JP6355117B2 - 電気化学セルおよび電気化学セルの製造方法 - Google Patents

電気化学セルおよび電気化学セルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気化学セルおよび電気化学セルの製造方法に関するものである。
非水電解質二次電池や電気二重層キャパシタ等の電気化学セルは、外装容器の内部に電極体を備えた構成となっている。電極体は、正極体および負極体をセパレータを介して交互に積層することで形成されている。例えば、特許文献1に記載の電気化学セルは、正極体および負極体がその間にセパレータを介して対向配置され、その状態をもって巻回されてなる電極体を備えている。さらに、特許文献1に記載の電気化学セルでは、正極体および負極体それぞれに別部材の一対のタブが取り付けられている。しかしながら、電気化学セルがタブを備えることで、部品点数が増加するとともに、タブを正極体および負極体に取り付ける工程が必要となる。このため、部材コストおよび製造コストが増加する。
そこで、近年では、正極体や負極体の集電体を電極体から外装容器の外部まで延出させることがある。これにより、別付のタブを用いることなく電気化学セルの電極端子を形成することが可能となり、部材コストおよび製造コストの増加を抑制できる。
特開2005−243524号公報
しかしながら、正極体や負極体の集電体は、薄い金属箔であるため、電気化学セルの電極端子として使用する場合には強度が不足するおそれがある。また、集電体を形成する材料によっては接触抵抗が大きいので、外部機器との接続における導通信頼性が低下するおそれがある。よって、従来技術の電気化学セルにあっては、コスト増加を抑制しつつ、電極端子の強度および導通信頼性を確保するという点で課題がある。
そこで本発明は、電極端子の強度および導通信頼性を確保できる低コストな電気化学セルおよび電気化学セルの製造方法を提供するものである。
本発明の電気化学セルは、正極体および負極体を含む電極体と、樹脂材料により形成され、前記電極体を気密封止する外装体と、前記電極体の集電体と一体形成され、前記電極体から前記外装体の外部に向かって延出する引出部と、前記外装体の外部に配置され、前記引出部に導通する補強部材と、を備え、前記補強部材は、前記外装体および前記引出部に積層され、前記外装体は、前記電極体を間に挟んだ状態で重ね合わされるとともに、前記電極体の周囲で溶着されたシート部材と、前記シート部材と前記引出部との間に配置され、前記シート部材および前記引出部に対して溶着されたシーラントフィルムと、を備え、前記引出部の先端は、前記シート部材の重ね合わせ方向から見て前記シーラントフィルムの内側に配置され、前記シーラントフィルムの一部は、前記重ね合わせ方向から見て前記シート部材から突出して設けられ、前記引出部と前記補強部材とは、前記重ね合わせ方向から見て前記シート部材よりも外側、かつ前記シーラントフィルムの内側において接合されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、電極体の集電体と一体形成され、電極体から外装体の外部に向かって延出する引出部を備えるので、別付のタブを用いることなく外装体の外部に電極端子を形成することができる。よって、部材コストおよび製造コストの増加を抑制できる。
さらに、外装体の外部に配置され、引出部に導通する補強部材を備えているので、補強部材を電極端子とすることができる。これにより、電極端子を集電体により形成する構成と比較して電極端子の強度を向上させることができる。また、集電体がアルミニウムや銅等の接触抵抗の高い材料により形成されていても、外部機器を補強部材に接続させることができるので、外部機器との接続における導通信頼性を確保できる。
しかも、補強部材が樹脂により形成された外装体、および引出部に積層されているので、補強部材を引出部とともに外装体に対して固定することができる。これにより、補強部材を電極端子とし、補強部材に接続された外部機器から補強部材に対して引張等の外力が作用した際に、補強部材が外装体から離脱することを防止できる。よって、電極端子の強度を確保できる。
以上により、電極端子の強度および導通信頼性を確保できる低コストな電気化学セルを提供できる。
また、シート部材と引出部との間に配置され、シート部材および引出部に対して溶着されたシーラントフィルムを外装体が備えるので、シート部材および引出部を確実に密着させることができる。これにより、外装体の内外を連通するリークパスが形成されることを防止できるので、外装体の内部の密閉性をより向上させることができる。したがって、優れた信頼性を有する電気化学セルを提供できる。
また、引出部の先端が重ね合わせ方向から見てシーラントフィルムの内側に配置されているので、引出部が外装体の外部に露出することを防止できる。これにより、引出部の耐食性を向上させることができる。
また、引出部と補強部材とが重ね合わせ方向から見てシート部材よりも外側において接合されているので、シート部材とシーラントフィルムと引出部とが重なる部分に補強部材が配置されることを防止できる。これにより、シート部材とシーラントフィルムと引出部とが重なる部分を薄く形成できるので、重ね合わされたシート部材同士を容易に溶着することができる。
上記の電気化学セルにおいて、前記補強部材は、前記引出部との接合部において、前記引出部を挟んでいる、ことが望ましい。
本発明によれば、補強部材を引出部に対して強固に接合させることができる。したがって、電極端子の強度をより確実に確保できる。
本発明の電気化学セルは、正極体および負極体を含む電極体と、樹脂材料により形成され、前記電極体を気密封止する外装体と、前記電極体の集電体と一体形成され、前記電極体から前記外装体の外部に向かって延出する引出部と、前記外装体の外部に配置され、前記引出部とは別部材により形成され、前記引出部に導通する補強部材と、を備え、前記補強部材は、前記外装体および前記引出部に積層され、前記外装体は、前記電極体を間に挟んだ状態で重ね合わされるとともに、前記電極体の周囲で溶着されたシート部材と、前記シート部材と前記引出部との接触部を前記シート部材の外側から覆い、前記シート部材および前記引出部に対して溶着されたシーラントフィルムと、を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、シート部材と引出部との接触部をシート部材の外側から覆い、シート部材および引出部に対して溶着されたシーラントフィルムを外装体が備えるので、外装体の内部の密閉性をより向上させることができる。したがって、優れた信頼性を有する電気化学セルを提供できる。
上記の電気化学セルにおいて、前記補強部材は、金属板である、ことが望ましい。
本発明によれば、補強部材を安価に形成することができる。したがって、低コストな電気化学セルを提供できる。
上記の電気化学セルにおいて、前記補強部材は、ニッケルにより形成されている、ことが望ましい。
本発明によれば、補強部材の接触抵抗の増加を抑制できる。したがって、電極端子の導通信頼性を確保できる。
上記の電気化学セルにおいて、前記補強部材は、折り曲げられた状態で前記外装体および前記引出部を挟んでいる、ことが望ましい。
本発明によれば、補強部材が外装体および引出部を挟んでいるので、補強部材を引出部とともに外装体に対してより強固に固定することができる。したがって、電極端子の強度をより確実に確保できる。
しかも、補強部材は、折り曲げられた状態で外装体および引出部を挟んでいるので、補強部材を1枚の金属板により形成することができる。これにより、部材コストの増加を抑制できる。
上記の電気化学セルにおいて、前記補強部材は、リード線である、ことが望ましい。
本発明によれば、補強部材を安価に形成することができる。したがって、低コストな電気化学セルを提供できる。
また、リード線の長さを調整することで、電気化学セルの配置自由度を高めつつ、外部機器との接続を容易に行うことができる。
上記の電気化学セルにおいて、前記引出部は、金属箔により形成され、前記引出部には、前記引出部の厚み方向に貫通する連通部が形成され、前記外装体は、前記引出部に対して前記厚み方向の両側に位置する部分同士が前記連通部を通して接続する接続部を有する、ことが望ましい。
本発明によれば、外装体における引出部に対してその厚み方向の両側に位置する部分同士が引出部に形成された連通部を通して接続するので、外装体と引出部とを強固に密着させることができる。これにより、外装体の内部の密閉性をより向上させることができる。したがって、優れた信頼性を有する電気化学セルを提供できる。
上記の電気化学セルにおいて、前記引出部の表面には、前記引出部と前記外装体とを接着するプライマー層が設けられている、ことが望ましい。
本発明によれば、プライマー層により外装体と引出部とを強固に密着させることができる。これにより、外装体の内部の密閉性をより向上させることができる。したがって、優れた信頼性を有する電気化学セルを提供できる。
上記の電気化学セルにおいて、相手コネクタに接続可能に設けられたコネクタを備え、前記コネクタは、前記相手コネクタに嵌合されるハウジングと、前記ハウジングに保持されて前記相手コネクタが有する相手コンタクトに導通するコンタクトと、を有し、前記補強部材は、前記コンタクトと一体形成されている、ことが望ましい。
本発明によれば、コネクタの形成時に供給される複数のコンタクトが連結された部材を各コンタクトに対応して分割することで、コンタクトと一体形成された補強部材を形成することができる。これにより、コネクタを備える電気化学セルにおいて、コネクタの形成時に使用する部材を補強部材として流用することが可能となる。したがって、コネクタを備える電気化学セルの部品点数を削減することができる。
上記の電気化学セルにおいて、前記シート部材は、前記電極体を収容するキャビティを形成し、前記外装体のうち前記キャビティと前記コネクタとの間の部分は、前記シート部材の重ね合わせ方向から見て前記キャビティと重なるように折り返されている、ことが望ましい。
本発明によれば、コネクタを備えることによりコネクタとキャビティとが並ぶ方向において増大する電気化学セルの外形寸法を小さくすることができる。したがって、コネクタを備える電気化学セルを小型化することができる。
上記の電気化学セルにおいて、前記シーラントフィルムは、エチレン酢酸ビニル共重合体により形成されている、ことが望ましい。
本発明によれば、例えばポリプロピレンにより形成されたシーラントフィルムと比較して融点が低くなるので、シーラントフィルムを補強部材や引出部に対して確実に溶着させることができる。これにより、補強部材を外装体に対してより強固に固定することができる。したがって、電極端子の強度をより確実に確保できる。
