JP2015143019A - レーザー記録用積層体、レーザー記録用積層体の製造方法および記録体 - Google Patents

レーザー記録用積層体、レーザー記録用積層体の製造方法および記録体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、安全性が高く、かつ白色度と耐光性ともに高く、レーザー光の照射後の印字濃度の高く、さらに印字濃度の低下がないレーザー記録用積層体を提供する。
【解決手段】少なくとも、(A)レーザー印字層と、(B)レーザー反射層と、(C)被覆層とを設けたレーザー記録用積層体であって、前記レーザー反射層(B)が、被覆層(C)側からレーザー印字層(A)に入射した9.3〜10.6μmの波長のレーザー光を反射させて、前記レーザー光を再度レーザー印字層(A)に導いてマーキングさせる機能を有する層であり、前記レーザー印字層(A)が、三酸化モリブデンおよび酸化チタンを含有するレーザー記録用インキ組成物を印刷基材に塗布した層であることを特徴とするレーザー記録用積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は、レーザー照射により発色するレーザー記録用積層体に関する。
包装や容器、電子部品、自動車部品、カード、ラベルなどの表面にはロット番号、シリアル番号、賞味期限、品質保証期限、バーコードなどの種々のマーキングが施されている。コストや利便性などから、スタンプ、インクジェット、刻印などが利用されている。しかしながら、スタンプやインクジェットは表面にマーキングが施されるため、擦れによって、読めなくなることや、剥がれたインキが食品などに付着するなどの衛生上の問題や汚染の問題になることがある。一方、刻印は衛生上の問題はないものの、視認性に乏しく、使用しづらい問題がある。
近年、レーザーマーキングの技術が発展してきている。レーザーマーキングはレーザー光を利用して、印字対象物の表面において熱分解、気化、あるいは剥離などにより、直接、文字、数字、登録商標、バーコードなどの印字や画像を施すものである。インクジェットやスタンプのように溶剤を使わない印字方法であり、擦れや剥がれのない耐久性に優れ、さらに、非接触印字であることから、文字の歪み、バラツキ、文字欠けなどがない安定した印字が得られ、インクジェットインクやインクリボンなどの消耗品が不要であるなどの特徴がある。
現在行われているレーザーマーキングは、主に10600nmの波長をもつ炭酸レーザー、1064nmの波長をもつYAGレーザーやYVOレーザー、1090nmの波長をもつファイバレーザーなどが使用されている。炭酸レーザーはPETやナイロンなどに対しては、対象体の表面基材を貫通させたり、焼けカスを発生させたりするなどのダメージを与えてしまうが、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系の安価な基材にダメージを与えない。また、炭酸レーザー装置は、YAGレーザー装置に比べ、安価である。一方、YAGレーザー、YVOレーザーやファイバレーザーは、対象体の表面基材を透過して、中間層にあるインキ層や金属層に印字できるため、表面基材へのダメージは少ないが、通常のインキでは視認性が十分でないといった問題がある。
視認性を向上させる方法として、特許文献1にはアンチモン、ヒ素などの酸化物でドープした二酸化錫、特許文献2にはアンチモンをドーピングした酸化錫混合酸化物の顔料が開示されているが、レーザーマーキングによる黒発色性が不十分であったり、錫やアンチモン、ヒ素などを含む化合物は毒物や劇物に該当するものが多く、人体に害を及ぼすおそれがあり、安全性の問題がある。特許文献3には銅−モリブデン複合酸化物が開示されているが、この顔料は非常に高価であり、かなり黄味を帯びているため、これを使用したレーザーマーキング塗工液は、黄色くくすんだ色になり、デザイン上の制約があり、さらに耐光性が劣り、経時で黒く変色したり、印字した後にその濃度が落ちてきてしまうという問題がある。したがって、これら開示されているものでは、安全性や積層体の白色度が低かったり、高価であったり、耐性が劣ることから、依然として、食品用途や医療医薬品用途としての安価な包装体に適用できるレベルではない。
特許文献4にはビスマス化合物と酸化チタンを含有するレーザー記録用インキ組成物が開示されているが、YAGレーザーまたはYVOレーザーのような波長の小さいレーザー光では発色するものの、9.3〜10.6μmという波長の大きいレーザー光では発色しない。特許文献5には水酸化銅−リン酸塩又は酸化モリブデン(IV)を含有するレーザー光線を用いて記載又は標識付けすることができる成形材料が、特許文献6には三酸化モリブデンを含有するレーザー光線の照射でマーキング可能な樹脂組成物が開示されているが、これらは成形材料あるいは塗料材料として使用され、その成形材料の表面あるいは塗料材料として塗装対象物の表面に塗布された塗被膜に印字させるものであり、積層体としての記載も示唆もない。特許文献7には酸素含有遷移金属化合物、モノ−、ジ−もしくはトリエタノールアミンまたはジメチルエタノールアミン及び水性ベースの溶媒を含有するエネルギーを暴露することによってマーキングを形成する組成物、それをコーティングした基材が開示されているが、マーキング面が保護されていないため耐光性や耐久性が劣るおそれがあるため、包装体としては使用できない。したがって、これらに提案されているものを以ってしても、食品用途や医療医薬品用途の包装体として、安価なポリオレフィン系やポリアミド系の基材が使用でき、これらの基材にダメージを与えない9.3〜10.6μmの波長を照射できる安価な炭酸レーザー光照射装置を使用でき、かつ白色度が高く、耐性に優れ、十分な発色が得られるレーザー記録用積層体は提案されておらず、これらの包装体としては、いまだにインクジェットやサーマルタイプのインクや刻印などが利用されている。
特表平10−500149号公報 特表2007−512215号公報 特許4329744号公報 特開2012−131885号公報 特開平3−24161号公報 特開平11−29711号公報 特許5349045号公報
本発明は、安全性が高く、かつ白色度と耐光性ともに高く、レーザー光の照射後の印字濃度の高いレーザー記録用積層体を提供することを目的とする。
本発明者らは、三酸化モリブデンおよび酸化チタンを含有するレーザー記録用インキ組成物により前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)少なくとも、(A)レーザー印字層と、
(B)レーザー反射層と、
(C)被覆層と、
を設けたレーザー記録用積層体であって、
前記レーザー反射層(B)が、被覆層(C)側からレーザー印字層(A)に入射した9.3〜10.6μmの波長のレーザー光を反射させて、前記レーザー光を再度レーザー印字層(A)に導いてマーキングさせる機能を有する層であり、
前記レーザー印字層(A)が、三酸化モリブデンおよび酸化チタンを含有するレーザー記録用インキ組成物を印刷基材に塗布した層であることを特徴とするレーザー記録用積層体、
(2)前記レーザー記録用インキ組成物が、前記三酸化モリブデンおよび前記酸化チタン以外のその他の無機化合物を含有することを特徴とする(1)に記載のレーザー記録用積層体、
(3)前記レーザー記録用インキ組成物中に、前記三酸化モリブデンが固形分換算で0.1〜95重量%含み、かつ前記三酸化モリブデンおよび前記酸化チタンならびに前記その他の無機化合物の合計が固形分換算で1〜99重量%含むことを特徴とする(1)または(2)に記載のレーザー記録用積層体、
(4)前記レーザー記録用インキ組成物中に、有機溶剤を含むことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のレーザー記録用積層体、
