JP6988075B2 - 違和感判別方法及び違和感判別装置 - Google Patents
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Description
本発明は、運転者の現在の状態に合わせて違和感を覚えているか否かを判別することを目的とする。
(構成)
カメラ21及びレーダ22は、車両周囲に存在する物体、車両と物体との相対位置、車両と物体との距離等の車両の周囲環境を検出する。カメラ21及びレーダ22は、検出した周囲環境の情報である周囲環境情報を、車両の運転支援制御又は自動運転制御を行う車両走行コントローラ60へ出力する。
車速センサ31は、車両の車輪速を検出し、車輪速に基づいて車両の速度を算出する。車速センサ31は、算出した車速の情報を車両走行コントローラ60へ出力する。
加速度センサ32は、車両の前後方向の加速度及び車幅方向の加速度を検出し、これらの加速度の情報を車両走行コントローラ60へ出力する。
ヨーレートセンサ33は、車両のヨーレート(車体が旋回する方向への回転角の変化速度)を検出し、検出したヨーレートの情報を車両走行コントローラ60へ出力する。
転舵角センサ35は、操向輪の転舵角を検出し、検出した転舵角の情報を車両走行コントローラ60へ出力する。
車両挙動センサ群30から車両走行コントローラ60に出力される車速の情報、加速度の情報、ヨーレートの情報、操舵角の情報、及び転舵角の情報を、総称して「車両挙動情報」と表記することがある。
触覚インタフェース装置51は、ステアリングホイールや運転席など運転者に接触する位置に設置され、触覚的な感覚を触覚情報として運転者に与えるユーザインタフェース装置である。触覚インタフェース装置51は、例えば、バイブレータや、ピエゾ素子、電気活性ポリマーアクチュエータなどを含んでよい。
記憶装置は、半導体記憶装置、磁気記憶装置及び光学記憶装置のいずれかを備えてよい。記憶装置は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを含んでよい。
なお、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路で車両走行コントローラ60を実現してもよい。例えば、車両走行コントローラ60はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)等のプログラマブル・ロジック・デバイス(PLD:Programmable Logic Device)等を有していてもよい。
自動運転モードにおいて車両走行コントローラ60は、周囲環境センサ群20から入力した周囲環境情報と、車両挙動センサ群30から入力した車両挙動情報とに基づいて、走行する経路を生成する。
車両走行コントローラ60は、生成した経路に基づいて、車両制御アクチュエータ群61を駆動して車両の運転動作を実行し、自動的に車両を走行させる。
車両走行コントローラ60が実行する車両の運転動作には、例えばこのような自動運転制御における自動操舵及び自動制動が含まれる。
ステアリングアクチュエータ62は、車両のステアリングの転舵方向及び転舵量を制御する。
アクセル開度アクチュエータ63は、車両のアクセル開度を制御する。
ブレーキ制御アクチュエータ64は、車両のブレーキ装置の制動動作を制御する。
車両走行コントローラ60による運転支援制御は、例えば、自動操舵及び自動制動の少なくとも一方を含む制御介入であってよい。
車両走行コントローラ60が実行する車両の運転動作には、例えばこのような運転支援制御における自動操舵及び自動制動が含まれる。
例えば車両走行コントローラ60は、ステアリングアクチュエータ62を駆動して、車両の転舵方向及び転舵量を自動的に制御し障害物回避する車両挙動を発生させてよい。また、例えば車両走行コントローラ60は、ブレーキ制御アクチュエータ64を駆動して、車両のブレーキ装置を自動的に制御し障害物との衝突を回避する車両挙動を発生させてよい。
また、車両が電動パワーステアリング機構を備える場合、車両走行コントローラ60は、操舵角センサ34が検出した操舵角、転舵角センサ35が検出した転舵角、車速センサ31が検出した車速に応じてステアリングアクチュエータ62を駆動してステアリング機構にアシストトルクを付与する。
コントローラ11は、運転者が違和感を覚えているか否かを判別する電子制御ユニットである。コントローラ11は、プロセッサ13と、記憶装置14等の周辺部品とを含む。