また、補強部材とシーラントフィルムとの溶着時の加熱温度を低く設定することができるので、外装体により気密封止された電極体が加熱されることを抑制できる。したがって、電気化学セルの信頼性の低下を防止できる。
本発明の電気化学セルの製造方法は、上記の電気化学セルの製造方法であって、前記シート部材は、重ね合わせ面に設けられた樹脂層と、外面に設けられた保護層と、を有し、前記シート部材の重ね合わせ方向から見て、前記シート部材と前記シーラントフィルムと前記引出部とが重なる部分を、前記樹脂層を形成する材料の融点よりも高く、かつ前記保護層を形成する材料の融点よりも低い温度で熱溶着する、ことを特徴とする。
本発明によれば、シート部材の保護層の溶融を抑制しつつシーラントフィルムを高温で加熱できるので、引出部とシーラントフィルムとを確実に溶着することができる。これにより、外装体の内部の密閉性をより向上させることができる。したがって、優れた信頼性を有する電気化学セルを製造できる。
本発明によれば、電極端子の強度および導通信頼性を確保できる低コストな電気化学セルを提供できる。
第1実施形態に係る電池の平面図である。 図1のII−II線における断面図である。 図1のIII−III線における断面図である。 第2実施形態に係る電池の説明図であって、図1のII−II線に相当する部分における断面図である。 第3実施形態に係る電池の平面図である。 図5のVI−VI線における断面図である。 第3実施形態の変形例に係る電池の説明図であって、図5のVI−VI線に相当する部分における断面図である。 第4実施形態に係る電池の説明図であって、図5のVI−VI線に相当する部分における断面図である。 第5実施形態に係る電池の平面図である。 図9のX−X線における断面図である。 第6実施形態に係る電池の平面図である。 図11のXII−XII線における断面図である。 第6実施形態の第1変形例に係る電池の説明図であって、図11のXII−XII線に相当する部分における断面図である。 第6実施形態の第2変形例に係る電池の説明図であって、図11のXII−XII線に相当する部分における断面図である。 第6実施形態の第2変形例に係る引出部と補強部材との接合部を示す斜視図である。 第6実施形態の第2変形例に係る引出部と補強部材との接合部を示す斜視図である。 第6実施形態の第3変形例に係る電池の説明図であって、図11のXII−XII線に相当する部分における断面図である。 第6実施形態の第3変形例に係る引出部の平面図である。 第6実施形態の第3変形例に係る引出部の平面図である。 第7実施形態に係る電池の平面図である。 図20のXXI−XXI線における断面図である。 第7実施形態の変形例に係る電池の説明図であって、図20のXXI−XXI線に相当する部分における断面図である。 第8実施形態に係る電池の平面図である。 図23のXXIV−XXIV線における断面図である。 第8実施形態の変形例に係る電池の説明図であって、図23のXXIV−XXIV線に相当する部分における断面図である。 第9実施形態に係る電池の平面図である。 図26のXXVII−XXVII線における断面図である。 第10実施形態に係る電池の平面図である。 補強部材の製造方法を示す説明図であって、コンタクトおよびリードフレームの平面図である。 第10実施形態の変形例に係る電池の製造方法を説明する平面図である。 第10実施形態の変形例に係る電池の製造方法を説明する平面図である。 第10実施形態の変形例に係る電池の製造方法を説明する平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、電気化学セルとして、非水電解質二次電池の一種であるリチウムイオン二次電池(以下、単に「電池」という。)を例に挙げて説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態の電池1について説明する。
図1は、第1実施形態に係る電池の平面図である。図2は、図1のII−II線における断面図である。図3は、図1のIII−III線における断面図である。
図1から図3に示すように、電池1は、電極体10と、電極体10を気密封止する外装体20と、電極体10から外装体20の外部に向かって延出する一対の引出部30(正極引出部31および負極引出部32)と、外装体20の外部に配置され、一対の引出部30それぞれに導通する一対の補強部材40と、を有している。
図1に示すように、電極体10は、例えば直方体状に形成されている。電極体10は、セパレータを介して互いに積層された正極体および負極体を含んでいる(いずれも不図示)。正極体および負極体は、電解液などの非水電解質に接している。
正極体は、例えば、金属箔などの集電体に正極活物質を付着させたものである。正極体の集電体として用いる金属箔としては、例えば、12μm程度の厚さを有するアルミニウム箔やステンレス箔などが用いられる。正極活物質は、例えば、コバルト酸リチウムやチタン酸リチウム、マンガン酸リチウムなどのように、リチウムと遷移金属とを含む複合酸化物である。
負極体は、金属箔などの集電体に負極活物質を付着させたものである。負極体の集電体として用いる金属箔としては、例えば、12μm程度の厚さを有する銅箔やステンレス箔などが用いられる。負極活物質は、例えば、シリコン酸化物やグラファイト、ハードカーボン、チタン酸リチウム、LiAlなどである。
セパレータは、リチウムイオンを通す特性を有する。セパレータは、例えば、ポリオレフィン製の樹脂ポーラスフィルム、ガラス製不織布、樹脂製不織布、セルロース繊維の積層体の1つ、または2以上の組み合わせを含む。
電極体10は、正極体および負極体の一方から他方へリチウムイオンが移動することにより、電荷を蓄積(充電)したり電荷を放出(放電)したりすることができる。
一対の引出部30は、それぞれ帯状に形成されている。一対の引出部30は、互いに離れた位置に設けられ、電極体10から同じ方向に向かって延出している。一対の引出部30は、正極引出部31と負極引出部32とを含んでいる。
正極引出部31は、電極体10の正極体の集電体と一体形成されている。正極引出部31は、正極体の集電体と同様に、例えば12μm程度の厚さを有する。
負極引出部32は、電極体10の負極体の集電体と一体形成されている。負極引出部32は、負極体の集電体と同様に、例えば12μm程度の厚さを有する。本実施形態では、負極引出部32は、正極引出部31と略同形同大に形成されている。
外装体20は、電解液などの非水電解質とともに電極体10を収容する。外装体20は、一対のシート部材(第1シート21Aおよび第2シート21B)を重ね合わせることにより形成されている。なお、以下の説明では、電極体10を覆う第1シート21Aおよび第2シート21Bの重ね合わせ方向を上下方向と定義するとともに、第1シート21Aに対する第2シート21B側を上側とし、その反対側を下側とする。
各シート21A,21Bは、金属箔と、重ね合わせ面(内面)に設けられた樹脂層と、外面に設けられた保護層と、を有する厚さ110μm程度のラミネートフィルムである。金属箔は、例えばアルミニウムやステンレスなどの外気や水蒸気を遮断する金属材料を用いて形成されている。重ね合わせ面の樹脂層は、例えば、ポリオレフィンのポリエチレンやポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を用いて形成される。外面の保護層は、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、またはナイロン樹脂を用いて形成される。重ね合わせ面の樹脂層および外面の保護層は、それぞれ金属箔との間に接合層を介して、熱融着または接着剤により接合される。
第1シート21Aは、平面視矩形状の第1本体部22と、第1本体部22の外縁から延出する第1延出部23と、を有する。
第1本体部22は、平面視で電極体10よりも大きく、かつ一対の引出部30の先端部と重ならない大きさに形成されている。
第1延出部23は、矩形状に形成され、正極引出部31に対応する位置に配置されている。第1延出部23は、正極引出部31よりも幅広に形成されている。第1延出部23の先端縁は、正極引出部31の先端縁と平面視でほぼ同じ位置に配置されている。第1延出部23は、平面視で正極引出部31のうち第1本体部22よりも外側に位置する部分の全体と重なっている。第1延出部23は、正極引出部31の下面に対して溶着されている(図2参照)。これにより、第1延出部23は、正極引出部31のうち外装体20よりも外側に位置する部分(以下「正極引出端部31a」という)を支持している。
第2シート21Bは、第1シート21Aの第1本体部22と平面視で略同形同大に形成された第2本体部24と、第2本体部24の外縁から延出する第2延出部25と、を有する。
第2延出部25は、矩形状に形成され、負極引出部32に対応する位置に配置されている。第2延出部25は、負極引出部32よりも幅広に形成されている。第2延出部25の先端縁は、負極引出部32の先端縁と平面視でほぼ同じ位置に配置されている。本実施形態では、第2延出部25は、第1シート21Aの第1延出部23と略同形同大に形成されている。第2延出部25は、平面視で負極引出部32のうち第2本体部24よりも外側に位置する部分の全体と重なっている。第2延出部25は、負極引出部32の上面に対して溶着されている(図3参照)。これにより、第2延出部25は、負極引出部32のうち外装体20よりも外側に位置する部分(以下「負極引出端部32a」という)を支持している。
各シート21A,21Bは、それぞれの本体部22,24の樹脂層同士が接触するように重ね合わされている。外装体20は、各シート21A,21Bそれぞれの本体部22,24の中央部に電極体10を配置して電極体10を挟んだ状態で、各シート21A,21Bそれぞれの本体部22,24の周縁部同士を溶着することにより、電極体10を気密封止している。このとき、正極引出部31および負極引出部32は、各シート21A,21Bそれぞれの本体部22,24の周縁部に対して溶着される。なお、正極引出部31と第1延出部23との溶着、および負極引出部32と第2延出部25との溶着も同じ工程で行われる。
一対の補強部材40は、正極引出部31に接合された第1補強部材41と、負極引出部32に接合された第2補強部材42と、を含んでいる。