(5)前記レーザー反射層(B)が、グラビア用紙、アルミ箔、アルミ蒸着フィルム、アルミ貼合紙、発泡ポリスチレンシートまたは白色インキを塗布した塗布層であること特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のレーザー記録用積層体、
(6)前記印刷基材が、紙、アルミ箔、プラスチックフィルムまたはシートならびにこれらの積層体であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のレーザー記録用積層体、
(7)少なくとも、レーザー印字層を設ける工程と、
レーザー反射層を設ける工程と、
被覆層を設ける工程と、
を設けたレーザー記録用積層体の製造方法であって、
前記レーザー印字層を設ける工程が、三酸化モリブデンおよび酸化チタンを含有するレーザー記録用インキ組成物を印刷基材に塗布して、レーザー記録用インキ塗布層を設ける工程であることを特徴とするレーザー記録用積層体の製造方法、
(8)少なくとも前記レーザー記録用インキ塗布層を設ける工程が、グラビア印刷、フレキソ印刷またはシルクスクリーン印刷のいずれかの印刷から選択される工程であることを特徴とする(7)に記載のレーザー記録用積層体の製造方法、
(9)(1)〜(6)のいずれかに記載のレーザー記録用積層体に、前記被覆層(C)側から前記レーザー印字層(A)に向けて、9.3〜10.6μmの波長のレーザー光を入射したときに前記レーザー反射層(B)が前記レーザー光を反射させて、再度レーザー印字層(A)に導いてマーキングして得られることを特徴とする記録体、
である。
本発明によれば、安全性が高く、かつ白色度と耐光性ともに高く、レーザー光の照射後の印字濃度が高く、さらに印字濃度の低下がないレーザー記録用積層体、レーザー記録用積層体の製造方法および記録体を提供できる。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、本実施形態は、本発明を実施するための一形態に過ぎず、本発明は本実施形態によって限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更実施の形態が可能である。
本発明のレーザー記録用積層体(以下、単に「記録用積層体」ともいう)は、少なくとも、(A)レーザー印字層と、(B)レーザー反射層と、(C)被覆層とを設け、前記レーザー反射層(B)が、被覆層(C)側からレーザー印字層(A)に入射した9.3〜10.6μmの波長のレーザー光を反射させて、前記レーザー光を再度レーザー印字層(A)に導いてマーキングさせる機能を有する層であり、前記レーザー印字層(A)が、三酸化モリブデンおよび酸化チタンを含有するレーザー記録用インキ組成物を印刷基材に塗布した層であることを特徴とする。
本発明のレーザー記録用インキ組成物(以下、単に「インキ組成物」ともいう)に含有する三酸化モリブデンは6価のモリブデンの酸化物で、白色〜黄緑色の結晶で、空気中で極めて安定であり、取扱いも入手も容易であり、安価で、インキ組成物としてもごくわずかな着色であるため、非常に有用である。すなわち、三酸化モリブデンを含有するレーザー記録用インキ組成物を塗布したレーザー印字層は、顕著な白色度と耐光性を有し、該レーザー印字層に9.3〜10.6μmの波長のレーザー光を照射した後の記録体は、高い視認性と耐久性を得ることができる。
酸化チタンは、インキ組成物の一部として含有すると印字濃度が良好な記録体が得られる。酸化チタンとしてはアナターゼ、ルチル型ともに使用できる。
さらに前記レーザー記録用インキ組成物は、前記三酸化モリブデンおよび前記酸化チタン以外のその他の無機化合物を含有することが好ましい。
前記その他の無機系化合物は、金属酸化物、銅系化合物、ビスマス系化合物、モリブデン系化合物、複合酸化物、金属塩などが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化ケイ素、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ニッケル、酸化ランタン、酸化マグネシウム、酸化コバルト、酸化錫、酸化インジウム、酸化鉛、酸化パラジウム、酸化ネオジム、酸化アンチモン、酸化クロム、酸化ジルコニウム、マイカ、モンモリロナイト、スメクタイト、ゼオライト、カオリナイトなどが挙げられる。
銅系化合物としては、銅、亜セレン酸銅、アミド硫酸銅、安息香酸銅、テトラアンミン銅硝酸塩、塩化銅、オクタン酸銅、オレイン酸銅、過塩素酸銅、ギ酸銅、クエン酸銅、二クロム酸銅、けい化五銅、サリチル酸銅、酸化銅(I)、酸化銅(II)、臭化銅(I)、臭化銅(II)、シュウ酸銅、酒石酸銅、メタジルコニウム酸銅、ヒドロキシ硝酸第二銅、ステアリン酸銅、セレン化銅、タングステン酸銅、炭酸銅、窒化三銅、テルル化銅、ナフテン酸銅、乳酸銅、フッ化銅、プロピオン酸銅、パルミチン酸銅、二ほう化三銅、四ほう酸銅、よう化銅、ラウリン酸銅、硫化銅、リン化銅、酢酸銅、水酸化銅、リン酸銅、ヒドロキシリン酸銅、マレイン酸銅、フマル酸銅、ピロリン酸銅、銅鉱物などが挙げられる。
ビスマス系化合物は、安息香酸ビスマス、塩化酸化ビスマス、塩化ビスマス、クエン酸ビスマス、酢酸酸化ビスマス、酸化過塩素酸ビスマス・一水和物、酸化サリチル酸ビスマス、酸化ビスマス、二酸化硫酸二ビスマス、臭化ビスマス、酒石酸ビスマス、硝酸ビスマス、ジルコニウム酸ビスマス、オキシ硝酸ビスマス、水酸化ビスマス、オキシ炭酸二ビスマス、三チタン酸ビスマス、四チタン酸ビスマス、テルル化ビスマス、ビスマス、トリフェニルビスマス、モリブデン酸ビスマス、よう化ビスマス、硫化ビスマス、硫酸ビスマス、リン酸ビスマス、次炭酸ビスマスなどが挙げられる。
モリブデン系化合物としては、ビス(アセチルアセトナト)ジオキソモリブデン、アルミニウム化三モリブデン、塩化モリブデン、オクタン酸モリブデン、ヘキサカルボニルモリブデン、二けい化モリブデン、二酸化モリブデン、セレン化モリブデン、炭化二モリブデン、窒化モリブデン、テルル化モリブデン、ほう化二モリブデン、ほう化モリブデン、モリブデン、モリブデン酸、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸カリウム、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸コバルト、モリブデン酸セシウム、モリブデン酸鉛、モリブデン酸ニッケル、モリブデン酸バリウム、モリブデン酸ビスマス、モリブデン酸マグネシウム、モリブデン酸リチウム、モリブデン酸ルビジウム、モリブデン酸ストロンチウム、二モリブデン酸二水酸化三銅、二硫化モリブデン、リンモリブデン酸、リン化モリブデン、リンモリブデン酸ナトリウム、ケイモリブデン酸、オクタクロロジモリブデン酸カリウムなどが挙げられる。
複合酸化物としては、銅−タングステン複合酸化物などの銅系複合酸化物が挙げられる。
金属塩としては、硫酸鉛、硫酸バリウム、硫酸鉄、硫酸コバルト、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸ニッケル、炭酸マグネシウム、炭酸マンガン、炭酸コバルト、シュウ酸鉄、シュウ酸コバルト、シュウ酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、硝酸ニッケル、硝酸パラジウム、硝酸鉄、硝酸亜鉛、塩化鉄、塩化コバルト、塩化ニッケル、塩化亜鉛、蟻酸ニッケル、酢酸ニッケル、タルク、クレー、安息香酸鉄、安息香酸コバルト、リン酸鉄、リン酸コバルトなどが挙げられる。
