JP6362078B2 - 駆動伝達装置及びこれを備えたシート搬送装置、画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、複写機能及びプリンタ機能を有する複合機、ファクシミリ装置等の画像形成装置、或いは画像形成装置に設けられるシート搬送装置に適用可能な駆動伝達装置に関するものである。
従来、複写機、プリンタ、複写機能及びプリンタ機能を有する複合機、ファクシミリ装置等の画像形成装置には装置を駆動するためのモータが搭載されており、設計時にはモータの回転数、負荷トルク、コスト、スペース等の条件からモータの種類を選定する。
特に近年では、コストを抑えるために必要最小限のモータで各ユニットの駆動を担う構成が求められている。例えば、1個のブラシレスモータでプロセスカートリッジユニット、給送ユニット、搬送ユニット、定着ユニット等の駆動を担う駆動伝達装置がある。
また、駆動伝達装置は画像形成装置内に多数設けられたカムを回転駆動させることで各部品の動作を制御している。例えば、中板バネ加圧方式の給送ユニットでは、給送ローラの回転軸上に設けられたカムと、シートを載置する中板の一部とが当接、離間を繰り返すことによって、中板の昇降とシートの給送動作を制御している。
このとき、カムのカム面には以下の3つの領域が存在する。先ず、中板とカムがホームポジションに留まるための引き込み領域となる中板押し下げ領域がある。更に、中板が上昇し始め、中板上のシートが給送ローラに当接する方向に動く領域となる中板上昇領域がある。更に、カムと中板が当接していない領域がある。これらの各領域を持つカムが回転することで連続したシート給送動作を行っている。
例えば、特許文献1では、駆動ギア列の速度変動が感光ドラムに伝わるのを低減するために感光ドラムと同軸上に摺動部材を押し当てて制動力を付与し、駆動ギア列の速度変動の影響を低減する構成をとっている。
特開平11−109789号公報
前述した従来の給送ユニットは高精度な給送性能をある程度実現できている。しかし、従来構成のカムによる制御では、カム面の中板上昇領域においてカムは中板から力を受けて回転し、駆動源であるモータの回転をアシストする方向に早回しされる。その結果、モータの回転は一瞬速くなり、この速度変動が駆動部を介して感光ドラムの駆動部まで伝わると画像ブレが発生するという課題があった。
また、特許文献1において駆動ギア列の速度変動を抑えるための制動力を生じさせるには、摩擦係数の高い摺動部材が必要であった。しかしながら、この構成の場合、通常の駆動時にも摺動部材による制動力が生じる。このため常に感光ドラムを駆動する際に大きな負荷が付与されてしまう。これにより、駆動系の耐久性の低下や構成部品の摩耗促進という課題があった。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、通常の駆動時には負荷が作用せず、カムに従動回転する際には負荷を作用させて速度変動の影響を低減し得る駆動伝達装置を提供するものである。
前記目的を達成するための本発明に係る駆動伝達装置の代表的な構成は、カムと、前記カムを駆動する駆動源と、前記駆動源からの駆動力を前記カムへ伝達する回転部材と、前記回転部材に当接する当接部材と、を有し、前記回転部材が前記駆動源に従動回転している間は、前記回転部材と前記当接部材とは当接せず、前記回転部材が前記カムに従動回転すると、前記回転部材が軸方向に移動し前記回転部材と前記当接部材とが当接して該回転部材の回転に負荷をかけることを特徴とする。
上記構成によれば、通常の駆動時には回転部材に負荷が作用せず、回転部材がカムに従動回転する際には負荷を作用させて回転部材の速度変動を抑制することが出来る。
本発明に係る駆動伝達装置をシート搬送装置に備えた画像形成装置の構成を示す断面説明図である。 本発明に係る駆動伝達装置をシート搬送装置に備えた画像形成装置の駆動ギア列の構成を示す概略説明図である。 本発明に係る駆動伝達装置を備えたシート搬送装置の第1実施形態の構成を示す斜視説明図である。 第1実施形態の給送カム付近の構成を示す断面説明図である。 第1実施形態のシート給送部の構成を示す正面説明図である。 (a)〜(c)は第1実施形態のシート給送部の構成を示す斜視説明図である。 (a),(b)は第1実施形態の給送カム付近の構成を示す断面説明図である。 第1実施形態のシート給送部の構成を示す正面説明図である。 (a),(b)は本発明に係る駆動伝達装置の第2実施形態における一次転写カム付近の構成を示す断面説明図である。 (a),(b)は本発明に係る駆動伝達装置の第3実施形態のシート給送部の構成を示す正面説明図である。 (a),(b)は本発明に係る駆動伝達装置の第4実施形態のシート給送部の構成を示す正面説明図である。
図により本発明に係る駆動伝達装置をシート搬送装置に備えた画像形成装置の一実施形態を具体的に説明する。
先ず、図1〜図8を用いて本発明に係る駆動伝達装置をシート搬送装置に備えた画像形成装置の第1実施形態の構成について説明する。
<画像形成装置>
先ず、図1を用いて本発明に係る駆動伝達装置をシート搬送装置に備えた画像形成装置の構成について説明する。本実施形態では、画像形成装置100の一例としてレーザビームプリンタに適用した場合の構成について説明する。
図1において、100はレーザビームプリンタからなる画像形成装置である。画像形成装置100は、画像形成手段となる画像形成部101、シート搬送装置であってシート搬送手段となるシート給送部102を有する。更に、定着手段となる定着部103、像露光手段となるレーザスキャナ部104、シート搬送装置であってシート搬送手段となる排出部105を有する。更に、シート搬送装置であってシート搬送手段となる両面搬送部106等を備えている。
