JP3458417B2 - 車両の制御装置 - Google Patents
車両の制御装置Info
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- JP3458417B2 JP3458417B2 JP24266393A JP24266393A JP3458417B2 JP 3458417 B2 JP3458417 B2 JP 3458417B2 JP 24266393 A JP24266393 A JP 24266393A JP 24266393 A JP24266393 A JP 24266393A JP 3458417 B2 JP3458417 B2 JP 3458417B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドライバーの心理状態
に応じて車両の制御を変更する車両の制御装置に関し、
上記心理状態を判定するための時間範囲を走行環境に応
じて変更するようにした車両の制御装置に関する。
に応じて車両の制御を変更する車両の制御装置に関し、
上記心理状態を判定するための時間範囲を走行環境に応
じて変更するようにした車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の運動特性を車両の走行
環境に応じて変化させることにより、車両の運動特性を
ドライバーの要求に合致したものに変更制御しようとす
るものが提案されている。このような車両の制御装置と
して、道路状況に応じてスロットルゲインを変化させる
ものが提案されている(例えば、特開平2−24193
5号公報参照)。この制御装置は、道路状況を市街地
路、高速道路、登坂道路および渋滞道路に分類して、各
種道路状況に応じて定めたスロットル開度をスロットル
開度特性記憶手段に予め記憶させ、道路状況設定手段に
予め設定した上記道路状況の中から特定の道路状況を選
択指定することにより、その選択指定ごとにスロットル
開度を変更しようとするものである。
環境に応じて変化させることにより、車両の運動特性を
ドライバーの要求に合致したものに変更制御しようとす
るものが提案されている。このような車両の制御装置と
して、道路状況に応じてスロットルゲインを変化させる
ものが提案されている(例えば、特開平2−24193
5号公報参照)。この制御装置は、道路状況を市街地
路、高速道路、登坂道路および渋滞道路に分類して、各
種道路状況に応じて定めたスロットル開度をスロットル
開度特性記憶手段に予め記憶させ、道路状況設定手段に
予め設定した上記道路状況の中から特定の道路状況を選
択指定することにより、その選択指定ごとにスロットル
開度を変更しようとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、自動車の走行
環境は、上記の各種道路状況だけで定まるものではな
く、同じ道路状況であってもその時の交通流の状態によ
っても種々変化する。このため、各種道路状況によって
のみ車両を制御しても、車両の運動特性に実際の走行環
境を必ずしも反映させることはできない。その上、上記
走行環境に対してドライバーの望む車両の運動特性、す
なわち、ドライバーの要求は、走行環境の状態のみなら
ず、その時の走行環境下で運転操作するドライバーの緊
張度合いなどで表される心理状態によっても変化する。
そして、この心理状態はドライバーの主として運転習熟
度合いなどの相違に起因してドライバー各人で相違す
る。従って、たとえ走行環境の把握を各種センサなどを
用いて行ったとしても、それら車両や道路の側からのみ
の検出情報によって車両の運動特性を画一的に制御する
だけでは、ドライバーの内面的要求と必ずしも合致せ
ず、個々のドライバー各人にとって、車両の運動特性を
必ずしも実際の走行環境に適応したものとすることがで
きない。
環境は、上記の各種道路状況だけで定まるものではな
く、同じ道路状況であってもその時の交通流の状態によ
っても種々変化する。このため、各種道路状況によって
のみ車両を制御しても、車両の運動特性に実際の走行環
境を必ずしも反映させることはできない。その上、上記
走行環境に対してドライバーの望む車両の運動特性、す
なわち、ドライバーの要求は、走行環境の状態のみなら
ず、その時の走行環境下で運転操作するドライバーの緊
張度合いなどで表される心理状態によっても変化する。
そして、この心理状態はドライバーの主として運転習熟
度合いなどの相違に起因してドライバー各人で相違す
る。従って、たとえ走行環境の把握を各種センサなどを
用いて行ったとしても、それら車両や道路の側からのみ
の検出情報によって車両の運動特性を画一的に制御する
だけでは、ドライバーの内面的要求と必ずしも合致せ
ず、個々のドライバー各人にとって、車両の運動特性を
必ずしも実際の走行環境に適応したものとすることがで
きない。
【0004】このため、実際の走行環境における生体で
あるドライバーの心理状態を検出し、この心理状態に応
じて車両の運動特性を変化させることが考えられるが、
そのようなドライバーの心理状態を表す生体信号を検出
し、これを制御用コンピュータに入力することは困難で
あり、従来、実現されてはいない。
あるドライバーの心理状態を検出し、この心理状態に応
じて車両の運動特性を変化させることが考えられるが、
そのようなドライバーの心理状態を表す生体信号を検出
し、これを制御用コンピュータに入力することは困難で
あり、従来、実現されてはいない。
【0005】ところで、上記ドライバーの心理状態を表
す生体信号の一つとして心拍数があり、この心拍数を用
いてドライバーの心理状態を判定することが考えられ
る。この場合、実際の心拍数は種々変動する量であるた
め、ドライバーの心理状態を的確に判定するにはこの心
拍数を統計的性質で表現する必要があり、統計処理する
には数多くのデータが必要になる。しかし、心拍データ
を数多く検出する程、数値的にはより安定するものの、
走行環境の変化などに基くドライバーの心理状態の急変
を応答性よく表現することができなくなることが考えら
れる。つまり、心拍データのサンプル時間を長くする
程、より安定したデータが得られるものの、その結果を
車両の制御に適用する場合、上記サンプル時間があまり
長いと、現実の走行環境下におけるドライバーの心理状
態の変化を応答性よく反映させることができなくなる。
このため、ドライバーの心理状態を車両の制御に反映す
る上で、上記のサンプル時間をいかに定めるかが問題と
なる。
す生体信号の一つとして心拍数があり、この心拍数を用
いてドライバーの心理状態を判定することが考えられ
る。この場合、実際の心拍数は種々変動する量であるた
め、ドライバーの心理状態を的確に判定するにはこの心
拍数を統計的性質で表現する必要があり、統計処理する
には数多くのデータが必要になる。しかし、心拍データ
を数多く検出する程、数値的にはより安定するものの、
走行環境の変化などに基くドライバーの心理状態の急変
を応答性よく表現することができなくなることが考えら
れる。つまり、心拍データのサンプル時間を長くする
程、より安定したデータが得られるものの、その結果を
車両の制御に適用する場合、上記サンプル時間があまり
長いと、現実の走行環境下におけるドライバーの心理状
態の変化を応答性よく反映させることができなくなる。
このため、ドライバーの心理状態を車両の制御に反映す
る上で、上記のサンプル時間をいかに定めるかが問題と
なる。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、走行中のドライ
バーの心理状態を判定してそれを車両の制御に適用する
上で、ドライバーの心理状態についてより安定した判定
を行いつつ、走行環境が頻繁に変化する状態におけるド
ライバーの心理状態の変動を応答性よく車両の制御に反
映させることにある。
ものであり、その目的とするところは、走行中のドライ
バーの心理状態を判定してそれを車両の制御に適用する
上で、ドライバーの心理状態についてより安定した判定
を行いつつ、走行環境が頻繁に変化する状態におけるド
ライバーの心理状態の変動を応答性よく車両の制御に反
映させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、図1に示すように、車両の
運動特性を制御する制御手段20と、ドライバーの心拍
数を検出する心拍数検出手段40と、所定のサンプリン
グ時間内に上記心拍数検出手段40により検出されたド
ライバーの心拍数の変動に基いてドライバーの心理状態
を判定する心理状態判定手段50と、この心理状態判定
手段50により判定されるドライバーの心理状態に応じ
て上記制御手段20における制御量を変更する制御量変
更手段60とを備えるものに、車両の走行環境を判定す
る走行環境判定手段30を設ける。そして、上記心理状
態判定手段50に、心理状態判定のための上記サンプリ
ング時間を、上記走行環境判定手段30により判定され
た走行環境に応じて、交通流の状態が渋滞傾向であると
き、又は道路の屈曲の度合いが大きいとき若しくはその
屈曲の変動度合いが大きいときには、短く変更設定する
サンプリング時間設定部51を備える構成とするもので
ある。
に、請求項1記載の発明は、図1に示すように、車両の
運動特性を制御する制御手段20と、ドライバーの心拍
数を検出する心拍数検出手段40と、所定のサンプリン
グ時間内に上記心拍数検出手段40により検出されたド
ライバーの心拍数の変動に基いてドライバーの心理状態
を判定する心理状態判定手段50と、この心理状態判定
手段50により判定されるドライバーの心理状態に応じ
て上記制御手段20における制御量を変更する制御量変
更手段60とを備えるものに、車両の走行環境を判定す
る走行環境判定手段30を設ける。そして、上記心理状
態判定手段50に、心理状態判定のための上記サンプリ
ング時間を、上記走行環境判定手段30により判定され
た走行環境に応じて、交通流の状態が渋滞傾向であると
き、又は道路の屈曲の度合いが大きいとき若しくはその
屈曲の変動度合いが大きいときには、短く変更設定する
サンプリング時間設定部51を備える構成とするもので
ある。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、走行環境判定手段30に交通流の状態を検
出する交通流検出部31を備える。そして、心理状態判
定手段50のサンプリング時間設定部51を、上記交通
流検出部31により検出される交通流の状態が厳しい
程、サンプル時間を短くする構成とするものである。
明において、走行環境判定手段30に交通流の状態を検
出する交通流検出部31を備える。そして、心理状態判
定手段50のサンプリング時間設定部51を、上記交通
流検出部31により検出される交通流の状態が厳しい
程、サンプル時間を短くする構成とするものである。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、上記交通流検出部31を、車速検出手段か
らの車速検出値により得られる車速変動率、アクセル操
作量検出手段からのアクセル操作量検出値により得られ
るアクセル変動率、および、上記アクセル操作量検出値
により得られるアクセル踏み速度の各車両運動状態量の
内、少なくとも1の車両運動状態量に基いて交通流の状
態を検出する構成とするものである。
明において、上記交通流検出部31を、車速検出手段か
らの車速検出値により得られる車速変動率、アクセル操
作量検出手段からのアクセル操作量検出値により得られ
るアクセル変動率、および、上記アクセル操作量検出値
により得られるアクセル踏み速度の各車両運動状態量の
内、少なくとも1の車両運動状態量に基いて交通流の状
態を検出する構成とするものである。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、走行環境判定手段30に道路状況を検出す
る道路状況検出部32を備える。そして、サンプリング
時間設定部51を、上記道路状況検出部32により検出
される道路状況が厳しい程、サンプル時間を短くする構
成とするものである。
明において、走行環境判定手段30に道路状況を検出す
る道路状況検出部32を備える。そして、サンプリング
時間設定部51を、上記道路状況検出部32により検出
される道路状況が厳しい程、サンプル時間を短くする構
成とするものである。
【0011】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の発明において、上記道路状況検出部32を、操舵角
検出手段により所定時間内に検出される操舵角の平均
値、上記操舵角検出値により得られる操舵速度、およ
び、上記所定時間内に検出される操舵角の内の大値側9
0%値の各運動状態量の内、少なくとも1の運動状態量
に基いて道路の屈曲状況を検出する構成とするものであ
る。
載の発明において、上記道路状況検出部32を、操舵角
検出手段により所定時間内に検出される操舵角の平均
値、上記操舵角検出値により得られる操舵速度、およ
び、上記所定時間内に検出される操舵角の内の大値側9
0%値の各運動状態量の内、少なくとも1の運動状態量
に基いて道路の屈曲状況を検出する構成とするものであ
る。
【0012】さらに、請求項6記載の発明は、請求項1
記載の発明において、心理状態判定手段50を、サンプ
リング時間設定部51により設定されたサンプリング時
間内に、心拍数検出手段40により検出された心拍数デ
ータと、その心拍数データのサンプル数と、その心拍数
の平均値とから算出される標準偏差に基づいて、ドライ
バーの心理状態を判定する構成とするものである。
記載の発明において、心理状態判定手段50を、サンプ
リング時間設定部51により設定されたサンプリング時
間内に、心拍数検出手段40により検出された心拍数デ
ータと、その心拍数データのサンプル数と、その心拍数
の平均値とから算出される標準偏差に基づいて、ドライ
バーの心理状態を判定する構成とするものである。
【0013】加えて、請求項7記載の発明は、請求項1
記載の発明において、心理状態判定 手段50を、サンプ
リング時間設定部51により設定されたサンプリング時
間内に、心拍数検出手段40により検出された心拍数デ
ータを統計的処理することによって、ドライバーの心理
状態を判定する構成とするものである。
記載の発明において、心理状態判定 手段50を、サンプ
リング時間設定部51により設定されたサンプリング時
間内に、心拍数検出手段40により検出された心拍数デ
ータを統計的処理することによって、ドライバーの心理
状態を判定する構成とするものである。
【0014】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
まず、心理状態判定手段のサンプリング時間設定部にお
いて、走行環境判定手段により判定された走行環境に応
じてサンプリング時間が設定される。次に、このサンプ
リング時間内に、心拍数検出手段によりサンプリングさ
れた心拍数データに基きドライバーの心理状態が判定さ
れる。そして、この判定されたドライバーの心理状態に
応じて制御量が変更され、この変更された制御量に基い
て車両の運動特性が制御手段によって制御される。この
場合、交通流の状態が渋滞傾向であるとき、又は道路の
屈曲の度合いが大きいとき若しくはその屈曲の変動度合
いが大きいときには、サンプリング時間が短く変更され
るため、走行環境の変化に伴いドライバーの心理状態が
変化した場合、その変化した心理状態の判定が走行環境
に応じて応答性よく行われる。
まず、心理状態判定手段のサンプリング時間設定部にお
いて、走行環境判定手段により判定された走行環境に応
じてサンプリング時間が設定される。次に、このサンプ
リング時間内に、心拍数検出手段によりサンプリングさ
れた心拍数データに基きドライバーの心理状態が判定さ
れる。そして、この判定されたドライバーの心理状態に
応じて制御量が変更され、この変更された制御量に基い
て車両の運動特性が制御手段によって制御される。この
場合、交通流の状態が渋滞傾向であるとき、又は道路の
屈曲の度合いが大きいとき若しくはその屈曲の変動度合
いが大きいときには、サンプリング時間が短く変更され
るため、走行環境の変化に伴いドライバーの心理状態が
変化した場合、その変化した心理状態の判定が走行環境
に応じて応答性よく行われる。
【0015】また、心理状態判定手段でのドライバーの
心理状態の判定が心拍数検出手段により検出されたドラ
イバーの実際心拍数の大小に基いて客観的に行われる。
心理状態の判定が心拍数検出手段により検出されたドラ
イバーの実際心拍数の大小に基いて客観的に行われる。
【0016】請求項2記載の発明では、上記請求項1記
載の発明による作用に加えて、走行環境判定手段におい
て、交通流検出部で検出された交通流の状態によって走
行環境が判定される。そして、この検出された交通流の
状態が激しい程短いサンプリング時間にサンプリング時
間設定部で変更設定される。このため、交通流の状態が
激しいような走行環境に変化し、それに伴いドライバー
の心理状態が急変しても、心理状態判定手段でその変化
を応答性よく判定可能となり、その心理状態の変化に伴
う制御量の変更制御が迅速に行われる。
載の発明による作用に加えて、走行環境判定手段におい
て、交通流検出部で検出された交通流の状態によって走
行環境が判定される。そして、この検出された交通流の
状態が激しい程短いサンプリング時間にサンプリング時
間設定部で変更設定される。このため、交通流の状態が
激しいような走行環境に変化し、それに伴いドライバー
の心理状態が急変しても、心理状態判定手段でその変化
を応答性よく判定可能となり、その心理状態の変化に伴
う制御量の変更制御が迅速に行われる。
【0017】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
2記載の発明による作用に加えて、交通流検出部におい
て、車速変動率、アクセル変動率、および、アクセル踏
み速度の内の少なくとも1つに基いて交通流の変化が検
出される。上記車速変動率、アクセル変動率、もしく
は、アクセル踏み速度の各運動状態量は、交通流の変化
に車両を対応させるべくドライバーが運転操作した結果
が表れるものであるため、上記の各運動状態量によって
交通流の状態が的確に検出され、この交通流の状態によ
り走行環境の判定が的確に行われる。
2記載の発明による作用に加えて、交通流検出部におい
て、車速変動率、アクセル変動率、および、アクセル踏
み速度の内の少なくとも1つに基いて交通流の変化が検
出される。上記車速変動率、アクセル変動率、もしく
は、アクセル踏み速度の各運動状態量は、交通流の変化
に車両を対応させるべくドライバーが運転操作した結果
が表れるものであるため、上記の各運動状態量によって
交通流の状態が的確に検出され、この交通流の状態によ
り走行環境の判定が的確に行われる。
【0018】請求項4記載の発明では、上記請求項1記
載の発明による作用に加えて、走行環境判定手段におい
て、道路状況検出部で検出された道路状況によって走行
環境が判定される。そして、この検出された道路状況が
厳しい程短いサンプリング時間にサンプリング時間設定
部で変更設定される。このため、道路の屈曲状況や勾配
状況などの道路状況が厳しいような走行環境に変化し、
それに伴いドライバーの心理状態が急変しても、心理状
態判定手段でその変化を応答性よく判定可能となり、そ
の心理状態の変化に伴う制御量の変更制御が迅速に行わ
れる。
載の発明による作用に加えて、走行環境判定手段におい
て、道路状況検出部で検出された道路状況によって走行
環境が判定される。そして、この検出された道路状況が
厳しい程短いサンプリング時間にサンプリング時間設定
部で変更設定される。このため、道路の屈曲状況や勾配
状況などの道路状況が厳しいような走行環境に変化し、
それに伴いドライバーの心理状態が急変しても、心理状
態判定手段でその変化を応答性よく判定可能となり、そ
の心理状態の変化に伴う制御量の変更制御が迅速に行わ
れる。
【0019】また、請求項5記載の発明によれば、上記
請求項4記載の発明による作用に加えて、道路状況検出
部において、操舵角平均値、操舵速度、および、所定時
間内操舵角検出値の90%値の内の少なくとも1つの運
動状態量に基いて道路の屈曲状況の変化が検出される。
