以下、図面を参照して、本発明による一実施形態の遮蔽装置を説明する。尚、本願明細書中、図1に示す遮蔽装置の正面図に対して、図示上方及び図示下方を遮蔽材13の吊り下げ方向に準じてそれぞれ上方向(又は上側)及び下方向(又は下側)と定義し、図示左方向を遮蔽装置の左側、及び、図示右方向を遮蔽装置の右側と定義して説明する。また、以下に説明する例では、図1に示す遮蔽装置の正面図に対して、視認する側を前側(又は室内側)、その反対側を後側(又は室外側)とし、遮蔽装置の前後方向と称するときは、図1の正面図における図示面に対して垂直な方向を云う。
(全体構成)
以下、図面を参照して、本発明による一実施形態の遮蔽装置を説明する。本例に示す遮蔽装置は、案内レール21に沿って遮蔽材13を昇降可能とするロールスクリーンを代表して説明する。図1は、本発明による一実施形態の遮蔽装置の概略構成を示す正面図である。図2は、本発明による一実施形態の遮蔽装置における側面構造を示す側面図である。図3は、本発明による一実施形態の遮蔽装置における側面構造の一部を拡大して示す部分側面図である。
図1及び図2に示す本実施形態のロールスクリーンは、まず、取付対象の枠体11(窓枠等)の上部の取付面に取付フレーム23が取着されている。そして、左右両端に前方に突出する板状の支持部23a,23bを有する略コの字状の支持部材がブラケットを介して取付フレーム23に固定されている。この支持部23a,23b間に巻取軸12が回転できる状態で支持されている。巻取軸12は、矩形形状を有する遮蔽材13の上端部を巻取軸12の軸線方向に沿って支持している。遮蔽材13の下端部は、巻取軸12の外周面から離れて自重によって垂下されている。遮蔽材13の下端部は、左右方向に沿って延びるウエイトバー14を有することが好ましく、ウエイトバー14は、遮蔽材13の位置を昇降方向に沿って安定させることができる。遮蔽材13の下端部がウエイトバー14を有する構成にて、ウエイトバー14の左右方向に沿った長さLWは、遮蔽材13の左右方向に沿った長さLSよりも短い。
巻取軸12は、巻取軸12を回転させる回転機構を通じて、操作部22に連結され、この操作部22には、操作チェーン15が掛装されている。巻取軸12は、操作チェーン15の巻取操作によって正転し、操作チェーン15の引出操作によって逆転する。正転する巻取軸12は、巻取軸12の周方向に沿って遮蔽材13を巻取軸12に巻取り、逆転する巻取軸12は、巻取軸12に巻取られた遮蔽材13を巻取軸12から引出すことができる。尚、巻取軸12を回転させる機構は、巻取軸12を正転、及び、逆転させるモーターを備えていてもよい。回転機構がモーターを備える電動式である構成にて、操作部22はモーターの回転方向を切り替える操作スイッチにより実現することができる。
巻取軸12の左右両端部の下側には、昇降方向に沿って延びる左右一対の案内レール21が設けられている。左右一対の案内レール21の各々は、その構造について詳細に後述するが、遮蔽材13の前側に位置する前側案内壁21Fと、遮蔽材13の後側に位置する後側案内壁21Bとを備えている。前側案内壁21F、及び、後側案内壁21Bは、その先端が折り返されて、それぞれヒンジ部31F,31Bが形成され、ヒンジ部31F,31Bの各先端部でそれぞれ遮蔽材13の外縁部13Eを前面及び後面から当接し噛合する噛合部32F,32Bが形成されている。このようにして、噛合部32F,32B間に遮蔽材13の移動を案内する案内通路21Gが形成され、右側の案内レール21にて、前側案内壁21Fと後側案内壁21Bとの間(即ち、噛合部32F,32B間)には、遮蔽材13の右側の外縁部13Eが入り込み、左側の案内レール21にて、前側案内壁21Fと後側案内壁21Bとの間(即ち、噛合部32F,32B間)には、遮蔽材13の左側の外縁部13Eが入り込んでいる。
左右一対の案内レール21の各々は、昇降方向における上端部に略V字を形成する誘導部21Sを備えている(図2参照)。この誘導部21Sを介して、左右一対の案内レール21の上端部から遮蔽材13の外縁部13Eが入り込むよう誘導することにより、遮蔽材13を案内レール21により案内させる。
即ち、左右一対の案内レール21の各々は、誘導部21Sの下方において、その昇降方向の全体にわたって、それぞれ遮蔽材13の外縁部13Eを前面及び後面から当接し噛合する噛合部32F,32Bを有するヒンジ部31F,31Bが形成されている。
従って、誘導部21Sの下方における噛合部32F,32B間に、昇降する遮蔽材13を案内する案内通路21Gが形成される。ウエイトバー14の垂下位置は、巻取軸12の巻取径により前後方向にわずかに遷移するため、案内通路21Gの位置が、巻取軸12による最大巻取径の時の垂下位置と最小巻取径の時の垂下位置との間に位置するよう、より好適にはウエイトバー14の垂下位置の遷移量が最小となるよう、案内レール21及び巻取軸12を設置するのが好適である。巻取軸12による最大巻取径の時には、ウエイトバー14は案内レール21の最上端に位置することになる。
そして、略V字を形成する誘導部21Sは、図2に示すように、左右一対の前側案内壁21Fの各々から形成されるヒンジ部31Fでは急傾斜の誘導形状を有し、左右一対の後側案内壁21Bの各々から形成されるヒンジ部31Bでは緩傾斜の誘導形状を有するよう構成されている。
