JP3328005B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JP3328005B2
JP3328005B2 JP15004393A JP15004393A JP3328005B2 JP 3328005 B2 JP3328005 B2 JP 3328005B2 JP 15004393 A JP15004393 A JP 15004393A JP 15004393 A JP15004393 A JP 15004393A JP 3328005 B2 JP3328005 B2 JP 3328005B2
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の操舵特性をドラ
イバーの心理状態に応じて変化させる制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の運動特性を車両の走行
環境に応じて変化させることにより、車両の運動特性を
ドライバーの要求に合致したものに変更制御しようとす
るものが提案されている。このような車両の制御装置と
して、道路状況に応じてスロットルゲインを変化させる
ものが提案されている(例えば、特開平2−24193
5号公報参照)。この制御装置は、道路状況を市街地
路、高速道路、登坂道路および渋滞道路に分類して、各
種道路状況に応じて定めたスロットル開度をスロットル
開度特性記憶手段に予め記憶させ、道路状況設定手段に
予め設定した上記道路状況の中から特定の道路状況を選
択指定することにより、その選択指定ごとにスロットル
開度を変更しようとするものである。
【0003】また、上記車両の運動特性の中でも、ドラ
イバーのステアリング操舵に対する操舵特性を車速や車
両のヨーレイトなどに応じて変化させることにより、車
両の操舵特性をドライバーの要求に合致したものに変更
制御しようとするものも提案されている。このような車
両の制御装置として、ドライバーのステアリング操舵に
基く前輪の操舵角に対応する後輪の転舵比特性を車速に
応じて予め設定し、この転舵比特性で後輪を前輪操舵に
合わせて操舵制御するもの、あるいは、ドライバーのス
テアリング操舵量に基いて車両の制御目標ヨーレイトを
演算し、ヨーレイトの実測値と制御目標値との偏差に応
じたフィードバック制御量により後輪の操舵角をフィー
ドバック制御する、いわゆるヨーレイトフィードバック
制御を行うものが知られている(例えば特開平1−26
2268号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、自動車の走行
環境は、上記の各種道路状況だけで定まるものではな
く、同じ道路状況であってもその時の交通流の状態によ
っても種々変化する。このため、各種道路状況によって
のみ車両を制御しても、車両の運動特性に実際の走行環
境を必ずしも反映させることはできない。その上、上記
走行環境に対してドライバーの望む車両の運動特性、す
なわち、ドライバーの要求は、走行環境の状態のみなら
ず、その時の走行環境下でステアリング操作するドライ
バーの緊張度合いなどで表される心理状態によっても変
化する。そして、この心理状態はドライバーの主として
運転技量などの相違に起因してドライバー各人で相違す
る。従って、たとえ操舵状態や車両の状態の把握を各種
センサなどを用いて行ったとしても、それら操舵状態や
車両の側からのみの検出情報によって車両の操舵特性を
画一的に制御するだけでは、ドライバーの内面的要求と
必ずしも合致せず、個々のドライバー各人にとって、車
両の運動特性を必ずしも実際の走行環境に適応したもの
とすることができない。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、ドライバーの
心理状態を検出して操舵制御に反映することにより、ド
ライバーの運転技量に応じた操舵制御を可能とし、各種
走行環境下における個々のドライバーの内面的要求を車
両の制御に的確に反映させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、図1に示すように、前輪も
しくは後輪をステアリングとは別途に操舵する操舵手段
20と、この操舵手段を予め設定した操舵特性に基き制
御する操舵制御手段30aとを備える。このものに、ド
ライバーの操舵状態を検出する操舵状態検出手段32
と、ドライバーの心理状態を検出する心理状態検出手段
40とを設ける。そして、上記操舵状態検出手段32か
ら出力されるドライバーの操舵状態と、上記心理状態検
出手段40から出力されるドライバーの心理状態とに応
じて上記操舵制御手段30aにおける制御量を補正する
補正手段60を備えるとともに、該補正手段における補
正に時間遅れ成分を付与する遅れ付与手段70を備え
る。そうして、操舵状態検出手段32をドライバーの操
舵速度を検出するものとし、上記遅れ付与手段70を、
上記操舵速度およびドライバーの心理状態に応じて時間
遅れ成分を決定するように構成するものである。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
操舵手段が操舵制御手段によって予め設定された操舵特
性に基き制御される。そして、この制御にあたり、操舵
状態検出手段から出力されるドライバーの操舵状態と、
心理状態検出手段から出力されるドライバーの心理状態
とに応じて上記操舵特性に基く制御量が補正手段によっ
て補正され、この補正された制御量に基き上記操舵手段
が制御される。ところで、同じ操舵状態であっても、ド
ライバーがリラックスしてその操舵を行っているか、緊
張して行っているかは、主としてドライバーの運転技量
のいかんによって異なる。従って、このようなドライバ
ーの操舵状態を検出するとともに、その時のドライバー
の心理状態を検出し、これらに応じて操舵制御すること
により、ドライバーの運転技量に応じて最適な操舵制御
が可能となり、個々のドライバーの内面的要求に合致し
た制御が可能となる。
【0016】さらに、上記補正手段による補正に遅れ付
与手段により時間遅れ成分が付与されるため、上記補正
に基く制御量の変更が操舵制御手段により一気に行われ
る場合と比べ、制御の変更が滑らかに行われてその操舵
特性の変更に伴う不快感をドライバーに与えることが解
消される上、上記時間遅れ成分がドライバーによる操舵
速度および心理状態に応じて決定されるため、ドライバ
ーの内面的要求を実現させつつ、ドライバーの操舵フィ
ーリングの改善が図られる。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図3以下の図面に基
いて説明する。尚、説明の都合上、まず、本願発明の実
施例と構成の類似する参考例(第1〜第5参考例)につ
いて説明し、その後、該参考例の記載を引用して、実施
例の説明を行う。
【0025】(第1参考例) 図3は、4輪操舵車に、本発明の第1参考例に係る制御
装置を適用した車両の概略平面図を示す。
【0026】まず、上記4輪操舵車の構成について説明
する。同図において、1はステアリングホイール、2,
2は左右の前輪、3,3は左右の後輪、10は上記ステ
アリングホイール1の操作により左右の前輪2,2を操
舵する前輪操舵装置、20は上記ステアリングホイール
1の操作とは別途に左右の後輪3,3を操舵する操舵手
段としての後輪操舵装置である。
【0027】上記前輪操舵装置10は、車幅方向に配置
されたリレーロッド11を有し、このロッド11の両端
部は各々タイロッド12、12及びナックルアーム1
3、13を介して左右の前輪2,2に連結されている。
上記リレーロッド11には、このリレーロッド11をス
テアリングホイール1の操作に連動して左右に移動させ
るラック・アンド・ピニオン機構14が付設されてお
り、上記ステアリングホイール1の操作時にその操作量
に応じた角度だけ上記左右の前輪2,2を操舵するよう
になっている。
【0028】一方、上記後輪操舵装置20は、上記前輪
操舵装置10の場合と同様に、車幅方向に配置されたリ
レーロッド21を有し、このロッド21の両端部は各々
タイロッド22、22及びナックルアーム23、23を
介して左右の後輪3,3に連結されている。上記リレー
ロッド21には、このロッド21を中立位置に付勢する
センタリングバネ24が配置されているととともに、ラ
ック・アンド・ピニオン機構25が配置されている。こ
の機構25にはクラッチ26、減速機構27、及びモー
タ28が連携されており、クラッチ26の締結時にモー
タ28の回転駆動によりラック・アンド・ピニオン機構
25を介してリレーロッド21を車幅方向に移動させ
て、上記後輪3,3をモータ28の回転量に応じた角度
だけ操舵するようになっている。そして、上記モータ2
8はコントロールユニット29aからの制御信号により
所定の回転量だけ駆動されるようになっている。
【0029】上記コントロールユニット29aは、図4
に示すように、上記モータ28の駆動を制御することに
より車両の4輪操舵特性を後述の基準転舵比特性(図5
参照)に基いて制御する制御手段30aと、ドライバー
の心理状態を後述のごとくドライバーの実際心拍数に基
いて検出する心理状態検出手段40aと、車両の走行状
態量として車両重心点における横滑り角を推定する車両
状態検出手段としての横滑り角推定手段50と、この横
滑り角推定手段50、上記心理状態検出手段40aおよ