なかでも、レーザー光の照射後の印字濃度が高いことから、金属酸化物、銅系化合物、複合酸化物が好ましい。特に、酸化ネオジム、シュウ酸銅、水酸化ビスマス、酸化ビスマス、次炭酸ビスマス、硝酸ビスマス、銅−タングステン複合酸化物がより好ましい。これらのその他の無機系化合物は、一種類または二種類以上であってもよい。ただし、銅−モリブデン複合酸化物は、かなり黄みの着色を帯び、それを使用した記録用積層体自体も黄色くくすんでしまい、しかも経時で黒く変色(耐光性が劣る)し、レーザー光の照射後の記録体の印字濃度も低下してくるため、本発明においては適さない。
インキ組成物中の三酸化モリブデンの含有量は、固形分換算で、0.1〜95重量%であることが好ましい。より好ましくは0.5〜90重量%であり、さらに好ましくは1〜85重量%である。三酸化モリブデンの含有量が0.1重量%より少ないとレーザー光の照射後の印字濃度が低く、95重量%より多いとインキ皮膜が硬くなりすぎて、もろくなる。
さらに、インキ組成物中の三酸化モリブデンおよび酸化チタンならびにその他の無機系化合物の合計が固形分換算で1〜99重量%であることが好ましい。より好ましくは2〜95重量%であり、5〜90重量%であることがさらに好ましい。1重量%より少ないとレーザー光の照射後の印字濃度が低く、99重量%より多いとインキ皮膜が硬くなりすぎて、もろくなる。
インキ組成物中には、印刷時における適度な流動性の付与や、粘度調整のために、各種溶剤または水を含んでいてもよい。インキ組成物を構成する成分を溶解または分散させ、流動性を保つものであれば、いずれでもよく、公知の有機溶剤、水など適宜選択して使用できる。
特に有機溶剤を含有することがより好ましい。有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、ノルマルプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸tert−ブチルなどのエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノジメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶剤およびこれらのエステル化物が挙げられ、エステル化物としては主にアセテート化したものが選ばれ、例えばエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどが挙げられる。
なかでも、印刷適性や汎用性の観点から、トルエン、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトンなどがより好ましい。これらを一種類または二種類以上組み合わせて使用してもよい。前記インキ組成物中において、有機溶剤の含有量は、30〜98重量%である。35〜95重量%であることがさらに好ましい。
前記インキ組成物はバインダーとして樹脂成分を含有する。当該樹脂成分は、レーザー印字を阻害しないものであれば、印刷基材、用途、構成などに応じて、適宜選択できる。具体的には例えば、セラック類、ロジン類、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、硝化綿、酢酸セルロース、セルロースアセチルプロピオーネート、セルロースアセチルブチレート、塩化ゴム、環化ゴム、ポリアミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ケトン樹脂、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化エチレンビニルアセテート樹脂、エチレンビニルアセテート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、カゼイン、アルキッド樹脂、アクリル系エマルジョン、ウレタン系エマルジョン、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂などが挙げられる。
なかでも、印刷適性や汎用性の観点から、ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、硝化綿、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂などがより好ましい。
これらの樹脂は、一種類または二種類以上であってもよい。
市販品としては、LG−NT Rメジウム、LG−FK Rメジウム(ウレタン系メジウム)、TPHメジウム(ポリアミド系メジウム)、VESTAメジウム(ポリアミド系メジウム)、LRC−NTメジウム(硝化綿系メジウム)、KCNTメジウム(硝化綿系メジウム)、SYNA−Sメジウム(アクリル系メジウム)、LAMREKメジウム(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂系メジウム)(以上、東京インキ(株)製)などを用いることができる。
インキ組成物中の前記樹脂成分の含有量は、固形分換算で、3〜99重量%である。より好ましくは、5〜90重量%であり、7〜85重量%であることがさらに好ましい。3重量%より少ないと基材との密着性が劣り、ふくれや経時安定性が低下する。99重量%より多いと三酸化モリブデンの含量が不足し、レーザー印字発色に必要な濃度が得られない。
インキ組成物中には、デザイン性、用途、色相などの要求物性や、インキ安定性、印刷適性の向上を目的として、色材、無機充填剤、有機充填剤、消泡剤、レベリング剤、ブロッキング防止剤、ワックス、顔料分散剤、帯電防止剤、スリップ剤、可塑剤、粘着付与剤、溶剤、水などを含有することもできる。公知慣用のものであれば如何なるものも、その印字性、インキ組成物の特性を損なわない範囲で、適宜選択できる。
前記色材としては、顔料または染料あるいはその混合物を含有することができる。
顔料としては、例えば、酸化チタン、弁柄、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、硫化亜鉛、マイカ、タルク、パール、アルミニウム、カーボンブラックなどの無機顔料、フタロシアニン系、不溶性アゾ系、縮合アゾ系、ジオキサジン系、アントラキノン系、キナクリドン系、ペリレン系、ペリノン系、チオインジゴ系などの有機顔料、その他各種蛍光顔料、金属粉顔料、体質顔料などが挙げられる。これらの顔料は、一種類または二種類以上組み合わせて使用してもよい。染料としては、有機溶剤に溶解または分散するものが好ましく、一種類または二種類以上組み合わせて使用してもよい。
なかでも、耐久性の観点から、顔料を用いることが好ましい。
前記レーザー印字層(A)は、前記レーザー記録用インキ組成物を塗布した塗布層(以下、単に「塗布層」ともいう)であることが好ましい。レーザー印字層(A)は、前記インキ組成物を、公知の印刷または塗布、噴霧、浸漬などの方法により印刷基材に塗布して、形成する。塗布する方法としてはシルクスクリーン印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、ローラーコーター法、刷毛塗り法、スプレー法、ナイフジェットコーター法などが挙げられる。なかでも、品質および生産性の高さからグラビア印刷法、フレキソ印刷法またはシルクスクリーン印刷法が好ましく用いられる。本発明のレーザー印字層(A)は、必ずしも印刷基材に接している必要はない。また、必ずしも全面にある必要はなく、印字したい部分だけであってもよい。本発明のレーザー記録用インキ組成物を塗布したレーザー印字層は、顕著な白色度と高い耐光性を有するとともに、9.3〜10.6μmの波長のレーザー光の照射により、明瞭で印字濃度が高い黒色発色することに加え、印字後に濃度低下が起こらない高い耐久性を有する記録体を得ることができるものである。
