JP2019127692A - コンクリート部材の接合構造 - Google Patents

コンクリート部材の接合構造 Download PDF

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Abstract

【課題】プレキャストコンクリート部材を所定の接合位置まで移動する際の移動方向の自由度を高める。プレキャストコンクリートをできる限り薄くする。コストを削減する。【解決手段】プレキャストコンクリートからなるアーチ型覆工体2を現場打ちコンクリートからなるインバートコンクリート4に接合するコンクリート部材の接合構造である。アーチ型覆工体2の接合面6に一端を臨ませてシース管30を埋設する一方、インバートコンクリート4の接合面5に一端を臨ませてスリーブ継手31を埋設する。シース管30に収容されたスライド鉄筋32がシース管30とスリーブ継手31とに跨るように配置され、シース管30内部、スリーブ継手31内部及びアーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との隙間にグラウト材を充填する。【選択図】図16

Description

本発明は、プレキャストコンクリート部材と現場打ちコンクリート部材とを接合する接合構造に関する。
従来より、プレキャストコンクリート部材同士、又はプレキャストコンクリート部材と現場打ちコンクリート部材とをモルタル充填継手等の機械式継手で接合するとき、図22に示されるように、一方のコンクリート部材50の接合面に一端を臨ませてスリーブ継手51を埋設しておくとともに、他方のコンクリート部材52の接合面に鉄筋53を突設しておき、突出した鉄筋53の先端が前記スリーブ継手51の開口に対峙する位置までコンクリート部材を移動した後((A)→(B))、コンクリート部材を突出した鉄筋53の軸方向(接合面に対して略垂直方向)に移動してスリーブ継手51の内部空間に鉄筋53を挿入し((C))、しかる後、前記スリーブ継手と鉄筋との隙間にモルタルなどのグラウト材を充填する((D))方法が用いられている(例えば、下記特許文献1、2)。
このようなモルタル充填継手は、内面に軸方向に間隔を空けて内側に膨出する複数のリブを備えたスリーブ継手を用いることにより、前記スリーブ継手のリブと異形鉄筋の節との間で、注入後硬化したグラウト材を介して引張力や圧縮力の伝達が可能となり、高強度に接合できるなど、信頼性の高い継手工法として知られている。
また、近年では、接合面から鉄筋が突出しないようにした接合構造も開発されている。例えば、下記特許文献3では、プレキャスト部材には、接合端部に一端を臨ませるとともにスライド鉄筋を下方に移動可能に納めたスリーブ継手を内蔵させており、側壁には、接合端部に一端を臨ませるスリーブ継手を内蔵させておき、前記スライド鉄筋の下端側を前記側壁に内蔵されたスリーブ継手内に受入させてなる接合方法が開示されている。
特開平7−292860号公報 特開平9−209334号公報 特開2016−151087号公報
しかしながら、上記特許文献1、2に記載されるような接合面から突出した鉄筋53をスリーブ継手51に挿入する従来の接合方法では、突出した鉄筋53の先端がスリーブ継手51の開口に対峙する位置まで移動した後、接合面に対して略垂直方向に移動しなければならないため、施工場所が狭隘で、接合面と平行な方向又は斜め方向にしか移動できない場合や、施工順序が限定される場合などでは、突出した鉄筋53が施工を妨げる問題があった。
また、前記スリーブ継手は、前述の通り内面にリブが形成されるなど、接合する鉄筋の直径に対して約2倍〜3倍の外径を有し、コンクリートのかぶりを考慮すると、コンクリート厚が厚くならざるを得ないため、必要な強度さえ確保できればコンクリート厚をできる限り薄くしたいプレキャストコンクリート部材などの使用には不向きであった。
例えば、トンネル覆工体としてプレキャストコンクリート部材を用いた場合、トンネル内空の限られた空間内においてプレキャストコンクリート部材を上方から移動するのが困難な場合があるとともに、トンネル内空の断面形状に沿って湾曲形成されたプレキャストコンクリート部材に前記スリーブを配置した場合には、コンクリート部材が湾曲する上に、外径が大きなスリーブの外側に充分なかぶり厚さを持たせるには、プレキャストコンクリート部材の厚みを厚くせざるを得なかった。
また、上記特許文献3記載の接合方法では、接合するコンクリート部材の双方にそれぞれスリーブ継手が備えられているため、高価なスリーブ継手を多用することによりコストが嵩む問題があった。
そこで本発明の主たる課題は、プレキャストコンクリート部材を現場打ちコンクリート部材に接合するに当たって、前記プレキャストコンクリート部材を所定の接合位置まで移動する際の移動方向の自由度を高めるとともに、前記プレキャストコンクリート部材をできる限り薄くし、コストを削減したコンクリート部材の接合構造を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、プレキャストコンクリート部材を現場打ちコンクリート部材に接合するコンクリート部材の接合構造であって、
前記プレキャストコンクリート部材の接合面に一端を臨ませてシース管が埋設される一方、前記現場打ちコンクリート部材の接合面に一端を臨ませてスリーブ継手が埋設され、
前記シース管に収容されたスライド鉄筋が前記シース管と前記スリーブ継手とに跨るように配置され、前記シース管内部、前記スリーブ継手内部及び前記プレキャストコンクリート部材と現場打ちコンクリート部材との隙間にグラウト材が充填されて成ることを特徴とするコンクリート部材の接合構造が提供される。
上記請求項1記載の発明に係るコンクリート部材の接合構造は、例えば、プレキャストコンクリートからなるトンネル覆工体を、現場打ちコンクリートからなるインバートコンクリートに接合するのに用いることが可能である。
本接合構造では、プレキャストコンクリート部材にはシース管が埋設される一方、現場打ちコンクリート部材にはスリーブ継手が埋設されている。そして、前記シース管に収容されたスライド鉄筋が前記シース管とスリーブ継手とに跨るように配置され、所定の空間部分にグラウト材を充填して構成されている。
このため、前記プレキャストコンクリート部材を現場打ちコンクリート部材の所定の接合位置まで移動する際、前記スライド鉄筋をシース管に収容した状態で移動することにより、移動方向が接合面に対して垂直方向の移動に限定されず、水平方向や斜め方向など移動方向の自由度が向上できるようになる。