び後述の前輪操舵角センサ32からの各出力に応じて上
記制御手段30aにおける後輪3,3の基準転舵比特性
を変更して補正する補正手段60aとを備えている。
【0030】また、図4おいて、31は車速を検出する
車速センサ、32は前輪2,2の操舵角を検出する前輪
操舵角センサ、33は上記モータ28により移動される
リレーロッド21の移動量を検出することにより後輪
3,3の転舵角を検出する後輪転舵角センサ、34は車
両に作用する実際ヨーレイトを検出するヨーレイトセン
サ34であり、これらセンサ31〜34の内、車速セン
サ31および前輪操舵角センサ32の検出信号が上記コ
ントロールユニット29aの制御手段30aに、車速セ
ンサ31、前輪操舵角センサ32、後輪転舵角センサ3
3およびヨーレイトセンサ34の検出信号が上記横滑り
角推定手段50に、また、上記前輪操舵角センサ32の
検出信号が上記補正手段60aにそれぞれ入力されてい
る。
【0031】そして、上記制御手段30aは、図5に示
すように、内部に、前輪操舵角(Fstg)に対する後
輪転舵角(Rstg)の比である転舵比kを予め車速V
spとの関係で定めた基準転舵比特性マップが予め入力
記憶されており、上記車速センサ31からの車速検出値
に基いて所定の転舵比kに対応する上記リレーロッド2
1の移動量を演算し、この移動量に相当する駆動制御信
号を上記モータ28に出力するようになっている。具体
的には、上記車速検出値に対応する転舵比kが選択さ
れ、このkに基いて Rstg=Fstg・k・k1 (但し、k1 は制御ゲイン、通常はk1 =1.0)によ
って、後輪転舵角rstg が演算されるようになってい
る。
【0032】上記基準転舵比特性マップは、車速が所定
の設定速度V0 (例えば40〜50Km /H)以下の低
車速域でkが負の値となって後輪3,3が前輪2,2と
は逆位相となり、車速が上記設定速度V0 より高い中・
高速域で同位相となるよう設定されている。つまり、低
車速域では車両の回転半径を小さくして小回りなどを容
易に行い得るようにする一方、高車速域では後輪の前輪
に対するコーナリングフォースの位相遅れを短縮してレ
ーンチェンジ(車線変更)や緩やかな旋回を安定して行
い得るようになっている。
【0033】次に、上記心理状態検出手段40aの構成
について図6に基いて説明する。
【0034】心理状態検出手段40aは、ステアリング
ホイール1の所定の各部位に配設されてドライバーの左
右両手間の電位差を検出するための電極41と、この電
極41に接続されて上記電位差を増幅する増幅器42
と、この増幅器42により増幅された電位差から心電位
以外の所定の周波数信号成分を除去するバンドパスフィ
ルタ(BPF)43と、このバンドパスフィルタ43を
通過した心電位から心拍信号であるR波の出現した時間
間隔に基き心拍数を計測する計測部44と、この計測部
44で計測された今回の心拍数と設定基準心拍数とを比
較して今回検出の心拍数が上記設定基準心拍数を超えた
場合にドライバーが緊張状態にあると判定しこれを上記
補正手段60aに出力する判定部45aとを備えてい
る。
【0035】上記電極41は、各一対の+極41a,4
1aおよび−極41b,41bからなる。この電極41
は、ステアリングホイール1の上下左右の各位置に所定
幅の4つの絶縁部1a,1a,…を形成することにより
上記ステアリングホイール1のホイール部を左上、左
下、右下および右上の4つの領域(同図にメッシュ模様
で示す領域)1b,1c,1d,1eに分割し、この各
領域1b,1c,…に+極41aおよび−極41bを交
互に配設する構成となっている。つまり、ドライバーが
相対向した状態でステアリングホイール1の左右両側の
領域1b,1eまたは1c,1d、すなわち、ドライバ
ーの左右の各手により握られる左右の領域の一方1b,
1dが+極41a、他方1c,1eが−極41bとなる
ように配設されており、これにより、上記ステアリング
ホイール1を握るドライバーの左右両手間の電位差を検
出するようになっている。このような電極41はステア
リングホイール1の各領域1b,1c,…の表面に導電
性ゴムもしくは導電性プラスチックなどを用いて皮膜を
形成することによって配設される一方、上記各絶縁部1
aが未処理部とされることによりステアリングホイール
1自体の材質により絶縁体部分が形成されている。
【0036】上記各電極41a,41bはステアリング
シャフトとステアリングコラムとの間に介在させたスリ
ップリング46(図3参照)を介してインピーダンス変
換用増幅器42に接続されており、この増幅器42は生
体であるドライバーからのインピーダンスの極めて高い
心拍信号を増幅し、この増幅した心拍信号を上記BPF
43を介して上記計測部44に送るようになっている。
【0037】上記BPF43は、そのカットオフ周波数
として高周波側および低周波側にそれぞれ所定値が設定
されており、これら両設定値の間の周波数帯域のものを
通過させるようになっている。すなわち、上記高周波側
のカットオフ周波数はドライバーが手でステアリングホ
イール4の電極41を握る際の手の筋肉活動に伴い心電
位に混入する高周波信号成分である筋電位をカットし得
る値に設定され、一方、上記低周波側のカットオフ周波
数は上記ドライバーの手と上記電極41との接触不良に
伴い上記心拍信号に混入する低周波信号成分をカットし
得る値に設定されている。
【0038】上記計測部44での心拍数計測の原理は、
心電位の時間的変化の波形である心電図(図7参照)に
おいて順に表れるP,Q,R,S,TおよびUの各波の
内のR波がベース電位より所定量高く設定されたトリガ
ーレベルを超える1分間当りの回数を計測し、この回数
をドライバーの実際心拍数とするものである。
【0039】上記判定部45aには、基準心拍数Shr
として通常の運転技量を有するドライバーがリラックス
した状態で運転操作を継続している時の心拍数(例えば
60〜70bpm;beat per minute )が設定され、今回検
出した心拍数が前回値から増大変動し、かつ、その今回
の心拍数が上記基準心拍数Shrを超えた時、ドライバ
ーが緊張状態にあるものと判定して、それを上記補正手
段60に出力するようになっている。つまり、この心理
状態検出手段40aは、ドライバーの生体信号として心
拍信号を取り出し、その心拍数の変動からドライバーの
内面的緊張状態を判定し、これをドライバーの心理状態
として検出するようになっている。
【0040】以下、上記計測部44での基本的な処理を
図8に示すフローチャートに基いて説明する。
【0041】まず、ステップSH1で上記トリガーレベ
ルを超えるR波を検出したか否かを検出するまで繰り返
し、検出したらステップSH2でその時のタイマ値を読
取りこれを今回値t(n) に記憶させる。そして、ステッ
プSH3で今回値t(n) から前回値t(n-1)を減算して時
間間隔dtを求め、この時間間隔dtの逆数に60を乗
じて1分間当りの心拍数hr の今回値hr(n)を求める。
【0042】次に、ステップSH4で心拍数hr の今回
値hr(n)から前回値hr(n-1)を減算したもの(心拍数の
変動幅)が設定変動幅Clmの範囲内か否かを判別し、範
囲内であればステップSH5で今回値hr(n)を今回の有
効心拍数Hr とし、範囲外であればステップSH6で今
回値hr(n)をキャンセルして前回値hr(n-1)を今回の有
効心拍数Hr とする。そして、ステップSH7で上記今
回の有効心拍数Hr を検出心拍数hrとして判定部45
aに出力し、ステップSH8でタイマ読取り値t(n) お
よび心拍数検出値hr(N)の更新を行いリターンする。
【0043】次に、上記横滑り角推定手段50の構成に
ついて説明する。
【0044】この横滑り角推定手段50は、図9に示す
ニューラルネット51を有し、このニューラルネット5
1は入力層52、中間層53、及び出力層54の3層よ
り成る。入力層52は6個、中間層53は7個、出力層
54は1個である。入力層52には推定横滑り角β
(k)、実際ヨーレイトyr(k),前輪操舵角Fst
g(k),後輪操舵角Rstg(k),車速の逆数1/
Vsp(k)、車速の2乗の逆数1/Vsp2 (k)が
入力され、出力層54は推定横滑り角(k)に対する変
化分を出力する。
【0045】すなわち、推定横滑り角βの変化分は、制
御タイミングをΔtとして、下式に示す通り、1つ前の
推定横滑り角β(k)や1つ前の前輪操舵角Fstg
(k)などに応じた値であるので、これら推定横滑り角
β(k)などを入力として、今回の推定横滑り角β(k
+1)を出力し、ニューラルネット51自体は推定横滑
り角βの変化分を演算する離散系演算を行うように構成
されている。
【0046】
【数1】 従って、ニューラルネット51の出力層54の出力に
は、1つ前の推定横滑り角β(k)が加算される。
【0047】また、上記図9のニューラルネット51の
3層の各々の出力関数f1,f2,f3は入力をxとし
て、下記式の通りである。
【0048】
【数2】 さらに、中間層53及び出力層54の各重みは、予め、
図10に示すニューラルネット55に基いて、推定横滑
り角βが実際横滑り角に一致するように所定の評価関数
を使用して、学習により推定横滑り角βを実際横滑り角
に一致させる特性に設計構成される。
【0049】図10のニューラルネット55は、入力層
56、中間層57及び出力層58の3層より成り、入力
