JP6353775B2 - 地中連続壁の先行エレメントの施工方法と地中連続壁の施工方法、および地中連続壁の先行エレメントの施工装置 - Google Patents

地中連続壁の先行エレメントの施工方法と地中連続壁の施工方法、および地中連続壁の先行エレメントの施工装置 Download PDF

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Description

本発明は、地中連続壁の先行エレメントの施工方法と地中連続壁の施工方法、および、先行エレメントの施工方法で適用される地中連続壁の先行エレメントの施工装置に関するものである。
地中連続壁の施工方法は、まず、地中連続壁造成ラインに沿って間隔を置いて先行エレメント用の造成孔を造成し、各造成孔に鉄筋籠を配設し、コンクリートを打設して先行エレメントを施工する。次いで、各先行エレメント間に後行エレメント用の造成孔を造成し、この造成孔に鉄筋籠を配設し、コンクリートを打設して先行エレメントと一体化した後行エレメントを施工して地中連続壁が施工される。
この後行エレメントの施工においては、多様な形態のカッティングマシンを使用して先行エレメントの継手端部を切削しながら後行エレメント用の造成孔の造成をおこなう、いわゆるカッティング工法も一般に適用されている。
このカッティング工法を適用した従来技術として、特許文献1,2を挙げることができる。
特許文献1で開示される地中連続壁の構築工法は、先行エレメント形成用の掘削孔の打ち継ぎ用上端面に、掘削機の重量によって容易に破壊可能な素材から形成した所定厚さの仕切板を介在させてコンクリートを打設して先行エレメントを形成し、次いで、掘削機を仕切板が一体的に付設された隣接する先行エレメント間に設置し、掘削機の重量によって仕切板の上部を破壊しながら掘削機によって隣接する先行エレメント間の土砂、仕切板の下方部及び先行エレメントの打継面を掘削して後行エレメント用の掘削孔を形成するものである。
この構築方法によれば、掘削機の重量によって容易に破壊可能な素材から形成した所定厚さの仕切板の上部を破壊しながら掘削機によって先行エレメントの打継面を掘削して掘削孔を形成することから、地中連続壁の施工効率を向上させることができるとしている。
しかしながら、先行エレメントの上部にのみ仕切板が取り付けられているに過ぎないことから、仕切板より下方の先行エレメントを掘削機で切削した際に、切削ラインは成り行きに任さざるを得ず、たとえば先行エレメントの中段から下方の領域において、掘削機による切削にともなってコンクリートがその内部まで割れが進展してしまい、先行エレメント内の鉄筋籠の一部が外部に露出するといった問題が懸念される。
一方、特許文献2には、所定強度を有しながらも、掘削機による掘削動作に対して優れた被掘削性を発揮することのできる地中連続壁カッティングスペーサーが開示されている。
このカッティングスペーサーは、エレメントの鉄筋籠への固定溶接長Lを備えた固定用鋼材と、モルタル、樹脂、および木材等の掘削時に小片となる材料から構成されて固定用鋼材に取付けられたスペーサーと、から形成されるものである。
このカッティングスペーサーによれば、カッティングスペーサーが掘削機によるカッティングを受けるに際し、引張り抵抗を発現することなく適度な小片に切削されることとなり、掘削効率の向上につながるとしている。
しかしながら、このカッティングスペーサーは、平面視で鉄筋籠の左右側面に一箇所ずつ設置されることが明記されており、鉄筋籠の長手方向(鉛直方向)には左右側面に複数個設置されるものと推定される。このように、鉄筋籠の左右側面に間隔を置いて複数のカッティングスペーサーが設置される場合、カッティングスペーサーの間に隙間があることから、鉄筋籠の上端から下端に亘ってカッティングマシン(掘削機)による切削が進行する際に、このカッティングスペーサーの間の隙間における切削ラインは特許文献1と同様に成り行きに任さざるを得なくなる。したがって、特許文献2で開示される技術も、コンクリートの割れが鉄筋籠まで達し、鉄筋籠の一部が外部に露出するといった問題が内在する技術である。
