JP4036453B2 - カーテン装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーテン装置に関する。さらに詳述すると、本発明は、カーテン生地の両側をカーテンレールから抜け出ないよう係止させつつこのカーテン生地の引き出しあるいは巻き取りを可能とした密閉式のカーテン装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両内の窓枠等におけるカーテン装置として、巻き取り可能なカーテン生地の引き出し端にバッテン(カーテン生地の引き出し端の全てを同時にかつ均一に引き出しあるいは巻き戻すための支持棒)を備え、このバッテンの両端を一対のカーテンレールによって案内するようにしたロールカーテン装置が利用されている(例えば、特許文献1参照)。また、カーテン生地を引き出して窓枠を覆った使用状態のときにカーテン生地が風などの影響で捲れないようにするためカーテン生地の両側をカーテンレールから抜け出ないよう係止させつつカーテン生地の引き出しあるいは巻き取りを行う密閉式のカーテン装置も利用されている。
【0003】
図20、図21に従来の密閉式カーテン装置の一例を示す。カーテンレールはアウターレール101とインナーレール102とからなる二重構造とされており(図21参照)、このうちアウターレール101はチャネル形状とされ、その開口部の縁101aが内側に巻き込まれるようにしてバッテン103の端部103aを上下方向に案内するためのガイドが形成されている。またアウターレール101内に設けられるインナーレール102にはカーテン生地104の両側を抜け出ないよう係止させつつ案内するためのガイド溝が形成されている(図21参照)。このガイド溝には、カーテン生地104の両側に設けられた抜止め用の膨出部104aがレールの長手方向にのみ移動可能な状態で組み込まれている。
【0004】
また、これ以外のカーテン装置として、インナーレール102をアウターレール101の長手方向にスライド可能としたものや、インナーレール102を長手方向と垂直な方向に取り外し可能としたものも提案されている(後者の例として、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−292756号公報
【特許文献2】
特開2002−213167号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図20、図21に示したようにインナーレール102がアウターレール101内に完全に組み込まれた構造の密閉式カーテン装置においては、カーテン生地104を取り換える等の作業に手間を要してしまうという問題がある。すなわち、カーテン生地104を取り換える度にバッテン103をインナーレール102の上端まで移動させてその端部をレール開口端から抜き、生地を取り換えた後に再び上端から嵌め込むという作業が必要となるため作業が煩雑となりやすく手間を要する。しかも、バッテン103をインナーレール102の開口端から抜く際にカーテン巻き取り用ローラのカバーや窓枠をいったん外さなければならない場合もあり、そうした場合には作業が余計に煩雑なものとなってしまう。
【0007】
また、インナーレール102をアウターレール101の長手方向にスライド可能としたカーテン装置の場合には、アウターレール101もインナーレール102もある程度の長さを必要とする長尺物であるため、インナーレール102をスライドさせて引き抜くのに巻き取り用ローラのカバーや窓枠さらには室内の天井等が邪魔になる場合があり、作業が煩雑となるか、場合によっては不可能なこともある。
【0008】
これに対し、インナーレール102をアウターレール101の長手方向と垂直な方向に取り外し可能とした装置にあっては、インナーレール102が天井等につっかえるという問題は解消されうるものの、インナーレール102を取り外し再び取り付ける度にビスを弛めて外したり締め付けたりしなければならなく、依然として作業が煩雑であり手間を要するという問題がある(特許文献2参照)。
【0009】
そこで、本発明は、カーテン生地を支持するバッテン(支持棒)をインナーレールに対し容易に着脱できるようにしてカーテン生地の交換等を簡単に行うことを可能としたカーテン装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ロールカーテン生地の先端縁に取り付けられたバッテンの両端を一対のカーテンレールによって案内するとともにカーテン生地の両側をカーテンレールのアウターレール内に組み込まれたインナーレールから内側に抜け出るのを規制しながら案内するカーテン装置において、アウターレールを、このアウターレールの長手方向と垂直な方向へのインナーレールの装入および取り外しが可能な溝幅の溝を有するチャネル形状とするとともに溝には装入されたインナーレールと係合してインナーレールの取り外しを防止する被係合部を設け、インナーレールには、アウターレール内に装入された状態で被係合部に係合して当該インナーレールをアウターレール内に保持させる突部を有すると共にアウターレールの溝の外に端部が突出して該端部に対し外力が加えられた場合には弾性変形して被係合部と突部との係合を解除して当該インナーレールの取り外しを許容する係合爪を設けているものである。
【0011】