層56には典型的な屈曲路を幾度も走行した際に計測し
た実際ヨーレイトyr、前輪操舵角Fstg、後輪操舵
角Rstg、車速Vspの逆数1/Vsp、車速の2乗
の逆数1/Vsp2 、及び路面の摩擦係数μの車両状態
量が離散時系列で多数個入力されると共に、出力層58
からは推定横滑り角β及び推定ヨーレイトyrが出力さ
れ、また上記屈曲路走行時に上記車両状態量と共に計測
した離散時系列の車両重心点の実際横滑り角及び実際ヨ
ーレイトを教師入力として、推定横滑り角β及び推定ヨ
ーレイトyrがその各実測値と一致するように同定され
ている。ここで、推定ヨーレイトyrを推定するのは、
計測した実際ヨーレイトとその推定値yrとの一致を確
認して、システム同定が正確に行われたことを確認する
ためである。
【0050】上記横滑り角推定器50の図9のニューラ
ルネット51に入力する車速Vspが、その逆数1/V
sp、及びその2乗の逆数1/Vsp2 の形であるの
は、通常の2輪操舵車両の線形な運動モデルが次式で表
され、その演算式の車速に関する項が1/Vsp及び1
/Vsp2 の形で表現されるので、この演算式と整合さ
せるためである。
【0051】
【数3】 ここに、δfは前輪の操舵角である。
【0052】続いて、上記横滑り角推定手段50の動作
を図11のフローチャートに従って説明する。
【0053】同図において、ステップSY1で制御タイ
ミングになる毎に、ステップSY2で実際ヨーレイトy
r(k),前輪操舵角Fstg(k),後輪操舵角Rs
tg(k),車速Vsp(k)の車両の運動状態量を計
測した後、ステップSY3で前輪操舵角の絶対値|Fs
tg|を微小設定値Fstglと比較すると共に、ステ
ップSY4で実際ヨーレイトの絶対値|yr|を微小設
定値yrlと比較する。そして、|Fstg|<Fst
gl且つ|yr|<yrlのときには、車両の直進時と
判断して、この場合に限りステップSY5で推定横滑り
角β(k)をβ(k)=0に設定して、横滑り角積分器
を零値にクリアする。
【0054】その後は、ステップSY6で上記計測した
ヨーレイトyr等の車両の状態量、及び推定横滑り角β
(k)をニューラルネット51に入力して推定横滑り角
β(k+1)を推定して、ステップSY1に戻る。
【0055】次に、上記補正手段60aの構成について
説明する。
【0056】この補正手段60aは、以下の各条件が満
足した場合に、上記制御手段30aにおける制御ゲイン
k1 を操舵特性がより安定側となるよう補正するように
なっている。つまり、その時点の後輪3,3が逆位相で
あれば上記制御ゲインk1 を0として上記後輪3,3を
復元させる一方、上記後輪3,3が同位相であれば上記
制御ゲインk1 を所定量だけ増大して上記後輪3,3を
より同位相側に補正するようになっている。
【0057】上記各条件は、前輪操舵角センサ32から
の検出値に基いて得られる操舵速度が所定値以上である
こと、心理状態検出手段40aの判定部45aからドラ
イバーが緊張状態にあるとの出力を受けたこと、およ
び、上記横滑り角推定手段50から出力される推定横滑
り角βが所定の横滑り限界角βl を超えたことの3条件
であり、これら3条件が同時に満足した場合に上記の補
正を行うようになっている。つまり、ドライバーによる
ステアリングホイールの操舵状態が急ハンドル状態にあ
り、その操舵が緊張状態で行われており、かつ、その時
の車両の状態が不安定な状態の時に操舵特性をより安定
側なものに補正し、これにより、ドライバーの要求に合
致した操舵特性を実現するようになっている。
【0058】以下、上記コントロールユニット29aに
よるモータ28の具体的な制御を図12のフローチャー
トに基いて説明する。
【0059】まず、ステップSA1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSA2で実際ヨーレイトyr,前輪
操舵角Fstg,後輪操舵角Rstg,車速Vspなど
の車両の運動状態量を計測した後、ステップSA3で上
述の心拍数hrの計測(図8参照)、ステップSA4で
基準心拍数Shrの設定をそれぞれ行う。そして、ステ
ップSA5で現在の車速値Vspに対する後輪3,3の
転舵比kを基準転舵比マップから決定する。
【0060】次に、ステップSA6で心拍制御タイミン
グか否かを判別し、心拍制御タイミングでなければ後述
の制御ゲインk1 の補正を行うことなくステップSA1
4に進み、心拍制タイミングであればステップSA7に
進む。なお、上記心拍制御タイミングであるか否かは、
今回検出の有効心拍数が前回の値から変動した場合、心
拍制御タイミングとする。
【0061】そして、ステップSA7で現在の操舵速度
が所定値以上か否かを、ステップSA8で検出心拍数h
rが設定基準心拍数Shrより大きいか否かを、およ
び、ステップSA9で推定横滑り角βの絶対値が限界横
滑り角βl より大きいか否かをそれぞれ判別し、これら
の判別が全て「YES」の場合ステップSA10に進
み、1つでも「NO」の場合ステップSA11で制御ゲ
インk1 を1としてステップSA14に進む。
【0062】ステップSA10では、今回の基準転舵比
特性による転舵比kが正であるか負であるかを判別し
て、負である場合ステップSA12で制御ゲインk1 を
0として逆位相を元に復元し、正である場合ステップS
A13で前回の制御ゲインk1に1.1を乗じてより同
位相側に補正する。
【0063】そして、ステップSA14で前輪操舵角F
stgに上記転舵比kおよび制御ゲインk1 をそれぞれ
乗じて後輪転舵角Rstgを演算し、ステップSA15
でその後輪転舵角Rstgとなるようモータ28を駆動
する。
【0064】なお、このフローチャート中に図示を省略
しているが、上記ステップSA13における制御ゲイン
k1 には所定の上限値(例えば1.5)が設定されてお
り、条件が成立してステップSA13で順次1.1が乗
じられても上記上限値を超えることがないようになって
いる。
【0065】このフローチャート中、ステップSA3お
よびステップSA4が心理状態検出手段40aを、ステ
ップSA5およびステップSA15が制御手段30a
を、ステップSA6〜SA14が補正手段60aをそれ
ぞれ構成している。
【0066】上記構成の第1参考例の場合、操舵速度が
所定値以上の操舵状態にあり、ドライバーの心拍数hr
が基準心拍数Shrを超えており、かつ、車両の推定横
滑り角βが所定の横滑り限界角βl を超えているという
車両の走行状態である場合に、後輪3,3の転舵角がよ
り同位相側、すなわち、より安定側に補正される。つま
り、ドライバーがステアリングホイール1を急ハンドル
状態で操舵しており、その操舵をドライバーが緊張状態
で行っており、かつ、その時の車両の走行状態が不安定
な状態の時に車両の操舵特性をより安定側なものに補正
しているため、ドライバーの心理状態に対応する内面的
要求に合致した操舵特性を実現することができる。この
際、単にドライバーの操舵状態もしくは車両の走行状態
にのみ基いて操舵特性の補正を行うのではなく、そのよ
うな操舵状態もしくは走行状態においてドライバーが緊
張状態にあるか否かを判別した上で操舵特性の補正を行
うようにしているため、個々のドライバーの運転技量に
応じて最適な操舵特性に後輪操舵装置20を制御するこ
とができる。すなわち、同一の操舵状態もしくは走行状
態においても、ドライバーの運転技量によってリラック
スしてステアリングホイール1の操舵を行うことができ
るか、かなり緊張状態に陥るかが異なるため、このよう
な状態におけるドライバーの心理状態を検出してこれを
制御に加味することにより、個々のドライバーの有する
運転技量に応じた最適な操舵特性を付与することができ
る。
【0067】(第2参考例) 図13は、本発明の第2参考例に係る制御装置のコント
ロールユニット29bを示し、この第2参考例は、上記
第1参考例と同様の4輪操舵車に適用したものである
(図3参照)。
【0068】図13において、40bは心理状態検出手
段、45bはその判定部、60bは補正手段である。
【0069】上記心理状態検出手段40bは、第1参考
例の心理状態検出手段40aと同様に基本構成されたも
のであり(図6参照)、ステアリングホイール1の所定
の各部位に配設された電極41と、この電極41に接続
されて左右の手の間の電位差を増幅する増幅器42と、
この増幅器42により増幅された電位差から心電位以外
の所定の周波数信号成分を除去するBPF43と、この
BPF43を通過した心電位から心拍数を計測する計測
部44と、この計測部44で計測された今回の心拍数か
らドライバーの心拍数の変動度合いを表わす心拍ゆらぎ
量として所定の時間範囲の心拍数の標準偏差を演算し、
この心拍ゆらぎ量の大小によりドライバーの緊張状態を
判定しこれを上記補正手段60bに出力する判定部45
bとを備えている。つまり、第2参考例における心理状
態検出手段40bは、ドライバーの緊張状態を心拍ゆら
ぎ量に基いて検出するようになっている。
【0070】以下、上記判定部45bでの心拍ゆらぎ量
を得るための基本的な処理を図14のフローチャートに
基いて説明する。
【0071】まず、ステップSH11で計測部44から
有効心拍数Hr の入力(図8のステップSH7参照)が
あったか否かを判別し、あった場合、ステップSH12
でその有効心拍計測数a(初期値0)に1を加えて積算
する。加えて、ステップSH13で上記有効心拍数Hr