プロセッサ13は、例えばCPU、やMPUであってよい。
なお、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路でコントローラ11を実現してもよい。例えば、コントローラ11はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ等のプログラマブル・ロジック・デバイス等を有していてもよい。
例えば脳活動センサ12は、脳活動として運転者の脳波を測定してよい。すなわち脳活動センサ12は、脳活動として運転者の脳波を検出する脳波センサであってよい。
コントローラ11の機能構成例を図3に示す。コントローラ11は、違和感判別部70と、適正度合い算出部71と、判別基準更新部72の機能を実現する。例えばコントローラ11は、記憶装置14に格納されたコンピュータプログラムをプロセッサ13で実行することにより違和感判別部70と、適正度合い算出部71と、判別基準更新部72の機能を実現してよい。
脳活動データベース15には、例えば、運転者が違和感を覚えないイベントを発生させたときの運転者の脳波の電位と、違和感を覚えるようなイベントを発生させたときの脳波の電位の各々の特徴ベクトルPを、特徴空間にプロットした特徴空間マップを記憶してよい。特徴ベクトルPは、特許請求の範囲に記載の「脳活動データ」の一例である。特徴空間マップは、特許請求の範囲に記載の「判別基準」の一例である。
図5に、特徴空間マップ80の一例を示す。ハッチングされた丸形のプロット点P1は、運転者が違和感を覚えているときの特徴ベクトルを示し、ハッチングされていない丸形のプロット点P2は、運転者が違和感を覚えていないときの特徴ベクトルを示す。
図5の例では、運転者が違和感を覚えているときの特徴ベクトルP1は、比較的左上の領域D1に集中しており、運転者が違和感を覚えていないときの特徴ベクトルP2は、比較的右下の領域D2に集中している。
図5の例では、運転者の現在の脳波の特徴ベクトルPcが判別平面81よりも上に位置すれば、違和感判別部70は、運転者が違和感を覚えていると判別する。
判別平面81は、例えば線形判別法を用いて設定することができる。判別平面81は、特許請求の範囲に記載の「判別基準において脳活動データと比較される基準値」の一例である。
車両走行コントローラ60は、違和感判別部70から判別結果を受信する。車両走行コントローラ60は、運転者が違和感を覚えていると違和感判別部70が判定した場合に、車両走行コントローラ60が実行する車両の運転動作の開始タイミングおよび運転動作の制御量の少なくとも一方を補正する。
また、運転動作の開始直後に運転者が違和感を覚えたと判定された場合、車両走行コントローラ60は、運転動作の開始タイミングを現在の設定値よりも遅らせる。
また、運転動作中に運転者が違和感を覚えたと判定された場合、車両走行コントローラ60は、運転動作の制御量を段階的に変化させる。ここで、運転動作の開始直後とは、運転動作の開始タイミングから所定時間Δtが経過するまでの期間をいい、運転動作中とは、所定時間Δtが経過してから運転動作を終了するまでの期間をいう。
適正度合いapは、脳活動データベース15に現在記憶している特徴空間マップ80(すなわち判別基準)が、運転者の現在の脳活動データから運転者の違和感を判別するのにどのくらい適しているかを示す指標である。いいかえれば適正度合いapは、現在記憶している特徴空間マップ80に現在の脳活動データを照合して運転者の違和感を判別するのがどれくらい適正であるかを示す。
反対に、特徴ベクトルPcが判別平面81に近いほど、運転者が違和感を覚えているか否かの判別結果の尤度が低く、特徴空間マップ80は、運転者の現在の脳活動データから違和感を判別するのに適していないといえる。
例えば、現在の脳波の特徴ベクトルPcが判別平面81付近の中間領域Gにあるとき、特徴空間マップ80は、運転者の現在の脳活動データから違和感を判別するのに適していないといえる。
例えば領域D1は、運転者が違和感を覚えているときの特徴ベクトルP1の集合{P1}の重心点C1を中心とする重心点C1から所定の距離の範囲でもよく、重心点C1を中心とし集合{P1}を内包する円であってもよい。重心点C1は、特許請求の範囲に記載の「判別基準において脳活動データと比較される基準値」の一例である。
さらに他の適正度合いapの算出例として、予め測定又は計算しておいた違和感を示す脳活動データと、運転者の現在の脳活動データとの相関係数を適正度合いapとしてもよい。この場合、相関係数が高いほど適正度合いapが高くなる。