本発明に係るカーテン装置においては、アウターレールがチャネル形状であり尚かつインナーレールの装入および取り外しが可能な溝幅とされているため、インナーレールをこの溝にレール長手方向と垂直な方向から押し込みこれと同じく垂直な方向へ抜き出すことが可能である。しかも、インナーレールを押し込みアウターレールの溝内に装入するとインナーレールに設けられている係合爪が変形しアウターレールの被係合部と自動的に係合することから、ビス止め等をせずともインナーレールをアウターレール内の所定位置に保持することが可能となっている。したがって、インナーレールをレール長手方向にスライドさせることなく取り付けることが可能である上、取り付ける際にビスを締め付ける手間がなく作業が簡単である。
【0012】
加えて、アウターレールの溝の外に突出しているインナーレールの係合爪の端部に外力を加え係合爪を弾性変形させることによって、突部と被係合部との係合状態を解除し、その状態でインナーレールをアウターレールの溝から引っ張り出すことが可能となる。この場合、例えばバッテンをレール上端付近まで移動させておき、インナーレールをその下端側から上端側へと順次外していけばアウターレールから簡単に取り外すことができるなど、インナーレールをレール長手方向にスライドさせる必要がない上、取り外す際にビスを弛める手間がなく作業が簡単である。
【0013】
このようなカーテン装置においては、請求項2のように、係合爪および溝の少なくとも一方に、インナーレールがアウターレールの溝に装入される際に係合爪を徐々に弾性変形させるとともに被係合部を乗り越えた後にはこの係合爪を弾性復帰させる傾斜部を設けていることが好ましい。このような傾斜部は、インナーレールがアウターレールに押し込まれる際における係合爪自身の弾性変形を緩やかなものとするため押し込む動作を行いやすくし、インナーレールの取付作業をより簡単なものとする。
【0014】
また、係合爪は、アウターレールの外に突出した端部と突部との間で、アウターレールの被係合部との間にインナーレールをアウターレールの溝の奥側あるいは外側へ付勢する分力を発生させるものであることが好ましい。この場合には、インナーレールをカーテン装置の中心へ寄る方向、あるいはその逆に中心から離れる方向に付勢することが可能となる。
【0015】
さらに、係合爪はアウターレールの外に突出する端部に当該係合爪をアウターレールの被係合部へ向けて付勢する方向へ突出する折曲部を有することが好ましい。この場合には、指(例えば親指と人差し指)で折り曲げ部を摘むようにして係合爪を変形させることができる。また係合爪のアウターレールの溝の外への端部の突出量あるいは形状が治具によってのみ引っかかり可能なもの、若しくは治具によってのみ変形可能な硬さを有するものであることも好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1〜図14に、本発明の一実施形態を示す。本発明のカーテン装置1は、アウターレール5およびインナーレール7からなるカーテンレール10によってロールカーテン生地(以下単に「カーテン生地」という)2とバッテン3とを案内するもので、例えばカーテン生地2およびバッテン3を昇降させて窓を覆ったり開放したりする装置であれば左右一対のカーテンレール10によってこれらカーテン生地2やバッテン3を案内することになる(図1等参照)。以下においては、密閉式のロールカーテン装置すなわち引き下ろしたカーテン生地2によって窓枠16を隙間なく密閉状態で覆うことのできるカーテン装置1であって、鉄道車両内の窓枠16に適用されたものについて説明する。このロールカーテンは、カーテン生地2と、チャネル形状のアウターレール5と、このアウターレール5に装入でき取り外しもできるインナーレール7と、カーテン生地2の下端縁2bに取り付けられているバッテン3等によって構成されている。
【0019】
カーテン生地2は窓枠16の上部に設けられた巻胴12によって巻き取り可能な生地であり、この巻胴12から引き出された状態で窓枠16の全部を覆い隠すことができるように縦方向、幅方向ともこの窓枠16よりも大きく設けられている(図2参照)。この生地としては、窓枠16を覆い隠した場合に程よく光を透過しあるいは全く透過しないものが窓枠16の種類や位置に応じて適宜採択される。また、本明細書と図面では特に示していないがカーテン使用時に使用者に対し美感を与える色彩やデザインが適宜採用されている。またカーテン生地2の両側には、インナーレール7の案内溝9に嵌まる抜け止め用の膨出部4が設けられている。膨出部4は、案内溝9の狭小な開口部(図5参照)から抜け出ないようにこの開口幅より大径とされ、インナーレール7の長手方向にのみ移動可能となっている。膨出部4の形状や個数等は特に限定されるものではないが、インナーレール7からの抜け止めが確実であり尚かつインナーレール7と円滑に接触し合うものであることが好ましい。例えば本実施形態では、等間隔配置された複数のボールを膨出部4としている(図4(C)参照)。
【0020】
バッテン3はこのカーテン生地2の下端縁2bに取り付けられているカーテン引き出し用のバーであり、カーテン装置1の使用者たとえば本実施形態の場合であれば鉄道車両の乗客等はこのバッテン3の中央に設けられている引き下ろし用のグリップ3cを使ってカーテン生地2を引き出し窓枠16を覆うことができる(図1、図2参照)。グリップ3cとしては例えばバッテン3の中央に手前側に突出するように設けられている取っ手などが用いられる(図3参照)。このバッテン3の底にはバッテン3が窓枠16の下枠に当接したときの衝撃と音を緩和する弾性を備えるクッション材3dが設けられている(図3(B)、(C)参照)。さらにこのバッテン3の両端にはキャップ3eが設けられている(図4参照)。キャップ3eは、クッション材3dが所定の位置からずれないように押さえつつバッテン3の両端の切断面を覆い隠すように例えばビス25で取り付けられている。