JP6365193B2 - 包装用印刷物及びこれを用いた包装材 - Google Patents
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Description
スイスでは、Swiss Ordinance SR817.023.21として、食品に接触しないインキやコーティング剤に関する溶出量を規制しており、現状では世界で唯一の食品非接触材料のポジティブリスト(PL)となっている。本PLでは、物質の毒性データが既知であるか、未知であるかで区分され、各々Specific Migration Limit(SML)が設けられている。
調整例1〔主剤調製例〕
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えたポリエステル反応容器に、エチレングリコール10.0部、ネオペンチルグリコール21.1部、1,6−ヘキサンジオール10.0部、ツノダイム216を8.0部、イソフタル酸21.5部、テレフタル酸21.5部、アジピン酸23.4部及びチタン触媒0.006部を仕込み、精留管上部温度が100℃を越えないように徐々に加熱して内温を240℃に保持した。酸価2mgKOH/g以下になるまでさらに反応を続けた。10mmHg以下に減圧し、1.5時間保持してエステル化反応を終了し、水酸基価28の中間体ポリエステルポリオールを得た。得られた中間体ポリエステルポリオールの100部に対し、イソホロンジイソシアネートを8.9部加え120℃に加熱してNCO%が3.1になるまでウレタン化の反応を行ってポリエステルウレタンポリイソシアネートを得た。これを酢酸エチル111.9部で希釈した後に40℃まで温度を下げて、50℃で約1時間保持し、不揮発分60%のポリウレタンポリエステルポリオール樹脂溶液Uを得た。
エポキシシランは3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製KBM−403)、アミノシランは3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製KBM−903)、燐酸は和光純薬工業社製85%リン酸、スチレン−無水マレイン酸共重合体(SMA)は和光純薬工業社製Mw7,500の試薬を使用した。
調整例3〔紫外線硬化型インクジェット用印刷インク〕
DIC株式会社製シアニン顔料:1.8質量部、DIC株式会社製エポキシアクリレート:ユニディックV−5530;10質量部、美源製エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリアクリレート:ミラマーM3110;25質量部、美源製ジプロピレングリコールジアクリレート:ミラマーM222;50質量部、大阪有機化学社製イソオクチルアクリレート:IO−AA;15質量部、BASF社製光重合開始剤:Irgacure819;6質量部、信越化学製ポリエーテル変性シリコンオイル:KF−351;0.2質量部を混合し、十分に攪拌、溶解した後、1.2μmのメンブレンフィルターを用いて濾過することで、紫外線硬化型インクジェットプリンター用印刷インク1を得た。
DIC株式会社製シアニン顔料:1.8質量部、DIC株式会社製エポキシアクリレート:ユニディックV−5530;10質量部、美源製エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリアクリレート:ミラマーM3110;25質量部、美源製ジプロピレングリコールジアクリレート:ミラマーM222;50質量部、大阪有機化学社製イソオクチルアクリレート:IO−AA;15質量部、BASF社製光重合開始剤:Irgacure819;3.5質量部、BASF社製光重合開始剤:Irgacure1173;2.5質量部、信越化学製ポリエーテル変性シリコンオイル:KF−351;0.2質量部を混合し、十分に攪拌、溶解した後、1.2μmのメンブレンフィルターを用いて濾過することで、紫外線硬化型インクジェットプリンター用印刷インク2を得た。
層(A)用樹脂として、融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体60質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)80℃以下のノルボルネン系モノマーの開環重合体40質量%の樹脂混合物を用いた。層(A)の片側の表面層用樹脂として融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用いた。反対面のシール層用樹脂として、融点127℃、MFR7g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用いた。
層(A)用樹脂として、融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体60質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)80℃以下のノルボルネン系モノマーの開環重合体40質量%の樹脂混合物を用い、表面層用樹脂として密度0.938g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−ヘキセン共重合体(直鎖状ポリエチレン)を用い、シール層用樹脂として密度0.918g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−ヘキセン共重合体(直鎖状ポリエチレン)を用い、実施例1と同様にして、各層の厚み比率、表面層/層(A)/シール層が20/60/20%の全厚30μmの多層フィルムを得た。これを用いて、実施例1と同様に、包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料、シール強度測定用試料、及びTEM観察用試料を得た。断面のTEM観察では、(A)層に実施例1と同様な相分離構造が観察された。
層(A)用樹脂として、融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体60質量%と、MFR1g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)160℃のノルボルネン系モノマーの開環重合体40質量%の樹脂混合物を用い、表面層用樹脂として、融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用い、シール層用樹脂として、融点127℃、MFR7g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用い、実施例1と同様にして、各層の厚み比率 表面層/層(A)/シール層が63/7/30%の全厚30μmの多層フィルムを得た。これを用いて、実施例1と同様に、包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料、シール強度測定用試料、及びTEM観察用試料を得た。断面のTEM観察では、(A)層に実施例1と同様な相分離構造が観察された。