前記レーザー反射層(B)は(以下、単に「反射層」ともいう)、前記被覆層(C)側から前記レーザー印字層(A)に入射した9.3〜10.6μmの波長のレーザー光を反射させて、前記レーザー光を再度レーザー印字層(A)に導いてマーキングさせる機能を有する層であることが好ましく、そのことによって、レーザー光の照射後の印字濃度が高くなり、視認性が向上して好ましい。すなわち、被覆層(C)側から前記レーザー印字層(A)に9.3〜10.6μmの波長のレーザー光を入射することによって、該エネルギーによりレーザー印字層(A)のインキ組成物を発色させるとともに、該層を透過した前記レーザー光がレーザー反射層(B)で反射され、再度レーザー印字層(A)にエネルギーを加えることで、エネルギー効率が向上し、かつ十分なレーザー光の照射が行われ、レーザー光の照射後の印字濃度が高くなり、視認性が向上すると考えられる。
前記レーザー反射層(B)は、白い紙やアルミ箔、アルミ蒸着PET、アルミ蒸着CPP、アルミ蒸着PEなどのアルミ蒸着フィルム、アルミ貼合紙、発泡ポリスチレンシートなど、白色インキを塗布した塗布層などレーザー光を反射しやすい層が使用できる。
アルミ蒸着PET、アルミ蒸着CPP、アルミ蒸着PEなどのアルミ蒸着フィルム、アルミ貼合紙、発泡ポリスチレンシートなどをレーザー反射層として使用する場合、ドライラミネート法や押出ラミネート法、ノンソルベントラミネート法、ウェットラミネート法、熱ラミネート法などによって、レーザー反射層を形成することができる。
白色インキをレーザー反射層として使用する場合、前記印刷法によって、レーザー反射層を形成することができる。白色インキの顔料としては、コスト、汎用性の観点から、酸化チタンが好ましく、アナタース型でもルチル型でもよい。白色インキとしては、反射効率が良好な酸化チタンを使用し、インキ組成物中の含有率が十分で、分散性が良好な市販インキが使用できる。例えば、LG−FK630R白C、TPH610白、LG−NT631R白S(以上、東京インキ(株)製)などが挙げられる。
印刷基材としては、紙、アルミ箔、プラスチックフィルムまたはシートならびにこれらの積層体などが挙げられる。
前記プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアセテートなどのポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、エチレン−ビニルアルコール、ポリビニルアルコールなどのアルコール系フィルム、ポリアミドフィルムまたはバリア層を中間に配したバリア性ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリイミドフィルム、セロハン、防湿セロハン、PETフィルムまたはポリアミドフィルムにアルミナやシリカなどの蒸着層を設けた透明蒸着ポリエステルフィルムまたは透明蒸着ポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアクリル酸樹脂などをコートした各種コーティングフィルムなどが挙げられる。これらは延伸、未延伸のどちらでもよく、一種類または二種類以上を積層していてもよい。機械的強度や寸法安定性などを考慮して、適切なものが選択できる。また、塗布面にはインキ組成物の密着性を向上させるため、コロナ処理、低温プラズマ処理、フレーム処理、溶剤処理、コート処理などを施すか、あらかじめ施されたものが選択できる。印刷基材として、9.3〜10.6μmの波長のレーザー光の透過を阻害しないプラスチックフィルムまたはシートなどは、被覆層(C)としても利用できる。
前記印刷基材として用いる紙は、印刷に適していればよく、出版印刷用紙、包装印刷用紙、板紙印刷用紙などが挙げられる。出版印刷用紙としては、上質紙やグラビア紙などの非塗工紙、アート紙やコート紙、微塗工紙などの塗工紙が挙げられる。包装印刷用紙としては、純白ロール紙や晒クラフト紙などが挙げられる。また、板紙印刷用紙としては、塗工または非塗工の白ボール、塗工または非塗工のマニラボール、ポリエチレンを押し出したポリエチレンコート紙などが挙げられる。さらには、ポリエチレン系やポリプロピレン系などの合成紙であってもよい。印刷基材として、白色度が高い紙を用いると、9.3〜10.6μmの波長のレーザー光を反射するレーザー反射層(B)としても利用できる。
前記印刷基材は、紙、アルミ箔、プラスチックフィルムまたはシートなどを、ドライラミネートや押出ラミネート、接着剤などを介して貼り合せるなどをすることによって、適宜組み合わせて得られる積層体であってもよい。
前記被覆層(C)は、レーザー光の透過を阻害しない透明もしくはレーザー光の透過を阻害せず、かつ視認性を有する範囲で不透明な有機系ニス、有機・無機ハイブリッド系ニス、紫外線やEBなどの放射線硬化型ニス、プレスニスなどをオーバーコートする方法、樹脂を溶融押し出しする押出ラミネート法、フィルムを貼り合わせるドライラミネート法やウェットラミネート法、ノンソルベントラミネート法、熱ラミネート法などによって形成する。
前記被覆層(C)は、レーザー印字層(A)の一方の面側に設けられたレーザー反射層(B)に対し、レーザー印字層(A)の他方の面側に設けることが好ましく、レーザー印字層(A)に直接または接着剤やアンカーコート剤を介して形成してもよい。被覆層(C)を設けることによって、レーザー光の照射によって得られる印字物を書き換えたり、容易に消去したりすることができない。また、印字物の表面保護層的な役割を持ち、機械的あるいは物理的耐性(例えば、耐摩擦性、耐擦過性、曲げ耐性)を保持することができる。
前記オーバーコート法に用いられるニスとしては例えば、セラック類、ロジン類、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、硝化綿、酢酸セルロース、セルロースアセチルプロピオーネート、セルロースアセチルブチレート、塩化ゴム、環化ゴム、ポリアミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ケトン樹脂、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化エチレンビニルアセテート樹脂、エチレンビニルアセテート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、カゼイン、アルキッド樹脂、アクリル系エマルジョン、ウレタン系エマルジョン、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂などが挙げられる。これらの樹脂の一種類または二種類以上の混合物であってもよい。
また、紫外線やEBなどの放射線硬化型ニスとしては、エチレン性不飽和結合を一つ以上有するモノマーやオリゴマーを使用できる。例えば、N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル、スチレン、アクリルアミド、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能モノマー、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレートなどの2官能モノマー、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどの3官能モノマー、ペンタエリスリトールポリプロポキシテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートなどの4官能モノマー、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートなどの5官能モノマー、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの6官能モノマーなどが挙げられる。