を有効心拍データHm(i)( i=1〜a)に蓄積する。
【0072】次に、ステップSH14で所定の平均化処
理時間Tが経過したか否かの判別をおこない、経過する
までステップSH11〜SH14を繰り返す。平均化処
理時間T(例えば10sec)の経過によりステップS
H15で上記時間Tのタイマカウントを0にしてステッ
プSH16で平均心拍数Fr(j)の演算を行う。この演算
は、上記有効心拍データHm(i)と有効心拍計測数aとに
基いて、 によって行う。そして、ステップSH17で標準偏差S
Hr(j)の演算を上記有効心拍データHm(i)と有効心拍計
測数aと上記平均心拍数Fr(j)とに基いて、
【数4】 によって行う。
【0073】そして、ステップSH18で変動率、すな
わち、上記標準偏差SHr(j)を平均心拍数Fr(j)で除し
た値が10%以内か否かの判別を行う。変動率が10%
以内であれば上記平均心拍数Fr(j)は有効として、ステ
ップSH19でこのFr(j)に基く標準偏差SHr(j)を今
回の心拍ゆらぎ量U(j) とし、変動率が10%以内でな
ければステップSH20で上記平均心拍数Fr(j)は無効
でありこのFr(j)に基く標準偏差SHr(j)をキャンセル
して前回の標準偏差SHr(j-1)を今回の心拍ゆらぎ量U
(j) とする。
【0074】一方、上記補正手段60bは、以下の各条
件が満足した場合に、上記制御手段30aにおける制御
ゲインk1 を操舵特性がより回頭性の向上する側となる
よう補正するようになっている。つまり、その時点の転
舵比kが逆位相側であれば上記制御ゲインk1 を前回値
とする一方、上記転舵比kが同位相側であれば上記制御
ゲインk1 を所定量だけ低減して後輪3,3の同位相側
転舵をより小さい側に補正するようになっている。
【0075】上記各条件は、上記心理状態検出手段40
bの判定部45bからの心拍ゆらぎ量が所定の設定ゆら
ぎ量以下であること、前輪操舵角センサ32からの検出
値に基いて得られる操舵速度が所定値以上であること、
および、上記横滑り角推定手段50から出力される推定
横滑り角βが所定値(横滑り限界角βl )以下であるこ
との3条件であり、これら3条件が同時に満足した場合
に上記の補正を行うようになっている。つまり、ドライ
バーによるステアリングホイールの操舵状態が急ハンド
ル状態にあり、その操舵が緊張状態で行われている一
方、その時の車両の状態が安定な状態の時に、操舵特性
をより回頭性が高くなる側に補正するようになってい
る。
【0076】以下、上記コントロールユニット29bに
よるモータ28の具体的な制御を図15のフローチャー
トに基いて説明する。
【0077】まず、ステップSB1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSB2で実際ヨーレイトyr,前輪
操舵角Fstg,後輪操舵角Rstg,車速Vspなど
の車両の運動状態量を計測した後、ステップSB3で心
拍数hrの計測(図8参照)、ステップSB4で心拍ゆ
らぎ量Uの演算(図14参照)をそれぞれ行う。そし
て、ステップSB5で現在の車速値Vspに対する転舵
比kを基準転舵比マップから決定する。
【0078】次に、ステップSB6で心拍制御タイミン
グか否かを判別し、心拍制御タイミングでなければ後述
の制御ゲインk1 の補正を行うことなくステップSB1
4に進み、心拍制タイミングであればステップSB7に
進む。なお、上記心拍制御タイミングであるか否かは、
上記ステップSB4での心拍ゆらぎ量Uの演算に必要な
平均化処理時間Tの経過をもって心拍制御タイミングと
する。
【0079】そして、ステップSB7で心拍ゆらぎ量U
が所定値以下か否かを、ステップSB8で現在の操舵速
度が所定値以上か否かを、および、ステップSB9で推
定横滑り角βの絶対値が限界横滑り角βl 以下か否かを
それぞれ判別し、これらの判別が全て「YES」の場合
ステップSB10に進み、1つでも「NO」の場合ステ
ップSB11で制御ゲインk1 を1としてステップSB
14に進む。
【0080】ステップSB10では、今回の基準転舵比
特性による転舵比kが正であるか負であるかを判別し
て、負である場合ステップSB12で制御ゲインk1 を
前回値k1 とし、正である場合ステップSB13で前回
の制御ゲインk1 に0.9を乗じてより同位相側転舵を
低減補正する。
【0081】そして、ステップSB14で前輪操舵角F
stgに上記転舵比kおよび制御ゲインk1 をそれぞれ
乗じて後輪転舵角Rstgを演算し、ステップSB15
でその後輪転舵角Rstgとなるようモータ28を駆動
する。
【0082】なお、このフローチャート中に図示を省略
しているが、上記ステップSB13における制御ゲイン
k1 には所定の下限値(例えば0.5)が設定されてお
り、条件が成立してステップSB13で順次0.9が乗
じられても上記下限値より小さくならないようになって
いる。
【0083】このフローチャート中、ステップSB3お
よびステップSB4が心理状態検出手段40bを、ステ
ップSB5およびステップSB15が制御手段30a
を、ステップSB6〜SB14が補正手段60bをそれ
ぞれ構成している。
【0084】なお、上記車両の制御装置のその他の構成
は第1参考例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
【0085】そして、上記構成の第2参考例の場合、操
舵速度が所定値以上の操舵状態にあり、ドライバーの心
拍ゆらぎ量Uが所定値以下であり、かつ、車両の推定横
滑り角βが所定の横滑り限界角βl 以下であるという車
両の安定走行状態である場合に、後輪3,3の同位相側
転舵角がより低減側、すなわち、より回頭性の高い操舵
状態となる側に補正される。つまり、上記の場合とは、
ドライバーがステアリングホイール1を急ハンドル状態
で操舵しており、かつ、その操舵をドライバーが緊張状
態で行っているが、その時の車両が安定状態で旋回して
いる場合であり、言い換えると、ドライバーがステアリ
ングホイール1を操作しても、そのドライバーの要求ど
おりに車両の向きが変わらない(操舵特性が鈍い)た
め、ドライバーに緊張状態を生じさせている場合であ
る。そして、このような場合に、操舵特性をより鋭くす
る側に補正しているため、ドライバーの内面的要求に合
致した操舵特性を実現することができる上、個々のドラ
イバーの緊張状態を検出してこれを加味して補正を実行
しているため、上記個々のドライバーの運転技量に応じ
て最適な操舵特性に後輪操舵装置20を制御することが
できる。
【0086】また、この第2参考例の場合、第1参考
のように基準心拍数の設定を行う必要はなく、上記心拍
ゆらぎ量によってのみドライバーの緊張度合いを把握す
ることができる。すなわち、上記心拍ゆらぎ量は、ドラ
イバーが緊張状態にある時、副交感神経の働きが減弱し
て比較的小さい値となる一方、リラックス状態にある
時、副交感神経の機能が亢進して比較的大きい値となる
という生理特性を有するため、その心拍ゆらぎ量の変化
によりドライバー緊張度合いの変化がより客観的に把握
可能となる。従って、この心拍ゆらぎ量の大小に応じて
操舵特性を補正することにより走行中のドライバーの緊
張度合いの変化をより客観的に車両の操舵特性に反映さ
せることができ、これにより、車両の制御にドライバー
の内面的要求を加味して車両の操舵特性をドライバーの
運転技量に応じてより最適なものに変更することができ
る。
【0087】(第3参考例) 図16は、本発明の第3参考例に係る制御装置のコント
ロールユニット29cを示し、この第3参考例は、上記
第1参考例と同様の4輪操舵車に適用したものである
(図3参照)。
【0088】図16において、30cは後輪操舵装置2
0のモータ28を後述の旋回運動特性となるようフィー
ドバック制御する制御手段、60cはこの制御手段30
cにおける目標値を補正する補正手段である。
【0089】上記制御手段30cには、車両センサ3
1、前輪操舵角センサ32およびヨーレイトセンサ34
からそれぞれ検出信号が入力されている。そして、この
制御手段30cは、ドライバーのステアリングホイール
1の操舵量に基いて車両の制御目標ヨーレイトを演算す
る一方、車両の実際ヨーレイトをヨーレイトセンサ34
により検出し、このヨーレイトの検出値と制御目標値と
の偏差に応じたフィードバック制御量によって後輪3,
3の転舵角をフィードバック制御することにより、車両
の実際ヨーレイトを上記制御目標ヨーレイトにするよう
になっている。
【0090】一方、上記補正手段60cは、以下の各条
件が満足した場合に、上記制御手段30cにおける制御
目標ヨーレイトを小さくする側に、つまり、安定側に補
正するようになっている。上記各条件は、前輪操舵角セ
ンサ32からの検出値に基いて得られる操舵速度が所定
値以上であること、心理状態検出手段40aの判定部4
5aからドライバーが緊張状態にあるとの出力を受けた
こと、および、横滑り角推定手段50から出力される推
定横滑り角βが所定の横滑り限界角βl を超えたことの
3条件であり、これら3条件が同時に満足した場合に上
記の補正を行うようになっている。つまり、ドライバー
によるステアリングホイールの操舵状態が急ハンドル状
態にあり、その操舵が緊張状態で行われており、かつ、
その時の車両の状態が不安定な状態の時に操舵特性をよ
り安定側なものに補正し、ドライバーの緊張状態を緩和