層(A)用樹脂として、融点127℃、MFR7g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体60質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)80℃以下のノルボルネン系モノマーの開環重合体40質量%の樹脂混合物を用い、表面層用樹脂として、融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用い、シール層用樹脂として、融点127℃、MFR7g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用い、実施例1と同様にして、各層の厚み比率、表面層/層(A)/シール層が20/60/20%の全厚30μmの多層フィルムを得た。これを用いて、実施例1と同様に、包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料、シール強度測定用試料、及びTEM観察用試料を得た。断面のTEM観察では、(A)層に実施例1と同様な相分離構造が観察された。
層(A)用樹脂として、融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体20質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)80℃以下のノルボルネン系モノマーの開環重合体80質量%の樹脂混合物を用い、表面層用樹脂として、融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用い、シール層用樹脂として、融点127℃、MFR7g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用い、実施例1と同様にして、各層の厚み比率、表面層/層(A)/シール層が63/7/30%の全厚30μmの多層フィルムを得た。これを用いて、実施例1と同様に、包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料、シール強度測定用試料、及びTEM観察用試料を得た。(A)層のTEM観察では、流れ方向に垂直な断面において、ノルボルネン系モノマーの開環重合体の連続相中に、PPが島状に分散している状態が観察された。また、流れ方向に水平な断面では、相互に層状に分散している状態が観察された。
層(A)用樹脂として、密度0.943g/cm3、MFR2.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−ヘキセン共重合体(直鎖状ポリエチレン)70質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)160℃のノルボルネン系モノマーの開環重合体30質量%の樹脂混合物を用い、表面層用樹脂として密度0.943g/cm3、MFR2.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−ヘキセン共重合体(直鎖状ポリエチレン)を用い、シール層用樹脂として密度0.918g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−ヘキセン共重合体(直鎖状ポリエチレン)を用い、実施例1と同様にして、各層の厚み比率、表面層/層(A)/シール層が30/60/10%の全厚30μmの多層フィルムを得た。調整例4で作成した紫外線硬化型インクジェットプリンター用インク2を用いた以外は、実施例1と同様に包装用印刷物を得た。また、これを用いて実施例1と同様にエポキシシラン溶出用試料、シール強度測定用試料、及びTEM観察用試料を得た。断面のTEM観察では、(A)層に実施例1と同様な相分離構造が観察された。
層(A)用樹脂として、融点140℃、MFR3.0g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体65質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)80℃以下のノルボルネン系モノマーの開環重合体35質量%の樹脂混合物を用い、表面層用樹脂として、融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用い、シール層用樹脂として、融点140℃、MFR3.0g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用い、実施例1と同様にして、各層の厚み比率層(A)/層(B)/層(C)が30/60/10%の全厚30μmの多層フィルムを得た。これを用いて、実施例6と同様に包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料、シール強度測定用試料、及びTEM観察用試料を得た。断面のTEM観察では、(A)層に実施例1と同様な相分離構造が観察された。
層(A)用樹脂として、融点140℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体30質量%と、MFR1g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)160℃のノルボルネン系モノマーの開環重合体70質量%の樹脂混合物を用いた。表面層用樹脂として融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用いた。中間層用樹脂として融点140℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用いた。シール層用樹脂として融点127℃、MFR7g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用いた。