またキャップ3eは、その一部がカーテンレール10内に嵌まり込むことによりバッテン3(およびこのバッテン3が取り付けられているカーテン生地2の下部分)が前後にぶれないようにする規制手段としても機能する(図14参照)。さらに、本実施形態のキャップ3eはその一部が手前側に突出するブラケット形状とされ、この突出部分がバッテン3の上方への移動可能範囲を制限するストッパとして機能するように設けられている(図4参照、このストッパ部は符号3fで示している)。このストッパ部3fは、巻胴12等を覆っているカバー24(図1参照)の下部に当接することによってこのバッテン3の上方への移動量を制限している。なお、上述のグリップ3cは、ストッパ部3fがカバー24に当接しているとき使用者がこのグリップ3cを把持しやすいようにストッパ部3fよりも若干低い位置に形成されている(図1参照)。ストッパ部3fの上面には当接時の衝撃と音を緩和するゴム板3gが設けられている(図4参照)。さらにバッテン3には、カーテン生地2の下端縁2bが差し入れられる取付溝3aと、この下端縁2bをバッテン3に止め付けるためのビス23がねじ込まれるビス孔3bが設けられている(図3、図4参照)。
【0021】
アウターレール5は窓枠16の両側に鉛直に取り付けられた直線状のレールで、例えば本実施形態においてはチャネル形状(断面コ字形)の枠状部材によって構成され(図5参照)、溝5aの開口側からインナーレール7を装入しあるいは取り外すことが可能となっている(図1参照)。本実施形態ではこのようなレールを2個1組として溝5aの開口側が内側を向いて対向するように窓枠16の左右に配置している(図1参照)。溝5aの開口部近傍には、開口側から押し込まれるようにして装入されたときのインナーレール7の係合爪8が係合する突起等の被係合部6が設けられている。本実施形態の場合には開口側の縁から内側に向かって僅かに突出する段部を設け、この段部によって被係合部6を形成している(図5参照)。なお、本実施形態ではチャネル形状のアウターレール5を例示しているがこれは好適な形状例に過ぎず、これ以外の形状たとえば断面C字形状やU字形状等の枠状部材によってアウターレール5を構成することもできる。要は、アウターレール5はインナーレール7が装入されうる溝5aを備え、尚かつ溝5aの開口幅が、長手方向と垂直な方向へのインナーレール7の装入および取り外しが可能な幅とされていればよい。
【0022】
インナーレール7は上述したアウターレール5に装入しかつ取り外すことができてこのアウターレール5と二重構造のカーテンレール10を構成するレール部材である(図5参照)。インナーレール7の材質は特に限定されるものではないが、例えば全て樹脂製であればインナーレール7と係合爪8とを一体的に成形した場合にこの係合爪8に対し材質に起因する弾性を自動的に付与することができる。また、カーテン装置1が密閉式とされている本実施形態の場合には、このインナーレール7とカーテン生地2の間に隙間が形成されないようにカーテン生地2の側部を長手方向に案内する。具体的には、カーテン生地2の両端の膨出部4を脱落不可能な状態で上下方向に案内するための案内溝9を有しており、案内溝9は、その開口部が両側から内側に向けて迫り出すように形成されて狭小となっており、膨出部4がインナーレール7の上端または下端から抜け出ることは許容するが開口部からは脱落しないように規制しながら上下方向に案内する。
【0023】
さらに本実施形態のインナーレール7には、このインナーレール7をアウターレール5の被係合部6に係合させることによってアウターレール5の溝5a内に保持するための係合爪8が設けられている(図5等参照)。係合爪8は、アウターレール5内に装入されたインナーレール7がアウターレール5の溝5aから脱落するのを防止しうる程度の力で被係合部6と係合し、尚かつ取り外し時には係合状態を解いてアウターレール5の溝5aからインナーレール7を取り外すのを可能とするものであり、このように作用する限り形状や材質、形態は特に限定されるものではない。例えば本実施形態のインナーレール7の場合には、その両側がカーテン装置1の中央に寄るにつれて徐々に羽根状に広がるように形成されこの羽根状部分が係合爪8とされている(図5参照)。このような係合爪8は、インナーレール7がアウターレール5の開口側から溝5a内へと押し込まれる際、両脇の被係合部6に押し狭められ、被係合部6を乗り越えたところで係合爪8自身が有する弾性復帰力によってこの被係合部6と係合しインナーレール7を取り外せない状態とする。係合爪8の外側には、アウターレール5内へのインナーレール7の押し込み量を規制する折曲部8dと、このインナーレール7がアウターレール5から抜け出て脱落するのを防止する突部8aとが設けられている(図6参照)。突部8aは、アウターレール5の被係合部6が乗り越えるのを許容する傾斜部8bと乗り越えるのを許容しない段部8cとを有する楔状に形成されている。傾斜部8bは、インナーレール7がアウターレール5の溝5aに押し込まれる際に被係合部6に摺接して係合爪8自身を徐々に弾性変形させる。したがって本実施形態の係合爪8は、インナーレール7がアウターレール5に押し込まれる際には自動的に弾性変形して装入されるのを許容するが、装入後は、外力によって弾性変形しない限りはインナーレール7がアウターレール5から取り外されないように規制している。
【0024】