このように、案内通路21Gと最上端に位置するウエイトバー14との位置関係を基に、案内レール21の上端部における誘導部21Sの誘導形状を異なる傾斜で構成するのが好適である。
より具体的には、図3に示すように、巻取軸12が回転中心12Aを中心として正転して、遮蔽材13の全てが巻き取られて案内レール21から離れるとき、遮蔽材13の下側端辺は、案内レール21の上側に位置する。この状態から、巻取軸12が回転中心12Aを中心として逆転して遮蔽材13が巻き戻されると、遮蔽材13の下側端辺が下がり、遮蔽材13の外縁部13Eは、略V字を形成する誘導部21Sの中心位置の噛合部32F,32B間に入り込む。噛合部32F,32B間に入り込んだ遮蔽材13の外縁部13Eは、案内通路21Gで案内される。
このとき、図3に示すように、巻取軸12による最大巻取径の時に、案内レール21の最上端に位置するウエイトバー14は、その巻取軸12による巻取径に依存して支持され、図3に例示する当該最上端に位置するウエイトバー14の中心は、案内通路21Gの軸に対して左側に配置される。この状態から巻取軸12により遮蔽材13を巻き戻すときに、ウエイトバー14の中心が右下方へと移動する動きをスムーズに行う必要がある。このため、左右一対の前側案内壁21Fの各々から形成されるヒンジ部31Fでは急傾斜の誘導形状を有し、左右一対の後側案内壁21Bの各々から形成されるヒンジ部31Bでは緩傾斜の誘導形状を有するよう構成することで、そのウエイトバー14の動きに適応させて、遮蔽材13を円滑に誘導させることが可能となる。
このように構成されたロールスクリーンは、案内レール21に沿って遮蔽材13を昇降させることが可能となり、ヒンジ部31F,31B及び噛合部32F,32Bにより、遮蔽材13に加わる外力に抗して遮蔽材13の外縁部を案内レール21内に保持することができるようになっている。
特に、詳細に後述する各実施例の案内レール21は、噛合部32Fを有するヒンジ部31Fが形成される前側案内壁21Fと、噛合部32Bを有するヒンジ部31Bが形成される後側案内壁21Bとを含み、第1レール基部材21a及び第2レール基部材21bの2部材か、レールベース21cとレール部材21dの2部材で嵌合してなるよう構成される。更に、案内レール21を枠体11に取り付ける際の取付ビス51の施工性を損なうことなく外部から取付ビス51が視認できない工夫が為されている。これにより、美観を保つとともに、部品点数の削減に伴う品質の信頼性及び低廉化できるようになっている。以下、各実施例の案内レール21について、順に説明する。
(実施例1の案内レールの構成)
まず、実施例1の案内レール21について説明する。図4は、本発明による一実施形態の遮蔽装置における実施例1の案内レール21の構成を示す平面図である。図5は、本発明による一実施形態の遮蔽装置における実施例1の案内レール21の噛合部32Bの構成を示す平面図である。図6(a),(b),(c),(d)は、本発明による一実施形態の遮蔽装置における実施例1の案内レール21の組み付け方法を示す説明図である。図7(a),(b),(c)は、本発明による一実施形態の遮蔽装置における実施例1の案内レール21の作動例を示す説明図である。
図4に示すように、実施例1の案内レール21は、第1レール基部材21aと第2レール基部材21bから構成される。第1レール基部材21aは、略コの字状の断面形状を有し、その外縁部側の基端壁38aの先端部には略半円断面状の係合部35aが形成され、基端壁38aの基部には二股状の嵌合受部34aが形成されている。また、第1レール基部材21aの嵌合受部34aから中央部側に延びて前側案内壁21Fが形成され、前側案内壁21Fの中央部側端部は後方(図示上方)に折り返られてヒンジ部31Fが形成されている。更にヒンジ部31Fの先端は外縁部側に折り返されて4本の先鋭歯よりなる噛合部32Fが形成されている。
一方、第2レール基部材21bは、略逆コの字状の断面形状を有し、その外縁部側の基端壁38bの先端部には略円断面状の嵌合部34bが形成され、基端壁38bの基部には二股状の係合受部35bが形成されている。また、第2レール基部材21bの係合受部35bから中央部側に延びて後側案内壁21Bが形成され、後側案内壁21Bの中央部側端部は前方(図示下方)に折り返られてヒンジ部31Bが形成されている。更にヒンジ部31Bの先端は外縁部側に折り返されて4本の先鋭歯よりなる噛合部32Bが形成されている。
そして、第1レール基部材21aの係合部35aと第2レール基部材21bの係合受部35bとが係合し、第2レール基部材21bの嵌合部34bと第1レール基部材21aの嵌合受部34aとが嵌合することで、第1レール基部材21aと第2レール基部材21bとが一体化して案内レール21が形成されるようになっている。
