JP6358197B2 - 運転支援制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転支援制御装置に関するものである。
最近の車両では、各種の運転支援装置を搭載したものが多くなっている。この運転支援装置としては、積極的な運転支援として、ABS(アンチブレーキロック装置)、TRC(トラクションコントロール装置)、DSC(車両の姿勢制御装置)、LKA(車線維持制御装置)、PCS(衝突防止装置)、ACC(追従式の定速走行装置)等や各種の警報を行う警報装置等がある。
一方、運転者により操作される運転操作系として、代表的なものとしてアクセルペダルおよびステアリングハンドルがあるが、その操作反力を適宜変更制御することも行われている。特許文献1には、運転者の認知負荷に応じて情報提供を行うものが開示されている。特許文献2には、車速が大きすぎるときにアクセルペダルの踏み込み反力を大きくする際の違和感を低減するものが開示されている。
特開2010−033549号公報 特開2013−241178号公報
ところで、運転中に、乗員特に運転者がいだく感情は、種々変化されるものである。例えば、適度の車速でもって思うように運転できるときは楽しいという感情(喜びの感情)をいだくものとなる(このようか感情の状況を、以下の説明では報酬系状況と称する)。この一方、例えば渋滞のために思うような運転ができないときは、いらいらしたり不満を感じて、楽しいという感情とは反対方向の感情をいだくものとなる(このような感情の状況を、以下の説明では非報酬系状況と称する)。勿論、上記報酬系状況と非報酬系状況との中間の感情となる状況も多い((このような感情の状況を、以下の説明では中間状況と称する)。
上記報酬系状況のとき、例えばアクセルペダルを大きく踏み込み操作してスピード感を楽しんでいるときは、運転者にとっては好ましい一方(報酬系状況となっている)、危険度合いも高いものとなる。このため、スピード抑制のために、アクセルペダルの踏み込み反力を大きくするような運転支援を介入させることも考えられるが、このような運転支援の介入は、危険度合いを低下させる上では好ましい反面、運転者がいだいている楽しいという感情を阻害することになる。
また、渋滞等によって思うように運転できないときに非報酬系状況となっているときは、積極的な運転支援が介入する余地が殆どないため、乗員のいらいらや不満を解消することが難しいものとなっている。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、乗員の感情を悪化させないあるいはよい感情となる方向へ導くことができる運転支援を行えるようにした運転支援制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては、基本的に、車両の制御状況を、乗員の安心感が向上する方向の制御となる安心系制御と安心感が低下する方向の制御となる不安系制御とに場合分けしてある。そして、乗員の報酬系状況が阻害されるような運転支援が介入されたときは、安心系制御を実行して、介入された運転支援に不満をいだかさせないようにしてある(報酬系状況の低下による感情阻害を、安心系制御の実行による安心感向上により補う)。また、非報酬系状況のときは、不安系制御を実行して、運転が思うようにならないことによるいらいらや不満の感情を低減させるようにしてある(乗員の運転に対する意識を向上させて、いらいらや不満の解消につなげる)。
具体的には、本発明にあっては次のような第1の解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
乗員の感情が、楽しいという方向の感情をいだく報酬系状況であるのか、該報酬系状況における感情とは反対方向の感情をいだく非報酬系状況であるのか、を判定する感情判定手段を有し、
車両の制御状況として、安心感が向上する方向の制御となる安心系制御と安心感が低下する方向の制御となる不安系制御とに場合分けされ、
前記感情判定手段により前記報酬系状況であると判定されたときで、該報酬系状況を作り出している状況を阻害する方向に運転支援が介入されたときに、前記安心系制御が自動的に実行され、
自動的に実行される前記安心系制御が、運転者の車両操作による挙動変化がゆるやかになる方向の制御とされている、
ようにしてある。上記解決手法によれば、報酬系状況であることを阻害するような運転支援が行われたときに、安心系制御を行うことにより、運転支援介入に伴う乗員の感情悪化を防止あるいは抑制することができる。以上に加えて、無謀運転などの好ましくない運転によって報酬系状況となっているときに、この好ましくない運転を極力継続させないようにする上で好ましいものとなる。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような第2の解決手法を採択してある。すなわち、請求項2に記載のように、