また、前記プレキャストコンクリート部材には、スリーブ継手と比較すると外径が大幅に小さなシース管が埋設されているため、シース管の配置部分におけるコンクリートのかぶりを充分確保した上で、コンクリート厚を可能な限り薄くすることができるようになる。
更に、高価なスリーブ継手は前記現場打ちコンクリート部材にのみ使用され、前記プレキャストコンクリート部材にはスリーブ継手と比較すると格段に安価なシース管が用いられているため、大幅なコスト削減が可能となる。
請求項2に係る本発明として、前記スライド鉄筋は、前記プレキャストコンクリート部材の主筋に隣接するとともに、前記プレキャストコンクリート部材の主筋と重なり代を有するように配置されている請求項1記載のコンクリート部材の接合構造が提供される。
上記請求項2記載の発明では、前記スライド鉄筋を、前記プレキャストコンクリート部材の主筋に隣接するとともに、前記プレキャストコンクリート部材の主筋と重なり代を有するように配置することにより、前記スライド鉄筋と主筋とをあき重ね継手のような接合形態で接合できるため、前記スライド鉄筋を介してプレキャストコンクリート部材と現場打ちコンクリート部材との接合強度をより強化することができるようになる。
請求項3に係る本発明として、前記スライド鉄筋は、少なくとも前記プレキャストコンクリート部材の内方側端部に、周方向に膨出する拡径部が備えられ、
前記シース管は、前記スライド鉄筋を前記シース管と前記スリーブ継手とに跨るように配置した状態で、少なくとも前記拡径部に対応する部分が、それより接合面側の部分より周方向に膨出して形成されている請求項1、2いずれかに記載のコンクリート部材の接合構造が提供される。
上記請求項3記載の発明では、前記スライド鉄筋にナットを取り付けることなどによって、少なくとも前記プレキャストコンクリート部材の内方側端部に、周方向に膨出する拡径部が備えられ、この拡径部に対応する部分のシース管が、それより接合面側の部分より周方向に膨出して形成されているため、スライド鉄筋の滑りを良くするためシース管の内面を平滑に形成しても、前記スライド鉄筋の引抜き耐力を高めることができるとともに、スライド鉄筋の前記拡径部とシース管との間のグラウト材の流動代が確保できるようになる。なお、前記シース管は、前記拡径部に対応する部分のみを膨出させてもよいし、前記拡径部に対応する部分より前記プレキャストコンクリート部材の内方側全体を膨出させてもよい。
請求項4に係る本発明として、前記スライド鉄筋は、少なくとも前記プレキャストコンクリート部材の内方側端部に、周方向に膨出する拡径部が備えられ、
前記シース管は、前記スライド鉄筋を前記シース管と前記スリーブ継手とに跨るように配置した状態で、少なくとも前記拡径部に対応する部分より接合面側が、接合面に向かうに従って徐々に径が小さくなる先細り形状で形成されている請求項1、2いずれかに記載のコンクリート部材の接合構造が提供される。
上記請求項4記載の発明では、前記スライド鉄筋にナットを取り付けることなどによって、少なくとも前記プレキャストコンクリート部材の内方側端部に、周方向に膨出する拡径部が備えられ、この拡径部に対応する部分より接合面側のシース管が、接合面に向かうに従って徐々に径が小さくなる先細り形状で形成されているため、スライド鉄筋の滑りを良くするためシース管の内面を平滑に形成しても、グラウト材とシース管との付着力が確保され、高い引抜き耐力を得ることができるようになる。
請求項5に係る本発明として、前記シース管内に、前記プレキャストコンクリート部材の主筋と前記スライド鉄筋とが一体的に配置されている請求項1、2いずれかに記載のコンクリート部材の接合構造が提供される。
上記請求項5記載の発明では、前記シース管を断面楕円形に形成するなどして、シース管内に、前記プレキャストコンクリート部材の主筋と前記スライド鉄筋とを一体的に配置することにより、主筋とスライド鉄筋との連続性が確保でき、これらの接合強度をより一層高めることができるようになる。
請求項6に係る本発明として、前記プレキャストコンクリート部材の接合面に、前記シース管に収容された前記スライド鉄筋の脱落を防止する蓋材と、鉤部を備えることにより前記鉤部に前記スライド鉄筋を引っ掛けて該スライド鉄筋を前記スリーブ継手に挿入するのを補助する挿入補助具とを兼用する蓋材兼挿入補助具が設けられている請求項1〜5いずれかに記載のコンクリート部材の接合構造が提供される。
上記請求項6記載の発明では、前記プレキャストコンクリート部材の接合面に、蓋材兼挿入補助具を設けている。前記蓋材兼挿入補助具は、前記シース管にスライド可能に収容されたスライド鉄筋がプレキャストコンクリート部材の運搬時に脱落するのを防止する蓋材としての役割と、前記スライド鉄筋を前記スリーブ継手に跨るように配置する際、鉤部に引っ掛けてスライド鉄筋をスリーブ継手に挿入するのを補助する挿入補助具としての役割とを兼用している。
以上詳説のとおり本発明によれば、プレキャストコンクリート部材を現場打ちコンクリート部材に接合するに当たって、プレキャストコンクリート部材を所定の接合位置まで移動する際の移動方向の自由度が向上できるとともに、プレキャストコンクリート部材をできる限り薄くでき、コストが削減できるようになる。
本発明に係るコンクリート部材の接合構造を用いたトンネル1の横断面図である。 アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合面近傍を拡大した横断面図である。 アーチ型覆工体2と架台コンクリート7との接合面近傍を拡大した横断面図である。 アーチ型覆工体2の下端部を拡大した横断面図である。 アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合面近傍を拡大した横断面図(その2)である。 アーチ型覆工体2の設置場所におけるトンネル内面を示す斜視図である。 トンネル覆工体の施工手順(その1)を示す斜視図である。 トンネル覆工体の施工手順(その2)を示す斜視図である。 トンネル覆工体の施工手順(その3)を示す斜視図である。 トンネル覆工体の施工手順(その4)を示す斜視図である。 (A)〜(D)は、アーチ型覆工体2の据付けの第1手順〜第4手順を示す、アーチ型覆工体2の下端部を拡大した横断面図及びトンネル空間側から見た側面図である。 アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合面近傍を拡大した横断面図である。 従来のトンネル覆工体とインバートコンクリートとの接合面近傍を拡大した横断面図である。 本発明に係るコンクリート部材の接合構造の施工手順(その1)を示す、アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合面近傍を拡大した横断面図である。 