これらの各運動状態量は、道路の屈曲状況に車両を対応
させるべくドライバーがステアリング操作をした結果が
表れるものであり、上記操舵角平均値により所定時間内
に走行中の道路を代表する屈曲状況を、操舵速度の大小
により屈曲の度合いを、上記の操舵角検出値の90%値
により特にドライバーを緊張させる急カーブの存在など
が検出可能となる。このため、このような各運動状態量
に基いて道路の屈曲状況の変化が的確に検出され、この
道路状況の変化により走行環境の判定が的確に行われ
る。
請求項4記載の発明による作用に加えて、道路状況検出
部において、操舵角平均値、操舵速度、および、所定時
間内操舵角検出値の90%値の内の少なくとも1つの運
動状態量に基いて道路の屈曲状況の変化が検出される。
これらの各運動状態量は、道路の屈曲状況に車両を対応
させるべくドライバーがステアリング操作をした結果が
表れるものであり、上記操舵角平均値により所定時間内
に走行中の道路を代表する屈曲状況を、操舵速度の大小
により屈曲の度合いを、上記の操舵角検出値の90%値
により特にドライバーを緊張させる急カーブの存在など
が検出可能となる。このため、このような各運動状態量
に基いて道路の屈曲状況の変化が的確に検出され、この
道路状況の変化により走行環境の判定が的確に行われ
る。
【0020】さらに、請求項6記載の発明では、上記請
求項1記載の発明による作用に加えて、心拍数データ
と、その心拍数データのサンプル数と、その心拍数の平
均値とから算出される標準偏差に基づいてドライバーの
心理状態が判定される。このよ うに実際心拍数の単なる
大小ではなく、心拍変動に基づいて判定が行われるた
め、ドライバーの心理状態がより客観的かつ的確に判定
される。
求項1記載の発明による作用に加えて、心拍数データ
と、その心拍数データのサンプル数と、その心拍数の平
均値とから算出される標準偏差に基づいてドライバーの
心理状態が判定される。このよ うに実際心拍数の単なる
大小ではなく、心拍変動に基づいて判定が行われるた
め、ドライバーの心理状態がより客観的かつ的確に判定
される。
【0021】加えて、請求項7記載の発明では、上記請
求項1記載の発明による作用に加えて、心拍数データを
統計的処理することによって、ドライバーの心理状態が
判定される。このため、ドライバーの心理状態が的確に
判定される。
求項1記載の発明による作用に加えて、心拍数データを
統計的処理することによって、ドライバーの心理状態が
判定される。このため、ドライバーの心理状態が的確に
判定される。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図2以下の図面に基
いて説明する。
いて説明する。
【0023】<第1実施例>
図2は、エンジンのスロットル制御に本発明を適用した
第1実施例に係る車両の概略構成図を示す。本第1実施
例は、交通流の状態を車速変動率により検出して走行環
境の判定を行い、上記車速変動率に基いてサンプリング
時間の変更設定を行うものである。
第1実施例に係る車両の概略構成図を示す。本第1実施
例は、交通流の状態を車速変動率により検出して走行環
境の判定を行い、上記車速変動率に基いてサンプリング
時間の変更設定を行うものである。
【0024】−車両の全体構成−
同図において、1はエンジンであって、このエンジン1
はオートマチックトランスミッション(A/T)2を備
えたパワートレイン3を介して駆動輪である後輪4,4
と接続され、エンジン1の駆動力が上記パワートレイン
3を介して上記後輪4,4に伝達されるようになってい
る。
はオートマチックトランスミッション(A/T)2を備
えたパワートレイン3を介して駆動輪である後輪4,4
と接続され、エンジン1の駆動力が上記パワートレイン
3を介して上記後輪4,4に伝達されるようになってい
る。
【0025】また、5は上記エンジン1に接続された吸
気系である吸気通路であって、この吸気通路5には上流
側からエアクリーナ6、エアフローメータ7およびスロ
ットル弁8が設けられている。このスロットル弁8はア
クチュエータ9と接続されており、このアクチュエータ
9の作動により上記スロットル弁8の開度調節が行われ
るようになっている。このアクチュエータ9はコントロ
ールユニット10aから出力される作動信号により作動
されるようになっている。
気系である吸気通路であって、この吸気通路5には上流
側からエアクリーナ6、エアフローメータ7およびスロ
ットル弁8が設けられている。このスロットル弁8はア
クチュエータ9と接続されており、このアクチュエータ
9の作動により上記スロットル弁8の開度調節が行われ
るようになっている。このアクチュエータ9はコントロ
ールユニット10aから出力される作動信号により作動
されるようになっている。
【0026】さらに、上記エンジン1には図示しない燃
料供給系が接続され、上記スロットル弁8のスロットル
開度に応じて所定の空燃比で燃料の供給が行われるよう
になっている。
料供給系が接続され、上記スロットル弁8のスロットル
開度に応じて所定の空燃比で燃料の供給が行われるよう
になっている。
【0027】上記コントロールユニット10aは、図3
に示すように、上記アクチュエータ9の作動を制御する
ことによりドライバーのアクセル操作に対するスロット
ル弁8の開度(スロットル開度)を所定の基本スロット
ル特性に基いて制御する制御手段20してのスロットル
制御手段21と、車両の走行環境を判定する走行環境判
定手段30aと、ドライバーの心理状態を後述の心拍数
検出手段40からのドライバーの実際心拍数に基いて判
定する心理状態判定手段50aと、この心理状態判定手
段50aにより判定されたドライバーの心理状態に基い
て上記スロットル制御手段21の制御ゲインを変更補正
する制御ゲイン変更手段61とを備えている。同図にお
いて、11はスロットル開度を検出するスロットルセン
サ、12はアクセルペダルの操作量(アクセル開度)を
検出するアクセルセンサ、13は車速を検出する車速セ
ンサであり、これらセンサ11〜13の各検出信号は上
記コントロールユニット10aに入力されるようになっ
ている。
に示すように、上記アクチュエータ9の作動を制御する
ことによりドライバーのアクセル操作に対するスロット
ル弁8の開度(スロットル開度)を所定の基本スロット
ル特性に基いて制御する制御手段20してのスロットル
制御手段21と、車両の走行環境を判定する走行環境判
定手段30aと、ドライバーの心理状態を後述の心拍数
検出手段40からのドライバーの実際心拍数に基いて判
定する心理状態判定手段50aと、この心理状態判定手
段50aにより判定されたドライバーの心理状態に基い
て上記スロットル制御手段21の制御ゲインを変更補正
する制御ゲイン変更手段61とを備えている。同図にお
いて、11はスロットル開度を検出するスロットルセン
サ、12はアクセルペダルの操作量(アクセル開度)を
検出するアクセルセンサ、13は車速を検出する車速セ
ンサであり、これらセンサ11〜13の各検出信号は上
記コントロールユニット10aに入力されるようになっ
ている。
【0028】−スロットル制御手段21の構成−
上記スロットル制御手段21は、アクセルペダル開度な
どとの関係において所定の基本スロットル特性となるよ
う予め定められたマップを有しており、アクセルセンサ
12により検出された現在のアクセル開度に対応する基
本スロットル開度を上記マップから求め、スロットル弁
8の開度が基本スロットル開度となるように上記アクチ
ュエータ9の作動量を例えばフィードバック制御するよ
うになっている。
どとの関係において所定の基本スロットル特性となるよ
う予め定められたマップを有しており、アクセルセンサ
12により検出された現在のアクセル開度に対応する基
本スロットル開度を上記マップから求め、スロットル弁
8の開度が基本スロットル開度となるように上記アクチ
ュエータ9の作動量を例えばフィードバック制御するよ
うになっている。
【0029】−走行環境判定手段30aの構成−
上記走行環境判定手段30aは、交通流の状態を検出す
る交通流検出部31aを備えており、この交通流検出部
31aで検出された交通流の状態によって走行環境を判
定するようになっている。
る交通流検出部31aを備えており、この交通流検出部
31aで検出された交通流の状態によって走行環境を判
定するようになっている。
【0030】上記交通流検出部31aは車速センサ13
からの車速検出値に基いて車速変動率hvを計算し、こ
の車速変動率hvによって交通流の状態を検出するよう
になっている。上記車速変動率hvは、上記車速検出値
に基いて今回の制御タイミングまでの所定時間内(例え
ば2分)の平均車速値Vspaと、この平均車速値Vs
paに基いて車速標準偏差σVspとを計算し、これら
平均車速値Vspaと車速標準偏差σVspとに基い
て、 hv=(σVsp/Vspa)×100 (%) ……(1) によって求める。
からの車速検出値に基いて車速変動率hvを計算し、こ
の車速変動率hvによって交通流の状態を検出するよう
になっている。上記車速変動率hvは、上記車速検出値
に基いて今回の制御タイミングまでの所定時間内(例え
ば2分)の平均車速値Vspaと、この平均車速値Vs
paに基いて車速標準偏差σVspとを計算し、これら
平均車速値Vspaと車速標準偏差σVspとに基い
て、 hv=(σVsp/Vspa)×100 (%) ……(1) によって求める。
【0031】そして、この車速変動率hvの値が比較的
小さい値であれば走行車両が比較的少なく交通流は穏や
かな状態にあり安定した走行環境にあると判定し、上記
車速変動率hvの値が大きい程、交通流がより渋滞傾向
となってより厳しい走行環境にあると判定するようにな
っている。なお、上記所定時間は交通流を検出する上で
制御の安定性を害さず、かつ、的確な検出ができるであ
ろう時間間隔を考慮して定めればよい。
小さい値であれば走行車両が比較的少なく交通流は穏や
かな状態にあり安定した走行環境にあると判定し、上記
車速変動率hvの値が大きい程、交通流がより渋滞傾向
となってより厳しい走行環境にあると判定するようにな
っている。なお、上記所定時間は交通流を検出する上で
制御の安定性を害さず、かつ、的確な検出ができるであ
ろう時間間隔を考慮して定めればよい。
【0032】−心拍数検出手段40の構成−
次に、上記心拍数検出手段40の構成について図4に基
いて説明する。
いて説明する。
【0033】心拍数検出手段40は、ステアリングホイ
ール19の所定の各部位に配設されてドライバーの左右
両手間の電位差を検出するための電極41と、この電極
41に接続されて上記電位差を増幅する増幅器42と、
この増幅器42により増幅された電位差から心電位以外
の所定の周波数信号成分を除去するバンドパスフィルタ
(BPF)43と、このバンドパスフィルタ43を通過
した心電位から心拍信号であるR波の出現した時間間隔
に基き実際心拍数を計測する計測部44とを備えてい
る。
ール19の所定の各部位に配設されてドライバーの左右
両手間の電位差を検出するための電極41と、この電極
41に接続されて上記電位差を増幅する増幅器42と、
この増幅器42により増幅された電位差から心電位以外
の所定の周波数信号成分を除去するバンドパスフィルタ
(BPF)43と、このバンドパスフィルタ43を通過
した心電位から心拍信号であるR波の出現した時間間隔
に基き実際心拍数を計測する計測部44とを備えてい
る。
【0034】上記電極41は、各一対の+極41a,4
1aおよび−極41b,41bからなる。この電極41
は、ステアリングホイール19の上下左右の各位置に所
定幅の4つの絶縁部19a,19a,…を形成すること
により上記ステアリングホイール19のホイール部を左
上、左下、右下および右上の4つの領域(同図にメッシ
ュ模様で示す領域)19b,19c,19d,19eに
分割し、この各領域19b,19c,…に+極41aお
よび−極41bを交互に配設する構成となっている。つ
まり、ドライバーが相対向した状態でステアリングホイ
ール19の左右両側の領域19b,19eまたは19
c,19d、すなわち、ドライバーの左右の各手により
握られる左右の領域の一方19b,19dが+極41
a、他方19c,19eが−極41bとなるように配設
されており、これにより、上記ステアリングホイール1
9を握るドライバーの左右両手間の電位差を検出するよ
うになっている。このような電極41はステアリングホ
イール19の各領域19b,19c,…の表面に導電性
ゴムもしくは導電性プラスチックなどを用いて皮膜を形
成することによって配設される一方、上記各絶縁部19
aが未処理部とされることによりステアリングホイール
19自体の材質により絶縁体部分が形成されている。
1aおよび−極41b,41bからなる。この電極41
は、ステアリングホイール19の上下左右の各位置に所
定幅の4つの絶縁部19a,19a,…を形成すること
により上記ステアリングホイール19のホイール部を左
上、左下、右下および右上の4つの領域(同図にメッシ
ュ模様で示す領域)19b,19c,19d,19eに
分割し、この各領域19b,19c,…に+極41aお
よび−極41bを交互に配設する構成となっている。つ
まり、ドライバーが相対向した状態でステアリングホイ
ール19の左右両側の領域19b,19eまたは19
c,19d、すなわち、ドライバーの左右の各手により
握られる左右の領域の一方19b,19dが+極41
a、他方19c,19eが−極41bとなるように配設
されており、これにより、上記ステアリングホイール1
9を握るドライバーの左右両手間の電位差を検出するよ
うになっている。このような電極41はステアリングホ
イール19の各領域19b,19c,…の表面に導電性
ゴムもしくは導電性プラスチックなどを用いて皮膜を形
成することによって配設される一方、上記各絶縁部19
aが未処理部とされることによりステアリングホイール
19自体の材質により絶縁体部分が形成されている。
【0035】上記各電極41a,41bはステアリング
シャフトとステアリングコラムとの間に介在させた図示
省略のスリップリングを介してインピーダンス変換用増
幅器42に接続されており、この増幅器42は生体であ
るドライバーからのインピーダンスの極めて高い心拍信
号を増幅し、この増幅した心拍信号を上記BPF43を
介して上記計測部44に送るようになっている。
シャフトとステアリングコラムとの間に介在させた図示
省略のスリップリングを介してインピーダンス変換用増
幅器42に接続されており、この増幅器42は生体であ
るドライバーからのインピーダンスの極めて高い心拍信
号を増幅し、この増幅した心拍信号を上記BPF43を
介して上記計測部44に送るようになっている。
【0036】上記BPF43は、そのカットオフ周波数
として高周波側および低周波側にそれぞれ所定値が設定
されており、これら両設定値の間の周波数帯域のものを
通過させるようになっている。すなわち、上記高周波側
のカットオフ周波数はドライバーが手でステアリングホ
イール19の電極41を握る際の手の筋肉活動に伴い心
電位に混入する高周波信号成分である筋電位をカットし
得る値に設定され、一方、上記低周波側のカットオフ周
波数は上記ドライバーの手と上記電極41との接触不良
に伴い上記心拍信号に混入する低周波信号成分をカット
し得る値に設定されている。
として高周波側および低周波側にそれぞれ所定値が設定
されており、これら両設定値の間の周波数帯域のものを
通過させるようになっている。すなわち、上記高周波側
のカットオフ周波数はドライバーが手でステアリングホ
イール19の電極41を握る際の手の筋肉活動に伴い心
電位に混入する高周波信号成分である筋電位をカットし
得る値に設定され、一方、上記低周波側のカットオフ周
波数は上記ドライバーの手と上記電極41との接触不良
に伴い上記心拍信号に混入する低周波信号成分をカット
し得る値に設定されている。
【0037】上記計測部44での心拍数計測の原理は、
心電位の時間的変化の波形である心電図(図5参照)に
おいて順に表れるP,Q,R,S,TおよびUの各波の
内のR波がベース電位より所定量高く設定されたトリガ
ーレベルを超える1分間当りの回数を計測し、この回数
をドライバーの実際心拍数とするものである。
心電位の時間的変化の波形である心電図(図5参照)に
おいて順に表れるP,Q,R,S,TおよびUの各波の
内のR波がベース電位より所定量高く設定されたトリガ
ーレベルを超える1分間当りの回数を計測し、この回数
をドライバーの実際心拍数とするものである。
【0038】以下、上記計測部44での基本的な処理を
図6に示すフローチャートに基いて説明する。
図6に示すフローチャートに基いて説明する。
【0039】まず、ステップSH1で上記トリガーレベ
ルを超えるR波を検出したか否かを検出するまで繰り返
し、検出したらステップSH2でその時のタイマ値を読
取りこれを今回値t(n) に記憶させる。そして、ステッ
プSH3で今回値t(n) から前回値t(n-1)を減算して時
間間隔dtを求め、この時間間隔dtの逆数に60を乗
じて1分間当りの心拍数hr の今回値hr(n)を求める。
ルを超えるR波を検出したか否かを検出するまで繰り返
し、検出したらステップSH2でその時のタイマ値を読
取りこれを今回値t(n) に記憶させる。そして、ステッ
プSH3で今回値t(n) から前回値t(n-1)を減算して時
間間隔dtを求め、この時間間隔dtの逆数に60を乗
じて1分間当りの心拍数hr の今回値hr(n)を求める。
【0040】次に、ステップSH4で心拍数hr の今回
値hr(n)から前回値hr(n-1)を減算したもの(心拍数の
変動幅)が設定変動幅Clmの範囲内か否かを判別し、範
囲内であればステップSH5で今回値hr(n)を今回の有
効心拍数Hr とし、範囲外であればステップSH6で今
回値hr(n)をキャンセルして前回値hr(n-1)を今回の有
効心拍数Hr とする。そして、ステップSH7で上記今
回の有効心拍数Hr を計測心拍数hrとして心理状態判
定手段50aに出力し、ステップSH8でタイマ読取り
値t(n) および心拍数検出値hr(N)の更新を行いリタ
ーンする。
値hr(n)から前回値hr(n-1)を減算したもの(心拍数の
変動幅)が設定変動幅Clmの範囲内か否かを判別し、範
囲内であればステップSH5で今回値hr(n)を今回の有
効心拍数Hr とし、範囲外であればステップSH6で今
回値hr(n)をキャンセルして前回値hr(n-1)を今回の有
効心拍数Hr とする。そして、ステップSH7で上記今
回の有効心拍数Hr を計測心拍数hrとして心理状態判
定手段50aに出力し、ステップSH8でタイマ読取り
値t(n) および心拍数検出値hr(N)の更新を行いリタ
ーンする。
【0041】−心理状態判定手段50aの構成−
心理状態判定手段50aは、上記走行環境判定手段30
aにより判定された走行環境に応じてサンプリング時間
を変更設定するサンプリング時間設定部51aと、この
サンプリング時間設定部51aにより設定されたサンプ
リング時間内に上記心拍数検出手段40の計測部44で
計測された実際心拍数のデータ群からドライバーの心拍
数の変動度合いを表わす心拍ゆらぎ量を演算する心拍ゆ
らぎ量演算部52と、この心拍ゆらぎ量に基いてドライ
バーの心理状態を判定しこれを上記制御量変更手段61
に出力する判定部53とを備えている。つまり、この実
施例における心理状態判定手段50aは、ドライバーの
生体信号として心拍信号を取り出し、その心拍数の上記
サンプリング時間内における変動状態を心拍ゆらぎ量に
より表し、この心拍ゆらぎ量によりドライバーの内面的
緊張度合いを判定してドライバーの心理状態を判定する
ようになっている。
aにより判定された走行環境に応じてサンプリング時間
を変更設定するサンプリング時間設定部51aと、この
サンプリング時間設定部51aにより設定されたサンプ
リング時間内に上記心拍数検出手段40の計測部44で
計測された実際心拍数のデータ群からドライバーの心拍
数の変動度合いを表わす心拍ゆらぎ量を演算する心拍ゆ
らぎ量演算部52と、この心拍ゆらぎ量に基いてドライ
バーの心理状態を判定しこれを上記制御量変更手段61
に出力する判定部53とを備えている。つまり、この実
施例における心理状態判定手段50aは、ドライバーの