するようになっている。
【0091】以下、上記コントロールユニット29cに
よるモータ28の具体的な制御を図17のフローチャー
トに基いて説明する。
【0092】まず、ステップSC1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSC2で実際ヨーレイトyr,前輪
操舵角Fstg,後輪操舵角Rstg,車速Vspなど
の車両の運動状態量を計測した後、ステップSC3で心
拍数hrの計測(図8参照)、ステップSC4で基準心
拍数Shrの設定をそれぞれ行う。そして、ステップS
C5で現在の車速値Vspおよびドライバーによる前輪
操舵角Fstgなどに基いて制御目標ヨーレイトyrt
の演算を、
【数5】 によって行う。ここで、Aはスタビリティファクタ、L
は車両のホイールベースである。
【0093】次に、ステップSC6で心拍制御タイミン
グか否かを判別し、心拍制御タイミングでなければ後述
の補正係数ky の変更を行うことなくステップSC14
に進み、心拍制タイミングであればステップSC7に進
む。なお、上記心拍制御タイミングであるか否かは、今
回検出の有効心拍数が前回の値から変動した場合、心拍
制御タイミングとする。
【0094】そして、ステップSC7で現在の操舵速度
が所定値以上か否かを、ステップSC8で検出心拍数h
rが設定基準心拍数Shrより大きいか否かを、およ
び、ステップSC9で推定横滑り角βの絶対値が限界横
滑り角βl より大きいか否かをそれぞれ判別し、これら
の判別が全て「YES」の場合ステップSC10に進ん
で補正係数の変更を行い、1つでも「NO」の場合ステ
ップSC11で補正係数ンky を1とし、それぞれステ
ップSC14に進む。上記ステップSC10での補正係
数ky の変更は、前回の補正係数ky に0.9を乗じる
ことにより行う。ステップSC12では変更後の補正係
数ky が0.5より大きいか否かを判別して、大きけれ
ばそのまま用い、小さければステップSC13で上記変
更後の補正係数ky を強制的に0.5として上記ステッ
プSC10での補正係数ky が下限値0.5より小さく
なることのないよう制限する。
【0095】ステップSC14では、上記ステップSC
5で求めた制御目標ヨーレイトyrtに補正係数ky を
乗じて補正後の制御目標ヨーレイトyrtを演算し、ス
テップSC15でこの補正後の制御目標ヨーレイトyr
tと実際のヨーレイトyrとの偏差に基いて、実際のヨ
ーレイトが上記補正後の制御目標ヨーレイトとなるよう
フィードバック制御を行う。
【0096】このフローチャート中、ステップSC3お
よびステップSC4が心理状態検出手段40aを、ステ
ップSC5およびステップSC15が制御手段30c
を、ステップSC6〜SC14が補正手段60cをそれ
ぞれ構成している。
【0097】なお、上記車両の制御装置のその他の構成
は第1参考例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
【0098】そして、上記構成の第3参考例の場合、後
輪操舵装置20を、旋回運動特性に基き操舵制御するも
の、すなわち、前輪2,2の操舵角および車速に基くヨ
ー運動が所定の目標ヨーレイトに対応するものとなるよ
うに操舵制御するものにおいても、ドライバーの旋回操
作時の心理状態としての緊張状態を検出してこれを加味
して上記目標ヨーレイトを低減補正しているため、第1
参考例と同様に、ドライバーの内面的要求に合致した操
舵特性を実現することができる上、個々のドライバーの
緊張状態を検出してこれを加味して補正を実行している
ため、上記個々のドライバーの運転技量に応じて最適な
操舵特性に上記後輪操舵装置20を制御することができ
る。
【0099】(第4参考例) 図18は、本発明の第4参考例に係る制御装置のコント
ロールユニット29dを示し、この第4参考例は、第3
参考例と同様の4輪操舵車に適用したものである(図3
参照)。
【0100】図18において、30cは後輪操舵装置2
0のモータ28をフィードバック制御して車両の実際ヨ
ーレイトが制御目標ヨーレイトとなるようにする、第3
参考例のものと同様の制御手段である。40bは心理状
態検出手段、45bはその判定部であり、この判定部4
5bは計測部44で得られる有効心拍数に基いて所定の
平均化時間Tごとの標準偏差で表現する心拍ゆらぎ量U
(j) を求め、この心拍ゆらぎ量によりドライバーの緊張
度合いを判定、検出するものである(図14参照)。
【0101】また、60dは上記制御手段30cにおけ
る制御目標ヨーレイトを補正する補正手段であり、以下
の各条件が満足した場合に、上記制御手段30cにおけ
る制御目標ヨーレイトを大きくする側に、つまり、回頭
性がより高くなる側に補正するようになっている。上記
各条件は、上記心理状態検出手段40bの判定部45b
からの心拍ゆらぎ量が所定の設定ゆらぎ量以下であるこ
と、前輪操舵角センサ32からの検出値に基いて得られ
る操舵速度が所定値以上であること、および、上記横滑
り角推定手段50から出力される推定横滑り角βが所定
値(横滑り限界角βl )以下であることの3条件であ
り、これら3条件が同時に満足した場合に上記の補正を
行うようになっている。つまり、ドライバーによるステ
アリングホイールの操舵状態が急ハンドル状態にあり、
その操舵が緊張状態で行われている一方、その時の車両
の状態が安定な状態の時に操舵特性をより回頭性が高く
なる側に補正するようになっている。
【0102】以下、上記コントロールユニット29dに
よるモータ28の具体的な制御を図19のフローチャー
トに基いて説明する。
【0103】まず、ステップSD1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSD2で実際ヨーレイトyr,前輪
操舵角Fstg,後輪操舵角Rstg,車速Vspなど
の車両の運動状態量を計測した後、ステップSD3で心
拍数hrの計測(図8参照)、ステップSD4で心拍ゆ
らぎ量U(j) の決定(図14参照)をそれぞれ行う。そ
して、ステップSD5で現在の車速値Vspおよびドラ
イバーによる前輪操舵角Fstgなどから制御目標ヨー
レイトyrtを式(1)により演算する。
【0104】次に、ステップSD6で心拍制御タイミン
グか否かを判別し、心拍制御タイミングでなければ後述
の補正係数ky の変更を行うことなくステップSD14
に進み、心拍制タイミングであればステップSD7に進
む。なお、上記心拍制御タイミングであるか否かは、上
記ステップSD4での心拍ゆらぎ量Uの演算に必要な平
均化処理時間Tの経過をもって心拍制御タイミングとす
る。
【0105】そして、ステップSD7で心拍ゆらぎ量U
が所定値以下か否かを、ステップSD8で現在の操舵速
度が所定値以上か否かを、および、ステップSD9で推
定横滑り角βの絶対値が限界横滑り角βl 以下か否かを
それぞれ判別し、これらの判別が全て「YES」の場合
ステップSD10に進んで補正係数ky の変更を行い、
1つでも「NO」の場合ステップSD11で補正係数数
ky を1とし補正を行わない状態にしてステップSD1
4に進む。上記ステップSD10での補正係数ky の変
更は、前回の補正係数ky に1.1を乗じることにより
行う。ステップSD12では変更後の補正係数ky が
1.5より小さいか否かを判別して、小さければそのま
ま用い、大きければステップSD13で上記変更後の補
正係数kyを強制的に1.5として上記ステップSD1
0での補正係数ky が上限値1.5より大きくなること
のないよう制限する。
【0106】ステップSD14では、上記ステップSD
5で求めた制御目標ヨーレイトyrtに補正係数ky を
乗じて補正後の制御目標ヨーレイトyrtを演算し、ス
テップSD15でこの補正後の制御目標ヨーレイトyr
tと実際のヨーレイトyrとの偏差に基いて、実際のヨ
ーレイトが上記補正後の制御目標ヨーレイトとなるよう
モータ28のフィードバック制御を行う。
【0107】このフローチャート中、ステップSD3お
よびステップSD4が心理状態検出手段40bを、ステ
ップSD5およびステップSD15が制御手段30c
を、ステップSD6〜SD14が補正手段60dをそれ
ぞれ構成している。
【0108】なお、上記車両の制御装置のその他の構成
は第3参考例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
【0109】そして、上記構成の第4参考例の場合、後
輪操舵装置20を上記第3参考例と同様にヨーレイトフ
ィードバック制御するものにおいて、ドライバーの旋回
操作時の心理状態としての緊張状態を検出してこれを加
味して上記目標ヨーレイトを補正しているため、ドライ
バーの内面的要求に合致した操舵特性を実現することが
できる上、個々のドライバーの運転技量に応じて最適な
操舵特性に上記後輪操舵装置20を制御することができ
る。
【0110】また、この第4参考例では、上記補正手段
60dにおいて、ドライバーがステアリングホイール1
を急ハンドル状態で操舵しており、かつ、その操舵をド
ライバーが緊張状態で行っているが、その時の車両が安
定状態で旋回している場合、言い換えると、ドライバー
がステアリングホイール1を操作しても、そのドライバ
ーの要求どおりに車両の向きが変わらないため、ドライ
バーに緊張状態を生じさせている場合に、上記目標ヨー
