JP2019190031A - オープンシールド機の前進方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】オープンシールド機は、コンクリート函体や後方に反力を取らずにオープンシールド機を前進できるので、反力壁を設けた発進坑が不要となり、また、コンクリート函体を傷めるおそれも少なく、かつ、敷設するコンクリート函体の形状によらず、また、高土被りで、地下水を含む計画であっても施工が可能となる。【解決手段】オープンシールド機1の前面または上面開口より前方の土砂を掘削・排土する工程と、シールド機1を前進させる工程と、シールド機1のテール部3内に新たなコンクリート函体8を上方から吊り降ろしてセットする工程とを適宜繰り返して順次コンクリート函体を縦列に埋設するオープンシールド工法において、オープンシールド機1は前方からのけん引部材22でけん引して前進させる。【選択図】図1

Description

本発明は、市街地に上下水道、地下道等の地下構造物を施工するオープンシールド工法でのオープンシールド機の前進方法に関するものである。
周知のごとくオープンシールド工法は、開削工法(オープン工法)とシールド工法の長所を生かした合理性に富む工法であり、このオープンシールド工法では、シールド機を前方の機体の後端に後方の機体の前端が嵌入して、相互の嵌合部で屈曲可能としてカーブ施工を可能としたり、方向修正を行えるようにしたものがある。
その一例を説明すると、オープンシールド機1は、図18に示すように基本的には左右の側壁板1a,1bとこれら側壁板1a,1bと同程度の長さでその間を連結する底板1cとからなる前面、後面及び上面を開口したシールド機である。
該オープンシールド機1は図19に示すように機体を前後方向で複数に分割し、フロント部2としての前方の機体の後端にテール部3としての後方の機体の前端が嵌入して、相互の嵌合部で屈曲可能とした。
フロント部2は主として掘削を行うもので、前端と上面を開放面としてあり、機体内で後部に後方へ向けて中折ジャッキ4を左右によせて、また上下複数段に配設している。
これに対してテール部3はコンクリート函体8の設置を行うもので、機体内で前部に後方へ向けてシールドジャッキ5を左右によせて、また上下複数段に配設したジャッキ部17と、その後方でスペースを確保した函体吊下し部18を構成している。
図中6はフロント部2の前端に設けた可動分割刃口、7はテール部3の後端に設けた側方土留板、9はストラット、10はプレスバー(押角)である。
このようなオープンシールド機1を使用するオープンシールド工法は、図20〜図23に示すように、発進坑と到達坑との間で施工される。発進坑11内で前記オープンシールド機を組立て、発進坑11の前の地盤を地上に設置したシャベル系の掘削機12で掘削し、該オープンシールド機1のシールドジャッキ5を伸長して発進坑11内の反力壁に反力をとってオープンシールド機1を前進させ、地下構造物を形成する第1番目のコンクリート函体8を上方から吊り降し、オープンシールド機1のテール部3内で縮めたシールドジャッキ5の後方にストラット9およびプレスバー10とともにセットする。
また、発進坑11はシートパイル等の土留壁で構成し、オープンシールド機1を発進させるにはこの土留壁を一部鏡切りするが、必要に応じて薬液注入等で発進坑11の前方部分に地盤改良を施しておくこともある。
次いで、同様に掘削機12でフロント部2の前面又は上面から土砂を掘削し、かつ排土してオープンシールド機1を前進させ、前記第1番目のコンクリート函体8の前に第2番目のコンクリート函体8をテール部3内に吊り降す。
以下、同様の掘進及びコンクリート函体8のセット工程を繰返して、順次コンクリート函体8を縦列に地中に埋設し、後方のコンクリート函体8上にダンプ14で埋戻しを施し、オープンシールド機1が到達坑13まで達したならばこれを分解・撤去して工事を完了する。図中15はグラウト機である。
ところで、オープンシールド機1の掘進はシールドジャッキ5を伸長だけでなく、このシールドジャッキ5を固定して中折ジャッキ4の伸長でテール部3に対してフロント部2を進めることでも行なわれ、シールドジャッキ5と中折ジャッキ4との2段階で押し進める。