生体信号として心拍信号を取り出し、その心拍数の上記
サンプリング時間内における変動状態を心拍ゆらぎ量に
より表し、この心拍ゆらぎ量によりドライバーの内面的
緊張度合いを判定してドライバーの心理状態を判定する
ようになっている。
【0042】上記サンプリング時間設定部51aは、上
記交通流検出部31aにより求められた車速変動率hv
に対する心拍ゆらぎ計測時間(サンプリング時間)th
rのマップを有しており、上記交通流検出部31aから
出力される車速変動率hvに基いて上記マップからサン
プリング時間thrを設定するようになっている。この
マップは、後述の図9のステップSA6の図に示すよう
に、車速変動率hvの小値側の範囲ではサンプリング時
間thrとして最大値(例えば120sec)の一定値
が与えられ、以後、上記車速変動率hvが大きくなる程
短いサンプリング時間thrとなり、上記車速変動率h
vの所定の大値側範囲でサンプリング時間thrとして
最小値(例えば20sec)が与えられるようになって
いる。つまり、走行環境が厳しくなる程、サンプリング
時間thrとして短い時間に変更設定されるようになっ
ている。上記最大値はより安定した判定結果が得られる
であろう個数の心拍数データの得られるサンプリング時
間であり、最小値は交通流の変化に速応しつつ有意な判
定結果が得られるであろう最小のサンプリング時間であ
る。この最小値は心拍数変動に影響を与える生体リズム
の内、血圧性変動成分もしくは呼吸性変動成分などに基
いて定めればよい(第2実施例以下において同じ)。
記交通流検出部31aにより求められた車速変動率hv
に対する心拍ゆらぎ計測時間(サンプリング時間)th
rのマップを有しており、上記交通流検出部31aから
出力される車速変動率hvに基いて上記マップからサン
プリング時間thrを設定するようになっている。この
マップは、後述の図9のステップSA6の図に示すよう
に、車速変動率hvの小値側の範囲ではサンプリング時
間thrとして最大値(例えば120sec)の一定値
が与えられ、以後、上記車速変動率hvが大きくなる程
短いサンプリング時間thrとなり、上記車速変動率h
vの所定の大値側範囲でサンプリング時間thrとして
最小値(例えば20sec)が与えられるようになって
いる。つまり、走行環境が厳しくなる程、サンプリング
時間thrとして短い時間に変更設定されるようになっ
ている。上記最大値はより安定した判定結果が得られる
であろう個数の心拍数データの得られるサンプリング時
間であり、最小値は交通流の変化に速応しつつ有意な判
定結果が得られるであろう最小のサンプリング時間であ
る。この最小値は心拍数変動に影響を与える生体リズム
の内、血圧性変動成分もしくは呼吸性変動成分などに基
いて定めればよい(第2実施例以下において同じ)。
【0043】上記心拍ゆらぎ量演算部52での心拍ゆら
ぎ量を得るための基本的な処理を図7のフローチャート
に基いて説明する。
ぎ量を得るための基本的な処理を図7のフローチャート
に基いて説明する。
【0044】まず、ステップSH11で計測部44から
有効心拍数Hr の入力(図6のステップSH7参照)が
あったか否かを判別し、あった場合、ステップSH12
で有効心拍計測数a(初期値0)に1を加えて積算す
る。加えて、ステップSH13で上記有効心拍数Hr を
有効心拍データHm(i)( i=1〜a)に蓄積する。
有効心拍数Hr の入力(図6のステップSH7参照)が
あったか否かを判別し、あった場合、ステップSH12
で有効心拍計測数a(初期値0)に1を加えて積算す
る。加えて、ステップSH13で上記有効心拍数Hr を
有効心拍データHm(i)( i=1〜a)に蓄積する。
【0045】次に、ステップSH14で上記サンプリン
グ時間thrが経過したか否かの判別をおこない、経過
するまでステップSH11〜SH14を繰り返す。サン
プリング時間thrの経過によりステップSH15で上
記時間thrのタイマカウントを0にしてステップSH
16で平均心拍数Fr(j)の演算を行う。この演算は、上
記有効心拍データHm(i)と有効心拍計測数aとに基いて
次式によって行う。
グ時間thrが経過したか否かの判別をおこない、経過
するまでステップSH11〜SH14を繰り返す。サン
プリング時間thrの経過によりステップSH15で上
記時間thrのタイマカウントを0にしてステップSH
16で平均心拍数Fr(j)の演算を行う。この演算は、上
記有効心拍データHm(i)と有効心拍計測数aとに基いて
次式によって行う。
【0046】
そして、ステップSH17で標準偏差Sr(j)の演算を、
上記有効心拍データHm(i)と有効心拍計測数aと上記平
均心拍数Fr(j)とに基き次式により行う。
上記有効心拍データHm(i)と有効心拍計測数aと上記平
均心拍数Fr(j)とに基き次式により行う。
【0047】
【数1】
【0048】そして、ステップSH18で変動率、すな
わち、上記標準偏差Sr(j)を平均心拍数Fr(j)で除した
値が10%以内か否かの判別を行う。変動率が10%以
内であれば上記平均心拍数Fr(j)は有効として、ステッ
プSH19でこのFr(j)に基く標準偏差Sr(j)を今回の
心拍ゆらぎ量σhr(j) とし、変動率が10%以内でな
ければステップSH20で上記平均心拍数Fr(j)は無効
でありこのFr(j)に基く標準偏差Sr(j)をキャンセルし
て前回の標準偏差Sr(j-1)を今回の心拍ゆらぎ量σhr
(j) とする。そして、この心拍ゆらぎ量σhr(j) の値
をドライバーの心理状態の判定、ひいては、スロットル
制御の制御量変更に用いる心拍ゆらぎ量σhrとする。
つまり、この心拍ゆらぎ量演算部52では、心拍ゆらぎ
量σhrを上記所定サンプリング時間thr内の心拍数
の標準偏差として求めるようになっている。
わち、上記標準偏差Sr(j)を平均心拍数Fr(j)で除した
値が10%以内か否かの判別を行う。変動率が10%以
内であれば上記平均心拍数Fr(j)は有効として、ステッ
プSH19でこのFr(j)に基く標準偏差Sr(j)を今回の
心拍ゆらぎ量σhr(j) とし、変動率が10%以内でな
ければステップSH20で上記平均心拍数Fr(j)は無効
でありこのFr(j)に基く標準偏差Sr(j)をキャンセルし
て前回の標準偏差Sr(j-1)を今回の心拍ゆらぎ量σhr
(j) とする。そして、この心拍ゆらぎ量σhr(j) の値
をドライバーの心理状態の判定、ひいては、スロットル
制御の制御量変更に用いる心拍ゆらぎ量σhrとする。
つまり、この心拍ゆらぎ量演算部52では、心拍ゆらぎ
量σhrを上記所定サンプリング時間thr内の心拍数
の標準偏差として求めるようになっている。
【0049】また、上記判定部53では、この心拍ゆら
ぎ量σhrと、所定の基準値σhroとの比較により現
在のドライバーが安定心理状態にあるか否かを判定する
ようになっている。すなわち、判定部53において、心
拍ゆらぎ量σhrが上記基準値σhroより小さい時、
ドライバーは緊張状態にあり、上記心拍ゆらぎ量σhr
が上記基準値σhroより大きい時、上記ドライバーは
リラックスした安定心理状態にあるとそれぞれ判定する
ようになっている。すなわち、上記心拍ゆらぎ量は一定
時間範囲でのドライバーの心拍数の変動状態を表すもの
であり、この心拍ゆらぎ量は、ドライバーが緊張状態に
ある時、副交感神経の働きが減弱して比較的小さい値と
なる一方、リラックス状態にある時、副交感神経の機能
が亢進して比較的大きい値となるという生理特性を有す
る。このため、上記心拍ゆらぎ量の変化によりドライバ
ーの安定心理状態〜不安定心理状態の変化がより客観的
に把握可能となる。
ぎ量σhrと、所定の基準値σhroとの比較により現
在のドライバーが安定心理状態にあるか否かを判定する
ようになっている。すなわち、判定部53において、心
拍ゆらぎ量σhrが上記基準値σhroより小さい時、
ドライバーは緊張状態にあり、上記心拍ゆらぎ量σhr
が上記基準値σhroより大きい時、上記ドライバーは
リラックスした安定心理状態にあるとそれぞれ判定する
ようになっている。すなわち、上記心拍ゆらぎ量は一定
時間範囲でのドライバーの心拍数の変動状態を表すもの
であり、この心拍ゆらぎ量は、ドライバーが緊張状態に
ある時、副交感神経の働きが減弱して比較的小さい値と
なる一方、リラックス状態にある時、副交感神経の機能
が亢進して比較的大きい値となるという生理特性を有す
る。このため、上記心拍ゆらぎ量の変化によりドライバ
ーの安定心理状態〜不安定心理状態の変化がより客観的
に把握可能となる。
【0050】−制御量変更手段61の構成−
上記制御量変更手段61は、アクセル操作に対するスロ
ットル開度変更の応答性に時間遅れ成分を付与してスロ
ットル開度の変更を滑らかに行うフィルタ部62を有し
ており、このフィルタ部62によって付与される時間遅
れ成分をドライバーの心理状態の安定度合いが高い程
(心拍ゆらぎ量σhrの値が大きい程)、増大させるよ
うになっている。つまり、上記判定部53によりドライ
バーが安定心理状態にあると判定されたとき、スロット
ル制御手段21による基本スロットル特性に基くスロッ
トル開度の変更制御の制御量を、上記時間遅れ成分を付
与した制御量に変更することによりスロットル特性を緩
慢とする変更補正を行う一方、ドライバーが緊張状態に
あると判定されたとき、上記の変更補正を停止してその
制御量を通常制御量に戻すよう変更補正するようになっ
ている。
ットル開度変更の応答性に時間遅れ成分を付与してスロ
ットル開度の変更を滑らかに行うフィルタ部62を有し
ており、このフィルタ部62によって付与される時間遅
れ成分をドライバーの心理状態の安定度合いが高い程
(心拍ゆらぎ量σhrの値が大きい程)、増大させるよ
うになっている。つまり、上記判定部53によりドライ
バーが安定心理状態にあると判定されたとき、スロット
ル制御手段21による基本スロットル特性に基くスロッ
トル開度の変更制御の制御量を、上記時間遅れ成分を付
与した制御量に変更することによりスロットル特性を緩
慢とする変更補正を行う一方、ドライバーが緊張状態に
あると判定されたとき、上記の変更補正を停止してその
制御量を通常制御量に戻すよう変更補正するようになっ
ている。
【0051】具体的には、上記フィルタ部62は2次系
のフィルタ伝達関数 C(s)=ωn 2/(s2+2ζωns+ωn 2) ……(2) を離散系の状態方程式 C(s)→(a,b) に変換し、この状態方程式のシステム行列項であるa項
と、制御入力行列項であるb項とをフィルタ定数として
求め、これらa項およびb項を用いてスロットル開度の
制御値に時間遅れを付与するようになっている。なお、
上記フィルタ伝達関数において、ζは減衰係数、ωn は
固有振動数であるそして、上記制御量変更手段61はド
ライバーの心拍ゆらぎ量σhrと上記減衰係数ζとの関
係について予め定めたマップ(図10のステップSS4
における図参照)を有しており、ドライバーが安定心理
状態にあるとき、上記マップからそのときの心理状態の
安定度合いに応じた減衰係数ζの値を求め、この減衰係
数ζの値に対応した時間遅れを上記スロットル開度の制
御値に付与するようになっている。上記マップは、心拍
ゆらぎ量σhrが大きくなる程大きい減衰係数ζの値を
与えるようになっており、その心拍ゆらぎ量σhrの小
値側範囲で標準値0.7の一定値に、大値側範囲で最大
値(例えば3.0)の一定値になるようになっている。
この減衰係数ζの値が、図8に示すように、標準値0.
7から大きくなる側に変更される程、スロットル開度の
制御目標値までの変更がゆっくりと行われ、その制御目
標値に到達するまでの時間がより遅れるようになる。つ
まり、この制御量変更手段61では、ドライバーの心理
状態が安定状態にあるとき、アクセル操作変動に対して
基本スロットル特性に基くスロットル開度の変更作動が
上記心理状態の安定度合いが高い程ゆっくりと行われる
よう、制御量の変更を行うなっている。
のフィルタ伝達関数 C(s)=ωn 2/(s2+2ζωns+ωn 2) ……(2) を離散系の状態方程式 C(s)→(a,b) に変換し、この状態方程式のシステム行列項であるa項
と、制御入力行列項であるb項とをフィルタ定数として
求め、これらa項およびb項を用いてスロットル開度の
制御値に時間遅れを付与するようになっている。なお、
上記フィルタ伝達関数において、ζは減衰係数、ωn は
固有振動数であるそして、上記制御量変更手段61はド
ライバーの心拍ゆらぎ量σhrと上記減衰係数ζとの関
係について予め定めたマップ(図10のステップSS4
における図参照)を有しており、ドライバーが安定心理
状態にあるとき、上記マップからそのときの心理状態の
安定度合いに応じた減衰係数ζの値を求め、この減衰係
数ζの値に対応した時間遅れを上記スロットル開度の制
御値に付与するようになっている。上記マップは、心拍
ゆらぎ量σhrが大きくなる程大きい減衰係数ζの値を
与えるようになっており、その心拍ゆらぎ量σhrの小
値側範囲で標準値0.7の一定値に、大値側範囲で最大
値(例えば3.0)の一定値になるようになっている。
この減衰係数ζの値が、図8に示すように、標準値0.
7から大きくなる側に変更される程、スロットル開度の
制御目標値までの変更がゆっくりと行われ、その制御目
標値に到達するまでの時間がより遅れるようになる。つ
まり、この制御量変更手段61では、ドライバーの心理
状態が安定状態にあるとき、アクセル操作変動に対して
基本スロットル特性に基くスロットル開度の変更作動が
上記心理状態の安定度合いが高い程ゆっくりと行われる
よう、制御量の変更を行うなっている。
【0052】−コントロールユニット10aの制御内容
− 以下、コントロールユニット10aでの制御内容を図9
のフローチャートに基いて具体的に説明する。
− 以下、コントロールユニット10aでの制御内容を図9
のフローチャートに基いて具体的に説明する。
【0053】まず、ステップSA1で制御タイミングに
なるごとに、ステップSA2でスロットルセンサ11か
らスロットル開度、アクセルセンサ12からアクセル開
度、車速センサ13から車速値などの車両運動状態量の
計測を行う。
なるごとに、ステップSA2でスロットルセンサ11か
らスロットル開度、アクセルセンサ12からアクセル開
度、車速センサ13から車速値などの車両運動状態量の
計測を行う。
【0054】次に、ステップSA3で上記車速値に基い
てこれまでの所定時間内の平均車速Vspaの計算を、
ステップSA4でこの平均車速Vspaに基いて車速標
準偏差σVspの計算をそれぞれ行い、ステップSA5
でこれらの値に基いて上述の式(1)により車速変動率
hvの計算を行う。
てこれまでの所定時間内の平均車速Vspaの計算を、
ステップSA4でこの平均車速Vspaに基いて車速標
準偏差σVspの計算をそれぞれ行い、ステップSA5
でこれらの値に基いて上述の式(1)により車速変動率
hvの計算を行う。
【0055】そして、ステップSA6で上記の車速変動
率hvに基いてマップからサンプリング時間(心拍ゆら
ぎ計測時間)thrを求め、ステップSA7でこのサン
プリング時間thr内に得られた心拍データにより心拍
ゆらぎ量σhrを求める(図7参照)。そして、心拍ゆ
らぎ量σhrをベースとした車両制御R1を行う。
率hvに基いてマップからサンプリング時間(心拍ゆら
ぎ計測時間)thrを求め、ステップSA7でこのサン
プリング時間thr内に得られた心拍データにより心拍
ゆらぎ量σhrを求める(図7参照)。そして、心拍ゆ
らぎ量σhrをベースとした車両制御R1を行う。
【0056】この車両制御R1では、図10に示すよう
に、まず、ステップSS1で心拍制御タイミングか否か
を判別し、心拍制御タイミングでなければ後述の減衰係
数ζの新たな設定を行うことなくステップSS7に進み
前回のa項、b項に基き今回のスロットル開度θthを
求める。
に、まず、ステップSS1で心拍制御タイミングか否か
を判別し、心拍制御タイミングでなければ後述の減衰係
数ζの新たな設定を行うことなくステップSS7に進み
前回のa項、b項に基き今回のスロットル開度θthを
求める。
【0057】上記ステップSS1で心拍制御タイミング
であれば、ステップSS2で上記ステップSA7の心拍
ゆらぎ量σhrが基準値σhroより大きいか否かの判
別を行い、心拍ゆらぎ量σhrが基準値σhroより小
さければドライバーは安定心理状態にはないとしてステ
ップSS3で減衰係数ζに標準値0.7を設定してステ
ップSS5に進み、標準の時間遅れの付与を行う。
であれば、ステップSS2で上記ステップSA7の心拍
ゆらぎ量σhrが基準値σhroより大きいか否かの判
別を行い、心拍ゆらぎ量σhrが基準値σhroより小
さければドライバーは安定心理状態にはないとしてステ
ップSS3で減衰係数ζに標準値0.7を設定してステ
ップSS5に進み、標準の時間遅れの付与を行う。
【0058】上記ステップSS2で心拍ゆらぎ量σhr
が基準値σhroより大きければドライバーは安定心理
状態にあるとしてステップSS4で上記心拍ゆらぎ量σ
hrの値に応じた減衰係数ζをマップから求め、ステッ
プSS5に進む。
が基準値σhroより大きければドライバーは安定心理
状態にあるとしてステップSS4で上記心拍ゆらぎ量σ
hrの値に応じた減衰係数ζをマップから求め、ステッ
プSS5に進む。
【0059】ステップSS5では、上述の式(2)で表
されるフィルタ伝達関数に上記減衰係数ζの値を入れ、
ステップSS6でこのフィルタ伝達関数を離散化して状
態方程式に変換しそのa項およびb項を求める。そし
て、ステップSS7でこのa項に1つ前のスロットル開
度θth(n−1)を乗じたものと、上記b項に今回の
アクセル操作に基き基本スロットル特性マップf(Ac
p)から得られるスロットル開度を乗じたものとの和を
今回のスロットル開度の制御値θth(n)とし、ステ
ップSS8でスロットル開度が上記制御値θth(n)
となるようアクチュエータ9を駆動し、リターンする。
されるフィルタ伝達関数に上記減衰係数ζの値を入れ、
ステップSS6でこのフィルタ伝達関数を離散化して状
態方程式に変換しそのa項およびb項を求める。そし
て、ステップSS7でこのa項に1つ前のスロットル開
度θth(n−1)を乗じたものと、上記b項に今回の
アクセル操作に基き基本スロットル特性マップf(Ac
p)から得られるスロットル開度を乗じたものとの和を
今回のスロットル開度の制御値θth(n)とし、ステ
ップSS8でスロットル開度が上記制御値θth(n)
となるようアクチュエータ9を駆動し、リターンする。
【0060】上記図9のフローチャート中、ステップS
A3〜SA5が走行環境判定手段30aの交通流検出部
31aを、ステップSA6がサンプリング時間設定部5
1aを、ステップSA7が心理状態判定手段50aの心
拍ゆらぎ量演算部52をそれぞれ構成し、また、上記図
10のフローチャート中、ステップSS1,SS2が判
定部53を、ステップSS3〜SS7が制御量変更手段
61を、ステップSS7の一部とSS8とがスロットル
制御手段21をそれぞれ構成している。
A3〜SA5が走行環境判定手段30aの交通流検出部
31aを、ステップSA6がサンプリング時間設定部5
1aを、ステップSA7が心理状態判定手段50aの心
拍ゆらぎ量演算部52をそれぞれ構成し、また、上記図
10のフローチャート中、ステップSS1,SS2が判
定部53を、ステップSS3〜SS7が制御量変更手段
61を、ステップSS7の一部とSS8とがスロットル
制御手段21をそれぞれ構成している。
【0061】−第1実施例の作用、効果−
上記構成の第1実施例の場合、まず、心理状態判定手段
50aのサンプリング時間設定部51aにおいて、走行
環境判定手段30aでの交通流の状態に基く走行環境の
判定結果に応じてサンプリング時間が変更設定される。
次に、この設定されたサンプリング時間内にサンプリン
グされた心拍データに基きドライバーの心理状態が判定
される。そして、この判定されたドライバーの心理状態
に応じて制御量が制御量変更手段61によって変更さ
れ、この変更された制御量に基いて車両のスロットル開
度が制御手段21によって制御される。
50aのサンプリング時間設定部51aにおいて、走行
環境判定手段30aでの交通流の状態に基く走行環境の
判定結果に応じてサンプリング時間が変更設定される。