レイトを増大補正しているため、ドライバーの内面的要
求に合致した操舵特性を実現し、加えて、これにより、
そのドライバーの緊張状態の緩和を図ることができる。
【0111】さらに、この第4参考例の場合、第3参考
例のように基準心拍数との比較によりドライバーの緊張
状態の把握を行うのではなく、上記心拍ゆらぎ量によっ
てドライバーの緊張度合いを把握するようにしているた
め、ドライバーの緊張度合いの変化をより客観的に把握
することができ、これを加味して補正を行うことにより
ドライバーの運転技量に応じた車両の操舵特性をより最
適なものに変更することができる。
【0112】(第5参考例) 図20は、本発明の第5参考例に係る制御装置のコント
ロールユニット29eを示す。このコントロールユニッ
ト29eは、第1参考例における補正手段60aにさら
に補正度合いを変化させるようにした補正手段60eを
備えたものである。
【0113】上記コントロールユニット29eは、基準
転舵比特性マップ(図5参照)に基く転舵比特性となる
ようモータ28を駆動させて後輪3,3の転舵角を制御
する制御手段30aと、設定基準心拍数に対するドライ
バーの実際心拍数の高低によりドライバーの緊張状態を
検出する心理状態検出手段40aと、車両の横滑り角β
を推定する横滑り角推定手段50と、上記ドライバーの
緊張状態および推定横滑り角などに基いて上記基準転舵
比特性マップにおける転舵比を補正する補正手段60e
とを備えている。
【0114】上記補正手段60eは、第1参考例と同様
の3条件、すなわち、操舵速度が所定値以上であるこ
と、ドライバーの実際心拍数が設定基準心拍数を超えて
いること、および、推定横滑り角βが所定の横滑り限界
角βl を超えたことの3条件が同時に満足した場合に、
上記制御手段30aにおける制御ゲインk1 を操舵特性
がより安定側となるよう補正するようになっている。こ
の補正は、上記制御ゲインk1 に1.00から1.30
までの範囲の値の変数k0 を乗じることにより、上記制
御ゲインk1 を変更するようになっている。そして、上
記変数k0 は、ドライバーの実際心拍数hrと推定横滑
り角βの絶対値とに応じて変化するよう2元マップ(図
22のステップSE13参照)として予め定められてお
り、上記実際心拍数hrが大きい程、もしくは/およ
び、推定横滑り角βが大きい程、大値となるよう定めら
れている。つまり、ドライバーの緊張度合いが高い程、
もしくは/および、車両の旋回不安定度合いが高い程、
上記制御ゲインk1 を大きく増大補正し、後輪3,3を
より同位相側に変更してより安定側の操舵特性となるよ
うに補正するものである。
【0115】以下、上記コントロールユニット29eに
よるモータ28の具体的な制御を図21および図22の
フローチャートに基いて説明する。
【0116】まず、ステップSE1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSE2で実際ヨーレイトyr,前輪
操舵角Fstg,後輪操舵角Rstg,車速Vspなど
の車両の運動状態量を計測した後、ステップSE3で心
拍数hrの計測(図8参照)、ステップSE4で基準心
拍数Shrの設定をそれぞれ行う。そして、ステップS
E5で現在の車速値Vspに対する後輪3,3の転舵比
kを基準転舵比マップから決定する。
【0117】次に、ステップSE6で心拍制御タイミン
グか否かを判別し、心拍制御タイミングでなければ後述
の制御ゲインk1 の補正を行うことなくステップSE1
7に進み、心拍制タイミングであればステップSE7に
進む。なお、上記心拍制御タイミングであるか否かは、
今回検出の有効心拍数が前回の値から変動した場合、心
拍制御タイミングとする。
【0118】そして、ステップSE7で現在の操舵速度
が所定値以上か否かを、ステップSE8で検出心拍数h
rが設定基準心拍数Shrより大きいか否かを、およ
び、ステップSE9で推定横滑り角βの絶対値が限界横
滑り角βl より大きいか否かをそれぞれ判別し、これら
の判別が全て「YES」の場合ステップSE10に進
み、1つでも「NO」の場合ステップSE11で制御ゲ
インk1 を1としてステップSE17に進む。
【0119】ステップSE10では、今回の基準転舵比
特性による転舵比kが正であるか負であるかを判別し
て、負である場合、ステップSE12で制御ゲインk1
を0として逆位相を元に復元する。また、上記転舵比k
が正である場合、ステップSE13で今回検出の有効心
拍数hrの値と、横滑り角推定手段50からの推定横滑
り角βの絶対値とに基いて両値に対応する変数k0 の値
を決定し、この変数k0を前回の制御ゲインk1 に乗じ
て今回の制御ゲインk1 を決定する。ステップSE15
では変更後の制御ゲインk1 が1.5より小さいか否か
を判別して、小さければそのまま用い、大きければステ
ップSE16で上記変更後の制御ゲインk1 を強制的に
1.5として上記ステップSE14での制御ゲインk1
が上限値1.5より大きくなることのないよう制限す
る。
【0120】そして、ステップSE17で前輪操舵角F
stgに上記転舵比kおよび制御ゲインk1 をそれぞれ
乗じて後輪転舵角Rstgを演算し、ステップSE18
でその後輪転舵角Rstgとなるようモータ28を駆動
する。
【0121】このフローチャート中、ステップSE3お
よびステップSE4が心理状態検出手段40aを、ステ
ップSE5およびステップSE18が制御手段30a
を、ステップSE6〜SE17が補正手段60eをそれ
ぞれ構成している。
【0122】なお、上記車両の制御装置のその他の構成
は第1参考例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
【0123】そして、上記構成の第5参考例の場合、補
正手段60eにおいて、操舵状態、心理状態および旋回
時の車両状態の各条件の成立した時の制御ゲインk1 の
増大補正に際し、ドライバーの緊張度合いが高い程、も
しくは/および、旋回時の車両の不安定度合いが高い
程、大きい量の補正が実行されるため、条件成立するご
とに制御ゲインk1 を同一比率で増大補正する第1参考
例と比べ、ドライバーの緊張度合いや旋回時の車両の不
安定度合いに応じて車両の操舵特性を迅速にかつ実情に
合致したものに補正することができる。
【0124】(第実施例) 図23は、本発明の第実施例に係る制御装置のコント
ロールユニット29fを示す。同図において、70は遅
れ付与手段であり、このコントロールユニット29f
は、第1参考例のコントロールユニット29aに上記遅
れ付与手段70を追加したものである。
【0125】上記遅れ付与手段70は、補正手段60a
による後輪転舵角の所定の変更補正量をそのまま制御手
段30aに出力してモータ28の駆動により上記後輪転
舵角を一気に変更するのではなく、時間遅れ成分を付与
して滑らかに変更するようになっている。具体的には、
ステアリングホイール1の操舵速度およびドライバーの
実際心拍数に応じた一次遅れ時定数Tについて予め定め
られたマップ(図24のステップSF5参照)を備えて
おり、このマップで定まる時定数Tを用いた一時遅れフ
ィルタ G(s)=1/(1+Ts) を離散系の状態方程式 G(s)→(a,b) に変換し、この状態方程式のシステム行列項であるa項
と、制御入力行列項であるb項とをフィルタ定数として
求め、これらa項およびb項を用いて後輪転舵角の制御
値に時間遅れを付与するようになっている。上記時定数
Tは制御目標値の63%値に到達する時間に基いて定め
られ、時定数Tが大きい程、後輪転舵角の制御目標値ま
での変更がゆっくりと行われる。すなわち、上記図24
のステップSF5に示すマップは、操舵速度が小値で一
次遅れ時定数Tが大値となり、上記操舵速度が大きくな
る程、上記時定数Tが小さい値となり、上記操舵速度が
大値で上記時定数Tが所定の小値となるように定められ
ており、かつ、このような時定数Tの基本マップ(図2
4のステップSF5の図の実線参照)が、ドライバーの
実際心拍数hrが小さくなる程小値側に変更されるもの
が与えられている(同図の一点鎖線、二点鎖線参照)。
【0126】以下、上記コントロールユニット29fに
よるモータ28の具体的な制御を図24および図25の
フローチャートに基いて説明する。
【0127】まず、ステップSF1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSF2で実際ヨーレイトyr,前輪
操舵角Fstg,後輪転舵角Rstg,車速Vspなど
の車両の運動状態量を計測した後、ステップSF3で心
拍数hrの計測(図8参照)、ステップSF4で基準心
拍数Shrの設定をそれぞれ行う。
【0128】次に、ステップSF5で一次遅れ時定数T
を上記前輪操舵角Fstgより得られた操舵速度と、上
記ステップSF3で得られたドライバーの実際心拍数と
に基いてマップから決定し、ステップSF6でこの時定
数Tについての一次遅れフィルタG(s)を離散化して
状態方程式に変換しそのa項およびb項を求める。そし
て、ステップSF7で現在の車速値Vspに対する後輪
3,3の転舵比kを基準転舵比マップから決定する。
【0129】次に、ステップSF8で心拍制御タイミン
グか否かを判別し、心拍制御タイミングでなければ後述
の制御ゲインk1 の補正を行うことなくステップSF1
6に進み、心拍制タイミングであればステップSF9に
