JP6362165B2 - スポイト付き容器 - Google Patents

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本発明は、スポイト付き容器に関する。
この種のスポイト付き容器として、口頸部を有する容器体と、当該口頸部に装着された蓋とからなり、蓋は、口頸部を介してスポイト管の下半部を容器体内に挿入するとともに、スポイト管の上端部にドーム状の弾性圧搾部を取り付け、かつ弾性圧搾部を押下げるための押釦を設けてなる(特許文献1)。
実公平6−42735 特表2013−533172
特許文献1のスポイト付き容器は、指で弾性押圧部を圧搾することで液体を吸い上げるために指での押し下げ距離次第で液体の吸上げ量が変化する。しかしながら、スポイト付き容器に収納する液体の種類によっては、より確実に一定量の液体を吸い上げ、吐出することができるようにすることが望まれる。
これに対して、容器体の口頸部から蓋を螺脱させるときの蓋の上昇距離に応じて一定量の液体を吸い上げ、吐出することが可能なスポイト付き容器も提案されている(特許文献2)。
この容器の蓋は、口頸部上に載置される蓋基部と、蓋基部に対して昇降可能な蓋可動部とからなり、蓋基部と蓋可動部との間に、スポイト管と連通する負圧発生用のポンプ室を形成し、口頸部から蓋可動部を上昇させ、離脱させるときに、その上昇距離に応じた一定の負圧を生じさせ、定量液体をスポイト管内へ吸い上げるものである。
しかしながら、この種のスポイト容器でも試験を行うと、図8を示すように、使っているうちに一回の吐出量が徐々に変化すること、具体的には、容器体内の液体の残量が減るに従って吐出量が増加することが判った。これは蓋基部が口頸部の上面に載置された後に可動蓋部が蓋基部に対して下降することで蓋内の空気が容器体内へ押し込まれるためであると考えられる。
本発明の目的は、吐出量のばらつきを生じにくいスポイト付き容器を提供することである。
まず第1の手段及び第2の手段に共通する基本的構成について説明する。この基本的構成は、口頸部4を起立する容器体2と、蓋本体12及び蓋カバー70を備える蓋10とからなり、
上記蓋本体12は、
口頸部の外面に螺合した装着筒部16の上部からフランジ状壁部26を介して容器体2内へスポイト管38を垂下するとともに、上記フランジ状壁部26の上面から案内筒部34を起立した蓋基部14と、
頂壁部46の外周部から垂下する昇降筒部42を、上記案内筒部34へ螺合させて蓋基部14に対して昇降可能に設けた可動蓋部40と、
を具備するとともに、
スポイト管38を介して容器体2の液体を吸い上げる負圧化手段Vを設けており、
上記蓋カバー70は、上記蓋基部14及び可動蓋部40を囲んでいるとともに、蓋基部14の外面に対して、昇降不能に、かつ一定の摩擦抵抗を存して回転可能に嵌合するとともに、可動蓋部40に対しては、昇降可能かつ回動不能に設けており、
容器体2の表面の一部である圧接面S1を、蓋基部14の表面の対応する一部である被圧接面S2に当接し、
容器体2の圧接面S1に対する蓋基部14の被圧接面S2の摩擦力を、蓋基部14に対する蓋カバー70の摩擦力より大として、蓋カバー70を摘まんで閉方向に回転させるとき、蓋基部14は可動蓋部40に比べて遅れて下降するように構成したスポイト付き容器である。
前記基本的構成では、容器体2の圧接面S1に対する蓋基部14の被圧接面S2の摩擦力を、蓋基部14に対する蓋カバー70の摩擦力より大として、蓋カバー70を摘まんで閉方向に回転させるとき、蓋基部14は可動蓋部40に比べて遅れて下降するように構成することを提案している。これにより可動蓋部40が蓋基部14に対して下降して、蓋内の空気が容器体2内へ押し込まれるときに、口頸部4内の空気を口頸部4の上面と蓋基部14の間隙を介して外部へ逃がすことができる(図6参照)。これにより、容器体2内の高圧化を回避して、吐出量のバラツキが生ずることを防止する。
の手段は、前記基本的構成を有し、かつ
上記圧接面S1を、口頸部4のネジ山6の先端面とし、かつ
上記被圧接面S2を、装着筒部16の内面のネジ溝20の底から内方突出した摩擦突条22の端面とした。