乗員の感情が、楽しいという方向の感情をいだく報酬系状況であるのか、該報酬系状況における感情とは反対方向の感情をいだく非報酬系状況であるのか、を判定する感情判定手段を有し、
車両の制御状況として、安心感が向上する方向の制御となる安心系制御と安心感が低下する方向の制御となる不安系制御とに場合分けされ、
前記感情判定手段により前記報酬系状況であると判定されたときで、該報酬系状況を作り出している状況を阻害する方向に運転支援が介入されたときに、前記安心系制御が自動的に実行され、
前記報酬系状況において、車両の車速または加速度が大きい状況のときは、アクセルペダルの踏み込み反力が大きくされる運転支援の介入が行われ、
前記アクセルペダルの踏み込み反力が大きくされたときに実行される前記安心系制御が、車両の挙動を安定化させる方向の制御、ステアリングの操舵反力を大きくする方向の制御、自動変速の変速特性を高速段側に移行させる変速特性変更制御、エンジン音を減少させる方向の制御、サスペンションダンパの減衰力を増大させる制御の少なくとも1つとされている、
ようにしてある。上記解決手法によれば、報酬系状況であることを阻害するような運転支援が行われたときに、安心系制御を行うことにより、運転支援介入に伴う乗員の感情悪化を防止あるいは抑制することができる。以上に加えて、アクセルペダルの踏み込み反力を大きくする運転支援を介入させることによってスピードの出し過ぎを防止あるいは抑制しつつ、乗員の安心感を向上させる具体的な好ましい手法が提供される。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような第3の解決手法を採択してある。すなわち、請求項3に記載のように、
乗員の感情が、楽しいという方向の感情をいだく報酬系状況であるのか、該報酬系状況における感情とは反対方向の感情をいだく非報酬系状況であるのか、を判定する感情判定手段を有し、
車両の制御状況として、安心感が向上する方向の制御となる安心系制御と安心感が低下する方向の制御となる不安系制御とに場合分けされ、
前記感情判定手段により前記報酬系状況であると判定されたときで、該報酬系状況を作り出している状況を阻害する方向に運転支援が介入されたときに、前記安心系制御が自動的に実行され、
前記不安系制御が、車両の挙動を不安定化させる方向の制御、アクセルの操作反力を小さくする制御、ステアリングの操舵反力を小さくする方向の制御、自動変速の変速特性を低速段側に移行させる変速特性変更制御、エンジン音を増大させる方向の制御、サスペンションダンパの減衰力を減少させる制御の少なくとも1つとされている、
ようにしてある。上記解決手法によれば、報酬系状況であることを阻害するような運転支援が行われたときに、安心系制御を行うことにより、運転支援介入に伴う乗員の感情悪化を防止あるいは抑制することができる。以上に加えて、不安系制御の具体的な手法が提供される。
上記各解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項4以下に記載のとおりである。すなわち、
自動的に実行される前記安心系制御が、前記報酬系状況を作り出している運転者の車両操作とは無関係の制御機器に対して行われる、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、報酬系状況を阻害するような運転支援とは無関係な制御機器について安心系制御を行うので、介入される運転支援の効果を十分に得つつ、乗員の感情悪化を防止あるいは抑制することができる。また、安心系制御を、車両に搭載されている各種の制御機器を有効に利用して幅広くかつ柔軟に行う上でも好ましいものとなる。
自動的に実行される前記不安系制御が、運転者の車両操作による車両の挙動変化が敏感になる方向の制御とされている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、渋滞等によって非報酬系状況となっているときでも、運転操作に応じた車両の挙動変化が敏感となることによって運転が相対的に楽しいものとなり、乗員の感情を非報酬系状況から脱出させる方向へと導く上で好ましいものとなる。
前記感情判定手段が、運転操作される運転操作系の操作状況に基づいて、前記報酬系状況であるのか非報酬系状況であるのかを判定する、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、運転操作系の操作状況を用いるという簡単な手法によって、乗員の感情状況を判定することができる。