シート給送部102は、記録材となるシートSを積載収容するためのシートカセット21、該シートカセット21内の中板49上に積載されたシートSを分離給送するための給送ローラ23及び分離パッド22を備えている。
更に、シートSを更に下流側へ搬送するための搬送ローラ24及び搬送コロ25を有する。更に、像担持体となる感光ドラム29の表面上に形成されたトナー像の書き出し位置とシートSとを位置合わせするためのレジストローラ26及びレジストコロ27を備えている。
図2に示す制御手段となる制御部2がプリント信号を発すると、シートSはシート給送部102に設けられた給送ローラ23により繰り出され、分離パッド22との協働により一枚ずつ分離給送される。その後、シートSは搬送ローラ24と搬送コロ25とにより挟持されて更に下流に搬送され、一旦停止されたレジストローラ26とレジストコロ27とのニップ部に先端部が突き当てられて斜行が補正される。
その後、感光ドラム29の表面上に形成されたトナー像の書き出し位置に合わせてレジストローラ26とレジストコロ27とにより挟持搬送されて画像形成部101に設けられた感光ドラム29と転写手段となる転写ローラ28とのニップ部に搬送される。
画像形成部101は、感光ドラム29の表面を一様に帯電する帯電手段となる帯電ローラ6、該帯電ローラ6により一様に帯電された感光ドラム29の表面に画像情報に応じたレーザ光を照射して静電潜像を形成するレーザスキャナ部104を有する。更に、感光ドラム29の表面に形成された静電潜像に現像剤となるトナーを供給してトナー像を形成する現像手段となる現像ローラ30を有する。更に、感光ドラム29の表面に形成されたトナー像をシートSに転写する転写手段となる転写ローラ28を有する。
本実施形態では、画像形成部101としての像担持体となる感光ドラム29、帯電ローラ6、感光ドラム29に当接する現像ローラ30、現像剤を収容する現像剤容器等がプロセスカートリッジ200内に一体的に設けられている。感光ドラム29は転写ローラ28に対向して配置されている。プロセスカートリッジ200は画像形成装置100本体に対して着脱可能に構成される。
図2に示す制御部2がプリント信号を受けたタイミングで画像情報に基づきレーザスキャナ部104からレーザ光が照射される。そして、帯電ローラ6により一様に帯電された感光ドラム29の表面上に静電潜像が形成される。そして、現像剤担持体となる現像ローラ30によりトナーが供給されて感光ドラム29の表面上にトナー像が形成される。感光ドラム29の表面上に形成されたトナー像は、転写ローラ28に転写バイアス電圧が印加されて感光ドラム29と転写ローラ28とのニップ部に送り込まれたシートSに転写される。
定着手段となる定着部103は、シートS上に転写されたトナー像を加熱及び加圧することでトナー像をシートSに定着させるための加圧ローラ31及び加熱ローラ32を有する。更に、トナー像が定着されたシートSを更に下流へ搬送するための定着排出ローラ33及び定着排出コロ34等を備えている。画像形成部101から定着部103に送られたシートSはトナー像が加熱及び加圧されてシートSに定着される。
シート搬送装置であってシート搬送手段となる排出部105は、排出コロ35、排出ローラ36、両面反転コロ37、排出トレイ42等を備えている。シート搬送装置であってシート搬送手段となる定着部103を通過したシートSは排出コロ35及び排出ローラ36からなる排出ローラ対によって排出トレイ42上に排出される。
シート搬送装置であってシート搬送手段となる両面搬送部106は、両面搬送コロ38、両面搬送ローラ39、両面搬送コロ40、両面搬送ローラ41等を備えている。シートSの二面目を印字するときは、シートSの後端部が定着排出ローラ33及び定着排出コロ34からなる搬送ローラ対を通り抜けた後、排出ローラ36が逆回転して両面搬送コロ38及び両面搬送ローラ39からなる搬送ローラ対まで搬送される。更に、シートSは両面搬送コロ40及び両面搬送ローラ41からなる搬送ローラ対によって搬送され、再度、前述したシートSの一面目と同様の画像形成プロセスを経て排出トレイ42上へ排出される。
図2は画像形成装置100に設けられる各ユニットを駆動するための駆動手段となる駆動部107の構成を示す概略説明図である。駆動部107は、駆動源となるモータ43、給送駆動ギア列44、搬送駆動ギア列45、定着駆動ギア列46、プロセスカートリッジ駆動ギア列47等を備えている。モータ43を起点にそれぞれの駆動ギア列に駆動力が伝達される。
図3は、シート搬送装置としてのシート給送部102の構成と、駆動伝達装置となる給送駆動ギア列44の一部の構成を示す概略斜視図である。シート給送部102は、シート搬送手段となる給送ローラ23、該給送ローラ23と同軸上に設けられた給送カム48、中板49、付勢手段となる中板昇降バネ50、給送ローラギア52をホームポジションで係止するための給送ソレノイド51等を有する。
給送カム48の回転に追従して位置が変わるカムフォロアとなる凸部55が設けられた中板49は、凸部55を給送カム48に向かって付勢して該給送カム48と当接させる付勢手段となる中板昇降バネ50によって常に図3の矢印D方向に付勢される。これにより中板49の凸部55は給送カム48のカム面に当接する。つまり中板49は給送カム48のカム面の動きに追従して位置が決まるカムフォロワである。給送駆動ギア列44は給送ローラ23と同軸上に設けられた給送ローラギア52、該給送ローラギア52と噛合する給送アイドラギア53、該給送アイドラギア53と噛合する回転部材となる給送アイドラギア54等を有している。
給送カム48、給送ローラ23及び給送ローラギア52は回転軸5に固定されており、該回転軸5と一体的に回転する。給送駆動ギア列44の一部として設けられた回転部材となる給送アイドラギア54は駆動源となるモータ43からの回転駆動力を給送アイドラギア53,52及び回転軸5を介して給送カム48に伝達する。
図4は給送カム48と中板49との位置関係を示す断面説明図である。図4は給送カム48がホームポジションにあるときの状態を示す。給送カム48は図2に示す駆動源となるモータ43の回転駆動力が搬送駆動ギア列45、給送駆動ギア列44を介して伝達されて回転軸5を中心に回転駆動される。
給送カム48のカム面には、図4に示す領域A〜Cが存在する。図4に示す給送カム48のカム面の領域Aは中板押し下げ領域であって給送カム48が中板昇降バネ50の付勢力に抗して中板49をホームポジションよりも下方に押し下げる領域である。図4に示す給送カム48のカム面の領域Bは中板上昇領域であって中板49が中板昇降バネ50によって図4の上方に付勢されて上昇し、給送カム48を回転軸5を中心に図4の時計回り方向に押し回す領域である。図4に示す給送カム48のカム面の領域Cは給送カム48と中板49とが当接していない領域である。
上記領域A〜Cを有する給送カム48のカム面は、隣り合うカム面同士が滑らかに繋がっている。また、図4に示す給送カム48のホームポジションでは給送カム48のカム面と当接する中板49の凸部55と、給送カム48のカム面の一部である凹部48aとが当接して係止されて給送カム48が停止している。
図5は、回転部材となる給送アイドラギア54と、その付近の構成を示す正面説明図である。本実施形態の給送アイドラギア54は、斜歯歯車(はす歯ギア;helical gear)からなり、該給送アイドラギア54を回転自在に支持する給送アイドラ軸56の軸方向に沿って滑らかに移動可能に構成される。
本実施形態では、図2に示すモータ43が回転駆動すると、搬送駆動ギア列45から給送駆動ギア列44を介して給送アイドラギア54にモータ43の回転駆動力が伝達される。斜歯歯車からなる給送アイドラギア54の回転に伴って生じる図5の矢印E方向で示すスラスト方向(給送アイドラ軸56の軸方向)のスラスト力により給送アイドラギア54は給送アイドラ軸56に沿って図5の矢印E方向に移動する。
給送アイドラギア54の一方の側面54a(図5の左側側面)には摩擦部材となるブレーキパッド57が取り付けられている。回転部材となる給送アイドラギア54が中板昇降バネ50の付勢力を受けて押し回される給送カム48に回転軸5を介して従動回転する。斜歯歯車からなる給送アイドラギア54の回転に伴って生じる図5の矢印F方向で示すスラスト方向(給送アイドラ軸56の軸方向)のスラスト力により給送アイドラギア54は給送アイドラ軸56に沿って図5の矢印F方向に移動する。
そして、給送アイドラギア54の一方の側面(図5の左側側面)に固定されたブレーキパッド57が当接する位置に回転部材となる給送アイドラギア54に当接して該給送アイドラギア54の回転に負荷をかける当接部材となる当接壁58が設けられている。
ブレーキパッド57は一般的なゴム材から成る円形状にカットされたシート部材であり、給送アイドラギア54の側面54aに図示しない両面テープで固定されている。また、当接壁58に当接する側のブレーキパッド57の表面には微小な凹凸が形成され、表面の摩擦係数が高くなるように設定されている。
回転部材となる給送アイドラギア54がモータ43に従動回転している間は以下の通りである。斜歯歯車からなる給送アイドラギア54の回転に伴って生じる図5の矢印E方向で示すスラスト力により給送アイドラギア54は給送アイドラ軸56に沿って図5の矢印E方向に移動する。このため該給送アイドラギア54と当接壁58とは当接しない。
一方、回転部材となる給送アイドラギア54が中板昇降バネ50の付勢力を受けて押し回される給送カム48に従動回転している間は以下の通りである。斜歯歯車からなる給送アイドラギア54の回転に伴って生じる図5の矢印F方向で示すスラスト力により給送アイドラギア54は給送アイドラ軸56に沿って図5の矢印F方向に移動する。これにより給送アイドラギア54の側面54aに固定されたブレーキパッド57と当接壁58とが当接して摩擦力が作用し、給送カム48に従動回転している給送アイドラギア54の回転に負荷をかける。
<シート給送動作>
次に、図6を用いて本発明に係る駆動伝達装置となる給送駆動ギア列44をシート搬送装置に備えた画像形成装置100のシート給送動作について説明する。図6(a)〜(c)は、回転部材となる給送アイドラギア54に給送アイドラギア53を介して噛合される給送ローラギア52付近の動作を状態別に示す斜視説明図である。
給送ローラギア52は、二つの欠歯ギア52a,52bが相対的に所定量回転可能に結合されたダブル欠歯ギアである。給送ローラギア52は、制御部2により制御される給送ソレノイド51により一回転制御される。
図6(a)に示すホームポジションでは、給送ローラギア52の欠歯ギア52bの側面に設けられた係止部52b2に給送ソレノイド51の抱え爪51aが引っ掛けられて係止されている。この状態で二つの欠歯ギア52a,52bの欠歯部52a1,52b1が給送アイドラギア53に対向して該給送アイドラギア53からの回転駆動力が給送ローラギア52に伝達されない状態で係止されている。
図6(b)に示すように、制御部2からシートカセット21の中板49上に積載されたシートSの給送指示が出ると、給送ソレノイド51が駆動され、抱え爪51aが吸着されて引かれる。これにより該抱え爪51aが給送ローラギア52の欠歯ギア52bの側面に設けられた係止部52b2から外れる。
その後、図6(c)に示すように、給送ローラギア52に内蔵された図示しない圧縮バネの力で片方の欠歯ギア52bが回転する。これにより給送ローラギア52の欠歯ギア52bが給送アイドラギア53と噛合して該給送アイドラギア53からモータ43の回転駆動力が欠歯ギア52bに伝達されて給送ローラギア52が回転する。他方の欠歯ギア52aも図示しない圧縮バネを介して欠歯ギア52bに連れ回りする。給送ローラギア52の回転に伴って回転軸5を介して給送ローラ23が回転する。
給送ローラギア52が一回転すると、再び給送ソレノイド51の抱え爪51aが給送ローラギア52の欠歯ギア52bの側面に設けられた係止部52b2に引っ掛かって係止され、図6(a)に示すホームポジションに戻る。給送ローラギア52の一回転動作によって給送ローラ23が一回転してシートカセット21の中板49上に積載されたシートSを一枚給送し、印刷ジョブが完了するまでシート給送動作を繰り返す。
<カム動作>
次に、図7(a),(b)を用いて給送カム48の動作を状態別に説明する。図2に示す制御部2により制御されてモータ43が回転駆動し、図6に示す給送ソレノイド51が駆動されて抱え爪51aが引かれる。すると、前述したように図6に示す給送ローラギア52が回転し始める。このとき、給送ローラギア52と同軸上に設けられた給送カム48も同期して回転し始める。
図7(a)に示すように、給送カム48の回転が始まると、該給送カム48のカム面と中板49の凸部55との当接位置3がホームポジションの凹部48aから領域Aへと移動し始める。給送カム48のカム面と中板49の凸部55との当接位置3が領域Aに存在する場合は、給送カム48は中板49の凸部55を介して中板昇降バネ50の付勢力を受ける。
中板昇降バネ50により給送カム48が受ける付勢力Gの方向は、図7(a)に示すように、給送カム48のカム面と中板49の凸部55との当接位置3と給送カム48の回転中心48bとを通る直線4上にある。このため図7(a)に示す状態では中板49が給送カム48に与える回転モーメントはない。
更に、給送カム48の回転が進むと、図7(b)に示すように、給送カム48のカム面と中板49の凸部55との当接位置3が領域Bへと移動し始める。この領域Bにおいても給送カム48は中板49の凸部55を介して中板昇降バネ50による付勢力Gを受ける。ただし、付勢力Gの方向は給送カム48の回転中心48bを通る直線4上と一致しない。
このため給送カム48は回転中心48bを中心とする図7(b)の矢印M方向の回転モーメントを受ける。図7(b)の矢印M方向は図2に示すモータ43によって給送カム48が回転駆動されたときの回転方向と同じ方向である。このため給送カム48の回転は中板昇降バネ50の付勢力を受けて早回しされることになる。
図7(b)に示すように、中板昇降バネ50の付勢力を受けて給送カム48が早回しされたとき、図3に示すように、回転軸5に同軸上に固定されている給送ローラギア52も一体的に早回しされる。このため給送ローラギア52に噛合された給送アイドラギア53、該給送アイドラギア53に噛合された給送アイドラギア54にも一体的に早回しによる回転駆動力が伝達される。
ここで、通常時に図2に示すモータ43から給送駆動ギア列44を介して回転駆動力を受けて回転したときの給送アイドラギア54の回転速度をVinとする。また、中板昇降バネ50の付勢力を受けて給送カム48が早回しされることに伴って給送アイドラギア54が早回しされたときの回転速度をVoutとする。中板昇降バネ50の付勢力を受けて給送カム48の早回しが発生した瞬間は、以下の数1式に示す関係が成り立つ。
[数1]
Vin<Vout
このため付勢手段となる中板昇降バネ50の付勢力を中板49を介して受けて早回しされる給送カム48によって給送アイドラギア53,54がモータ43による回転駆動力(回転トルク)とは反対方向(逆方向)の回転駆動力(逆回転トルク)を受ける。そして、モータ43のみの回転駆動力が伝達される通常の駆動時とは入出力の関係が逆転する。即ち、給送駆動ギア列44に逆転トルクが生じる。
図8に示すように、給送駆動ギア列44に逆転トルクが生じた場合、斜歯歯車からなる給送アイドラギア54は、給送アイドラ軸56に沿って図8の矢印F方向にスラスト力を受けて移動する。これはモータ43のみの回転駆動力が伝達される通常の駆動時とは逆の方向に移動する。
給送アイドラギア54が図8の矢印F方向に所定量移動すると、給送アイドラギア54の側面54aに固定されたブレーキパッド57は当接壁58と当接する。このため給送アイドラギア54の回転による摺動抵抗が発生する。この摺動抵抗により給送アイドラギア54は中板昇降バネ50の付勢力を受けて早回しされる給送カム48と一体的に回転する給送アイドラギア54の回転速度Voutよりも小さい回転速度Vout1に回転速度が落ちる。
中板昇降バネ50の付勢力を受けて早回しされる給送カム48と一体的に回転しつつブレーキパッド57と当接壁58とが当接摺動して減速される給送アイドラギア54の回転速度Vout1は以下の通りである。給送アイドラギア54が図8の矢印F方向で示すスラスト方向に移動すればするほど小さくなる。
即ち、ブレーキパッド57が当接壁58と当接摺動して減速される給送アイドラギア54の回転速度Vout1は以下の通りである。通常時に図2に示すモータ43から給送駆動ギア列44を介して回転駆動力を受けて回転したときの給送アイドラギア54の回転速度Vinに近づくことになる。
このため中板昇降バネ50の付勢力を受けて早回しされる給送カム48により給送駆動ギア列44に逆転トルクが発生したときの給送アイドラギア54の回転速度と、通常の駆動時の給送アイドラギア54の回転速度との速度差が低減される。
給送アイドラギア54の図8の矢印F方向で示すスラスト方向の移動量が大きくなってくる。すると、通常時に図2に示すモータ43から給送駆動ギア列44を介して回転駆動力を受けて回転したときの給送アイドラギア54の回転速度をVinとする。そして、ブレーキパッド57が当接壁58と当接摺動して減速される給送アイドラギア54の回転速度をVout1とする。回転速度Vinと回転速度Vout1とは、以下の数2式に示す関係になる。
[数2]
Vin>Vout1
前記数2式に示す関係となった瞬間からモータ43から伝達される回転駆動力が給送アイドラギア54の駆動源となり、通常の駆動時の状態に戻り、給送アイドラギア54は図8の矢印E方向にスラスト移動を始める。
その後、中板49の凸部55に対する給送カム48のカム面の当接位置3が図4に示す領域Bから領域Cへと移る。すると、給送カム48のカム面と、中板49の凸部55とは当接しない。このため給送カム48は中板昇降バネ50による付勢力を受けないまま図6(a)に示す給送ローラギア52のホームポジションまで回転を続ける。このカム動作を印字ジョブが終わるまで繰り返す。
従来例であれば、中板昇降バネ50の付勢力を受けて給送カム48の早回しが発生したとき、逆転トルクがそのまま図2に示す駆動部107に伝達される。これにより瞬間的に駆動部107における速度変動が生じていた。本実施形態では、給送アイドラギア54の図5の矢印F方向で示すスラスト移動方向に設けられたブレーキパッド57が当接壁58と当接摺動して摺動抵抗が発生する。これにより図2に示す駆動部107への速度変動の伝達を低減することができる。これによりシートSの搬送安定性や画像に対するブレ問題に対して効果がある。
以上のように、給送アイドラギア54の所定位置にブレーキパッド57を設けることで、モータ43以外から給送カム48に外力が作用したときの該給送カム48からの逆転トルクによるモータ43の速度変動を低減することができる。
シート給送部102における給送カム48と中板49とからなるシート給送動作時において以下の通りである。中板49の上昇に伴う給送カム48の早回しによって発生するモータ43の速度変動が感光ドラム29に伝わるのを低減させることができる。それにより画像ブレを防ぐことができる。
また、中板昇降バネ50の付勢力を受けて給送カム48の早回しによる逆転トルクが発生したときのみ給送アイドラギア54に制動力が働く。このため通常の負荷トルクは全く増加しない。更に、中板昇降バネ50の付勢力を受けて給送カム48の早回しの度合いが大きいほど、給送アイドラギア54に制動力が大きく働く。このため画像ブレを防ぐ効果が大きくなる。
次に、図9を用いて本発明に係る駆動伝達装置をシート搬送装置に備えた画像形成装置の第2実施形態の構成について説明する。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。
前記第1実施形態では、図2に示す駆動部107への逆転トルクの発生源の一例として、モータ43から伝達される回転駆動力以外に給送カム48に作用する外力として中板昇降バネ50の付勢力を例にして説明した。他に、モータ43から伝達される回転駆動力による回転駆動中に逆転トルクが生じる形状をもつカムと、該カムにモータ43から伝達される回転駆動力以外に外力を与える部材等を有する構成であれば同様の現象が発生する。
例えば、図9(a),(b)に示すようなカム面を有するカム59と、そのカム59に付勢力Gを与える付勢バネ60及び付勢板61から成る構成においても同様に適用出来る。図9(a)に示すカム59のホームポジションでは、カム59のカム面と付勢板61とが当接する当接位置3が付勢バネ60から受ける付勢力Gの方向がカム59の回転中心59bと当接位置3とを結ぶ直線4上に有る。このためカム59には付勢バネ60の付勢力Gによる回転モーメントは発生しない。
一方、図9(b)に示すカム59のポジションでは、カム59のカム面と付勢板61とが当接する当接位置3が付勢バネ60から受ける付勢力Gの方向がカム59の回転中心59bと当接位置3とを結ぶ直線4上にない。このためカム59は付勢バネ60の付勢力Gにより回転中心59bを中心とした図9(b)の矢印N方向の回転モーメントを受ける。
これによりカム59は付勢バネ60の付勢力Gにより早回しされ、モータ43から伝達される回転駆動力に対する逆転トルクが生じる。この場合においても、前記第1実施形態と同様に図示しない駆動ギア列内の斜歯歯車にブレーキパッドを設け、該ブレーキパッドが当接摺動する当接部材を設けることで前記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
尚、本発明に係る駆動伝達装置は、給送駆動ギア列44に限定されるものではない。例えば、図2に示す画像形成装置100の駆動部107における搬送駆動ギア列45、定着駆動ギア列46等の種々のシート搬送装置にも適用可能である。