本手段では、図2に示すように、容器体2側の圧接面S1を、口頸部4のネジ山6の先端面とし、また蓋基部14側の被圧接面S2を、装着筒部16の内面のネジ溝20の底から内方突出した摩擦突条22の端面とすることを提案している。口頸部4のネジ構造は、既存の容器に存在するものであり、既存容器の設計を大きく変更する必要がなくなる。また別部材として摩擦を生ずる部材を付加する必要がないので、コストがかからない。
の手段は、前記基本的構成を有し、かつ
上記圧接面S1を、口頸部4の内面に設けたシゴキ部9の内面とし、上記被圧接面S2を、スポイト管38の外周面とした。
本手段は、図9に示すように口頸部4に設けたシゴキ部9を利用して摩擦抵抗を得るようにしている。シゴキ部9を摩擦抵抗手段として兼用するので、経済的である。
の手段は、第1の手段又は第2の手段を有し、かつ
上記可動蓋部40の頂壁部46に負圧化手段Vとして弾性圧搾部58を形成するとともに、上記蓋カバー70の上部に弾性圧搾部押下げ用の押釦60を取り付けており、
上記蓋基部14に対して可動蓋部40が下限位置にあるときに、押釦60と弾性圧搾部との間に間隙Gをとって押釦60を押し下げても弾性圧搾部58が圧搾されることがないように、かつ、蓋基部14に対して可動蓋部40が上限位置にあるときに、弾性圧搾部が押釦60の下側に近接して押釦60の押下げにより弾性圧搾部58が圧搾されるように構成している。
本手段では、図13に示す如く、蓋基部14に対して可動蓋部40が下限位置にあるときに、負圧化手段Vである弾性圧搾部と、押釦60との間に、間隙Gを形成することを提案している。これにより押釦60を押し下げても弾性圧搾部58が圧搾されることがない。
第1の手段及び第2の手段に係る発明によれば、容器体2の圧接面S1に対する蓋基部14の被圧接面S2の摩擦力を、蓋基部14に対する蓋カバー70の摩擦力より大として、蓋10を閉方向に回転させるとき、蓋基部14が蓋カバー70に比べて遅れて下降するように構成したから、液体の吐出量のばらつきを低減できる。
の手段に係る発明によれば、上記圧接面S1を、口頸部4のネジ山6の先端面とし、かつ上記被圧接面S2を、装着筒部16の内面のネジ溝20の底から内方突出した摩擦突条22の端面としたから、既存の容器体のスポイト付き容器の構成を大きく変更することなく、容器体2に対する蓋基部14の摩擦力を高めることができる。
の手段に係る発明によれば、上記圧接面S1を、口頸部4の内面に設けたシゴキ部9の内面とし、上記被圧接面S2を、スポイト管38の外周面としたから、既存の容器体のスポイト付き容器の構成を大きく変更することなく、容器体2に対する蓋基部14の摩擦力を高めることができる。
の手段に係る発明によれば、蓋基部14に対して可動蓋部40が下限位置にあるときに、押釦60と弾性圧搾部との間に間隙Gをとったから、例えば他物との接触などで押釦60が不意に押し下げても、それにより弾性圧搾部が圧搾されて内容液が吐出されることを回避できる。
本発明の第1実施形態に係るスポイト付き容器の半断面図である。 図1のスポイト容器の要部の拡大断面図である。 図1のスポイト容器の一部の断面図である。 図1のスポイト容器の閉蓋行程の第1段階の作用説明図である。 図1のスポイト容器の閉蓋行程の第2段階の作用説明図である。 図5の状態の拡大図である。 図1のスポイト容器での液体の吐出量の変化を示す図である。 参考例のスポイト容器での液体の吐出量の変化を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るスポイト付き容器の半断面図である。 図9のスポイト付き容器の一部品の平面図である。 図10の部品の縦断面図である。 図9のスポイト付き容器の変形例の縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係るスポイト付き容器の断面図である。 図13のスポイト容器の可動蓋が蓋基部に対して上昇した段階を示す説明図である。 図13のスポイト容器の蓋体を容器体の口頸部から外す段階を示す説明図である。 図15の蓋体の押釦を押圧する操作を示す説明図である。