なお、一対の係合爪8を弾性変形させて係合を解除する際、指(例えば親指と人差し指)で摘むようにして変形させることができるが、代わりに専用の治具を用いて係合爪8を弾性変形させるようにすることもできる。この場合、指等では容易に変形せず治具によってのみ十分に変形するような硬い係合爪8とすることが可能となり、例えばカーテン生地2を取り換える等の必要のないときにインナーレール7が不意に外れて脱落するといった事態が生じるのを確実に防止できるし、作業を行う作業員以外の者が自由に取り外したりするのを防止することもできる。さらには、係合爪8の折曲部8dを例えば溝5aから外側への突出量が僅かであるような形状、あるいは厚みが薄く尚かつ被係合部6に沿って曲がるような形状とするなど、治具のみが引っ掛かり指だけでは変形させ難い形状とした場合にもインナーレール7が脱落してしまうのを防止することができるし、そればかりか見た目に好ましい外観に仕上げることも可能となる。治具の具体例としては、係合爪8の両側の折曲部8dを外側から挟み付けることができる把持部11aを有し、尚かつ中央の湾曲した取っ手11bを握ることによりこの把持部11aごと係合爪8を弾性変形させることができるような治具11が挙げられる(図7、図8参照)。把持部11aの内側に折曲部8dの縁と係合する突起11c(あるいは図示していないが折曲部8dの縁が嵌まるような窪みなどでもよい)が設けられている場合、係合爪8を弾性変形させた状態のままで治具11を引っ張ればインナーレール7をアウターレール5から取り外すことが可能である(図8参照)。
【0025】
また、この場合の一対の係合爪8は、外力を受けていない時に水平あるいはこれに近い状態となっているものであってもよいが、間隔が徐々に狭まる又は広がるような略V字形のくさび形状となっていることが好ましい。こうした場合、傾斜に起因して生じる水平方向への分力を利用してインナーレール7をカーテン装置1の中心へ寄る方向、あるいはその逆に中心から離れる方向に付勢することが可能となる。例えばインナーレール7の本体から折曲部8dに向かうにつれて徐々に開きが大きくなる本実施形態のような係合爪8の場合(図5参照)、折曲部8dと段部8cの間の傾斜部分を利用してインナーレール7を自動的にカーテン装置1の中心側へ寄らせることができる結果、溝5a内におけるがたつきが少なくなる。
【0026】
なお、このようにインナーレール7に形成される係合爪8は、インナーレール7の長手方向に連続形成された一体的なものとしてもよいし、あるいは長手方向の数箇所に不連続に形成された部分的なものとしてもよい。後者のように不連続に形成する場合は、係合爪8が必要な領域に必要な数量だけ設けられていればよいためその分だけ合理的となる。一方、前者のように係合爪8を連続状とする場合には例えば押出成形によってインナーレール7と係合爪8とを一体的に成形することが可能となることに加え、アウターレール5との係合を解除する際、被係合部6によって挟まれている係合爪8をレール端部の方から順次連続して変形させやすい分だけ取り外しやすい場合があるという利点がある(図5参照)。
【0027】
さらに本実施形態のカーテン装置(ロールカーテン)1を構成している巻胴12、巻胴受13、捨て布14、ジョイント15等の各構成についても以下に説明する。
【0028】
巻胴12は、ロールカーテン式のカーテン装置1においてカーテン生地2を自動的に巻き上げることができるように窓枠16の上部に設けられている回転体で(図2参照)、窓枠16の幅よりも長軸の横置きの筒体からなる。巻胴12の両端は、窓枠16を形成する窓パネル17内であって窓枠16の外側となる位置に固着された左右一対の巻胴受13によって回転自在に支持されている(図2、図図10参照)。この巻胴12は、内部に収容している図示しないトーションコイルスプリングなどの付勢手段によって巻き取り方向に回転するように常時付勢されている。また巻胴12は、ジョイント15を収容可能で尚かつ収容したとき外周が真円となるように全長にわたり形成された平面座12aと、捨て布の折り返し端を収容可能なように全長にわたり形成された取付溝12bとを備えている(図9参照)。取付溝12bは、芯材18およびこれに巻き掛けられた捨て布14が脱落しないように開口部が狭小とされている(図9参照)。
【0029】
巻胴受13は巻胴12を回転自在に支持する例えばブラケット状に形成された左右一対の支持体で、窓パネル17に溶接やビス止めなどによって固着されている(図2、図12参照)。これら巻胴受13の一方は、捨て布14から側方に突出する係合ピン19と係合する係合スリット20を有しており(図12参照)、この係合スリット20によって巻胴12の回転を規制する。なお、本明細書でいう窓パネルとは室内から窓側に取り付けられる例えばFRPやアルミ材で成形された壁または窓枠のことをいう。
【0030】
捨て布14は巻胴12とカーテン生地2との間に介在する生地で、その上端縁14a及び下端縁14bはそれぞれ折り返し縫製されて芯材18,21を収容可能なループが形成されている(図9参照)。上端縁14a側のループは取付溝12b内に差し込まれて巻胴12に装着される。この場合、ループを形成している部分の少なくとも一部に芯材18を収容することで取付溝12bからの抜けが確実に防止される継手を構成することができる(図9参照)。この場合、捨て布14はこの巻胴12に対し横方向へのスライドが可能な状態で取り付けられている。一方、捨て布14の下端縁14b側のループはジョイント15に形成された第1取付溝15aに差し込まれて装着されており、この場合も、ループを形成している部分の少なくとも一部に芯材21を収容することで第1取付溝15aからの抜けを確実に防止できる継手を構成することができる。捨て布14の引き出し長さ(鉛直方向の長さ)は、巻胴12に巻き付けられたときジョイント15が平面座12a上に収まるような長さに調整されてさえいればカーテン生地2の交換作業の行い易さ等を考慮して自由に決定することができる。
