JP6355990B2 - 橋型クレーンのレール交換方法 - Google Patents
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Description
橋型クレーンは、岸壁に沿って移動可能なように走行装置を有した脚部に固定され水平方向に延びるガーダと、ガーダに対して起伏可能に連結されたブームとを備えている。
また橋型クレーンは、さらに荷物搬送用にガーダ及びブームに沿って走行するトロリを有する。トロリには、荷物を吊り下げるための吊り具が設けられている。船舶に積載又は陸揚げされる荷物は、吊り具によって吊り下げられ、トロリの移動に伴って搬送される。
また、特許文献4は、本発明に関連するレール交換装置を開示している。
特に、ブーム上のレールは、トロリの走行安定性のため、20mを超える(例えば24m)のロングレールであり、その重量は1トン以上(例えば約1.2トン)に達する。
また、大型重機の使用が困難な場合、ロングレールを分断した短レールを搬送し、ブーム上で溶接する必要があり、溶接回数が増え、品質低下の可能性があった。
(A)既設レールの真上に交換レールを水平に支持する水平支持台を有する複数のレール支持台車を準備し、
ブーム上に既設レールと前記交換レールを仮置きする仮置台を設置し、
(B)ガーダ上の既設レール上に、複数の前記レール支持台車を走行方向に間隔を隔てて位置決めし、
(C)前記交換レールを複数の台車本体の水平支持台の真上に水平に支持して固定し、
(D)前記レール支持台車又は前記交換レールと前記トロリとを連結して前記トロリにより前記交換レールをブーム上まで移動させ、
(E1)レール支持台車上の前記交換レールを仮置台に仮置きし、
(E2)既設レールを仮置台に仮置きし、次いで仮置台上の前記交換レールを既設レールのあった位置に固定し、
(E3)仮置台上の既設レールを複数の台車本体の水平支持台の真上に水平に支持して固定し、
(F)前記トロリをガーダ上まで移動させて、ガーダ上において、既設レールと前記レール支持台車を撤去して、ブーム上において、既設レールを前記交換レールに交換する、ことを特徴とする橋型クレーンのレール交換方法が提供される。
従って、台車本体は、交換レール(例えばロングレール)の重量をその真下に位置する既設レールに直接伝達するだけの剛性があればよく、台車本体を小型かつ軽量にできる。
この図において、1は岸壁、2は船舶(例えばコンテナ船)である。橋型クレーン10は、脚部11、ガーダ12、ブーム14、既設レール16、及びトロリ18を備える。
ガーダ12は、脚部11に固定され陸側から海側に水平に延びる。
ブーム14は、ガーダ12の海側端部に上下に揺動可能に連結され、海側に延びる。
既設レール16は、ガーダ12とブーム14に設けられ、ブーム14が水平に位置するときにガーダ12からブーム14まで水平に延びる。
この図において、既設レール16は、1対が設けられ、互いに幅方向にレール間隔Lを隔てて位置する。レール間隔Lは、例えば6m以上(例えば6550mm)である。
トロリ18は、例えば既設レール上を図示しない横行ロープにより走行可能に構成されている。トロリ18には、荷物3(例えばコンテナ)を吊り下げるための吊り具19が設けられている。
1対の既設レール16が固定されたブーム14は、トロリ18の走行範囲全体にわたり、1対の既設レール16の内側に間隙を有している。この間隙は、既設レール16のレール間隔Lの内側であり、例えば6m以上の間隔を有する。1対の既設レール16が固定されたガーダ12も同様である。
この構成により、トロリ18は吊り具19で荷物3(例えばコンテナ)を吊り下げた状態で、ガーダ12とブーム14の間で水平走行し、着岸した船舶2への荷物3(例えばコンテナ)の積載、及び船舶2から荷物3の陸揚げを行うことができる。
なお車輪23は従動車輪であり、かつ台車本体22は走行用の駆動装置や駆動ロープを備えていない。従って、台車本体22は、後述するように他の装置(トロリ18)で牽引又は押された場合のみ、既設レール上を走行可能に構成されている。
脱輪防止板25は、既設レール16の内面と干渉しないように隙間(例えば5〜15mm)を有しているのがよい。また脱輪防止板25の剛性を高めるために、その補強材を設けてもよい。
なお脱輪防止板25を台車本体22に設けず、連結フレーム24に設けてもよい。
従って、台車本体22は、交換レール36(例えばロングレール)の重量をその真下に位置する既設レール16に直接伝達するだけの剛性があればよく、台車本体22を小型かつ軽量にできる。
図5は、ガーダ上における準備工程の説明図であり、(A)は図1のB−B矢視図、(B)は側面図である。
また、図6はブーム上におけるレール交換工程の説明図であり、(A)は図1のA−A矢視図、(B)は側面図である。