図1から図6は、本発明の第1の実施形態に係るスポイト付き容器を示している。このスポイト付き容器は、容器体2と、蓋10とからなる。これら各部材は例えば合成樹脂材で形成することができる。
容器体2は、胴部から肩部を介して口頸部4を起立している。口頸部4の外面にはネジ山6が形成されている。
蓋10は、蓋本体12と、蓋カバー70とを具備する。
上記蓋本体12は、蓋基部14と、可動蓋部40とで形成している。
上記蓋基部14は、口頸部4の外面に螺合した装着筒部16を有し、この装着筒部16の上端からフランジ状壁部26を内方突出している。そしてフランジ状壁部26の外周部からは、案内筒部34を、またフランジ状壁部26の内周部から第1縦筒部36をそれぞれ上方突出している。さらにフランジ状壁部26からは、スポイト管38を垂下している。
上記装着筒部16は、内面にネジ溝20を形成している。このネジ溝20に関しては、後で詳説する。また装着筒部16の下端部からは外向きフランジ部18を突出し、この外向きフランジ部18の下面に環状リブ18aを形成している。なお、図示はしていないが、装着筒16の外面には、側外方へ突出する突起を設け、蓋を閉鎖するときのストッパの役目を果たすようにしている。
上記フランジ状壁部26は、裏面内周から嵌合筒部30を垂下している。また図示例では、フランジ状壁部26のフランジ孔28から筒状弁座32を下方へ延設している。
上記スポイト管38は、管壁の上端に鍔部39を付設している。スポイト管38の上端部は、嵌合筒部30の外面に嵌着されており、鍔部39の上端面はフランジ状壁部26に当接している。また鍔部39の下面にはパッキンPが付設されている。
上記可動蓋部40は、頂壁部46の外周部から垂下する昇降筒部42を有しており、かつ頂壁部46の上面に付設した弾性圧搾部58と、この弾性圧搾部58を押し下げるための押釦60とを有する。しかし、これらの構造は適宜変更することができる。可動蓋部40は、上記昇降筒部42の下端と連続して係止部44を延設している。この係止部44は、蓋カバー70の縦リブ74と係合して、可動蓋10と蓋カバー70との相互の回転を防止する回り止め手段Tを形成する。上記係止部44は、どのような構造でもよいが、図示例では、図3に示す如く、昇降筒部42の下端から側外方へ張り出して垂下する縦筒部45を設け、この縦筒部の周方向の一部を縦断するスリット(好ましくは相互に並設した2本のスリット)で形成している。
上記頂壁部46の外周部には、環状の嵌合溝48を形成している。また頂壁部46の中心部は凹状に陥没させて陥没部50としている。この陥没部50の下面外周部からは第2縦筒部52を、また陥没部50の下面内周部からは弁筒部54をそれぞれ同心状に垂下している。また第2縦筒部52と弁筒部54との間の頂壁部分には、適数の通気孔56を開口している。
図示例において、第2縦筒部52の下端部は、上記第1縦筒部36の上端部内へ突入している。そして第2縦筒部52に保持させたピストン57を、第1縦筒部36の内面へ摺接させている。図示のピストンは、第1縦筒部内面に嵌着させた筒壁部57aを有し、この筒壁部57aの下端から外方突出した上下一対のスカート状部57bを、上記第1縦筒部36内への摺動可能に形成している。また上記筒壁部57aの上端からは、環状突部57cを内方突出し、弁筒部54の上端部に圧接させるようにすると好適である。また上記環状突部57cには、上記通気孔56に連通する切欠きgを縦断させる。
上記図示例では、第1縦筒部36をシリンダ筒部とし、第2縦筒部52をピストン保持筒部としているが、その関係を反対にすることもできる。すなわち、第1縦筒部の上端部を、第2縦筒部の下端部内へ突入させるとともに、第1縦筒部に保持させたピストンを、第2縦筒部内面に摺接させるように形成してもよい。
上記弁筒部54は、図1に示すように、蓋基部14に対して可動蓋10が下限位置にあるときに、弁筒部54の下部が筒状弁座32内に嵌合され、液密に閉塞するように設ける。図示の弁筒部54の下部は小外径部に形成されているが、その形状は適宜変更することができる。
また弁筒部54の外面には、上記環状突部57cの下面と係止する横リブを形成している。