第2レール基部材21bの外縁部側の基端壁38bには、取付ビス51のネジ部を挿通可能な挿通孔36が形成されており、取付ビス51により取付対象の枠体11に対して第2レール基部材21bを固定可能となっている。また、第1レール基部材21aと第2レール基部材21bとが一体化した状態では、第1レール基部材21aと第2レール基部材21bの外縁部側の各基端壁38a,38b間で取付ビス51の頭部を収容可能な空間部50が形成されており、案内レール21を枠体11に取り付ける際の取付ビス51の施工性を損なうことなく第1レール基部材21aと第2レール基部材21bとが一体化することができ、且つ一体化後には外部から取付ビス51が視認できないようになっている。
そして、噛合部32F,32B間に遮蔽材13の外縁部が入り込んでおり、遮蔽材13に対して外力が付勢されていないときは、噛合部32F,32Bにおけるそれぞれの4本の先鋭歯のうち基端側の先鋭歯で噛み合わされ、遮蔽材13に対して外力が付勢される場合に、その外力の方向や強さに応じて、噛合部32F,32Bにおけるそれぞれの4本の先鋭歯がより噛み合わされるよう、ヒンジ部31F,31Bが屈曲してヒンジ動作するようになっている。
このようなヒンジ部31F,31Bのヒンジ動作は、それぞれ略V字状に凹むヒンジ基部33F,33Bを基軸として弾性変位するようになっており、特に、略V字状に凹む側へとヒンジ動作しやすくなっている。また、ヒンジ部31F,31Bの各々に、それぞれ3箇所のヒンジ基部33F,33Bが形成されている。ヒンジ部31F,31Bの各々は、各ヒンジ基部33F,33Bを基軸としてヒンジ動作することから、多角的に弾性変位させることができる。したがって、遮蔽材13に付勢される外力の強さ及び方向に応じて適応的にヒンジ部31F,31Bをヒンジ動作させることができる。更に、この適応的なヒンジ動作に追従して、噛合部32F,32Bの各先鋭歯により遮蔽材13を噛み込むよう構成しているため、遮蔽材13に付勢される外力に抗して噛合部32F,32Bにより遮蔽材13の外縁部を確実に噛み込むようになっている。
(実施例1の案内レールの噛合部の構成)
図5は、噛合部32Fにおける各先鋭歯の構成の詳細を示している。尚、噛合部32Bにおける各先鋭歯の構成は、噛合部32Fのものと同形である。複数のヒンジ基部33F(図5では、ヒンジ基部33F‐1,33F‐2として図示)では、その基軸Oを原点に後方(図示上方)をX軸、外縁部方向(図示左方)をY軸にとると、第1先鋭歯の先端部P1は、遮蔽材13に対して外力が生じていない状態で遮蔽材13に当接する角度θ0と長さd1(O‐P1間距離)にある。第2先鋭歯の先端部P2は、基軸Oから先端部P1と為す指定角度θ1上に位置し、d1より長い長さd2(O‐P2間距離)にある。第3先鋭歯の先端部P3は、基軸Oから先端部P2と為す指定角度θ2上に位置し、d2より長い長さd3(O‐P3間距離)にある。そして、第4先鋭歯の先端部P4は、基軸Oから先端部P3と為す指定角度θ3上に位置し、d3より長い長さd4(O‐P4間距離)にある。ここで、θ1乃至θ3は略同一角度としている。このため、遮蔽材13に付勢される外力により引き出される方向は、遮蔽材13の左右幅や材質等にも影響することから、遮蔽材13に応じて、予め角度θ0,θ1乃至θ3を設定しておき、各先端部P1乃至P4の長さd1乃至d4をそれぞれ順に長くなるように構成することで、遮蔽材13に付勢される外力により遮蔽材13が引き出されようとするほど噛合部32Fによる噛合力(及び噛合部32Bによる嵌合力)を強くすることができる。したがって、遮蔽材13に対して外力が生じていない状態では、噛合部32F,32Bの各々における少なくとも第1先鋭歯の先端部P1が遮蔽材13に当接することで遮蔽材13を狭持する。このとき、他の先鋭歯の先端部P2,P3,P4は遮蔽材13に当接してもよいが、遮蔽材13の昇降方向の移動の摺動抵抗を大きくしない範囲で各先端部P1乃至P4の長さd1乃至d4を設定するのが好ましい。尚、遮蔽材13の昇降方向の移動の摺動抵抗を大きくしないよう、これら先鋭歯の各先端部の形状は丸みを持たせている。そして、当該外力が生じた場合に、その外力に応じて作用するヒンジ部31Fのヒンジ動作により、その外力に抗して適応的に噛合部32F,32Bは遮蔽材13を噛合する。
即ち、噛合部32Fの先鋭歯は、遮蔽材13に付勢される外力に応じてヒンジ部31Bがヒンジ動作する際に、外力に抗して遮蔽材13の外縁部を噛み込むことで保持可能とするよう複数形成され、各先鋭歯は、ヒンジ部31Bのヒンジ動作に倣って遮蔽材13に当接するよう、遮蔽材13の中央部から外縁部に向かう方向で順に各先鋭歯の先端部がヒンジ部31Fの各ヒンジ基部33Fから長尺となるよう配置されている。
また、ヒンジ部31F,31Bのヒンジ動作は、各ヒンジ基部33F,33Bを基軸としてヒンジ動作することから、多角的に弾性変位させることができ、これにより、適応的なヒンジ動作に追従して、噛合部32F,32Bの各先鋭歯を遮蔽材13に対してより噛み込ませることができる。
(実施例1の案内レールの組み付け方法)
次に、図6を参照して、この実施例1の案内レール21を構成するための第1レール基部材21aと第2レール基部材21bの組み付け方法を詳細に説明する。
まず、第2レール基部材21bの外縁部側の基端壁38bに設けられた挿通孔36を介して、取付ビス51のネジ部を挿通し、第2レール基部材21bを枠体11に固定する(図6(a)参照)。