層(A)用樹脂として、融点140℃、MFR3.5g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体60質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)80℃以下のノルボルネン系モノマーの開環重合体40質量%の樹脂混合物を用いた。表面層用樹脂として融点160℃、MFR2.5g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用いた。シール層用樹脂として、融点140℃、MFR3.5g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用いた。
層(A)用樹脂として、密度0.943g/cm3、MFR2.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−αオレフィン共重合体40質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)80℃以下のノルボルネン系モノマーの開環重合体60質量%の樹脂混合物を用い、表面層用樹脂として密度0.943g/cm3、MFR2.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−αオレフィン共重合体90質量%と、密度0.920g/cm3、MFR0.5g/10分の低密度ポリエチレン10質量%の混合樹脂を用い、シール層用樹脂として、密度0.918g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−αオレフィン共重合体90質量%と、密度0.920g/cm3、MFR0.5g/10分の低密度ポリエチレン10質量%の混合樹脂を用い、実施例9と同様にして、各層の厚み比率表面層/層(A)/シール層が8/14/8μmの全厚30μmの多層フィルムを得た。これを用いて、実施例1と同様に、包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料、シール強度測定用試料、及びTEM観察用試料を得た。断面のTEM観察では、(A)層に実施例1と同様な相分離構造が観察された。
層(A)用樹脂として、融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体60質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)80℃以下のノルボルネン系モノマーの開環重合体40質量%の樹脂混合物を用い、表面層用樹脂として融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用い、シール層用樹脂として、融点127℃、MFR7g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用い、実施例1と同様にして、各層の厚み比率、表面層/層(A)/シール層が20/60/20%の全厚30μmの多層フィルムを得た。
層(A)用樹脂として、融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体60質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)80℃以下のノルボルネン系モノマーの開環重合体40質量%の樹脂混合物を用い、表面層用樹脂として密度0.938g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−ヘキセン共重合体(直鎖状ポリエチレン)を用い、シール層用樹脂として密度0.918g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−ヘキセン共重合体(直鎖状ポリエチレン)を用い、実施例1と同様にして、各層の厚み比率、表面層/層(A)/シール層が20/60/20%の全厚30μmの多層フィルムを得た。これを用いて、実施例11と同様に、包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料、シール強度測定用試料、及びTEM観察用試料を得た。断面のTEM観察では、(A)層に実施例1と同様な相分離構造が観察された。
層(A)用樹脂として、密度0.943g/cm3、MFR2.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−ヘキセン共重合体(直鎖状ポリエチレン)60質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)160℃のノルボルネン系モノマーの開環重合体40質量%の樹脂混合物を用い、表面層用樹脂として密度0.943g/cm3、MFR2.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−ヘキセン共重合体(直鎖状ポリエチレン)を用い、シール層用樹脂として密度0.918g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−ヘキセン共重合体(直鎖状ポリエチレン)を用い、実施例1と同様にして、各層の厚み比率、表面層/層(A)/シール層が30/60/10%の全厚30μmの多層フィルムを得た。これを用いて、実施例11と同様に、包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料、シール強度測定用試料、及びTEM観察用試料を得た。断面のTEM観察では、(A)層に実施例1と同様な相分離構造が観察された。
層(A)用樹脂として、融点140℃、MFR3.5g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体60質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)80℃以下のノルボルネン系モノマーの開環重合体40質量%の樹脂混合物を用い、表面層用樹脂として融点160℃、MFR2.5g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用い、シール層用樹脂として、融点140℃、MFR3.5g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用い、実施例9と同様にして、各層の厚み比率が表面層/層(A)/シール層が20/60/20%の多層フィルムを得た。これを用いて、調整例4で作成した紫外線硬化型インクジェットプリンター用インク2を用いた以外は、実施例9と同様に包装用印刷物を得た。また、これを用いて実施例11と同様にエポキシシラン溶出用試料、シール強度測定用試料、及びTEM観察用試料を得た。断面のTEM観察では、(A)層に実施例1と同様な相分離構造が観察された。