本発明に係るコンクリート部材の接合構造の施工手順(その2)を示す、アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合面近傍を拡大した横断面図である。 本発明に係るコンクリート部材の接合構造の施工手順を示す、(A)、(C)は側面図、(B)、(D)は断面図である。 蓋材兼挿入補助具37を示す、トンネル覆工体2の接合面の斜視図である。 変形例に係る接合構造(その1)を示す断面図(A)(B)である。 変形例に係る接合構造(その2)を示す断面図である。 変形例に係る接合構造(その3)を示す断面図(A)(B)である。 変形例に係る接合構造(その3)を示す、(A)は断面図、(B)はB-B線矢視図である。 (A)〜(D)は、従来の施工手順を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
本発明に係るコンクリート部材の接合構造は、プレキャストコンクリート部材を現場打ちコンクリート部材に接合するのに用いられ、例えば、トンネル工事におけるプレキャストコンクリートからなるトンネル覆工体と現場打ちコンクリートからなるインバートコンクリートとの接合、高架橋工事におけるプレキャストコンクリートからなる床版と現場打ちコンクリートからなる基礎との接合、建築工事におけるプレキャストコンクリートからなる壁材と現場打ちコンクリートからなる柱材との接合などに用いることができる。以下では、トンネル工事を例に挙げ詳細に説明する。
(トンネル覆工体の施工方法)
本発明に係るコンクリート部材の接合構造を用いたトンネル1は、図1〜図6に示されるように、工場などで製造された複数のプレキャストコンクリート部材をアーチ型に組み立てたアーチ型覆工体2をトンネル方向に連続設置することにより、トンネル内面の表面処理が行われている。
本施工方法は、新設トンネルの覆工コンクリート用として使用してもよいし、既設トンネルの既設覆工の内側に新規の覆工を追加する補修工法用として使用してもよい。以下では、新設の山岳トンネルに使用した場合について説明する。
新設の山岳トンネルの施工では、最初に、切羽近傍にホイールジャンボ、吹付け機、ホイールローダなどのトンネル施工用重機が配置され、掘削施工が行われる。掘削方法の違いにより全断面掘削工法、上部半断面先進工法、ロングベンチカット、ショートベンチカット、ミニベンチカット等のベンチカット工法などが存在するが、いずれにしてもトンネル掘削施工手順は、概ね掘削機械による掘削又は穿孔・装薬・発破の手順による発破掘削→ズリ搬出→鋼製支保工3の建込み→吹付けコンクリート施工→ロックボルト打設の工程を順に段階的に踏むことにより行われている。なお、前記支保工建込み、吹付けコンクリート施工およびロックボルト打設は、地山状況、トンネル施工方法および掘削方法等の違いによって省略されたり、順序が入れ替わることがある。また、前記吹付けコンクリートの内空面側には防水シートが張設される。
トンネル掘削後、地山条件などに応じて、トンネル底面に逆アーチ型に成形されたインバートコンクリート4が設置される。インバート工は、大型ブレーカやバックホウなどによるインバート掘削を行った後、コンクリートを打設して現場打ちのインバートコンクリート4を構築することにより、トンネルの底部の支保を行うものである。各区間の地山条件などによって、図1及び図2に示されるように、インバートコンクリート4を施工する区間と、図3に示されるように前記インバートコンクリート4を施工しない区間とが存在する。インバートコンクリート4を施工しない区間では、図3に示されるように、インバートコンクリート4の両側部(特に、後段で詳述する前記アーチ型覆工体2との接合面5及び第2水平面部8)と同形状の架台コンクリート7が設置される。前記架台コンクリート7は、前記アーチ型覆工体2との接合部を構成するとともに、後述するレール9を前記インバートコンクリート4から連続して敷設するための基礎となるものであり、現場打ちコンクリートによって施工される。
上記のようにして掘削されたトンネル内面の表面ライニングを行う方法として、図7〜図10に示されるように、複数のプレキャストコンクリート部材2a、2a…をアーチ型に組み立ててアーチ型覆工体2を完成させた後、このアーチ型覆工体2の両脚部下端にそれぞれ走行装置12を取り付け、トンネルの少なくとも両側部に予め構築してある場所打ちコンクリート構造物(前記インバートコンクリート4又は架台コンクリート7のことであり、以下代表的に「インバートコンクリート4」という。)の上面に敷設されたレール9上を走行させることにより前記アーチ型覆工体2をトンネル坑内の所定の設置場所まで運搬し、前記場所打ちコンクリート構造物に接合する手順を繰り返してトンネル覆工体を構築する方法を用いるのが好ましい。
前記プレキャストコンクリート部材2aは、工場などの高度な品質管理下で生産されたコンクリート部材であるため、現場打ちのコンクリートに比べて品質に優れている。このため、構築された覆工体の強度が向上できるとともに、トンネル施工の作業性が改善される。前記プレキャストコンクリート部材2aは、現場打ちコンクリートとした場合の断面仕様を満足する複鉄筋構造とするのが望ましい。
前記アーチ型覆工体2は、複数の前記プレキャストコンクリート部材2a、2a…をアーチ型に組み立てて構成したものであり、トンネル1の上半アーチ及びインバートコンクリート4までの下半アーチ部分を形成している。前記アーチ型覆工体2は、トンネル方向に複数に分割して形成され、所定の設置場所まで運搬したアーチ型覆工体2を先行して設置したアーチ型覆工体2に接続することにより、トンネル全長に亘って覆工体が構築されるようになっている。前記アーチ型覆工体2は、トンネル周方向に沿って複数のプレキャストコンクリート部材2a…を連結した構造とするのが好ましい。
図2及び図3に示されるように、前記アーチ型覆工体2の両脚部下端はそれぞれ、一般部の覆工体厚よりも地山側に増厚した横断面形状を成し、この増厚した増厚部17の下端に、該アーチ型覆工体2を移動する際の支持面となる第1水平面部11を形成してある。前記増厚部17は、前記一般部(該増厚部17以外の一般的な部分であり、プレキャストコンクリート部材2aの中間部分)よりも厚く形成された部分であり、図2に示されるように、一般部の外周線をアーチ型の曲線に沿って接合面まで延長した仮想の延長線(図中の二点鎖線)より地山側に増厚された部分である。前記増厚部17は、トンネル1のSLより下半側の中間位置から下端に向けて徐々に厚みを増加させた横断面形状とするのが好ましく、この横断面形状をした増厚部17がトンネル方向のほぼ全長に亘って形成されている。前記増厚部17の下端には、トンネル1の横断面視で所定の幅を有する水平方向に沿う前記第1水平面部11がアーチ型覆工体2のほぼ全長に亘って形成されている。