その際、中折ジャッキ4のうち、左右いずれかを多く伸長させればフロント部2はその反対側に向きを変え、その方向に曲がる。また、上下いずれかを多く伸長させればフロント部2はその反対側に向きを変え、上向きまたは下向きに曲がる。このようにしたカーブ施工または方向修正が可能である。
このように従来のオープンシールド工法およびオープンシールド機では、発進に反力をとるための反力壁を必要とするので、反力壁を設けた発進坑を形成しなければならない。
しかも、地中に残置したコンクリート函体8に反力をとって前進するもので、コンクリート函体8はオープンシールド機1の前進のための反力体となり、ジャッキの推力を受けるので、クラックが入り易く、強度が要求される。このクラックの発生は曲線施工を行う際に、左右に推進ジャッキの伸長度が異なり、アンバランスな外力をコンクリート函体8に加える場合に起こり易い。その結果、鉄筋量を多くすることや、鋼板で表面を被覆するなど高価なものとなる。
さらに、敷設するコンクリート函体8の形状等により、コンクリート函体8を反力として、オープンシールド機1の推進が出来ない場合に、施工が不可能となる。
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、コンクリート函体や後方に反力を取らずにオープンシールド機を前進できるので、反力壁を設けた発進坑が不要となり、また、コンクリート函体を傷めるおそれも少なく、かつ、敷設するコンクリート函体の形状によらず、また、高土被りで、地下水を含む計画であっても施工が可能となるオープンシールド機の前進方法を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するため請求項1記載の発明は、オープンシールド機の前面または上面開口より前方の土砂を掘削・排土する工程と、シールド機を前進させる工程と、シールド機のテール部内に新たなコンクリート函体を上方から吊り降ろしてセットする工程とを適宜繰り返して順次コンクリート函体を縦列に埋設するオープンシールド工法において、オープンシールド機は前方からのけん引部材でけん引して前進させることを要旨とするものである。
請求項1記載の本発明によれば、オープンシールド機は前方からのけん引部材でけん引して前進させるので、反力壁を設けた発進坑が不要となり、反力壁の分短い発進坑で施工が可能である為、施工性がよく経済的である。また、コンクリート函体に反力を取ることがないので、コンクリート函体を傷めるおそれも少ないものである。
このように、敷設するコンクリート函体の形状等により、コンクリート函体を反力として、シールド機の推進が出来ない場合には、裏込注入タイプ、裏込注入なしタイプ、推進タイプの施工が不可能なることが解消できる。
なお、オープンシールド工法において、オープンシールド機が自走タイプであれば、前記のような場合でも施工可能であるが、この自走タイプでは、地下水を含む計画や、構造物が近接する狭あい箇所においては適応できないもので、本発明によれば、それが可能となる。
請求項2記載の本発明は、コンクリート函体は最前列のものと少なくも1,2個後方のものを束ねることを要旨とするものである。
オープンシールド機のテール部内に新たなコンクリート函体を上方から吊り降ろしてセットした後にオープンシールド機をけん引により前進させる際に、コンクリート函体を残してオープンシールド機のみを進める必要があるが、オープンシールド機で引きずられてコンクリート函体が前に動いてしまうおそれがある。
請求項2記載の本発明によれば、コンクリート函体は最前列のものと少なくも1,2個後方のものを束ねることで、吊り降ろしたコンクリート函体は後方のコンクリート函体と一体となり動いてしまうことを防止できる。
請求項3記載の本発明は、コンクリート函体の束ねは、コンクリート函体は最前列の端面に押さえ部材を配置し、この押さえ部材からの索条を後方のコンクリート函体に係止して行うことを要旨とするものである。
請求項3記載の本発明によれば、コンクリート函体の束ねを押さえ部材を索条とで簡単かつ迅速に行うことができる。
請求項4記載の本発明は、けん引部材は、到達坑に設ける反力壁に固定されることを要旨とするものである。
請求項4記載の本発明によれば、到達坑からオープンシールド機をけん引部材でけん引して前進させることができる。