層(A)用樹脂として、密度0.943g/cm3、MFR2.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−αオレフィン共重合体40質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)80℃以下のノルボルネン系モノマーの開環重合体60質量%の樹脂混合物を用い、表面層用樹脂として密度0.943g/cm3、MFR2.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−αオレフィン共重合体90質量%と、密度0.920g/cm3、MFR0.5g/10分の低密度ポリエチレン10質量%の混合樹脂を用い、シール層用樹脂として、密度0.918g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−αオレフィン共重合体90質量%と、密度0.920g/cm3、MFR0.5g/分の低密度ポリエチレン10質量%の混合樹脂を用い、実施例9と同様にして、各層の厚み比率、表面層/層(A)/シール層が8/14/8μmの全厚30μmの多層フィルムを得た。これを用いて、実施例14と同様に、包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料、シール強度測定用試料、及びTEM観察用試料を得た。断面のTEM観察では、(A)層に実施例1と同様な相分離構造が観察された。
層(A)用樹脂として、融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体80質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)80℃以下のノルボルネン系モノマーの開環重合体20質量%の樹脂混合物を用い、表面層用樹脂として融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用い、シール層用樹脂として、融点127℃、MFR7g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用い、実施例1と同様にして、各層の厚み比率、表面層/層(A)/シール層が20/60/20%の全厚30μmの多層フィルムを得た。これを用いて、実施例1と同様に、包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料、シール強度測定用試料、及びTEM観察用試料を得た。得られたフィルムについて、流れ方向に垂直方向の断面を観察したところ、(A)層においてPPの連続相中に、ノルボルネン系モノマーの開環重合体が島状に分散している状態が観察された。また、水平方向の断面では、層状に相分離構造を形成している状態が観察された。
層(A)用樹脂として、融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体80質量%と、MFR11g/10分(230℃、21.18N)、ガラス転移温度(Tg)80℃以下のノルボルネン系モノマーの開環重合体20質量%の樹脂混合物を用い、表面層用樹脂として融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用い、シール層用樹脂として、融点127℃、MFR7g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用い、実施例1と同様にして、各層の厚み比率、表面層/層(A)/シール層が20/60/20%の全厚30μmの多層フィルムを得た。これを用いて、実施例11と同様に包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料、シール強度測定用試料、及びTEM観察用試料を得た。断面のTEM観察では、比較例1と同様な相分離構造が観察された。
密度0.938g/cm3、MFR3.8g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−αオレフィン共重合体の厚み30μmの単層フィルムを用い、実施例1と同様にして包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料及びシール強度測定用試料を得た。
表面層とシール層に融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用い、中間層に融点127℃、MFR7g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用いた。15/10/5μm(全厚30μm)の多層フィルムを実施例1と同様にして製造し、これを用いて包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料及びシール強度測定用試料を得た。
表面層、及びシール層用樹脂として、密度0.915g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−αオレフィン共重合体を用いた。中間層層用樹脂として、エチレン含有率32モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)を用いた。接着層(D1)、(D2)層用樹脂として、三菱化学(株)製酸変性ポリエチレン(M503)を用いた。
表面層、及びシール層用樹脂として、密度0.915g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−αオレフィン共重合体を用いた。中間層用樹脂として、比重1.14のナイロン6を用いた。更に、接着層(D1)、(D2)層用樹脂として三菱化学(株)製酸変性ポリエチレン(M503)を用いて、比較例3と同様に多層フィルムを得た。得られた多層フィルムは、実施例1と同様にして、包装用印刷物、及びシール強度測定用試料を得た。
密度0.938g/cm3、MFR3.8g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−αオレフィン共重合体の厚み30μmの単層フィルムを用い、実施例12と同様にして包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料及びシール強度測定用試料を得た。