前記押出ラミネート法に使用できる樹脂としては、LDPE、LLDPE、HDPEなどのポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレンやポリプロピレンをマレイン酸やフマル酸などで変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂などの熱可塑性樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は一種類または二種類以上を積層していてもよい。
前記ドライラミネート法やノンソルベントラミネート法などに使用できるプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアセテートなどのポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、エチレン−ビニルアルコール、ポリビニルアルコールなどのアルコール系フィルム、ポリアミドフィルムまたはバリア層を中間に配したバリア性ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリイミドフィルム、セロハン、防湿セロハン、PETフィルムまたはポリアミドフィルムにアルミナやシリカなどの蒸着層を設けた透明蒸着ポリエステルフィルムまたは透明蒸着ポリアミドフィルム、PETフィルムまたはポリアミドフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどにアルミニウムを蒸着させたアルミ蒸着フィルム、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアクリル酸樹脂などをコートした各種コーティングフィルムなどが挙げられる。これらは延伸、未延伸のどちらでもよく、一種類または二種類以上を積層していてもよい。機械的強度や寸法安定性などを考慮して、適切なものが選択できる。また、プラスチックフィルム以外にも紙や加工紙、アルミ箔なども使用できる。
印刷基材および被覆層(C)は、レーザー光照射面側(外面側)の最外面に必ずしも存在していなくてもよく、レーザー光の透過を阻害、かつ視認性を阻害しない限り、印刷基材および被覆層以外の層(以下、単に「最外層」ともいう)を設けてあってもよい。このことによって、種々の構成が適用できる。
前記最外層としては、前記オーバーコート法によるニス、前記押出ラミネート法に使用できる樹脂や前記ドライラミネート法に使用できるプラスチックフィルムまたはシートなどによる層であってもよく、前記色材により着色された別のインキを前記印刷法によって塗布した塗布層などであってもよい。これらは接着剤やアンカーコート剤を介して形成してもよく、一種類または二種類以上を積層していてもよい。
さらに、記録用積層体は、前記被覆層(C)側から前記レーザー印字層(A)を通して前記レーザー反射層(B)に向けて9.3〜10.6μmの波長のレーザー光を照射、印字されることが好ましい。このことによって、該エネルギーによりレーザー印字層(A)のインキ組成物を発色させるとともに、該層を透過したレーザー光がレーザー反射層(B)で反射され、再度レーザー印字層(A)にエネルギーを加えることで、エネルギー効率が向上し、かつ十分なレーザー光の照射が行われ、レーザー光の照射後の印字濃度が高くなり、視認性が向上する。
本発明のレーザー記録用積層体の製造方法は、少なくとも、レーザー印字層を設ける工程と、レーザー反射層を設ける工程と、被覆層を設ける工程とを設け、前記レーザー印字層を設ける工程が、三酸化モリブデンおよび酸化チタンを含有するレーザー記録用インキ組成物を印刷基材に塗布して、レーザー記録用インキ塗布層を設ける工程であることが好ましい。
前記レーザー印字層を設ける工程は、前記インキ組成物を、公知の印刷または塗布、噴霧、浸漬などの工程により印刷基材に塗布して、レーザー記録用インキ塗布層を設ける工程であることが好ましい。塗布工程としてはシルクスクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、ローラーコーター、刷毛塗り、スプレー、ナイフジェットコーターなどの工程が挙げられる。なかでも、品質および生産性の高さからグラビア印刷、フレキソ印刷またはシルクスクリーン印刷のいずれかの印刷から選択される工程が好ましく用いられる。本発明のレーザー印字層を設ける工程は、必ずしも印刷基材に接して設ける工程である必要はない。また、必ずしも全面に設ける工程である必要はなく、印字したい部分だけに設ける工程であってもよい。
前記レーザー反射層を設ける工程は、前記被覆層(C)側から前記レーザー印字層(A)に入射した9.3〜10.6μmの波長のレーザー光を反射させて、前記レーザー光を再度レーザー印字層(A)に導くように設けることが好ましい。すなわち、被覆層(C)側から見て、インキ組成物を塗布したレーザー印字層の反対面に、白い紙やアルミ箔、アルミ蒸着PET、アルミ蒸着CPP、アルミ蒸着PEなどのアルミ蒸着フィルム、アルミ貼合紙、発泡ポリスチレンシートなどをドライラミネートや押出ラミネート、ノンソルベントラミネート、ウェットラミネート、熱ラミネートなどのラミネート工程によって設けたり、白色インキ層を前記印刷工程によって設けるなどレーザー光を反射しやすい層を設ける工程であることが好ましい。なかでも、印刷工程に適する白色インキを使用することが好ましく、白色インキの顔料としては、コスト、汎用性の観点から、酸化チタンが好ましく、アナタース型でもルチル型でもよい。印刷工程に適する白色インキとしては、反射効率が良好な酸化チタンを使用し、インキ組成物中の含有率が十分で、分散性が良好な市販インキが使用できる。例えば、LG−FK630R白C、TPH610白、LG−NT631R白S(以上、東京インキ(株)製)などが挙げられる。
前記被覆層を設ける工程は、レーザー光の透過を阻害しない透明もしくはレーザー光の透過を阻害せず、かつ視認性を有する範囲で不透明な有機系ニス、有機・無機ハイブリッド系ニス、紫外線やEBなどの放射線硬化型ニス、プレスニスなどをオーバーコートする工程により設けたり、樹脂を溶融押し出しする押出ラミネート、フィルムを貼り合わせるドライラミネートやウェットラミネート、ノンソルベントラミネート、熱ラミネートなどのラミネート工程によって設けることが好ましい。
前記被覆層を設ける工程は、レーザー印字層(A)の一方の面側に設けられたレーザー反射層(B)に対し、レーザー印字層(A)の他方の面側に設ける工程であることが好ましく、レーザー印字層(A)に直接設ける工程または接着剤やアンカーコート剤を介して形成する工程としてもよい。被覆層(C)を設ける工程によって、レーザー光の照射によって得られる印字物を書き換えたり、容易に消去したりすることができない。また、印字物の表面保護層的な役割を持ち、機械的あるいは物理的耐性(例えば、耐摩擦性、耐擦過性、曲げ耐性)を保持することができる。
印刷基材および被覆層(C)は、レーザー光照射面側(外面側)の最外面に必ずしも設けられていなくてもよく、レーザー光の透過を阻害、かつ視認性を阻害しない限り、印刷基材および被覆層(C)以外の最外層を設ける工程が含まれていてもよい。
前記最外層を設ける工程としては、ニスのオーバーコート工程、押出ラミネートに使用できる樹脂やドライラミネートに使用できるプラスチックフィルムまたはシートなどのラミネート工程により設けてもよく、色材により着色された別のインキを前記印刷工程によって設けるなどしてもよい。これらは接着剤やアンカーコート剤を介して設けてもよく、一種類または二種類以上の工程を組み合わせてもよい。