前記第1水平面部11は、トンネル1の横断面視で、少なくとも前記走行装置12が取付け可能な幅を有しており、前記走行装置12の取付け幅とほぼ同等に形成するのが好ましい。これにより、前記アーチ型覆工体2の背面側(地山側)に形成される鋼製支保工3との空間を小さくすることができ、裏込コンクリートの厚さを薄くすることが可能となる。
前記走行装置12のトンネル空間側の上端又はその近傍を始点として、前記アーチ型覆工体2及びインバートコンクリート4の軸線とほぼ直交する方向に前記アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合面が設けられている。前記アーチ型覆工体2においては、図2に示されるトンネル1の横断面視で、前記第1水平面部11のトンネル空間側の端部を始点として、トンネル空間側に所定の方向に延びる接合面6が形成されている。
図2に示されるように、前記接合面6の幅は、アーチ型覆工体2の一般部の覆工体厚T(図中では二点鎖線からなる延長線によって一般部の外周線が表されている。)と同等以上で形成するのが好ましい。これにより、接合面6におけるインバートコンクリート4との接合強度を高めることができる。なお、図5に示されるように、地山状況によってはアーチ型覆工体2の一般部の覆工体厚T’が小さな区間が存在するが、この場合には、前記接合面6の幅を一般部の覆工体厚T’より地山側に延長して、図2に示される一般部の覆工体厚Tの区間と同じ幅の接合面6とするのが好ましい。したがって、前記接合面6の幅は、一般部の覆工体厚Tが最も大きくなる区間を基準に、トンネル全長に亘って一定の幅で形成するのが好ましく、これにより、前記接合面6の地山側の端部を始点として、水平方向に延びる前記第1水平面部11がトンネル1の全長に亘って同一面に形成され、アーチ型覆工体2をレール9に沿って滑らかに移動させることができるようになる。
前記接合面6が延びる方向は、上述のトンネル標準示方書[山岳工法編]5.2に準じて、アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との間で軸力が円滑に伝達できるように、アーチ型覆工体2及びインバートコンクリート4の軸線とほぼ直交して設けるのが望ましい。
一方、前記インバートコンクリート4には、図2に示されるように、アーチ型覆工体2の両脚部下端の前記第1水平面部11に対向する部分に、所定の空間18を空けて第2水平面部8が形成されている。前記第2水平面部8は、前記第1水平面部11より地山側に延在して形成されるとともに、前記第1水平面部11に対向する部分にはレール9が敷設され、前記第1水平面部11より地山側に延在した部分には鋼製支保工3が支持されている。
また、前記インバートコンクリート4には、前記第2水平面部8のトンネル空間側の端縁を始点として、略鉛直方向に起立した、前記空間18のトンネル空間側の壁面を構成する壁部19が形成されている。また、前記壁部19の上端を始点として、前記アーチ型覆工体2及びインバートコンクリート4の軸線とほぼ直交する方向に、前記アーチ型覆工体2との接合面5が形成されている。前記接合面5が延びる方向は、上述のアーチ型覆工体2の接合面6が延びる方向と同様に、上述のトンネル標準示方書[山岳工法編]5.2に準じて、アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との間で軸力が円滑に伝達できるように、アーチ型覆工体2及びインバートコンクリート4の軸線とほぼ直交して設けるのが望ましい。
前記空間18は、対向して配置された前記第1水平面部11及び第2水平面部8によって上下が区切られるとともに、トンネル空間側が前記インバートコンクリート4の壁部19によって区切られた、地山側の側面が開放する略矩形状の空間部分である。前記空間18は、トンネルの全長に亘って連続して形成されている。
前述の通り、前記アーチ型覆工体2の第1水平面部11には、前記走行装置12が取り付けられる一方、前記インバートコンクリート4の第2水平面部8には、前記レール9が敷設される。前記アーチ型覆工体2を前記インバートコンクリート4に載置した状態では、前記空間18に前記走行装置12とレール9とが配置され、これよりもトンネル空間側の前記アーチ型覆工体2の接合面6とインバートコンクリート4の接合面5とは可及的に隙間が小さく設定されている。
このように、前記走行装置12及びレール9が、前記アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合面とは別の、前記アーチ型覆工体2の第1水平面部11とインバートコンクリート4の第2水平面部8とが対向して配置された空間18に配置されているため、アーチ型覆工体とインバートコンクリートとの接合面に走行装置及びレールを設置した場合に比べて、アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合面の隙間を可及的に小さく設定することが可能となり、高品質の覆工体が得られるようになる。
また、前記走行装置12及びレール9がそれぞれ前記接合面5、6の傾斜に関係のない水平な第1水平面部11及び第2水平面部8に備えられているため、走行装置12がレール9に沿って走行しやすく、アーチ型覆工体2の移動が容易にでき、安全かつ迅速な施工が可能となる。また、前記走行装置12及びレール9がそれぞれ水平な第1水平面部11及び第2水平面部8に備えられているため、アーチ型覆工体の接合面を水平なSLとするため、インバートコンクリートからSLまでの区間に現場打ちの側壁コンクリートなどを設ける必要が無くなり、SLより下半側のインバートコンクリート4までの区間をプレキャスト化することが可能となり、現場打ちコンクリート部が低減することにより、トンネル施工の生産性が向上できる。
更に、本発明に係る施工方法では、前記アーチ型覆工体2をインバートコンクリート4に載置した状態で、前記空間18に走行装置12とレール9とが配置され、これよりもトンネル空間側の前記アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合面5、6は可及的に隙間が小さく設定されているため、アーチ型覆工体2を移動した状態と基本的にほぼ同じ状態で据え付けることができ、重機などを用いて移動に用いた基礎から別の基礎上に盛替える必要がなく、安全かつ迅速な施工が可能となる。