第1補強部材41は、例えば厚さ50μm程度の金属箔(金属板)により形成されている。第1補強部材41を形成する金属箔としては、例えばニッケル箔や、ニッケル箔の表面にスズめっきを施したもの、銅箔の表面にスズめっきを施したもの等を用いることができる。本実施形態では、第1補強部材41は、ニッケル箔により形成されている。第1補強部材41は、外装体20の第1シート21Aの第1延出部23と重なる部分、すなわち正極引出端部31aよりも大きい矩形状に形成されている。なお、第1補強部材41の大きさは、これに限定されず、正極引出端部31aと同程度であってもよい。
図2に示すように、第1補強部材41は、外装体20の第1シート21Aの第1延出部23、および正極引出部31の正極引出端部31aに積層されている。第1補強部材41は、正極引出端部31aを挟んで第1延出部23とは反対側に配置されている。第1補強部材41は、正極引出端部31aの上面に直接重なって接合され、正極引出部31に導通している。これにより、第1補強部材41は、電池1の正極端子(電極端子)となる。
図1に示すように、第2補強部材42は、第1補強部材41と同じ金属箔(金属板)により形成されている。第2補強部材42は、外装体20の第2シート21Bの第2延出部25と重なる部分、すなわち負極引出端部32aよりも大きい矩形状に形成されている。なお、第2補強部材42の大きさは、これに限定されず、負極引出端部32aと同程度であってもよい。
図3に示すように、第2補強部材42は、外装体20の第2シート21Bの第2延出部25、および負極引出部32の負極引出端部32aに積層されている。第2補強部材42は、負極引出端部32aを挟んで第2延出部25とは反対側に配置されている。第2補強部材42は、負極引出端部32aの下面に直接重なって接合され、負極引出部32に導通している。これにより、第2補強部材42は、電池1の負極端子(電極端子)となる。
補強部材40と引出部30との接合は、例えばレーザー溶接や抵抗溶接、超音波溶接、針カシメ等を単独または組み合わせることにより行うことができる。補強部材40と引出部30とを針カシメにより接合した場合には、補強部材40および引出部30に形成された針カシメによる孔部にはんだ付けを行うことにより、補強部材40と引出部30との接合強度を向上させることができる。
このように、本実施形態によれば、電極体10の集電体と一体形成され、電極体10から外装体20の外部に向かって延出する引出部30を備えるので、別付のタブを用いることなく外装体20の外部に電極端子(正極端子および負極端子)を形成することができる。よって、部材コストおよび製造コストの増加を抑制できる。
さらに、外装体20の外部に配置され、引出部30に導通する補強部材40を備えているので、補強部材40を電極端子とすることができる。これにより、電極端子を集電体により形成する構成と比較して電極端子の強度を向上させることができる。また、集電体がアルミニウムや銅等の接触抵抗の高い材料により形成されていても、外部機器を補強部材40に接続させることができるので、外部機器との接続における導通信頼性を確保できる。
しかも、補強部材40が樹脂により形成された外装体20、および引出部30に積層されているので、補強部材40を引出部30とともに外装体20に対して固定することができる。これにより、補強部材40を電極端子とし、補強部材40に接続された外部機器から補強部材40に対して引張等の外力が作用した際に、補強部材40が外装体20から離脱することを防止できる。よって、電極端子の強度を確保できる。
以上により、電極端子の強度および導通信頼性を確保できる低コストな電池1を提供できる。
また、補強部材40は、金属板であるので、補強部材40を安価に形成することができる。したがって、低コストな電池1を提供できる。
さらに、補強部材40は、ニッケルにより形成されているので、補強部材40の接触抵抗の増加を抑制できる。したがって、電極端子の導通信頼性を確保できる。
また、外装体20(第1延出部23および第2延出部25)は、正極引出端部31aまたは負極引出端部32aに対して溶着されているので、正極引出端部31aおよび負極引出端部32aを外装体20により支持できる。これにより、引出部30に外力が作用した際に、引出部30に破断等の破損が生じることを抑制できる。したがって、引出部30に導通する補強部材40の電極端子としての信頼性を向上させることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態の電池101について説明する。
図4は、第2実施形態に係る電池の説明図であって、図1のII−II線に相当する部分における断面図である。
図2および図3に示す第1実施形態では、補強部材40は、引出部30を挟んで外装体20の第1延出部23または第2延出部25とは反対側のみに配置されている。これに対して図4に示す第2実施形態では、補強部材140は、引出部30と外装体20の第1延出部23または第2延出部25(図1参照)とを挟み込んでいる点で、第1実施形態と異なっている。なお、図1から図3に示す第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図4に示すように、電池101は、電極体10(図1参照)と、外装体20と、一対の引出部30(正極引出部31および負極引出部32(図1参照))と、外装体20の外部に配置され、一対の引出部30それぞれに導通する一対の補強部材140と、を有している。
一対の補強部材140は、正極引出部31に接合された第1補強部材141と、負極引出部32に接合された第2補強部材(不図示)と、を含んでいる。第2補強部材は、第1補強部材141と同様に構成されているので、以下の説明では、補強部材140として第1補強部材141についてのみ説明し、第2補強部材に関する説明は省略する。
第1補強部材141(補強部材140)は、例えば厚さ30μm程度の金属箔(金属板)により帯状に形成されている。第1補強部材141を形成する金属箔としては、例えばニッケル箔や、ニッケル箔の表面にスズめっきを施したもの、銅箔の表面にスズめっきを施したもの等を用いることができる。第1補強部材141は、その長さ方向の中間部分において折り返され、折り目の内側を外装体20の第1シート21Aにおける第1延出部23の先端縁、および正極引出部31の先端縁に対向させた状態で、第1延出部23および正極引出端部31aを挟み込んでいる。このようにして、第1補強部材141は、外装体20の第1シート21Aの第1延出部23、および正極引出部31に積層されている。第1補強部材141は、正極引出端部31aの上面に直接重なって接合され、正極引出部31に導通している。
図示の例では、第1補強部材141は、正極引出部31、および外装体20の第1シート21Aの第1延出部23に対して針カシメにより接合されている。これに伴い、第1補強部材141、正極引出部31および第1延出部23が積層された部分には、針カシメにより形成された孔部150が形成されている。孔部150は、第1補強部材141、正極引出部31および第1延出部23を同心状に貫通している。孔部150には、はんだ151が流し込まれている。これにより、第1補強部材141、正極引出部31および第1シート21Aが強固に接合されている。なお、第1補強部材141と正極引出部31と第1シート21Aとの接合方法は、針カシメに限定されず、例えばレーザー溶接や抵抗溶接、超音波溶接等であってもよいし、これら接合方法を組み合わせてもよい。
このように、本実施形態によれば、外装体20の外部に配置され、引出部30に導通する補強部材140を備えているので、上述した第1実施形態と同様に、電極端子の強度を向上させることができるとともに、外部機器との接続における導通信頼性を確保できる。
しかも、補強部材140が外装体20および引出部30に積層されているので、上述した第1実施形態と同様に、電極端子の強度を確保できる。
以上により、電極端子の強度および導通信頼性を確保できる低コストな電池101を提供できる。
また、補強部材140が外装体20および引出部30を挟んでいるので、補強部材140を引出部30とともに外装体20に対してより強固に固定することができる。したがって、電極端子の強度をより確実に確保できる。
しかも、補強部材140は、折り曲げられた状態で外装体20および引出部30を挟んでいるので、補強部材140を1枚の金属板により形成することができる。これにより、部材コストの増加を抑制できる。
なお、本実施形態では、補強部材140は、折り目の内側を引出部30の先端縁に対向させた状態で配置されているが、これに限定されず、折り目の内側を引出部30の側縁に対向させた状態で配置されていてもよい。
[第3実施形態]
第3実施形態の電池201について説明する。
図5は、第3実施形態に係る電池の平面図である。図6は、図5のVI−VI線における断面図である。
図4に示す第2実施形態では、補強部材140が外装体20のシート(第1シート21Aまたは第2シート21B)、および引出部30に積層されている。これに対して、図6に示す第3実施形態では、補強部材140が外装体220のシーラントフィルム260および引出部30に積層されている点で、第2実施形態と異なっている。なお、上述した各実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示すように、電池201は、電極体10と、電極体10を気密封止する外装体220と、一対の引出部30(正極引出部31および負極引出部32)と、一対の補強部材140と、を有している。
外装体220は、電極体10を覆う一対のシート部材(第1シート221Aおよび第2シート221B)と、シート部材と引出部30との間に配置され、シート部材および引出部30に対して溶着されたシーラントフィルム260と、を備えている。
第1シート221Aは、第1実施形態の第1シート21Aの第1本体部22と同様に形成されている。第2シート221Bは、第1実施形態の第2シート21Bの第2本体部24と同様に形成され、第1シート221Aに重ね合わされている。
シーラントフィルム260は、正極引出部31および負極引出部32それぞれに対応して一対配置されている。各シーラントフィルム260は、引出部30を挟み込む略同形同大の矩形状に形成された第1フィルム材261および第2フィルム材262を備えている。なお、一対のシーラントフィルム260は、同様に構成されているので、以下の説明では、正極引出部31に対応して配置されたシーラントフィルム260を例に挙げて説明する。
