及び頭部11bの間に位置する雄ねじ部11aの外径より軸径の小さい軸部11cとを有しており、軸部11cには頭部11bに隣接する若しくは頭部11bと一体となった外側の小径座金11dが設けられている。
座金12は、ボルト11が貫通した貫通穴部12aを有する円形のもので、貫通穴部12aの内径はボルト11の軸部11cの軸径d2よりわずかに大きくなっている。座金12の外径は、ダンパユニット13の上端部外径とほぼ等しく設定されている。
この座金12は、ボルト締付け状態での面圧に十分に耐え得る硬質の材料、例えば高張力鋼板からなり、例えば防錆のための公知の表面処理(例えばメッキ処理)を施したものとなっている。
また、座金12は、ボルト11の雄ねじ部11aの1ピッチ(例えばM10のねじで1.5mm)以上の板厚tを有しており、図1に示す座金12の場合、雄ねじ部11aのねじの2ピッチ分の板厚tを有している。
さらに、座金12は、ボルト11が挿通されたダンパユニット13とボルト11の雄ねじ部11aの間(ボルト11の頭部11bと座金12の間)において軸部11cに遊嵌されており、この座金12の貫通穴部12aとボルト11の間の隙間は、前記遊嵌の状態を安定確保するために例えば0.1mm以上に設定されている。
ダンパユニット13は、ボルト11の軸部11cを取り囲む筒状部分21aの一端にこれより大径のフランジ部21bが固着された筒状金具部21と、ダイナミックダンパの振動系における所定の質量を有する質量部22と、この質量部22を筒状金具部21に弾性支持するゴム様の粘弾性体からなる弾性部23とを有しており、弾性部23は筒状金具部21及び質量部22に加硫接着されている。
一方、座金12の貫通穴部12aは、その内周に凹凸形状を有するとともにボルト11の雄ねじ部11aの外径d1より小さい内径d3を有しており、ボルト11の雄ねじ部11aに係合したときに、この座金12の貫通穴部12aが雄ねじ部11aに対応する雌ねじ部として機能するようになっている。
具体的には、座金12の貫通穴部12aの内径は、ボルト11の雄ねじ部11aのねじ山(詳細は図示していない)の谷の径d4より大きい内径であって、谷の径d4より雄ねじ部11aの有効径d5に近い内径である。なお、図1では座金12の貫通穴部12aの内径を、ボルト11の雄ねじ部11aの有効径d5よりわずかに小さく例示したが、雄ねじ部11aの有効径d5以上であってもよい。座金12の貫通穴部12aの内径d3がボルト11の雄ねじ部11aの外径d1より小さいことは上述の通りである。
また、図1に拡大して示すように、座金12の貫通穴部12aは、本実施形態では、螺旋状に形成された台形断面のねじ山状の突条12j(凸部)と、その間に形成されるV字形断面の螺旋溝12k(凹部、螺旋状のねじ溝)とを有している。もっとも、突条12jは螺旋状に配列された複数の突起であってもよいし、台形断面でなく半円形等のような丸みを帯びた断面形状でもよい。要は、貫通穴部12aの内周に突条12jのようなの凸部と螺旋溝12kのような凹部とが存在することで座金12の貫通穴部12aがボルト11の雄ねじ部11aに対応する雌ねじ穴として機能し得ればよい。
図2〜図4は、上述のように構成されたダイナミックダンパ10を一対用いる本実施形態のシャフト支持装置を示している。
図2において、プロペラシャフト31は、詳細は図示しない車両のパワーユニット32から駆動輪側の終減速装置34に動力を伝達するものであり、パワーユニット32と駆動輪側の終減速装置34の相対的な変位や姿勢変化に追従しながら動力伝達するために両端側のユニバーサルジョイント部31a,31bと、中間のユニバーサルジョイント部31cとを有している。そして、プロペラシャフト31の中間部が中間のユニバーサルジョイント部31c付近でシャフト支持装置40によりセンターサポートベアリング35を介して車体側部材51(図4参照)に回転可能に支持されている。