【0031】
また、カーテン生地2はその上端縁2aがジョイント15に、下端縁2bがバッテン3にそれぞれ取り外し可能に取り付けられており、ジョイント15から垂下して窓枠16の一部または全部を覆い、ジョイント15とともに巻胴12に巻き取られることによって窓枠16を開放する。カーテン生地2の上端縁2aは折り返し縫製されてフープを形成しており、少なくともその一部に芯棒22を収容した状態でジョイント15の第2取付溝15b内に差し込まれ、カーテン生地2が第2取付溝15bから引き出し方向へ抜けるのを確実に防止した継手となっている。一方、カーテン生地2の下端縁2b側は、上端縁2a側と同様に折り返し縫製され、あるいは別の生地が重ね縫いされるなどして帯状の厚縁部が形成されており、この厚縁がバッテン3の取付溝3aに差し込まれることによって下端縁2bと取付溝3aとが分離しないようになっている。
【0032】
ジョイント15は捨て布14とカーテン生地2とを着脱可能に接続する長尺の接続具で、カーテン生地2の幅と同じ長さに形成されている(図2参照)。このジョイント15には、上端側に第1の取付溝15aが、下端側に第2の取付溝15bがそれぞれ当該ジョイント15の全長にわたって形成されている(図9参照)。各取付溝15a,15bは、巻胴12の取付溝12bの場合と同様、芯材21(または22)およびこれに巻き掛けられた状態の捨て布14(またはカーテン生地2)が脱落しないように開口部が溝奥の底部に比べて狭く形成されている(図9参照)。このため、捨て布14の下端縁14bに形成されたフープに芯材21を通し、またはカーテン生地2の上端縁2aに形成されたフープに芯材22を通し、これらを取付溝15a(または15b)の開口端から差し込むことによってカーテン生地2や捨て布14をジョイント15に取り付けることができる。あるいは、各取付溝15a,15bにあらかじめ捨て布14の下端縁14bのフープ部分またはカーテン生地2の上端縁2aのフープ部分を差し入れておき、これらフープ部分に芯材21,22を後から挿入することによってもカーテン生地2や捨て布14を取り付けることができる。また、捨て布14からジョイント15を取り外す必要のない場合には、捨て布14の下端縁14bを取付溝15aに差し入れた後この取付溝15aを下端縁14bと一緒にかしめることによってこれら捨て布14とジョイント15とを一体化してもよい。加えて、ジョイント15は、巻胴12の平面座12a上に座したとき巻胴12とともに円周形状の輪郭を形成するように設けられている。具体的には、ジョイント15の表側の面15cは巻胴12の外周面と同じ曲率の曲面に形成され、裏側の面は平面座12と同じ平坦面に形成されている(図9参照)。ジョイント15は、例えばアルミ合金からなる押し出し成形品とすることにより安価に製作することができる。
【0033】
なお、このようなジョイント15に対しカーテン生地2の着脱が容易とされていることが好ましく、また、このカーテン生地2に対しバッテン3の着脱が容易であることが好ましい。こうした場合、カーテン装置1からカーテン生地2のみを取り外すことが容易となることから、汚れたカーテン生地2を取り換えたり、デザインの異なる別のカーテン生地2に取り換えたりするための作業が簡単に行えるようになる。このように着脱容易とするための構成は特に限定されることはないが、例えば本実施形態では、バッテン3の裏側のビス孔3bからビス23をねじ込み、これらビス23の先端でカーテン生地2の下端縁2bをバッテン3に押さえ付けることによってバッテン3をスライド不可能にする構成としている(図4(A)、図13参照)。バッテン3を取り外す場合は、これらビス23を弛めてバッテン3が横方向へスライドできる状態とすればよい。また、ジョイント15に対しカーテン生地2を着脱容易とするための構成は、バッテン3と同様、裏側からビス止めをしてスライド不可能に止め付けるものでもよい。あるいは、カーテン生地2の上端縁2aの厚みに対し取付溝15bの開口幅をやや狭めに形成し、滑り抵抗を利用してカーテン生地2が横方向へスライドし難くなるようにしたものでもよい。
【0034】
また、捨て布14はその側部、例えば本実施形態であれば上端縁14aの部分の側部に上述した係合ピン19を備えている(図10参照)。図示しているようにこの係合ピン19は真横に飛び出すように取り付けられ、その先端には他の部分より大径とされた球状の抜止め部19aが形成されている。一方、巻胴受13にはこの係合ピン19が突入し係合する係合スリット20が形成されている(図10〜図12参照)。この係合スリット20は、係合ピン19の先端の抜け止め部19aが通過可能な弧状の導入部20aと、抜け止め部19aの径よりも幅狭であって導入部20aに連なるように形成された短いスリットからなる係止部20bとからなり、巻胴受13の回転軸を中心として弧状に形成されている(図11参照)。係止部20bは、導入部20aに対し巻胴12の巻き取り回転方向に連なるように設けられている。以上のような係合ピン19と係合スリット20により、本実施形態のカーテン装置1においてはカーテン生地2さらには捨て布14を引き出した状態で巻き取られないようにロックすることが可能となっている。すなわち、カーテン生地2や捨て布14を引き出した状態で、少なくとも係合ピン19の抜け止め部19aが導入部20aを通過するまで捨て布14を横方向にスライドさせれば(図10参照)、この状態でロックされ巻き取り不能になるので手を離して構わない。この場合、厳密にいうと捨て布14は巻胴12に少し巻き取られるが、係合ピン19が係止部20bに係合したところでそれ以上の巻き取りができなくなりロックされる(図11参照)。また、この場合は抜け止め部19aが係止部20bに引っ掛かることにより係合ピン19は係合スリット20からの抜けが防止された状態となっているので、不意にロックが外れるようなおそれはない。例えばジョイント15からカーテン生地2を取り外し、あるいはジョイント15にカーテン生地2を取り付けるなどの際、このようにロック状態とすることによって捨て布14を引き出した状態に保ち作業を行いやすくすることができる。ロック状態を解除するにはカーテン生地2や捨て布14を僅かに引き出した後、捨て布14を先程とは逆方向へスライドさせて抜け止め部19aを係合スリット20から抜けばよい。なお、捨て布14の上端縁14aのフープに収容されている上述した芯材18を更に長軸として捨て布14から一部突出させることにより係合スリット20に係合可能な係合ピンとして兼用することもできる。