続いて、第2レール基部材21bの係合受部35bに、第1レール基部材21aの係合部35aが係合するよう、第1レール基部材21aを斜め方向から第2レール基部材21bに挿入する(図6(b)参照)。
続いて、第1レール基部材21aの前側案内壁21Fと、第2レール基部材21bの後側案内壁21Bとが略平行となるよう配置する(図6(c)参照)。
続いて、第1レール基部材21aを第2レール基部材21bに向けて押し込んで、第2レール基部材21bの嵌合部34bと第1レール基部材21aの嵌合受部34aとを嵌合させる(図6(d)参照)。
これにより、第1レール基部材21aと第2レール基部材21bとを一体化させて、案内レール21を形成することができる。
(実施例1の案内レールの作動例)
次に、図7を参照して、実施例1の案内レール21の作動例を詳細に説明する。図7(a)に示すように、遮蔽材13に室外側への外力Fが加わる場合を考える。
すると、図7(b)に示すように、第2レール基部材21bの噛合部32Bを基点に遮蔽材13が斜めとなり、第1レール基部材21aの噛合部32Fに当接する方向に応力Frが働く。これにより、第1レール基部材21aの噛合部32Fに形成される各先鋭歯に遮蔽材13の外縁部が当接し、引っ掛かる。
続いて、図7(c)に示すように、第1レール基部材21aのヒンジ部31Fが弾性変位してヒンジ基部33Fを基軸に中央部側にヒンジ動作(回動)し、第1レール基部材21aの噛合部32Fに形成される各先鋭歯が遮蔽材13の外縁部を噛み込む。これにより、案内レール21から遮蔽材13の外縁部が外れることが抑制される。
尚、遮蔽材13に室内側への外力Fが加わる場合は、図7に示す例と逆の動作となる。
このように構成された実施例1の案内レール21を備えるロールスクリーンは、噛合部32F,32Bにより、遮蔽材13に付勢される外力に抗して遮蔽材13の外縁部を案内レール21内に保持することができる。
また、遮蔽材13に付勢される外力の方向及び強さに対して適応的にヒンジ部31F,31Bをヒンジ動作させるため、噛合部32F,32Bによる噛み込みを外力に応じて高めることができるようになっている。
そして、案内レール21を枠体11に取り付ける際の取付ビス51の施工性を損なうことなく外部から取付ビス51が視認できないようになっており、美観を保つとともに、部品点数の削減に伴う品質の信頼性及び低廉化することができる。
(実施例2,3,4の案内レールの構成)
次に、他の実施例の案内レール21について説明する。図8(a),(b),(c)は、それぞれ本発明による一実施形態の遮蔽装置における実施例2,3,4の案内レール21の構成を示す平面図である。
図8(a),(b),(c)に示す各実施例の案内レール21は、実施例1の案内レール21におけるヒンジ部31F,31Bの変形例を示しており、その他の構造は、実施例1の案内レール21と同様とする例である。
まず、図8(a)に示す実施例2の案内レール21は、ヒンジ部31Bに2箇所のヒンジ基部33Bを設け、ヒンジ部31Fに4箇所のヒンジ基部33Fを設けた例である。即ち、遮蔽材13に付勢される外力として、室外側から室内側に向かう外力よりも室内側から室外側に向かう外力が大きくなることが想定される用途の場合に、ヒンジ部31Fのヒンジ動作をヒンジ部31Bより大きくとるよう構成した例である。このように、用途に応じて、各ヒンジ部31F,31Bのヒンジ基部33F,33Bの個数を変更した形態とすることができる。
また、図8(b)に示す実施例3の案内レール21は、ヒンジ部31Bにはヒンジ基部33Bを設けず、ヒンジ部31Fに3箇所のヒンジ基部33Fを設けた例である。即ち、遮蔽材13に付勢される外力として、室外側から室内側に向かう外力を考慮しなくてもよい場合には、室内側から室外側に向かう外力のみを考慮した例である。このように、用途に応じて、各ヒンジ部31F,31Bのヒンジ基部33F,33Bの有無を変更した形態とすることができる。
また、図8(c)に示す実施例4の案内レール21は、ヒンジ部31F,31Bの双方にヒンジ基部33F,33Bを設けず、ヒンジ部31F,31Bの弾性力のみでヒンジ部31F,31Bの基端からヒンジ動作させる例である。即ち、遮蔽材13に加わる外力として、大きなヒンジ動作が要求されない場合には、ヒンジ基部33F,33Bを設けない形態とすることができる。このように、用途に応じて、各ヒンジ部31F,31Bにてヒンジ基部33F,33Bの無い形態とすることができる。
(実施例5の案内レールの構成)
次に、実施例5の案内レール21について説明する。図9(a),(b)は、それぞれ本発明による一実施形態の遮蔽装置における実施例5の案内レール21の構成及び動作を示す平面図である。
図9に示す実施例5の案内レール21は、実施例1の案内レール21におけるヒンジ部31F,31Bの変形例を示しており、その他の構造は、実施例1の案内レール21と同様とする例である。
実施例5の案内レール21は、図9(a)に示すように、ヒンジ部31F,31Bの基端から大きくヒンジ動作させるべく、その基端部に、略円溝状のヒンジ基部33F,33Bを設けた例である。