具体的には、プロペラシャフト31を構成するシャフト31f,31rのうち車両前方側のシャフト31fの後端部にセンターサポートベアリング35が装着され、そのセンターサポートベアリング35がブラケット41を介して車体側部材51に取り付けられている。
図3に示すように、ブラケット41は両端部に互いに平行な長穴状のボルト挿通穴41a,41bを有しており、各ボルト挿通穴41a,41bは、ボルト11の雄ねじ部11aの外径d1より大きい穴幅(短径寸法)と、その穴幅より大きいものの座金12の外径(ダンパユニット13の上端部外径)より小さい車両前後方向への長さを有している。そして、ブラケット41のこれらボルト挿通穴41a,41bには、左右のダイナミックダンパ10のボルト11が挿通されている。また、ブラケット41の長手方向中間部は、センターサポートベアリング35のベアリング部35aを弾性支持する環状サポート部35bの外周に沿って円曲しており、ブラケット41の屈曲又は湾曲部分は適度に曲げ加工又はリブが設けられて所要の剛性が確保されている。
図4に示すように、シャフト支持装置40においては、プロペラシャフト31の左右でそれぞれ、ボルト11とブラケット41の間に位置する座金12と、ボルト11及び座金12の間に介在するダンパユニット13とが、ボルト11により車体側部材51に締結されたダイナミックダンパ10を構成している。そして、各ダイナミックダンパ10においては、上述のように、ボルト11が雄ねじ部11aと頭部11bの間にその雄ねじ部11aの外径より軸径の小さい軸部11cを有するとともに、座金12の貫通穴部12aを貫通している。また、座金12の貫通穴部12aが内周凹凸形状を有するとともに雄ねじ部11aの外径d1より小さい内径d3を有し、その貫通穴部12aが雄ねじ部11aに対応する雌ねじ部として機能する。したがって、雄ねじ部11aが貫通穴部12aをねじ進みにより貫通したとき座金12が雄ねじ部11aによってボルト11上で抜け止めされる。
なお、ボルト11はセンターサポートベアリング35と車体側部材51の相対位置に応じてボルト挿通穴41a,41b内の最適な位置で締め付けられるが、ボルト挿通穴41a,41b内のいずれの位置にボルト11が位置するときでも、座金12とブラケット41の接触面積が常に所定面積以上になり、所定のボルト締付けトルクに対して座金12には所定範囲内の面圧が生じるようにボルト挿通穴41a,41b及び座金12の寸法・形状が設定されている。
また、図4において、ブラケット41と車体側部材51の間には、左右一対の押さえ用の上側ブラケット42a,42bと、これら上側ブラケット42a,42bの上面に配置された左右一対の上側座金43a,43bとが挟持されており、ブラケット41と上側ブラケット42a,42bとによってセンターサポートベアリング35が車体側部材51に対し所定位置に保持されている。
また、車体側部材51は、ブラケット41の両端部を左右のダイナミックダンパ10のボルト11で固定するための取付け穴部51a,51bを有しており、各取付け穴部51a,51bは例えば車体側部材の板金に溶接で固着されたナット51nによって雌ねじ穴を形成したものとなっている。もっとも、車体側部材51の取付け穴の深さやねじ長さは特に限定されるものでなく、深い雌ねじ穴であってもよい。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態のダイナミックダンパ及びシャフト支持装置においては、予め、ボルト11の雄ねじ部11aに座金12の貫通穴部12aを係合させて両者を相対回転させると、通常のねじの係合と同様にボルト11の雄ねじ部11aがねじ進みにより座金12の貫通穴部12aを貫通し、貫通後には座金12やダンパユニット13がボルト11の雄ねじ部11aによって抜け止めされる。したがって、ダイナミックダンパ10の取付け作業時に、座金12やダンパユニット13がボルト11から外れてしまう心配がなくなり、取り扱いが容易となるので、作業性が飛躍的に向上する。