上記弾性圧搾部58は、本実施形態において、下周端部を頂壁部46の嵌合溝48内に嵌着させた弾性ドームとして形成されている。しかしながら弾性ドームに代えて蛇腹式圧搾部としても構わない。この弾性圧搾部58により、スポイト管38内部を負圧化する負圧化手段Vを構成している。
押釦60は、天板部62の外周部から周壁部64を、天板部62の裏面中央部から同心状のボスと筒壁とで形成する押下げ部68を垂下している。そして周壁部64の下端部を昇降筒部42と蓋カバー70との間に挿入するとともに、押下げ部68を弾性圧搾部58の頂部へ当接している。好適な図示例では、周壁部64を、上半部に比べて下半部を大径とし、上半部の外面と下半部の外面との間に上向き段差65を形成している。また周壁部64の下端部内面には抜け止め用係止突部66を付設し、この抜け止め用係止突部を、昇降筒部42の上端部外面に付設した突部下面に係止可能に設けている。
蓋カバー70は、上記蓋基部14と可動蓋部40と押釦60とを囲むように設け、下部を蓋基部14に嵌合している。図示の蓋カバー70は、直筒状のカバー筒壁72を有しており、カバー筒壁の上端部内面に係止リブ76を付設している。この係止リブ76は、押釦60が上昇したときに上記上向き段差65に係合することで、押釦60の上方抜け出しを防止する。またカバー筒壁72の内面には、係止リブ76の下側から下方へ縦リブ74を縦設している。この縦リブ74に前述の可動蓋部40の係止部44を係合させて、蓋カバー70に対して可動蓋部40を回転不可能に形成している。好適な一実施例として2本の縦リブを設け、各縦リブを上記係止部である一対のスリットにそれぞれ嵌合することができる。
またカバー筒壁72の上部内面には図3に点線で示す如く下向き段部80が形成されている。この下向き段部80は、可動蓋部40の係止部44と係合可能であり、可動蓋部40の昇降筒部42が案内筒部34から螺脱することを防止している。
本発明においては、可動蓋部40と蓋カバー70とを回転不可能とするとともに、容器体2に対する蓋基部14の摩擦力を、蓋基部14に対する蓋カバー70の摩擦力を大としている。こうすることで、蓋10の閉蓋操作をしたときに、蓋基部14が可動蓋部40に遅れて下降するようにしている。
「蓋基部が可動蓋部に遅れて下降する」とは、蓋基部14と可動蓋部40とが同時に下降するが、蓋基部14の下降速度が可動蓋部40の下降速度より小さい場合と、閉蓋操作の始めの段階では、蓋基部14が静止したままで可動蓋部40のみが下降し、図6に示す如く可動蓋部40が蓋基部14に対して下限位置に達した後に可動蓋部40と蓋基部14とが下降する場合とを含む。後者は、容器体2と蓋基部14との摩擦抵抗を大きく設定した場合である。この場合でも、可動蓋部40が蓋基部14のネジ部の下限位置まで下降すると蓋基部14に対して回転不能になる。そうすると、蓋カバー70の回転力が可動蓋部40を介して蓋基部14へ伝わり、蓋基部14を口頸部に対して強制的に螺下降させることができる。
本実施形態では、図3に示すように、蓋基部14の装着筒部16のネジ溝20の底面から摩擦突条22を内方突出し、この摩擦突条22の内端面を被圧接面S2とする。そして被圧接面S2に、口頸部4のネジ山6の先端部である圧接面S1を圧接させて(図2参照)、摩擦力を増加させている。摩擦突条22は、ネジ溝の伸びる方向全長に亘って形成してもよく、また長さ方向の一部に設けても構わない。また摩擦突条22は、ネジ溝20の底面の巾方向の一部にのみ形成して、残りの底面部分に空気通路Aを残すように設ける。
また図示例では、カバー筒壁72の下端部内面に環状凹部78を周設して、この環状凹部78内に外向きフランジ部18が嵌合するようにしている。このように蓋基部がカバー筒壁72の環状凹部78にのみ当接することで、蓋カバー70との摩擦力を小さくしている。
上記構成において、図1の状態では、上記可動蓋部40の頂壁部46から弁筒部54を垂下して、蓋基部14に対して可動蓋部40を下限位置まで下降させた状態で弁筒部54の外面が上記フランジ状壁部26のフランジ孔28を密閉するように設けているので、スポイト付き容器が倒れたときの液漏れを防止することができる。また蓋基部14から起立する第1縦筒部36及び可動蓋部40から垂下する第2縦筒部52の端部が2重筒状になるように配置し、一方筒部に付設したピストン57が他方筒部を摺接するように設けているので、シール性がさらに向上する。