前記レーザー印字層を設ける工程、前記レーザー反射層を設ける工程、前記被覆層を設ける工程のうち、少なくとも前記レーザー印字層を設ける工程が、グラビア印刷、フレキソ印刷またはシルクスクリーン印刷のいずれかの印刷から選択される工程であることが好ましい。なかでも、グラビア印刷またはフレキソ印刷による印刷工程がより好ましい。例えば、レーザー印字層を設ける工程だけでなく、前記レーザー反射層を設ける工程、前記被覆層を設ける工程についても、グラビア印刷またはフレキソ印刷による印刷工程を選択することで、多色グラビア印刷機を用いた印刷工程が可能になり、レーザー印字層、反射層、被覆層ともにインラインで、1パスで設けることができる。
多色グラビア印刷機を用いた印刷工程とした場合、レーザー印字層のほかに、絵柄などの他の情報をインラインで印刷インキ層を同時に印刷することができる。例えば、メーカーの社名、ブランド名、製品名、記号、マーク、商標、内容物や成分表示、販売促進などのデザインなどが付加できる。
前記レーザー印字層(A)の厚さは、レーザー光の照射後において、その印字が明瞭に認識できる範囲内であれば、特に制限はないが、0.01〜10μmである。より好ましくは0.1〜3μmである。0.01μmより小さいと十分な濃度が得られない。10μmより大きいとインキ組成物を塗布した塗工物の耐ブロッキング性が低下する。
レーザー印字層は、必ずしも全面である必要はなく、印字したい部分のみであってもよい。レーザー光の照射によって、製品名、ロット番号、シリアル番号、製造者名、製造年月日、賞味期限、消費期限、品質保証期限、産地表示、アレルギー表示、遺伝子組み換え表示、添加物表示、バーコード、RSSコード、2次元コードなどを記録できる。
前記印刷基材の厚さは、印刷適性、巻き取り適性などに支障のない範囲内であれば、特に制限はないが、1〜1000μmが好ましく、3〜100μmがより好ましい。
前記レーザー反射層(B)の厚さは、レーザー光を反射するのに十分な範囲内であれば、特に制限はない。印刷に適する厚さの白いグラビア用紙や1〜1000μm程度のアルミ箔、アルミ蒸着PET、アルミ蒸着CPP、アルミ蒸着PEなどのアルミ蒸着フィルム、アルミ貼合紙、0.03〜3mm程度の発泡ポリスチレンシートなどが挙げられる。白色インキを塗布した塗布層などは、0.01〜10μmである。より好ましくは0.1〜3μmである。0.01μmより小さいと反射層としての機能を発揮せず、十分な濃度が得られない。10μmより大きいと反射層としては十分であるが、インキ組成物を塗布した塗工物の耐ブロッキング性が低下する。
前記被覆層(C)の厚さは、9.3〜10.6μmの波長のレーザー光の照射を阻害しない範囲内であれば、特に制限はないが、0.01〜300μmが好ましい。フィルムでは5〜300μm、押出ラミネートによる樹脂コーティングでは1〜100μm、ニスの塗工では0.01〜100μmであることが好ましい。
レーザー記録用インキ組成物は、三酸化モリブデン、酸化チタン、その他の無機化合物、樹脂、各種添加剤などを溶剤中に均一に溶解または分散することにより公知の方法で製造できる。溶解または分散方法は、ディゾルバー、ロールミル、ボールミル、ビーズミル、サンドミル、アトライター、ペイントシェーカー、アジテータ、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、パールミル、超音波ホモジナイザー、湿式ジェットミル、ニーダー、ホモミキサーなどの各種撹拌機または分散機を使用できる。これらの装置は一種類または二種類以上組み合せて使用してもよい。当該インキ組成物中に気泡や粗大粒子が含まれる場合、印刷適性や印刷物品質を低下させるため、公知のろ過機や遠心分離機などを用いて、取り除くことが好ましい。
インキ組成物の粘度は、印刷に支障のない範囲であれば、特に制限はない。インキ組成物の製造適性、取扱いなどを考慮すれば、25℃において10〜1,000mPa・sであることが好ましい。
前記粘度は、ブルックフィールド型粘度計などの市販の粘度計を用いて測定した値である。
インキ組成物は、そのまま塗工することもできるが、塗工条件、塗工効果に応じ、希釈溶剤で希釈することにより所望の粘度に調整して使用できる。この場合の粘度は、ザーンカップ#3((株)離合社製)にて、25℃において10〜40秒であることが好ましい。
前記希釈溶剤は、インキ組成物の粘度を調整可能なものであれば、いずれでもよく、有機溶剤、水などが挙げられ、市販のものも使用できる。市販品としては、TA52(アルコール系溶剤)、WA704(アルコール系溶剤)、PU515(ノントルエン系溶剤)、SL9155(ノントルエン系溶剤)、AC372(ノントルエン系溶剤)、TH−12(含トルエン系溶剤)(以上、いずれも東京インキ(株)製)などが挙げられる。
インキ組成物は、希釈溶剤などにより粘度を調整した後に印刷する一液での使用条件でも印刷できるが、ポリイソシアネート系硬化剤を添加する二液での使用条件でも印刷できる。二液での印刷においては、その印刷物の耐熱性、耐水性、密着性などが向上するためボイルやレトルト殺菌などの条件下でも耐性のある記録体が得られる。
前記ポリイソシアネート系硬化剤としては、例えばトリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルジイソシアネートおよびこれらのトリメチロールプロパン三量体、イソシアヌレート体、ビュレット体、アロファネート体などの変性体などが挙げられ、これらを一種類または二種類以上を併用して使用できる。
本発明の記録体は、前記レーザー記録用積層体に、前記被覆層(C)側から前記レーザー印字層(A)に向けて、9.3〜10.6μmの波長のレーザー光を入射したときに前記レーザー反射層(B)が前記レーザー光を反射させて、再度レーザー印字層(A)に導いてマーキングして得られる。
すなわち、レーザー記録用積層体の被覆層(C)側からレーザー印字層(A)に9.3〜10.6μmの波長のレーザー光を入射することによって、該エネルギーによりレーザー印字層(A)のインキ組成物を発色させるとともに、該層を透過した前記レーザー光がレーザー反射層(B)で反射され、再度レーザー印字層(A)にエネルギーを加えることで、エネルギー効率が向上し、かつ十分なレーザー光の照射が行われ、レーザー光の照射後の印字濃度が高くなり、視認性が向上する記録体となる。
本発明のレーザー記録用積層体は、9.3〜10.6μmの波長のレーザー光に対する吸収を有するものである。なかでも、10.6μm(10640nm)の波長を有する炭酸レーザーに好適に使用できる。
レーザー光の照射には市販のレーザーマーカーを用いることができる。例えば、炭酸レーザーとしてはML−Z9510((株)キーエンス製)などが挙げられる。
炭酸レーザーについては以下のレーザー照射条件に依存して、異なる印字濃度が得られる。
条件1=スキャンスピード:レーザー照射する速度、mm/sec
条件2=レーザーパワー:最大出力に対する割合、%
本発明の記録用積層体は、以下のレーザー照射条件において、良好な印字結果が得られる。
すなわち、スキャンスピード=50〜5000mm/sec、
レーザーパワー=3〜95%である。
スキャンスピードが、50mm/secより遅いと生産性が悪くなり、5000mm/secより速いと印字濃度が不十分となる。レーザーパワーが、3%より低いと印字濃度が不十分となり、95%より大きいと被覆層あるいは最外層や印刷基材へのダメージが大きくなりやすい。
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、実施例などにおいて「部」および「%」は特に断りのない限り、「重量部」および「重量%」を表わす。