また、掘削深さが深くなる場合に、必要となるカッティングスペーサーの個数が多くなり、その設置作業を含めて、工費が増大する。さらに、カッティングマシンによる切削時にカッティングスペーサー自体が破損し、破損片がエレメント内に配設されたポンプや配管の閉塞に繋がる惧れもある。
特開平5−132927号公報 特開2003−49423号公報
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、カッティングマシンにてカッティング領域が切削される先行エレメントに関し、カッティング領域の切削の際に内部の鉄筋籠が露出することなく、カッティングマシンによる精度のよい切削が可能である地中連続壁の先行エレメントの施工方法と、この方法を用いた地中連続壁の施工方法、さらには、地中連続壁の先行エレメントの施工方法で適用される施工装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明による地中連続壁の先行エレメントの施工方法は、先行エレメント用の鉄筋籠の側面の内側に、該鉄筋籠の長手方向に間隔を置いて開口を有した複数の第1の案内部材を取り付け、鉄筋籠の長手方向の下端に該鉄筋籠の側面の外側から内側に向かって湾曲状に延びる中空の第2の案内部材を取り付け、その後方にホースが取り付けられたワイヤを鉄筋籠の長手方向の上端から下端に亘って該鉄筋籠の側面の外側を沿わせ、該ワイヤを第2の案内部材に挿通させて鉄筋籠の下端からその内側に導き、さらに複数の第1の案内部材の開口に挿通させ、該ワイヤの先端を鉄筋籠の上端から引き抜いた状態で、先行エレメント用の鉄筋籠を先行エレメント用の造成孔に建て込む第1のステップ、ワイヤを鉄筋籠の上方に引き上げながらワイヤの後方のホースを鉄筋籠の側面の外側において該鉄筋籠の上端から下端に亘って配設し、ホース内に貧配合グラウトを充填する第2のステップ、造成孔に先行エレメント用のコンクリートを打設することにより、貧配合グラウトが充填されたホースの配設位置から外周側の領域をカッティング領域とする先行エレメントを施工する第3のステップからなるものである。
本発明の先行エレメントの施工方法は、貧配合グラウトが充填されるホースを鉄筋籠の外側の側面にその上端から下端に亘って配設し、ここに貧配合グラウトを充填した後に先行エレメント用のコンクリートを打設し、先行エレメントを施工するものである。
貧配合グラウトが充填されたホースの配設位置から先行エレメントの外周側までの領域がカッティング領域となる。そして、このカッティング領域において、貧配合グラウトが充填されたホースが鉄筋籠の上端から下端まで延びていることにより、後行エレメントの施工に当たり、カッティングマシンにて先行エレメントのカッティング領域を切削する際に、鉄筋籠の上端から下端まで延びる貧配合グラウトが充填されたホースが弱部となって当該ホースに沿う面で切削面を誘発することになり、当該ホースに沿うようにしてカッティング領域をその上端から下端にかけて切削することができる。言い換えれば、弱部であるホースに沿う切削面でカッティング領域を非カッティング領域から剥がすことができる。そのため、カッティングマシンによるカッティング領域の切削の際に、割れが鉄筋籠まで延びて当該鉄筋籠の一部が外部に露出するといった問題は効果的に解消される。
鉄筋籠へのホースの設置に際し、まず、鉄筋籠の側面の内側に間隔を置いて複数の開口を有する第1の案内部材を取り付け、さらに、鉄筋籠の下端に当該鉄筋籠の側面の外側から内側に延びる湾曲状の第2の案内部材を取り付けておく。
鉄筋籠の側面の外側において、その上端から下端までワイヤを配設し、さらにワイヤの先端を第2の案内部材の中空を介して鉄筋籠の内側に導き、鉄筋籠の内側においては、その下方から上方に向かって複数の第1の案内部材の開口を介して鉄筋籠の上端までワイヤを挿通させる。
ワイヤの後方にホースを取り付けておくことで、鉄筋籠の内側の上端から上方に突出したワイヤの先端を上方に引張ることにより、鉄筋籠の側面の外側においてホースを当該側面の上端から下端に亘るように配設することができる。