次に蓋10を容器体2の口頸部4に装着するときには、蓋カバー70を摘まんでスポイト管38を口頸部4内へ挿入し、装着筒部16を口頸部4の上部へ被せ、そして蓋カバー70を閉方向へ回転させる。前述の通り、容器体2に対する蓋基部14の摩擦力が、蓋基部14に対する蓋カバー70の摩擦力より大であるので、回転操作の始めには、蓋基部14は口頸部4に対して螺下降しないか、或いは螺下降してもその下降速度は蓋基部14に対して可動蓋部40が螺下降する速度に比べて小さい。そのために、蓋基部14に対して可動蓋部40が相対的に下がり、蓋10内部の空気がスポイト管38内に入り、これにより、スポイト管38と口頸部4との間の空気が、口頸部4の上面とパッキンPとの間の隙間、ネジ溝20内の空気通路Aを通って外部へ逃げる(図6参照)。
その後に蓋基部14が口頸部4に対して下降して、パッキンPが口頸部4の上面に液密に当接される。容器体2内の空気を外部へ逃がした後に口頸部4の上面が閉鎖されるため、容器体2内部の高圧化を回避できる。
次に液体を取り出すときには、蓋カバー70を開方向へ回転させる。容器体2に対する蓋基部14の摩擦力が大であるので、まず可動蓋部40が蓋基部14に対して螺上昇し、一定の上昇幅に応じた一定量の液体が容器体2内からスポイト管38へ吸引される。次に蓋基部14が口頸部4に対して螺上昇し、離脱する。その後押釦60を操作してスポイト管38から液体を吐出すればよい。
図7は、可動蓋部40が蓋基部14に対して下降した後に口頸部が閉鎖される本願のスポイト付き容器の吐出操作回数(横軸)と吐出量(縦軸)との関係を表したものである。
また図8は、蓋基部が口頸部を閉鎖した後に蓋基部に対して可動蓋部が下降する参考例の吐出操作回数と吐出量との関係を表したものである。
後者は、口頸部が閉鎖した後に可動蓋部が下降し、蓋内の空気が容器体側へ押し込まれるために、吐出量が少なくなる。その影響は、容器体内の空間が小さいほど(容器体内の液体の量が多いほど)顕著であるので、使用の初期段階には大きく、その後徐々に小さくなる。
前者の場合には、口頸部を閉鎖する前に空気を外部に逃がすので、そうした吐出量のブレは生じにくい。
以下、本発明の他の実施形態を説明する。これらの説明において、第1実施形態と同じ構成に関しては説明を省略する。
図9から図11は、本発明の第2実施形態に係るスポイト付き容器を示している。本実施形態では、前述の摩擦突条の代わりに、容器体2が有するシゴキ部材7で摩擦抵抗を発揮させている。
シゴキ部材7は、本実施形態において、基筒部8と、一対のシゴキ部9とを有する。
上記基筒部8は、筒壁本体8aの両側から一対の脚部8bを垂下し、この脚部8bの下端から内方突出する連結片8dを介して、シゴキ部9を延設している。また筒壁本体8aの上端からはフランジ部8cを外方突出している。フランジ部8cはパッキンPと口頸部4の間に挟持されている。
上記シゴキ部9は、上記一対の連結片8dの内端にそれぞれ付設している。図示例において、シゴキ部9は、図10に示すように全体として略半円弧状であり、連結片8dから基筒部8の周方向へ延びる1対の挟持腕9aを有する。シゴキ部9の内端面は、圧接面S1である垂直面であり、この垂直面に連続して、上面を上外方へ傾く傾斜面としている。
シゴキ部9を、上方から見て半円弧状としたので、スポイト管38に対する摩擦面積を大きくすることができ、摩擦力を向上させることができる。またシゴキ部材7を、剛性及び弾性を有する材料で形成することで、その剛弾性を利用して一対のシゴキ部9をスポイト管38へ両側から強く圧接し、摩擦力を高めることができる。
上述のシゴキ部材の構成は、好適な一実施例であり、適宜変更することができる。
上記構成において、蓋10を容器体2の口頸部4に装着するときには、蓋カバー70を摘まんでスポイト管38を口頸部4内へ挿入し、装着筒部16を口頸部4の上部へ被せ、そして蓋カバー70を閉方向へ回転させる。シゴキ部9とスポイト管38との間の摩擦力が、蓋基部14に対する蓋カバー70の摩擦力より大であるので、回転操作の始めには、蓋基部14は口頸部4に対して螺下降しないか、或いは螺下降してもその下降速度は蓋基部14に対して可動蓋部40が螺下降する速度に比べて小さい。そのために、蓋基部14に対して可動蓋部40が相対的に下がり、蓋10内部の空気がスポイト管38内に入り、これにより、スポイト管38と口頸部4との間の空気が、口頸部4の上面とパッキンPとの間の隙間、ネジ溝20内の空気通路Aを通って外部へ逃げる。