次に、この設定されたサンプリング時間内にサンプリン
グされた心拍データに基きドライバーの心理状態が判定
される。そして、この判定されたドライバーの心理状態
に応じて制御量が制御量変更手段61によって変更さ
れ、この変更された制御量に基いて車両のスロットル開
度が制御手段21によって制御される。
【0062】この場合、走行環境が厳しい程、より短い
サンプリング時間に変更されるため、穏やかな走行環境
から厳しい走行環境への変化に伴いドライバーの心理状
態が緊張した不安定心理状態に変化した場合、その変化
した心理状態の判定を走行環境の変化に対応してより的
確に、かつ、迅速に行うことができる。このため、その
心理状態の変化に伴う車両の運動特性の変更制御を、上
記サンプリング時間を走行環境に関係なく一定時間にし
て心理状態の判定を行う場合と比べ、上記走行環境の変
化に速応して応答性よく行うことができる。
サンプリング時間に変更されるため、穏やかな走行環境
から厳しい走行環境への変化に伴いドライバーの心理状
態が緊張した不安定心理状態に変化した場合、その変化
した心理状態の判定を走行環境の変化に対応してより的
確に、かつ、迅速に行うことができる。このため、その
心理状態の変化に伴う車両の運動特性の変更制御を、上
記サンプリング時間を走行環境に関係なく一定時間にし
て心理状態の判定を行う場合と比べ、上記走行環境の変
化に速応して応答性よく行うことができる。
【0063】また、上記の走行環境の判定を交通流の状
態に基いて行いその状態が激しい程、サンプリング時間
をより短くしているため、ドライバーの心理状態が不安
定化しやすい交通渋滞などへの交通流の変化に対応して
迅速な制御の切換を行うことができる。しかも、上記の
交通流の状態を車速変動率に基いて検出しているため、
その交通流の状態およびその変化を的確に検出すること
ができる。
態に基いて行いその状態が激しい程、サンプリング時間
をより短くしているため、ドライバーの心理状態が不安
定化しやすい交通渋滞などへの交通流の変化に対応して
迅速な制御の切換を行うことができる。しかも、上記の
交通流の状態を車速変動率に基いて検出しているため、
その交通流の状態およびその変化を的確に検出すること
ができる。
【0064】さらに、心理状態判定手段50aにおける
ドライバーの心理状態の判定をドライバーの生体信号で
ある実際心拍数に基いて行うようにしているため、ドラ
イバーの心理状態がリラックスして安定したものか緊張
して不安定化したものかの判定を客観的に行うことがで
きる。しかも、上記の判定を上記実際心拍数の単なる大
小により行うのではなく、その心拍変動を表す心拍ゆら
ぎ量に基いて行っているため、上記判定をより客観的か
つ的確に判定することができる。その上、ドライバーの
心理状態の安定状態から緊張化への変換、もしくは緊張
状態から安定化への変換に伴う心拍ゆらぎ量の変動が、
人体の生理特性により上記実際心拍数よりも大きく表れ
るため、ドライバーの心理状態の変化をより迅速に判定
することができ、上記のドライバーの心理状態の変化に
伴う車両制御の制御量の変更をより応答性よく行うこと
ができる。
ドライバーの心理状態の判定をドライバーの生体信号で
ある実際心拍数に基いて行うようにしているため、ドラ
イバーの心理状態がリラックスして安定したものか緊張
して不安定化したものかの判定を客観的に行うことがで
きる。しかも、上記の判定を上記実際心拍数の単なる大
小により行うのではなく、その心拍変動を表す心拍ゆら
ぎ量に基いて行っているため、上記判定をより客観的か
つ的確に判定することができる。その上、ドライバーの
心理状態の安定状態から緊張化への変換、もしくは緊張
状態から安定化への変換に伴う心拍ゆらぎ量の変動が、
人体の生理特性により上記実際心拍数よりも大きく表れ
るため、ドライバーの心理状態の変化をより迅速に判定
することができ、上記のドライバーの心理状態の変化に
伴う車両制御の制御量の変更をより応答性よく行うこと
ができる。
【0065】そして、上記の心拍ゆらぎ量σhrをベー
スとした車両制御R1によれば、ドライバーが安定心理
状態にあると判定されたとき、制御量変更手段61によ
って、ドライバーによるアクセル操作変動に基くスロッ
トル開度の変更がより滑らかになるよう制御量の変更が
行われるため、ドライバーが無意識下でアクセルの踏み
込み操作などをしても、そのスロットル開度の変動に伴
う車速や駆動トルクの変動をドライバーが感知し難くす
ることができる。このため、ドライバーが無意識下でア
クセル操作をしても、意図しない車両の走行変動に起因
する心理的緊張状態の誘発を防止することができ、ドラ
イバーの安定心理状態を継続させて、快適な走り感を維
持することができる。しかも、上記フィルタ部61aで
の減衰係数ζがドライバーの心拍ゆらぎ量σhrの値が
大きい程大きい値に変更されてスロットル開度変更がよ
り滑らかに制御されるため、車両の走行特性の緩慢化補
正をドライバーの心理状態の安定度合いに応じて最適な
ものにすることができる。一方、ドライバーの心理状態
が緊張状態にあると判定されたとき、上記の変更された
制御量が元に戻されるよう変更され、これにより、車両
の加速挙動などを敏感に反応させることができ、ドライ
バーの車両の挙動に対する要求に沿う制御を行うことが
できる。
スとした車両制御R1によれば、ドライバーが安定心理
状態にあると判定されたとき、制御量変更手段61によ
って、ドライバーによるアクセル操作変動に基くスロッ
トル開度の変更がより滑らかになるよう制御量の変更が
行われるため、ドライバーが無意識下でアクセルの踏み
込み操作などをしても、そのスロットル開度の変動に伴
う車速や駆動トルクの変動をドライバーが感知し難くす
ることができる。このため、ドライバーが無意識下でア
クセル操作をしても、意図しない車両の走行変動に起因
する心理的緊張状態の誘発を防止することができ、ドラ
イバーの安定心理状態を継続させて、快適な走り感を維
持することができる。しかも、上記フィルタ部61aで
の減衰係数ζがドライバーの心拍ゆらぎ量σhrの値が
大きい程大きい値に変更されてスロットル開度変更がよ
り滑らかに制御されるため、車両の走行特性の緩慢化補
正をドライバーの心理状態の安定度合いに応じて最適な
ものにすることができる。一方、ドライバーの心理状態
が緊張状態にあると判定されたとき、上記の変更された
制御量が元に戻されるよう変更され、これにより、車両
の加速挙動などを敏感に反応させることができ、ドライ
バーの車両の挙動に対する要求に沿う制御を行うことが
できる。
【0066】<第2実施例>
図11は、第2実施例のコントロールユニット10bで
の制御を示すフローチャートである。この第2実施例
は、交通流の状態をアクセル踏み速度に基いて検出し、
サンプリング時間thrの変更設定をアクセル踏み速度
に基いて行うものであり、第1実施例と同様の車両に適
用するものである(図2参照)。
の制御を示すフローチャートである。この第2実施例
は、交通流の状態をアクセル踏み速度に基いて検出し、
サンプリング時間thrの変更設定をアクセル踏み速度
に基いて行うものであり、第1実施例と同様の車両に適
用するものである(図2参照)。
【0067】上記コントロールユニット10bの基本的
な構成は、図3に示すように、第1実施例と同様の構成
を有しており、走行環境判定手段30bにおける交通流
検出部31b、および、心理状態判定手段50bにおけ
るサンプリング時間設定部51bの各内容においてのみ
第1実施例のものと異なるものである。このため、第1
実施例と同じ構成のものには第1実施例と同一符号を付
してその説明は省略し、異なる点についてのみ、以下、
説明する。
な構成は、図3に示すように、第1実施例と同様の構成
を有しており、走行環境判定手段30bにおける交通流
検出部31b、および、心理状態判定手段50bにおけ
るサンプリング時間設定部51bの各内容においてのみ
第1実施例のものと異なるものである。このため、第1
実施例と同じ構成のものには第1実施例と同一符号を付
してその説明は省略し、異なる点についてのみ、以下、
説明する。
【0068】上記走行環境判定手段30bにおける交通
流検出部31bは、アクセルセンサ12からのアクセル
開度に基いて平均アクセル踏み速度ΔAcpaを計算
し、この平均アクセル踏み速度ΔAcpaによって交通
流の変化を検出するようになっている。上記平均アクセ
ル踏み速度ΔAcpaは、まず、アクセル開度検出値の
今回値から前回値を減じたものを1制御タイミングの時
間で除することにより1制御タイミング間のアクセル踏
み速度ΔACP(絶対値)を求め、次に、所定時間(例
えば2分間)に得られた複数のアクセル踏み速度をその
データ数で除することにより求められる。
流検出部31bは、アクセルセンサ12からのアクセル
開度に基いて平均アクセル踏み速度ΔAcpaを計算
し、この平均アクセル踏み速度ΔAcpaによって交通
流の変化を検出するようになっている。上記平均アクセ
ル踏み速度ΔAcpaは、まず、アクセル開度検出値の
今回値から前回値を減じたものを1制御タイミングの時
間で除することにより1制御タイミング間のアクセル踏
み速度ΔACP(絶対値)を求め、次に、所定時間(例
えば2分間)に得られた複数のアクセル踏み速度をその
データ数で除することにより求められる。
【0069】そして、上記走行環境判定手段30bは、
この平均アクセル踏み速度ΔAcpaの値が比較的小さ
い値であれば交通流は穏やかな状態にあってドライバー
が穏やかにアクセル操作を行っており、安定した走行環
境にあると判定し、上記平均アクセル踏み速度ΔAcp
aの値が大きい程、交通流がより輻輳状態にあってドラ
イバーがその交通流に対応すべくアクセルを急激に踏み
込み、戻し操作を繰り返しており、厳しい走行環境にあ
ると判定するようになっている。
この平均アクセル踏み速度ΔAcpaの値が比較的小さ
い値であれば交通流は穏やかな状態にあってドライバー
が穏やかにアクセル操作を行っており、安定した走行環
境にあると判定し、上記平均アクセル踏み速度ΔAcp
aの値が大きい程、交通流がより輻輳状態にあってドラ
イバーがその交通流に対応すべくアクセルを急激に踏み
込み、戻し操作を繰り返しており、厳しい走行環境にあ
ると判定するようになっている。
【0070】また、上記心理状態判定手段50bにおけ
るサンプリング時間設定部51bは、上記交通流検出部
31bにより求められた平均アクセル踏み速度ΔAcp
aに対する心拍ゆらぎ計測時間(サンプリング時間)t
hrのマップを有しており、上記交通流検出部31bか
ら出力される平均アクセル踏み速度ΔAcpaに基いて
上記マップからサンプリング時間thrを設定するよう
になっている。このマップは、後述の図11のステップ
SB4の図に示すように、平均アクセル踏み速度ΔAc
paの小値側の範囲ではサンプリング時間thrとして
最大値(例えば120sec)の一定値が与えられ、以
後、上記平均アクセル踏み速度が大きくなる程短いサン
プリング時間thrとなり、上記平均アクセル踏み速度
ΔAcpaの所定の大値側範囲でサンプリング時間th
rとして最小値(例えば20sec)が与えられるよう
になっている。つまり、走行環境が厳しくなる程、サン
プリング時間thrとして短い時間に変更設定されるよ
うになっている。
るサンプリング時間設定部51bは、上記交通流検出部
31bにより求められた平均アクセル踏み速度ΔAcp
aに対する心拍ゆらぎ計測時間(サンプリング時間)t
hrのマップを有しており、上記交通流検出部31bか
ら出力される平均アクセル踏み速度ΔAcpaに基いて
上記マップからサンプリング時間thrを設定するよう
になっている。このマップは、後述の図11のステップ
SB4の図に示すように、平均アクセル踏み速度ΔAc
paの小値側の範囲ではサンプリング時間thrとして
最大値(例えば120sec)の一定値が与えられ、以
後、上記平均アクセル踏み速度が大きくなる程短いサン
プリング時間thrとなり、上記平均アクセル踏み速度
ΔAcpaの所定の大値側範囲でサンプリング時間th
rとして最小値(例えば20sec)が与えられるよう
になっている。つまり、走行環境が厳しくなる程、サン
プリング時間thrとして短い時間に変更設定されるよ
うになっている。
【0071】−コントロールユニット10bの制御内容
− 以下、コントロールユニット10bでの制御内容を図1
1のフローチャートに基いて具体的に説明する。
− 以下、コントロールユニット10bでの制御内容を図1
1のフローチャートに基いて具体的に説明する。
【0072】まず、ステップSB1で制御タイミングに
なるごとに、ステップSB2でスロットル開度、アクセ
ル開度、車速値などの車両運動状態量の計測を行う。
なるごとに、ステップSB2でスロットル開度、アクセ
ル開度、車速値などの車両運動状態量の計測を行う。
【0073】次に、ステップSB3で上記アクセル開度
に基いてこれまでの所定時間内の平均アクセル踏み速度
ΔAcpaの計算を行い、ステップSB4でこの平均ア
クセル踏み速度ΔAcpaの値に基いてマップからサン
プリング時間(心拍ゆらぎ計測時間)thrを求める。
そして、ステップSB5でこのサンプリング時間thr
内に得られた心拍データにより心拍ゆらぎ量σhrを求
め(図7参照)、この心拍ゆらぎ量σhrをベースとし
た車両制御R1(図10参照)を行う。
に基いてこれまでの所定時間内の平均アクセル踏み速度
ΔAcpaの計算を行い、ステップSB4でこの平均ア
クセル踏み速度ΔAcpaの値に基いてマップからサン
プリング時間(心拍ゆらぎ計測時間)thrを求める。
そして、ステップSB5でこのサンプリング時間thr
内に得られた心拍データにより心拍ゆらぎ量σhrを求
め(図7参照)、この心拍ゆらぎ量σhrをベースとし
た車両制御R1(図10参照)を行う。
【0074】このフローチャート中、ステップSB3が
走行環境判定手段30bの交通流検出部31bを、ステ
ップSB4がサンプリング時間設定部51bを、ステッ
プSB5が心拍ゆらぎ量演算部52をそれぞれ構成して
いる。
走行環境判定手段30bの交通流検出部31bを、ステ
ップSB4がサンプリング時間設定部51bを、ステッ
プSB5が心拍ゆらぎ量演算部52をそれぞれ構成して
いる。
【0075】−第2実施例の作用、効果−
上記構成の第2実施例の場合、心理状態判定手段50b
のサンプリング時間設定部51bにおいて、走行環境が
厳しい程、より短いサンプリング時間に変更されるた
め、第1実施例と同様に、穏やかな走行環境から厳しい
走行環境への変化に伴いドライバーの心理状態が緊張し
た不安定心理状態に変化した場合、その変化した心理状
態の判定を走行環境の変化に対応してより的確に、か
つ、迅速に行うことができ、その心理状態の変化に伴う
車両の運動特性の変更制御を、上記走行環境の変化に即
応して応答性よく行うことができる。
のサンプリング時間設定部51bにおいて、走行環境が
厳しい程、より短いサンプリング時間に変更されるた
め、第1実施例と同様に、穏やかな走行環境から厳しい
走行環境への変化に伴いドライバーの心理状態が緊張し
た不安定心理状態に変化した場合、その変化した心理状
態の判定を走行環境の変化に対応してより的確に、か
つ、迅速に行うことができ、その心理状態の変化に伴う
車両の運動特性の変更制御を、上記走行環境の変化に即
応して応答性よく行うことができる。
【0076】また、上記の走行環境の判定を交通流の状
態に基いて行いその状態が激しい程、サンプリング時間
をより短くしているため、第1実施例と同様に、ドライ
バーの心理状態が不安定化しやすい交通渋滞などへの交
通流の変化に対応して迅速な制御の切換を行うことがで
きる。しかも、上記の交通流の状態を平均アクセル踏み
速度に基いて検出しているため、その交通流の状態およ
びその変化を的確に検出することができる上、ドライバ
ーが交通流の変化に対応すべく努力してアクセル操作を
行っている状況に対して、車両の制御をその状況に適合
するよう素早く変更することができる。
態に基いて行いその状態が激しい程、サンプリング時間
をより短くしているため、第1実施例と同様に、ドライ
バーの心理状態が不安定化しやすい交通渋滞などへの交
通流の変化に対応して迅速な制御の切換を行うことがで
きる。しかも、上記の交通流の状態を平均アクセル踏み
速度に基いて検出しているため、その交通流の状態およ
びその変化を的確に検出することができる上、ドライバ
ーが交通流の変化に対応すべく努力してアクセル操作を
行っている状況に対して、車両の制御をその状況に適合
するよう素早く変更することができる。
【0077】なお、心理状態判定手段50bにおけるド
ライバーの心理状態の判定をドライバーの生体信号であ
る実際心拍数に基き、その心拍ゆらぎ量に基いて行うこ
とによる作用、効果、および、その心拍ゆらぎ量σhr
をベースとした車両制御R1による作用、効果は、本第
2実施例においても第1実施例と同様に得ることができ
る。
ライバーの心理状態の判定をドライバーの生体信号であ
る実際心拍数に基き、その心拍ゆらぎ量に基いて行うこ
とによる作用、効果、および、その心拍ゆらぎ量σhr
をベースとした車両制御R1による作用、効果は、本第
2実施例においても第1実施例と同様に得ることができ
る。
【0078】<第3実施例>
図12は、第3実施例のコントロールユニット10cで
の制御を示すフローチャートである。この第3実施例
は、交通流の状態をアクセル変動率に基いて検出し、サ
ンプリング時間thrの変更設定を上記アクセル変動率
に基いて行うものであり、第1実施例と同様の車両に適
用するものである(図2参照)。
の制御を示すフローチャートである。この第3実施例
は、交通流の状態をアクセル変動率に基いて検出し、サ
ンプリング時間thrの変更設定を上記アクセル変動率
に基いて行うものであり、第1実施例と同様の車両に適
用するものである(図2参照)。
【0079】上記コントロールユニット10cの基本的
な構成は、図3に示すように、第1実施例と同様の構成
を有しており、走行環境判定手段30cにおける交通流
検出部31c、および、心理状態判定手段50cにおけ
るサンプリング時間設定部51cの各内容においてのみ
第1実施例のものと異なるものである。このため、第1
実施例と同じ構成のものには第1実施例と同一符号を付
してその説明は省略し、異なる点についてのみ、以下、
説明する。
な構成は、図3に示すように、第1実施例と同様の構成
を有しており、走行環境判定手段30cにおける交通流
検出部31c、および、心理状態判定手段50cにおけ
るサンプリング時間設定部51cの各内容においてのみ
第1実施例のものと異なるものである。このため、第1
実施例と同じ構成のものには第1実施例と同一符号を付
してその説明は省略し、異なる点についてのみ、以下、
説明する。
【0080】上記走行環境判定手段30cにおける交通
流検出部31cは、ドライバーのアクセル操作に伴うア
クセル開度の変動状態を表すアクセル変動率haをアク
セルセンサ12からのアクセル開度検出値に基いて演算
し、このアクセル変動率haの値によって交通流の変化
を検出するようになっている。上記アクセル変動率ha
は、所定時間(例えば2分間)に得られたアクセル開度
検出値の算術平均である平均アクセル開度Acpaと、
この平均アクセル開度Acpaに基いて計算したアクセ
ル標準偏差σAcpとに基いて ha=(σAcp/Acpa)×100 (%) により求められる。
流検出部31cは、ドライバーのアクセル操作に伴うア
クセル開度の変動状態を表すアクセル変動率haをアク
セルセンサ12からのアクセル開度検出値に基いて演算
し、このアクセル変動率haの値によって交通流の変化
を検出するようになっている。上記アクセル変動率ha
は、所定時間(例えば2分間)に得られたアクセル開度
検出値の算術平均である平均アクセル開度Acpaと、
この平均アクセル開度Acpaに基いて計算したアクセ
ル標準偏差σAcpとに基いて ha=(σAcp/Acpa)×100 (%) により求められる。
【0081】そして、上記走行環境判定手段30cは、
このアクセル変動率haの値が比較的小さい値であれば
交通流は穏やかな状態にあってドライバーがほぼ一定量
のアクセル操作を行っており、安定した走行環境にある
と判定し、上記アクセル変動率haの値が大きい程、交
通流の変動がより激しくドライバーがその交通流に対応