なお、先行エレメント用の鉄筋籠の左右側面に後行エレメントが施工される場合は、当該先行エレメント用の鉄筋籠の左右側面の外側にホースが取り付けられる。一方、先行エレメントのたとえば左側にのみ後行エレメントが施工される場合は、先行エレメント用の鉄筋籠の左側面の外側にのみホースが取り付けられる。このように、注目する先行エレメントに対し、後行エレメントが取り付けられる側の側面にホースが取り付けられることになる。
ここで、鉄筋籠の側面に取り付けられるホースは、1本でも複数本でもよいが、精度の高い切削面を誘発する誘発効果の観点から、複数本のホースを間隔を置いて鉄筋籠の側面の外側に配設するのがよい。
そのための構成として、各ホースが固有のワイヤを有し、各ワイヤに固有の第1の案内部材と第2の案内部材を鉄筋籠に取り付けておく方法であってもよいし、ワイヤの後方に連結装置を取り付け、該連結装置に複数のホースを間隔を置いて並設させた状態で取り付けておく方法であってもよい。
後者の方法では、鉄筋籠に1本のワイヤ用の第1、第2の案内部材を取り付けておくだけで、このワイヤを引張ることにより、同期して引張られた連結装置がここに取り付けられている複数のホースを一度に引張ることとなり、鉄筋籠の側面に一度に複数のホースを配設することが可能になる。
また、本発明は地中連続壁の施工方法にも及ぶものであり、この施工方法は、前記先行エレメントの施工方法を適用して、地中連続壁造成ラインに沿って間隔を置いて先行エレメントを施工した後、間隔を置いて対向する第1の先行エレメントと第2の先行エレメントの間にカッティングマシンを配設し、該カッティングマシンで第1、第2の先行エレメントのカッティング領域をカッティングしながら後行エレメント用の造成孔を造成し、後行エレメント用のコンクリートを打設して地中連続壁を施工するものである。
本発明の地中連続壁の施工方法は、既述する本発明の先行エレメントの施工方法にて施工された先行エレメントに対し、そのカッティング領域を含む後行エレメント造成用の地盤を切削しながら造成孔を造成し、後行エレメントを施工するものである。先行エレメントの端部の打継面は、その上端から下端にかけて鉛直性が高く、鉄筋籠が露出することもなく、好適に目粗しされた打継面となっている。この打継面に対して後行エレメント用のコンクリートが打継がれるため、先行エレメントと後行エレメントの接続強度の高い地中連続壁を施工することが可能になる。
また、本発明は地中連続壁の先行エレメントの施工装置にも及ぶものであり、この施工装置は、鉄筋籠の内側において、該鉄筋籠の長手方向に間隔を置いて取り付けられる開口を有した複数の第1の案内部材と、鉄筋籠の長手方向の下端に取り付けられ、該鉄筋籠の側面の外側から内側に向かって湾曲状に延びる中空の第2の案内部材と、その後方に貧配合グラウトが充填されるホースが取り付けられたワイヤであって、鉄筋籠の長手方向の上端から下端に亘って該鉄筋籠の側面の外側に沿って配設され、第2の案内部材に挿通され、鉄筋籠の下端からその内側に導かれ、複数の第1の案内部材の開口に挿通されて鉄筋籠の上端から引き抜かれるように操作されるワイヤと、を備えているものである。
本発明の施工装置は、鉄筋籠に対して個別に設置される各種部材の集合体を指称するものである。なお、ワイヤを引張る際に適用される電動ドラムや、鉄筋籠の側面の外側に配設されてワイヤが鉄筋籠の上端から下端へ配設される際のガイド部材なども装置構成として組み込んでもよい。
さらに、本発明の先行エレメントの施工装置としては、ワイヤの後方に取り付けられる連結装置であって、複数のホースが間隔を置いて並設した状態で取り付けられている連結装置を具備する形態が好ましい。
以上の説明から理解できるように、本発明の地中連続壁の先行エレメントの施工方法と地中連続壁の施工方法、および地中連続壁の先行エレメントの施工装置によれば、貧配合グラウトが充填されるホースを鉄筋籠の外側の側面にその上端から下端に亘って配設し、ここに貧配合グラウトを充填した後に先行エレメント用のコンクリートを打設し、貧配合グラウトが充填されたホースの配設位置から先行エレメントの外周側までの領域をカッティング領域とする先行エレメントを施工するものである。このことにより、貧配合グラウトが充填されたホースが鉄筋籠の上端から下端まで延びていることから、後行エレメント施工に当たり、カッティングマシンにて先行エレメントのカッティング領域を切削する際に、当該ホースが弱部となってホースに沿う面で切削面を誘発することとなり、鉄筋籠の一部を露出することなく、カッティング領域をその上端から下端にかけて精度よく切削することができる。