図9(b)に示すように、遮蔽材13が外れる方向に外力Fが加わると、ヒンジ部31F,31Bの基端部に設けられたヒンジ基部33F,33Bを基軸に中央部側にヒンジ動作(回動)し、各噛合部32F,32Bに設けられた各先鋭歯が遮蔽材13の外縁部を噛み込む。これにより、案内レール21から遮蔽材13の外縁部が外れることが抑制される。即ち、遮蔽材13に加わる外力として、細かい角度でのヒンジ動作が要求されず大きなヒンジ動作が要求される場合には、ヒンジ部31F,31Bの基端からヒンジ動作させるよう構成することができる。このように、用途に応じて、各ヒンジ部31F,31Bのヒンジ基部33F,33Bの位置を変更することができる。
(実施例6,7,8の案内レールの構成)
次に、実施例6,7,8の案内レール21について説明する。図10(a),(b),(c)は、それぞれ本発明による一実施形態の遮蔽装置における実施例6,7,8の案内レール21の構成を示す平面図である。
図10(a),(b),(c)に示す各実施例の案内レール21は、実施例1の案内レール21におけるヒンジ部31F,31Bの変形例を示しており、その他の構造は、実施例1の案内レール21と同様とする例である。
まず、図10(a)に示す実施例6の案内レール21は、ヒンジ動作の角度を考慮してヒンジ部31F,31Bにそれぞれ1箇所のヒンジ基部33F,33Bを設けた例である。即ち、遮蔽材13に加わる外力として、室外側から室内側に向かう外力や室内側から室外側に向かう外力が大きいことが想定される用途の場合に、ヒンジ部31F,31Bの強度が保たれる際には、略V字状に凹むヒンジ基部33F,33Bとする代わりに、曲面状に凹むヒンジ基部33F,33Bとすることができる。このように、用途に応じて、各ヒンジ部31F,31Bのヒンジ基部33F,33Bの形状を変更した形態とすることができる。
また、図10(b)に示す実施例7の案内レール21は、ヒンジ部31Bにはヒンジ基部33Bを設けず、ヒンジ部31Fに1箇所のヒンジ基部33Fを設けた例である。即ち、遮蔽材13に加わる外力として、室外側から室内側に向かう外力を考慮しなくてもよいが、室内側から室外側に向かう外力が大きいことが想定される用途の場合に、ヒンジ部31Fの強度が保たれる際には、略V字状に凹むヒンジ基部33Fとする代わりに、曲面状に凹むヒンジ基部33Fとすることができる。このように、用途に応じて、各ヒンジ部31F,31Bのヒンジ基部33F,33Bの有無及び形状を変更した形態とすることができる。
また、図10(c)に示す実施例8の案内レール21は、ヒンジ動作の角度を考慮してヒンジ部31F,31Bにそれぞれ1箇所のヒンジ基部33F,33Bを案内レール21の内側に設けた例である。即ち、遮蔽材13に加わる外力として、室外側から室内側に向かう外力や室内側から室外側に向かう外力が大きいことが想定される用途の場合に、ヒンジ部31F,31Bの強度として実施例7,8の案内レール21よりも高めたい場合には、ヒンジ部31F,31Bの肉厚を保持する態様で曲面状に凹むヒンジ基部33F,33Bとすることができる。このように、用途に応じて、各ヒンジ部31F,31Bのヒンジ基部33F,33Bの形状及びその設置場所を案内レール21の内側又は外側で選択的に変更した形態とすることができる。
(実施例9,10,11の案内レールの構成)
次に、実施例9,10,11の案内レール21について説明する。図11(a),(b),(c)は、それぞれ本発明による一実施形態の遮蔽装置における実施例9,10,11の案内レール21の構成を示す平面図である。
図11(a),(b),(c)に示す各実施例の案内レール21は、実施例1の案内レール21におけるヒンジ部31F,31B及び噛合部33F,33Bの変形例を示しており、その他の構造は、実施例1の案内レール21と同様とする例である。
まず、図11(a)に示す実施例9の案内レール21は、噛合部33F,33Bの機能を兼ねるヒンジ部31F,31Bとする例であり、ヒンジ部31F,31Bは、その基端部から弾性変位可能に複数本で構成される例である。本例のヒンジ部31F,31Bは、全体として櫛歯状に形成され、遮蔽材13に対する外力の有無に関わらず、複数本で構成される各ヒンジ部31F,31Bの先端は遮蔽材13の外縁部の面に当接させている。従って、各ヒンジ部31F,31Bの先端は噛合部33F,33Bと同様に機能する噛合部として作用する。遮蔽材13に対して外力が生じると、この外力に抗して複数本で構成される各ヒンジ部31B,31Fが個別に弾性変位し、案内レール21から遮蔽材13の外縁部が外れるのを抑制するよう作用する。即ち、遮蔽材13に加わる外力に抗する噛合力を大きくする必要がない用途の場合に、全体として櫛歯状に形成した複数本で構成されるヒンジ部31F,31Bとすることができる。