以下、図4〜図6を参照して、本発明のレール交換方法を説明する。
S1ステップでは、上述した複数のレール支持台車20を準備する。レール支持台車20の台数は、交換レール36の長さと重量に応じて、2台以上を準備するのがよい。
S2ステップでは、図6(A)に示すように、ブーム上に既設レール16と交換レール36を仮置きする仮置台32を設置する。なお既設のブーム上に仮置きするスペースがある場合には仮置台32の設置を省略してもよい。
S3ステップでは、図5(B)に示すように、ガーダ上の既設レール上に、複数(この図で3台)のレール支持台車20を走行方向(図で左右)に間隔を隔てて位置決めする。この間隔は一定であるのが好ましい。
S4ステップでは、図5(A)(B)に示すように、交換レール36を複数の台車本体22の水平支持台上に水平に支持して固定する。この固定はレール固定用の周知のクランプ装置等を用いるのがよい。
S5ステップでは、レール支持台車20又は交換レール36とトロリ18を連結部材34で連結する。
逆に、交換する既設レール16がブーム14の先端付近に位置する場合には、トロリ18は、ガーダ12の陸側に配置しその海側に複数の台車本体22を配置するのがよい。
なお、トロリ18に最も近いレール支持台車20又は交換レール36の端部とトロリ18を座屈しにくくかつ引張強度の高い連結部材34(例えば棒材)で連結するのがよい。
S6ステップでは、図6(B)に示すように、トロリ18をブーム上まで移動させる。このトロリ18の移動に牽引又は押されて、複数の台車本体22とその上の交換レール36もブーム上まで移動する。
S7ステップでは、ブーム上において、既設レール16を交換レール36に交換する。
S7−1ステップでは、図6(A)に示すように、小型のクレーンやチェーンブロック38を用いてレール支持台車上の交換レール36を仮置台32に仮置きする。
S7−2ステップでは、レール支持台車20を移動して、既設レール16を仮置台32に仮置きし、次いで仮置台上の交換レール36を既設レール16のあった位置に固定する。
S7−3ステップでは、レール支持台車20を再度移動して、仮置台上の既設レール16を複数の台車本体22の水平支持台22aの真上に水平に支持して固定する。
上記S7−1〜S7−3のステップにより、既設レール16を交換レール36に交換し、かつ交換後の既設レール16を複数の台車本体22の水平支持台22aの真上に水平に支持して固定することができる。
S8ステップでは、トロリ18をガーダ上まで移動させて、ガーダ上において、既設レール16とレール支持台車20を撤去する。この撤去は、ガーダ上において小型のクレーンやチェーンブロックを用いて、実施することができる。
3 荷物(コンテナ)、10 橋型クレーン、11 脚部、
12 ガーダ、14 ブーム、16 既設レール、18 トロリ、
19 吊り具、20 レール支持台車、22 台車本体、
22a 水平支持台、23 車輪(従動車輪)、24 連結フレーム、
25 脱輪防止板、32 仮置台、34 連結部材、36 交換レール、
38 チェーンブロック
Claims (1)
- 岸壁に沿って移動可能な脚部と、該脚部に固定され陸側から海側に水平に延びるガーダと、ガーダの海側端部に上下に揺動可能に連結され海側に延びるブームと、ガーダとブームに設けられブームが水平に位置するときにガーダからブームまで水平に延び幅方向にレール間隔を隔てた1対の既設レールと、既設レール上を走行可能なトロリとを備えた橋型クレーンのレール交換方法であって、
(A)既設レールの真上に交換レールを水平に支持する水平支持台を有する複数のレール支持台車を準備し、
ブーム上に既設レールと前記交換レールを仮置きする仮置台を設置し、
(B)ガーダ上の既設レール上に、複数の前記レール支持台車を走行方向に間隔を隔てて位置決めし、
(C)前記交換レールを複数の台車本体の水平支持台の真上に水平に支持して固定し、
(D)前記レール支持台車又は前記交換レールと前記トロリとを連結して前記トロリにより前記交換レールをブーム上まで移動させ、
(E1)レール支持台車上の前記交換レールを仮置台に仮置きし、
(E2)既設レールを仮置台に仮置きし、次いで仮置台上の前記交換レールを既設レールのあった位置に固定し、
(E3)仮置台上の既設レールを複数の台車本体の水平支持台の真上に水平に支持して固定し、
(F)前記トロリをガーダ上まで移動させて、ガーダ上において、既設レールと前記レール支持台車を撤去して、ブーム上において、既設レールを前記交換レールに交換する、ことを特徴とする橋型クレーンのレール交換方法。
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