【0035】
次に、カーテン装置1の使用方法について説明する。
【0036】
カーテンを使用する場合にはバッテン3を所望の位置まで引き下ろせばよい。巻胴12に巻き取られているカーテン生地2、場合によっては更にジョイント15と捨て布14が引き出されるのでこれによって窓枠16を覆うことができる。本実施形態のカーテン生地2は窓枠16を覆うのに十分な大きさを有しているので、図2に示すようにバッテン3を最後まで下ろした場合であってもジョイント15及び捨て布14が窓枠16から露出することがないため使用時において美観が害されることはない。
【0037】
一方、窓を開放するにはバッテン3を上昇させ、巻胴12によってカーテン生地2等を自動的に巻き取ればよい。バッテン3が上昇するのに伴って、巻胴12が捨て布14、ジョイント15そしてカーテン生地2をこの順で(カーテン生地2のみが引き出されている場合にはこのカーテン生地2のみを)巻き取る。このとき、捨て布14が巻胴12に巻き取られた後でジョイント15が平面座12a上に位置し、巻胴12とともにほぼ円形の輪郭を形成する(図9参照)。したがって、捨て布14に比べてカーテン生地2の鉛直方向長さを非常に長くした場合にも横断面形状の輪郭がほぼ円形となった巻胴12(およびジョイント15)によって巻き取ることができ、巻き形状を崩すことなく巻胴12をバランス良く回転させることができ、振動や騒音の発生等を抑えることができる。また、捨て布14及びジョイント15は、カーテン生地2と一緒に巻胴12によって巻き取られるのでこれら捨て布14やジョイント15が巻き取りの邪魔になることはない。
【0038】
また、このカーテン装置1においてカーテン生地2を交換する場合には、アウターレール5からインナーレール7を取り外すことによって交換作業を簡単なものとすることができる。具体的には、まず図1中記号▲1▼で示すようにバッテン3をカーテンレール10の上端付近まで押し上げ、この状態で、インナーレール7の最も下端位置にある係合爪8を指であるいは治具11を利用して挟み込み、突部8aの引っ掛かりを外した状態で溝5aの開口側に引っ張り出す(図1中の記号▲2▼参照)。係合爪8がインナーレール7の長手方向に連続形成された一体的なものである場合には、インナーレール7を下端側から引き出すのに伴い係合爪8が順次変形してアウターレール5の被係合部6から外れていくので上述のように係合爪8を挟み込む作業が一度きりで済む。また、係合爪8がインナーレール7の長手方向の数箇所に不連続に形成された部分的なものである場合には、係合爪8を下端側のものから順次挟み込んでアウターレール8から取り外すようにする。このとき、インナーレール7が樹脂製である場合においては、アウターレール5から引き出す際にこのインナーレール7を湾曲させた状態のまま引き出すことができる(図1参照)。一方のインナーレール7をアウターレール5から取り外したら、引き続きもう一方のインナーレール7を取り外す。なお、ここではインナーレール7を下端側から順次取り外すこととしたが(図1参照)、もちろんこれとは逆に上端側から取り外すことも可能である。ただし、図1に示すようにバッテン3をカーテンレール10の上端付近に位置させている場合には下端側からインナーレール7を取り外すようにするなど、状況に応じて手順を選択するようにする。両インナーレール7を引き抜くようにして取り外したとき、バッテン3はその両端がアウターレール5の溝5a内に取り残された状態となる(図14参照)。
【0039】
両インナーレール7を取り外したら、引き続きバッテン3をアウターレール5から取り外す。このとき、水平となっているバッテン3の一端側を下げて斜めの状態とすればアウターレール5に対しバッテン3が突っ張らなくなってバッテン3の一端をアウターレール5から外しやすくなる。バッテン3を両側のアウターレール5から取り外したらカーテン生地2および捨て布14を一杯まで引き下ろし、捨て布14を横方向にスライドさせて係合ピン19の先端を係合溝20に差し入れる(図10参照)。これによりカーテン装置1はロック状態となり、捨て布14とカーテン生地2は手を離しても巻き取られることがない。次に、ジョイント15を押さえながらカーテン生地2を横方向にスライドさせて抜き取る(図13参照)。さらに、ビス23を弛めてからバッテン3を横方向へスライドさせてカーテン生地2の下端縁2bから取り外す(図13参照)。これにより、それまでカーテン装置1に組み込まれていたカーテン生地2が単独状態となりこのカーテン生地2のみを取り換えることが可能となる。
【0040】