また、前記貫通作業時に仮に座金12がボルト11の雄ねじ部11aに係合していたとしても、両者は、ボルト11の締め付け時には座金12が雄ねじ部11aから離脱する、すなわちねじが外れる関係になる。したがって、ブラケット41のボルト挿通穴41a,41b内や車体側部材51の締結面側に座金12の内周部分が噛み込んだり座金12がボルト11の雄ねじ部11aに食い込んだりするようなことが確実に防止される。勿論、ボルト11の雄ねじ部11aに座金12の貫通穴部12aが食い込んでボルト11が損傷するようなことはない。
さらに、本実施形態のダイナミックダンパ10では、座金12がボルト11の雄ねじ部11aの1ピッチ以上の板厚tを有することから、座金12の貫通穴部12a内に雌ねじの1リード分以上に相当する突条12jを設けることができ、確実な抜け止めが可能となる。
また、ボルト11の雄ねじ部11aを座金12の貫通穴部12aに貫通させる作業がねじ回転させるだけの容易な作業となり、雄ねじ部11aも傷付き難い。しかも、座金12の貫通穴部12aの内径d3がボルト11の雄ねじ部11aの谷の径d4より有効径d5に近いので、ねじのかかりが通常より浅く、ボルト11の雄ねじ部11aを座金12の貫通穴部12aに貫通させる作業が軽くなり、雄ねじ部11aもより傷付き難くなるし、ボルト11の軸部11cの軸径を十分に大きく設定することができる。
また、座金12の貫通穴部12aが螺旋ねじ山状の突条12jとその間に形成されるV字形断面の螺旋溝12kとを有しているので、座金12の貫通穴部12aに通常のねじ切りと同様な若しくはそれより浅い類似のねじ加工ができ、座金12の加工が容易となる。
ボルト11を挿入し座金12を装着したダイナミックダンパ10は、上述した抜け止め作用により、取り扱い容易な組立体となる。
そして、このダイナミックダンパ10を用いる本実施形態のシャフト支持装置40においては、左右のダイナミックダンパ10について、それぞれ予めボルト11の雄ねじ部11aに座金12の貫通穴部12aを係合させて両者を相対回転させ、ねじ進みによりボルト11の雄ねじ部11aを座金12の貫通穴部12aに貫通させるだけで、その貫通後には座金12がボルト11の雄ねじ部11aにより抜け止めされることになる。
したがって、プロペラシャフト31を車体側部材51に支持させる際に座金12やダンパユニット13がボルト11から外れなくなり、作業性が飛躍的に向上する。
さらに、座金12がボルト11の雄ねじ部11aに多少係合していたとしても、ボルト
11の締め付け時には座金12が雄ねじ部11aから離脱することになるので、ブラケット41のボルト挿通穴41a,41b内若しくは車体側部材51側に座金12が噛み込んだり、座金12が雄ねじ部11aに食い込んだりすることがない。
左右のダイナミックダンパ10のボルト11がそれぞれ所定の締付トルクで締め付けられ、ブラケット41が左右の座金12及びダンパユニット13の筒状金具部21と一体的に車体側部材51に締結固定されると、左右のダイナミックダンパ10がそれぞれダンパユニット13の質量部22をマスとする公知の2次振動系を構成することでプロペラシャフト31を含むパワートレーン系からの振動等に対しそれぞれ制振に寄与することになり、プロペラシャフト31側から車体側部材51側への振動等、特に車体側への上下振動の伝達が有効に抑制される。
以上説明したように、本発明は、ダイナミックダンパの取付け作業時に座金やダンパユニットが脱落したりボルトの損傷や座金の噛込みによりボルトがゆるんだりするのを確実に防止し得るダイナミックダンパを提供することができ、また、プロペラシャフト等を車体側部材に支持させるときに取り扱い容易なダイナミックダンパとしてボルトの損傷や座金の噛込みによりボルトがゆるむのを確実に防止し得るシャフト支持装置を提供することができるという効果を奏するものであり、ダイナミックダンパ及びこれを備えたシャフト支持装置、特に車両のプロペラシャフトのような動力伝達用のシャフトを車体側部材に支持させるのに好適なダイナミックダンパ及びこれを備えたシャフト支持装置全般に有用である。