図2に示されるように、前記アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合面の隙間Sは、10〜20mmに設定するのが好ましい。前記隙間Sをこの寸法範囲とすることにより、グラウト材が充填しやすくなるとともに、覆工体の品質が高度に維持できるようになる。
前記アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合面における接合は、これらの接合面の隙間にグラウト材を注入するだけでもよいが、より強固な連結を可能とするため、鉄筋継手などによる連結構造を採用するのがよい。前記鉄筋継手などによる連結構造としては、公知の連結構造を制限無く採用できるが、本発明に係るプレキャスト覆工コンクリートの施工方法では、アーチ型覆工体2の接合面6とインバートコンクリート4の接合面5との隙間を所定の隙間に保持した状態で、アーチ型覆工体2をトンネル坑内の設置場所まで側方に移動して運搬するため、インバートコンクリート4又はアーチ型覆工体2の接合面から鉄筋等が突出していると、アーチ型覆工体2の移動の邪魔になるという問題がある。このため、これらの連結には、アーチ型覆工体2及びインバートコンクリート4のいずれか一方の部材に鉄筋が収容された状態でアーチ型覆工体2を運搬し、トンネル坑内の所定の設置場所においてアーチ型覆工体2を据え付けた後、前記鉄筋を他方の部材に設けられた継手用の凹部に向けて延出させるとともに、アーチ型覆工体2及びインバートコンクリート4に跨って配置し、これらの隙間をグラウト材で充填する方法を採用するのが好ましい。
図6に示されるように、前記インバートコンクリート4には、トンネル方向に前記アーチ型覆工体2の両脚部下端に取り付けられた走行装置12の配置間隔に合わせた間隔で、前記空間18とトンネル空間とを連通する切欠き26が予め形成されている。前記切欠き26は、後段で詳述するように、所定の設置場所まで運搬したアーチ型覆工体2を据え付ける際、アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との間に配置するジャッキ23を挿入したり、走行装置12を撤去したりするのに用いられる作業用の開口部である。前記切欠き26は、インバートコンクリート4の上端から前記第2水平面部8とほぼ同一面まで切り欠いた部分である。
前記第2水平面部8に敷設されるレール9は、詳細には図4に示されるように、少なくとも底部9aと、前記底部9aの地山側端部に起立する側壁部9bとを備えたトンネル方向に長い断面略L字型の鋼製部材であり、前記底部9aがトンネル方向に間隔を空けて配置された複数のアンカーボルト10などによってインバートコンクリート4に固定されている。前記レール9は、少なくとも上面が開放されていればよく、断面コの字型の溝型鋼によって構成してもよい。前記底部9aの内面は、走行装置12が滑らかに走行できるように、表面が平坦な水平面となっている。
前記レール9は、トンネル坑内のほぼ全長に亘って敷設されるとともに、図7に示されるように、坑口からトンネル坑外に延在して設けられている。坑口からトンネル坑外に延在した部分のレール9は、トンネル坑外に設置された前記架台コンクリート7などに敷設するのが好ましい。
前記第1水平面部11に取り付けられる走行装置12としては、前記アーチ型覆工体2がかなりの重量物であるため、超重量物の運搬に適したローラ装置、例えば、株式会社椿本チエイン製の商品名「タフコロ」(登録商標)を使用するのが好ましい。また、図4に示されるように、前記走行装置12の地山側には、前記レール9の側壁部9bに係合して地山側への横荷重を支持するとともに、アーチ型覆工体2の運搬に伴う摩擦を軽減するガイドローラや摩擦軽減シートなどの支持部材13を配置するのが好ましい。前記走行装置12によるアーチ型覆工体2の支持部がSLより下半アーチ側に位置するため(図1)、アーチ型覆工体2の移動に伴って該アーチ型覆工体2が外側に開くおそれがあり、このような横荷重の支持用及び運搬時の摩擦軽減用として、前記支持部材13を設けるのが好ましい。
前記走行装置12は、前記アーチ型覆工体2に対して取り外し可能に設置するのが好ましい。これにより、アーチ型覆工体2をトンネル坑内の所定の設置場所まで移動した後、走行装置12を容易に回収することができ、回収した走行装置12を後続のアーチ型覆工体2の運搬用として利用に供することができるようになる。前記走行装置12をアーチ型覆工体2に取り外し可能に設置するには、公知の手段を広く採用できるが、例えば、図4に示されるように、前記走行装置12の上面に上方に突出する係止凸部14を設けるとともに、アーチ型覆工体2の前記第1水平面11の表面に、前記係止凸部14が嵌合可能な受け凹部15を設け、前記係止凸部14と受け凹部15との係脱により、前記走行装置12がアーチ型覆工体2に対して着脱可能に設けられるようにすることができる。なお、前記アーチ型覆工体2の前記水平面11の表面には、前記受け凹部15が備えられた鋼板16を埋設しておくのが好ましい。
前記走行装置12は、トンネル坑内への運搬に当たってトンネル方向に複数に分割されたアーチ型覆工体2のそれぞれについて、少なくとも4箇所、好ましくは4〜8箇所程度設けるのがよい。
次に、本発明に係るトンネル覆工体の施工手順について、図7〜図11に基づいて詳細に説明する。
先ずはじめに、トンネル坑外にて前記アーチ型覆工体2を組み立ててトンネル坑内の所定の設置場所まで移動する手順について説明する。
図7に示されるように、トンネル坑外の坑口近傍に、脚部に備えられたジャッキ21によって昇降可能なアーチ架台20と、プレキャストコンクリート部材2aを吊り下げるクレーン車22とを配備する。前記ジャッキ21によってアーチ架台20を上昇させた状態で、前記アーチ架台20上に複数のプレキャストコンクリート部材2a、2a…を組み立ててアーチ型覆工体2を完成させる。そして、この組み立てたアーチ型覆工体2の両脚部下端に、前記走行装置12を取り付ける。
次いで、図8に示されるように、前記ジャッキ21によってアーチ架台20を降下させ、前記走行装置12をレール9上に配置し、アーチ型覆工体2をアーチ架台20から取り外す。これにより、前記アーチ型覆工体2が独立してレール9上を走行可能となる。
その後、図9に示されるように、前記アーチ型覆工体2をレール9上を走行させて、トンネル坑内の所定の設置場所まで運搬する(図10)。図示例では、アーチ型覆工体2の両脚部にそれぞれ1人ずつ配置した作業員が人力によってトンネル坑内まで押しているが、リフトローラ、ウインチ又は牽引車などを用いて運搬してもよい。