請求項5記載の本発明は、けん引部材は、改修を行う既設地中構造物に固定されることを要旨とするものである。
請求項5記載の本発明によれば、既設水路の改修を行う場合などにおいて、到達坑がない場合でも、改修を行う既設地中構造物からオープンシールド機をけん引部材でけん引して前進させることができる。
請求項6記載の本発明は、けん引部材は、PCより線であり、一端はけん引ジャッキに挿通され、くさびによる定着具で固定され、他端はくさびによる定着具で固定することを要旨とするものである。
請求項6記載の本発明によれば、けん引部材にPCより線を用いることで、けん引ジャッキと定着具の組み合わせで、効果的にけん引を行うことができ、これらけん引ジャッキと定着具の組み合わせはいずれか一方をけん引部材の前側端部、他方を後側端部には配置することで、双方入れ替えてもけん引が可能となる。
請求項7記載の本発明は、けん引ジャッキは、オープンシールド機にセットすることを要旨とするものである。
請求項7記載の本発明によれば、けん引ジャッキは、オープンシールド機にセットしてけん引できる。
請求項8記載の本発明は、けん引ジャッキは、オープンシールド機前方の到達坑に設ける反力壁または既設地中構造物でけん引部材端部にセットすることを要旨とするものである。
請求項8記載の本発明によれば、けん引ジャッキは、オープンシールド機前方の到達坑に設ける反力壁または既設地中構造物でけん引部材端部にセットしてけん引できる。
請求項9記載の本発明は、コンクリート函体押さえ部材は、オープンシールド機の側板、底板に接合させ、コンクリート函体の側底部に充填する充填材料の型枠を兼用させることを要旨とするものである。
請求項9記載の本発明によれば、押さえ部材はコンクリート函体側底部をグラウト材や基礎砕石、埋戻し土砂を充填する場合において、充填材の型枠の役割を果たす為、充填材がテール部前方に流出することを防止することができる。
請求項10記載の本発明は、けん引ジャッキは少なくともオープンシールド機の断面方向、左右上下の4台以上を配置しシールド機の推進を行うことを要旨とするものである。
請求項10記載の本発明によれば、また、けん引ジャッキを断面方向上下左右4箇所以上に設けることで、シールド機推進の方向精度を保ちながら施工することが可能となる。
以上述べたように本発明のオープンシールド機の前進方法は、オープンシールド機は、コンクリート函体や後方に反力を取らずにオープンシールド機を前進できるので、反力壁を設けた発進坑が不要となり、また、コンクリート函体を傷めるおそれも少なく、かつ、敷設するコンクリート函体の形状によらず、また、高土被りで、地下水を含む計画であっても施工が可能となるものである。
本発明のオープンシールド機の前進方法の1実施形態を示す側面図である。 本発明のオープンシールド機の前進方法の1実施形態を示す平面図である。 図3のA−A線矢視図である。 図3のB−B線矢視図である。 図3のC−C線矢視図である。 本発明のオープンシールド機の前進方法を用いたオープンシールド工法の第1工程を示す平面図である。 本発明のオープンシールド機の前進方法を用いたオープンシールド工法の第1工程を示す側面図である。 本発明のオープンシールド機の前進方法を用いたオープンシールド工法の第2工程を示す平面図である。 本発明のオープンシールド機の前進方法を用いたオープンシールド工法の第2工程を示す側面図である。 本発明のオープンシールド機の前進方法を用いたオープンシールド工法の第3工程を示す平面図である。 本発明のオープンシールド機の前進方法を用いたオープンシールド工法の第3工程を示す側面図である。 本発明のオープンシールド機の前進方法を用いたオープンシールド工法の第4工程を示す平面図である。 本発明のオープンシールド機の前進方法を用いたオープンシールド工法の第4工程を示す側面図である。 本発明のオープンシールド機の前進方法を用いたオープンシールド工法の第5工程を示す平面図である。 本発明のオープンシールド機の前進方法を用いたオープンシールド工法の第4工程を示す側面図である。 本発明のオープンシールド機の前進方法の他の実施形態を示す側面図である。 本発明のオープンシールド機の前進方法の他の実施形態を示す平面図である。 オープンシールド機の概要を示す縦断正面図である。 オープンシールド機の概要を示す縦断側面図である。 オープンシールド工法の第1工程を示す側面図である。 オープンシールド工法の第2工程を示す側面図である。 オープンシールド工法の第3工程を示す側面図である。 オープンシールド工法の第4工程を示す側面図である。