図6に示すように、第1フィルム材261は、熱可塑性樹脂により形成されている。第1フィルム材261を形成する熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンや、エチレン酢酸ビニル共重合体が好適である。第1フィルム材261は、引出部30の下面に沿って配置されている。第1フィルム材261は、各シート221A,221Bの周縁部同士の間から、引出部30の延出方向に沿って延び、平面視で各シート221A,221Bよりも僅かに外側に突出している。第1フィルム材261の先端縁は、引出部30の先端縁よりも各シート221A,221B側に位置している。第1フィルム材261は、引出部30よりも幅広に形成され、引出部30に対してその幅方向全体に亘って重なっている(図5参照)。第1フィルム材261は、引出部30に対して溶着されている。
第2フィルム材262は、第1フィルム材261と同じ材料により形成されている。第2フィルム材262は、引出部30の上面に沿って配置されている。第2フィルム材262は、平面視で第1フィルム材261と重なるように配置されている。図5に示すように、第2フィルム材262は、第1フィルム材261と同等の幅を有し、引出部30に対してその幅方向全体に亘って重なっている。第2フィルム材262は、引出部30に対して溶着されるとともに、引出部30よりも平面視外側において第1フィルム材261に対して溶着されている。
外装体220は、各シート221A,221Bの周縁部にシーラントフィルム260を挟み込ませた状態で、各シート221A,221Bの周縁部同士を溶着することにより、電極体10を気密封止している。このとき、第1フィルム材261と第2フィルム材262とが互いに溶着されるとともに、シーラントフィルム260が各シート221A,221Bおよび引出部30に対して溶着される。
図6に示すように、引出部30のうち外装体220の外部に位置する部分(以下「引出端部30a」という。下記各実施形態でも同様。)には、補強部材140が接合されている。補強部材140は、外装体220のシーラントフィルム260、および引出部30を挟み込んでいる。このようにして、補強部材140は、外装体220のシーラントフィルム260、および引出部30に積層されている。補強部材140は、外装体220のシーラントフィルム260、および引出部30の引出端部30aに対して接合されている。補強部材140は、引出端部30aに直接重なって接合され、正極引出部31に導通している。補強部材140と引出部30との接合方法は、第2実施形態と同様に、例えば針カシメやレーザー溶接、抵抗溶接、超音波溶接等を用いることができる(カシメ痕や溶接痕は図示略。以下の図面でも同様。)。
このように、本実施形態によれば、補強部材140が外装体220のシーラントフィルム260、および引出部30に積層されているので、電極端子の強度を確保できる。したがって、上述した第1実施形態および第2実施形態と同様に、電極端子の強度および導通信頼性を確保できる低コストな電池201を提供できる。
また、外装体220は、シート部材(各シート221A,221B)と引出部30との間に配置され、シート部材および引出部30に対して溶着されたシーラントフィルム260を備えるので、シート部材および引出部30を確実に密着させることができる。これにより、外装体220の内外を連通するリークパスが形成されることを防止できるので、外装体220の内部の密閉性をより向上させることができる。したがって、優れた信頼性を有する電池201を提供できる。
また、シーラントフィルム260をエチレン酢酸ビニル共重合体により形成した場合には、ポリプロピレンにより形成されたシーラントフィルムと比較して融点が低くなるので、シーラントフィルム260を補強部材140や引出部30に対して確実に溶着させることができる。これにより、補強部材140を外装体220に対してより強固に固定することができる。したがって、電極端子の強度をより確実に確保できる。
また、補強部材140とシーラントフィルム260との溶着時の加熱温度を低く設定することができるので、外装体220により気密封止された電極体10が加熱されることを抑制できる。したがって、電池201の信頼性の低下を防止できる。
図7は、第3実施形態の変形例に係る電池の説明図であって、図5のVI−VI線に相当する部分における断面図である。
なお、図7に示すように、外装体220の一対のシート部材は、第1実施形態および第2実施形態と同様の第1シート21Aおよび第2シート21Bであってもよい。この場合、引出部30の引出端部30aは、第1延出部23または第2延出部25(図1参照)に対して溶着された構成とする。これにより、引出端部30aを各シート21A,21Bにより支持することができる。そして、補強部材140は、外装体220の第1延出部23または第2延出部25と、シーラントフィルム260と、引出部30と、を挟み込んでいる。
この構成によれば、上述した第1実施形態および第2実施形態と同様に、引出端部30aを外装体220(第1延出部23および第2延出部25)により支持できるので、引出部30に外力が作用した際に、引出部30に破断等の破損が生じることを抑制できる。したがって、引出部30に導通する補強部材140の電極端子としての信頼性を向上させることができる。
[第4実施形態]
第4実施形態の電池301について説明する。
図8は、第4実施形態に係る電池の説明図であって、図5のVI−VI線に相当する部分における断面図である。
図5および図6に示す第3実施形態では、シーラントフィルム260の第1フィルム材261および第2フィルム材262が略同形同大に形成されている。これに対して図8に示す第4実施形態では、シーラントフィルム360の第1フィルム材361が第2フィルム材362よりも大きく形成されている点で、第3実施形態と異なっている。なお、上述した各実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図8に示すように、電池301は、電極体10(図1参照)と、電極体10を気密封止する外装体320と、一対の引出部30(正極引出部31および負極引出部32(図1参照))と、一対の補強部材40と、を有している。
外装体320は、電極体10を覆う一対のシート部材(第1シート221Aおよび第2シート221B)と、シート部材と引出部30との間に配置され、シート部材および引出部30に対して溶着されたシーラントフィルム360と、を備えている。
シーラントフィルム360は、正極引出部31および負極引出部32それぞれに対応して一対配置されている。各シーラントフィルム360は、引出部30を挟み込む第1フィルム材361および第2フィルム材362を備えている。なお、一対のシーラントフィルム360は、同様に構成されているので、以下の説明では、正極引出部31に対応して配置されたシーラントフィルム360を例に挙げて説明する。
第1フィルム材361は、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンや、エチレン酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂により形成されている。第1フィルム材361は、引出部30の下面に沿って配置されている。第1フィルム材361は、各シート221A,221Bの周縁部同士の間から、引出部30の延出方向に沿って引出部30の先端縁に亘って配置されている。第1フィルム材361は、引出部30よりも幅広に形成され、引出部30に対してその幅方向全体に亘って重なっている。第1フィルム材361は、引出部30に対して溶着されている。
第2フィルム材362は、第1フィルム材361と同じ材料により形成されている。第2フィルム材362は、引出部30の上面に沿って配置されている。第2フィルム材362は、各シート221A,221Bの周縁部同士の間から、引出部30の延出方向に沿って延びている。第2フィルム材362の長さは、第1フィルム材361よりも短くなっている。これにより、引出部30のうち、第2フィルム材362よりも先端側の部分は、外装体320の外部に位置している。第2フィルム材362は、第1フィルム材361と同等の幅を有し、引出部30に対してその幅方向全体に亘って重なっている。第2フィルム材362は、引出部30に対して溶着されるとともに、引出部30よりも平面視外側において第1フィルム材361に対して溶着されている。
外装体320は、各シート221A,221Bの周縁部にシーラントフィルム360を挟み込ませた状態で、各シート221A,221Bの周縁部同士を溶着することにより、電極体10を気密封止している。このとき、第1フィルム材361と第2フィルム材362とが互いに溶着されるとともに、シーラントフィルム360が各シート221A,221Bおよび引出部30に対して溶着される。
引出部30の引出端部30aには、第1実施形態と同様に、補強部材40が接合されている。補強部材40は、引出部30の引出端部30aよりも大きく形成されている。補強部材40は、外装体320のシーラントフィルム360の第1フィルム材361、および引出部30の引出端部30aに積層されている。補強部材40は、引出端部30aを挟んで第1フィルム材361とは反対側に配置されている。補強部材40は、引出端部30aに直接重なって接合され、引出部30に導通している。補強部材40と引出部30との接合方法は、第1実施形態と同様に、例えば針カシメやレーザー溶接、抵抗溶接、超音波溶接等を用いることができる。
なお、本実施形態では、引出部30の引出端部30aには、第1実施形態と同様に、引出部30を挟んで第1フィルム材361とは反対側のみに配置された補強部材40が接合されているが、これに限定されない。引出部30の引出端部30aには、図6に示す第3実施形態と同様に、引出部30の引出端部30aと第1フィルム材361とを挟み込む補強部材140が接合されていてもよい。
このように、本実施形態によれば、補強部材40が外装体320のシーラントフィルム360、および引出部30に積層されているので、電極端子の強度を確保できる。したがって、上述した第1〜第3実施形態と同様に、電極端子の強度および導通信頼性を確保できる低コストな電池301を提供できる。
また、外装体320(第1フィルム材361)は、引出部30の引出端部30aに対して溶着されているので、引出端部30aを外装体320により支持できる。これにより、引出部30に外力が作用した際に、引出部30に破断等の破損が生じることを抑制できる。したがって、電極端子として引出部30に導通する補強部材40の信頼性を向上させることができる。
[第5実施形態]
第5実施形態の電池401について説明する。
図9は、第5実施形態に係る電池の平面図である。図10は、図9のX−X線における断面図である。