アーチ型覆工体2を所定の設置場所まで運搬したならば、以下の手順に従ってインバートコンクリート4に据え付ける。
(1)第1手順として、図11(A)に示されるように、前記インバートコンクリート4に形成された切欠き26を通して、前記アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との間にジャッキ23を挿入する。
(2)第2手順として、図11(B)に示されるように、前記ジャッキ23によりアーチ型覆工体2を上昇させ、前記走行装置12を撤去する。
(3)第3手順として、図11(C)に示されるように、前記走行装置12に代えて、前記アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との間に支持材24を挿入して盛替えを行った後、図11(D)に示されるように、前記ジャッキ23を撤去する。前記支持材24は、前記アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合面の隙間を所定の寸法に保持するためのものであり、鋼製のブロック材などで構成されている。
(4)第4手順として、後段で詳述するように前記アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4とを所定の接合構造によって接合した後、前記アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との間の空間を充填するようにモルタル等のグラウト材を注入する。前記グラウト材を注入する際は、褄部及びトンネル空間側の開口部(アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合面の隙間部分及び前記切欠き26)に型枠を設置し、前記型枠に設けられた注入孔からグラウト材を注入する。このとき、レール9は撤去することなくそのまま埋め殺しとする。
前記アーチ型覆工体2の運搬の際には、前記走行装置12の地山側に設けられたガイドローラ13がレール9の側壁部9bに沿ってガイドすることにより、アーチ型覆工体2の脚部下端が地山側へ移動するのが防止されているが、前記走行装置12の撤去に伴ってアーチ型覆工体2の脚部下端が地山側へ移動するおそれがある。そこで、前記走行装置12を撤去する手順前に、図12に示されるように、前記アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4とに跨る内壁面位置に、前記アーチ型覆工体2の脚部下端が地山側へ移動するのを防止するとともに、前記アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との隙間を塞ぐ型枠を兼用する鋼材25を配置するのが好ましい。前記鋼材25としては、図示例のように、アーチ型覆工体2の脚部下端が地山側へ移動する際の横荷重に対する十分な耐力を有する溝形鋼を用いるのが好ましいが、L形鋼や平鋼などを用いてもよい。前記鋼材25は、アーチ型覆工体2の脚部下端にアンカーボルト25aなどによって固定され、アーチ型覆工体2のジャッキアップ時などの変位に対応できるように、インバートコンクリート4に対しては固定されていない。
ある一定の区間で前記アーチ型覆工体2の据付けが完了したならば、アーチ型覆工体2の天端に設けられた注入孔(図示せず)から、アーチ型覆工体2と防水シートとの間にコンクリート等の裏込材を注入する。
(コンクリート部材の接合構造)
次に、プレキャストコンクリートからなる前記アーチ型覆工体2を現場打ちコンクリートからなる前記インバートコンクリート4に接合するコンクリート部材の接合構造について説明する。
図14〜図16に示されるように、前記アーチ型覆工体2には、接合面6に一端を臨ませてシース管30が埋設される一方、前記インバートコンクリート4には、接合面5に一端を臨ませてスリーブ継手31が埋設されている。
前記シース管30は、金属製の薄肉管体であり、例えば、ポストテンション方式のプレストレストコンクリートの製作において、予めコンクリート部材に埋め込んでおき内部に鋼線を挿通するのに用いられるものである。一般に管の肉厚は0.5mm以下のものが用いられる。
前記シース管30は、一端をアーチ型覆工体2の接合面6に臨ませ、接合面6に内部空間に連通する開口を形成した状態で、軸方向が接合面6に対してほぼ垂直となる向きに埋め込まれている。アーチ型覆工体2内側の他端は打設されたコンクリートが内部空間に入り込まないように閉じられている。前記シース管30の内径は、後述するスライド鉄筋32が管内を軸方向にスライド可能に遊嵌できる大きさを有していればよく、インバートコンクリート4に用いられるスリーブ継手31の内径とほぼ同等に形成するのが好ましい。前記シース管30は、収容されたスライド鉄筋32がスライドしやすいように内面がほぼ平滑に形成され、リブなどの凹凸が形成されないのが好ましい。
一方、前記スリーブ継手31は、内面に軸方向に間隔を空けて内側に膨出する複数のリブが形成された金属製の管体である。このスリーブ継手31は、機械式継手の一つとして一般的に知られている「モルタル充てん鉄筋継手」に使用される継手部材である。
前記スリーブ継手31は、一端をインバートコンクリート4の接合面5に臨ませ、接合面5に内部空間に連通する開口を形成した状態で、軸方向が接合面5に対してほぼ垂直となる向きに埋め込まれている。インバートコンクリート4内側の他端にはインバートコンクリート4の主筋33がスリーブ継手31の管内空間のほぼ半分の位置まで挿入されている。
前記シース管30の管内には、スライド鉄筋32が軸方向にスライド可能に収容されている。前記スライド鉄筋32は、前記アーチ型覆工体2をインバートコンクリート4に接合する際、前記シース管30から一端側が突出して、スライド鉄筋32に挿入され、前記シース管30とスリーブ継手31とに跨るように配置される。
前記スライド鉄筋32としては、外周に軸方向に間隔を空けて外側に膨出する複数の節が形成された異形鉄筋を用いるのが好ましく、前記アーチ型覆工体2の主筋34又はインバートコンクリート4の主筋33と同じサイズのものを用いてもよいし、異なるサイズのものを用いてもよい。
前記スライド鉄筋32は、図14〜図16に示されるように、少なくともアーチ型覆工体2の内方側端部に、ナットが螺合されることなどにより周方向に膨出する拡径部38を備えるのが好ましい。前記拡径部38は、図示例では、アーチ型覆工体2の内方側端部にのみ設けられているが、両端部に設けてもよいし、設けなくてもよい。前記拡径部38を設けることにより、スライド鉄筋32の引抜き耐力を高めることができる。