(実施例1)
ウレタン系メジウム(LG−NT Rメジウム、東京インキ(株)製)50部、三酸化モリブデン20部、酸化チタン15部、酢酸n−プロピル10部、IPA5部を仕込み、ペイントシェーカーにて練肉して、レーザー記録用インキ組成物No.1を作成した。
インキ組成物No.1をPU515溶剤(希釈溶剤、東京インキ(株)製)にて粘度を16秒(25℃、ザーンカップ#3)に調整した後、20μmのOPPフィルムにグラビア印刷し、さらにLG−FK630R白C(白色インキ、東京インキ(株)製)を重ねてグラビア印刷した。次いで二液硬化型ウレタン系接着剤にて、40μmのLLDPEフィルムをドライラミネート法により積層して、40℃にて、3日間エージングして、記録用積層体を得た。この積層体の構成は、「OPP/インキ組成物1/白インキ/DL/LLDPE」となった。
(実施例2)
ポリアミド系メジウム(TPHメジウム、東京インキ(株)製)50部、三酸化モリブデン15部、酸化チタン20部、トルエン10部、IPA5部を仕込み、ペイントシェーカーにて練肉して、レーザー記録用インキ組成物No.2を作成した。
120μmのLDPEフィルムに、TPH610白(白色インキ、東京インキ(株)製)、次いでインキ組成物No.2をPA403(希釈溶剤、東京インキ(株)製)にて粘度を16秒(25℃、ザーンカップ#3)に調整したインキ組成物、さらにFC1165(オーバーコートニス、東京インキ(株)製)を重ねてグラビア印刷して、記録用積層体を得た。この積層体の構成は、「LDPE/白インキ/インキ組成物2/ニス」となった。
(実施例3)
硝化綿系メジウム(LRC−NTメジウム、東京インキ(株)製)50部、三酸化モリブデン15部、酸化チタン10部、銅−タングステン複合酸化物2部、酢酸n−プロピル13部、IPA10部を仕込み、ペイントシェーカーにて練肉して、レーザー記録用インキ組成物No.3を作成した。
インキ組成物No.3をCN104溶剤(希釈溶剤、東京インキ(株)製)にて粘度を16秒(25℃、ザーンカップ#3)に調整した後、グラビア用紙にグラビア印刷した。次いで押出ラミネート法によりLDPEを積層して、記録用積層体を得た。この積層体の構成は、「グラビア用紙/インキ組成物3/EL/LDPE」となった。
(実施例4)
ウレタン系メジウム(LG−FK Rメジウム、東京インキ(株)製)25部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂系メジウム(LAMREKメジウム、東京インキ(株)製)25部、三酸化モリブデン20部、酸化チタン15部、IPA5部、MEK10部を仕込み、ペイントシェーカーにて練肉して、レーザー記録用インキ組成物No.4を作成した。
インキ組成物No.4をPU515溶剤にて粘度を16秒(25℃、ザーンカップ#3)に調整した後、20μmのOPPフィルムにグラビア印刷し、さらにLG−NT631R白Sを重ねてグラビア印刷した。次いで二液硬化型ウレタン系接着剤にて、12μmの蒸着PETフィルム、さらに、30μmのヒートシーラブルOPPフィルムをドライラミネート法により積層して、40℃、3日間エージングして、記録用積層体を得た。この積層体の構成は、「OPP/インキ組成物4/白インキ/DL/蒸着PET/DL/HS−OPP」となった。
(実施例5)
硝化綿系メジウム(KCNTメジウム、東京インキ(株)製)50部、三酸化モリブデン25部、酸化チタン10部、酢酸n−プロピル10部、IPA5部を仕込み、ペイントシェーカーにて練肉して、レーザー記録用インキ組成物No.5を作成した。
インキ組成物No.5をCN114溶剤(希釈溶剤、東京インキ(株)製)にて粘度を17秒(25℃、ザーンカップ#3)に調整した後、グラビア用紙にグラビア印刷した。次いでUVトップFL102(紫外線硬化型ニス、東京インキ(株)製)をフレキソコーターにて塗布後、紫外線照射により硬化させて、記録積層体を得た。この積層体の構成は、「グラビア用紙/インキ組成物5/UVニス」となった。
(実施例6)
アクリル系メジウム(SYNA−Sメジウム、東京インキ(株)製)50部、三酸化モリブデン20部、酸化チタン20部、酢酸エチル5部、IPA5部を仕込み、ペイントシェーカーにて練肉して、レーザー記録用インキ組成物No.6を作成した。
インキ組成物No.6をAC372溶剤(希釈溶剤、東京インキ(株)製)にて粘度を16秒(25℃、ザーンカップ#3)に調整した後、25μmのOPSフィルムにグラビア印刷した。次いで2mmの発泡ポリスチレンシートを熱ラミネートして、記録用積層体を得た。この積層体の構成は、「OPS/インキ組成物6/HL/発泡PS」となった。
(実施例7)
125μmのPETフィルムにLG−FK630R白Cをグラビア印刷し、レーザー記録用インキ組成物No.1をPU515溶剤にて粘度を15秒(25℃、ザーンカップ#3)に調整した後、重ねてグラビア印刷した。次いで二液硬化型ウレタン系接着剤にて、20μmのOPPフィルムをドライラミネート法により積層し、40℃、3日間エージング後、PETフィルムの印刷面の反対側に粘着剤を塗工して、離型紙と貼り合わせ、記録用積層体を得た。この積層体の構成は、「離型紙/粘着剤/PET/白インキ/インキ組成物1/DL/OPP」となった。
(実施例8)
200μmのPETフィルムに、LG−FK630R白C、次いでインキ組成物No.1をPU515溶剤にて粘度を15秒(25℃、ザーンカップ#3)に調整したインキ組成物を重ねてグラビア印刷した。その上にUVトップHC100(紫外線硬化型ハードコート剤、東京インキ(株)製)をバーコータにて塗布後、紫外線照射により硬化させて、記録用積層体を得た。この積層体の構成は、「PET/白インキ/インキ組成物1/UVハードコート」となった。
(比較例1)
レーザー記録用インキ組成物No.1をPU515溶剤にて粘度を15秒(25℃、ザーンカップ#3)に調整した後、12μmのPETフィルムにグラビア印刷した。次いで二液硬化型ウレタン系接着剤にて、40μmのLLDPEフィルムをドライラミネート法により積層して、40℃、3日間エージングして、記録用積層体を得た。この積層体の構成は、「PET/インキ組成物1/DL/LLDPE」となった。
(比較例2)
ウレタン系メジウム(LG−NT Rメジウム、東京インキ(株)製)60部、次炭酸ビスマス8部、酸化チタン15部、酢酸n−プロピル10部、IPA5部、MEK2部を仕込み、ペイントシェーカーにて練肉して、レーザー記録用インキ組成物No.7を作成した。
インキ組成物No.7をPU515溶剤(希釈溶剤、東京インキ(株)製)にて粘度を16秒(25℃、ザーンカップ#3)に調整した後、20μmのOPPフィルムにグラビア印刷し、さらにLG−FK630R白S(白色インキ、東京インキ(株)製)を重ねてグラビア印刷した。次いで二液硬化型ウレタン系接着剤にて、40μmのLLDPEフィルムをドライラミネート法により積層して、40℃にて、3日間エージングして、記録用積層体を得た。この積層体の構成は、「OPP/インキ組成物7/白インキ/DL/LLDPE」となった。
(比較例3)
ウレタン系メジウム(LG−FK Rメジウム、東京インキ(株)製)65部、酸化チタン20部、酢酸n−プロピル5部、IPA5部、MEK5部を仕込み、ペイントシェーカーにて、練肉して、レーザー記録用インキ組成物No.8を作成した。
インキ組成物No.8をPU515溶剤にて、粘度を16秒(25℃、ザーンカップ#3)に調整した後、20μmのOPPフィルムにグラビア印刷した。次いで二液硬化型ウレタン系接着剤にて、30μmのCPPフィルムをドライラミネート法により積層して、40℃、2日間エージングして、記録用積層体を得た。この積層体の構成は、「OPP/インキ組成物8/DL/CPP」となった。