本発明の一実施形態に係るダイナミックダンパの構成を示すその断面図である。 本発明の一実施形態に係るシャフト支持装置の概略構成を示すプロペラシャフト周りの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るシャフト支持装置のサポートベアリング及びブラケットの配置を一部断面を含めて示す要部平面図である。 本発明の一実施形態に係るシャフト支持装置の概略の実装状態を示すその要部正面図である。
符号の説明
10 ダイナミックダンパ
11 ボルト
11a 雄ねじ部
11b 頭部
11c 軸部
12 座金
12a 貫通穴部
12j 突条(凸部)
12k 螺旋溝(凹部、螺旋状のねじ溝)
13 ダンパユニット(防振部材)
21 筒状金具部
22 質量部
23 弾性部
31 プロペラシャフト
31f シャフト
34 終減速装置(駆動輪側)
35 センターサポートベアリング(サポートベアリング)
40 シャフト支持装置
41 ブラケット
41a,41b ボルト挿通穴
51 車体側部材
d1 雄ねじ部の外径
d2 軸部の軸径
d3 貫通穴部の内径
d4 雄ねじ部の谷の径
d5 雄ねじ部の有効径

Claims (7)

  1. 雄ねじ部と頭部の間に該雄ねじ部の外径より軸径の小さい軸部を有するボルトと、前記ボルトが貫通した貫通穴部を有する座金と、前記ボルト及び前記座金の間に介在する防振部材とを備えたダイナミックダンパにおいて、
    前記座金の貫通穴部が内周凹凸形状を有するとともに前記軸部の軸径より大きくかつ前記雄ねじ部の外径より小さい内径を有し、該貫通穴部が前記雄ねじ部に対応する雌ねじ部として機能し、前記雄ねじ部が前記貫通穴部を貫通したとき前記座金が前記雄ねじ部により前記ボルト上で抜け止めされることを特徴とするダイナミックダンパ。
  2. 前記座金の貫通穴部が、前記雄ねじ部の谷の径より大きくかつ前記谷の径より該雄ねじ部の有効径に近い内径を有することを特徴とする請求項1に記載のダイナミックダンパ。
  3. 前記貫通穴部の内径が前記雄ねじ部の有効径以上であることを特徴とする請求項2に記載のダイナミックダンパ。
  4. 前記貫通穴部が前記ボルトの雄ねじ部に対応する螺旋状のねじ溝を有することを特徴とする請求項1、2又は3に記載のダイナミックダンパ。
  5. 前記座金が前記雄ねじ部のピッチ以上の板厚を有することを特徴とする請求項1に記載のダイナミックダンパ。
  6. 前記防振部材が、前記ボルトの軸部を取り囲む筒状金具部と、所定の質量を有する質量部と、該質量部を前記筒状金具部に弾性支持する弾性部とを有し、
    前記座金が前記筒状金具部と前記ボルトの雄ねじ部との間に遊嵌されていることを特徴とする請求項1に記載のダイナミックダンパ。
  7. 車両のパワーユニットから駆動輪側に動力を伝達するシャフトと前記車両の一部を構成する車体側部材との間にサポートベアリングを介在させ、該サポートベアリングをブラケットを介してボルトにより前記車体側部材に取り付けるようにしたシャフト支持装置において、
    前記ボルトと前記ブラケットの間に位置する座金と、前記ボルト及び前記座金の間に介在する防振部材とがダイナミックダンパを構成し、
    前記ボルトが雄ねじ部と頭部の間に該雄ねじ部の外径より軸径の小さい軸部を有するとともに前記座金の貫通穴部を貫通し、
    前記座金の貫通穴部が内周凹凸形状を有するとともに前記軸部の軸径より大きくかつ前記雄ねじ部の外径より小さい内径を有し、該貫通穴部が前記雄ねじ部に対応する雌ねじ部として機能し、前記雄ねじ部が前記貫通穴部を貫通したとき前記座金が前記雄ねじ部により前記ボルト上で抜け止めされることを特徴とするシャフト支持装置。
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