本発明の先行エレメントの施工方法の第1のステップを説明した図であって、先行エレメント用の造成孔を施工している状況を説明した図であり、(a)は縦断面図であり、(b)は(a)のb矢視図である。 図1と同様に施工方法の第1のステップを説明した図であって、鉄筋籠に対して本発明の先行エレメントの施工装置を設置している状況を説明した図である。 ワイヤの後方に装備された先行エレメントの連結装置と、この連結装置に複数のホースが取り付けられた状態を示した正面図である。 先行エレメントの施工方法の第2のステップを説明した図であって、造成孔に建て込まれた鉄筋籠の上方にワイヤを引き上げ、ホースを鉄筋籠の側面の外側でかつその上端から下端に亘って配設している状況を説明した図である。 図4のV矢視図である。 図4のVI矢視図である。 図4に続いて施工方法の第2のステップを説明した図である。 先行エレメントの施工方法の第3のステップを説明した図である。 本発明の地中連続壁の施工方法を説明した図である。 対向する先行エレメント間に後行エレメント用の造成孔が造成された状態を示した図である。 対向する先行エレメント間に後行エレメントが施工され、地中連続壁が施工された状態を説明した図である。
以下、図面を参照して、本発明の地中連続壁の先行エレメントの施工方法と地中連続壁の施工方法、および先行エレメントの施工装置の実施の形態を説明する。
(地中連続壁の先行エレメントの施工方法と地中連続壁の施工方法、および先行エレメントの施工装置の実施の形態)
図1,2は本発明の先行エレメントの施工方法の第1のステップを説明した図であり、図2はさらに本発明の先行エレメントの施工装置を説明した図である。また、図4,7はその順に先行エレメントの施工方法の第2のステップを説明した図であり、図5,6はそれぞれ図4のV矢視図、VI矢視図である。また、図8は先行エレメントの施工方法の第3のステップを説明した図であり、図9〜11は順に本発明の地中連続壁の施工方法を説明した図である。
地中連続壁の施工に当たり、地中連続壁の先行エレメントの施工方法の第1のステップでは、図1で示すように、地中連続壁の施工ラインLに沿って(図1b参照)、所定の間隔を置いて先行エレメント用の造成孔H1,H2,H3,H4を造成する。たとえば、造成孔H1,H2の間の地盤G1,造成孔H1,H4の間の地盤G2,造成孔H2,H3の間の地盤G3には後行エレメント用の造成孔が造成される。
先行エレメントの施工方法の第1のステップでは、図1で示す先行エレメント用の造成孔H1,H2等を造成することに並行して、造成孔H1,H2等に収容される鉄筋籠Rに先行エレメントの施工装置10を設置する。
具体的には、図2で示すように、造成孔H1等へ建て込む前の段階の鉄筋籠Rに対し、地上ヤードにて、鉄筋籠Rの側面RS1,RS2のそれぞれ内側に、鉄筋籠Rの長手方向に間隔を置いて開口を有した複数の第1の案内部材1を取り付ける。ここで、鉄筋籠Rの側面RS1,RS2はそれぞれ、後行エレメントと接続される先行エレメントの側面に対応した面である。
さらに、鉄筋籠Rの長手方向の下端に鉄筋籠Rの側面RS1,RS2の外側から内側に向かって湾曲状に延びる中空の第2の案内部材2を取り付ける。
次に、後方に連結装置4を介して複数のホース5が取り付けられたワイヤ3の先端を、鉄筋籠Rの長手方向の上端から下端に亘って鉄筋籠Rの側面SR1、SR2の外側に配設されたガイド部材6に沿わせ(X1方向)、さらに鉄筋籠Rの下端にある第2の案内部材2に挿通させ、鉄筋籠Rの下端からその内側に導き、複数の第1の案内部材1の開口に挿通させ、ワイヤ3の先端を鉄筋籠Rの上端から引き抜く(X2方向)。
ここで、先行エレメントの施工装置10は、複数の第1の案内部材1と、第2の案内部材2と、貧配合グラウトが充填される複数のホース5がその後方に取り付けられた連結装置4を備えたワイヤ3とから大略構成されており、ガイド部材6や不図示のワイヤ巻取装置などを施工装置10の構成要素に含んでもよい。