(比較例4)
ウレタン系メジウム(LG−FK Rメジウム、東京インキ(株)製)60部、銅−モリブデン複合酸化物10部、酸化チタン15部、酢酸n−プロピル10部、IPA5部を仕込み、ペイントシェーカーにて練肉して、レーザー記録用インキ組成物No.9を作成した。
インキ組成物No.9をPU515溶剤にて粘度を16秒(25℃、ザーンカップ#3)に調整した後、20μmのOPPフィルムにグラビア印刷し、さらにLG−FK630R白Cを重ねてグラビア印刷した。次いで二液硬化型ウレタン系接着剤にて、30μmのCPPフィルムをドライラミネート法により積層して、40℃、3日間エージングして、記録用積層体を得た。この積層体の構成は、「OPP/インキ組成物9/白インキ/DL/CPP」となった。
実施例1〜8、比較例1〜4で得たレーザー記録用積層体の耐光性、白色性および該記録用積層体の被覆層(C)側からレーザー反射層(B)に向けて10.6μmのレーザー光を照射し作製した記録体の視認性、耐久性の4項目で評価し、その結果を表1に記載した。
<耐光性>
レーザー光を照射する前のレーザー記録用積層体をサンシャインカーボンアークランプ型耐候性試験機(スガ試験機(株)製)を用い、JIS B 7753に規定する条件で促進試験を行ない、光源を照射しないもの(ブランク)と10時間照射をしたものを目視にて、評価した。ブランクに対して、変色が大きいほど耐光性が劣る。
○:ブランクとほとんど同じまたは同じ、△:ブランクよりわずかに変色あり(実用上問題なし)、×:ブランクより大幅に変色する
<白色性>
レーザー光を照射する前のレーザー記録用積層体の色を目視にて、評価した。
○:白い、×:白くない
<視認性>
レーザー光を照射した後の記録体の視認性を評価した。
○:非常に良好、△:良好、×:発色しない
実施例1〜8、比較例1〜4で得たレーザー記録用積層体について、炭酸レーザー(レーザーマーカー「ML−Z9510」、(株)キーエンス製)によるレーザー光の照射(10.6μm)を行なった。実施例1〜8および比較例2および4についてのレーザー光の照射方向は、被覆層(C)側の面から、レーザー反射層(B)に向けてレーザー光を照射した。比較例1および3については、レーザー反射層(B)がないのでどちらの面からでもよいが、本評価では比較例1はLLDPE側、比較例3はOPP側からレーザー光を照射した。
レーザー光の照射条件は、スキャンスピード:2000mm/sec、レーザーパワー:50%とした。
<耐久性>
レーザー光を照射した後、<耐光性>と同じ条件で促進試験を行ない、記録体の印字濃度の変化を目視にて、評価した。印字濃度が低下するものほど耐久性が劣る。
○:印字濃度がまったく変化ない、△:印字濃度がわずかに低下する、×:印字濃度がかなり低下する
比較例2〜4はレーザー光の照射でまったく発色しないため、耐久性試験は行なわなかった(表1中では「−」と表示)。
Figure 2015143019
表1から、本発明のレーザー記録用インキ組成物は、白色性と耐光性が高く、レーザー光の照射後の記録体の視認性が高く、さらに印字濃度に変化がないことが明らかである。比較例1は、レーザー反射層(B)がない例で、発色が劣る。比較例2は、三酸化モリブデンの代わりに、次炭酸ビスマスを使用した例で、特許文献4に類似する例であるが、レーザー光の照射でまったく発色しない。比較例3は、三酸化モリブデンを含有せず、酸化チタンのみを使用した例で、まったく発色しない。比較例4は、三酸化モリブデンの代わりに、銅−モリブデン複合酸化物を使用した例で、特許文献3に類似するものであるが、記録用積層体の色がかなり黄みを帯び、耐光性も劣り(黒く変色)、レーザー光の照射でまったく発色しない。
本発明のレーザー記録用積層体は、安全性が高く、安価であり、かつ白色度と耐光性ともに高く、レーザー光の照射後の記録体の印字濃度が高く、さらに印字濃度の低下がないため、また、安価なポリオレフィン系やポリアミド系の基材が使用でき、これらの基材にダメージを与えない9.3〜10.6μmの波長を照射できる安価な炭酸レーザー光照射装置を使用できることから食品用途、日用品用途、医療医薬品用途および自動車や家電のような産業資材用途などの各種レーザーマーキング用フィルム、シール、ラベル、シート、さらにそれを利用した包装体に広く適用できる。

Claims (9)

  1. 少なくとも、(A)レーザー印字層と、
    (B)レーザー反射層と、
    (C)被覆層と、
    を設けたレーザー記録用積層体であって、
    前記レーザー反射層(B)が、被覆層(C)側からレーザー印字層(A)に入射した9.3〜10.6μmの波長のレーザー光を反射させて、前記レーザー光を再度レーザー印字層(A)に導いてマーキングさせる機能を有する層であり、
    前記レーザー印字層(A)が、三酸化モリブデンおよび酸化チタンを含有するレーザー記録用インキ組成物を印刷基材に塗布した層であることを特徴とするレーザー記録用積層体。
  2. 前記レーザー記録用インキ組成物が、前記三酸化モリブデンおよび前記酸化チタン以外のその他の無機化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載のレーザー記録用積層体。
  3. 前記レーザー記録用インキ組成物中に、前記三酸化モリブデンが固形分換算で0.1〜95重量%含み、かつ前記三酸化モリブデンおよび前記酸化チタンならびに前記その他の無機化合物の合計が固形分換算で1〜99重量%含むことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザー記録用積層体。
  4. 前記レーザー記録用インキ組成物中に、有機溶剤を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレーザー記録用積層体。
  5. 前記レーザー反射層(B)が、グラビア用紙、アルミ箔、アルミ蒸着フィルム、アルミ貼合紙、発泡ポリスチレンシートまたは白色インキを塗布した塗布層であること特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレーザー記録用積層体。
  6. 前記印刷基材が、紙、アルミ箔、プラスチックフィルムまたはシートならびにこれらの積層体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のレーザー記録用積層体。
  7. 少なくとも、レーザー印字層を設ける工程と、
    レーザー反射層を設ける工程と、
    被覆層を設ける工程と、
    を設けたレーザー記録用積層体の製造方法であって、
    前記レーザー印字層を設ける工程が、三酸化モリブデンおよび酸化チタンを含有するレーザー記録用インキ組成物を印刷基材に塗布して、レーザー記録用インキ塗布層を設ける工程であることを特徴とするレーザー記録用積層体の製造方法。
  8. 少なくとも前記レーザー印字層を設ける工程が、グラビア印刷、フレキソ印刷またはシルクスクリーン印刷のいずれかの印刷から選択される工程であることを特徴とする請求項7に記載のレーザー記録用積層体の製造方法。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載のレーザー記録用積層体に、前記被覆層(C)側から前記レーザー印字層(A)に向けて、9.3〜10.6μmの波長のレーザー光を入射したときに前記レーザー反射層(B)が前記レーザー光を反射させて、再度レーザー印字層(A)に導いてマーキングして得られることを特徴とする記録体。
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