表面層と中間層に融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用い、シール層に127℃、MFR7g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用いた。15/10/5μm(全厚30μm)の多層フィルムを実施例12と同様にして製造し、これを用いて包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料及びシール強度測定用試料を得た。
表面層、及びシール層用樹脂として、密度0.915g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−αオレフィン共重合体を用いた。中間層用樹脂として、エチレン含有率32モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)を用いた。更に、接着層(D1)、(D2)層用樹脂として、三菱化学(株)製酸変性ポリエチレン(M503)を用いて、比較例5と同様に多層フィルムを得た。得られた多層フィルムを用いて、実施例12と同様に包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料及びシール強度測定用試料を得た。
表面層、及びシール層用樹脂として、密度0.915g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−αオレフィン共重合体を用いた。中間層用樹脂として、比重1.14のナイロン6を用いた。更に、接着層(D1)、(D2)層用樹脂として三菱化学(株)製酸変性ポリエチレン(M503)を用いて、比較例5と同様に多層フィルムを得た。得られた多層フィルムを用いて、実施例12と同様にして、包装用印刷物、エポキシシラン溶出用試料及びシール強度測定用試料を得た。
(1)インク成分の溶出抑制 <EN13130準拠>
前記で調整した、紫外線硬化型インクジェットプリンター用印刷インクを塗布した包装用印刷物を片面溶出装置に取り付けた。(内表面積100cm2)
・片面溶出装置へ、食品擬似溶媒として98%エタノール100mlを満充填した。
・作成したパウチを60℃で5日保管後、内容物の98%エタノールを100mlから、ガスクロマトグラフ質量分析法(GC−MS)、及び液体クロマトグラフ質量分析法(LC−MS)を用いて、光開始剤とモノマー成分を定量した。
GC-MS: 島津製作所製 GC2100A
カラム:ポリジメチルシロキサン系
・厚み12μmのアルミ箔と多層フィルムをラミネートした積層体を用いて、内容物との接触面積が200cm2となるようにパウチを作成し、95%エタノール100mlを充填、密封した。
・充填、密封したパウチを60℃で10日保管後、95%エタノールを100mlから5mlに濃縮し、ガスクロマトグラフ質量分析法(GC−MS)でシラン化合物を定量する。
GC-MS: 島津製作所製 GC2100A
カラム:ポリジメチルシロキサン系
得られたシール強度測定用試料をヒートシーラーにて、フィルム組成に応じて、温度100〜180℃、圧力0.2MPa、時間1秒でヒートシールし、90°剥離した際のピーク強度を評価した。
Claims (14)
- ガラス転移温度Tgが160℃以下の環状オレフィン系樹脂(a1)と、メルトフローレートMFR(230℃、21.18N)が0.5〜30g/10分の環状構造を有さないオレフィン系樹脂(a2)とを含有し、前記環状オレフィン系樹脂(a1)と前記オレフィン系樹脂(a2)の合計質量中に前記環状オレフィン系樹脂(a1)を30質量%以上で含有する樹脂組成物からなる厚みが0.5〜20μmの範囲である層(A)を、少なくとも1層以上有するフィルム(I)であって、且つ当該層(A)中、前記環状オレフィン系樹脂(a1)と前記オレフィン系樹脂(a2)とが層状の相分離構造を形成している、又は、前記環状オレフィン系樹脂(a1)の連続層に前記オレフィン系樹脂(a2)が島状に分散している相分離構造を形成しているフィルム(I)と、活性エネルギー線硬化型印刷インキからなる印刷層を有することを特徴とする包装用印刷物。
- 前記環状オレフィン系樹脂(a1)が、メルトフローレートMFR(230℃、21.18N)が0.2〜17g/10分のノルボルネン系重合体である請求項1記載の包装用印刷物。
- 前記オレフィン系樹脂(a2)が、融点120℃以上、メルトフローレートMFR(230℃、21.18N)が0.5〜30g/10分のプロピレン系樹脂である請求項1又は2記載の包装用印刷物。
- 前記層(A)を形成する樹脂組成物中における前記環状オレフィン系樹脂(a1)の使用割合が30〜70質量%の範囲である請求項1〜3の何れか1項記載の包装用印刷物。
- 前記フィルム(I)が少なくとも3層の多層フィルムであって、前記層(A)の両面に、環状構造を有さないオレフィン系樹脂を主成分とする層を有する請求項1〜4の何れか1項記載の包装用印刷物。
- 前記多層フィルムの全厚が15〜150μmであり、且つ前記層(A)の全厚に対する比率が10〜70%の範囲である請求項5記載の包装用印刷物。
- 前記多層フィルムが共押出積層法で積層されたものである請求項5又は6記載の包装用印刷物。
- 前記フィルム(I)の表面層上に、活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いてインクジェット印刷して印刷層を設けたものである請求項1〜7の何れか1項記載の包装用印刷物。
- 更に、印刷層におけるフィルム(I)層と反対面に基材フィルム(II)からなる層を有する請求項1〜7の何れか1項記載の包装用印刷物。
- 基材フィルム(II)の一方の面に活性エネルギー線硬化型印刷インキからなる印刷層を積層させ、フィルム(I)の表面層上に接着層を介して前記基材フィルム(II)とフィルム(I)とを積層させたものである請求項9記載の包装用印刷物。
- Swiss Ordinance SR817.023.21の規制に基づく溶出試験において、活性エネルギー線硬化型印刷インキに含まれるモノマー、及び開始剤の溶出が10μg/kg−food未満に抑制されるものである請求項1〜10の何れか1項記載の包装用印刷物。
- 前記接着層がシラン化合物を含む接着剤を用いて形成されたものであって、且つSwiss Ordinance SR817.023.21の規制に基づく溶出試験において、シラン化合物の溶出が10μg/kg−food未満に抑制されるものである請求項10記載の包装用印刷物。
- 請求項1〜12の何れか1項記載の包装用印刷物を用いることを特徴とする包装材。
- 食品用又は医薬品用である請求項13記載の包装材。
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