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明のオープンシールド機の前進方法の1実施形態を示す側面図、図2は同上平面図で、前記従来例を示す図16、17と同一構成要素には同一参照符号を付したものである。
本発明のオープンシールド機1も全体構成として基本的には図18に示すように、左右の側壁板1a,1bとこれら側壁板1a,1bと同程度の長さでその間を連結する底板1cとからなる前面、後面及び上面を開口したシールド機である。
該オープンシールド機1は図1、図2に示すように機体を前後方向で複数に分割し、フロント部2としての前方の機体の後端にテール部3としての後方の機体の前端が嵌入して、相互の嵌合部で屈曲可能とした。
フロント部2は主として掘削を行うもので、前端と上面を開放面としてあり、機体内で後部に後方へ向けて中折ジャッキ4を左右によせて、また上下複数段に配設している。
これに対してテール部3はコンクリート函体8の設置を行うもので、函体吊下し部18を構成している。なお、オープンシールド機1はシールドジャッキを設けていない。
図中6はフロント部2の前端に設けた可動分割刃口である。
オープンシールド機1はテール部3にシールドジャッキの替わりにセンターホール式のけん引ジャッキ19を左右によせてかつ上下2段に配設した。
けん引ジャッキ19は少なくともオープンシールド機の断面方向、左右上下の4台以上を配置しシールド機の推進を行う。
このようにけん引ジャッキ19を断面方向上下左右4箇所以上に設けることで、オープンシールド機1の方向精度を保ちながら施工することが可能となる。
このけん引ジャッキ19を設けるにあたって、テール部3に反力補強部材としての反力壁20を左右から張出すように備え付け、けん引ジャッキ19はこの反力壁20に取り付ける。図中21は反力壁20の補強用コーナー棚である。
図中22はPCより線によるけん引部材で、その一端はけん引ジャッキ19に挿通され、くさびによる定着具23で固定される。
このPCより線によるけん引部材22は配設した塩ビ管によるさや管24の中を通り、到達坑13まで導かれ、到達坑13に設ける土留め材25による反力壁にくさびによる定着具26で固定される。
なお、図示は省略するが、他の実施形態として、前記PCより線によるけん引部材22に設けるけん引ジャッキ19とくさびによる定着具23、およびくさびによる定着具26は、これらを入れ替えて、オープンシールド機1側にくさびによる定着具26を設け、到達坑13側にけん引ジャッキ19とくさびによる定着具23を設けてもよい。
図中27は、コンクリート函体は最前列のものと少なくも1,2個後方のものを束ねる束ね装置で、コンクリート函体8の最前列の端面に設置する押さえ部材(プレスバー)28と、PCより線またはPC鋼棒による索条29と、コンクリート函体8に設ける固定用ブラケット30とからなる。
押さえ部材(プレスバー)28は枠体として構成され、その端部はオープンシールド機1の内周で側板や底板に接合して、オープンシールド機1の側板、底板に接合させ、コンクリート函体8の側底部に充填する充填材料の型枠を兼用させる。
また、索条29はその一端は押さえ部材(プレスバー)28にくさび31で固定され、他の一端は固定用ブラケット30にくさび31で固定される。固定用ブラケット30はインサートによるブラケット固定用ボルトでコンクリート函体8に取り付ける。
次に、本発明の本発明のオープンシールド機の前進方法を用いたオープンシールド工法について説明する。
図6、図7は第1工程を、図8、図9は第2工程を、図10、図11は第3工程を、図12、図13は第4工程を、図14、図15は第5工程を示すもので、発進坑11と到達坑13との間で施工される。
施工に先立ち、到達坑13に設ける土留め材25による反力壁を形成し、また、発進坑11から到達坑13に向けて塩ビ管によるさや管24を掘進させ、このさや管24を発進坑11から到達坑13に届くまで配設する。図中32はさや管24を掘進させるための小口径先導刃口、33はジャッキを用いる元押し設備である。34は支圧壁を示す。
