JP6364734B2 - 細胞シートの作製方法及び輸送方法 - Google Patents
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培養後に、前記刺激応答性ポリマーを含む領域の表面における細胞と、前記細胞接着性の領域の表面における細胞とを分離する工程と、
刺激を加えることにより、前記刺激応答性ポリマーを含む領域の表面から前記細胞を細胞シートとして剥離する工程と
を含む、細胞シートの作製方法。
(2)前記分離する工程において、前記細胞接着性の領域の表面における細胞は、前記細胞接着性の領域の表面に接着した状態で前記刺激応答性ポリマーを含む領域における細胞と分離される、上記(1)に記載の細胞シートの作製方法。
(3)前記刺激応答性ポリマーを含む領域と、前記細胞接着性の領域との間が切断可能に構成され、前記分離する工程が、それら領域の間を切断することにより行われる、上記(2)に記載の細胞シートの作製方法。
(4)前記細胞接着性の領域が、剥離可能な粘着剤を介して前記刺激応答性ポリマーを含む領域の上に固定され、前記分離する工程が、前記細胞接着性の領域を剥離することにより行われる、上記(2)に記載の細胞シートの作製方法。
(5)前記分離する工程が、前記刺激応答性ポリマーを含む領域の表面に細胞を残したまま、前記細胞接着性の領域の表面における細胞を除去することにより行われる、上記(1)に記載の細胞シートの作製方法。
(6)細胞シートの端部が細胞接着性の領域の表面に接着し、前記細胞シートにおける前記細胞接着性の領域の表面に接着していない部分には張力が加わった状態で輸送される、細胞シートの輸送方法であって、
前記状態が、刺激応答性ポリマーを含む領域と、前記刺激応答性ポリマーを含む領域に隣接する、刺激応答性を有しない細胞接着性の領域とにわたる表面において細胞を培養し、培養後に、刺激を加えることにより、前記刺激応答性ポリマーを含む領域の表面から前記細胞を細胞シートとして剥離することによって得られる、前記細胞シートの輸送方法。
(7)前記刺激応答性ポリマーを含む領域と、前記細胞接着性の領域との間が切断可能に構成され、それら領域の間を切断することにより、前記細胞を細胞シートとして剥離する、上記(6)に記載の細胞シートの輸送方法。
(8)輸送後に、前記細胞シートの端部における、前記細胞接着性の領域の表面に接着した部分を切り離す、上記(6)又は(7)に記載の細胞シートの輸送方法。
本発明に係る細胞シートの作製方法の第一の実施形態について、図1に基づき説明する。
細胞培養工程は、図1に示すように、刺激応答性ポリマーを含む領域10と、その刺激応答性ポリマーを含む領域10に隣接する、刺激応答性を有しない細胞接着性の領域20とにわたる表面において細胞1を培養する工程である。なお、ここで「刺激応答性を有しない」とは、後の工程で加えられる刺激に対し、その性状が刺激応答性ポリマーを含む領域10のようには変化せず、必要な細胞接着性を失わないことをいう。したがって、任意の刺激に対して何ら応答性を示さない場合のみならず、刺激応答性を有するが刺激応答性ポリマーを含む領域10に比べると応答性の度合いが小さい場合や、刺激応答性を有するが刺激応答性ポリマーを含む領域10とは応答性を示す刺激の種類が異なる場合をも包含するものである。
次に、細胞培養後、図1に示すように、刺激応答性ポリマーを含む領域10の表面における細胞1aと、細胞接着性の領域20の表面における細胞1bとを分離する。この第一の実施形態では、細胞1を細胞1a及び細胞1bに分離する工程は、刺激応答性ポリマーを含む領域10と細胞接着性の領域20との間で、機能性基材をその表面上の細胞1とともに切断することによって行われる。すなわち、細胞接着性の領域20の表面における細胞1bは、細胞接着性の領域20の表面に接着した状態で、刺激応答性ポリマーを含む領域10の表面における細胞1aと分離されることとなる。切断箇所は、刺激応答性ポリマーを含む領域10と細胞接着性の領域20との境目(界面)であることが好ましいが、境目から刺激応答性ポリマーを含む領域10側に若干寄っていても良い。また、機能性基材において、刺激応答性ポリマーを含む領域10と細胞接着性の領域20との間は、ハーフカットやミシン目を形成する等して切断しやすいように予め加工されていることが好ましい。
上記のように細胞1を細胞1a及び細胞1bに分離した後、刺激応答性ポリマーを含む領域に刺激を加えて表面を細胞非接着性に変化させ、細胞1aを細胞シートとして剥離、回収する。例えば、温度応答性ポリマーの場合には、下限臨界温度以下の温度に制御することにより、表面を細胞非接着性に変化させることができる。剥離は、ピペッティング操作等の物理的な操作によって行うことができる。
1a 細胞
1b 細胞
10 温度応答性ポリマーを含む領域
20 細胞接着性の領域
Claims (8)
- 刺激応答性ポリマーを含む領域と、前記刺激応答性ポリマーを含む領域に隣接する、刺激応答性を有しない細胞接着性の領域とにわたる表面において細胞を培養する工程と、
培養後に、前記刺激応答性ポリマーを含む領域の表面における細胞と、前記細胞接着性の領域の表面における細胞とを分離する工程と、
刺激を加えることにより、前記刺激応答性ポリマーを含む領域の表面から前記細胞を細胞シートとして剥離する工程と
を含み、
前記細胞を培養する工程において、前記刺激応答性ポリマーを含む領域の表面における細胞と前記細胞接着性の領域の表面における細胞とは連結されている、細胞シートの作製方法。 - 前記分離する工程において、前記細胞接着性の領域の表面における細胞は、前記細胞接着性の領域の表面に接着した状態で前記刺激応答性ポリマーを含む領域における細胞と分離される、請求項1に記載の細胞シートの作製方法。
- 前記刺激応答性ポリマーを含む領域と、前記細胞接着性の領域との間が切断可能に構成され、前記分離する工程が、それら領域の間を切断することにより行われる、請求項2に記載の細胞シートの作製方法。
- 前記細胞接着性の領域が、剥離可能な粘着剤を介して前記刺激応答性ポリマーを含む領域の上に固定され、前記分離する工程が、前記細胞接着性の領域を剥離することにより行われる、請求項2に記載の細胞シートの作製方法。
- 前記分離する工程が、前記刺激応答性ポリマーを含む領域の表面に細胞を残したまま、前記細胞接着性の領域の表面における細胞を除去することにより行われる、請求項1に記載の細胞シートの作製方法。
- 細胞シートの周端部の全体が細胞接着性の領域の表面に接着し、前記細胞シートにおける前記細胞接着性の領域の表面に接着していない部分には張力が加わった状態で輸送される、細胞シートの輸送方法であって、
前記状態が、刺激応答性ポリマーを含む領域と、前記刺激応答性ポリマーを含む領域に隣接する、刺激応答性を有しない細胞接着性の領域とにわたる表面において細胞を培養し、培養後に、刺激を加えることにより、前記刺激応答性ポリマーを含む領域の表面から前記細胞を細胞シートとして剥離することによって得られる、前記細胞シートの輸送方法。 - 前記刺激応答性ポリマーを含む領域と、前記細胞接着性の領域との間が切断可能に構成され、それら領域の間を切断することにより、前記細胞を細胞シートとして剥離する、請求項6に記載の細胞シートの輸送方法。
- 輸送後に、前記細胞シートの周端部における、前記細胞接着性の領域の表面に接着した部分を切り離す、請求項6又は7に記載の細胞シートの輸送方法。
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