前記スライド鉄筋32は、前記シース管30に収容可能な長さで形成されるとともに、前記アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合時に、一端側が前記スリーブ継手31の管内空間のほぼ半分の位置(スリーブ継手31に挿入されたインバートコンクリート4の主筋33の先端と当接する位置又はその近傍位置)まで挿入された状態で、前記シース管30とスリーブ継手31とに跨設可能な長さで形成されている。
前記スライド鉄筋32は、図14〜図16に示されるように、アーチ型覆工体2の主筋34に隣接して配置されるとともに、図15及び図16(C)に示されるように、スライド鉄筋32がシース管30とスリーブ継手31とに跨設された状態で、アーチ型覆工体2の主筋34に対して前記接合面5,6と平行な方向に重なり代Lを有するように配置されている。これにより、前記アーチ型覆工体2の主筋34とスライド鉄筋32とがあき重ね継手のような接合形態で接合でき、前記スライド鉄筋32を介してアーチ型覆工体2をインバートコンクリート4に強固に接合できるようになる。
図15及び図16(D)に示されるように、前記スライド鉄筋32をシース管30とスリーブ継手31とに跨るように配置した状態で、前記シース管30の内部、スリーブ継手31の内部及びアーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との隙間部分にモルタル等のグラウト材が充填される。前記グラウト材は、図16(D)に示されるように、前記スリーブ継手31の内方側端部の管内空間に連通するホース35を通じて注入される。そして、前記シース管30の内方側端部の管内空間に連通するホース36を通じて、グラウト材注入時の内部空間のエアー抜きを行うとともに、このホース36から注入されたグラウト材が漏出することをもってグラウト材の充填完了を確認する。
以上に説明したコンクリート部材の接合構造を用いて、アーチ型覆工体2をインバートコンクリート4に接合する手順について、図16に基づいて詳細に説明する。上述の通り、走行装置12を備えたアーチ型覆工体2は、レール9上を走行してトンネル坑内の所定の設置場所まで運搬される(図9及び図10)。この際、図16(A)、(B)に示されるように、スライド鉄筋32はシース管30内に収容され、接合面6から突出しない状態に保持されている。スライド鉄筋32がシース管30に収容された状態を保持するには、スライド鉄筋32が脱落しないようにシース管30の開口に取り外し可能な蓋材を設けておけばよい(図17参照)。
アーチ型覆工体2を所定の設置場所まで運搬したならば、図16(C)、(D)に示されるように、シース管30とスリーブ継手31とが対峙する位置において、上述の通り前記走行装置12を撤去して支持材24への盛替えを行った後(図11参照)、シース管30の開口に設けられた蓋材を取り除くことによって、自重によってスライド鉄筋32がシース管30の内面をスライドし、シース管30から突出するとともに、突出した一端側がスリーブ継手31の内部空間に挿入される。
その後、アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との隙間の周囲を型枠によって塞いだ後、インバートコンクリート4に埋設されたホース35からグラウト材を注入し、スリーブ継手31の内部、シース管30の内部及びアーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との隙間に充填する。
以上の構成からなるコンクリート部材の接合構造では、アーチ型覆工体2をインバートコンクリート4の所定の接合位置まで移動する際、前記スライド鉄筋32がシース管30の内部空間に収容され、接合面6から突出しない状態で移動するため、アーチ型覆工体2の移動方向が接合面6に対して垂直方向に限定されず、接合面6と平行な方向や斜め方向など移動方向の自由度が向上できる。このため、本実施形態において、アーチ型覆工体2の接合面6とインバートコンクリート4の接合面5とを対向させた状態で、アーチ型覆工体2がレール9上を走行して接合面5,6に平行な方向からインバートコンクリート4の所定の接合位置まで移動できるようになる。
また、プレキャストコンクリートからなる前記アーチ型覆工体2には、スリーブ継手31と比較すると外径が大幅に小さなシース管30が埋設されているため、シース管30の配置部分におけるコンクリートのかぶりを充分確保した上で、プレキャストコンクリート部材のコンクリート厚を可能な限り薄くすることができる。一方、現場打ちコンクリートからなる前記インバートコンクリート4の場合には、コンクリート厚に比較的余裕があるため、前記スリーブ継手31を用いるのが望ましい。
更に、高価なスリーブ継手31はインバートコンクリート4にのみ使用され、アーチ型覆工体2にはスリーブ継手31と比較すると格段に安価なシース管30が用いられているため、大幅なコスト削減が可能となる。
図16(D)に示されるように、前記スライド鉄筋32をスリーブ継手31に挿入する際、スリーブ継手31に対するスライド鉄筋32の挿入量を把握するため、スライド鉄筋32に紐などの線材40の一端を取り付けるとともに、前記線材40の他端を前記アーチ型覆工体2に備えられたホース36から外部に延出しておくのが好ましい。延出した線材40に目印を付しておくことにより、この線材40をインジケータとしてスライド鉄筋32のスリーブ継手31への挿入量が把握できるようになる。
一方、図14に示されるように、アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合面5,6は傾斜して形成され、シース管30及びスリーブ継手31の軸方向が鉛直方向でないのに加えて、前記スリーブ継手31の内面は複数のリブによって凹凸状に形成されているため、スライド鉄筋32がスリーブ継手31に挿入される際、途中で引っ掛かってスリーブ継手31の内部空間の所定の位置まで挿入できないおそれがある。そこで、図17に示されるように、前記アーチ型覆工体2の接合面に、前記シース管30に収容されたスライド鉄筋32の脱落を防止する蓋材と、鉤部37aを備えることにより、前記鉤部37aにスライド鉄筋32を引っ掛けて該スライド鉄筋32をスリーブ継手31に挿入するのを補助する挿入補助具とを兼用する蓋材兼挿入補助具37を設けるのが好ましい。前記蓋材兼挿入補助具37を設けることにより、アーチ型覆工体2の移動時には、シース管30の開口を塞いでスライド鉄筋32の脱落が防止できるとともに、アーチ型覆工体2とインバートコンクリート4との接合時には、前記蓋材兼挿入補助具37を矢印の方向に引き抜くことにより、前記鉤部37aがシース管30の開口に到達したときに、自重によりシース管30からスライド鉄筋32が突出してスリーブ継手31の内部空間に挿入され、このスライド鉄筋32が途中で引っ掛かったときには、蓋材兼挿入補助具37を抜き差しして鉤部37aに引っ掛けてスライド鉄筋32を動かし、引っ掛かりを解除して自重によるスライドを補助することができる。スライド鉄筋32の挿入量が所定の長さに達したら、蓋材兼挿入補助具37を側方に移動して鉤部37aとスライド鉄筋32との係合を解除し、蓋材兼挿入補助具37を引き抜く。前記蓋材兼挿入補助具37は、引抜き前には、地山側の両側部及びトンネル空間側の鉤部37aの開口側の側部がそれぞれアーチ型覆工体2に仮止めされている。