判別基準更新部72は、適正度合いapと第1所定値αとを比較する。
適正度合いapが第1所定値α以上である場合、判別基準更新部72は、脳活動データベース15に現在記憶している特徴空間マップ80が、運転者の現在の脳活動データから運転者の違和感を判別するのに十分適していると判定する。この場合、判別基準更新部72は、脳活動データベース15に現在記憶している特徴空間マップ80を変更しない。
適正度合いapが第2所定値β未満である場合、判別基準更新部72は、現在の特徴空間マップ80の適正度合いが低すぎ違和感判別部70の判別結果が信用できないと判断して、脳活動データベース15に記憶される特徴空間マップ80をリセットする。
例えば、判別基準更新部72は、脳活動データベース15に記憶される特徴空間マップ80を初期値に戻すことにより特徴空間マップ80をリセットする。
また例えば、運転支援装置1の使用開始時に、運転支援装置1を使用する運転者が違和感を覚えるようなイベントを発生させたときの脳波とこの運転者が違和感を覚えないイベントを発生させたときの脳波を測定して特徴空間マップを作成し、記憶装置14に記憶させておいてもよい。そして、記憶装置14に記憶させた特徴空間マップを特徴空間マップ80の初期値として使用してもよい。
例えば判別基準更新部72は、所定強度以上の車両挙動を発生させることにより運転者に違和感を発生させる。
両挙動発生指令を受信した車両走行コントローラ60は、車両制御アクチュエータ群61を駆動して、所定強度以上の車両挙動を発生させる。
図7Aを参照する。車両の加速時に、車両走行コントローラ60は図7Aに示すような加加速度プロファイルを作成する。車両走行コントローラ60は、時刻t0から時刻t4までの期間Tに目標加速度GMAXに到達するように加加速度プロファイルを作成する。
運転者に違和感を発生させる場合、車両走行コントローラ60は、図7Bに示す加加速度プロファイルを作成し、このプロファイルにしたがって加加速度を発生させる。
図7Bに示す加加速度プロファイルにしたがって車両を加速させることにより、車両走行コントローラ60は、最大加加速度Jth2の加加速度を発生させる。最大加加速度Jth2は、運転者に違和感を与え得る値に設定してよい。
すなわち車両走行コントローラ60は、目標加速度に到達する時刻t4までの加加速度プロファイルの積分値(面積)GMAXが、図7Aに示した違和感を発生させない加加速度プロファイルの積分値(面積)GMAXと同じになるように、図7Bに示す加加速度プロファイルを調整する。
例えば判別基準更新部72は、違和感を発生させた時の運転者の脳波を測定し、この測定により得られた脳波の情報から違和感を発生させた時の特徴ベクトルP1を新たに生成する。
同様に判別基準更新部72は、違和感を発生させていない時の運転者の脳波を測定し、この測定により得られた脳波の情報から違和感を発生させていない時の特徴ベクトルP2を新たに生成する。
判別基準更新部72は、新たに生成された特徴ベクトルを既存の特徴空間マップ80に追加して特徴空間マップ80を更新することにより特徴空間マップ80を変更してよい。
あるいは、判別基準更新部72は、既存の特徴空間マップ80にすでにプロットされている特徴ベクトルの一部を新たに生成された特徴ベクトルで置換して特徴空間マップ80を更新することにより、特徴空間マップ80を変更してよい。
すなわち、判別基準更新部72は、適正度合いapと第1所定値αとを比較する前(例えば違和感を発生させる前)の脳活動データと違和感を発生させた時の脳活動データとを用いて特徴空間マップ80を更新してよい。
特徴空間マップ80を消去した後、判別基準更新部72は、車両挙動発生指令を車両走行コントローラ60へ出力して運転者に違和感を発生させる。
この結果、脳活動データベース15に記憶される特徴空間マップ80は、適正度合いapと第2所定値βとを比較した後に作成された新しい特徴空間マップ80に置き換えられる。
次に、第1実施形態に係る違和感判別方法の一例について説明する。
ステップS1において図1の脳活動センサ12は、運転者の脳活動を測定する。脳活動センサ12は、運転者の脳活動を測定して得られた脳波の情報をコントローラ11へ出力する。
ステップS2において図3の違和感判別部70は、脳活動センサ12から得られた脳波の情報に基づき、運転者の現在の脳波の特徴ベクトルPcを脳活動データとして生成する。違和感判別部70は、判別基準である特徴ベクトルPcを特徴空間マップ80に照合することにより、運転者が違和感を覚えているか否かを判別する。
