JP6159863B2 - トンネル用ガイド部材 - Google Patents
トンネル用ガイド部材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6159863B2 JP6159863B2 JP2016201144A JP2016201144A JP6159863B2 JP 6159863 B2 JP6159863 B2 JP 6159863B2 JP 2016201144 A JP2016201144 A JP 2016201144A JP 2016201144 A JP2016201144 A JP 2016201144A JP 6159863 B2 JP6159863 B2 JP 6159863B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel pipe
- tunnel
- support plate
- guide
- plate portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
一方、ガイド筒の全長が短いと、先受け鋼管を安定的に案内することができない。
本発明は、前記事情に鑑み、AGF工法によってトンネルを掘進する際、先受け鋼管をガイド筒へ挿入しやすくし、かつ先受け鋼管をガイド筒によって安定的に案内可能とすることを目的とする。
前記ガイド付きアーチ支保工のウエブに付設される支持板部と、
前記支持板部に支持されるとともに前記支持板部及び前記ウエブを貫通し、かつ前記先受け鋼管が挿通されるガイド筒と、
を備え、前記ガイド筒における、前記支持板部より掘進後方側の入側筒部のトンネル軸線に沿う長さ(A)と、前記支持板部より掘進前方側の出側筒部のトンネル軸線に沿う長さ(B)との比が、(A):(B)=1:8〜1:12であることを特徴とする。
前記比が、(A):(B)=1:10〜1:11であることが、より好ましい。
図1に示すように、本発明形態のトンネル1は、いわゆるAGF(All Ground Fasten)工法によって掘進されている。トンネル1の上半部には、トンネル軸線L1に沿って一定間隔置きに長尺の先受け鋼管9が設けられている。先受け鋼管9は、トンネル軸線L1に対して掘進前方側(図1において右側)へ向かうにしたがってトンネル外周側へ少し傾斜された角度で地山2へ打ち込まれている。図2に示すように、複数の先受け鋼管9が、トンネル1の上半部の周方向に間隔を置いて配列されている。
なお、図1に示すように、互いに隣接するアーチ支保工10間の地山面2aには、吹付コンクリート50が吹き付けられている。更に、図2において二点鎖線にて示すように、吹付コンクリート50及びアーチ支保工10よりもトンネル内周側には、覆工コンクリート53が打設される。
入側筒部31のトンネル軸線L1(図3(b)において左右方向)に沿う長さL31と、出側筒部32のトンネル軸線L1に沿う長さL32との比は、好ましくはL31:L32=1:8〜1:12程度であり、より好ましくは、L31:L32=1:10〜1:11程度である。
図示しない掘削機によって地山2を掘削することでトンネル1を掘進する。例えば1m掘進するたびに、切羽1eの直近にアーチ支保工10を設置する。当該切羽直近のアーチ支保工10と、その直前に設置したアーチ支保工10との間の地山面2aには、吹付コンクリート50を打設する。更に、後工程において、吹付コンクリート50の内周側に覆工コンクリート53が構築される。
<後方隣接アーチ支保工10Bの構築工程>
ガイド付きアーチ支保工10Aの1つ手前の後方隣接アーチ支保工10Bを構築する時は、トンネル1の床面に底上げピース15(図5)を設ける。底上げピース15の上に後方隣接アーチ支保工10Bを載せる。これによって、後方隣接アーチ支保工10Bが他のアーチ支保工10よりも高くなる。
<ガイド付きアーチ支保工10Aの構築工程>
後方隣接アーチ支保工10Bの次にガイド付きアーチ支保工10Aを構築する。すなわち、図1に示すように、トンネル1の掘削が例えば9m進むたびに、通常の(ガイド部材3が無い)アーチ支保工10に代えて、ガイド付きアーチ支保工10Aを切羽1eの直近に設置する。
図4に示すように、ガイド付きアーチ支保工10Aの各ガイド部材3のガイド筒30には、閉塞材60を設ける。閉塞材60によってガイド筒30を塞ぐ。ここでは、閉塞材60として、例えば発泡スチロール(発泡樹脂)のブロックが用いられている。
或いは、閉塞材として、樹脂シート、不織布、織布等からなる膜体を用いてもよい。膜体状の閉塞材をガイド筒30の入側筒部31に被せ、バンド等の縛着材で縛り付けてもよい。膜体状閉塞材を口紐付きの巾着袋状に形成してもよい。
続いて、図5に示すように、後方隣接アーチ支保工10Bとガイド付きアーチ支保工10Aとの間の地山面2aに、一次吹付コンクリート51を打設する。打設に先立ち、ガイド筒30を閉塞材60で塞いでおくことで、ガイド筒30内に一次吹付コンクリート51が入り込むのを防止できる。したがって、特許文献1(特許第3094155号公報)の保護パイプが無くても、ガイド筒30が一次吹付コンクリート51で詰まるのを防止できる。
好ましくは、一次吹付コンクリート51の厚さを、後方隣接アーチ支保工10Bの近くでは大きくし、ガイド付きアーチ支保工10Aの近くでは小さくする。より好ましくは、一次吹付コンクリート51の厚さを、ガイド付きアーチ支保工10Aへ近づくにしたがって漸次小さくする。これによって、ガイド筒30内への一次吹付コンクリート51の侵入を確実に防止できる。ひいては、ガイド筒30の詰まりを一層確実に防止できる。