そして、PCより線によるけん引部材22をその一端を定着具26で到達坑13の土留め材25に固定し、さや管24を通して発進坑11まで導いておく。
下の段のさや管24の配設が終了したならば、上の段のさや管24を配設するが、土被りが浅い場合には、図8、図9に示すように土被りが浅い場合にはバックホー35による開削で設置してもよい。
図10、図11に示すように発進坑11内で前記オープンシールド機を組立て発進坑11の前の地盤を地上に設置したシャベル系の掘削機で掘削し、該オープンシールド機1をけん引ジャッキ19で前進させる。
また、発進坑11はシートパイル等の土留壁で構成し、オープンシールド機1を発進させるにはこの土留壁を一部鏡切りするが、必要に応じて薬液注入等で発進坑11の前方部分に地盤改良を施しておくこともある。
かかるオープンシールド機1をけん引ジャッキ19での前進は、くさびによる定着具23でけん引ジャッキ19にけん引部材22を固定したままで、けん引ジャッキ19を伸長してオープンシールド機1を押し出すものであり、結果として、オープンシールド機1はけん引部材22で前方にけん引される。
また、オープンシールド機1を前進させる分だけ、さや管24は切断等で除去する。
押出後は、けん引ジャッキ19を縮小し、定着具23を盛替えて再度、押出・けん引に備える。
オープンシールド機1をけん引部材22でけん引して前進させたならば、地下構造物を形成する第1番目のコンクリート函体8を上方から吊り降し、オープンシールド機1のテール部3内で縮めたけん引ジャッキ19の後方にセットする。
次いで、同様に掘削機12でフロント部2の前面又は上面から土砂を掘削し、かつ排土してオープンシールド機1を前進させ、前記第1番目のコンクリート函体8の前に第2番目のコンクリート函体8をテール部3内に吊り降す。
以下、同様の掘進及びコンクリート函体8のセット工程を繰返して、順次コンクリート函体8を縦列に地中に埋設していく。
コンクリート函体8はオープンシールド機1の前進とともにオープンシールド機1から出るまでは前に動いてしまうおそれがあるが、束ね装置27で最前列のものと少なくも1,2個後方のものを束ねることで、オープンシールド機1内にあるコンクリート函体8はオープンシールド機1外の後方のコンクリート函体8に拘束され、前に動いてしまうことを防止できる。
束ね装置27のセットは、吊り下したコンクリート函体8の前に押さえ部材(プレスバー)28を配置し、この押さえ部材(プレスバー)28からの索条29を後方のコンクリート函体8の固定用ブラケット30に係止めることにより行う。
この束ね装置27も固定用ブラケット30の盛替えで、コンクリート函体8の増加ともに前に移動していく。
この押さえ部材(プレスバー)28が、オープンシールド機1の側板、底板に接合させ、コンクリート函体の側底部に充填する充填材料の型枠を兼用させる場合は、コンクリート函体8の側底部をコンクリート函体側底部充填グラウト材38や基礎砕石、埋戻し土砂を充填する場合において、充填材の型枠の役割を果たす為、充填材がテール部前方に流出することを防止することができる。
図14、図15に示すようにオープンシールド機1が到達坑13まで達したならばこれを分解・撤去して工事を完了する。
ところで、オープンシールド機1の掘進はシールドジャッキ5を伸長だけでなく、このシールドジャッキ5を固定して中折ジャッキ4の伸長でテール部3に対してフロント部2を進めることでも行なわれ、シールドジャッキ5と中折ジャッキ4との2段階で押し進める。
その際、中折ジャッキ4のうち、左右いずれかを多く伸長させればフロント部2はその反対側に向きを変え、その方向に曲がる。また、上下いずれかを多く伸長させればフロント部2はその反対側に向きを変え、上向きまたは下向きに曲がる。このようにしたカーブ施工または方向修正が可能である。
前記他の実施形態としてPCより線によるけん引部材22に設けるけん引ジャッキ19とくさびによる定着具23、およびにくさびによる定着具26は、これらを入れ替えた場合も同様であり、オープンシールド機1をけん引ジャッキ19で前進させる手順に相違はない。
