JP6364225B2 - 連結制震構造 - Google Patents

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Description

本発明は、連結制震構造に関する。
従来の連結制震構造は、構造体同士をダンパーで連結し、地震時の振動を減衰させている。構造体同士をダンパーで連結する技術には、例えば特許文献1がある。
特許文献1は、既存建物の隣に、免震装置で支持された新設建物を構築し、既存建物と新設建物をダンパーで連結する構成である。新設建物を免震装置で支持させることにより、新設建物の振動周期を長周期化して、既存建物の振動周期と相違させ、ダンパーを効率よく機能させて制震している。
特開2002−266517号公報
しかし、特許文献1は、免震装置を必要とするため施工コストが上昇する。
本発明は、上記事実に鑑み、新設建物に免震装置を使用せずに、既存建物の振動を抑制できる連結制震構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る連結制震構造は、既存建物に隣接し、縦部材、横部材及び斜め部材で構成された立体架構と、前記縦部材と前記横部材の連結部又は前記縦部材と前記斜め部材の連結部と前記既存建物とを連結する連結部材と、前記連結部材に取り付けられたダンパーと、を備え、前記ダンパーが取り付けられた前記連結部材が連結され最下方の前記連結部より下方の立体架構部が他の立体架構部より低剛性とされていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、地震力を受けたとき、低剛性とされた立体架構部が変形して、低剛性とされた立体架構部の上の立体架構部が長周期で振動する。長周期化された立体架構部の連結部と、既存建物は第1エネルギー吸収手段で連結されており、第1エネルギー吸収手段により、振動周期差を利用して、第1エネルギー吸収手段を効率よく機能させて、既存建物の振動を抑制する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の連結制震構造において、前記他の立体架構部より低剛性とされた前記下方の立体架構部の外周部には、第2エネルギー吸収手段が設けられていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、第2エネルギー吸収手段により、低剛性とされた立体架構部へ伝達された振動エネルギーが吸収される。第2エネルギー吸収手段は、低剛性とされた立体架構部の外周部に設けられているので、低剛性とされた立体架構部を変形させて、既存建物の振動を抑制する。
請求項3に記載の発明に係る連結制震構造は、既存建物に隣接し、縦部材、横部材及び斜め部材で構成された立体架構と、前記縦部材と前記横部材の連結部又は前記縦部材と前記斜め部材の連結部と、前記既存建物とを連結する第1エネルギー吸収手段と、を備え、前記第1エネルギー吸収手段が連結される最下方の前記連結部より下方の立体架構部が他の立体架構部より低剛性とされると共に、前記縦部材、前記横部材、及び前記斜め部材は鋼管で構成され、前記第1エネルギー吸収手段が連結され最下方の前記連結部より上方の前記立体架構部の前記鋼管の一部には、コンクリートが充填されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、第1エネルギー吸収手段が連結される最下方の連結部より上方の立体架構部の縦部材、横部材及び斜め部材を構成する鋼管の一部には、コンクリートが充填される。これにより、第1エネルギー吸収手段が連結される最下方の連結部より上方の立体架構部の剛性を高くし、低剛性とされた立体架構部の剛性を相対的に低くすることができる。また、コンクリートの充填位置を調整することで、立体架構の剛心及び重心位置を任意に調整することができる。
本発明は、上記構成としてあるので、新設建物に免震装置を使用せずに、既存建物の振動を抑制できる連結制震構造を提供することができる。
(A)は本発明の第1実施形態に係る連結制震構造の基本構成を模式的に示す正面図であり、(B)はZ1−Z1線位置における断面図である。 (A)は本発明の第2実施形態に係る連結制震構造の基本構成を模式的に示す図1(A)のZ1−Z1線位置における断面図であり、(B)は本発明の第3実施形態に係る連結制震構造を模式的に示す図1(A)のZ1−Z1線位置における断面図である。 (A)は本発明の第4実施形態に係る連結制震構造を模式的に示す図1(A)のZ1−Z1線位置における断面図であり、(B)は本発明の第5実施形態に係る連結制震構造を模式的に示す図1(A)のZ1−Z1線位置における断面図である。 本発明の第6実施形態に係る連結制震構造の基本構成を模式的に示す正面図である。