その後に蓋基部14が口頸部4に対して下降して、パッキンPが口頸部4の上面に液密に当接される。容器体2内の空気を外部へ逃がした後に口頸部4の上面が閉鎖されるため、容器体2内部の高圧化を回避できる。
図12は、第2実施形態の変形例を示している。本例では、スポイト管38の外周面に膨出突部38aを形成し、この膨出突部38aがシゴキ部9に圧接することでさらに摩擦抵抗が高まるように形成している。膨出突部38aはスポイト管38の外周面の全周に亘って形成することが好ましい。好適な図示例では、シゴキ部9の先端が膨出突部38aの下側に圧接するように設け、蓋10を引き上げるときに、シゴキ部9が膨出突部38aに強制的に乗り上げるように構成している。しかしながら、これらの構造は適宜変更することができる。
図13から図16は、本発明の第3実施形態に係るスポイト付き容器を示している。本実施形態では、図13に示す如く蓋基部14に対して可動蓋部40が上限位置にある状態において、負圧化手段Vである弾性圧縮部の頂部と押釦60との間に隙間Gを設けている。これにより、押釦60が不意に押し下げられても、弾性圧搾部が押し下げられることがないようにしている。
好適な図示例において、上記押釦60は、天板部62の中央部に下方へ膨出する押下げ部68を形成している。また周壁部64の下部を大外径部67に形成し、かつこの大外径部の外側に抜け止め用リング体67aを嵌合している。
図13の状態から蓋カバー70を回動させると、図14に示すように可動蓋部40が蓋カバー70及び蓋基部14に対して上昇する。これにより定量の液体がスポイト管38内へ吸い込まれる。図14の状態では昇降筒部42が押釦60の大外径部67下面に突き当たっており、負圧化手段Vである弾性圧搾部58の頂部は、押下げ部68の下面に近接している。図14の状態からさらに蓋カバー70を回転させると、圧接面S1及び被圧接面S2の間の摩擦抵抗を超える回転力が蓋基部14に加わって、蓋基部14を含む蓋10全体が口頸部4に対して上昇する。そして蓋10のスポイト管38を口頸部4から引き出した後に、押釦60を弾性圧搾すると、押釦60を介して負圧化手段Vである弾性圧搾部58が圧搾される。
なお、図示例では、圧接面及び被圧接面を含む摩擦手段に関する構成として、第2実施形態と同じものを採用しているが、これに代えて第1実施形態と同じものを採用してもよい。
2…容器体 4…口頸部 6…ネジ山 7…シゴキ部材 8…基筒部
8a…筒壁本体 8b…脚部 8c…フランジ部 8d…連結片
9…シゴキ部 9a…挟持腕部
10…蓋 12…蓋本体 14…蓋基部 16…装着筒部 18…外向きフランジ部
18a…環状リブ 20…ネジ溝 22…摩擦突条
26…フランジ状壁部 28…フランジ孔 30…嵌合筒部 32…筒状弁座
34…案内筒部 36…第1縦筒部 38…スポイト管 38a…膨出突部
39…鍔部
40…可動蓋部 42…昇降筒部 44…係止部 45…縦筒部 46…頂壁部
48…嵌合溝 50…陥没部 52…第2縦筒部 54…弁筒部 56…通気孔
57…ピストン 57a…筒壁部 57b…スカート状部
57c…環状突部 58…弾性圧搾部
60…押釦 62…天板部 64…周壁部 65…上向き段部 66…係止突部
67…(周壁部の)大径端部 67a…抜け止め用リング体 68…押下げ部
70…蓋カバー 72…カバー筒壁 74…縦リブ 76…係止リブ
78…環状凹部 80…下向き段部
A…空気通路 G…隙間 g…切欠き
P…パッキン S1…圧接面 S2…被圧接面
T…回り止め手段 V…負圧化手段

Claims (3)

  1. 口頸部(4)を起立する容器体(2)と、蓋本体(12)及び蓋カバー(70)を備える蓋(10)とからなり、
    上記蓋本体(12)は、