図8に示す第4実施形態では、補強部材40は、引出部30の引出端部30aのみに接合されている。これに対して図10に示す第5実施形態では、補強部材440は、引出端部30aおよびシーラントフィルム460に接合されている点で、第4実施形態と異なっている。なお、上述した各実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図9および図10に示すように、電池401は、電極体10と、電極体10を気密封止する外装体420と、一対の引出部30(正極引出部31および負極引出部32)と、外装体420の外部に配置され、一対の引出部30それぞれに導通する一対の補強部材440と、を有している。
図9に示すように、外装体420は、電極体10を覆う一対のシート体(第1シート421Aおよび第2シート421B)と、シート部材と引出部30との間に配置され、シート部材および引出部30に対して溶着されたシーラントフィルム460と、を備えている。
第1シート421Aは、第1本体部22と、第1本体部22の外縁から延出する第1延出部423と、を有する。第1延出部423は、矩形状に形成され、正極引出部31に対応する位置に配置されている。第1延出部423は、正極引出部31よりも幅広に形成されている。第1延出部423の先端縁は、正極引出部31の先端縁よりも平面視で外側に配置されている。第1延出部423は、平面視で正極引出部31のうち第1本体部22よりも外側に位置する部分の全体と重なっている。
第2シート421Bは、第2本体部24と、第2本体部24の外縁から延出する第2延出部425と、を有する。第2延出部425は、矩形状に形成され、負極引出部32に対応する位置に配置されている。第2延出部425は、負極引出部32に対して、第1延出部423の正極引出部31に対する関係と同様に形成されている。
シーラントフィルム460は、正極引出部31および負極引出部32それぞれに対応して一対配置されている。各シーラントフィルム460は、引出部30を挟み込む第1フィルム材461および第2フィルム材462を備えている。なお、正極引出部31に対応して配置されたシーラントフィルム460の正極引出部31および第1延出部423に対する関係と、負極引出部32に対応して配置されたシーラントフィルム460の負極引出部32および第2延出部425に対する関係とは同様である。このため、以下の説明では、正極引出部31に対応して配置されたシーラントフィルム460についてのみ説明する。
図10に示すように、第1フィルム材461は、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンや、エチレン酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂により形成されている。第1フィルム材461は、引出部30の下面に沿って配置されている。第1フィルム材461は、各シート421A,421Bの各本体部22,24の周縁部同士の間から、引出部30の延出方向に沿って延びている。第1フィルム材461の先端縁は、第1延出部423の先端縁と平面視で同じ位置に配置されている。すなわち、第1フィルム材461の先端縁は、引出部30の先端縁よりも平面視で外側に配置されている。図9に示すように、第1フィルム材461は、引出部30よりも幅広であって、第1延出部423よりも幅狭に形成されている。第1フィルム材461は、引出部30に対してその幅方向全体に亘って重なり、引出部30および第1延出部423に対して溶着されている。
図10に示すように、第2フィルム材462は、第1フィルム材461と同じ材料により形成されている。第2フィルム材462は、引出部30の上面に沿って配置されている。第2フィルム材462は、各シート421A,421Bの各本体部22,24の周縁部同士の間から、引出部30の延出方向に沿って延びている。第2フィルム材462の長さは、第1フィルム材461よりも短くなっている。これにより、引出部30のうち、第2フィルム材462よりも先端側の部分は、外装体420の外部に位置している。図9に示すように、第2フィルム材462は、第1フィルム材461と同等の幅を有し、引出部30に対してその幅方向全体に亘って重なっている。第2フィルム材462は、引出部30に対して溶着されるとともに、引出部30よりも平面視外側において第1フィルム材461に対して溶着されている。
図10に示すように、補強部材440は、引出部30の引出端部30aに対して接合されている。補強部材440は、例えば厚さ50μm程度の金属箔(金属板)により形成されている。補強部材440を形成する金属箔としては、例えばニッケル箔や、ニッケル箔の表面にスズめっきを施したもの、銅箔の表面にスズめっきを施したもの等を用いることができる。補強部材440は、引出端部30aよりも大きく形成されている。
補強部材440は、外装体420のシーラントフィルム460、第1シート421Aの第1延出部423、および引出部30に積層されている。補強部材440は、引出端部30aを挟んで第1フィルム材461とは反対側に配置されている。補強部材440は、引出端部30aに直接重なって接合され、引出部30に導通している。
また、図9および図10に示すように、補強部材440は、平面視で引出端部30aの周囲において、第1フィルム材461、第2フィルム材462および第1延出部423と重なっている。補強部材440は、引出端部30aの周囲において、第1フィルム材461、第2フィルム材462および第1延出部423に対して溶着されている。
なお、補強部材440と引出部30との接合方法は、第1実施形態と同様に、例えば針カシメやレーザー溶接、抵抗溶接、超音波溶接等を用いることができる。針カシメにより補強部材440と引出部30とを接合する場合には、シーラントフィルム460の第1フィルム材461および第2フィルム材462と補強部材440とが重なる位置において針カシメすることが望ましい。これにより、補強部材440とシーラントフィルム460と引出部30と第1延出部423とをまとめて固定することができる。
このように、本実施形態によれば、外装体420の外部に配置され、引出部30に導通する補強部材440を備えているので、上述した第1〜第4実施形態と同様に、電極端子の強度を向上させることができるとともに、外部機器との接続における導通信頼性を確保できる。
しかも、補強部材440が外装体420の第1シート421A、シーラントフィルム460、および引出部30に積層されているので、上述した第1〜第4実施形態と同様に、電極端子の強度を確保できる。
以上により、電極端子の強度および導通信頼性を確保できる低コストな電池401を提供できる。
また、補強部材440は、引出端部30aを挟んだ両側でシーラントフィルム460に対して溶着されているので、補強部材440と引出端部30aとの接合を強固に維持することができる。したがって、引出部30に導通する補強部材440の電極端子としての信頼性を向上させることができる。
[第6実施形態]
第6実施形態の電池501について説明する。
図11は、第6実施形態に係る電池の平面図である。図12は、図11のXII−XII線における断面図である。
図11および図12に示す第6実施形態では、引出部30の先端部が上下方向から見て外装体220の内側に配置されている点で、上述した各実施形態と異なっている。なお、上述した各実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図11に示すように、電池501は、電極体10と、電極体10を気密封止する外装体220と、一対の引出部30(正極引出部31および負極引出部32)と、一対の補強部材540と、を有している。
引出部30の先端は、上下方向から見て第1シート221Aおよび第2シート221Bよりも外側に配置されている。また、引出部30の先端は、上下方向から見てシーラントフィルム260の内側に配置されている。
補強部材540は、例えば厚さ50μm程度の金属箔(金属板)により帯状に形成されている。補強部材540を形成する金属箔としては、例えばニッケル箔や、ニッケル箔の表面にスズめっきを施したもの、銅箔の表面にスズめっきを施したもの等を用いることができる。補強部材540は、引出部30よりも幅狭に形成されている。
補強部材540は、引出部30の先端部に直接重なって接合され、引出部30に導通している。補強部材540と引出部30とは、上下方向から見て第1シート221Aおよび第2シート221Bよりも外側において接合されている。補強部材540と引出部30との接合方法は、第2実施形態と同様に、例えば針カシメやレーザー溶接、抵抗溶接、超音波溶接等を用いることができる。
図12に示すように、補強部材540は、シーラントフィルム260の第1フィルム材261および第2フィルム材262に、引出部30とともに挟み込まれ、さらに外装体220の外部に延びている。このようにして、補強部材540は、外装体220の各シート221A,221Bと、シーラントフィルム260と、引出部30に積層されている。補強部材540は、第1フィルム材261および第2フィルム材262に対して溶着されている。なお、補強部材540は、引出部30に対して予め接合された状態で、第1フィルム材261および第2フィルム材262に対する溶着を行うことが望ましい。これにより、外装体220を溶着して電極体10を気密封止する工程を、補強部材540を引出部30に対して固定した状態で行うことができるので、電池501の製造を容易に行うことができる。
なお、図11に示すように、各シート221A,221Bの周縁部同士を溶着する際には、上下方向から見て、各シート221A,221Bとシーラントフィルム260と引出部30とが重なる部分Rを、その周囲よりも高温で熱溶着することが望ましい。この温度としては、各シート221A,221Bの重ね合わせ面の樹脂層を形成する材料の融点よりも高く、かつ各シート221A,221Bの外面の保護層を形成する材料の融点よりも低い温度が望ましく、各シート221A,221Bの樹脂層を形成する材料の融点よりも5℃以上高いことがより望ましい。
このように、本実施形態によれば、外装体220の外部に配置され、引出部30に導通する補強部材540を備えているので、上述した第1〜第5実施形態と同様に、電極端子の強度を向上させることができるとともに、外部機器との接続における導通信頼性を確保できる。
しかも、補強部材540が外装体220の第1シート221A、第2シート221B、シーラントフィルム260、および引出部30に積層されているので、上述した第1〜第5実施形態と同様に、電極端子の強度を確保できる。