(第1実施形態)
図1を用いて、第1実施形態に係る連結制震構造について説明する。
連結制震構造は、中央フレーム(立体架構)10を有し、中央フレーム10は、耐震補強される既存建物12に隣接して構築されている。中央フレーム10は、耐震補強用の架構であり、地盤20に自立する構成で構築され、既存建物12の外側から既存建物12を耐震補強する。既存建物12は、広く一般的に構築されている構造物であり、その用途は問わない。
図1(A)の正面図、図1(B)の断面図に示すように、中央フレーム10は、柱(縦部材)14、梁(横部材)16、及びブレース(斜め部材)18を組み合わせて構築され、平面視が四角形に形成されている。中央フレーム10の既存建物12と対向する側壁10Sは、既存建物12の側壁12Sと所定の距離Lを開けて対向配置されている。
中央フレーム10の最下部(地盤20に最も近い部分)W1は、後述するように中央フレーム10の他の部分より剛性の低い低剛性部とされている。
柱14は、四角形とされた中央フレーム10の角部の4か所、中央フレーム10の周囲の4辺の中央部の4か所、及び中央フレーム10の中央部の1か所の合計9か所に、それぞれ鉛直方向へ設けられている。
柱14と柱14との間には、梁16が架け渡されている。梁16は、既存建物12の各階の梁48とほぼ等しい高さに設けられている。柱14と梁16は、連結部K1で連結されている。連結部K1は、柱14の高さ方向に複数設けられ、平面視において、梁16で格子状に形成された角部にそれぞれ形成されている。
中央フレーム10の外周部であり、対角位置にある連結部K1の間にはブレース18が斜めに架け渡されている。ブレース18の両端部は、柱14と連結部K1で連結されている。
中央フレーム10は、既存建物12の補強部の高さに対応して積層され、補強部材として必要な高さまで構築されている。中央フレーム10の下端部は地盤20に固定され、地盤20から立ち上げられ、自立している。
中央フレーム10と既存建物12の間には、連結部材38が横方向に渡され、連結部材38には、ダンパー(第1エネルギー吸収手段)22が取り付けられている。
ダンパー22が取り付けられた連結部材38の一端は、中央フレーム10の側壁10Sの連結部K1と連結され、連結部材38の他端は、既存建物12の側壁12Sの、柱49と梁48の連結部K2と連結されている。
ダンパー22は、伸縮方向を連結部材38の軸線方向と一致させて取り付けられており、連結部材38に加えられた軸線方向の力を受けて伸縮する。
ダンパー22は、2個を1セットとし、平面視でV字状に配置されている。即ち、1セットの2個のダンパー22は、いずれも、中央フレーム10の側壁10Sと斜めに取付けられると共に、既存建物12の側壁12Sとも斜めに取付けられている。
これにより、地震時の横振動が、XY平面のいずれの方向であっても、ダンパー22で既存建物12の振動を減衰させることができる。
また、ダンパー22は、最下段が、中央フレーム10の最下部W1の直上の連結部K1に連結されている。最下段の上方のダンパー22は、梁16の1か所おきに連結されている。なお、ダンパー22の位置はこれに限定されることはなく、上下方向に等間隔ではなく、中央フレーム10の上部に多く配置してもよい。
中央フレーム10の最下部W1のブレース18には、ダンパー(第2エネルギー吸収手段)24が取付けられている。ダンパー24は、中央フレーム10の外周部に設けられたブレース18の全てに、中心部を囲んで設けられている。また、ダンパー24の収縮開始の圧縮力は、ブレース18の圧縮強度より小さくされている。
これにより、中央フレーム10の最下部W1は、ダンパー24を有さず、通常の剛性を備えたブレース18で構築された上部W2より剛性が低くされている。
この結果、例えば、中央フレーム10に、地震による振動エネルギーが作用したとき、既存建物12と中央フレーム10の重心位置の違いにより、中央フレーム10に回転モーメントによるねじれ変形が生じる。このねじり変形を、最下部W1の低剛性部に集中させ、中央フレーム10を回転させることができる。この結果、中央フレーム10に生じた回転モーメントを、ダンパー24に吸収させ、既存建物12の振動を抑制することができる。また、低剛性部の大きな変形が抑制され、破損を抑制できる。中央フレーム10に作用した振動エネルギーが吸収された後は、中央フレーム10が復元される。
中央フレーム10の柱14、梁16及びブレース18はいずれも中空の鋼管で構成されている。
中央フレーム10の最下部W1を除く、中央フレーム10の上部W2の柱14、梁16及び斜め部材18の一部には、内部にコンクリートが充填されている。
柱14、梁16及び斜め部材18を、内部にコンクリートが充填されたコンクリート充填鋼管とすることにより、鋼管の剛性を高めることができる。これにより、最下部W1の剛性を相対的に低くすることができる。なお、鋼管の剛性を高める必要がない場合には、鋼管の内部にコンクリートを充填しなくてもよい。
更に、上部W2において、コンクリートの充填位置を制限することで、立体架構の剛心及び重心位置を任意に調整することができる。
例えば、中央フレーム10の上部W2の、多くの鋼管の内部にコンクリートを充填し、上部W2の質量を大きくすることができる。これにより、中央フレーム10の振動周期の長周期化が図れ、既存建物12の制震効果を高めることができる。
なお、既存建物12の制震方法には、中央フレーム10の振動周期を長周期化させ、既存建物12の振動周期と大きく離すことで、ダンパー22を効率的に作用させて、ダンパー22に振動を吸収させる方法と、中央フレーム10の振動周期を、既存建物12の振動周期に近づけ、必要ならチューニングにより一致させて、ダンパー22を挟んで、中央フレーム10を既存建物12と逆位相で振動させ、ダンパー22に振動を吸収させる方法がある。本、実施形態では、いずれの方法にも適用可能である。
更に、中央フレーム10へのコンクリートの充填位置を、既存建物12の近くの鋼管に集中させることもできる。これにより、中央フレーム10の重心位置を、平面視における既存建物12の重心位置に近づけることができる。この結果、地震時に、重心位置のずれ量に比例して発生する、中央フレーム10の振動エネルギーによる変形を、小さくすることができる。
本実施形態によれば、地震力を受けたとき、中央フレーム10の最下部W1に変形が集中され、中央フレーム10の上部W2の振動周期が長周期化される。これにより、中央フレーム10と既存建物12に、振動周期差が発生する。この振動周期差を利用して、既存建物12の連結部K2と、中央フレーム10の上部W2の連結部K1を連結するダンパー22により、既存建物12と中央フレーム10の上部W2の振動エネルギー(ねじりが生じる場合にはねじりエネルギー)が減衰され、既存建物12の振動が抑制される。
これにより、免震装置を使用せずに、既存建物12の振動を抑制することができる。
なお、本実施形態では、中央フレーム10の最下部W1を低剛性とする構成で説明した。即ち、既存建物12に隣接し、柱14、梁16、ブレース18で構成された中央フレーム10と、柱14と梁16の連結部K1、又は柱14とブレース18の連結部K1と既存建物12とを連結するダンパー22と、ダンパー22が連結される最下部の連結部より下方の中央フレーム10(中央フレーム10の最下部W1)が、最下部W1より上方の中央フレーム10より低剛性とされた構成である。
しかし、上記の構成に限定されることはなく、図示は省略するが、低剛性とする部位(低剛性部)は、中央フレーム10の中間部でもよい。これにより、低剛性部の上部の中央フレーム10の長周期化が図れ、低剛性部の上部と連結された既存建物12の振動を抑制することができる。
ただし、低剛性部を中央フレーム10の最上部とすることはできない。低剛性部の上部には、既存建物12と連結される中央フレーム10が存在しなくなるためである。
また、本実施形態では、中央フレーム10を、柱14、梁16、及びブレース18で組み合わせ、平面視で四角形に構築した構成とした。しかし、これに限定されることはなく、図示は省略するが、例えば、梁16をなくし、梁16の代わりにブレース18を斜めに取り付け、ブレース18を増加させた構成でもよい。また、平面視が四角形でなく、円形や八角形等であってもよい。
また、本実施形態では、ダンパー22は、2個を1セットとし平面視でV字状に配置する構成とした。しかし、これに限定されることはなく、図示は省略するが、ダンパー22を、1個ずつ任意の方向へ配置する構成でもよい。
また、本実施形態では、ダンパー24は、中央フレーム10の最下層の外周部にのみ配置する構成で説明した。しかし、これに限定されることはなく、図示は省略するが、ダンパー24を中央フレーム10の内部の梁16に取付けてもよい。これにより、X−Y平面に作用する外力を吸収させることができる。
(第2実施形態)
図2(A)を用いて、第2実施形態に係る連結制震構造について説明する。
第2実施形態に係る連結制震構造は、耐震補強用の中央フレーム30を有し、中央フレーム30は、対向配置された2棟の既存建物12、32の間に構築されている点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
図2(A)の平面図に示すように、2棟の既存建物12、32は、桁行方向をY軸方向に沿わせて構築され、X軸方向に所定の距離をあけて対向配置されている。中央フレーム30は、第1側壁30S1が耐震補強される既存建物12と対向配置され、第2側壁30S2が既存建物32と対向配置されている。
既存建物12と中央フレーム30は、ダンパー34が取付けられた連結部材35の端部と、それぞれ連結され、既存建物32と中央フレーム30は、ダンパー36が取付けられた連結部材37の端部と、それぞれ連結されている。
これにより、地震時に、中央フレーム30に作用する振動エネルギーによる変形を、最下部W1に集中させ、中央フレーム30の上部W2を長周期化させ、既存建物12、32を中央フレーム30で耐震補強することができる。
他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
(第3実施形態)
図2(B)を用いて、第3実施形態に係る連結制震構造について説明する。
第3実施形態に係る連結制震構造は、耐震補強用の中央フレーム40を有している。中央フレーム40は、平面視でL字状に構築された既存建物42の、L字で挟まれた位置に構築されている点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
図2(B)の平面図に示すように、既存建物42は、桁行方向をX軸方向に沿わせて構築された既存建物42Aと、Y軸方向に沿わせて構築された既存建物42BがL字状に交差して構築されている。
中央フレーム40は、第1側壁40S1が耐震補強される既存建物42Aと対向配置され、第2側壁40S2が、既存建物42Bと対向配置されている。
既存建物42Aと中央フレーム40は、ダンパー44が取付けられた連結部材45の端部と、それぞれ連結され、既存建物42Bと中央フレーム40は、ダンパー46が取付けられた連結部材47の端部と、それぞれ連結されている。
これにより、地震時に、中央フレーム40に作用する振動エネルギーによる変形を、最下部W1に集中させ、中央フレーム30の上部W2を長周期化させ、既存建物42A、42Bを中央フレーム40で耐震補強することができる。
他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
(第4実施形態)
図3(A)を用いて、第4実施形態に係る連結制震構造について説明する。
第4実施形態に係る連結制震構造は、耐震補強用の中央フレーム50を有し、中央フレーム50は、平面視がコ字状に配置された既存建物52の、中央位置に構築されている点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
図3(A)の平面図に示すように、既存建物52は、桁行方向をX軸方向に沿わせて構築された中央部の既存建物52Bを有している。既存建物52Bの両端部には、桁行方向をY軸方向に沿わせて構築された既存建物52Aと、既存建物52Cが、対向して延出された構成である。既存建物52Aと既存建物52Cは、X軸方向に所定の距離をあけて対向配置されている。
中央フレーム50は、第1側壁50S1が耐震補強される既存建物52Aと対向配置され、第2側壁50S2が、既存建物52Bと対向配置され、第3側壁50S3が、既存建物52Cと対向配置されている。
既存建物52Aと中央フレーム50は、ダンパー54が取付けられた連結部材55の端部とそれぞれ連結され、既存建物52Bと中央フレーム50は、ダンパー56が取付けられた連結部材57の端部とそれぞれ連結され、既存建物52Cと中央フレーム50は、ダンパー58が取付けられた連結部材59の端部とそれぞれ連結されている。
これにより、地震時に、中央フレーム50に作用する振動エネルギーによる変形を、中央フレーム50の最下部W1に集中させ、中央フレーム50の上部W2を長周期化させ、既存建物52A、52B、52Cを中央フレーム50で耐震補強することができる。
他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
(第5実施形態)
図3(B)を用いて、第5実施形態に係る連結制震構造について説明する。
第5実施形態に係る連結制震構造は、耐震補強用の中央フレーム60を有し、中央フレーム60は、平面視が八角形に構成されている点において、第4実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
図3(B)の平面図に示すように、既存建物52は、桁行方向をX軸方向に沿わせて構築された中央部の既存建物52Bを有している。既存建物52Bの両端部には、桁行方向をY軸方向に沿わせて構築された既存建物52Aと、既存建物52Cが、対向して延出された構成である。既存建物52Aと既存建物52Cは、X軸方向に所定の距離をあけて対向配置されている。
中央フレーム60は、平面視が八角形の柱状に形成され、第1側壁60S1と第2側壁60S2が耐震補強される既存建物52Aと対向配置され、第3側壁60S3と第4側壁60S4が、既存建物62Bと対向配置され、第5側壁60S5と第6側壁60S6が、既存建物62Cと対向配置されている。
既存建物52Aと中央フレーム60は、ダンパー64が取付けられた連結部材65の端部とそれぞれ連結され、既存建物52Bと中央フレーム60は、ダンパー66が取付けられた連結部材67の端部とそれぞれ連結され、既存建物52Cと中央フレーム60は、ダンパー68が取付けられた連結部材69の端部とそれぞれ連結されている。
これにより、地震時に、中央フレーム60に作用する振動エネルギーによる変形を、中央フレーム60の最下部W1に集中させ、中央フレーム60の上部W2を長周期化させ、既存建物52A、52B、52Cを中央フレーム60で耐震補強することができる。特に、振動エネルギーによる変形がねじり変形の場合、中央フレーム60の中心部の回りに、スムーズにねじり変形を吸収できる。
他の構成は、第4実施形態と同じであり説明は省略する。
(第6実施形態)
図4を用いて、第6実施形態に係る連結制震構造について説明する。
第6実施形態に係る連結制震構造は、耐震補強用の中央フレーム70を有し、中央フレーム70は、低層の建物72Aの上に、既存建物72Bが構築されている点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
図4の正面図に示すように、中央フレーム70は、低層の建物72Aの上に構築され、低層の建物72Aの内部を上下方向に貫通する脚部76で支持されている。脚部76は、建物72Aの柱を補強して利用してもよい。
中央フレーム70は、低層の建物72Aの上に架構部が構築されており、架構部の最下部W1が、上部W2より低剛性とされている。
既存建物72Bは、中央フレーム70と所定の距離をあけて対向配置されている。中央フレーム70の第1側壁70Sが、耐震補強される既存建物72Bと対向配置されている。既存建物72と中央フレーム70の第1側壁70Sは、ダンパー74が取付けられた連結部材75の端部とそれぞれ連結されている。
これにより、中央フレーム70に作用する振動エネルギーによる変形を、中央フレーム70の最下部W1に集中させ、ダンパー24に吸収させることができる。即ち、最下部W1に設けられたダンパー24により、中央フレーム70に作用した振動エネルギーが吸収される。また、低層の建物72Aに設けた脚部76により、低層の建物72Aの耐震強度を高めることができる。
また、ダンパー74により、既存建物72Bの振動エネルギーが吸収され、既存建物72Bの振動低減が図られる。この結果、低層の建物72Aが負担すべき地震力が小さくなり、低層の建物72Aの補強の軽減、若しくは補強をなくすことができる。
他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
10、30、40、50、60、70 中央フレーム(立体架構)
12、32、42、72、 既存建物
14 柱(縦部材)
16 梁(横部材)
18 ブレース(斜め部材)
22 ダンパー(第1エネルギー吸収手段)
24 ダンパー(第2エネルギー吸収手段)
K1 中央フレームの連結部
K2 既存建物の連結部
W1 下方の立体架構部
W2 他の立体架構部

Claims (3)

  1. 既存建物に隣接し、縦部材、横部材及び斜め部材で構成された立体架構と、
    前記縦部材と前記横部材の連結部又は前記縦部材と前記斜め部材の連結部と前記既存建物とを連結する連結部材と、
    前記連結部材に取り付けられたダンパーと、を備え、
    前記ダンパーが取り付けられた前記連結部材が連結され最下方の前記連結部より下方の立体架構部が他の立体架構部より低剛性とされた連結制震構造。
  2. 前記他の立体架構部より低剛性とされた前記下方の立体架構部の外周部には、第2エネルギー吸収手段が設けられている請求項1に記載の連結制震構造。
  3. 既存建物に隣接し、縦部材、横部材及び斜め部材で構成された立体架構と、
    前記縦部材と前記横部材の連結部又は前記縦部材と前記斜め部材の連結部と、前記既存建物とを連結する第1エネルギー吸収手段と、を備え、
    前記第1エネルギー吸収手段が連結された最下方の前記連結部より下方の立体架構部が他の立体架構部より低剛性とされると共に、
    前記縦部材、前記横部材、及び前記斜め部材は鋼管で構成され、前記第1エネルギー吸収手段が連結される最下方の前記連結部より上方の前記立体架構部の前記鋼管の一部には、コンクリートが充填されている連結制震構造。
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