また、このカーテン装置1に別のカーテン生地2を取り付けるには上述とは別の手順を行えばよい。すなわち、カーテン生地2の上端縁2aをジョイント15に取り付け、カーテン生地2の下端縁2bにバッテン3を取り付ける。この後、係合スリット20から係合ピン19を抜いてロック状態を解除し、バッテン3の両端をアウターレール5の溝5a内に嵌め込んでレール上端付近まで押し上げ(図1参照)、アウターレール5にインナーレール7を嵌め込むようにして取り付ける。アウターレール5にインナーレール7を取り付けるには、上述とは逆にインナーレール7を上端側からアウターレール5に押し込み、係合爪8を被係合部6に係合させていく。
【0041】
なお、ここではカーテン装置1のカーテン生地2のみを取り換える場合の手順を示したが、同様の手順によりインナーレール7のみを取り換えることもできる。これにより、例えば経時劣化して滑りが悪化しているなど使用に支障を来しているようなインナーレール7を簡単な作業で取り換えることによってカーテン装置1の保守を行うことができる。
【0042】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態では直線状のアウターレール5に直線状のインナーレール7を組み合わせてカーテン生地2を鉛直線に沿って真っ直ぐに案内するようにしたカーテンレール10を例に説明したが、本発明が適用可能なカーテンレール10はこのように真っ直ぐなものには限られない。以下、カーテンレール10の一部が湾曲しているカーテン装置1に適用した本発明の他の実施形態を説明する。
【0043】
図15〜図19にカーテンレール10の一部が湾曲したカーテン装置1を示す。このカーテン装置1は両側ならびにその間にカーテンレール10が配置され、右カーテンレール10と中央のカーテンレール10との間、および左カーテンレール10と中央のカーテンレール10との間にそれぞれ昇降するカーテン生地2が設けられているもので、装置全体が左右に仕切られ、左右のカーテン生地2をそれぞれ独立に開閉できるようになっている。このカーテン装置1は、アウターレール5に対してインナーレール7がレール長手方向と垂直な方向に着脱可能な点、インナーレール7にアウターレール5と係合するための係合爪8が設けられている点は上述した実施形態の場合と同様である(図17参照)。また中央のカーテンレール10は、2つのアウターレール5が背中合わせに一体化された形状となっている(図18参照)。さらに、このカーテン装置1のアウターレール5およびインナーレール7は下部(例えば下側半分)は真っ直ぐであり鉛直方向に設けられているが上部(例えば上側半分)は手前側(つまり室内側)に反り返るように湾曲した形状となっている(図19参照)。この場合、バッテン3はアウターレール5およびインナーレール7の形状に沿って昇降し、カーテン生地2は引き下ろされた状態のときこれらアウターレール5やインナーレール7に沿って上部が手前側に反り返った状態となる。なお、この場合におけるレールの湾曲部分は同一の曲率でカーブするものであってもよいし、あるいは上端に近付くにつれ徐々に曲率が大きくなるものであってもよく、このカーテン装置1が設置される窓の役割や窓周りの形状等に応じて適宜変更できる。
【0044】
また、上述した実施形態においてはインナーレール7を樹脂製とした場合について説明したがこのように樹脂製とされたものには限らず、少なくとも係合爪8が被係合部6と係合するために必要な弾性力を備えておりインナーレール7をアウターレール5に装入した場合にこの係合爪8を弾性復帰させて係合させることができるものであれば足りる。したがって上述のようにインナーレール全てを樹脂成形品とするばかりでなく、例えばインナーレール7の大部分が弾性を殆ど発揮しない部材であっても係合爪8の部分のみを金属製とするなどして弾性を発揮できるようにするなど、必要な部分のみを弾性部材とすることもできる。
【0045】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、請求項1記載のカーテン装置によると、まずアウターレールの溝の外に突出した係合爪の端部に対して外力を加えることで係合爪を弾性変形させてアウターレールの被係合部と係合爪の突部との係合を解除してアウターレールの溝からインナーレールを引き抜くようにして取り外し、それからバッテンの両端をレールから抜いてカーテン生地の交換作業等を行うことができる。したがって、交換の度にバッテンをインナーレールの上端まで移動させて開口端から抜く作業、交換後にバッテンを再び開口端から嵌め込む作業、インナーレールをスライドさせてアウターレールから抜き取る作業、さらにはビスを弛める作業といった煩雑な各種作業が不要となる結果、カーテン交換等の作業が非常に簡単なものとなる。
【0046】
加えて、交換等を終えて再びインナーレールを取り付ける際には、アウターレールの溝にあてがい押し込むようにすれば溝に装入することができ、尚かつ弾性変形する係合爪がアウターレールの被係合部を乗り越え自動的に係合した状態となる。このため、カーテン交換等の後におけるインナーレールの取付作業も非常に簡単なものとなる。
【0047】
た、請求項2記載のカーテン装置によると、インナーレールがアウターレールに押し込まれる際の係合爪自身の弾性変形が緩やかなものとなるため、押し込み動作が行いやすくなりインナーレールの取付作業がより簡単なものとなる。
【0048】
た、請求項3記載のカーテン装置によると、インナーレールをカーテン装置の中心へ寄る方向、あるいはその逆に中心から離れる方向に付勢することが可能となるので、アウターレールの溝内におけるがたつきが少なくなる。
【0049】
さらに請求項4記載のカーテン装置によると、指(例えば親指と人差し指)で折り曲げ部を摘むだけで係合爪を変形させてインナーレールの取り外しが可能となる。
【0050】