以上により、電極端子の強度および導通信頼性を確保できる低コストな電池501を提供できる。
また、引出部30の先端が上下方向から見てシーラントフィルム260の内側に配置されているので、引出部30が外装体220の外部に露出することを防止できる。これにより、引出部30の耐食性を向上させることができる。
また、引出部30と補強部材540とが上下方向から見て各シート221A,221Bよりも外側において接合されているので、各シート221A,221Bとシーラントフィルム260と引出部30とが重なる部分に補強部材540が配置されることを防止できる。これにより、各シート221A,221Bとシーラントフィルム260と引出部30とが重なる部分を薄く形成できるので、重ね合わされた各シート221A,221Bを容易に溶着することができる。
また、本実施形態では、各シート221A,221Bとシーラントフィルム260と引出部30とが重なる部分Rを、各シート221A,221Bの重ね合わせ面の樹脂層を形成する材料の融点よりも高く、かつ各シート221A,221Bの外面の保護層を形成する材料の融点よりも低い温度で熱溶着する。これにより、各シート221A,221Bの保護層の溶融を抑制しつつシーラントフィルム260を高温で加熱できるので、引出部30とシーラントフィルム260とを確実に溶着することができる。特にアルミニウムはシーラントフィルム260に対して溶着しにくいので、引出部30がアルミニウム箔により形成されている場合には効果的である。これにより、外装体220の内部の密閉性をより向上させることができる。したがって、優れた信頼性を有する電池501を製造できる。
図13は、第6実施形態の第1変形例に係る電池の説明図であって、図11のXII−XII線に相当する部分における断面図である。
なお、図13に示すように、補強部材540と引出部30とは、上下方向から見て第1シート221Aおよび第2シート221Bの内側において接合されていてもよい。この構成であっても、引出部30が外装体220の外部に露出することを防止できる。これにより、引出部30の耐食性を向上させることができる。
また、本構成により、上下方向から見て補強部材540における第1シート221Aおよび第2シート221Bから突出する部分を短くできるので、電池501の実質的な実装面積を削減することが可能となる。
図14は、第6実施形態の第2変形例に係る電池の説明図であって、図11のXII−XII線に相当する部分における断面図である。図15は、第6実施形態の第2変形例に係る引出部と補強部材との接合部を示す斜視図である。
なお、図14に示すように、補強部材540Aは、引出部30との接合部において、引出部30を両側から挟んでいてもよい。
図15に示すように、補強部材540Aは、引出部30との接合部において、引出部30を引出部30の厚み方向で挟む第1部分543および第2部分544を備えている。接合前の補強部材540Aは、直線状に延在する本体部545と、本体部545から本体部545に対して直交するように延びる延出片546と、を備えている。補強部材540Aは、延出片546を折り返して引出部30の先端部を挟んだ状態で、引出部30に接合される。これにより、補強部材540Aは、引出部30の先端部を第1部分543および第2部分544により挟んだ状態となる。この状態で、補強部材540Aと引出部30とを、例えば超音波溶接や抵抗溶接、レーザー溶接、針かしめ等により接合する。これにより、補強部材540を引出部30に対して強固に接合させることができる。したがって、電極端子の強度をより確実に確保できる。
なお、補強部材540Aと引出部30との接合は、上述した形態に限定されない。例えば、図16に示すように、補強部材540Aは、直線状に延在する本体部545と、例えばリールから供給される長尺帯状のフープ材547と、により引出部30の先端部を挟む構成であってもよい。この場合には、補強部材540Aと引出部30との接合後に、フープ材547の不要箇所を例えば図中の2点鎖線で示す位置において切断する。これにより、補強部材540Aは、引出部30の先端部を第1部分543および第2部分544により挟んだ状態となる。
図17は、第6実施形態の第2変形例に係る電池の説明図であって、図11のXII−XII線に相当する部分における断面図である。図18および図19は、第6実施形態の第3変形例に係る引出部の平面図である。
また、図17に示すように、引出部30のうちシーラントフィルム260に挟まれる部分には、引出部30の厚み方向(すなわち上下方向)に貫通する連通部33が形成されていてもよい。連通部33は、図18に示すように貫通孔であってもよいし、図19に示すように切欠きであってもよい。これにより、外装体220は、引出部30に対してその厚み方向の両側に位置する部分同士が連通部33を通して接続する接続部263を有する。接続部263は、シーラントフィルム260の第1フィルム材261および第2フィルム材262が溶着されることにより形成されている。
このように、引出部30にはその厚み方向に貫通する連通部33が形成されているので、外装体220における引出部30に対してその厚み方向の両側に位置する部分同士が連通部33を通して接続する。このため、外装体220と引出部30とを強固に密着させることができる。これにより、外装体220の内部の密閉性をより向上させることができる。したがって、優れた信頼性を有する電池501を提供できる。
[第7実施形態]
第7実施形態の電池601について説明する。
図20は、第7実施形態に係る電池の平面図である。図21は、図20のXXI−XXI線における断面図である。
図5および図6に示す第3実施形態では、補強部材140がシーラントフィルム260を挟み込んでいる。これに対して図20および図21に示す第7実施形態では、補強部材640がシーラントフィルム260に挟み込まれている点で、第3実施形態と異なっている。なお、上述した各実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図20および図21に示すように、電池601は、電極体10と、外装体220と、一対の引出部30(正極引出部31および負極引出部32)と、外装体220の外部に配置され、一対の引出部30それぞれに導通する一対の補強部材640と、を有している。
補強部材640は、引出部30の先端部に接合されている。補強部材640は、例えば厚さ50μm程度の金属箔(金属板)により帯状に形成されている。補強部材640を形成する金属箔としては、例えばニッケル箔や、ニッケル箔の表面にスズめっきを施したもの、銅箔の表面にスズめっきを施したもの等を用いることができる。補強部材640は、引出部30よりも幅狭に形成されている。補強部材640は、その長さ方向の中間部分において折り返され、折り目の内側を引出部30の先端縁に対向させた状態で、引出部30を挟み込んでいる。補強部材640は、引出部30に直接重なって接合され、引出部30に導通している。補強部材640と引出部30との接合方法は、第2実施形態と同様に、例えば針カシメやレーザー溶接、抵抗溶接、超音波溶接等を用いることができる。
図21に示すように、補強部材640は、シーラントフィルム260の第1フィルム材261および第2フィルム材262に、引出部30とともに挟み込まれている。このようにして、補強部材640は、外装体220の各シート221A,221Bと、シーラントフィルム260と、引出部30に積層されている。補強部材640は、第1フィルム材261および第2フィルム材262に対して溶着されている。なお、補強部材640は、引出部30に対して予め接合された状態で、第1フィルム材261および第2フィルム材262に対する溶着を行うことが望ましい。これにより、外装体220を溶着して電極体10を気密封止する工程を、補強部材640を引出部30に対して固定した状態で行うことができるので、電池601の製造を容易に行うことができる。また、補強部材640と第1フィルム材261および第2フィルム材262との溶着を容易にするため、第1フィルム材261および第2フィルム材262をエチレン酢酸ビニル共重合体により形成することが望ましい。
このように、本実施形態によれば、外装体220の外部に配置され、引出部30に導通する補強部材640を備えているので、上述した第1〜第6実施形態と同様に、電極端子の強度を向上させることができるとともに、外部機器との接続における導通信頼性を確保できる。
しかも、補強部材640が外装体220のシート部材(各シート221A,221B)、シーラントフィルム260、および引出部30に積層されているので、上述した第1〜第6実施形態と同様に、電極端子の強度を確保できる。
以上により、電極端子の強度および導通信頼性を確保できる低コストな電池601を提供できる。
図22は、第7実施形態の変形例に係る電池の説明図であって、図20のXXI−XXI線に相当する部分における断面図である。
なお、図22に示すように、補強部材640は、上下方向から見て第1シート221Aおよび第2シート221Bよりも外側のみに配置されていてもよい。これにより、各シート221A,221Bとシーラントフィルム260と引出部30とが重なる部分に補強部材640が配置されることを防止できる。これにより、各シート221A,221Bとシーラントフィルム260と引出部30とが重なる部分を薄く形成できるので、重ね合わされた各シート221A,221Bを容易に溶着することができる。
[第8実施形態]
第8実施形態の電池701について説明する。
図23は、第8実施形態に係る電池の平面図である。図24は、図23のXXIV−XXIV線における断面図である。
図7に示す第3実施形態の変形例では、シーラントフィルム260が第1シート221Aと第2シート221Bとの間に配置されている。これに対して図23および図24に示す第8実施形態では、シーラントフィルム760が第1シート221Aおよび第2シート221Bの外側に配置されている点で、第3実施形態の変形例と異なっている。また、図5に示す第3実施形態では、シーラントフィルム260が正極引出部31および負極引出部32それぞれに対応して一対配置されている。これに対して図23に示す第8実施形態では、シーラントフィルム760が正極引出部31および負極引出部32をまとめて挟み込むように1個配置されている点で、第3実施形態と異なっている。なお、上述した各実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図23および図24に示すように、電池701は、電極体10と、電極体10を気密封止する外装体720と、一対の引出部30(正極引出部31および負極引出部32)と、一対の補強部材40と、を有している。