進む。なお、上記心拍制御タイミングであるか否かは、
今回検出の有効心拍数が前回の値から変動した場合、心
拍制御タイミングとする。
【0130】そして、ステップSF9で現在の操舵速度
が所定値以上か否かを、ステップSF10で検出心拍数
hrが設定基準心拍数Shrより大きいか否かを、およ
び、ステップSF11で推定横滑り角βの絶対値が限界
横滑り角βl より大きいか否かをそれぞれ判別し、これ
らの判別が全て「YES」の場合ステップSF12に進
み、1つでも「NO」の場合ステップSF13で制御ゲ
インk1 を1としてステップSF16に進む。
【0131】ステップSF12では、今回の基準転舵比
特性による転舵比kが正であるか負であるかを判別し
て、負である場合ステップSF14で制御ゲインk1 を
0として逆位相を元に復元し、正である場合ステップS
F15で前回の制御ゲインk1に1.1を乗じてより同
位相側に補正する。
【0132】そして、ステップSF16で前輪操舵角F
stgに上記転舵比kおよび制御ゲインk1 をそれぞれ
乗じて目標後輪転舵角Rstg1を演算し、ステップS
F17でステップSF6で求めたa項に1つ前の制御後
輪転舵角Rstg(n−1)を乗じたものと、b項に上
記目標後輪転舵角Rstg1を乗じたものとの和を今回
の制御後輪転舵角Rstg(n)とする。そして、ステ
ップSF18でその制御後輪転舵角Rstg(n)とな
るようモータ28を駆動する。
【0133】このフローチャート中、ステップSF3お
よびステップSF4が心理状態検出手段40aを、ステ
ップSF5およびステップSF18が制御手段30a
を、ステップSF5,ステップSF6およびステップS
F17が遅れ付与手段70を、ステップSF8〜SF1
6が補正手段60aをそれぞれ構成している。
【0134】なお、上記車両の制御装置のその他の構成
は第1参考例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
【0135】そして、上記構成の第実施例の場合、補
正手段60aにより増大補正された後輪転舵角の制御値
をそのまま用いるのではなく、遅れ付与手段70によっ
て時間遅れ成分を付与したものを用いてモータ28の制
御を行っているため、条件が成立するごとに増大補正さ
れた後輪転舵角の制御値でモータ28を駆動させて上記
後輪転舵角を一気に変更する第1参考例と比べ、変動に
伴う不快感をドライバーに感じさせることなく操舵特性
を滑らかに変更させることができ、操舵特性の補正制御
におけるドライバーの操舵フィーリングの改善を図るこ
とができる。
【0136】しかも、後輪転舵角の変更に際し、ドライ
バーの実際心拍数が高い程、もしくは/および、ドライ
バーのステアリングホイール1の操舵速度が速い程、小
さい時定数Tが付与されるため、上記フィーリングの改
善を図りつつ上記増大補正量まで素早く到達させること
ができる一方、上記実際心拍数が低い程、もしくは、上
記操舵速度が遅い程、大きい時定数Tが付与されるた
め、比較的ゆっくりと後輪転舵角の変更が行われて十分
にフィーリングの向上を図ることができる。
【0137】(第実施例) 図26は、本発明の第実施例に係る制御装置のコント
ロールユニット29gを示し、第3参考例のものに遅れ
付与手段70および補正係数ky に対する変数k0 を加
味して操舵フィーリングの改善を図るものである。
【0138】このコントロールユニット29gは、車速
と前輪操舵角とに基く制御目標ヨーレイトとなるよう後
輪転舵角をヨーレイトフィードバック制御する制御手段
30cと、設定基準心拍数に対するドライバーの実際心
拍数に基きドライバーの緊張状態を検出する心理状態検
出手段40aと、車両の旋回時の車両状態として車両の
横滑り角を推定する横滑り角推定手段50と、この推定
横滑り角と上記ドライバーの緊張状態とに基いて上記制
御目標ヨーレイトを補正する補正手段60gと、この補
正手段60gから制御手段30cへの補正制御に時間遅
れ成分を付与する遅れ付与手段70とを備えている。
【0139】上記補正手段60gは、以下の3条件、す
なわち、操舵速度が所定値以上であること、ドライバー
の実際心拍数が設定基準心拍数を超えていること、およ
び、推定横滑り角βが所定の横滑り限界角βl を超えた
ことの3条件が同時に満足した場合に、上記制御手段3
0cにおける制御目標ヨーレイトを小さくする側に、つ
まり、より安定側に補正するようになっている。この補
正は、上記制御目標ヨーレイトに乗じる補正係数ky
(初期設定ky =1.0)に1.00から0.70まで
の範囲の値の変数k0 を乗じることにより、上記補正係
数ky を変更するようになっている。そして、上記変数
k0 は、ドライバーの実際心拍数hrと推定横滑り角β
の絶対値とに応じて変化するよう2元マップ(図28の
ステップSG12参照)として予め定められており、上
記実際心拍数hrが大きい程、もしくは/および、推定
横滑り角βが大きい程、小値となるよう定められてい
る。つまり、ドライバーの緊張度合いが高い程、もしく
は/および、車両の旋回不安定度合いが高い程、上記補
正係数ky を小さく低減補正し、後輪3,3をより同位
相側に変更してより安定側の操舵特性となるように補正
するものである。
【0140】以下、上記コントロールユニット29gに
よるモータ28の具体的な制御を図27および図28に
基いて説明する。
【0141】まず、ステップSG1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSG2で実際ヨーレイトyr,前輪
操舵角Fstg,後輪転舵角Rstg,車速Vspなど
の車両の運動状態量を計測した後、ステップSG3で心
拍数hrの計測(図8参照)、ステップSG4で基準心
拍数Shrの設定をそれぞれ行う。そして、ステップS
G5で上記車速Vspおよび前輪操舵角Fstgなどか
ら式(1)に基いて制御目標ヨーレイトyrt1を決定
する。
【0142】次に、ステップSG6で一次遅れ時定数T
を上記前輪操舵角Fstgより得られた操舵速度と、上
記ステップSG3で得られたドライバーの実際心拍数と
に基いてマップから決定し、ステップSG7でこの時定
数Tについての一次遅れフィルタG(s)を離散化して
状態方程式に変換しそのa項およびb項を求める。
【0143】次に、ステップSG8で心拍制御タイミン
グか否かを判別し、心拍制御タイミングでなければ後述
の補正係数ky の変更を行うことなくステップSG15
に進み、心拍制タイミングであればステップSG9に進
む。なお、上記心拍制御タイミングであるか否かは、今
回検出の有効心拍数が前回の値から変動した場合、心拍
制御タイミングとする。
【0144】そして、ステップSG9で現在の操舵速度
が所定値以上か否かを、ステップSG10で検出心拍数
hrが設定基準心拍数Shrより大きいか否かを、およ
び、ステップSG11で推定横滑り角βの絶対値が限界
横滑り角βl より大きいか否かをそれぞれ判別し、これ
らの判別が全て「YES」の場合ステップSG12に進
み、1つでも「NO」の場合ステップSG14で補正係
数ky を1としてステップSG15に進む。
【0145】上記ステップSG12では、今回の推定横
滑り角βの絶対値と、今回のドライバーの心拍数hrと
に基いてマップから変数k0 の値を決定し、ステップS
G13で前回の補正係数ky に上記変数k0 を乗じて今
回の補正係数ky の値を決定する。
【0146】そして、ステップSG15で上記補正係数
ky をステップSG5で求めた制御目標ヨーレイトyr
t1に乗じて今回の最終目標ヨーレイトyrt1を求
め、ステップSG16でステップSG7で求めたa項に
1つ前の制御ヨーレイトyrt(t−1)を乗じたもの
と、b項に上記最終目標ヨーレイトyrt1を乗じたも
のとの和を今回の制御ヨーレイトyrt(t)とする。
そして、ステップSG17で実際の車両のヨーレイトが
上記制御ヨーレイトyrt(t)となるようモータ28
をフィードバック制御する。
【0147】このフローチャート中、ステップSG3お
よびステップSG4が心理状態検出手段40aを、ステ
ップSG5およびステップSG17が制御手段30c
を、ステップSG6,ステップSG7およびステップS
G16が遅れ付与手段70を、ステップSG8〜SG1
5が補正手段60gをそれぞれ構成している。
【0148】なお、上記車両の制御装置のその他の構成
は第3参考例もしくは第実施例のものと同様であるた
めに、同一部材には同一符号を付して、その説明は省略
する。
【0149】そして、上記構成の第実施例の場合、補
正手段60aにより補正された制御目標ヨーレイトの値
をそのまま制御に用いるのではなく、遅れ付与手段70
によって時間遅れ成分を付与したもの(ステップSG1
6参照)を用いてモータ28の制御を行っているため、
条件が成立するごとに低減補正された制御目標ヨーレイ
トの値でモータ28を駆動させて上記後輪転舵角を一気
に変更する第3実施例と比べ、変動に伴う不快感をドラ
イバーに感じさせることなく操舵特性を滑らかに変更さ
せることができ、操舵特性の補正制御におけるフィーリ
ングの改善を、ヨーレイトフィードバック制御を行うも
のにおいても、第実施例と同様に図ることができる。
【0150】しかも、制御目標ヨーレイトyrtの補正
に際し、推定横滑り角βの絶対値とドライバーの心拍数
hrに応じて決定した変数k0 により補正係数ky を変