駆動源となるモータ43により回転駆動されるカムと、モータ43から伝達される回転駆動力以外に該カムに外力が作用してモータ43から伝達される回転駆動力に対する逆転トルクが生じる場合において広く適用可能である。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図10を用いて本発明に係る駆動伝達装置をシート搬送装置に備えた画像形成装置の第3実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。
前記第1実施形態では、図5に示すように、給送アイドラ軸56に沿って移動自在に支持された回転部材となる給送アイドラギア54の一方の側面54aにブレーキパッド57を設ける。そして、中板昇降バネ50の付勢力を受けて回転する給送カム48により給送アイドラギア54が早回しされる。
その際に斜歯歯車からなる給送アイドラギア54の回転に伴って生じる図5の矢印F方向で示すスラスト力により該給送アイドラギア54は給送アイドラ軸56に沿って図5の矢印F方向に移動する。そして、ブレーキパッド57を当接壁58に当接摺動させて中板昇降バネ50の付勢力を受けて回転する給送カム48により給送アイドラギア54が早回しされる際の制動力として作用させた一例である。
本実施形態では、図10(a),(b)に示すように、給送アイドラ軸56に沿って移動自在に支持された回転部材となる給送アイドラギア54の両側の側面54a,54bにそれぞれブレーキパッド57,62を設ける。そして、中板昇降バネ50の付勢力を受けて回転する給送カム48により給送アイドラギア54が早回しされる。
その際に斜歯歯車からなる給送アイドラギア54の回転に伴って生じる図10(b)の矢印F方向で示すスラスト力により該給送アイドラギア54は給送アイドラ軸56に沿って図10(b)の矢印F方向に移動する。そして、ブレーキパッド57を当接壁58に当接摺動させて中板昇降バネ50の付勢力を受けて回転する給送カム48により給送アイドラギア54が早回しされる際の制動力として作用させる。
その一方で、モータ43から伝達される回転駆動力によって給送アイドラギア54が回転する際に斜歯歯車からなる給送アイドラギア54の回転に伴って図10(a)の矢印E方向で示すスラスト力が生じる。そのスラスト力により該給送アイドラギア54は給送アイドラ軸56に沿って図10(a)の矢印E方向に移動する。そして、ブレーキパッド62を第二当接部材となる駆動側板63に当接摺動させて給送アイドラギア54が回転する際の制動力として作用させる。
尚、ブレーキパッド62は前述したブレーキパッド57と同様に構成される。本実施形態のブレーキパッド57と当接壁58との当接面積は、ブレーキパッド62と駆動側板63との当接面積よりも大きな面積を有して構成される。
本実施形態において、当接部材となる当接壁58と、第二当接部材となる駆動側板63とは、回転部材となる給送アイドラギア54の側面54a,54bにそれぞれ固定されたブレーキパッド57,62に当接して該給送アイドラギア54の回転に負荷をかける。
給送アイドラギア54が駆動源となるモータ43に従動回転している間は、図10(a)に示すように、給送アイドラギア54の側面54bに固定されたブレーキパッド62と、第二当接部材となる駆動側板63とが当接する。
また、給送アイドラギア54が中板昇降バネ50の付勢力を受けて回転する給送カム48に従動回転している間は、図10(b)に示すように、給送アイドラギア54の側面54aに固定されたブレーキパッド57と、当接部材となる当接壁58とが当接する。
給送アイドラギア54の側面54bに固定されたブレーキパッド62と、第二当接部材となる駆動側板63とが当接して該給送アイドラギア54の回転にかける負荷は以下の通りである。給送アイドラギア54の側面54aに固定されたブレーキパッド57と、当接部材となる当接壁58とが当接して該給送アイドラギア54の回転にかける負荷よりも小さくなるように設定されている。
本実施形態では、ブレーキパッド57と当接壁58との当接面積を、ブレーキパッド62と駆動側板63との当接面積よりも大きな面積を有する構成とした一例である。他に、それぞれの当接面積が同じであってもブレーキパッド57と当接壁58との摩擦抵抗が、ブレーキパッド62と駆動側板63との摩擦抵抗よりも大きくなるように適宜表面粗さを設定することでも良い。
図10(a)に示すように、図2に示すモータ43が回転駆動した場合、給送アイドラギア54は図10(a)の矢印E方向にスラスト力を受ける。このときブレーキパッド62は駆動側板63に当接し、給送アイドラギア54の回転による摺動抵抗が発生する。このときの摺動抵抗はモータ43の通常の駆動時にかかる負荷であり、非常に微小なものである。このような微小な負荷をかけることにより前記第1実施形態で前述した逆転トルク以外の要因による駆動部107における速度変動の影響をある程度低減できる。
また、図10(b)に示すように、前記第1実施形態と同様に中板昇降バネ50の付勢力によって給送カム48が早回しされた場合、給送アイドラギア54は図10(b)の矢印F方向にスラスト力を受ける。このとき、ブレーキパッド57は当接壁58に当接し、給送アイドラギア54の回転による摺動抵抗が発生する。
図10(a),(b)に示すように、ブレーキパッド62が駆動側板63に当接摺動する摺動面積は、ブレーキパッド57が当接壁58に当接摺動する摺動面積よりも大きい。このためブレーキパッド62が駆動側板63に当接摺動する摺動抵抗に比べて、ブレーキパッド57が当接壁58に当接摺動する摺動抵抗が大きい。これにより中板昇降バネ50の付勢力によって給送カム48が早回しされた場合の給送アイドラギア54への影響を低減することができる。