また、請求項5記載のカーテン装置によると、係合爪を専用の治具でのみ変形させて外すことができるようにしているため、作業員以外の者が自由に取り外したりするのを防止することもできると共にインナーレールがずれたり不意に外れて脱落したりするといった事態が生じるのをより確実に防止することができる。しかも、この場合、見た目に好ましい外観に仕上げることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカーテン装置の一実施形態を示す正面図で、カーテン生地を巻き上げた状態においてインナーレールを取り外す途中および取り外した後の状態を示している。
【図2】カーテン装置およびこのカーテン装置が設置された窓パネルの全体を示す正面図である。
【図3】バッテンに設けられたグリップの形状例を示す図で、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は右側面図である。
【図4】バッテンの端部に設けられたキャップの形状例を示す図で、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は右側面図である。
【図5】アウターレールおよびインナーレールの形状例を示す平面図で、(A)はインナーレールがアウターレール内に装入されている状態、(B)アウターレールからインナーレールを取り外すときの状態、(C)はアウターレールから取り外されたインナーレールを示す。
【図6】係合爪の先端部の形状例を示す部分拡大図である。
【図7】インナーレールの折曲部を外側から治具で挟み付けたときの様子を示す図である。
【図8】治具でインナーレールを挟み付けて弾性変形させたまたアウターレールから取り外す様子を示す図である。
【図9】図2中のIX-IX線における断面図である。
【図10】カーテン生地さらには捨て布を引き出した状態で巻き取られないようにロックする係合ピンおよび係合スリットの構造例を示す拡大断面図である。
【図11】係合スリットの形状例を示す図10のXI方向からの側面図である。
【図12】巻胴受、係合スリット等の構造例を示す部分斜視図である。
【図13】ジョイントを押さえながらカーテン生地を横方向にスライドさせ、さらにバッテンを横方向へスライドさせた状態を示すカーテン装置の正面図である。
【図14】アウターレールからインナーレールを取り外す際の様子を順次説明するための部分平面図で、(A)はアウターレールの溝内にインナーレールおよびバッテン端部が装入されている状態、(B)はアウターレールからインナーレールのみが取り外された状態、(C)はアウターレールからバッテンの端部を取り外した状態を示す。
【図15】本発明の他の実施形態を示すカーテン装置の正面図である。
【図16】図15に示したカーテン装置のXVI-XVI線における断面図である。
【図17】図16中の記号XVIIで示す部分の拡大図である。
【図18】図16中の記号XVIIIで示す部分の拡大図である。
【図19】図15中のXIX-XIX線における断面図である。
【図20】従来のカーテン装置の一例を示す正面図である。
【図21】図21に示したカーテン装置の一部分を示すXXI-XXI線における断面図である。
【符号の説明】
1 カーテン装置
2 カーテン生地
3 バッテン
5 アウターレール
5a 溝
6 被係合部
7 インナーレール
8 係合爪
8b 傾斜部
9 案内溝
10 カーテンレール
11 治具

Claims (5)

  1. ロールカーテン生地の先端縁に取り付けられたバッテンの両端を一対のカーテンレールによって案内するとともに前記カーテン生地の両側を前記カーテンレールのアウターレール内に組み込まれたインナーレールから内側に抜け出るのを規制しながら案内するカーテン装置において、前記アウターレールを、このアウターレールの長手方向と垂直な方向への前記インナーレールの装入および取り外しが可能な溝幅の溝を有するチャネル形状とするとともに前記溝には装入された前記インナーレールと係合して前記インナーレールの取り外しを防止する被係合部を設け、前記インナーレールには、前記アウターレール内に装入された状態で前記被係合部に係合して当該インナーレールを前記アウターレール内に保持させる突部を有すると共に前記アウターレールの溝の外に端部が突出して該端部に対し外力が加えられた場合には弾性変形して前記被係合部と前記突部との係合を解除して当該インナーレールの取り外しを許容する係合爪を設けていることを特徴とするカーテン装置。
  2. 前記係合爪および前記溝の少なくとも一方に、前記インナーレールが前記アウターレールの溝に装入される際に前記係合爪を徐々に弾性変形させるとともに前記被係合部を乗り越えた後にはこの係合爪を弾性復帰させる傾斜部を設けていることを特徴とする請求項1記載のカーテン装置。
  3. 前記係合爪は前記アウターレールの外に突出した端部と前記突部との間で、前記アウターレールの被係合部との間に前記インナーレールを前記アウターレールの溝の奥側あるいは外側へ付勢する分力を発生させるものである請求項1または2記載のカーテン装置。
  4. 前記係合爪は前記アウターレールの外に突出する端部に当該係合爪を前記アウターレールの被係合部へ向けて付勢する方向へ突出する折曲部を有するものである請求項1から3のいずれか1つに記載のカーテン装置。
  5. 前記係合爪の前記アウターレールの溝の外への端部の突出量あるいは形状が治具によってのみ引っかかり可能なもの、若しくは治具によってのみ変形可能な硬さを有するものである請求項1から3のいずれか1つに記載のカーテン装置。
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