すべくアクセル開度を頻繁に変化させており、厳しい走
行環境にあると判定するようになっている。
このアクセル変動率haの値が比較的小さい値であれば
交通流は穏やかな状態にあってドライバーがほぼ一定量
のアクセル操作を行っており、安定した走行環境にある
と判定し、上記アクセル変動率haの値が大きい程、交
通流の変動がより激しくドライバーがその交通流に対応
すべくアクセル開度を頻繁に変化させており、厳しい走
行環境にあると判定するようになっている。
【0082】また、上記心理状態判定手段50cにおけ
るサンプリング時間設定部51cは、上記交通流検出部
31cにより求められたアクセル変動率haに対する心
拍ゆらぎ計測時間(サンプリング時間)thrのマップ
を有しており、上記交通流検出部31cから出力される
アクセル変動率haに基いて上記マップからサンプリン
グ時間thrを設定するようになっている。このマップ
は、後述の図12のステップSC6の図に示すように、
アクセル変動率haの小値側の範囲ではサンプリング時
間thrとして最大値(例えば120sec)の一定値
が与えられ、以後、上記アクセル変動率haが大きくな
る程短いサンプリング時間thrとなり、上記アクセル
変動率haの所定の大値側範囲でサンプリング時間th
rとして最小値(例えば20sec)が与えられるよう
になっている。つまり、走行環境が厳しくなる程、サン
プリング時間thrとして短い時間に変更設定されるよ
うになっている。
るサンプリング時間設定部51cは、上記交通流検出部
31cにより求められたアクセル変動率haに対する心
拍ゆらぎ計測時間(サンプリング時間)thrのマップ
を有しており、上記交通流検出部31cから出力される
アクセル変動率haに基いて上記マップからサンプリン
グ時間thrを設定するようになっている。このマップ
は、後述の図12のステップSC6の図に示すように、
アクセル変動率haの小値側の範囲ではサンプリング時
間thrとして最大値(例えば120sec)の一定値
が与えられ、以後、上記アクセル変動率haが大きくな
る程短いサンプリング時間thrとなり、上記アクセル
変動率haの所定の大値側範囲でサンプリング時間th
rとして最小値(例えば20sec)が与えられるよう
になっている。つまり、走行環境が厳しくなる程、サン
プリング時間thrとして短い時間に変更設定されるよ
うになっている。
【0083】−コントロールユニット10cの制御内容
− 以下、コントロールユニット10cでの制御内容を図1
2のフローチャートに基いて具体的に説明する。
− 以下、コントロールユニット10cでの制御内容を図1
2のフローチャートに基いて具体的に説明する。
【0084】まず、ステップSC1で制御タイミングに
なるごとに、ステップSC2でスロットル開度、アクセ
ル開度、車速値などの車両運動状態量の計測を行う。
なるごとに、ステップSC2でスロットル開度、アクセ
ル開度、車速値などの車両運動状態量の計測を行う。
【0085】次に、ステップSC3で上記アクセル開度
に基いてこれまでの所定時間内の平均アクセル開度Ac
paの計算を、ステップSC4でこの平均アクセル開度
Acpaの値に基いてアクセル標準偏差σAcpの計
算、および、ステップSC5で上記のAcpa,σAc
pの両値に基いてアクセル変動率haの計算をそれぞれ
行い、ステップSC6でこのアクセル変動率haの値に
基いてマップからサンプリング時間(心拍ゆらぎ計測時
間)thrを求める。そして、ステップSC7でこのサ
ンプリング時間thr内に得られた心拍データにより心
拍ゆらぎ量σhrを求め(図7参照)、この心拍ゆらぎ
量σhrをベースとした車両制御R1(図10参照)を
行う。
に基いてこれまでの所定時間内の平均アクセル開度Ac
paの計算を、ステップSC4でこの平均アクセル開度
Acpaの値に基いてアクセル標準偏差σAcpの計
算、および、ステップSC5で上記のAcpa,σAc
pの両値に基いてアクセル変動率haの計算をそれぞれ
行い、ステップSC6でこのアクセル変動率haの値に
基いてマップからサンプリング時間(心拍ゆらぎ計測時
間)thrを求める。そして、ステップSC7でこのサ
ンプリング時間thr内に得られた心拍データにより心
拍ゆらぎ量σhrを求め(図7参照)、この心拍ゆらぎ
量σhrをベースとした車両制御R1(図10参照)を
行う。
【0086】このフローチャート中、ステップSC3〜
ステップSC5が走行環境判定手段30cの交通流検出
部31cを、ステップSC6がサンプリング時間設定部
51cを、ステップSC7が心拍ゆらぎ量演算部52を
それぞれ構成している。
ステップSC5が走行環境判定手段30cの交通流検出
部31cを、ステップSC6がサンプリング時間設定部
51cを、ステップSC7が心拍ゆらぎ量演算部52を
それぞれ構成している。
【0087】−第3実施例の作用、効果−
上記構成の第3実施例の場合、心理状態判定手段50c
のサンプリング時間設定部51cにおいて、走行環境が
厳しい程、より短いサンプリング時間に変更されるた
め、第1実施例と同様に、穏やかな走行環境から厳しい
走行環境への変化に伴いドライバーの心理状態が緊張し
た不安定心理状態に変化した場合、その変化した心理状
態の判定を走行環境の変化に対応してより的確に、か
つ、迅速に行うことができ、その心理状態の変化に伴う
車両の運動特性の変更制御を、上記走行環境の変化に即
応して応答性よく行うことができる。
のサンプリング時間設定部51cにおいて、走行環境が
厳しい程、より短いサンプリング時間に変更されるた
め、第1実施例と同様に、穏やかな走行環境から厳しい
走行環境への変化に伴いドライバーの心理状態が緊張し
た不安定心理状態に変化した場合、その変化した心理状
態の判定を走行環境の変化に対応してより的確に、か
つ、迅速に行うことができ、その心理状態の変化に伴う
車両の運動特性の変更制御を、上記走行環境の変化に即
応して応答性よく行うことができる。
【0088】また、上記の走行環境の判定を交通流の状
態に基いて行いその状態が激しい程、サンプリング時間
をより短くしているため、第1実施例と同様に、ドライ
バーの心理状態が不安定化しやすい交通渋滞などへの交
通流の変化に対応して迅速な制御の切換を行うことがで
きる。しかも、上記の交通流の状態をアクセル変動率に
基いて検出しているため、その交通流の状態およびその
変化を的確に検出することができる上、ドライバーが交
通流の変化に対応すべく努力してアクセル操作を行って
いる状況において、車両の制御をその状況に適合するよ
う素早く変更することができる。
態に基いて行いその状態が激しい程、サンプリング時間
をより短くしているため、第1実施例と同様に、ドライ
バーの心理状態が不安定化しやすい交通渋滞などへの交
通流の変化に対応して迅速な制御の切換を行うことがで
きる。しかも、上記の交通流の状態をアクセル変動率に
基いて検出しているため、その交通流の状態およびその
変化を的確に検出することができる上、ドライバーが交
通流の変化に対応すべく努力してアクセル操作を行って
いる状況において、車両の制御をその状況に適合するよ
う素早く変更することができる。
【0089】なお、心理状態判定手段50cにおけるド
ライバーの心理状態の判定をドライバーの生体信号であ
る実際心拍数に基き、その心拍ゆらぎ量に基いて行うこ
とによる作用、効果、および、その心拍ゆらぎ量σhr
をベースとした車両制御R1による作用、効果は、本第
3実施例においても第1実施例と同様に得ることができ
る。
ライバーの心理状態の判定をドライバーの生体信号であ
る実際心拍数に基き、その心拍ゆらぎ量に基いて行うこ
とによる作用、効果、および、その心拍ゆらぎ量σhr
をベースとした車両制御R1による作用、効果は、本第
3実施例においても第1実施例と同様に得ることができ
る。
【0090】<第4実施例>
図13は、第4実施例のコントロールユニット10dの
構成を示すブロック図である。この第4実施例は、走行
環境を道路の屈曲状況により把握して、サンプリング時
間thrの変更設定を上記屈曲状況の判定結果に基いて
行うものであり、第1実施例と同様の車両に適用するも
のである(図2参照)。
構成を示すブロック図である。この第4実施例は、走行
環境を道路の屈曲状況により把握して、サンプリング時
間thrの変更設定を上記屈曲状況の判定結果に基いて
行うものであり、第1実施例と同様の車両に適用するも
のである(図2参照)。
【0091】上記コントロールユニット10dの基本的
な構成は、同図に示すように、第1実施例と同様に、基
本スロットル特性に基いてドライバーのアクセル操作に
対するアクセル開度を制御するスロットル制御手段21
と、走行環境を判定する走行環境判定手段30dと、こ
の走行環境判定手段30dの判定結果に基いて定めたサ
ンプリング時間内に心拍数検出手段40からの心拍数デ
ータによりドライバーの心理状態を判定する心理状態判
定手段50dと、この心理状態の判定結果に基いて上記
スロットル制御手段21での制御量の変更補正を行う制
御量変更手段63とを備えたものである。そして、この
第4実施例は上記の走行環境判定手段30d、心理状態
判定手段50d、および、制御量変更手段63の各内容
においてのみ第1実施例のものと異なるものである。こ
のため、第1実施例と同じ構成のものには第1実施例と
同一符号を付してその説明は省略し、異なる点について
のみ、以下、説明する。
な構成は、同図に示すように、第1実施例と同様に、基
本スロットル特性に基いてドライバーのアクセル操作に
対するアクセル開度を制御するスロットル制御手段21
と、走行環境を判定する走行環境判定手段30dと、こ
の走行環境判定手段30dの判定結果に基いて定めたサ
ンプリング時間内に心拍数検出手段40からの心拍数デ
ータによりドライバーの心理状態を判定する心理状態判
定手段50dと、この心理状態の判定結果に基いて上記
スロットル制御手段21での制御量の変更補正を行う制
御量変更手段63とを備えたものである。そして、この
第4実施例は上記の走行環境判定手段30d、心理状態
判定手段50d、および、制御量変更手段63の各内容
においてのみ第1実施例のものと異なるものである。こ
のため、第1実施例と同じ構成のものには第1実施例と
同一符号を付してその説明は省略し、異なる点について
のみ、以下、説明する。
【0092】−走行環境判定手段30dの構成−
上記走行環境判定手段30dは、道路状況を検出する道
路状況検出部32aを備えており、この道路状況検出部
32aで検出された道路状況によって走行環境を判定す
るようになっている。上記道路状況検出部32aは、ド
ライバーのステアリング操作に伴う操舵角の所定時間
(例えば30sec)内の舵角平均値Fstg30の値
によって道路状況を検出するようになっている。上記の
30秒舵角平均値Fstg30は、30sec内に得ら
れた舵角センサ14からの舵角検出値Fstg(i)を
そのデータ数で除することにより求められる。
路状況検出部32aを備えており、この道路状況検出部
32aで検出された道路状況によって走行環境を判定す
るようになっている。上記道路状況検出部32aは、ド
ライバーのステアリング操作に伴う操舵角の所定時間
(例えば30sec)内の舵角平均値Fstg30の値
によって道路状況を検出するようになっている。上記の
30秒舵角平均値Fstg30は、30sec内に得ら
れた舵角センサ14からの舵角検出値Fstg(i)を
そのデータ数で除することにより求められる。
【0093】そして、道路状況検出部32aでは上記3
0秒舵角平均値Fstg30が比較的小さい値であれば
ドライバーはほぼニュートラル付近のステアリング操作
を行っており道路状況はほぼ直線路であると検出し、走
行環境判定手段30dでは安定した走行環境にあると判
定する一方、上記30秒舵角平均値Fstg30の値が
大きい程、より大きいステアリング操作を行っており道
路状況はより厳しいカーブの屈曲路であると検出し、上
記走行環境判定手段30dでは厳しい走行環境にあると
判定するようになっている。なお、上記の所定時間(3
0sec)は、道路状況に対してドライバーが自己の意
思でステアリング操作をしている状況を検出するもので
あるため、第1〜第3実施例における交通流を検出する
ための時間範囲(2分間)よりも短い時間値が設定され
ている。
0秒舵角平均値Fstg30が比較的小さい値であれば
ドライバーはほぼニュートラル付近のステアリング操作
を行っており道路状況はほぼ直線路であると検出し、走
行環境判定手段30dでは安定した走行環境にあると判
定する一方、上記30秒舵角平均値Fstg30の値が
大きい程、より大きいステアリング操作を行っており道
路状況はより厳しいカーブの屈曲路であると検出し、上
記走行環境判定手段30dでは厳しい走行環境にあると
判定するようになっている。なお、上記の所定時間(3
0sec)は、道路状況に対してドライバーが自己の意
思でステアリング操作をしている状況を検出するもので
あるため、第1〜第3実施例における交通流を検出する
ための時間範囲(2分間)よりも短い時間値が設定され
ている。
【0094】−心理状態判定手段50dの構成−
心理状態判定手段50dは、上記走行環境判定手段30
dにより判定された走行環境に応じてサンプリング時間
を変更設定するサンプリング時間設定部51dと、この
サンプリング時間設定部51dにより設定されたサンプ
リング時間内に上記心拍数検出手段40の計測部44で
計測された実際心拍数のデータ群から平均心拍数hrを
演算する平均心拍数演算部54と、この平均心拍数に基
いてドライバーの心理状態を判定しこれを上記制御量変
更手段63に出力する判定部55とを備えている。つま
り、この実施例における心理状態判定手段50aは、ド
ライバーの生体信号として心拍信号を取り出し、その心
拍数の上記サンプリング時間内における平均心拍数の大
小によりドライバーの内面的緊張度合いを判定してドラ
イバーの心理状態を判定するようになっている。
dにより判定された走行環境に応じてサンプリング時間
を変更設定するサンプリング時間設定部51dと、この
サンプリング時間設定部51dにより設定されたサンプ
リング時間内に上記心拍数検出手段40の計測部44で
計測された実際心拍数のデータ群から平均心拍数hrを
演算する平均心拍数演算部54と、この平均心拍数に基
いてドライバーの心理状態を判定しこれを上記制御量変
更手段63に出力する判定部55とを備えている。つま
り、この実施例における心理状態判定手段50aは、ド
ライバーの生体信号として心拍信号を取り出し、その心
拍数の上記サンプリング時間内における平均心拍数の大
小によりドライバーの内面的緊張度合いを判定してドラ
イバーの心理状態を判定するようになっている。
【0095】上記サンプリング時間設定部51dは、上
記道路状況検出部32aにより求められた30秒舵角平
均値Fstg30に対する心拍演算基準時間(サンプリ
ング時間)thのマップを有しており、上記道路状況検
出部32aから出力される30秒舵角平均値Fstg3
0に基いて上記マップからサンプリング時間thを設定
するようになっている。このマップは、後述の図14の
ステップSD4の図に示すように、30秒舵角平均値F
stg30の小値側の範囲ではサンプリング時間thと
して最大値(例えば120sec)の一定値が与えら
れ、以後、上記Fstg30の値が大きくなる程短いサ
ンプリング時間thとなり、上記Fstg30の所定の
大値側範囲でサンプリング時間thとして最小値(例え
ば20sec)が与えられるようになっている。つま
り、屈曲状況が厳しくなる程、サンプリング時間thと
して短い時間に変更設定されるようになっている。
記道路状況検出部32aにより求められた30秒舵角平
均値Fstg30に対する心拍演算基準時間(サンプリ
ング時間)thのマップを有しており、上記道路状況検
出部32aから出力される30秒舵角平均値Fstg3
0に基いて上記マップからサンプリング時間thを設定
するようになっている。このマップは、後述の図14の
ステップSD4の図に示すように、30秒舵角平均値F
stg30の小値側の範囲ではサンプリング時間thと
して最大値(例えば120sec)の一定値が与えら
れ、以後、上記Fstg30の値が大きくなる程短いサ
ンプリング時間thとなり、上記Fstg30の所定の
大値側範囲でサンプリング時間thとして最小値(例え
ば20sec)が与えられるようになっている。つま
り、屈曲状況が厳しくなる程、サンプリング時間thと
して短い時間に変更設定されるようになっている。
【0096】また、上記平均心拍数演算部54では、上
記のサンプリング時間thを制御タイミングの時間間隔
で除することによりその制御タイミングごとに得られる
ドライバーの瞬時心拍数hri(i)のデータ数を計算
し、このデータhri(i)を算術平均することにより
平均心拍数hrが求められる。
記のサンプリング時間thを制御タイミングの時間間隔
で除することによりその制御タイミングごとに得られる
ドライバーの瞬時心拍数hri(i)のデータ数を計算
し、このデータhri(i)を算術平均することにより
平均心拍数hrが求められる。
【0097】さらに、上記判定部55では、この平均心
拍数hrと、所定の基準心拍数Shrとの比較により現
在のドライバーが安定心理状態にあるか否かを判定する
ようになっている。すなわち、判定部55において、平
均心拍数hrが上記基準心拍数Shrより大きい時、ド
ライバーは緊張状態にあり、上記平均心拍数hrが上記
基準心拍数Shrより小さい時、上記ドライバーはリラ
ックスした安定心理状態にあるとそれぞれ判定するよう
になっている。なお、上記基準心拍数Shrはドライバ
ーが安定心理状態で運転操作を行っている時の心拍数と
して種々の統計結果より予め設定してもよいし、車両挙
動の安定状態における個々のドライバーの心拍数を検出
して順次更新するようにしてもよい。
拍数hrと、所定の基準心拍数Shrとの比較により現
在のドライバーが安定心理状態にあるか否かを判定する
ようになっている。すなわち、判定部55において、平
均心拍数hrが上記基準心拍数Shrより大きい時、ド
ライバーは緊張状態にあり、上記平均心拍数hrが上記
基準心拍数Shrより小さい時、上記ドライバーはリラ
ックスした安定心理状態にあるとそれぞれ判定するよう
になっている。なお、上記基準心拍数Shrはドライバ
ーが安定心理状態で運転操作を行っている時の心拍数と
して種々の統計結果より予め設定してもよいし、車両挙
動の安定状態における個々のドライバーの心拍数を検出
して順次更新するようにしてもよい。
【0098】−制御量変更手段63の構成−
上記制御量変更手段63は、ドライバーが緊張状態に陥
っていると判定されたとき(平均心拍数hrが基準心拍
数Shrより大のとき)、スロットル制御手段21にお
けるスロットル特性をアクセル操作変動に対するスロッ
トル開度の変動量がより小さくなるよう制御量に補正係
数k(k<1.0)を乗じて変更補正するようになって
いる。つまり、道路の屈曲状況が厳しいとき、アクセル
操作に対するスロットルゲインがハイゲインにあるた
め、車両がドライバーのアクセル操作意図以上に加速し
て大きい遠心力が作用し驚いてアクセルの戻し操作を行
うことにより心理的緊張状態を招くような場合に、ドラ
イバーの心理状態を安定化させるようスロットル制御量
を低減補正するようになっている。一方、ドライバーの
心理状態が安定しているときは上記の補正係数kを1.
0と変更設定して本来の基本スロットル特性に基くスロ
ットル制御を行うようになっている。
っていると判定されたとき(平均心拍数hrが基準心拍
数Shrより大のとき)、スロットル制御手段21にお
けるスロットル特性をアクセル操作変動に対するスロッ
トル開度の変動量がより小さくなるよう制御量に補正係
数k(k<1.0)を乗じて変更補正するようになって
いる。つまり、道路の屈曲状況が厳しいとき、アクセル
操作に対するスロットルゲインがハイゲインにあるた
め、車両がドライバーのアクセル操作意図以上に加速し
て大きい遠心力が作用し驚いてアクセルの戻し操作を行
うことにより心理的緊張状態を招くような場合に、ドラ
イバーの心理状態を安定化させるようスロットル制御量
を低減補正するようになっている。一方、ドライバーの
心理状態が安定しているときは上記の補正係数kを1.