一次吹付コンクリート51には、先受け鋼管案内凹部51bが形成される。先受け鋼管案内凹部51bの掘進前方側の端部にガイド部材3が臨む。
一次吹付コンクリート51の打設後、閉塞材60をガイド筒30から撤去する。或いは、閉塞材60を破壊してもよい。膜体状の閉塞材は切り裂いたり破ったりしてもよい。
これによって、ガイド筒30の閉塞状態が解除され、ガイド筒30の内部空間が、先受け鋼管案内凹部51bを通して、トンネル1の内部空間に連通される。
続いて、図1に示すように、先受け鋼管打設装置4(ドリルジャンボ)を切羽1eの掘進後方側のトンネル1内に設置する。先受け鋼管打設装置4のブーム4bの先端には、ガイドセル4cが設けられ、ガイドセル4cにロッド4dが装着されている。該ロッド4dの外周に先受け鋼管9を嵌める。ロッド4dの先端部と先受け鋼管9の先端部を互いに係止する。
そして、図6に示すように、ロッド4dひいては先受け鋼管9を、先受け鋼管案内凹部51bからガイド筒30に挿し入れる。入側筒部31を短くしておくことで、先受け鋼管打設装置4からガイド筒30までのスペースを広くできる。したがって、先受け鋼管9を掘進後方側からガイド筒30へ挿し入れやすくできる。加えて、特許文献1(特許第3094155号公報)における保護パイプを省略できるから、先受け鋼管9のガイド筒30への挿入作業を一層しやすくできる。
具体的には、先受け鋼管9のトンネル軸線L1(図7において左右方向)に対する角度を、好ましくは4°〜10°程度、より好ましくは6°〜8°程度にすることができる。
後方隣接アーチ支保工10Bを底上げしておくことで、先受け鋼管打設装置4のブーム4bの先端が後方隣接アーチ支保工10Bと干渉するのを避けながら、先受け鋼管9の角度をなるべく小さくできる。好ましくは、図1に示すように、先受け鋼管9が、次に設置されるアーチ支保工10Cをすれすれに通るようにすることができる。
<注入材8の注入工程>
次に、図8に示すように、先受け鋼管9内に注入材8を注入して充填する。注入材8は、好ましくはシリカレジン系注入材を用いる。注入材8として、モルタルやセメントミルクを用いてもよい。
以上の先受け鋼管9の打ち込み工程及び注入材8の注入工程を、ガイド付きアーチ支保工10Aの複数のガイド部材3の各々について実施する。
次に、図8に示すように、二次吹付コンクリート52を、後方隣接アーチ支保工10Bとガイド付きアーチ支保工10Aとの間の一次吹付コンクリート51に重ねるように打設する。特に、先受け鋼管案内凹部51b内に二次吹付コンクリート52を打設する。これによって、ガイド部材3、及びガイド部材3より掘進後方側の先受け鋼管9が二次吹付コンクリート52中に埋まる。
なお、先受け鋼管9の掘進後方側の端部は、二次吹付コンクリート52から突出させ、覆工コンクリート53(図2)に埋設されるようにしてもよい。
二次吹付コンクリート52の打設後、注入材8の注入を行なってもよい。
その後、トンネル1の掘削を進める。先受け鋼管9によって切羽1eの上半部から掘進前方側の地山2を補強しておくことで、掘削に伴う地山2の緩みを抑えることができる。
例えば、支持板部21は、ウエブ11とは別体でウエブ11に添えられるものに限られず、ウエブ11と一体であってもよい。ウエブ11の貫通穴11cの周縁部が支持板部21を兼ねていてもよい。本明細書の「付設」は、ウエブ11の一部に支持板部21としての機能が付加されたものを含む。この場合、ガイド筒30における、支持板部兼ウエブ11より掘進後方側の部分のトンネル軸線L1に沿う長さに対して、支持板部兼ウエブ11より掘進前方側の部分のトンネル軸線L1に沿う長さが、好ましくは8〜12倍、より好ましくは10〜11倍であってもよい。
L32 出側筒部長さ
L1 トンネル軸線
1 トンネル
3 ガイド部材
4 ドリルジャンボ(先受け鋼管打設装置)
9 先受け鋼管
10 アーチ支保工
10A ガイド付きアーチ支保工
11 ウエブ
11c 貫通穴
20 支持板
21 支持板部
21c 貫通穴
30 ガイド筒
31 入側筒部
32 出側筒部
Claims (2)
- トンネルにおける先受け鋼管の基端部と交差するガイド付きアーチ支保工に設けられるガイド部材であって、
前記ガイド付きアーチ支保工のウエブに付設される支持板部と、
前記支持板部に支持されるとともに前記支持板部及び前記ウエブを貫通し、かつ前記先受け鋼管が挿通されるガイド筒と、
を備え、前記ガイド筒における、前記支持板部より掘進後方側の入側筒部のトンネル軸線に沿う長さ(A)と、前記支持板部より掘進前方側の出側筒部のトンネル軸線に沿う長さ(B)との比が、(A):(B)=1:8〜1:12であり、
前記支持板部の4つの縁には補強リブが掘進後方側へ突出するように設けられており、
前記入側筒部の掘進後方側の端部が、前記補強リブの掘進後方側の端部よりも前記ウエブの側に引っ込んでいることを特徴とするトンネル用ガイド部材。 - 前記比が、(A):(B)=1:10〜1:11であることを特徴とする請求項1に記載のガイド部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016201144A JP6159863B2 (ja) | 2016-10-12 | 2016-10-12 | トンネル用ガイド部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016201144A JP6159863B2 (ja) | 2016-10-12 | 2016-10-12 | トンネル用ガイド部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017002722A JP2017002722A (ja) | 2017-01-05 |