次に、図11(b)に示す実施例10の案内レール21は、噛合部33F,33Bの機能を兼ねるヒンジ部31F,31Bとする他の例であり、ヒンジ部31F,31Bは、その基端部から弾性変位可能に複数本で構成され、ヒンジ部31F,31Bを構成する複数本のヒンジ形状を個別に異なるものとする例である。本例のヒンジ部31F,31Bにおいても、全体として櫛歯状に形成され、遮蔽材13に対する外力の有無に関わらず、複数本で構成される各ヒンジ部31F,31Bの先端は遮蔽材13の外縁部の面に当接させている。従って、各ヒンジ部31F,31Bの先端は噛合部33F,33Bと同様に機能する噛合部として作用する。遮蔽材13に対して外力が生じると、この外力に抗して複数本で構成される各ヒンジ部31F,31Bが個別に弾性変位し、案内レール21から遮蔽材13の外縁部が外れるのを抑制するよう作用する。即ち、遮蔽材13に加わる外力に抗する噛合力を大きくする必要はないが外力が大きくなるほどこれに抗する噛合力が大きくなるよう構成した例である。即ち、遮蔽材13に付勢される外力に抗する噛合力を大きくする必要がない用途でも、外力の大きさによって噛合力が適応するよう、個別に異なる形状で全体として櫛歯状に形成した複数本で構成されるヒンジ部31F,31Bとすることができる。
次に、図11(c)に示す実施例11の案内レール21は、噛合部33F,33Bの機能を兼ねるヒンジ部31F,31Bとする他の例であり、ヒンジ部31F,31Bは、その基端部から弾性変位可能に1本又は複数本で構成され、ヒンジ部31F,31Bを構成する複数本のヒンジ形状を個別に異なるものとする例である。本例のヒンジ部31F,31Bにおいて、遮蔽材13に対する外力の有無に関わらず、1本又は複数本で構成される各ヒンジ部31F,31Bの先端は遮蔽材13の外縁部の面に当接させている。従って、各ヒンジ部31F,31Bの先端は噛合部33F,33Bと同様に機能する噛合部として作用する。遮蔽材13に対して外力が生じると、この外力に抗して1本又は複数本で構成される各ヒンジ部31F,31Bが個別に弾性変位し、案内レール21から遮蔽材13の外縁部が外れるのを抑制するよう作用する。即ち、遮蔽材13に加わる外力に抗する噛合力を大きくする必要はないが、外力の方向によって当該外力に抗する噛合力を適応させるよう、個別に異なる形状且つ個数で全体として櫛歯状に形成した複数本で構成されるヒンジ部31F,31Bとすることができる。
(実施例12の案内レールの構成)
次に、実施例12の案内レール21について説明する。図12は、本発明による一実施形態の遮蔽装置における実施例12の案内レール21の構成を示す平面図である。
図12に示す実施例12の案内レール21は、実施例1の案内レール21における第1レール基部材21a及び第2レール基部材21bの2部材とする代わりに、レールベース21cとレール部材21dの2部材で構成する例であり、同一の参照番号を付している構成要素は同様に機能する。
実施例12の案内レール21は、レールベース21cとレール部材21dから構成される。レールベース21cは、外縁部側の基端壁38cを有し、この基端壁38cの両端から中央部側に延びてレール部材21dと嵌合する嵌合受部35cが形成され、全体として略逆コの字状の断面形状を有している。
また、レールベース21cの当該基端壁38cには、取付ビス51のネジ部を挿通可能な挿通孔36が形成されており、取付ビス51により取付対象の枠体11に対してレールベース21cを固定可能となっている。
レール部材21dは、レールベース21cの基端壁38cの内壁に当接する突起部37を有する基端壁38dを有し、基端壁38dの両端から中央部側に延びて前側案内壁21F及び後側案内壁21Bが形成され、前側案内壁21F及び後側案内壁21Bの各中央部側端部はそれぞれ後面(図示上方)及び前面(図示下方)に折り返されて各ヒンジ部31F,31Bが形成されている。更にヒンジ部31F,31Bの各先端は外縁部側に折り返されて4本の先鋭歯よりなる噛合部32F,32Bが形成され、全体として略Cの字状の断面形状を有している。
また、レール部材21dは、基端壁38dの両端から中央部側に延びて前側案内壁21F及び後側案内壁21Bを形成するまでの壁部に嵌合部35dが形成されている。
そして、レール部材21dの突起部37が、レールベース21cの基端壁38cの内壁に当接した状態で、レールベース21cの嵌合受部35cが弾性変形して、レール部材21dの嵌合部35dと嵌合させることで、レールベース21cとレール部材21dとが一体化して案内レール21が形成されるようになっている。
レールベース21cとレール部材21dとが一体化した状態では、レールベース21cの基端壁38cと、レール部材21dの基端壁38dとの間に取付ビス51の頭部を収容可能な空間部50が形成されており、案内レール21を枠体11に取り付ける際の取付ビス51の施工性を損なうことなく外部から取付ビス51が視認できないようになっている。
ヒンジ部31F,31B、及び噛合部33F,33Bの構造は、実施例1の案内レール21と同様であり、レールベース21cとレール部材21dとが一体化した状態では、同様に機能する。従って、実施例12の案内レール21は、実施例1の案内レール21と同様の作用効果を有する。
また、実施例1からの変形例である実施例2乃至11の案内レール21の形態を、実施例12の案内レール21に適用した更なる変形例とすることができる。
(実施例13の案内レールの構成)
次に、実施例13の案内レール21について説明する。図13は、本発明による一実施形態の遮蔽装置における実施例13の案内レール21の構成を示す平面図である。
図13に示す実施例13の案内レール21は、実施例1の案内レール21における第1レール基部材21a及び第2レール基部材21bの2部材で構成する際に、ヒンジ動作するヒンジ部31F,31Bとする代わりに、ヒンジ動作させず(弾性を有さず)に遮蔽材13を狭持する保持壁部31F’,31B’で構成し、その先端に、複数の先鋭歯を有する長尺な噛合部32F,32Bを設けた例であり、同一の参照番号を付している構成要素は同様に機能する。
実施例13の案内レール21では、その長尺な噛合部32F,32Bは、それぞれ遮蔽材13の外縁部の面(遮蔽材13の前面及び後面)にそれぞれ当接し、常時噛み合わせており、図13において両矢印で示すように、噛合部32F,32Bの長さが左右方向に長ければ長いほど(複数の先鋭歯の数が多ければ多いほど)、噛合力が増大する。
したがって、実施例13のように構成した場合でも、噛合部32F,32Bにより遮蔽材13の外縁部を挟持して噛合させることができ、遮蔽材13に付勢される外力に抗して遮蔽材13の抜けを抑制することができる。
尚、図13に示す例では、図4に示す実施例1の案内レール21からの変形例として図示して説明しているが、図12に示す実施例12の案内レール21からの変形例として、ヒンジ動作するヒンジ部31F,31Bとする代わりに、ヒンジ動作させず(弾性を有さず)に遮蔽材13を狭持する保持壁部31F’,31B’で構成し、その先端に、複数の先鋭歯を有する長尺な噛合部32F,32Bを設けるようにしてもよい。
(別実施例の遮蔽材の構成)
図14(a),(b),(c)は、それぞれ本発明による一実施形態の遮蔽装置(ロールスクリーン)における別実施例の遮蔽材13の構成を示す正面図と、平面断面図(A視及びB視断面図)である。図15(a),(b)は、それぞれ本発明による一実施形態の遮蔽装置における当該別実施例の遮蔽材の構成における別例を示す平面断面図(A視断面図)である。図14及び図15に示す当該別実施例の遮蔽材13は、代表して、実施例1の案内レール21(図4参照)に適用した例を示している。尚、上述した実施形態と同様の構成要素には同一の参照番号を付している。
本実施例の遮蔽材13では、図14(a)の正面図に示すように、遮蔽材13の左右両側の外縁部には、凸状に突出したファスナー部13aが、案内レール21の長手方向(遮蔽材13の昇降方向)に沿ってほぼ等間隔で複数個所に設けられている。そして、図14(a)のA視についての平面断面図を示す図14(b)を参照するに、遮蔽材13のファスナー部13aを利用して、噛合部32F,32Bにより遮蔽材13に付勢される外力に抗して遮蔽材13の抜けを抑制することができる。
一方、図14(a)のB視についての平面断面図を示す図14(c)を参照するに、噛合部32F,32Bによりファスナー部13aが設けられていない遮蔽材13の外縁部を噛合する。この場合、遮蔽材13に付勢される外力によってその遮蔽材13の外縁部が噛合部32F,32Bから抜けうる。この場合でも、遮蔽材13のファスナー部13aが噛合部32F,32Bによって噛合されるため、遮蔽材13に付勢される外力に抗して遮蔽材13の抜けは抑制される。
即ち、このように、遮蔽材13の左右両側の外縁部に、凸状に突出したファスナー部13aを案内レール21の長手方向(遮蔽材13の昇降方向)に沿ってほぼ等間隔で複数個所に設けることで、その遮蔽材13の抜け止め効果を調整することができる。
尚、遮蔽材13のファスナー部13aは、図15(a)に示すように、ファスナー部13aを構成する遮蔽材13の部分的縁部を折り曲げて溶着や縫付け等により固定部13bで固定することで環状に構成することや、図15(b)に示すように、別生地でファスナー部13aを構成し、溶着や縫付け等により固定部13bで固定することで形成してよい。また、固定部13bは一箇所でなくとも複数個所で固定する形態とすることもでき、更には、ファスナー部13aは、図15(a),(b)にそれぞれ示す当該環状や1枚生地でなくとも、当該遮蔽材13の当該部分的縁部や別生地を多重に重ね合わせた形態とすることもできる。
また、ファスナー部13aの巻取方向幅aは、各ファスナー部13aの間隔bに対して短ければ短いほどよい。これにより、巻取軸12における遮蔽材13の巻取り時に、このファスナー部13aの巻き太りに起因する巻ズレを防止することができる。
このようなファスナー部13aを遮蔽材13の両側の外縁部に設けることにより、遮蔽材13に外力が付勢された際にもファスナー部13aが各実施例の案内レール21の噛合部32F,32Bに係止され、案内レール21の噛合部32F,32Bからの遮蔽材13の抜けをより抑制することができる。
以上のように、各実施例に係る案内レール21によれば、遮蔽材12の外縁部を挟持して当該遮蔽材13の移動を案内するよう構成され、案内レール21の一部を構成する第1部材(第1レール基部材21a又はレールベース21c)と、この第1部材と嵌合して当該案内レール21を形成する第2部材(第2レール基部材21b又レール部材21d)からなり、当該案内レール21の先端部が、遮蔽材13に付勢される外力に応じて弾性変位してヒンジ動作するヒンジ部31F,31Bを有し、該ヒンジ部31F,31Bの先端部に、該外力に抗して遮蔽材13の外縁部を噛合する噛合部32F,32Bが形成されている。これにより、部品点数の削減に伴う品質の信頼性の確保及び低廉化を実現して、遮蔽材13に加わる外力に抗して遮蔽材13の外縁部を案内レール21内に保持することができる。そして、遮蔽材13に加わる外力の方向に対して適応的にヒンジ部31F,31Bをヒンジ動作させるため、噛合部32F,32Bによる噛み込みを外力に応じて高めることができる。
ここで、第2部材を取付対象(枠体11)に取着可能な基端壁38bを有する第2レール基部材21bで構成し、第1部材を当該基端壁38bに嵌合可能な基端壁38aを有する第1レール基部材21aで構成した際には、ヒンジ部31F,31Bは、基端壁38a及び基端壁38bの各々の一側部から延びる前側案内壁21F及び後側案内壁21Bの先端に設けられるよう構成することができる。
また、第1部材を取付対象(枠体11)に取着可能な基端壁38cを有するレールベース21cで構成し、第2部材を当該基端壁38cに嵌合可能な基端壁38dを有するレール部材21dで構成した際には、ヒンジ部31F,31Bは、基端壁38dの両側部から延びる前側案内壁21F及び後側案内壁21Bの先端に設けられるよう構成することができる。
また、基端壁38aと基端壁38bとの嵌合(又は第1の基端壁38cと第2の基端壁38dとが嵌合)を補助する係合手段(係合部35a及び係合受部35b、又は突起部37及び基端壁38cの内壁)が第1部材(第1レール基部材21a又はレールベース21c)と第2部材(第2レール基部材21b又レール部材21d)に設けられているので、その嵌合を安定化させることができる。
また、当該案内レール21の先端部に設けられるヒンジ部31F,31Bは、遮蔽材13の外縁部を噛合する噛合部32F,32Bに対していずれか一方又は双方に設けるよう構成することができる。これにより、噛合部32F,32Bによる噛合力を用途に応じて適合させることができる。
当該案内レール21の先端部に設けられるヒンジ部31F,31Bは、遮蔽材13に付勢される外力に応じて弾性変位してヒンジ動作させる基軸として機能する1以上のヒンジ基部を設けるよう構成することができる。これにより、噛合部32F,32Bによる噛合力を用途に応じて適合させることができる。
当該噛合部32F,32Bは、遮蔽材13を噛み込み可能な2以上の先鋭歯(上述した例では4本の先鋭歯)を有し、該2以上の先鋭歯は、当該ヒンジ部31F,31Bの弾性変位に応じて噛合力が増大するよう構成することができる。これにより、当該外力に応じて噛合力が増大するようになり、遮蔽材13の外縁部がより案内レール21から外れにくくすることができる。
また、当該噛合部32F,32Bは、遮蔽材13を噛み込み可能な2以上の先鋭歯(上述した例では4本の先鋭歯)を有し、該2以上の先鋭歯は、当該ヒンジ部31B,31Fの弾性変位に応じて噛合力が増大する角度及び長さで配置される構成することができる。これにより、当該外力に応じて噛合力が増大するようになり、遮蔽材13の外縁部がより案内レール21から外れにくくすることができる。
また、当該2以上の先鋭歯は、ヒンジ部31F,31Bの弾性変位に応じて遮蔽材に対する噛合力が増大するよう、遮蔽材の中央部から外縁部に向かう方向で順に各先鋭歯の先端部が当該ヒンジ部31F,31Bのヒンジ基部33F,33Bから長尺となるよう構成するのが好適である。これにより、当該外力に応じて噛合力が増大するようになり、遮蔽材13の外縁部がより案内レール21から外れにくくすることができる。
更に、遮蔽材13の両側の外縁部に、所定形状で突出したファスナー部13aを各実施例の案内レール21の長手方向に沿って複数個所に設け、遮蔽材13に当該外力が付勢された際に、ファスナー部13aが当該案内レール21の噛合部32F,32Bに係止されるよう構成することができる。これにより、案内レール21の噛合部32F,32Bからの遮蔽材13の抜けをより抑制することができる。
更に、ヒンジ動作するヒンジ部31F,31Bとする代わりに、ヒンジ動作させず(弾性を有さず)に遮蔽材13を狭持する保持壁部31F’,31B’で構成した際には、保持壁部31F’,31B’の先端部に、遮蔽材13に付勢される外力に抗して遮蔽材13の外縁部を噛合する噛合部32F,32Bを設ける構成とすることもできる。好適には、この噛合部32F,32Bは、複数の先鋭歯を有し、当該先鋭歯の各々は遮蔽材13の外縁部の面に当接して噛み合うよう構成する。これにより、遮蔽材13の抜け止め効果を調整することができる。
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例や実施例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、ロールスクリーンに限らず、その他の形態の横型のスクリーン、縦型のスクリーン、プリーツスクリーン、ブラインド装置にも、本発明に係る案内レールを適用することができる。また、取付ビス50で固定する以外にも両面テープ等で接着する技法を用いてもよい。また、各実施例の案内レール21の形態を適宜組み合わせ、或いはヒンジ部31F,31Bやヒンジ基部33F,33B、或いは噛合部32F,32Bやその先鋭歯等の各要素の個数や形状を適宜変更することで更なる実施例の案内レール21とすることができる。