0と変更設定して本来の基本スロットル特性に基くスロ
ットル制御を行うようになっている。
【0099】−コントロールユニット10dの制御内容
− 以下、コントロールユニット10dでの制御内容を図1
4のフローチャートに基いて具体的に説明する。
− 以下、コントロールユニット10dでの制御内容を図1
4のフローチャートに基いて具体的に説明する。
【0100】まず、ステップSD1で制御タイミングに
なるごとに、ステップSD2でスロットル開度、アクセ
ル開度、舵角値などの車両運動状態量の計測を行う。
なるごとに、ステップSD2でスロットル開度、アクセ
ル開度、舵角値などの車両運動状態量の計測を行う。
【0101】次に、ステップSD3で上記舵角値に基い
てこれまでの30sec間の30秒舵角平均値Fstg
30の計算を行い、ステップSD4でこの30秒舵角平
均値Fstg30の値に基いてマップからサンプリング
時間(心拍演算基準時間)thを求める。そして、ステ
ップS57で今回の瞬時心拍数hriの計測を行い、ス
テップSD6で上記サンプリング時間th内の平均心拍
数hrの計算を行い、この平均心拍数hrをベースとし
た車両制御R2を行う。
てこれまでの30sec間の30秒舵角平均値Fstg
30の計算を行い、ステップSD4でこの30秒舵角平
均値Fstg30の値に基いてマップからサンプリング
時間(心拍演算基準時間)thを求める。そして、ステ
ップS57で今回の瞬時心拍数hriの計測を行い、ス
テップSD6で上記サンプリング時間th内の平均心拍
数hrの計算を行い、この平均心拍数hrをベースとし
た車両制御R2を行う。
【0102】この車両制御R2では、図15に示すよう
に、まず、ステップSD7で心拍制御タイミングか否か
を判別し、心拍制御タイミングでなければ後述の補正係
数kの新たな設定を行うことなくステップSD13に進
み前回の補正係数kに基き今回のスロットル開度θth
を求める。
に、まず、ステップSD7で心拍制御タイミングか否か
を判別し、心拍制御タイミングでなければ後述の補正係
数kの新たな設定を行うことなくステップSD13に進
み前回の補正係数kに基き今回のスロットル開度θth
を求める。
【0103】上記ステップSD7で心拍制御タイミング
にあれば、ステップSD8で上記ステップSD6の平均
心拍数hrが基準心拍数Shrより高いか否かの判別を
行い、平均心拍数hrが基準心拍数Shr以下であれば
ドライバーは安定心理状態にあり変更補正を戻すべくス
テップSD9で補正係数kに1.0を設定してステップ
SD13に進む。
にあれば、ステップSD8で上記ステップSD6の平均
心拍数hrが基準心拍数Shrより高いか否かの判別を
行い、平均心拍数hrが基準心拍数Shr以下であれば
ドライバーは安定心理状態にあり変更補正を戻すべくス
テップSD9で補正係数kに1.0を設定してステップ
SD13に進む。
【0104】上記ステップSD8で今回の平均心拍数h
rが上記基準心拍数Shrより高い場合、ステップSD
10でこれまでの補正係数kに0.9を乗じたものを今
回の補正係数kとする。そして、ステップSD11で今
回の補正係数kが予め設定された限界最小値(例えば
0.6)より小さいか否かを見て、0.6より小さけれ
ば上記ステップSD12で上記補正係数kを0.6とし
てステップSD13に進む一方、0.6より小さくなっ
ていなければ上記ステップSD12を飛ばしてステップ
SD13に進む。つまり、補正係数kが過度に小さくな
らないように制限し、アクセル操作に対するスロットル
開度の変動がドライバーの緊張状態の解消を図る以上に
過度に緩慢となる側に補正されないようにしている。
rが上記基準心拍数Shrより高い場合、ステップSD
10でこれまでの補正係数kに0.9を乗じたものを今
回の補正係数kとする。そして、ステップSD11で今
回の補正係数kが予め設定された限界最小値(例えば
0.6)より小さいか否かを見て、0.6より小さけれ
ば上記ステップSD12で上記補正係数kを0.6とし
てステップSD13に進む一方、0.6より小さくなっ
ていなければ上記ステップSD12を飛ばしてステップ
SD13に進む。つまり、補正係数kが過度に小さくな
らないように制限し、アクセル操作に対するスロットル
開度の変動がドライバーの緊張状態の解消を図る以上に
過度に緩慢となる側に補正されないようにしている。
【0105】そして、ステップSD13でアクセル開度
Acpの関数として与えられている基本スロットル開度
のマップf(Acp)に補正係数kを乗じて今回のスロ
ットル開度θthを求め、ステップSD14でこのスロ
ットル開度θthとなるようにアクチュエータ9を駆動
し、リターンする。
Acpの関数として与えられている基本スロットル開度
のマップf(Acp)に補正係数kを乗じて今回のスロ
ットル開度θthを求め、ステップSD14でこのスロ
ットル開度θthとなるようにアクチュエータ9を駆動
し、リターンする。
【0106】上記図14のフローチャート中、ステップ
SD3が走行環境判定手段30dの道路状況検出部32
aを、ステップSD4がサンプリング時間設定部51d
を、ステップSD5が心拍数検出手段40の計測部44
を、ステップSD6が心理状態判定手段50dの平均心
拍数演算部54をそれぞれ構成し、また、上記図15の
フローチャート中、ステップSD7,SD8が判定部5
5を、ステップSD9〜SD13が制御量変更手段63
を、ステップSD14がスロットル制御手段21をそれ
ぞれ構成している。
SD3が走行環境判定手段30dの道路状況検出部32
aを、ステップSD4がサンプリング時間設定部51d
を、ステップSD5が心拍数検出手段40の計測部44
を、ステップSD6が心理状態判定手段50dの平均心
拍数演算部54をそれぞれ構成し、また、上記図15の
フローチャート中、ステップSD7,SD8が判定部5
5を、ステップSD9〜SD13が制御量変更手段63
を、ステップSD14がスロットル制御手段21をそれ
ぞれ構成している。
【0107】−第4実施例の作用、効果−
上記構成の第4実施例の場合、心理状態判定手段50d
のサンプリング時間設定部51dにおいて、走行環境が
厳しい程、より短いサンプリング時間に変更されるた
め、第1実施例と同様に、穏やかな走行環境から厳しい
走行環境への変化に伴いドライバーの心理状態が緊張し
た不安定心理状態に変化した場合、その変化した心理状
態の判定を走行環境の変化に対応してより的確に、か
つ、迅速に行うことができ、その心理状態の変化に伴う
車両の運動特性の変更制御を、上記走行環境の変化に即
応して応答性よく行うことができる。
のサンプリング時間設定部51dにおいて、走行環境が
厳しい程、より短いサンプリング時間に変更されるた
め、第1実施例と同様に、穏やかな走行環境から厳しい
走行環境への変化に伴いドライバーの心理状態が緊張し
た不安定心理状態に変化した場合、その変化した心理状
態の判定を走行環境の変化に対応してより的確に、か
つ、迅速に行うことができ、その心理状態の変化に伴う
車両の運動特性の変更制御を、上記走行環境の変化に即
応して応答性よく行うことができる。
【0108】また、上記の走行環境の判定を道路の屈曲
状況に基いて行いその屈曲状況が厳しい程、サンプリン
グ時間をより短くしているため、ドライバーの心理状態
が不安定化しやすい屈曲路への道路状況の変化に対応し
て迅速な制御の切換を行うことができる。しかも、上記
道路の屈曲状況を30秒舵角平均値Fstg30に基い
て検出しているため、その屈曲状況およびその変化をド
ライバーのステアリング操作量に基いて的確に検出する
ことができる上、ドライバーがその屈曲路に対応すべく
努力してステアリング操作を行っている状況において、
車両の制御をその状況に適合するよう素早く変更するこ
とができる。
状況に基いて行いその屈曲状況が厳しい程、サンプリン
グ時間をより短くしているため、ドライバーの心理状態
が不安定化しやすい屈曲路への道路状況の変化に対応し
て迅速な制御の切換を行うことができる。しかも、上記
道路の屈曲状況を30秒舵角平均値Fstg30に基い
て検出しているため、その屈曲状況およびその変化をド
ライバーのステアリング操作量に基いて的確に検出する
ことができる上、ドライバーがその屈曲路に対応すべく
努力してステアリング操作を行っている状況において、
車両の制御をその状況に適合するよう素早く変更するこ
とができる。
【0109】さらに、心理状態判定手段50dにおける
ドライバーの心理状態の判定をドライバーの平均心拍数
に基いて行うようにしているため、ドライバーの心理状
態がリラックスして安定したものか緊張して不安定化し
たものかの判定を心拍ゆらぎ量に基いて行う場合と比べ
簡易に行うことができる。しかも、上記の判定のための
基準心拍数をその都度更新するようにした場合、個々の
ドライバーに応じて心理状態の判定のための基準を最適
なものにすることができ、判定の的確化を図ることがで
きる。
ドライバーの心理状態の判定をドライバーの平均心拍数
に基いて行うようにしているため、ドライバーの心理状
態がリラックスして安定したものか緊張して不安定化し
たものかの判定を心拍ゆらぎ量に基いて行う場合と比べ
簡易に行うことができる。しかも、上記の判定のための
基準心拍数をその都度更新するようにした場合、個々の
ドライバーに応じて心理状態の判定のための基準を最適
なものにすることができ、判定の的確化を図ることがで
きる。
【0110】そして、上記の平均心拍数hrをベースと
した車両制御R2によれば、ドライバーが心理的緊張状
態にあると判定されたとき、制御量変更手段63によっ
て、ドライバーによるアクセル操作変動に基くスロット
ル開度の変更がより緩慢となるよう制御量の変更が行わ
れるため、屈曲路における意図しない車両の加速変動に
起因する心理的緊張状態の誘発を防止することができ、
安定したステアリング操作を行なわせることができる。
これにより、ドライバーの心理状態を安定化させること
ができ、屈曲路における快適な走り感を維持することが
できる。一方、ドライバーの心理状態が安定状態にある
と判定されたとき、上記の変更された制御量が元に戻さ
れるよう変更され、これにより、アクセル操作に対する
車両の加速挙動などを敏感に反応させることができ、ド
ライバーの車両の挙動に対する要求に沿う制御を行うこ
とができる。
した車両制御R2によれば、ドライバーが心理的緊張状
態にあると判定されたとき、制御量変更手段63によっ
て、ドライバーによるアクセル操作変動に基くスロット
ル開度の変更がより緩慢となるよう制御量の変更が行わ
れるため、屈曲路における意図しない車両の加速変動に
起因する心理的緊張状態の誘発を防止することができ、
安定したステアリング操作を行なわせることができる。
これにより、ドライバーの心理状態を安定化させること
ができ、屈曲路における快適な走り感を維持することが
できる。一方、ドライバーの心理状態が安定状態にある
と判定されたとき、上記の変更された制御量が元に戻さ
れるよう変更され、これにより、アクセル操作に対する
車両の加速挙動などを敏感に反応させることができ、ド
ライバーの車両の挙動に対する要求に沿う制御を行うこ
とができる。
【0111】<第5実施例>
図16は、第5実施例のコントロールユニット10eの
構成を示すブロック図である。この第5実施例は、道路
の屈曲状況の検出を操舵速度に基いて行い、サンプリン
グ時間thrの変更設定を上記屈曲状況の検出結果に基
いて行うものであり、第1実施例と同様の車両に適用す
るものである(図2参照)。
構成を示すブロック図である。この第5実施例は、道路
の屈曲状況の検出を操舵速度に基いて行い、サンプリン
グ時間thrの変更設定を上記屈曲状況の検出結果に基
いて行うものであり、第1実施例と同様の車両に適用す
るものである(図2参照)。
【0112】上記コントロールユニット10eの基本的
な構成は、図16に示すように、第1実施例と同様の構
成を有しており、走行環境判定手段30e、および、心
理状態判定手段50eにおけるサンプリング時間設定部
51eの各内容においてのみ第1実施例のものと異なる
ものである。このため、第1実施例と同じ構成のものに
は第1実施例と同一符号を付してその説明は省略し、異
なる点についてのみ、以下、説明する。
な構成は、図16に示すように、第1実施例と同様の構
成を有しており、走行環境判定手段30e、および、心
理状態判定手段50eにおけるサンプリング時間設定部
51eの各内容においてのみ第1実施例のものと異なる
ものである。このため、第1実施例と同じ構成のものに
は第1実施例と同一符号を付してその説明は省略し、異
なる点についてのみ、以下、説明する。
【0113】上記走行環境判定手段30eは、第4実施
例と同様に、道路状況を検出する道路状況検出部32b
を備えており、この道路状況検出部32bで検出された
道路状況によって走行環境を判定するようになってい
る。上記道路状況検出部32bは、ドライバーのステア
リング操作における所定時間(例えば30sec)内の
操舵速度平均値dFstgaの値によって道路状況を検
出するようになっている。上記の操舵速度平均値dFs
tgaは、まず、舵角センサ14からの舵角検出値の今
回値から前回値を減じたものを1制御タイミングの時間
間隔で除することにより1制御タイミング間の操舵速度
dFstg(絶対値)を求め、次に、30sec間に得
られた複数の操舵速度dFstgをそのデータ数nで除
することにより求められる。
例と同様に、道路状況を検出する道路状況検出部32b
を備えており、この道路状況検出部32bで検出された
道路状況によって走行環境を判定するようになってい
る。上記道路状況検出部32bは、ドライバーのステア
リング操作における所定時間(例えば30sec)内の
操舵速度平均値dFstgaの値によって道路状況を検
出するようになっている。上記の操舵速度平均値dFs
tgaは、まず、舵角センサ14からの舵角検出値の今
回値から前回値を減じたものを1制御タイミングの時間
間隔で除することにより1制御タイミング間の操舵速度
dFstg(絶対値)を求め、次に、30sec間に得
られた複数の操舵速度dFstgをそのデータ数nで除
することにより求められる。
【0114】そして、道路状況検出部32bでは上記操
舵速度平均値dFstgaが比較的小さい値であればド
ライバーはゆっくりとした穏やかなステアリング操作を
行っており道路状況はほぼ直線路もしくは一定アールの
屈曲路であると検出し、走行環境判定手段30eでは安
定した走行環境にあると判定する一方、上記操舵速度平
均値dFstgaの値が大きい程、急激なステアリング
操作を行っており道路状況はよりアールの状態が急激に
変化するような厳しい屈曲路であると検出し、上記走行
環境判定手段30eでは厳しい走行環境にあると判定す
るようになっている。
舵速度平均値dFstgaが比較的小さい値であればド
ライバーはゆっくりとした穏やかなステアリング操作を
行っており道路状況はほぼ直線路もしくは一定アールの
屈曲路であると検出し、走行環境判定手段30eでは安
定した走行環境にあると判定する一方、上記操舵速度平
均値dFstgaの値が大きい程、急激なステアリング
操作を行っており道路状況はよりアールの状態が急激に
変化するような厳しい屈曲路であると検出し、上記走行
環境判定手段30eでは厳しい走行環境にあると判定す
るようになっている。
【0115】また、心理状態判定手段50eにおけるサ
ンプリング時間設定部51eは、上記道路状況検出部3
2bにより求められる操舵速度平均値dFstgaに対
する心拍ゆらぎ量計測時間(サンプリング時間)thr
のマップを有しており、上記道路状況検出部32bから
出力される操舵速度平均値dFstgaに基いて上記マ
ップからサンプリング時間thrを設定するようになっ
ている。このマップは、後述の図17のステップSE4
の図に示すように、操舵速度平均値dFstgaの小値
側の範囲ではサンプリング時間thrとして最大値(例
えば120sec)の一定値が与えられ、以後、上記d
Fstgaの値が大きくなる程短いサンプリング時間t
hとなり、上記dFstgaの所定の大値側範囲でサン
プリング時間thrとして最小値(例えば20sec)
が与えられるようになっている。つまり、屈曲状況が厳
しくなる程、サンプリング時間thrとして短い時間に
変更設定されるようになっている。
ンプリング時間設定部51eは、上記道路状況検出部3
2bにより求められる操舵速度平均値dFstgaに対
する心拍ゆらぎ量計測時間(サンプリング時間)thr
のマップを有しており、上記道路状況検出部32bから
出力される操舵速度平均値dFstgaに基いて上記マ
ップからサンプリング時間thrを設定するようになっ
ている。このマップは、後述の図17のステップSE4
の図に示すように、操舵速度平均値dFstgaの小値
側の範囲ではサンプリング時間thrとして最大値(例
えば120sec)の一定値が与えられ、以後、上記d
Fstgaの値が大きくなる程短いサンプリング時間t
hとなり、上記dFstgaの所定の大値側範囲でサン
プリング時間thrとして最小値(例えば20sec)
が与えられるようになっている。つまり、屈曲状況が厳
しくなる程、サンプリング時間thrとして短い時間に
変更設定されるようになっている。
【0116】−コントロールユニット10eの制御内容
− 以下、コントロールユニット10eでの制御内容を図1
7のフローチャートに基いて具体的に説明する。
− 以下、コントロールユニット10eでの制御内容を図1
7のフローチャートに基いて具体的に説明する。
【0117】まず、ステップSE1で制御タイミングに
なるごとに、ステップSE2でスロットル開度、アクセ
ル開度、舵角値などの車両運動状態量の計測を行う。
なるごとに、ステップSE2でスロットル開度、アクセ
ル開度、舵角値などの車両運動状態量の計測を行う。
【0118】次に、ステップSE3で上記舵角値に基い
てこれまでの所定時間内の操舵速度平均値dFstga
の計算を行い、ステップSE4でこの操舵速度平均値d
Fstgaの値に基いてマップからサンプリング時間
(心拍ゆらぎ計測時間)thrを求める。そして、ステ
ップSE5でこのサンプリング時間thr内に得られた
心拍データにより心拍ゆらぎ量σhrを求め(図7参
照)、この心拍ゆらぎ量σhrをベースとした車両制御
R1(図10参照)を行う。
てこれまでの所定時間内の操舵速度平均値dFstga
の計算を行い、ステップSE4でこの操舵速度平均値d
Fstgaの値に基いてマップからサンプリング時間
(心拍ゆらぎ計測時間)thrを求める。そして、ステ
ップSE5でこのサンプリング時間thr内に得られた
心拍データにより心拍ゆらぎ量σhrを求め(図7参
照)、この心拍ゆらぎ量σhrをベースとした車両制御
R1(図10参照)を行う。
【0119】このフローチャート中、ステップSE3が
走行環境判定手段30eの道路状況検出部32aを、ス
テップSE4がサンプリング時間設定部51eを、ステ
ップSE5が心拍ゆらぎ量演算部52をそれぞれ構成し
ている。
走行環境判定手段30eの道路状況検出部32aを、ス
テップSE4がサンプリング時間設定部51eを、ステ
ップSE5が心拍ゆらぎ量演算部52をそれぞれ構成し
ている。
【0120】−第5実施例の作用、効果−
上記構成の第5実施例の場合、心理状態判定手段50e
のサンプリング時間設定部51eにおいて、走行環境が
厳しい程、より短いサンプリング時間に変更されるた
め、第1実施例と同様に、穏やかな走行環境から厳しい
走行環境への変化に伴いドライバーの心理状態が緊張し
た不安定心理状態に変化した場合、その変化した心理状
態の判定を走行環境の変化に対応してより的確に、か
つ、迅速に行うことができ、その心理状態の変化に伴う
車両の運動特性の変更制御を、上記走行環境の変化に即
応して応答性よく行うことができる。
のサンプリング時間設定部51eにおいて、走行環境が
厳しい程、より短いサンプリング時間に変更されるた
め、第1実施例と同様に、穏やかな走行環境から厳しい
走行環境への変化に伴いドライバーの心理状態が緊張し
た不安定心理状態に変化した場合、その変化した心理状
態の判定を走行環境の変化に対応してより的確に、か
つ、迅速に行うことができ、その心理状態の変化に伴う
車両の運動特性の変更制御を、上記走行環境の変化に即
応して応答性よく行うことができる。
【0121】また、上記の走行環境の判定を道路の屈曲
状況に基いて行いその屈曲状況が厳しい程、サンプリン
グ時間をより短くしているため、第4実施例と同様に、
ドライバーの心理状態が不安定化しやすい屈曲路への道
路状況の変化に対応して迅速な制御の切換を行うことが
できる。しかも、上記道路の屈曲状況を操舵速度平均値
dFstgaに基いて検出しているため、その屈曲状況
およびその変化をドライバーのステアリング操作の緩急
に基いて的確に検出することができる上、ドライバーが
その屈曲路に対応すべく努力してステアリング操作を行
っている状況において、車両の制御をその状況に適合す
るよう素早く変更することができる。
状況に基いて行いその屈曲状況が厳しい程、サンプリン
グ時間をより短くしているため、第4実施例と同様に、
ドライバーの心理状態が不安定化しやすい屈曲路への道
路状況の変化に対応して迅速な制御の切換を行うことが
できる。しかも、上記道路の屈曲状況を操舵速度平均値
dFstgaに基いて検出しているため、その屈曲状況
およびその変化をドライバーのステアリング操作の緩急
に基いて的確に検出することができる上、ドライバーが
その屈曲路に対応すべく努力してステアリング操作を行
っている状況において、車両の制御をその状況に適合す
るよう素早く変更することができる。
【0122】なお、心理状態判定手段50eにおけるド
ライバーの心理状態の判定をドライバーの生体信号であ
る実際心拍数に基き、その心拍ゆらぎ量に基いて行うこ
とによる作用、効果、および、その心拍ゆらぎ量σhr
をベースとした車両制御R1による作用、効果は、本第
5実施例においても第1実施例と同様に得ることができ
る。
ライバーの心理状態の判定をドライバーの生体信号であ
る実際心拍数に基き、その心拍ゆらぎ量に基いて行うこ
とによる作用、効果、および、その心拍ゆらぎ量σhr
をベースとした車両制御R1による作用、効果は、本第