本実施形態では、モータ43から伝達される回転駆動力のみによって給送アイドラギア54が回転する。その通常の駆動時においても中板昇降バネ50の付勢力によって給送カム48が早回しされた場合の逆転トルク以外の要因による速度変動の影響をある程度低減できる。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図11を用いて本発明に係る駆動伝達装置をシート搬送装置に備えた画像形成装置の第4実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。
前記各実施形態では、斜歯歯車からなる給送アイドラギア54の回転に伴って生じるスラスト力により該給送アイドラギア54を給送アイドラ軸56に沿って移動させる構成の一例について説明した。
本実施形態では、駆動源となるモータ43からの回転駆動力を給送カム48へ伝達する回転部材となる駆動ラチェットギア64を平歯歯車により構成した一例であり、平歯歯車からなる駆動ラチェットギア64の回転に伴って軸方向へのスラスト力は生じない。
そこで、給送アイドラ軸56に沿って軸方向(図11の左右方向)へ移動可能に支持された駆動ラチェットギア64の一方の側面64bに軸方向に突出する第一噛合クラッチ部67が設けられる。また、給送アイドラ軸56上に固定され、駆動ラチェットギア64から回転駆動力を受けて回転する第二回転部材となる従動ラチェットギア65の一方の側面65aに軸方向に突出する第二噛合クラッチ部68が設けられる。そして、第一噛合クラッチ部67と第二噛合クラッチ部68とが噛合可能に設けられている。
駆動ラチェットギア64の一方の側面64aに固定されたブレーキパッド57に当接して該駆動ラチェットギア64の回転に負荷をかける当接部材となる当接壁58と、該駆動ラチェットギア64との間には、ラチェットバネ66が設けられている。ラチェットバネ66は、該駆動ラチェットギア64を第二回転部材となる従動ラチェットギア65に向けて付勢する付勢部材として構成される。
駆動ラチェットギア64の他方の側面64bに軸方向(図11の右方向)に突出する第一噛合クラッチ部67が設けられる。第一噛合クラッチ部67は第二噛合クラッチ部68と噛合する。これにより駆動源となるモータ43から搬送駆動ギア列45及び給送駆動ギア列44を介して駆動ラチェットギア64に伝達された回転駆動力を第二回転部材となる従動ラチェットギア65に伝達する。
第二回転部材となる従動ラチェットギア65の一方の側面65aに軸方向(図11の左方向)に突出する第二噛合クラッチ部68が設けられる。第二噛合クラッチ部68は、駆動源となるモータ43から搬送駆動ギア列45及び給送駆動ギア列44を介して駆動ラチェットギア64に伝達された回転駆動力を第一噛合クラッチ部67と噛合することにより受ける。
駆動ラチェットギア64がモータ43に従動回転している間は以下の通りである。図11(a)に示すように、ラチェットバネ66の付勢力により該駆動ラチェットギア64を従動ラチェットギア65に向けて付勢する。そして第一噛合クラッチ部67と第二噛合クラッチ部68とが噛合する。一方、駆動ラチェットギア64の一方の側面64aに固定されたブレーキパッド57と当接部材となる当接壁58とは当接しない。
一方、第二回転部材となる従動ラチェットギア65が中板昇降バネ50の付勢力によって早回しされる給送カム48に従動回転している間は以下の通りである。ラチェットバネ66の付勢力に抗して給送アイドラ軸56に固定された第二噛合クラッチ部68の斜面部68aが第一噛合クラッチ部67の斜面部67aを押して駆動ラチェットギア64を軸方向(図11(b)の矢印F方向)へ移動させる。
駆動ラチェットギア64は給送アイドラ軸56に沿って摺動可能に支持されている。そして、駆動ラチェットギア64の一方の側面64aに固定されたブレーキパッド57と当接部材となる当接壁58とが当接して駆動ラチェットギア64の回転に負荷をかける。
図11(a),(b)に示すように、本実施形態の給送駆動ギア列44は、当接壁58、ブレーキパッド57に加えて駆動ラチェットギア64、従動ラチェットギア65、ラチェットバネ66等を有する。これらは給送アイドラ軸56によって支持されている。
駆動ラチェットギア64は、給送アイドラ軸56に沿って軸方向(図11(a),(b)の矢印E,F方向)に滑らかに移動可能であり、従動ラチェットギア65は給送アイドラ軸56に固定されている。
駆動ラチェットギア64は、ラチェットバネ66によって常に従動ラチェットギア65に向かって付勢されている。そして、図11(a)に示すように、駆動ラチェットギア64が有する第一噛合クラッチ部67と、従動ラチェットギア65が有する第二噛合クラッチ部68とが噛合する位置で係止されている。
本実施形態の駆動ラチェットギア64及び従動ラチェットギア65は平歯歯車で構成されている。このため駆動ラチェットギア64及び従動ラチェットギア65が回転駆動された際の歯車の噛合いによるスラスト力は発生しない。
図11(a)に示すように、駆動ラチェットギア64が図2に示すモータ43から回転駆動力を得て回転する。そのとき、駆動ラチェットギア64はラチェットバネ66の付勢力により給送アイドラ軸56に沿って図11(a)の矢印E方向に移動する。そして、該駆動ラチェットギア64の第一噛合クラッチ部67が従動ラチェットギア65の第二噛合クラッチ部68に噛み合う。そして、従動ラチェットギア65は駆動ラチェットギア64の第一噛合クラッチ部67から回転駆動力を受けて回転する。