外装体720は、電極体10を覆う一対のシート部材(第1シート221Aおよび第2シート221B)と、シート部材と引出部30との接触部を外側から覆い、シート部材および引出部30に対して溶着されたシーラントフィルム760と、を備えている。
シーラントフィルム760は、正極引出部31および負極引出部32をまとめて挟み込む第1フィルム材761および第2フィルム材762を備えている。
第1フィルム材761は、一対の引出部30の下面、および第1シート221Aの下面に沿って配置されている。第1フィルム材761は、矩形状に形成されている。第1フィルム材761は、一対の引出部30が並ぶ方向において、各引出部30の全体と重なっている。第1フィルム材761は、一対の引出部30の延出方向において、第1シート221Aの下面から一対の引出部30それぞれの先端縁に亘って配置されている。
第2フィルム材762は、補強部材40の上面、および第2シート221Bの上面に沿って配置されている。第2フィルム材762は、矩形状に形成されている。第2フィルム材762は、一対の引出部30が並ぶ方向において、第1フィルム材761と同じ寸法を有している。第2フィルム材762は、一対の引出部30の延出方向において、第1フィルム材761よりも小さく形成されている。第2フィルム材762は、補強部材40における基端部(電極体10側の端部)と重なって溶着されている。
各フィルム材761,762は、溶着層763と保護層764とが接合された積層構造を有する。溶着層763は、例えばエチレン酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂により形成されている。保護層764は、例えばポリエチレンテレフタレートやナイロン等の、溶着層763よりも融点の高い樹脂により形成されている。各フィルム材761,762は、溶着層763を第1シート221A、第2シート221B、引出部30および補強部材40に対して溶着させた状態で配置されている。
このように、本実施形態によれば、補強部材40が外装体720のシーラントフィルム760、および引出部30に積層されているので、電極端子の強度を確保できる。したがって、上述した第1〜第7実施形態と同様に、電極端子の強度および導通信頼性を確保できる低コストな電池701を提供できる。
また、外装体720は、シート部材(第1シート221Aおよび第2シート221B)と引出部30と接触部をシート部材の外側から覆い、シート部材および引出部30に対して溶着されたシーラントフィルム760を備えるので、外装体720の内部の密閉性をより向上させることができる。したがって、優れた信頼性を有する電池701を提供できる。
また、外装体720(第1フィルム材761)は、引出部30の引出端部30aに対して溶着されているので、引出端部30aを外装体720により支持できる。これにより、引出部30に外力が作用した際に破断等の破損が生じることを抑制できる。したがって、電極端子として引出部30に導通する補強部材40の信頼性を向上させることができる。
また、各フィルム材761,762は、積層構造を有するので、重ね合わせ面(溶着層763)や外側面(保護層764)に異なる材料を配置して、フィルム材強度を維持しつつ溶着温度を低下させる等、フィルム材の機能を向上させることができる。したがって、高品質な電池701を提供できる。
図25は、第8実施形態の変形例に係る電池の説明図であって、図23のXXIV−XXIV線に相当する部分における断面図である。
なお、図25に示すように、引出部30の引出端部30aには、補強部材140が接合されていてもよい。この場合には、第1フィルム材761は、第2フィルム材762と略同形同大に形成されていてもよい。
[第9実施形態]
第9実施形態の電池801について説明する。
図26は、第9実施形態に係る電池の平面図である。図27は、図26のXXVII−XXVII線における断面図である。
図23および図24に示す第8実施形態では、引出部30に接合された補強部材40が金属箔により形成されている。これに対して、図26および図27に示す第9実施形態では、引出部30に接合された補強部材840がリード線とされている点で、第8実施形態と異なっている。なお、上述した各実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図26および図27に示すように、電池801は、電極体10と、電極体10を気密封止する外装体820と、一対の引出部30(正極引出部31および負極引出部32)と、一対の補強部材840と、を有している。
図26に示すように、補強部材840は、リード線であって、例えば銅等の電気抵抗率の低い金属材料により形成された芯線840aと、芯線840aを覆う被覆部840bと、により構成されている。被覆部840bには、例えばゴムやポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂製の絶縁材料が用いられている。補強部材840の両端部は、被覆部840bが剥ぎ取られて、芯線840aが露出している。補強部材840の一端部における芯線840aは、引出部30の上面に対して溶着等により接合されて導通している。
外装体820は、電極体10を覆う一対のシート部材(第1シート221Aおよび第2シート221B)と、シート部材と引出部30との接触部を外側から覆い、シート部材および引出部30に対して溶着されたシーラントフィルム860と、を備えている。
シーラントフィルム860は、正極引出部31および負極引出部32それぞれに対応して一対配置されている。各シーラントフィルム860は、引出部30を挟み込む略同形同大の矩形状に形成された第1フィルム材861および第2フィルム材862を備えている。なお、一対のシーラントフィルム860は、同様に構成されているので、以下の説明では、正極引出部31に対応して配置されたシーラントフィルム860を例に挙げて説明する。
図27に示すように、各フィルム材861,862は、第8実施形態の各フィルム材761,762と同様に、溶着層763と保護層764とが接合された積層構造を有する。各フィルム材861,862は、引出部30の延出方向において、第1シート221Aおよび第2シート221Bから、引出部30よりも外側に亘って配置されている。すなわち、シーラントフィルム860は、引出部30のうち各シート221A,221Bよりも外側に位置する部分の全体と重なっている。各フィルム材861,862は、第1シート221Aおよび第2シート221Bと、引出部30と、引出部30に接合された補強部材840と、を挟み込んで溶着されている。本実施形態では、補強部材840のうち、その一端部に露出した芯線840aから被覆部840bに亘る部分が、各フィルム材861,862に挟み込まれている。これにより、補強部材840の一端部は、外装体820のシーラントフィルム860、および引出部30に積層された状態となっている。また、補強部材840の他端部は、電池801の電極端子となる。
このように、本実施形態によれば、外装体820の外部に配置され、引出部30に導通する補強部材840を備えているので、上述した第1〜第8実施形態と同様に、電極端子の強度を向上させることができるとともに、外部機器との接続における導通信頼性を確保できる。
しかも、補強部材840が外装体820のシーラントフィルム860、および引出部30に積層されているので、上述した第1〜第8実施形態と同様に、電極端子の強度を確保できる。
以上により、電極端子の強度および導通信頼性を確保できる低コストな電池801を提供できる。
また、補強部材840は、リード線であるので、補強部材840を安価に形成することができる。したがって、低コストな電池801を提供できる。
さらに、リード線の長さを調整することで、電池801の配置自由度を高めつつ、外部機器との接続を容易に行うことができる。
また、シーラントフィルム860は、引出部30のうち各シート221A,221Bよりも外側に位置する部分の全体と重なって溶着されているので、引出部30に外力が作用した際に、引出部30に破断等の破損が生じることを抑制できる。したがって、電極端子として引出部30に導通する補強部材840の信頼性を向上させることができる。
[第10実施形態]
第10実施形態の電池901について説明する。
図28は、第10実施形態に係る電池の平面図である。
図26および図27に示す第9実施形態では、引出部30に接合された補強部材840がリード線とされている。これに対して、図28に示す第10実施形態では、引出部30に接合された補強部材940がコネクタ950のコンタクト952と一体形成されたリードフレーム953(図26参照)により形成されている点で、第9実施形態と異なっている。なお、上述した各実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図28に示すように、電池901は、電極体10と、電極体10を気密封止する外装体220と、一対の引出部30(正極引出部31および負極引出部32)と、一対の補強部材940と、コネクタ950と、を備えている。コネクタ950は、相手コネクタ954に接続可能に設けられている。コネクタ950は、相手コネクタ954に嵌合されるハウジング951と、ハウジング951に保持されて相手コネクタ954が有する相手コンタクト955に導通するコンタクト952と、を有する。
図29は、補強部材の製造方法を示す説明図であって、コンタクトおよびリードフレームの平面図である。
図29に示すように、コネクタ950のコンタクト952は、リードフレーム953に複数並んで連結された状態で準備される。リードフレーム953は、金属材料により板状に形成されている。複数のコンタクト952とリードフレーム953とは、一体形成されている。通常、コネクタ950にリード線が接続される場合には、リード線をコンタクト952に接続させた後、コンタクト952をリードフレーム953から切り離して、コンタクト952をハウジング951に固定する。本実施形態では、例えば図中に示す破線に沿って、リードフレーム953を各コンタクト952から延びるように切断して補強部材940を形成する。図25に示すように、補強部材940におけるコンタクタ945との接続箇所とは反対側の端部は、引出部30の先端部に接合されて引出部30に導通している。これにより、引出部30に接続されたコネクタ950が形成される。