例えば違和感判別部70は、特徴空間マップ80の判別平面81の位置と、特徴ベクトルPcとの位置を比較することにより運転者が違和感を覚えているか否かを判別する。
ステップS4において判別基準更新部72は、適正度合いapが第1所定値α以上か否かを判定する。適正度合いapが第1所定値α以上である場合(ステップS4:Y)、判別基準更新部72は、特徴空間マップ80が十分適していると判定し、特徴空間マップ80を変更するステップS5〜S8をスキップして、処理はステップS9へ進む。
ステップS5において判別基準更新部72は、適正度合いapが第2所定値β未満か否かを判定する。適正度合いapが第2所定値β未満の場合(ステップS5:Y)、特徴空間マップ80の適正度合いが低すぎ違和感判別部70の判別結果が信用できないと判断し、処理はステップS6へ進む。
適正度合いapが第2所定値β未満でない場合(ステップS5:N)、特徴空間マップ80を更新するために処理はステップS7へ進む。
ステップS7において判別基準更新部72は、運転者が違和感を覚えている時の脳活動データを取得するために、運転者に違和感を発生させる。
例えば判別基準更新部72は、ステップS5の判定後(すなわちステップS4の判定後)に違和感を発生させた時に運転者の脳活動を測定して得られた脳波の情報と、違和感を発生させない時に運転者の脳活動を測定して得られた脳波の情報を用いて、新たな特徴ベクトルを生成する。判別基準更新部72は、新たな特徴ベクトルを特徴空間マップ80にプロットすることにより特徴空間マップ80を更新する。その後に処理はステップS9へ進む。
ステップS9においてコントローラ11は、車両のイグニッションスイッチ(IGN)がオフになったか否かを判定する。イグニッションスイッチがオフになった場合(ステップS9:Y)に処理は終了する。イグニッションスイッチがオフでない場合(ステップS9:N)に処理はステップS1へ戻る。
(1)違和感判別部70は、脳活動センサ12で運転者の脳活動を測定して得られた脳活動データを判別基準に照合することにより運転者が違和感を覚えているか否かを判別する。適正度合い算出部71は、判別基準の適正度合いapを算出する。適正度合いapが所定条件を満たす場合に、判別基準更新部72は、運転者に違和感を発生させ、違和感を発生させた時に運転者の脳活動を測定して得られた脳活動データを用いて判別基準を変更する。
すなわち、適正度合いapが第2所定値β以上であり、ある程度信用できる場合には、新たに違和感を発生させて得られた脳活動データを用いて現在の判別基準を更新するのにとどめる。一方で、適正度合いapが第2所定値β未満であり信用できない場合には、判別基準を初期値にリセットする。
これにより、適正度合いapを回復するのに新たに取得する脳活動データの数を抑えることが可能になり、適正度合いapを早期に回復できる。
すなわち、適正度合いapが第2所定値β以上であり、ある程度信用できる場合には、既存の脳活動データを生かしつつ新たに違和感を発生させて得た脳活動データを用いて現在の判別基準を更新する。一方で、適正度合いapが第2所定値β未満であり信用できない場合には、新たに違和感を発生させて得た脳活動データと用いた基準で判別基準を置き換える。
これにより、適正度合いapを回復するのに新たに取得する脳活動データの数を抑えることが可能になり、適正度合いapを早期に回復できる。
これにより、現在の運転者の脳活動データに基づく違和感の判別結果の尤度を判断することができる。このため、現在の判別基準が、運転者の現在の脳活動データから運転者の違和感を判別するのにどのくらい適しているかを示す指標を得ることができる。
(5)判別基準更新部72は、車両に加加速度を与えることにより、運転者に違和感を覚えさせる。加加速度は、運転者に強い違和感を覚えさせることができるので、運転者が違和感を覚えたときの脳活動データを確実に得ることができる。
(1)車両走行コントローラ60は、判別基準更新部72から車両挙動発生指令を受信した場合に、車両の操舵角、転舵角、ヨーレートを変更することにより運転者に違和感を覚えさせてもよい。
例えば、車両がステアバイワイヤ式の転舵機構を備える場合、車両走行コントローラ60は、ステアリングアクチュエータ62を駆動して車両の操舵応答を変更することにより、運転者に違和感を覚えさせてもよい。
車両が電動パワーステアリング機構を備える場合、車両走行コントローラ60は、ステアリングアクチュエータ62によるアシストトルクを変更することにより操舵応答を変更し、運転者に違和感を覚えさせてもよい。
このように、操舵応答を変更して運転者に違和感を覚えさせることにより、車両の加速時以外のタイミングで、違和感発生時の脳活動データを得ることができる。
例えば、車載装置50により運転者に提示する視覚情報又は聴覚情報の提示様式(モダニティ)を変更することにより、運転者に違和感を覚えさせてもよい。
例えば、視覚情報で与えていた情報を聴覚情報として提示し、又は聴覚情報で与えていた情報を視覚情報として提示することにより提示様式を変更してよい。
また例えば、聴覚情報の音量及び周波数のすくなくとも一つを変更することにより提示様式を変更してよい。
このように、車載装置50の動作を変更して運転者に違和感を覚えさせることにより、車両挙動を発生させることなく運転者に違和感を覚えさせることができる。このため、例えば停車中に違和感発生時の脳活動データを得ることができる。
このように、触覚情報を与えて運転者に違和感を覚えさせることにより、車両挙動を発生させることなく運転者に違和感を覚えさせることができる。このため、例えば停車中に違和感発生時の脳活動データを得ることができる。
(4)脳活動センサ12は、運転者の脳波、脳血流、心拍数、呼吸数、発汗量、運転者の顔画像の少なくとも一つから脳活動を測定してもよい。これらを測定しても、運転者の違和感の有無を判別できる脳活動データを得ることができる。
続いて、第2実施形態の違和感判別装置10を説明する。第2実施形態の違和感判別装置10は、適正度合いapが第1所定値α未満であるか否かに関わらず違和感を発生させて、違和感を発生させた時の脳活動データを用いて判別基準を変更する。
例えば、定期的に違和感を発生させて、違和感を発生させた時の脳活動データを用いて判別基準を変更する。これにより現在の運転者の状態に判別基準を常に適合させることが可能となる。
判別基準更新部72は、定期的に違和感を発生させて、違和感を発生させた時の脳活動データを用いて判別基準である特徴空間マップ80を変更する。
判別基準更新部72は、違和感を発生させた時に生成された特徴ベクトルP1を特徴空間マップ80にプロットすることにより特徴空間マップ80を変更する。
また、違和感を発生させていない時の特徴ベクトルP2を定期的に生成し、特徴空間マップ80にプロットすることにより特徴空間マップ80を変更する。
これにより、適正度合いapの低下のために運転者が違和感を覚えていると判別できなくなっている状態を解消することができる。
(第2実施形態の効果)
これにより、現在の運転者の状態に判別基準を常に適合させることが可能となる。
(2)判別基準更新部72は、運転者が違和感を覚えていると判別されない期間が所定期間以上連続した場合に違和感を発生させて、違和感を発生させた時の脳活動データを用いて判別基準を変更する。
これにより、適正度合いapの低下のために運転者が違和感を覚えていると判別できなくなっている状態を解消することができる。
Claims (16)
- 運転者の脳活動を測定して得られた脳活動データをコントローラが判別基準に照合することにより前記運転者が違和感を覚えているか否かを前記コントローラが判別する違和感判別方法であって、
前記判別基準は、前記運転者が違和感を覚えているときの脳活動データと、前記運転者が違和感を覚えていないときの脳活動データに基づいて設定されており、
前記判別基準に前記運転者の現在の脳活動データを照合して前記運転者の違和感を判別するのがどれくらい適正であるかを算出することにより前記判別基準の適正度合いを算出する処理と、
前記適正度合いが所定条件を満たす場合に前記運転者に違和感を発生させる処理と、
前記違和感を発生させた時に前記運転者の脳活動を測定して得られた脳活動データを用いて前記判別基準を変更する処理と、
を前記コントローラが実行することを特徴とする違和感判別方法。 - 前記所定条件として前記適正度合いが第1所定値未満且つ前記第1所定値より小さな第2所定値以上であるか否かを判定し、
前記適正度合いが前記第1所定値未満且つ前記第2所定値以上の場合に前記違和感を発生させて、前記違和感を発生させた時の脳活動データを用いて前記判別基準を更新し、
前記適正度合いが前記第2所定値未満の場合に、前記判別基準を初期値にリセットすることを特徴とする請求項1に記載の違和感判別方法。 - 前記所定条件として前記適正度合いが第1所定値未満であるか否かを判定し、
前記適正度合いが前記第1所定値未満の場合に前記違和感を発生させ、
前記適正度合いが前記第1所定値未満且つ前記第1所定値より小さな第2所定値以上の場合に、前記適正度合いが第1所定値未満か否かを判定する前の脳活動データと前記違和感を発生させた時の脳活動データとを用いて前記判別基準を更新し、
前記適正度合いが前記第2所定値未満の場合に、前記違和感を発生させた時の脳活動データを用いた基準で前記判別基準を置き換えることを特徴とする請求項1に記載の違和感判別方法。 - 前記運転者の脳活動を測定して得られた脳活動データが、前記判別基準において脳活動データと比較される基準値からどれだけ離れているかに応じて、前記適正度合いを算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の違和感判別方法。
- 前記違和感を定期的に発生させて、前記違和感を発生させた時の脳活動データを用いて前記判別基準を変更することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の違和感判別方法。
- 前記運転者が違和感を覚えていると判別されない期間が所定期間以上連続した場合に前記違和感を発生させて、前記違和感を発生させた時の脳活動データを用いて前記判別基準を変更することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の違和感判別方法。
- 車両に加加速度を与えることにより、前記運転者に前記違和感を覚えさせることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の違和感判別方法。
- 車両の操舵応答を変更することにより、前記運転者に前記違和感を覚えさせることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の違和感判別方法。
- 車両の車載装置の動作を変更することにより前記運転者に前記違和感を覚えさせることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の違和感判別方法。
- 前記車載装置により前記運転者に提示する視覚情報又は聴覚情報の提示様式を変更することにより、前記運転者に前記違和感を覚えさせることを特徴とする請求項9に記載の違和感判別方法。
- 前記車載装置により前記運転者に提示する聴覚情報の音量及び周波数のすくなくとも一つを変更することにより前記運転者に前記違和感を覚えさせることを特徴とする請求項9に記載の違和感判別方法。
- 前記運転者に触覚情報を与えることにより前記運転者に前記違和感を覚えさせることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の違和感判別方法。
- 前記運転者の脳波、脳血流、心拍数、呼吸数、発汗量、運転者の顔画像の少なくとも一つから脳活動を測定することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の違和感判別方法。
- 運転者の脳活動を測定するセンサと、
前記運転者が違和感を覚えているときの脳活動データと、前記運転者が違和感を覚えていないときの脳活動データに基づいて設定された判別基準に、前記センサにより得られた脳活動データを照合することにより前記運転者が違和感を覚えているか否かを判別する処理と、前記判別基準に前記運転者の現在の脳活動データを照合して前記運転者の違和感を判別するのがどれくらい適正であるかを算出することにより前記判別基準の適正度合いを算出する処理と、前記適正度合いが所定条件を満たす場合に前記運転者に違和感を発生させる処理と、前記違和感を発生させた時に前記センサにより得られた脳活動データを用いて前記判別基準を変更する処理と、を実行するコントローラと、
を備える違和感判別装置。 - 前記コントローラは、前記違和感を発生させた時に前記運転者の脳活動を測定して得られた脳活動データに加えて、前記違和感を発生させない時に前記運転者の脳活動を測定して得られた脳活動データを用いて前記判別基準を変更することを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の違和感判別方法。
- 前記コントローラは、前記違和感を発生させた時に前記運転者の脳活動を測定して得られた脳活動データに加えて、前記違和感を発生させない時に前記運転者の脳活動を測定して得られた脳活動データを用いて前記判別基準を変更することを特徴とする請求項14に記載の違和感判別装置。
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