図16、図17は他の実施形態を示すもので、既設水路などの既設地中構造物36があり、これをコンクリート函体8による新設の水路に置き換える改修工事を行う場合である。
この場合は、到達坑13を設けずに、既設地中構造物36にブラケット37を取付け、ここにくさびによる定着具26を設置して、PCより線によるけん引部材22を固定する。
もしくは、前記ブラケット37にけん引ジャッキ19とくさびによる定着具23を設置して、PCより線によるけん引部材22を固定する。
このようにして、既設地中構造物36からオープンシールド機1をけん引部材22でけん引して前進させることができる。
オープンシールド機1の前進に伴い既設地中構造物36は順次解体撤去していくが、必要に応じてブラケット37は前方に盛り替える。
1…オープンシールド機
1a,1b…側壁板 1c…底板
2…フロント部 3…テール部
4…中折ジャッキ 5…シールドジャッキ
6…可動分割刃口 7…側方土留板
8…コンクリート函体 9…ストラット
10…プレスバー 11…発進坑
12…掘削機 13…到達坑
14…ダンプ 15…グラウト機
17…ジャッキ部 18…函体吊下し部
19…けん引ジャッキ 20…反力壁
21…補強用コーナー棚 22…けん引部材
23…定着具 24…さや管
25…土留め材 26…定着具
27…束ね装置 28…押さえ部材(プレスバー)
29…索条 30…固定用ブラケット
31…押さえ部材定着具 32…小口径先導刃口
33…元押し設備 34…支圧壁
35…バックホー 36…既設地中構造物
37…ブラケット 38…コンクリート函体側底部充填グラウト材

Claims (10)

  1. オープンシールド機の前面または上面開口より前方の土砂を掘削・排土する工程と、シールド機を前進させる工程と、シールド機のテール部内に新たなコンクリート函体を上方から吊り降ろしてセットする工程とを適宜繰り返して順次コンクリート函体を縦列に埋設するオープンシールド工法において、オープンシールド機は前方からのけん引部材でけん引して前進させることを特徴としたオープンシールド機の前進方法。
  2. コンクリート函体は最前列のものと少なくも1,2個後方のものを束ねる請求項1記載のオープンシールド機の前進方法。
  3. コンクリート函体の束ねは、コンクリート函体は最前列の端面に押さえ部材を配置し、この押さえ部材からの索条を後方のコンクリート函体に係止して行う請求項2記載のオープンシールド機の前進方法。
  4. けん引部材は、到達坑に設ける反力壁に固定される請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のオープンシールド機の前進方法。
  5. けん引部材は、改修を行う既設地中構造物に固定される請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のオープンシールド機の前進方法。
  6. けん引部材は、PCより線であり、一端はけん引ジャッキに挿通され、くさびによる定着具で固定され、他端はくさびによる定着具で固定する請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のオープンシールド機の前進方法。
  7. けん引ジャッキは、オープンシールド機にセットする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のオープンシールド機の前進方法。
  8. けん引ジャッキは、オープンシールド機前方の到達坑に設ける反力壁または既設地中構造物でけん引部材端部にセットする請求項6記載のオープンシールド機の前進方法。
  9. コンクリート函体押さえ部材は、オープンシールド機の側板、底板に接合させ、
    コンクリート函体の側底部に充填する充填材料の型枠を兼用させる請求項3記載のシールド機の前進方法。
  10. けん引ジャッキは少なくともオープンシールド機の断面方向、左右上下の4台以上を配置しシールド機の推進を行う請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のシールド機の前進方法。
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