5実施例においても第1実施例と同様に得ることができ
る。
【0123】<第6実施例>
図18は、第6実施例のコントロールユニット10fで
の制御を示すフローチャートである。この第6実施例
は、道路の屈曲状況の検出を後述の90%舵角値に基い
て行い、サンプリング時間thrの変更設定をその検出
結果に基いて行うものであり、第1実施例と同様の車両
に適用するものである(図2参照)。
の制御を示すフローチャートである。この第6実施例
は、道路の屈曲状況の検出を後述の90%舵角値に基い
て行い、サンプリング時間thrの変更設定をその検出
結果に基いて行うものであり、第1実施例と同様の車両
に適用するものである(図2参照)。
【0124】上記コントロールユニット10eの基本的
な構成は、図16に示すように、第5実施例と同様の構
成を有しており、走行環境判定手段30fにおける道路
状況検出部32c、および、心理状態判定手段50fに
おけるサンプリング時間設定部51fの各内容において
のみ第5実施例のものと異なるものである。このため、
第1実施例と同じ構成のものには第5実施例と同一符号
を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ、以
下、説明する。
な構成は、図16に示すように、第5実施例と同様の構
成を有しており、走行環境判定手段30fにおける道路
状況検出部32c、および、心理状態判定手段50fに
おけるサンプリング時間設定部51fの各内容において
のみ第5実施例のものと異なるものである。このため、
第1実施例と同じ構成のものには第5実施例と同一符号
を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ、以
下、説明する。
【0125】上記道路状況検出部32cは、所定時間内
に検出した舵角値のデータFstg(i)(i=1〜
n)を大きい値から順に並べ換えたときに最大値側から
全データ数nの90%に対応する位置となる舵角値(9
0%舵角値ff90)の値によって道路状況を検出する
ようになっている。そして、道路状況検出部32cでは
90%舵角値ff90が比較的小さい値であれば道路状
況はほぼ直線路もしくは極めて大きいアールの屈曲路で
あると検出し、走行環境判定手段30fでは安定した走
行環境にあると判定する一方、上記90%舵角値ff9
0の値が大きい程、大きなステアリング操作を行ってお
り道路状況は極めて小さなアールの屈曲路もしくはアー
ル向きが急変動するような厳しい屈曲路であると検出
し、上記走行環境判定手段30fでは厳しい走行環境に
あると判定するようになっている。
に検出した舵角値のデータFstg(i)(i=1〜
n)を大きい値から順に並べ換えたときに最大値側から
全データ数nの90%に対応する位置となる舵角値(9
0%舵角値ff90)の値によって道路状況を検出する
ようになっている。そして、道路状況検出部32cでは
90%舵角値ff90が比較的小さい値であれば道路状
況はほぼ直線路もしくは極めて大きいアールの屈曲路で
あると検出し、走行環境判定手段30fでは安定した走
行環境にあると判定する一方、上記90%舵角値ff9
0の値が大きい程、大きなステアリング操作を行ってお
り道路状況は極めて小さなアールの屈曲路もしくはアー
ル向きが急変動するような厳しい屈曲路であると検出
し、上記走行環境判定手段30fでは厳しい走行環境に
あると判定するようになっている。
【0126】また上記サンプリング時間設定部51f
は、上記道路状況検出部32cにより求められる90%
舵角値ff90に対する心拍ゆらぎ量計測時間(サンプ
リング時間)thrのマップを有しており、上記道路状
況検出部32cから出力される90%舵角値ff90に
基いて上記マップからサンプリング時間thrを設定す
るようになっている。このマップは、後述の図18のス
テップSF4の図に示すように、90%舵角値ff90
の小値側の範囲ではサンプリング時間thrとして最大
値(例えば120sec)の一定値が与えられ、以後、
上記ff90の値が大きくなる程短いサンプリング時間
thとなり、上記ff90の所定の大値側範囲でサンプ
リング時間thrとして最小値(例えば20sec)が
与えられるようになっている。つまり、第5実施例と同
様に、屈曲状況が厳しくなる程、サンプリング時間th
rとして短い時間に変更設定されるようになっている。
は、上記道路状況検出部32cにより求められる90%
舵角値ff90に対する心拍ゆらぎ量計測時間(サンプ
リング時間)thrのマップを有しており、上記道路状
況検出部32cから出力される90%舵角値ff90に
基いて上記マップからサンプリング時間thrを設定す
るようになっている。このマップは、後述の図18のス
テップSF4の図に示すように、90%舵角値ff90
の小値側の範囲ではサンプリング時間thrとして最大
値(例えば120sec)の一定値が与えられ、以後、
上記ff90の値が大きくなる程短いサンプリング時間
thとなり、上記ff90の所定の大値側範囲でサンプ
リング時間thrとして最小値(例えば20sec)が
与えられるようになっている。つまり、第5実施例と同
様に、屈曲状況が厳しくなる程、サンプリング時間th
rとして短い時間に変更設定されるようになっている。
【0127】−コントロールユニット10fの制御内容
− 以下、コントロールユニット10fでの制御内容を図1
8のフローチャートに基いて具体的に説明する。
− 以下、コントロールユニット10fでの制御内容を図1
8のフローチャートに基いて具体的に説明する。
【0128】まず、ステップSF1で制御タイミングに
なるごとに、ステップSF2でスロットル開度、アクセ
ル開度、舵角値などの車両運動状態量の計測を行う。
なるごとに、ステップSF2でスロットル開度、アクセ
ル開度、舵角値などの車両運動状態量の計測を行う。
【0129】次に、ステップSF3で上記舵角値に基い
てこれまでの所定時間内の90%舵角値ff90を求
め、ステップSF4でこの90%舵角値ff90の値に
基いてマップからサンプリング時間(心拍ゆらぎ計測時
間)thrを求める。そして、ステップSF5でこのサ
ンプリング時間thr内に得られた心拍データにより心
拍ゆらぎ量σhrを求め(図7参照)、この心拍ゆらぎ
量σhrをベースとした車両制御R1(図10参照)を
行う。
てこれまでの所定時間内の90%舵角値ff90を求
め、ステップSF4でこの90%舵角値ff90の値に
基いてマップからサンプリング時間(心拍ゆらぎ計測時
間)thrを求める。そして、ステップSF5でこのサ
ンプリング時間thr内に得られた心拍データにより心
拍ゆらぎ量σhrを求め(図7参照)、この心拍ゆらぎ
量σhrをベースとした車両制御R1(図10参照)を
行う。
【0130】このフローチャート中、ステップSF3が
走行環境判定手段30fの道路状況検出部32cを、ス
テップSF4がサンプリング時間設定部51fを、ステ
ップSF5が心拍ゆらぎ量演算部52をそれぞれ構成し
ている。
走行環境判定手段30fの道路状況検出部32cを、ス
テップSF4がサンプリング時間設定部51fを、ステ
ップSF5が心拍ゆらぎ量演算部52をそれぞれ構成し
ている。
【0131】−第6実施例の作用、効果−
上記構成の第6実施例の場合、心理状態判定手段50f
のサンプリング時間設定部51fにおいて、走行環境が
厳しい程、より短いサンプリング時間に変更されるた
め、第1実施例と同様に、穏やかな走行環境から厳しい
走行環境への変化に伴いドライバーの心理状態が緊張し
た不安定心理状態に変化した場合、その変化した心理状
態の判定を走行環境の変化に対応してより的確に、か
つ、迅速に行うことができ、その心理状態の変化に伴う
車両の運動特性の変更制御を、上記走行環境の変化に即
応して応答性よく行うことができる。
のサンプリング時間設定部51fにおいて、走行環境が
厳しい程、より短いサンプリング時間に変更されるた
め、第1実施例と同様に、穏やかな走行環境から厳しい
走行環境への変化に伴いドライバーの心理状態が緊張し
た不安定心理状態に変化した場合、その変化した心理状
態の判定を走行環境の変化に対応してより的確に、か
つ、迅速に行うことができ、その心理状態の変化に伴う
車両の運動特性の変更制御を、上記走行環境の変化に即
応して応答性よく行うことができる。
【0132】また、上記の走行環境の判定を道路の屈曲
状況に基いて行いその屈曲状況が厳しい程、サンプリン
グ時間をより短くしているため、第4もしくは第5実施
例と同様に、ドライバーの心理状態が不安定化しやすい
屈曲路への道路状況の変化に対応して迅速な制御の切換
を行うことができる。しかも、上記道路の屈曲状況を9
0%舵角値ff90に基いて検出しているため、その屈
曲アールが厳しい、もしくは、屈曲アールの向きが交互
に変化するような複雑な屈曲状況を的確に的確に検出す
ることができる。すなわち、90%舵角値ff90を用
いれば、屈曲状況の変化に対して第4もしくは第5実施
例における算術平均値よりも大きな値となってあらわれ
るため、より複雑な屈曲状況の検出が可能となる。ま
た、100%舵角値、すなわち、最大値を除外している
ため、局所的な道路状況に起因するノイズ的なものが検
出結果に反映されるのを防止することができる。
状況に基いて行いその屈曲状況が厳しい程、サンプリン
グ時間をより短くしているため、第4もしくは第5実施
例と同様に、ドライバーの心理状態が不安定化しやすい
屈曲路への道路状況の変化に対応して迅速な制御の切換
を行うことができる。しかも、上記道路の屈曲状況を9
0%舵角値ff90に基いて検出しているため、その屈
曲アールが厳しい、もしくは、屈曲アールの向きが交互
に変化するような複雑な屈曲状況を的確に的確に検出す
ることができる。すなわち、90%舵角値ff90を用
いれば、屈曲状況の変化に対して第4もしくは第5実施
例における算術平均値よりも大きな値となってあらわれ
るため、より複雑な屈曲状況の検出が可能となる。ま
た、100%舵角値、すなわち、最大値を除外している
ため、局所的な道路状況に起因するノイズ的なものが検
出結果に反映されるのを防止することができる。
【0133】なお、心理状態判定手段50fにおけるド
ライバーの心理状態の判定をドライバーの生体信号であ
る実際心拍数に基き、その心拍ゆらぎ量に基いて行うこ
とによる作用、効果、および、その心拍ゆらぎ量σhr
をベースとした車両制御R1による作用、効果は、本第
6実施例においても第1実施例と同様に得ることができ
る。
ライバーの心理状態の判定をドライバーの生体信号であ
る実際心拍数に基き、その心拍ゆらぎ量に基いて行うこ
とによる作用、効果、および、その心拍ゆらぎ量σhr
をベースとした車両制御R1による作用、効果は、本第
6実施例においても第1実施例と同様に得ることができ
る。
【0134】<第7実施例>
図19は、第7実施例のコントロールユニット10gの
構成を示すブロック図である。この第7実施例は、走行
環境の判定を気象条件、特に降雪、路面の凍結などの状
態に基いて行い、サンプリング時間thrの変更設定を
その気象条件の判定結果に基いて行うものであり、第1
実施例と同様の車両に適用するものである(図2参
照)。
構成を示すブロック図である。この第7実施例は、走行
環境の判定を気象条件、特に降雪、路面の凍結などの状
態に基いて行い、サンプリング時間thrの変更設定を
その気象条件の判定結果に基いて行うものであり、第1
実施例と同様の車両に適用するものである(図2参
照)。
【0135】上記コントロールユニット10gの基本的
な構成は、図19に示すように、第1実施例と同様の構
成を有しており、走行環境判定手段30g、および、心
理状態判定手段50gにおけるサンプリング時間設定部
51gの各内容においてのみ第1実施例のものと異なる
ものである。このため、第1実施例と同じ構成のものに
は第1実施例と同一符号を付してその説明は省略し、異
なる点についてのみ、以下、説明する。
な構成は、図19に示すように、第1実施例と同様の構
成を有しており、走行環境判定手段30g、および、心
理状態判定手段50gにおけるサンプリング時間設定部
51gの各内容においてのみ第1実施例のものと異なる
ものである。このため、第1実施例と同じ構成のものに
は第1実施例と同一符号を付してその説明は省略し、異
なる点についてのみ、以下、説明する。
【0136】上記走行環境判定手段30gは、第4実施
例などと同様に、道路状況を検出する道路状況検出部3
2dを備えており、この道路状況検出部32dで検出さ
れた道路状況によって走行環境を判定するようになって
いる。上記道路状況検出部32dは、まず、吸気温セン
サ15からの大気温度Tairの検出値とワイパスイッ
チ(ワイパSW)17のON・OFFとから降雪中か否
かを検出し、降雪中もしくは非降雪中の双方において地
表温センサ16からの地表温度Terの検出値から路面
の凍結状況、ドライもしくはウェットの状況などを検出
するようになっている。すなわち、降雪中である場合、
地表温度Terが0℃以上であれば路面はウェットな融
雪路となって不安定な道路状況にあると検出して厳しい
走行環境にあると判定する一方、上記地表温度Terが
−10℃より低ければ雪が締まった状態で安定した道路
状況にあると検出して安定した走行環境にあると判定す
るようになっている。また、非降雪中である場合、地表
温度Terが0℃以上であれば路面はドライな路面とな
って安定した道路状況にあると検出して安定した走行環
境にあると判定する一方、上記地表温度Terが−10
℃より低ければ路面が部分的に凍結した不安定な道路状
況にあると検出して厳しい走行環境にあると判定するよ
うになっている。
例などと同様に、道路状況を検出する道路状況検出部3
2dを備えており、この道路状況検出部32dで検出さ
れた道路状況によって走行環境を判定するようになって
いる。上記道路状況検出部32dは、まず、吸気温セン
サ15からの大気温度Tairの検出値とワイパスイッ
チ(ワイパSW)17のON・OFFとから降雪中か否
かを検出し、降雪中もしくは非降雪中の双方において地
表温センサ16からの地表温度Terの検出値から路面
の凍結状況、ドライもしくはウェットの状況などを検出
するようになっている。すなわち、降雪中である場合、
地表温度Terが0℃以上であれば路面はウェットな融
雪路となって不安定な道路状況にあると検出して厳しい
走行環境にあると判定する一方、上記地表温度Terが
−10℃より低ければ雪が締まった状態で安定した道路
状況にあると検出して安定した走行環境にあると判定す
るようになっている。また、非降雪中である場合、地表
温度Terが0℃以上であれば路面はドライな路面とな
って安定した道路状況にあると検出して安定した走行環
境にあると判定する一方、上記地表温度Terが−10
℃より低ければ路面が部分的に凍結した不安定な道路状
況にあると検出して厳しい走行環境にあると判定するよ
うになっている。
【0137】また、心理状態判定手段50gにおけるサ
ンプリング時間設定部51gは、上記道路状況検出部3
2dにより求められる降雪中および非降雪中のそれぞれ
について地表温度Terに対する心拍ゆらぎ量計測時間
(サンプリング時間)thrのマップを有しており、上
記道路状況検出部32dから出力される気象条件検出結
果に基いて上記マップからサンプリング時間thrを設
定するようになっている。降雪中におけるマップは、後
述の図20のステップSG8の図に示すように、地表温
度Terの−10℃より低い側の範囲ではサンプリング
時間thrとして標準値tnormal(例えば60s
ec)の一定値が与えられ、以後、上記Terの値が高
くなる程短いサンプリング時間thとなり、上記Ter
が0℃より高い側の範囲でサンプリング時間thrとし
て最小値(例えば20sec)が与えられるようになっ
ている。一方、非降雪中におけるマップは、図20のス
テップSG9の図に示すように、地表温度Terの−1
0℃より低い側の範囲ではサンプリング時間thrとし
て最小値(例えば20sec)が与えられ、以後、上記
Terの値が高くなる程長いサンプリング時間thとな
り、上記Terが0℃より高い側の範囲でサンプリング
時間thrとして上記標準値tnormalが与えられ
るようになっている。つまり、降雪中と非降雪中とで地
表温度Terに対するサンプリング時間thrの特性は
逆の傾向となるものの、いずれも、路面状況が厳しくな
る程、サンプリング時間thrとして短い時間に変更設
定されるようになっている。
ンプリング時間設定部51gは、上記道路状況検出部3
2dにより求められる降雪中および非降雪中のそれぞれ
について地表温度Terに対する心拍ゆらぎ量計測時間
(サンプリング時間)thrのマップを有しており、上
記道路状況検出部32dから出力される気象条件検出結
果に基いて上記マップからサンプリング時間thrを設
定するようになっている。降雪中におけるマップは、後
述の図20のステップSG8の図に示すように、地表温
度Terの−10℃より低い側の範囲ではサンプリング
時間thrとして標準値tnormal(例えば60s
ec)の一定値が与えられ、以後、上記Terの値が高
くなる程短いサンプリング時間thとなり、上記Ter
が0℃より高い側の範囲でサンプリング時間thrとし
て最小値(例えば20sec)が与えられるようになっ
ている。一方、非降雪中におけるマップは、図20のス
テップSG9の図に示すように、地表温度Terの−1
0℃より低い側の範囲ではサンプリング時間thrとし
て最小値(例えば20sec)が与えられ、以後、上記
Terの値が高くなる程長いサンプリング時間thとな
り、上記Terが0℃より高い側の範囲でサンプリング
時間thrとして上記標準値tnormalが与えられ
るようになっている。つまり、降雪中と非降雪中とで地
表温度Terに対するサンプリング時間thrの特性は
逆の傾向となるものの、いずれも、路面状況が厳しくな
る程、サンプリング時間thrとして短い時間に変更設
定されるようになっている。
【0138】なお、上記地表温センサ16は赤外線を用
いた放射温度計によって構成されている。
いた放射温度計によって構成されている。
【0139】−コントロールユニット10gの制御内容
− 以下、コントロールユニット10gでの制御内容を図2
0のフローチャートに基いて具体的に説明する。
− 以下、コントロールユニット10gでの制御内容を図2
0のフローチャートに基いて具体的に説明する。
【0140】まず、ステップSG1で制御タイミングに
なるごとに、ステップSG2でスロットル開度、アクセ
ル開度などの車両運動状態量の計測を行う。
なるごとに、ステップSG2でスロットル開度、アクセ
ル開度などの車両運動状態量の計測を行う。
【0141】次に、ステップSG3で上記吸気温センサ
15から大気温度Tairの計測を、ステップSG4で
地表温センサ16から地表温度Terの計測を行う。そ
してステップSG5で上記大気温度Tairが2℃以下
にあるか否かの判別を行い、2℃より高ければ雪を考慮
する必要のない気象条件であるとしてステップSG6で
サンプリング時間thrに標準値tnormalを設定
してステップSG10に進む。
15から大気温度Tairの計測を、ステップSG4で
地表温センサ16から地表温度Terの計測を行う。そ
してステップSG5で上記大気温度Tairが2℃以下
にあるか否かの判別を行い、2℃より高ければ雪を考慮
する必要のない気象条件であるとしてステップSG6で
サンプリング時間thrに標準値tnormalを設定
してステップSG10に進む。
【0142】上記ステップSG5で大気温度Tairが
2℃以下であれば雪を考慮する必要があり、ステップS
G7でワイパSW17がONであるか否かにより降雪中
であるか非降雪中であるかを判別する。そして、ONで
あれば降雪中であるとしてステップSG8に、OFFで
あれば非降雪中であるとしてステップSG9にそれぞれ
進む。
2℃以下であれば雪を考慮する必要があり、ステップS
G7でワイパSW17がONであるか否かにより降雪中
であるか非降雪中であるかを判別する。そして、ONで
あれば降雪中であるとしてステップSG8に、OFFで
あれば非降雪中であるとしてステップSG9にそれぞれ
進む。
【0143】ステップSG8では降雪中におけるマップ
から上記地表温度Terの値に基いてサンプリング時間
thrを求めてステップSG10に進む。一方、ステッ
プSG9に進んだ場合は非降雪中におけるマップから上
記地表温度Terの値に基いてサンプリング時間thr
を求めてステップSG10に進む。
から上記地表温度Terの値に基いてサンプリング時間
thrを求めてステップSG10に進む。一方、ステッ
プSG9に進んだ場合は非降雪中におけるマップから上
記地表温度Terの値に基いてサンプリング時間thr
を求めてステップSG10に進む。
【0144】そして、ステップSG10でこれらのサン
プリング時間thr内に得られた心拍データにより心拍
ゆらぎ量σhrを求め(図7参照)、この心拍ゆらぎ量
σhrをベースとした車両制御R1(図10参照)を行
う。
プリング時間thr内に得られた心拍データにより心拍
ゆらぎ量σhrを求め(図7参照)、この心拍ゆらぎ量
σhrをベースとした車両制御R1(図10参照)を行
う。
【0145】このフローチャート中、ステップSG3〜
SG5およびSG7が走行環境判定手段30gの道路状
況検出部32dを、ステップSG6,SG8,SG9が
サンプリング時間設定部51gを、ステップSG10が
心拍ゆらぎ量演算部52をそれぞれ構成している。
SG5およびSG7が走行環境判定手段30gの道路状
況検出部32dを、ステップSG6,SG8,SG9が
サンプリング時間設定部51gを、ステップSG10が
心拍ゆらぎ量演算部52をそれぞれ構成している。
【0146】−第7実施例の作用、効果−
上記構成の第7実施例の場合、心理状態判定手段50g
のサンプリング時間設定部51gにおいて、走行環境が
厳しい程、より短いサンプリング時間に変更されるた
め、第1実施例と同様に、安定した走行環境から厳しい
走行環境への変化に伴いドライバーの心理状態が緊張し
た不安定心理状態に変化した場合、その変化した心理状
態の判定を走行環境の変化に対応してより的確に、か
つ、迅速に行うことができ、その心理状態の変化に伴う