図3で示すように、ワイヤ3の後方に装備された連結装置4には複数本(図示例は5本)のホース5が取り付けられている。なお、ホース5は、変形性能に優れたゴム等に代表される樹脂や布等から形成されている。
このように、ワイヤ3の後方に連結装置4を装備しておくことにより、1本のワイヤ3にて複数のホース5を鉄筋籠Rの側面RS1、RS2の外側に配設することができ、施工効率が向上する。また、後述するように、複数のホース5が、鉄筋籠Rの側面RS1、RS2の外側でかつその上端から下端まで配設され、各ホース5に貧配合グラウトが充填されることにより、カッティングマシンによってカッティングされた際に鉛直性の高い切削面を形成することができ、従来技術のようにカッティングの際に割れが鉄筋籠内に進展して鉄筋籠の一部が外部に露出するといった問題は効果的に解消される。
図2で示すようにワイヤ3の先端を鉄筋籠Rの上端まで引き抜いた状態で、図4で示すように、施工装置10が装備された鉄筋籠Rを造成孔H1に建て込む(以上、先行エレメントの施工方法の第1のステップ)。
鉄筋籠Rを造成孔H1に建て込んだ後、ワイヤ3の先端をさらに引き上げることにより(X3方向)、ワイヤ3の後方の連結装置4に取り付けられた複数のホース5は、図4〜6で示すように、鉄筋籠Rの側面RS1、RS2の外側において、鉄筋籠Rの上端から下端まで鉛直方向に配設される。なお、図示を省略するが、図4〜6で示すホース5の鉛直姿勢を保持するべく、鉄筋籠Rの内側にあるワイヤ3の上方部分を板バネ等を加工した脱落防止部品で鉄筋籠Rに仮止めしておくのがよい。
次に、図7で示すように、各ホース5に貧配合グラウト7を充填する。たとえば、ホース5よりも小径の不図示のグラウトホースをホース5内に配設し、貧配合グラウト7の充填をおこなうのがよい(以上、先行エレメントの施工方法の第2のステップ)。
ホース5に充填された貧配合グラウト7が硬化した後、図8で示すように造成孔H1内に先行エレメント用のコンクリート8を打設する。
打設されたコンクリート8が硬化することにより、先行エレメント100が施工される。ここで、貧配合グラウト7が充填されたホース5の配設位置(図8の切削ラインL1,L2)から外周側の領域が、後行エレメント施工の際に使用されるカッティングマシンにて切削されるカッティング領域100aとなる(以上、先行エレメントの施工方法の第3のステップ)。
次に、図9〜11を参照して地中連続壁の施工方法を説明する。
図9で示すように、施工された先行エレメント100,100の上方にガイドウォールGWを設置し、ガイドウォールGW上にカッティングマシンCMを搭載する。
カッティングマシンCMは、ガイドウォールGW上を走行するベースマシンBと、ベースマシンBに支持されて切削ビットを備えたドラム型カッターCとから構成されている。
カッティングマシンCMにて左右に施工されている先行エレメント100,100のカッティング領域100aを切削しながら、それらの間の地盤G1を切削していくことにより、図10で示すように左右の先行エレメント100,100間に後行エレメント用の造成孔H5が造成される。
図示する施工方法では、先行エレメント100のカッティング領域100aを規定する切削ラインL1、L2(切削面)が、鉄筋籠Rの側面RS1,RS2の外側で、その上端から下端に亘って鉛直に伸びる貧配合グラウト7が充填された複数本のホース5で規定されている。すなわち、切削面に沿うように複数本の貧配合グラウト7が配設されていることで、当該切削面は二次元的に広がる弱部構造面となり、当該切削面に沿うようにして先行エレメント100の切削が実行(誘発)される。このことにより、カッティングマシンCMにて先行エレメント100のカッティング領域100aを切削した際に、鉛直性の高いカッティング面を形成することができる。
そのため、図10で示すように、先行エレメント100内に埋設されている鉄筋籠の一部が露出することもなく、好適に目粗しされた打継面(切削ラインL1,L2)が形成される。