更しているため、上記推定横滑り角βにより示される旋
回時の車両の不安定度合いが高い程、もしくは、上記上
記心拍数hrにより示されるドライバーの緊張度合いが
高い程大きく補正されるため、車両の状態およびドライ
バーの心理状態の程度に応じて最適かつ速応性ある操舵
制御を行うことができる。
【0151】
【0152】
【0153】
【0154】
【0155】
【0156】
【0157】
【0158】
【0159】
【0160】
【0161】
【0162】
【0163】なお、本発明は上記第1、第2実施例に限
定されるものではなく、その他種々の変形例を包含する
ものである。すなわち、上記第1、第2実施例では、補
正手段での補正の実行を操舵状態(操舵速度)、心理状
態(心拍信号による緊張状態)、車両状態(車両の横滑
り角)の3条件の成立により行っているが、これに限ら
ず、例えば操舵状態と心理状態との2条件の成立により
上記補正の実行を行うようにしてもよい。操舵状態と心
理状態との2条件により補正の実行を行うことにより、
いずれも生体であるドライバー側の旋回操作とそれに基
く心理とを制御に反映させることができる
【0164】上記第1、第2実施例では、ステアリング
ホイール操作に基く前輪操舵とは別途に後輪3,3を、
後輪操舵装置20を用いて操舵制御したものを示した
が、これに限らず、例えば、上記後輪操舵装置20を省
略して、前輪2,2を上記ステアリングホイール1とは
別途に電気的に操舵制御するようにしてもよい。この場
合、例えば図に示すように、前輪操舵装置10と並列
に、リレーロッド11に配置したラック・アンドメピニ
オン機構81と、この機構81を駆動するモータ82と
からなる強制前輪操舵装置80を設け、そのモータ82
をコントロールユニット29a〜29iにより駆動制御
すればよい。そして、その前輪2,2の操舵を、上記実
施例で後輪を前輪と逆位相に操舵制御する場合には前輪
の操舵角を増す側に、上記実施例で後輪3,3を同位相
に操舵制御する場合には上記前輪の操舵角を減らす側に
それぞれ制御するようにすればよい。
【0165】上記第1、第2実施例では、ドライバーの
心理状態検出手段40a,40b,40cとしてドライ
バーの心電位を取り出して心拍数によってドライバーの
緊張状態を検出するようにしているが、これに限らず、
例えばドライバーがステアリングホイールを握る手の発
汗の有無、発汗度合い、または、その手の筋電位を取り
出してその変動を検出してドライバーが緊張状態にある
かリラックス状態にあるかなどの心理状態の検出を行う
ようにしてもよい。
【0166】第5参考例では、制御ゲインk1 に乗じる
変数k0 を実際心拍数と推定横滑り角との双方と関係付
けた2元マップにより定めているが、これに限らず、実
際心拍数もしくは横滑り角のいずれか一方と関係付けた
1元マップにより定めてもよい。すなわち、実際心拍数
が高い程大きい値のk0 を与える1元マップ、もしく
は、推定横滑り角が大きい程大きい値のk0 を与える1
元マップを用いて上記制御ゲインk1 の補正を行うよう
にしてもよい。また、第2実施例における変数k0 の2
元マップにおいても、同様に、1元マップとしてもよ
い。
【0167】また、第5参考例又は第2実施例では、上
記変数k0 を実際心拍数と関係付けて定めているが、こ
れに限らず、例えば基準心拍数に対する実際心拍数の比
(hr/Shr)と関係付けて定めてもよい。
【0168】さらに、第実施例では、第3参考例に遅
れ付与手段70と補正係数ky の変更のための変数k0
とを加味したものとしてフィーリングの改善を図ってい
るが、これに限らず、第3参考例に上記遅れ付与手段7
0をのみ加味することによりヨーレイトフィードバック
制御におけるフィーリングの改善を図ってもよい。
【0169】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における車両の制御装置によれば、操舵手段が操舵制
御手段によって予め設定された操舵特性に基き制御され
るものにおいて、操舵状態検出手段から出力されるドラ
イバーの操舵状態と、心理状態検出手段から出力される
ドライバーの心理状態とに応じて上記操舵特性に基く制
御量を補正手段によって補正するようにしているため、
ドライバーの側のステアリングホイールの操作およびそ
の時の緊張状態に応じた操舵制御を行うことができ、こ
れにより、ドライバーの運転技量に応じて最適な操舵制
御を行うことができ、個々のドライバーの内面的要求に
合致した車両の旋回運動を実現することができる。
【0170】さらに、上記の効果に加えて、補正手段に
よる補正に遅れ付与手段により時間遅れ成分を付与する
ようにしているため、上記補正に基く制御量の変更を操
舵制御手段により一気に行う場合と比べ、制御の変更を
滑らかに行うことができ、その操舵特性の変更に伴う不
快感をドライバーに与えることを防止することができ
る。その上、上記時間遅れ成分をドライバーによる操舵
速度および心理状態に応じて決定するようにしているた
め、操舵特性に対するドライバーの内面的要求を満足さ
せつつ、ドライバーによる操舵フィーリングの改善を図
ることができる。
【0171】
【0172】
【0173】
【0174】
【0175】
【0176】
【0177】
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明のブロック構成図である。
【図2】前輪を操舵する操舵装置の全体構成図である。
【図3】車両の後輪をも操舵する操舵装置の全体構成図
である。
【図4】第1参考例における後輪の操舵制御のブロック
構成図である。
【図5】車速に対する転舵比特性を示す関係図である。
【図6】心理状態検出手段の構成図である。
【図7】ドライバーの心電位と時間との関係図である。
【図8】ドライバーの心拍数を計測するためのフローチ
ャートである。
【図9】横滑り角推定手段に備えるニューラルネットの
構成図である。
【図10】車両システム同定用のニューラルネットの構
成図である。
【図11】横滑り角推定手段の作動を示すフローチャー
トである。
【図12】第1参考例における後輪の操舵制御のフロー
チャートである。
【図13】第2参考例における後輪の操舵制御のブロッ
ク構成図である。
【図14】ドライバーの心拍ゆらぎ量を決定するための
フローチャートである。
【図15】第2参考例における後輪の操舵制御のフロー
チャートである。
【図16】第3参考例における後輪の操舵制御のブロッ
ク構成図である。
【図17】第3参考例における後輪の操舵制御のフロー
チャートである。
【図18】第4参考例における後輪の操舵制御のブロッ
ク構成図である。
【図19】第4参考例における後輪の操舵制御のフロー
チャートである。
【図20】第5参考例における後輪の操舵制御のブロッ
ク構成図である。
【図21】第5参考例における後輪の操舵制御のフロー
チャートの前半部である。
【図22】第5参考例における後輪の操舵制御のフロー
チャートの後半部である。
【図23】第実施例における後輪の操舵制御のブロッ
ク構成図である。
【図24】第実施例における後輪の操舵制御のフロー
チャートの前半部である。
【図25】第実施例における後輪の操舵制御のフロー
チャートの後半部である。
【図26】第実施例における後輪の操舵制御のブロッ
ク構成図である。
【図27】第実施例における後輪の操舵制御のフロー
チャートの前半部である。
【図28】第実施例における後輪の操舵制御のフロー
チャートの後半部である
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B62D 117:00 B62D 117:00 137:00 137:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 6/00 B60K 31/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪もしくは後輪をステアリングとは別
    途に操舵する操舵手段と、 この操舵手段を予め設定した操舵特性に基き制御する操
    舵制御手段と、 ドライバーの操舵状態を検出する操舵状態検出手段と、 ドライバーの心理状態を検出する心理状態検出手段と、 上記操舵状態検出手段から出力されるドライバーの操舵
    状態と、上記心理状態検出手段から出力されるドライバ
    ーの心理状態とに応じて上記操舵制御手段における制御
    量を補正する補正手段と 上記補正手段における補正に時間遅れ成分を付与する遅
    れ付与手段とを備えており、 上記操舵状態検出手段は、ドライバーの操舵速度を検出
    するものであり、 上記遅れ付与手段は、上記操舵速度およびドライバーの
    心理状態に応じて時間遅れ成分を決定するように構成さ
    れている ことを特徴とする車両の制御装置
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KR101901417B1 (ko) * 2011-08-29 2018-09-27 한국전자통신연구원 감성기반 안전운전 자동차 서비스 시스템, 안전운전 서비스를 위한 감성인지 처리 장치 및 안전운전 서비스 장치, 감성기반 차량용 안전운전 서비스 방법

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