車両の運動特性の変更制御を、上記走行環境の変化に速
応して応答性よく行うことができる。
のサンプリング時間設定部51gにおいて、走行環境が
厳しい程、より短いサンプリング時間に変更されるた
め、第1実施例と同様に、安定した走行環境から厳しい
走行環境への変化に伴いドライバーの心理状態が緊張し
た不安定心理状態に変化した場合、その変化した心理状
態の判定を走行環境の変化に対応してより的確に、か
つ、迅速に行うことができ、その心理状態の変化に伴う
車両の運動特性の変更制御を、上記走行環境の変化に速
応して応答性よく行うことができる。
【0147】また、上記の走行環境の判定を道路条件の
中でも特にドライバーを緊張状態に陥れる雪道や凍結路
などの路面状況に基いて行いその路面状況が厳しい程、
サンプリング時間をより短くしているため、このような
路面条件の変化に対応して迅速な制御の切換を行うこと
ができる。しかも、上記道路状況を大気温度Tair、
地表温度Ter、および、ワイパSWのON・OFFな
どの気象状態量に基いて簡易にかつ的確に検出して上記
サンプリング時間thrの変更設定、ひいては、ドライ
バーの心理状態の判定を的確かつ迅速に行うことができ
る。
中でも特にドライバーを緊張状態に陥れる雪道や凍結路
などの路面状況に基いて行いその路面状況が厳しい程、
サンプリング時間をより短くしているため、このような
路面条件の変化に対応して迅速な制御の切換を行うこと
ができる。しかも、上記道路状況を大気温度Tair、
地表温度Ter、および、ワイパSWのON・OFFな
どの気象状態量に基いて簡易にかつ的確に検出して上記
サンプリング時間thrの変更設定、ひいては、ドライ
バーの心理状態の判定を的確かつ迅速に行うことができ
る。
【0148】なお、心理状態判定手段50gにおけるド
ライバーの心理状態の判定をドライバーの生体信号であ
る実際心拍数に基き、その心拍ゆらぎ量に基いて行うこ
とによる作用、効果、および、その心拍ゆらぎ量σhr
をベースとした車両制御R1による作用、効果は、本第
7実施例においても第1実施例と同様に得ることができ
る。
ライバーの心理状態の判定をドライバーの生体信号であ
る実際心拍数に基き、その心拍ゆらぎ量に基いて行うこ
とによる作用、効果、および、その心拍ゆらぎ量σhr
をベースとした車両制御R1による作用、効果は、本第
7実施例においても第1実施例と同様に得ることができ
る。
【0149】<他の態様>
なお、本発明は上記第1〜第7実施例に限定されるもの
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
すなわち、上記第1〜第7実施例では、心拍ゆらぎ量も
しくは平均心拍数をベースとした車両制御としてスロッ
トル制御を例示したが、これに限らず、例えば4輪操舵
車の後輪転舵角制御、もしくは、オートマチックトラン
スミッションの変速制御などに適用してもよい。例え
ば、ドライバーの心理状態が緊張状態に陥った場合に
は、前輪転舵角に対する後輪転舵角の転舵比をより安定
側に変更補正、すなわち、逆位相であればニュートラル
に復元し同位相にあればより同位相を強める側に変更補
正するよう、後輪操舵装置のモータに対する制御量を変
更補正すればよい。
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
すなわち、上記第1〜第7実施例では、心拍ゆらぎ量も
しくは平均心拍数をベースとした車両制御としてスロッ
トル制御を例示したが、これに限らず、例えば4輪操舵
車の後輪転舵角制御、もしくは、オートマチックトラン
スミッションの変速制御などに適用してもよい。例え
ば、ドライバーの心理状態が緊張状態に陥った場合に
は、前輪転舵角に対する後輪転舵角の転舵比をより安定
側に変更補正、すなわち、逆位相であればニュートラル
に復元し同位相にあればより同位相を強める側に変更補
正するよう、後輪操舵装置のモータに対する制御量を変
更補正すればよい。
【0150】第1〜第3実施例のいずれかにおいて、車
速変動率、アクセル変動率、および、アクセル踏み速度
の内の2以上の運動状態量を組み合わせて交通流検出部
31a〜31cにおける交通流の検出を行ってもよい。
速変動率、アクセル変動率、および、アクセル踏み速度
の内の2以上の運動状態量を組み合わせて交通流検出部
31a〜31cにおける交通流の検出を行ってもよい。
【0151】第4〜第6実施例のいずれかにおいて、舵
角平均値、操舵速度、および、90%舵角値の内の2以
上の運動状態量を組み合わせて道路状況検出部32a〜
32cにおける道路状況の検出を行ってもよい。加え
て、第7実施例の道路状況検出部32dにおける内容を
付加してもよい。
角平均値、操舵速度、および、90%舵角値の内の2以
上の運動状態量を組み合わせて道路状況検出部32a〜
32cにおける道路状況の検出を行ってもよい。加え
て、第7実施例の道路状況検出部32dにおける内容を
付加してもよい。
【0152】また、第6実施例では、道路状況検出部に
おける道路状況の検出を90%舵角値により行っている
が、これに限らず、例えば90%操舵速度により行って
もよい。
おける道路状況の検出を90%舵角値により行っている
が、これに限らず、例えば90%操舵速度により行って
もよい。
【0153】さらに、第7実施例では、特に降雪に関す
る気象条件により走行環境の判定およびサンプリング時
間の変更設定を行ったが、これに限らず、他の気象条件
により走行環境の判定などを行ってもよい。例えば、フ
ォグランプスイッチのON・OFFにより走行路に霧が
発生しているか否かを検出し、ONであれば霧が発生し
て厳しい走行環境にあるとしてサンプリング時間の短縮
を行ってもよい。また、車両に作用するヨーレイトを舵
角で除したヨーゲインの値に基いて、車両に対して横風
が作用しているか否かを検出し、舵角が小値であるにも
拘らず大きい値のヨーゲインが発生していれば横風が車
両に作用して厳しい走行環境にあるとしてサンプリング
時間の短縮を行うにしてもよい。
る気象条件により走行環境の判定およびサンプリング時
間の変更設定を行ったが、これに限らず、他の気象条件
により走行環境の判定などを行ってもよい。例えば、フ
ォグランプスイッチのON・OFFにより走行路に霧が
発生しているか否かを検出し、ONであれば霧が発生し
て厳しい走行環境にあるとしてサンプリング時間の短縮
を行ってもよい。また、車両に作用するヨーレイトを舵
角で除したヨーゲインの値に基いて、車両に対して横風
が作用しているか否かを検出し、舵角が小値であるにも
拘らず大きい値のヨーゲインが発生していれば横風が車
両に作用して厳しい走行環境にあるとしてサンプリング
時間の短縮を行うにしてもよい。
【0154】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における車両の制御装置によれば、走行環境判定手段
により判定された走行環境に応じて心理状態判定手段の
サンプリング時間設定部でサンプリング時間を変更する
ようにしているため、走行環境の変化に伴いドライバー
の心理状態が変化した場合、その変化した心理状態の判
定を走行環境に応じて応答性よく行うことができる。こ
のため、制御量変更手段によるドライバーの心理状態に
応じた制御量の変更を走行環境の変化に対応して応答性
よく行うことができる。また、心理状態判定手段でのド
ライバーの心理状態の判定を心拍数検出手段により検出
されたドライバーの実際心拍数に基いて客観的に行うこ
とができる。
明における車両の制御装置によれば、走行環境判定手段
により判定された走行環境に応じて心理状態判定手段の
サンプリング時間設定部でサンプリング時間を変更する
ようにしているため、走行環境の変化に伴いドライバー
の心理状態が変化した場合、その変化した心理状態の判
定を走行環境に応じて応答性よく行うことができる。こ
のため、制御量変更手段によるドライバーの心理状態に
応じた制御量の変更を走行環境の変化に対応して応答性
よく行うことができる。また、心理状態判定手段でのド
ライバーの心理状態の判定を心拍数検出手段により検出
されたドライバーの実際心拍数に基いて客観的に行うこ
とができる。
【0155】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、走行環境判定手段に
おいて交通流検出部で検出された交通流の状態によって
走行環境を判定し、この検出された交通流の状態が厳し
い程短いサンプリング時間をサンプリング時間設定部で
変更設定するようにしているため、交通流の状態が厳し
いような走行環境に変化し、それに伴いドライバーの心
理状態が急変しても、心理状態判定手段でその変化を応
答性よく判定することができ、その心理状態の変化に伴
う制御量の変更制御を迅速に行うことができる。
1記載の発明による効果に加えて、走行環境判定手段に
おいて交通流検出部で検出された交通流の状態によって
走行環境を判定し、この検出された交通流の状態が厳し
い程短いサンプリング時間をサンプリング時間設定部で
変更設定するようにしているため、交通流の状態が厳し
いような走行環境に変化し、それに伴いドライバーの心
理状態が急変しても、心理状態判定手段でその変化を応
答性よく判定することができ、その心理状態の変化に伴
う制御量の変更制御を迅速に行うことができる。
【0156】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
2記載の発明による効果に加えて、交通流検出部におい
て、車速変動率、アクセル変動率、および、アクセル踏
み速度の各運動状態量の内の少なくとも1つに基いて交
通流の変化を検出するようにしているため、交通流の変
化に車両を対応させるべくドライバーがアクセル操作し
た結果に基いて交通流の状態を的確に検出することがで
き、この交通流の状態により走行環境の判定を的確に行
うことができる。
2記載の発明による効果に加えて、交通流検出部におい
て、車速変動率、アクセル変動率、および、アクセル踏
み速度の各運動状態量の内の少なくとも1つに基いて交
通流の変化を検出するようにしているため、交通流の変
化に車両を対応させるべくドライバーがアクセル操作し
た結果に基いて交通流の状態を的確に検出することがで
き、この交通流の状態により走行環境の判定を的確に行
うことができる。
【0157】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、走行環境判定手段に
おいて道路状況検出部で検出された道路状況の変化によ
って走行環境を判定し、この検出された道路状況が厳し
い程短いサンプリング時間をサンプリング時間設定部で
変更設定するようにしているため、道路の屈曲状況や勾
配状況などの道路状況が厳しいような走行環境におい
て、それに伴いドライバーの心理状態が急変しても、心
理状態判定手段でその変化を応答性よく判定することが
でき、その心理状態の変化に伴う制御量の変更制御を迅
速に行うことができる。
1記載の発明による効果に加えて、走行環境判定手段に
おいて道路状況検出部で検出された道路状況の変化によ
って走行環境を判定し、この検出された道路状況が厳し
い程短いサンプリング時間をサンプリング時間設定部で
変更設定するようにしているため、道路の屈曲状況や勾
配状況などの道路状況が厳しいような走行環境におい
て、それに伴いドライバーの心理状態が急変しても、心
理状態判定手段でその変化を応答性よく判定することが
でき、その心理状態の変化に伴う制御量の変更制御を迅
速に行うことができる。
【0158】また、請求項5記載の発明によれば、上記
請求項4記載の発明による効果に加えて、道路状況検出
部において、操舵角平均値、操舵速度、および、所定時
間内操舵角検出値の90%値の内の少なくとも1つの運
動状態量に基いて道路の屈曲状況が検出するようにして
いるため、道路の屈曲状況を的確に検出することがで
き、この道路状況の変化により走行環境の判定を的確に
行うことができる。
請求項4記載の発明による効果に加えて、道路状況検出
部において、操舵角平均値、操舵速度、および、所定時
間内操舵角検出値の90%値の内の少なくとも1つの運
動状態量に基いて道路の屈曲状況が検出するようにして
いるため、道路の屈曲状況を的確に検出することがで
き、この道路状況の変化により走行環境の判定を的確に
行うことができる。
【0159】さらに、請求項6記載の発明によれば、上
記請求項1記載の発明による効果に加えて、心理状態判
定手段でのドライバーの心理状態の判定を、心拍変動に
基づいてより客観的かつ的確に行うことができる。
記請求項1記載の発明による効果に加えて、心理状態判
定手段でのドライバーの心理状態の判定を、心拍変動に
基づいてより客観的かつ的確に行うことができる。
【0160】加えて、請求項7記載の発明によれば、上
記請求項1記載の発明による効果に加えて、心理状態判
定手段でのドライバーの心理状態の判定を、心拍数デー
タの統計的処理により的確に行うことができる。
記請求項1記載の発明による効果に加えて、心理状態判
定手段でのドライバーの心理状態の判定を、心拍数デー
タの統計的処理により的確に行うことができる。
【図1】各請求項に記載の発明を示すブロック図であ
る。
る。
【図2】第1〜第7実施例が適用される車両の模式図で
ある。
ある。
【図3】第1〜第3実施例のコントロールユニットのブ
ロック図である。
ロック図である。
【図4】心拍数検出手段を示す構成図である。
【図5】ドライバーの心電位と時間との関係図である。
【図6】ドライバーの心拍数を計測するためのフローチ
ャートである。
ャートである。
【図7】ドライバーの心拍ゆらぎ量を求めるためのフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図8】スロットル制御の目標値に対する制御値の比率
と時間との関係図である。
と時間との関係図である。
【図9】第1実施例のコントロールユニットによる制御
のフローチャートである。
のフローチャートである。
【図10】心拍ゆらぎ量をベースとした車両制御のフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図11】第2実施例のコントロールユニットによる制
御のフローチャートである。
御のフローチャートである。
【図12】第3実施例のコントロールユニットによる制
御のフローチャートである。
御のフローチャートである。
【図13】第4実施例のコントロールユニットのブロッ
ク図である。
ク図である。
【図14】第4実施例のコントロールユニットによる制
御のフローチャートである。
御のフローチャートである。
【図15】平均心拍数をベースとした車両制御のフロー
チャートである。
チャートである。
【図16】第5および第6実施例のコントロールユニッ
トのブロック図である。
トのブロック図である。
【図17】第5実施例のコントロールユニットによる制
御のフローチャートである。
御のフローチャートである。
【図18】第6実施例のコントロールユニットによる制
御のフローチャートである。
御のフローチャートである。
【図19】第7実施例のコントロールユニットのブロッ
ク図である。
ク図である。
【図20】第7実施例のコントロールユニットによる制
御のフローチャートである。
御のフローチャートである。
11 アクセルセンサ(アクセル操
作量検出手段) 13 車速センサ(車速検出手段) 14 舵角センサ(操舵角検出手
段) 20 制御手段 21 スロットル制御手段(制御手
段) 30,30a〜30g 走行環境判定手段 31,31a〜31c 交通流検出部 32,32a〜32d 道路状況検出部 40 心拍数検出手段 50,50a〜50g 心理状態判定手段 51,51a〜51g サンプリング時間設定部 60,61 制御量変更手段
作量検出手段) 13 車速センサ(車速検出手段) 14 舵角センサ(操舵角検出手
段) 20 制御手段 21 スロットル制御手段(制御手
段) 30,30a〜30g 走行環境判定手段 31,31a〜31c 交通流検出部 32,32a〜32d 道路状況検出部 40 心拍数検出手段 50,50a〜50g 心理状態判定手段 51,51a〜51g サンプリング時間設定部 60,61 制御量変更手段
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平5−24460(JP,A)
特開 平1−214368(JP,A)
特開 平5−54300(JP,A)
特開 平2−144244(JP,A)
特開 平2−241935(JP,A)
特開 平5−85221(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B60R 16/02 660
G08G 1/16
Claims (7)
- 【請求項1】 車両の運動特性を制御する制御手段と、ドライバーの心拍数を検出する心拍数検出手段と、 所定のサンプリング時間内に上記心拍数検出手段により
検出されたドライバーの心拍数の変動に基いて ドライバ
ーの心理状態を判定する心理状態判定手段と、 この心理状態判定手段により判定されるドライバーの心
理状態に応じて上記制御手段における制御量を変更する
制御量変更手段とを備えるものであって、 車両の走行環境を判定する走行環境判定手段を有してお
り、 上記心理状態判定手段は、心理状態判定のための上記サ
ンプリング時間を、上記走行環境判定手段により判定さ
れた走行環境に応じて、交通流の状態が渋滞傾向である
とき、又は道路の屈曲の度合いが大きいとき若しくはそ
の屈曲の変動度合いが大きいときには、短く変更設定す
るサンプリング時間設定部を備えていることを特徴とす
る車両の制御装置。 - 【請求項2】 請求項1において、 走行環境判定手段は交通流の状態を検出する交通流検出
部を備えており、 サンプリング時間設定部は、上記交通流検出部により検
出される交通流の状態が厳しい程、サンプル時間を短く
するよう構成されている車両の制御装置。 - 【請求項3】 請求項2において、 交通流検出部は、車速検出手段からの車速検出値により
得られる車速変動率、アクセル操作量検出手段からのア
クセル操作量検出値により得られるアクセル変動率、お
よび、上記アクセル操作量検出値により得られるアクセ
ル踏み速度の各車両運動状態量の内、少なくとも1の車
両運動状態量に基いて交通流の状態を検出するよう構成
されている車両の制御装置。 - 【請求項4】 請求項1において、 走行環境判定手段は道路状況を検出する道路状況検出部
を備えており、 サンプリング時間設定部は、上記道路状況検出部により
検出される道路状況が厳しい程、サンプル時間を短くす
るよう構成されている車両の制御装置。 - 【請求項5】 請求項4において、 道路状況検出部は、操舵角検出手段により所定時間内に
検出される操舵角の平均値、上記操舵角検出値により得
られる操舵速度、および、上記所定時間内に検出される
操舵角の内の大値側90%値の各運動状態量の内、少な
くとも1の運動状態量に基いて道路の屈曲状況を検出す
るよう構成されている車両の制御装置。 - 【請求項6】 請求項1において、心理状態判定手段は、サンプリング時間設定部により設
定されたサンプリング時間内に、心拍数検出手段により
検出された心拍数データと、その心拍数データのサンプ
ル数と、その心拍数の平均値とから算出される標準偏差
に基づいて、ドライバーの心理状態を判定するように構
成されている車両の制御装置。 - 【請求項7】 請求項1において、 心理状態判定手段は、サンプリング時間設定部により設
定されたサンプリング時間内に、心拍数検出手段により
検出された心拍数データを統計的処理することによっ
て、ドライバーの心理状態を判定するように構成されて
いる車両の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24266393A JP3458417B2 (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | 車両の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24266393A JP3458417B2 (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | 車両の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0796802A JPH0796802A (ja) | 1995-04-11 |
JP3458417B2 true JP3458417B2 (ja) | 2003-10-20 |
Family
ID=17092396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24266393A Expired - Fee Related JP3458417B2 (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | 車両の制御装置 |
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JP (1) | JP3458417B2 (ja) |
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JP5191306B2 (ja) * | 2008-08-08 | 2013-05-08 | 本田技研工業株式会社 | 車両用運転支援装置 |
JP5035303B2 (ja) * | 2009-06-17 | 2012-09-26 | トヨタ自動車株式会社 | 移動体、これを含むシステム、移動体の動作方法、及びプログラム |
JP6358197B2 (ja) * | 2015-08-31 | 2018-07-18 | マツダ株式会社 | 運転支援制御装置 |
-
1993
- 1993-09-29 JP JP24266393A patent/JP3458417B2/ja not_active Expired - Fee Related
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