    口頸部の外面に螺合した装着筒部(16)の上部からフランジ状壁部(26)を介して容器体(2)内へスポイト管(38)を垂下するとともに、上記フランジ状壁部(26)の上面から案内筒部(34)を起立した蓋基部(14)と、
    頂壁部(46)の外周部から垂下する昇降筒部(42)を、上記案内筒部(34)へ螺合させて蓋基部(14)に対して昇降可能に設けた可動蓋部(40)と、
    を具備するとともに、
    スポイト管(38)を介して容器体(2)の液体を吸い上げる負圧化手段(V)を設けており、
    上記蓋カバー(70)は、上記蓋基部(14)及び可動蓋部(40)を囲んでいるとともに、蓋基部(14)の外面に対して、昇降不能に、かつ一定の摩擦抵抗を存して回転可能に嵌合するとともに、可動蓋部(40)に対しては、昇降可能かつ回動不能に設けており、
    容器体(2)の表面の一部である圧接面(S1)を、蓋基部(14)の表面の対応する一部である被圧接面(S2)に当接し、
    容器体(2)の圧接面(S1)に対する蓋基部(14)の被圧接面(S2)の摩擦力を、蓋基部(14)に対する蓋カバー(70)の摩擦力より大として、蓋カバー(70)を摘まんで閉方向に回転させるとき、蓋基部(14)は可動蓋部(40)に比べて遅れて下降するように構成したスポイト付き容器において、
    上記圧接面(S1)を、口頸部(4)のネジ山(6)の先端面とし、かつ
    上記被圧接面(S2)を、装着筒部(16)の内面のネジ溝(20)の底から内方突出した摩擦突条(22)の端面としたことを特徴とするスポイト付き容器。
  2. 口頸部(4)を起立する容器体(2)と、蓋本体(12)及び蓋カバー(70)を備える蓋(10)とからなり、
    上記蓋本体(12)は、
    口頸部の外面に螺合した装着筒部(16)の上部からフランジ状壁部(26)を介して容器体(2)内へスポイト管(38)を垂下するとともに、上記フランジ状壁部(26)の上面から案内筒部(34)を起立した蓋基部(14)と、
    頂壁部(46)の外周部から垂下する昇降筒部(42)を、上記案内筒部(34)へ螺合させて蓋基部(14)に対して昇降可能に設けた可動蓋部(40)と、
    を具備するとともに、
    スポイト管(38)を介して容器体(2)の液体を吸い上げる負圧化手段(V)を設けており、
    上記蓋カバー(70)は、上記蓋基部(14)及び可動蓋部(40)を囲んでいるとともに、蓋基部(14)の外面に対して、昇降不能に、かつ一定の摩擦抵抗を存して回転可能に嵌合するとともに、可動蓋部(40)に対しては、昇降可能かつ回動不能に設けており、
    容器体(2)の表面の一部である圧接面(S1)を、蓋基部(14)の表面の対応する一部である被圧接面(S2)に当接し、
    容器体(2)の圧接面(S1)に対する蓋基部(14)の被圧接面(S2)の摩擦力を、蓋基部(14)に対する蓋カバー(70)の摩擦力より大として、蓋カバー(70)を摘まんで閉方向に回転させるとき、蓋基部(14)は可動蓋部(40)に比べて遅れて下降するように構成したスポイト付き容器において、
    上記圧接面(S1)を、口頸部(4)の内面に設けたシゴキ部(9)の内面とし、上記被圧接面(S2)を、スポイト管(38)の外周面としたことを特徴とする、スポイト付き容器。
  3. 上記可動蓋部(40)の頂壁部(46)に負圧化手段(V)として弾性圧搾部(58)を形成するとともに、上記蓋カバー(70)の上部に弾性圧搾部押下げ用の押釦(60)を取り付けており、
    上記蓋基部(14)に対して可動蓋部(40)が下限位置にあるときに、押釦(60)と弾性圧搾部との間に間隙(G)をとって押釦(60)を押し下げても弾性圧搾部(58)が圧搾されることがないように、かつ、蓋基部(14)に対して可動蓋部(40)が上限位置にあるときに、弾性圧搾部が押釦(60)の下側に近接して押釦(60)の押下げにより弾性圧搾部(58)が圧搾されるように構成したことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のスポイト付き容器。
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