次に、図11で示すように、後行エレメント用の造成孔H5に後行エレメント用のコンクリートを打設することにより、良好に目粗しされた先行エレメント100の打継面に対して、後行エレメント用のコンクリートが打継がれ、当該コンクリートが硬化することによって、先行エレメント100に対して後行エレメント200が高い接続強度で接続されてなる地中連続壁300が施工される。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…第1の案内部材、2…第2の案内部材、3…ワイヤ、4…連結装置、5…ホース、6…ガイド部材、7…貧配合グラウト、8…コンクリート、10…先行エレメントの施工装置、100…先行エレメント、100a…カッティング領域、200…後行エレメント、300…地中連続壁、H1,H2、H3,H4…先行エレメント用の造成孔、H5…後行エレメント用の造成孔、R…鉄筋籠、RS1,RS2…側面、L1,L2…切削ライン、CM…カッティングマシン

Claims (5)

  1. 地中連続壁の先行エレメントの施工方法であって、
    先行エレメント用の鉄筋籠の側面の内側に、該鉄筋籠の長手方向に間隔を置いて開口を有した複数の第1の案内部材を取り付け、鉄筋籠の長手方向の下端に該鉄筋籠の側面の外側から内側に向かって湾曲状に延びる中空の第2の案内部材を取り付け、その後方にホースが取り付けられたワイヤを鉄筋籠の長手方向の上端から下端に亘って該鉄筋籠の側面の外側を沿わせ、該ワイヤを第2の案内部材に挿通させて鉄筋籠の下端からその内側に導き、さらに複数の第1の案内部材の開口に挿通させ、該ワイヤの先端を鉄筋籠の上端から引き抜いた状態で、先行エレメント用の鉄筋籠を先行エレメント用の造成孔に建て込む第1のステップ、
    ワイヤを鉄筋籠の上方に引き上げながらワイヤの後方のホースを鉄筋籠の側面の外側において該鉄筋籠の上端から下端に亘って配設し、ホース内に貧配合グラウトを充填する第2のステップ、
    造成孔に先行エレメント用のコンクリートを打設することにより、貧配合グラウトが充填されたホースの配設位置から外周側の領域をカッティング領域とする先行エレメントを施工する第3のステップからなる、地中連続壁の先行エレメントの施工方法。
  2. 前記第1のステップでは、ワイヤの後方に連結装置を取り付け、該連結装置に複数のホースを間隔を置いて並設させた状態で取り付け、
    前記第2のステップでは、ワイヤを引き上げることにより、鉄筋籠の側面の外側に間隔を置いて複数のホースを配設し、各ホースに貧配合グラウトを充填する、請求項1に記載の地中連続壁の先行エレメントの施工方法。
  3. 請求項1または2に記載の先行エレメントの施工方法を適用して、地中連続壁造成ラインに沿って間隔を置いて先行エレメントを施工した後、間隔を置いて対向する第1の先行エレメントと第2の先行エレメントの間にカッティングマシンを配設し、該カッティングマシンで第1、第2の先行エレメントのカッティング領域をカッティングしながら後行エレメント用の造成孔を造成し、後行エレメント用のコンクリートを打設して地中連続壁を施工する、地中連続壁の施工方法。
  4. 地中連続壁の先行エレメントの施工装置であって、
    鉄筋籠の側面の内側において、該鉄筋籠の長手方向に間隔を置いて取り付けられる開口を有した複数の第1の案内部材と、
    鉄筋籠の長手方向の下端に取り付けられ、該鉄筋籠の側面の外側から内側に向かって湾曲状に延びる中空の第2の案内部材と、
    その後方に貧配合グラウトが充填されるホースが取り付けられたワイヤであって、鉄筋籠の長手方向の上端から下端に亘って該鉄筋籠の側面の外側に沿って配設され、第2の案内部材に挿通され、鉄筋籠の下端からその内側に導かれ、複数の第1の案内部材の開口に挿通されて鉄筋籠の上端から引き抜かれるように操作されるワイヤと、を備えている地中連続壁の先行エレメントの施工装置。
  5. ワイヤの後方に連結装置が取り付けられ、該連結装置に複数のホースが間隔を置いて並設した状態で取り付けられている、請求項4に記載の地中連続壁の先行エレメントの施工装置。
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