前記シース管30は、図18及び図19に示されるように、スライド鉄筋32をシース管30とスリーブ継手31とに跨るように配置した状態で、少なくとも前記拡径部38に対応する部分に、それより接合面側の部分より周方向に膨出した膨出部39を設けるのが好ましい。図18では、前記スライド鉄筋32の拡径部38に対応する部分及びその近傍のみが膨出して形成され、図19では、前記拡径部38に対応する部分より内方側部分の全体が膨出して形成されている。本接合構造では、収容されたスライド鉄筋32がシース管30の内面をスライドしやすいように、シース管30の内面が平滑に形成されているが、内面が平滑であるとグラウト材とシース管30との付着力が低下する問題がある。そこで、シース管30に前記膨出部39を設けることにより、前記膨出部39において軸方向の力の伝達が生じ、表面が平滑でもスライド鉄筋32の引抜き耐力を高めることができるようになる。また、前記拡径部38に対応してシース管30の膨出部39が形成されるため、前記拡径部38とシース管30との間にグラウト材の流動代が確保でき、グラウト材を隙間無く充填しやすくなる。更に、前記膨出部39を設けることにより、膨出部39の膨出部分が前記拡径部38を基点としたコーン状破壊線(図中の二点鎖線)とほぼ直交するため、この部分が抵抗となってコーン状破壊を効果的に防止できるようになる。
図18に示されるように、前記膨出部39は、(A)丸形、(B)角形のいずれでもよい。前記膨出部39の径は、膨出部39以外の一般部の径と比較して、1.2〜3倍程度とするのがよい。
また、グラウト材とシース管30との付着力を増大させるため、スライド鉄筋32のスライドにほとんど支障を来さない部分、具体的には前記膨出部39より接合面側の内面に、粗面加工を施すのが好ましい。
前記シース管30は、図20に示されるように、前記スライド鉄筋32をシース管30とスリーブ継手31とに跨るように配置した状態で、少なくとも前記拡径部38に対応する部分より接合面側が、接合面に向かって徐々に径が小さくなる先細り形状41で形成してもよい。これにより、シース管30内面全体を平滑に形成しても、軸方向の伝達力が確保できる。前記先細り形状41を形成する範囲は、図20(A)に示されるように、拡径部38に対応する部分より接合面側のみとしても良いし、図20(B)に示されるように、全長に亘って形成するようにしてもよい。
図21に示されるように、シース管30を断面楕円形に形成するなどして幅広の断面形状とした上で、このシース管30内に、アーチ型覆工体2の主筋34とスライド鉄筋32とを一体的に配置してもよい。シース管30内にアーチ型覆工体2の主筋34とスライド鉄筋32とを一体的に配置することにより、主筋34とスライド鉄筋32との連続性が確保でき、これらの接合強度をより一層高めることが可能となる。
1…トンネル、2…アーチ型覆工体、3…鋼製支保工、4…インバートコンクリート、5・6…接合面、7…架台コンクリート、8…第2水平面部、9…レール、10…アンカーボルト、11…第1水平面部、12…走行装置、17…増厚部、18…空間、23…ジャッキ、24…支持材、25…鋼材、26…切欠き、30…シース管、31…スリーブ継手、32…スライド鉄筋、33・34…主筋、37…蓋材兼挿入補助具、38…拡径部、39…膨出部

Claims (6)

  1. プレキャストコンクリート部材を現場打ちコンクリート部材に接合するコンクリート部材の接合構造であって、
    前記プレキャストコンクリート部材の接合面に一端を臨ませてシース管が埋設される一方、前記現場打ちコンクリート部材の接合面に一端を臨ませてスリーブ継手が埋設され、
    前記シース管に収容されたスライド鉄筋が前記シース管と前記スリーブ継手とに跨るように配置され、前記シース管内部、前記スリーブ継手内部及び前記プレキャストコンクリート部材と現場打ちコンクリート部材との隙間にグラウト材が充填されて成ることを特徴とするコンクリート部材の接合構造。
  2. 前記スライド鉄筋は、前記プレキャストコンクリート部材の主筋に隣接するとともに、前記プレキャストコンクリート部材の主筋と重なり代を有するように配置されている請求項1記載のコンクリート部材の接合構造。
  3. 前記スライド鉄筋は、少なくとも前記プレキャストコンクリート部材の内方側端部に、周方向に膨出する拡径部が備えられ、
    前記シース管は、前記スライド鉄筋を前記シース管と前記スリーブ継手とに跨るように配置した状態で、少なくとも前記拡径部に対応する部分が、それより接合面側の部分より周方向に膨出して形成されている請求項1、2いずれかに記載のコンクリート部材の接合構造。
  4. 前記スライド鉄筋は、少なくとも前記プレキャストコンクリート部材の内方側端部に、周方向に膨出する拡径部が備えられ、
    前記シース管は、前記スライド鉄筋を前記シース管と前記スリーブ継手とに跨るように配置した状態で、少なくとも前記拡径部に対応する部分より接合面側が、接合面に向かうに従って徐々に径が小さくなる先細り形状で形成されている請求項1、2いずれかに記載のコンクリート部材の接合構造。
  5. 前記シース管内に、前記プレキャストコンクリート部材の主筋と前記スライド鉄筋とが一体的に配置されている請求項1、2いずれかに記載のコンクリート部材の接合構造。
  6. 前記プレキャストコンクリート部材の接合面に、前記シース管に収容された前記スライド鉄筋の脱落を防止する蓋材と、鉤部を備えることにより前記鉤部に前記スライド鉄筋を引っ掛けて該スライド鉄筋を前記スリーブ継手に挿入するのを補助する挿入補助具とを兼用する蓋材兼挿入補助具が設けられている請求項1〜5いずれかに記載のコンクリート部材の接合構造。
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