前記感情判定手段が、カメラにより撮像された乗員の画像、乗員の心拍を検出する心拍センサ、乗員の脳波を検出する脳波センサの少なくとも1つに基づいて、前記報酬系状況であるのか非報酬系状況であるのかを判定する、ようにしてある(請求項7対応)。この場合、乗員の感情状況を精度良く判定することができる。
本発明によれば、乗員の感情をむやみに損なうことなく運転支援を行うことができる。
本発明の制御系統例をブロック図的に示す図。 本発明の制御例を示すフローチャート。
図1において、Uは車両(実施形態では自動車)に搭載されたマイクロコンピュータからなるコントローラ(制御ユニット)である。このコントローラUには、各種センサあるいは機器類S1〜S7からの信号が入力される。S1は、車速を検出する車速センサである。S2は、舵角を検出する舵角センサである。S3は、乗員を撮像するカメラであり、乗員(少なくとも運転者)の表情にもとづいてその感情を判断するために用いられる。S4は、乗員の心拍を検出する心拍センサであり、乗員の感情を判断するために用いられる。S5は脳波センサであり、乗員の感情を判断するために用いられる。S6は、ナビゲーション装置であり、車両の現在位置の特定と道路地図情報を取得するものとなっている。S7は、後側方の他車両を検出するカメラである。
コントローラUは、各種の制御機器類S21〜S32を制御する。S21は、アクセルペダルの踏み込み反力を変更するためのアクチュエータである。S22は、ステアリングハンドルの操舵反力を変更するためのアクチュエータである。S23は、ABS装置(アンチブレーキロック装置)である。S24は、TRC装置(トラクションコントロール装置)である。S25は、DSC装置(車両の姿勢制御装置)である(S23、S24をも利用)。
S26は、PCS装置(自動ブレーキ装置)であり、特に前方障害物との衝突回避制御のために用いられる。S27は、LKA装置(車線維持制御装置)である。S28は、エンジン音増減して発生するスピーカである。S29は、サスペンションダンパであり、車両の挙動変化の度合い変更と乗り心地を変更するものである。S30は自動変速機であり、その変速特性等が変更制御される。S31は、後側方の他車両が存在するときに、例えばサイドミラー等に警報を表示する警報装置である。S32は、各種の警報(案内を含む)を音声あるいは画面表示でもって行うものである(例えばナビゲーション装置S6用のスピーカや表示画面を利用)。
上記コントローラUにより行われる制御内容の概要について以下に説明する。まず、乗員の感情状況として、報酬系状況と非報酬系状況とに場合分けされる。報酬系状況とは、乗員が楽しいという方向の感情をいだく状況であり、例えば、思うようにアクセル操作やステアリング操作を行って運転を楽しんでいる状況や、思ったとおりうまく運転できたときや、思ったよりも早く目的地に到着できそうなときや、運転を褒められたときにいだくような感情に相当する。また、非報酬系状況は、報酬系状況と逆の状況であり、いらいらや不満をいだくような状況で、例えば渋滞により思うように運転できない場合、思った以上に目的地に到着することができない状況のとき、運転の邪魔をされたときとうに抱く感情に相当する。勿論、この報酬系状況と非報酬系状況との間の感情として、中間状況があり、一般的にはこの中間状況の感情をいだいて運転していることが多いものである。このような乗員のいだく感情の判断は、例えば、カメラS3、心拍センサS4、脳波センサS5での検出結果に基づいて、またアクセルペダルやステアリングハンドル、さらには変速機のシフト操作等の運転操作に基づいて判断することができ、これらを適宜組み合わせることにより、精度良く感情状況の判断を行うことができる。
上記報酬系状況において、楽しいという感情を阻害されるとき、例えば大きくアクセルを踏み込み操作しているときにアクセルペダルの踏み込み反力が大きくされたときは、楽しい運転を阻害されたとして不満をいだくことになる。また、非報酬系状況のときは、通常は低車速での運転となって、安全のための運転支援が介入される機会は少ない状況となる一方、非報酬系状況を解消する直接的な手法は提案されていないのが実情である。
本発明では、各種制御機器類S21〜S32を適宜制御して、上記報酬系状況が阻害されるときは安心系制御を実行する一方、非報酬系状況のときは不安系制御を実行して、乗員の感情が大きく阻害されてしまう事態を防止あるいは抑制(低減)するようにしてある。この点を説明すると、乗員つまり人間の感情として、運転に伴う良い方向の感情(報酬系状況)が、期待から高揚感、喜びを経て最終的には楽しみとなる。また、運転に伴う悪い方向の感情が、いらいらや不満となり、極限には怒りや悲しみとなる(非報酬系状況)。