一方、前記第1実施形態と同様に中板昇降バネ50の付勢力によって給送カム48が早回しされて逆転トルクが生じた場合、給送カム48からギア列を介してモータ43とは逆方向に回転駆動力が伝達され、従動ラチェットギア65が逆方向に回転駆動する。
このとき、図11(b)に示すように、駆動ラチェットギア64の第一噛合クラッチ部67が有する斜面部67aと、従動ラチェットギア65の第二噛合クラッチ部68が有する斜面部68aとが滑る。これにより駆動ラチェットギア64は、ラチェットバネ66の付勢力に抗して給送アイドラ軸56に沿って図11(b)の矢印F方向にスラスト移動する。
駆動ラチェットギア64が図11(b)の矢印F方向に所定量移動すると、該駆動ラチェットギア64の一方の側面64aに固定されたブレーキパッド57が当接壁58と当接摺動する。これにより図7(b)に示すように、中板昇降バネ50の付勢力によって早回しされる給送カム48の影響を低減することができる。
本実施形態では、第一噛合クラッチ部67と、第二噛合クラッチ部68とをそれぞれ有する二つの平歯歯車からなる駆動ラチェットギア64及び従動ラチェットギア65を用いる。これにより図2に示す駆動部107全体の駆動伝達効率を高いまま維持することが出来る。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
43 …モータ(駆動源)
48 …給送カム(カム)
54 …給送アイドラギア(回転部材)
58 …当接壁(当接部材)

Claims (7)

  1. カムと、
    前記カムを駆動する駆動源と、
    前記駆動源からの駆動力を前記カムへ伝達する回転部材と、
    前記回転部材に当接する当接部材と、
    を有し、
    前記回転部材が前記駆動源に従動回転している間は、前記回転部材と前記当接部材とは当接せず、
    前記回転部材が前記カムに従動回転すると、前記回転部材が軸方向に移動し前記回転部材と前記当接部材とが当接して該回転部材の回転に負荷をかけることを特徴とする駆動伝達装置。
  2. カムと
    前記カムを駆動する駆動源と
    前記駆動源からの駆動力を前記カムへ伝達する回転部材と
    前記回転部材に当接する当接部材と
    前記回転部材に当接して該回転部材の回転に負荷をかける第二当接部材と、
    を有し、
    前記回転部材が前記駆動源に従動回転している間は、前記回転部材と前記当接部材とは当接せず、かつ前記回転部材と前記第二当接部材とが当接し、
    前記回転部材が前記カムに従動回転すると、前記回転部材と前記当接部材とが当接し、
    前記回転部材と前記第二当接部材とが当接して該回転部材の回転にかける負荷は、前記回転部材と前記当接部材とが当接して該回転部材の回転にかける負荷よりも小さいことを特徴とする駆動伝達装置。
  3. 前記回転部材は斜歯歯車からなり、該斜歯歯車の回転に伴って生じるスラスト方向の力により前記回転部材が前記カムに従動回転している間は、前記回転部材が軸方向に移動して前記当接部材と当接することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の駆動伝達装置。
  4. 前記回転部材は軸方向へ移動可能に構成され、
    前記回転部材から駆動力を受けて回転する第二回転部材と、
    前記回転部材を前記第二回転部材に向けて付勢する付勢部材と、
    前記回転部材に設けられ、前記駆動源の駆動力を前記第二回転部材に伝達する第一噛合クラッチ部と、
    前記第二回転部材に設けられ、前記回転部材の駆動力を受ける第二噛合クラッチ部と、
    を有し、
    前記回転部材が前記駆動源に従動回転している間は、前記付勢部材の付勢力により前記回転部材を前記第二回転部材に向けて付勢して前記第一噛合クラッチ部と、前記第二噛合クラッチ部とが噛合して前記回転部材と前記当接部材とは当接せず、
    前記第二回転部材が前記カムに従動回転すると、前記付勢部材の付勢力に抗して前記第二噛合クラッチ部の斜面部が前記第一噛合クラッチ部の斜面部を押して前記回転部材を軸方向へ移動させ、前記回転部材と前記当接部材とが当接して該回転部材の回転に負荷をかけることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の駆動伝達装置。
  5. カムフォロワと、
    前記カムフォロワを前記カムに向かって付勢して前記カムと当接させる付勢手段と、
    を有し、
    前記カムの回転に追従して前記カムフォロワの位置が変わり、
    前記カムは、前記付勢手段による前記カムフォロワの付勢により、前記駆動源による回転トルクとは反対方向の逆回転トルクを受けることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の駆動伝達装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の駆動伝達装置を有することを特徴とするシート搬送装置。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の駆動伝達装置、または請求項に記載のシート搬送装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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