このように、本実施形態によれば、外装体220の外部に配置され、引出部30に導通する補強部材940を備えているので、上述した第1〜第9実施形態と同様に、電極端子の強度を向上させることができるとともに、外部機器との接続における導通信頼性を確保できる。
しかも、補強部材940が外装体220のシーラントフィルム260、および引出部30に積層されているので、上述した第1〜第9実施形態と同様に、電極端子の強度を確保できる。
以上により、電極端子の強度および導通信頼性を確保できる低コストな電池901を提供できる。
また、コネクタ950の形成時に供給される複数のコンタクト952が連結されたリードフレーム953を各コンタクト952に対応して分割することで、コンタクト952と一体形成された補強部材940を形成することができる。これにより、コネクタ950を備える電池901において、コネクタ950の形成時に使用する部材を補強部材940として流用することが可能となる。したがって、コネクタ950を備える電池901の部品点数を削減することができる。
なお、上記第10実施形態の電池901において、外装体220の各シート221A,221Bにおける互いに溶着された周縁部226が、上下方向から見て、電極体10を収容するキャビティ227と重なるように折り返されていてもよい。
以下、外装体220の各シート221A,221Bの周縁部226が折り返された構成について説明する。なお、周縁部226を折り返す構成とする場合には、周縁部226を折り返しやすくするために、周縁部226を広く形成することが望ましい。
図30から図32は、第10実施形態の変形例に係る電池の製造方法を説明する平面図である。
最初に、図30に示すように、周縁部226のうち、電極体10とコネクタ950とが並ぶ方向に沿って延びる部分を、電極体10とコネクタ950とが並ぶ方向に沿って延びる一対の折り線L1において折り返す。
次に、図31に示すように、周縁部226のうちキャビティ227とコネクタ950との間に位置する部分を、折り線L1と直交しキャビティ227の外形に沿って延びる折り線L2において折り返す。この際、周縁部226のうち折り線L1において折り返された部分を挟み込むように、周縁部226のうちキャビティ227とコネクタ950との間に位置する部分を折り返す。
次に、図32に示すように、外装体220における折り線L2を挟んだ両側同士を、絶縁テープ970等により固定する。この際、コネクタ950に対向する各シート221A,221Bの端縁を覆うように、絶縁テープ970を貼り付けることが望ましい。これにより、各シート221A,221B(図30参照)の端面に露出する金属箔を被覆することができる。
このように、外装体220のうちキャビティ227とコネクタ950との間の部分を上下方向から見てキャビティ227と重なるように折り返すことで、コネクタ950を備えることによりコネクタ950とキャビティ227とが並ぶ方向において増大する電池901の外形寸法を小さくすることができる。したがって、コネクタ950を備える電池901を小型化することができる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態においては、シート部材が2枚のシート(例えば第1シート21Aおよび第2シート21B)により構成されているが、これに限定されない。正極引出部31および負極引出部32が、シート部材を形成するラミネートフィルムの金属箔と導通するおそれがない場合には、1枚のラミネートフィルムを折り返して電極体10を挟み込んだ状態で重ね合わされてもよい。
また、シーラントフィルムの内部には、不織布が配置されていてもよい。この場合、不織布は、シーラントフィルムを構成する材料よりも融点の高い材料により形成されていることが望ましい。これにより、シーラントフィルムの強度を向上させることができる。
また、引出部30の表面には、引出部30と外装体とを接着するプライマー層が設けられていてもよい。プライマー層は、例えば変性ポリエチレンや変性ポリエステルにより形成されている。変性ポリエステルとしては、例えば低密度ポリエチレンへのメタクリル酸のグラフト重合により得られたグラフト共重合体を用いることができる。プライマー層は、変性ポリエチレンや変性ポリエステルを溶剤で溶かして、引出部30の表面に塗布することにより形成される。これにより、外装体と引出部30とを強固に密着させることができるので、外装体の内部の密閉性をより向上させることができる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各実施形態および各変形例を適宜組み合わせてもよい。
1,101,201,301,401,501,601,701,801,901…電池 10…電極体 20,220,320,420,720,820…外装体 21A,221A,421A…第1シート(シート部材) 21B,221B,421B…第2シート(シート部材) 30…引出部 31…正極引出部(引出部) 32…負極引出部(引出部) 33…連通部 40,140,440,540,540A,640,840,940…補強部材 41,141…第1補強部材(補強部材) 42…第2補強部材(補強部材) 260,360,460,760,860…シーラントフィルム 263…接続部 950…コネクタ 951…ハウジング 952…コンタクト 954…相手コネクタ 955…相手コンタクト

Claims (13)

  1. 正極体および負極体を含む電極体と、
    樹脂材料により形成され、前記電極体を気密封止する外装体と、
    前記電極体の集電体と一体形成され、前記電極体から前記外装体の外部に向かって延出する引出部と、
    前記外装体の外部に配置され、前記引出部に導通する補強部材と、
    を備え、
    前記補強部材は、前記外装体および前記引出部に積層され、
    前記外装体は、
    前記電極体を間に挟んだ状態で重ね合わされるとともに、前記電極体の周囲で溶着されたシート部材と、
    前記シート部材と前記引出部との間に配置され、前記シート部材および前記引出部に対して溶着されたシーラントフィルムと、
    を備え、
    前記引出部の先端は、前記シート部材の重ね合わせ方向から見て前記シーラントフィルムの内側に配置され、
    前記シーラントフィルムの一部は、前記重ね合わせ方向から見て前記シート部材から突出して設けられ、
    前記引出部と前記補強部材とは、前記重ね合わせ方向から見て前記シート部材よりも外側、かつ前記シーラントフィルムの内側において接合されている、
    ことを特徴とする電気化学セル。
  2. 前記補強部材は、前記引出部との接合部において、前記引出部を前記引出部の厚み方向で挟んでいる、
    ことを特徴とする請求項に記載の電気化学セル。
  3. 正極体および負極体を含む電極体と、
    樹脂材料により形成され、前記電極体を気密封止する外装体と、
    前記電極体の集電体と一体形成され、前記電極体から前記外装体の外部に向かって延出する引出部と、
    前記外装体の外部に配置され、前記引出部とは別部材により形成され、前記引出部に導通する補強部材と、
    を備え、
    前記補強部材は、前記外装体および前記引出部に積層され、
    前記外装体は、
    前記電極体を間に挟んだ状態で重ね合わされるとともに、前記電極体の周囲で溶着されたシート部材と、
    前記シート部材と前記引出部との接触部を前記シート部材の外側から覆い、前記シート部材および前記引出部に対して溶着されたシーラントフィルムと、
    を備える、
    ことを特徴とする電気化学セル。
  4. 前記シーラントフィルムは、エチレン酢酸ビニル共重合体により形成されている、
    ことを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の電気化学セル。
  5. 前記補強部材は、金属板である、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電気化学セル。
  6. 前記補強部材は、ニッケルにより形成されている、
    ことを特徴とする請求項に記載の電気化学セル。
  7. 前記補強部材は、折り曲げられた状態で前記外装体および前記引出部を挟んでいる、 ことを特徴とする請求項またはに記載の電気化学セル。
  8. 前記補強部材は、リード線である、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電気化学セル。
  9. 前記引出部は、金属箔により形成され、
    前記引出部には、前記引出部の厚み方向に貫通する連通部が形成され、
    前記外装体は、前記引出部に対して前記厚み方向の両側に位置する部分同士が前記連通部を通して接続する接続部を有する、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電気化学セル。
  10. 前記引出部の表面には、前記引出部と前記外装体とを接着するプライマー層が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電気化学セル。
  11. 相手コネクタに接続可能に設けられたコネクタを備え、
    前記コネクタは、
    前記相手コネクタに嵌合されるハウジングと、
    前記ハウジングに保持されて前記相手コネクタが有する相手コンタクトに導通するコンタクトと、
    を有し、
    前記補強部材は、前記コンタクトと一体形成されている、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電気化学セル。
  12. 前記シート部材は、前記電極体を収容するキャビティを形成し、
    前記外装体のうち前記キャビティと前記コネクタとの間の部分は、前記シート部材の重ね合わせ方向から見て前記キャビティと重なるように折り返されている、
    ことを特徴とする請求項11に記載の電気化学セル。
  13. 請求項から12のいずれか1項に記載の電気化学セルの製造方法であって、
    前記シート部材は、重ね合わせ面に設けられた樹脂層と、外面に設けられた保護層と、を有し、
    前記シート部材の重ね合わせ方向から見て、前記シート部材と前記シーラントフィルムと前記引出部とが重なる部分を、前記樹脂層を形成する材料の融点よりも高く、かつ前記保護層を形成する材料の融点よりも低い温度で熱溶着する、
    ことを特徴とする電気化学セルの製造方法。
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