一方、運転には常に危険というものが伴うことから、危険に関連する良い方向の感情が、安心や安堵という安心感となる。すなわち、例えば安全運転を担保できる、乗り心地が良い、頭がすっきりとした状態で運転できる、というような状況が安心感につながる。また、危険に関連した悪い方向の感情が不安(対象が漠然)や恐怖(対象が具体的)となる。すなわち、例えば、車両を障害物にこすってしまう、衝突してしまう、乗り心地が悪い、ヒヤッとする事態が生じた、眠気や疲労がある、というような状況が不安や恐怖につながる。
そして、運転の楽しさという感情が減少することは、安心感を向上させることにより、全体として良い感情を維持することができる。また、運転に際していらいらや不満をもつ悪い感情のときは、不安感を増大させる方向の制御とすることにより、集中力を高めさせる等のこととなって、このときも全体として良い方向の感情へと導くことができる。特に、乗員にとって、内発的動機付け(行動そのものが目的)による内発的集中が良い感情を生み出すために重要となる。これに対して、乗員の外発的動機付け(目的を達成するため)は、外発的集中につながるが、行動そのものが目的とならないために、内発的動機付けに比して、喜びや楽しみあるいは安心感ということにつながりにくい要素である。つまり、例えば乗員がアクセル操作することに伴う車両の反応が敏感になることやステアリング操作に伴う車両の反応が敏感になることは、内発的動機付けを高めることとなって、いらいらや不満をいだいているときに、運転操作に伴う車両の反応を敏感にすることは、乗員の感情改善の上で極めて有効となる。このように、本発明では、楽しい(楽しくない)に関する感情と安心(不安)に関する感情とを総合した乗員の感情を、大きく悪化しないようにすることができる。
上記安心系制御、不安系制御としては、例えば次のような場合がある。アクセルアクチュエータS21の制御して、安心系制御では踏み込み反力を増大させ(車速や加速の抑制による安心感向上)、不安系制御では踏み込み反力を低減させる。ステアリングアクチュエータS22を制御して、安心系制御では操舵反力を増大させ、不安系制御では操舵反力を低減させる。
ABS装置S23を制御して、安心系制御ではオンとし、不安系制御ではオフとする。TRC装置S24を制御して、安心系制御ではオンとし、不安系制御ではオフとする。
DSC装置S25を制御して、安心系制御ではオンとし、不安系制御ではオフとする。
PCS装置S26を制御して、安心系制御ではオンとし、不安系制御ではオフとする。
LKA装置S27を制御して、安心系制御ではオンとし、不安系制御ではオフとする。
スピーカS28を制御して、安心系制御ではエンジン音と低減し、不安系制御ではエンジン音を増大させる。警報表示装置S29を制御して、安心系制御では警報表示を行い、不安系制御では警報表示を行わないようにする。
変速機S30を制御して、安心系制御では変速特性を高速段側へ変更し、不安系制御では変速特性を低速段側に変更する。なお、手動変速機の場合は、シフト操作力変更用のアクチュエータを制御して、安心系制御ではシフト操作力が大きくなるようにし、不安系制御ではシフト操作力が小さくなるようする。
サスペンションダンパS31を制御して、安心系制御では減衰力を大きくし(車両の挙動安定化)、不安系制御では減衰力を小さくする(乗り心地向上)。
警報装置S32を制御して、安心系制御では警報をオンとし、不安系制御では警報をオフとする。なお、警報装置S32やS29では、安心系制御では、警報レベルを高めることとし(警報されやすくする)、不安系制御では警報レベルを低くする(警報されにくくする)ようにしてもよい。
なお、上記各種制御機器のオン、オフの代わりに、安心系制御と不安系制御とで制御条件を変更して、安心系制御では制御開始条件を緩めたり(制御開始タイミングを早める)、制御度合いを高め(例えば制御ゲインを大きくしたり、制御目標値を大きくする)、不安系制御では安心系制御とは反対方向の制御変更を行うようにしてもよい。
次に、図2のフローチャートを参照しつつ、コントローラUによる制御例について説明するが、以下の説明でQはステップを示す。まず、Q1において、各種センサや機器類S1〜S7からの信号が入力される。この後、Q2において、乗員の感情状況(報酬系状況であるのか非報酬系状況であるのか)かが判定される。
Q2の後、Q3において、Q2での判定結果が報酬系状況であるか否かが判別される。このQ3の判別でYESのときは、Q4において、報酬系状況が過大であるか否かが判別される。このQ4における過大であるか否かは、乗員が楽しい方向の感情をいだいているものの、安全の観点からは好ましくない状況、例えば道路状況に応じた適切な車速よりもかなり大きい車速であるとき、あるいはステアリング操作が大きすぎたり急激すぎる場合に、Q4で過大であると判別される。
上記Q4の判別でYESのときは、Q5において、報酬系状況を作り出している運転操作を抑制する方向の運転支援が行われる。このQ5の運転支援は、例えば、車速が大きすぎるときはアクセルペダルの踏み込み反力を増大させることや、ステアリング操作が大きすぎたり急激すぎるときは操舵反力を増大させることにより行われる。
Q5の後、Q6において、安心系制御が実行される。すなわち、Q5の運転支援の介入によって、乗員にとっては報酬系状況が阻害される方向の運転支援となるので、楽しいという方向の感情が低減して、不満をいだきかねないものとなる。このような状況で、Q6の安心系制御を実行することにより、乗員は安心感が高まるという感情が高まり、この結果、アクセルペダルの踏み込み反力増大という運転支援介入による不満が解消あるいは抑制されることになる。アクセルペダルの踏み込み反力増大による感情悪化を防止あるいは抑制するための安心系制御としては、例えば、各種安全のための機器類S21〜S32での制御状態をオンにしたり、その制御開始タイミングを早めたり、制御度合いが大きくされる。また、ダンパS29の減衰力を増大させて、車両の挙動変化を抑制することもできる。また、変速機S30の変速特性を高速段側に変更することもできる(変速特性を加速性が悪くなる方向にする)。さらに、警報装置S32による警報を行って、乗員に自重した運転を促すこともできる。上記した安心系制御は、そのいずれか1つあるいは適宜の複数の組み合わせによって行うことができる。
前記Q3の判別でNOのときは、Q7において、非報酬系状況であるか否かが判別される。このQ7の判別でYESのときは、Q8において、非報酬系状況が過大であるか否か、例えば渋滞等がひどくて乗員のいらいらや不満が相当に高いときであるか否かが判別される。このQ8の判別でYESのときは、Q9において、不安系制御が実行される。この不安系制御としては、実施形態では、例えば各種の運転操作系の操作力が低減されて、運転操作に伴う車両の挙動変化が大きくなるようにされる。また、不安系制御として、サスペンションダンパの減衰力を低減して乗り心地を向上させることもできる。このような不安系制御の実行により、渋滞等により思うように運転できなことに伴ういらいらや不満が、運転操作に応じて車両の挙動が素早く変化することと、乗り心地が向上されること等によって解消あるいは抑制されることになる。勿論、不安系制御として、前述したように、エンジン音を増大させたり、変速特性を低速段側に変更したり、シフト操作力を低減したり、各種機器類S21〜S27をオフ(あるいは制御度合いを小あるいは低)にしたり、警報装置S32により各種の運転支援装置S23〜S27がオフあるいは制御度合いが低減されることを表示したり、運転評価がうまいというような表示を行う等のこともできる(その組み合わせは任意)。
前記Q4の判別でNOのとき、Q7の判別でNOのとき、あるいはQ8の判別でNOのときは、そのままリターンされる(報酬系状況でも非報酬系状況でもないその中間状況であり、特別の運転支援は不要な状況に対応)。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。例えば、乗員の感情状況の判断は、道路状況(渋滞と非渋滞、曲線路と直線路、高速道路と一般道路、広い道路と狭い道路、悪路と良路等)、乗員の生理状況(特に眠気や疲労に関する生理状況)、天候状況(雨天と晴天、昼間と夜間等)等をも加味して判断するようにしてもよく、特に運転操作に伴って生じている車両状況に応じて判断するのが、運転操作に応じた乗員の感情をもっとも反映したものとなるので好ましいものである。安心系制御(不安系制御)に対応した制御機器としては、実施形態で示す他、駐車支援装置、車間距離警報装置、スピードリミッタ、歩行者警報装置、経路誘導(車線変更や曲がるポイントの音声案内や画面表示等で、ナビゲーション装置の利用)空調制御装置(風量や吹出温度変更による乗員の眠気解消や活性化)、室内照明装置、あらかじめ設定したルートに沿う運転を完全自動で行う自動運転装置等、適宜のものを含めることができる。さらに、運転度合いに応じた運転評価を表示する運転評価装置において、高得点を与えることは報酬系状況を向上させるものであり、安心系制御ともなる(低得点を与えることはこの逆)。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、乗員の感情を考慮して運転支援を行う上で好ましいものとなる。
U:コントローラ
S1:車速センサ
S2:舵角センサ
S3:カメラ(乗員撮像用−感情判断用)
S4:心拍センサ(感情判断用)
S5:脳波センサ(感情判断用)
S6:ナビゲーション装置
S7:カメラ(後側方用)
S21:アクチュエータ(踏み込み反力変更)
S22:アクチュエータ(操舵反力変更用)
S23:ABS装置
S24:トラクションコントロール装置
S25:DSC(姿勢制御装置)
S26:PCS(自動ブレーキ装置−取得回避用)
S27:LKA(車線維持制御装置)
S28:スピーカ(エンジン音の増減用)
S29:サスペンションダンパ
S30:変速機
S31:警報表示装置(後側方の他車両に対する警報用)
S32:警報装置(各種の警報用)

Claims (7)

  1. 乗員の感情が、楽しいという方向の感情をいだく報酬系状況であるのか、該報酬系状況における感情とは反対方向の感情をいだく非報酬系状況であるのか、を判定する感情判定手段を有し、
    車両の制御状況として、安心感が向上する方向の制御となる安心系制御と安心感が低下する方向の制御となる不安系制御とに場合分けされ、
    前記感情判定手段により前記報酬系状況であると判定されたときで、該報酬系状況を作り出している状況を阻害する方向に運転支援が介入されたときに、前記安心系制御が自動的に実行され、
    自動的に実行される前記安心系制御が、運転者の車両操作による挙動変化がゆるやかになる方向の制御とされている、
    ことを特徴とする運転支援制御装置。
  2. 乗員の感情が、楽しいという方向の感情をいだく報酬系状況であるのか、該報酬系状況における感情とは反対方向の感情をいだく非報酬系状況であるのか、を判定する感情判定手段を有し、
    車両の制御状況として、安心感が向上する方向の制御となる安心系制御と安心感が低下する方向の制御となる不安系制御とに場合分けされ、
    前記感情判定手段により前記報酬系状況であると判定されたときで、該報酬系状況を作り出している状況を阻害する方向に運転支援が介入されたときに、前記安心系制御が自動的に実行され、
    前記報酬系状況において、車両の車速または加速度が大きい状況のときは、アクセルペダルの踏み込み反力が大きくされる運転支援の介入が行われ、
    前記アクセルペダルの踏み込み反力が大きくされたときに実行される前記安心系制御が、車両の挙動を安定化させる方向の制御、ステアリングの操舵反力を大きくする方向の制御、自動変速の変速特性を高速段側に移行させる変速特性変更制御、エンジン音を減少させる方向の制御、サスペンションダンパの減衰力を増大させる制御の少なくとも1つとされている、
    ことを特徴とする運転支援制御装置。
  3. 乗員の感情が、楽しいという方向の感情をいだく報酬系状況であるのか、該報酬系状況における感情とは反対方向の感情をいだく非報酬系状況であるのか、を判定する感情判定手段を有し、
    車両の制御状況として、安心感が向上する方向の制御となる安心系制御と安心感が低下する方向の制御となる不安系制御とに場合分けされ、
    前記感情判定手段により前記報酬系状況であると判定されたときで、該報酬系状況を作り出している状況を阻害する方向に運転支援が介入されたときに、前記安心系制御が自動的に実行され、
    前記不安系制御が、車両の挙動を不安定化させる方向の制御、アクセルの操作反力を小さくする制御、ステアリングの操舵反力を小さくする方向の制御、自動変速の変速特性を低速段側に移行させる変速特性変更制御、エンジン音を増大させる方向の制御、サスペンションダンパの減衰力を減少させる制御の少なくとも1つとされている、
    ことを特徴とする運転支援制御装置。
  4. 請求項1において、
    自動的に実行される前記安心系制御が、前記報酬系状況を作り出している運転者の車両操作とは無関係の制御機器に対して行われる、ことを特徴とする運転支援制御装置。
  5. 請求項1において、
    自動的に実行される前記不安系制御が、運転者の車両操作による車両の挙動変化が敏感になる方向の制御とされている、ことを特徴とする運転支援制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記感情判定手段が、運転操作される運転操作系の操作状況に基づいて、前記報酬系状況であるのか非報酬系状況であるのかを判定する、ことを特徴とする運転支援制御装置。
  7. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記感情判定手段が、カメラにより撮像された乗員の画像、乗員の心拍を検出する心拍センサ、乗員の脳波を検出する脳波センサの少なくとも1つに基づいて、前記報酬系状況であるのか非報酬系状況であるのかを判定する、ことを特徴とする運転支援制御装置。
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