JP6159863B2 true JP6159863B2 (ja) | 2017-07-05 |
Family
ID=57753633
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016201144A Active JP6159863B2 (ja) | 2016-10-12 | 2016-10-12 | トンネル用ガイド部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6159863B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7175200B2 (ja) * | 2019-01-09 | 2022-11-18 | フジモリ産業株式会社 | トンネル用先受け鋼管及び先受け工法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3658612B2 (ja) * | 2001-01-23 | 2005-06-08 | 新日高株式会社 | トンネルの先受け工法及び補強器具 |
JP4668874B2 (ja) * | 2006-09-20 | 2011-04-13 | 鹿島建設株式会社 | 鋼管先受け工法 |
-
2016
- 2016-10-12 JP JP2016201144A patent/JP6159863B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017002722A (ja) | 2017-01-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6154532B2 (ja) | トンネル用ガイド部材 | |
KR101750273B1 (ko) | 터널 굴착면 보강구조체 및 이를 이용한 터널 보강 방법 | |
JP4668874B2 (ja) | 鋼管先受け工法 | |
JP6190026B2 (ja) | トンネルの掘削方法 | |
JP6166501B1 (ja) | トンネル用ガイド部材 | |
JP4693423B2 (ja) | 杭頭補強方法 | |
JP4557941B2 (ja) | トンネル覆工コンクリート打設方法及び打設構造 | |
KR101014018B1 (ko) | ㄷ자 형강이 마주보는 형태로 배치된 구조의 엄지 말뚝을 구비한 콘크리트 합성벽체 | |
JP6159863B2 (ja) | トンネル用ガイド部材 | |
KR101677017B1 (ko) | 중공관을 이용한 근접 병렬터널 시공방법 | |
JP2009197573A (ja) | 地山補強工法 | |
JP6159862B2 (ja) | トンネル用ガイド部材 | |
KR101078080B1 (ko) | 지지말뚝과 지반보강을 이용한 흙막이벽체 및 그 시공방법 | |
KR100691890B1 (ko) | 엄지말뚝 매립형 말뚝 유닛의 시공방법 및 이를 이용한주열식 흙막이 벽체의 시공방법 | |
JP6353775B2 (ja) | 地中連続壁の先行エレメントの施工方法と地中連続壁の施工方法、および地中連続壁の先行エレメントの施工装置 | |
JP6860401B2 (ja) | のり面安定化工法 | |
JP4480907B2 (ja) | トンネルの掘削工法 | |
JP2008255614A (ja) | 地山の支持構造及び地山の支持方法 | |
JP3710991B2 (ja) | 地山補強工法 | |
JP7032242B2 (ja) | マイクロパイル工法およびマイクロパイル工法で用いるグラウト材充填用挿入部材 | |
JP2842236B2 (ja) | 地中連続壁背面へのグラウト注入方法およびその注入装置 | |
JPH11200750A (ja) | 拡孔用掘削ビットとそのビットを用いた施工方法 | |
KR100869369B1 (ko) | 다발강관을 이용한 그라우팅 방식의 지반보강장치 및 이를통한 지반보강공법 | |
JP5495874B2 (ja) | シールド掘削機の撤去方法 | |
JP5055186B2 (ja) | 地盤補強方法、地盤補強構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20170301 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170302 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20170309 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170314 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170425 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170530 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170612 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6159863 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |