JP6352573B1 - 接触検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】容積空間に外部から圧力を加え、その物理的変量を電気的信号として検出するとき、外部からの圧力の加えられる場所によってその出力が大きく変化しないこと。【解決手段】特定の形状に形成された取付基体60と、取付基体60に接合されて被覆された発泡意匠体10と、取付基体60または発泡意匠体10に取付けられたリミッタ7とで形成された所定の容積空間4と、容積空間4に加えられた外部からの押圧力を、容積空間4で形成した物理的変化量として検出するセンサSENとを具備し、前記容積空間の物理的変化の量を流量、流速、容積の変化等で捉えるセンサSENによって検出するもので、特に、何れの位置に接触しても、その接触を検出できる二次元、三次元の接触検出装置である。【選択図】図2

Description

本発明は、特定の形状に形成された取付基体と、前記取付基体に取り付けた合成樹脂材料または合成ゴム材料を特定の形状に形成してなる発泡意匠体と、前記発泡意匠体の内面側に発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料と一体に形成し、物理的変化の量を制限するリミッタで容積空間を形成し、その容積空間の物理的変化の量を流量、流速、容積の変化等で捉えるセンサによって検出するもので、特に、何れの位置に接触しても、その接触を検出できる二次元、三次元の接触検出装置に関するものである。
従来の一般的な発泡合成樹脂成型体の成型方法及び発泡合成樹脂成型体としては、ポリスチレンを微細な泡で発泡させ硬化させた発泡ポリスチレンを使用し、その表面に塗料を塗布する方法がある。例えば、発泡ポリスチレンに木工ボンドを塗り、その木工ボンドが固まったとき、スプレーで塗装する方法がある。
また、水性ボンドに顔料を混ぜて、直接、発泡ポリスチレンに塗布する方法もある。そして、和紙を細かく粉砕し、粉体化したものに木工ボンドや和糊を混練して発泡ポリスチレンに貼り付け、それを水性塗料のネオカラーやポスターカラーで塗装する方法もある。更に、発泡ポリスチレンを基材にしてそれにFRP造形を行う方法もある。
これらは何れも発泡合成樹脂成型体に塗布した塗装の厚みが厚くなり、形式的な見栄えが良くても、実用的な使用に耐えるものではなかった。
酷似する技術を特許検索すると、発泡層付き内装品の技術は特許文献1で開示されている。即ち、特許文献1は発泡層付きの表皮材が、基材に分散形成された吸気路からの真空吸引により基材に吸着されて接着された発泡層付き内装品において、表皮材が熱可塑性であり、その表面形状が、表皮材を加温処理により軟化させ、その状態で基材に接着させる際に、表皮材用真空吸引型による真空吸引により賦形されている構成を有し、表皮材が表皮材用真空吸引型の型面に沿って賦形される技術である。これにより、表面品質が向上し、かつ、意匠の制約が少なくなり、その自由度が拡大され、基材表面に対して非相似形状に形成することができる。
発泡層付きの表皮材が、基材に分散形成された吸気路からの真空吸引により基材に吸着されて接着された発泡層付き内装品とすることにより、発泡層と表皮材との接着力を強くする技術が開示されている。しかし、特許文献1には、厚手の発泡層についてどのように適応できるかを開示するものはない。原理的には、発泡合成樹脂材を特定の形状に削り出して発泡合成樹脂を成形することは困難と思われる。
また、発泡層付きの表皮材は、発泡層の厚みの変化、発泡層の形状の変形等が存在すると、均一圧力を加えても、均一外圧として検出できない。
そして、特許文献2は、発泡合成樹脂材料よりなる芯材の一面に畳表が積層され、他面に機能化剤含有クッションシートが積層され、更に、前記クッションシートに滑り止め層が部分的に積層されることにより、薄くて軽量で、施工性に優れ、滑り難いという技術を開示している。
このクッションシートは、畳のような平坦な構造物には対応できるが、発泡層の厚みの変化、発泡層の形状の変形等が存在すると、均一圧力を加えても、均一外圧として検出できない。
しかし、従来の一般的な発泡合成樹脂成型体は、例えば、量産しない製品のカバー、特殊な椅子の肘掛け、特殊車両或いは改造車のダッシュボード等に使用すると、機械的強度が足りないとか、塗料が塵のように剥がれ落ちて周辺を汚したりして、廉価には実用的なものはできなかった。勿論、発泡ポリスチレンを基材にしてそれにFRP造形を行う技術は、機械的強度は上げることができるものの、弾性に欠き、また、高価であるという問題があった。
また、特許文献1及び特許文献2は、発泡合成樹脂成型体とクッションシートとの接着力を強くすることを開示しているが、形式的に試作品を形成する原材料として発泡性合成樹脂が使用されているものの、少量生産品にこの技術を使用するということは実現されていない。特に、例えば、発泡ポリスチレンのような発泡合成樹脂成型体は、脆く、表面を削って所定の形状に仕上げ、かつ、表面を見栄え良く平滑化することができなかった。
特開2005−125736号公報 特開2010−236220号公報 特願2017−170597号
その後、本発明者らは特許文献3に掲載の接触検出装置を発明した。即ち、特定の形状に形成された基材と、前記基材を被覆する1枚の発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定の形状に形成してなる発泡体と、対向する前記基材と前記発泡体の片側に形成された所定の容積空間と、前記容積空間内に配設された連続気泡構造を有している空間維持材と、前記容積空間内及び前記空間維持材の圧縮された空気が、前記基材及び/または前記発泡体から外気に漏れ難くした前記容積空間を形成した補強層と、前記補強層で形成した前記容積空間及び前記空間維持材の物理的変化量として検出するセンサとを具備する装置である。
これによって、広い範囲に加えられた圧力を検出することができ、二次元的な平面的構成であっても、三次元的な立体的構成であっても施工でき、所定以上の外部からの圧力を検出できる接触検出装置となった。
しかし、前記容積空間の物理的変量として検出する接触検出装置においては、基材及びその基材を被覆する1枚の発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料からなる発泡体は、湾曲させるとストレスが入り、外部圧力と検出出力を印加する位置によって変化するという検出乱れが生じる可能性がある。また、一言で逆U字形に外部圧力を印加すると、均一厚みの発泡体であっても、逆U字形の長さに応じて物理的変量が変化する。また、ロボットの位置を人体的位置として表現すると、脇、胸の機械的強度を均一化し外部圧力と出力の関係を均一化するには細かな調整を行う必要がある。
また、外部圧力の加えられる場所によってそのセンサ出力が大きく変化すると、単純に増幅率を単一化した回路を使用できないし、感度を均一化させることもできない。例えば、センサを複数台取付けてあると、2値化する閾値を複数必要となる場合がある。また、その設定によっては、動作ができない場合も出てくる。
そこで、本発明は従来の問題点を解消すべく、意匠面に外部圧力を加え、その物理的変化量を電気的信号として検出するとき、外部からの押圧力の加えられる場所によってセンサ出力が大きく変化することのない接触検出装置の提供を課題とするものである。
請求項1の発明の接触検出装置は、特定の形状に形成された取付基体と、前記取付基体に接合されて被覆された発泡意匠体と、前記発泡意匠体の反意匠面側が、外部からの押圧力による物理的変位を制限し、前記取付基体及び/または前記発泡意匠体に形成するリミッタと、前記リミッタとで形成された所定の容積空間と、前記容積空間の前記発泡意匠体に加えられた外部からの押圧力を、前記容積空間で形成した物理的変化量としてセンサで検出する。
ここで、上記取付基体は、特定形状に形成されたものであれば、発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料または発泡しないソリッドタイプの材料としてもよい。上記取付基体は、人形ロボットに例えると、ロボット自体の外装に相当する。特に、発泡しないソリッドタイプの材料の方が外部からの押圧力を加えたとき、容積空間が外部からの押圧力のみに変形するので、検出信号を大きくできる。
また、上記発泡意匠体は、前記取付基体に被覆されると共に接合され、発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定の形状に形成している。この発泡意匠体は、空気漏れ等の流体の漏れが生じないもので形成される、所謂、独立気泡構造体として発泡されたものがよい。
そして、上記リミッタは、特定形状に形成した発泡意匠体の内面側、即ち、反意匠面側に前記発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料と別部材または同一部材で一体に形成したものであり、前記発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を一体に形成し、空気路または連通路として圧力を伝達するものであればよい。なお、上記リミッタは、前記取付基体または前記発泡意匠体の何れかに取付けられるものであるが、両端を前記取付基体と前記発泡意匠体に各々取付けてもよい。または、上記リミッタは前記取付基体または前記発泡意匠体と一体に形成してもよい。
更に、上記取付基体、上記発泡意匠体、上記リミッタとの関係で形成された所定の容積空間は、前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を、物理的変量としてセンサで検出できるものである。
更にまた、上記センサは、容積空間に加えられた外部からの押圧力を、前記容積空間で形成した物理的変量として検出するものであればよい。通常、流量、流速、容積の変化として検出されるものである。
そして、上記空気が外気側に漏れ難く形成した容積空間の物理的変量を検出するセンサとしては、接触圧、気圧、圧力等の変化を歪量または静電容量の変化等として物理的の変量を空気圧、空気の流れ、空気の流速、空気流量の変化等として検出する物理的変化量を計測するものである。また、このセンサには、「MEMSフローセンサ」、「MEMS風量センサ」、「流速センサ」と呼ばれている空気の流れを生じさせる市販のマイクロフローセンサ(D6F−V03A1;オムロン製)を使用することもできる。原理的には、本発明を実施する場合には、「MEMSフローセンサ」、「MEMS風量センサ」、「流速センサ」等と呼ばれている市販のセンサであれば使用可能であるが、本発明者らは、小型化が必要であったことから、D6F−V03A1(オムロン製)を使用した。また、市販のフローセンサとして、オムロン製品の他に(株)キーエンス、愛知時計電機(株)、(株)山武、ASK(株)の製品も実施したが、原理的には、何れでも実施できることが確認された。
加えて、上記センサSENは、前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を、前記容積空間の物理的変量として空気圧、空気の流れ、空気の流速、空気量移動の変化等として検出する回路で、具体的には、前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を前記容積空間の物理的変化量として検出し、特定の閾値と比較して、その信号検出出力として正常・異常の2値信号を得る回路である。例えば、上記センサ出力はマイクロプロセッサに付設されたA-D変換回路に入力され、その出力はデジタル処理されて、マイクロプロセッサから出力される。
請求項2の発明の接触検出装置の発泡意匠体の反意匠面側である内面側のリミッタは、前記発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料の反意匠面側に取付けた前記取付基体を支持する特定の形状に形成してなるもので、前記リミッタは円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブとしたものである。
ここで、上記リミッタは、円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブとしたものであり、円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブは、外部圧力によって任意の変形を行うようにすることも、変形しないようにすることもできる。また、意匠面にその存在を示す構成としなくてもよい。
請求項3の発明の接触検出装置の発泡意匠体の内面側のリミッタは、円形の切り欠きまたは多角形の切り欠きを形成したものである。
ここで、上記リミッタは円形の切り欠きまたは多角形の切り欠きを形成したもので、切り欠きにより空気が連通し、前記発泡意匠体の意匠面には、ストレス(歪)が入り難くなる。
請求項4の発明の接触検出装置の発泡意匠体の内面側のリミッタは、均一厚さの可撓性テープに円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブを形成したものであるから、特定の線に沿って弾性を強化する場合には、線状にリミッタを埋設することができる。均一厚さの可撓性テープはテープ面に形成されていてもよいし、或いは、特定の四角、長方形の面に幾つかの円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブを形成したものでもよい。
請求項1の発明の接触検出装置は、特定形状に形成された取付基体と、前記取付基体に接合され被覆された発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定の形状に形成してなる発泡意匠体と、特定形状に形成した発泡意匠体の内面側、即ち、反意匠面側に前記発泡合成樹脂材料及び/または発泡ゴム材料と一体に形成または取付けて形成し、外部からの押圧力による物理的変位を制限するリミッタとで形成された所定の容積空間は、前記容積空間に加えられた外部からの押圧力をセンサで検出し、前記容積空間で形成した物理的変量としている。
したがって、特定形状に形成した発泡意匠体の反意匠面側に前記発泡合成樹脂材料及び/または発泡ゴム材料と一体に形成したリミッタとで形成された所定の容積空間は、特定の形状に形成した発泡意匠体が前記取付基体に接合されて被覆され、センサの空気の入出力を除き封止状態のところに圧力を加えられるから、ロボット等の特定の外装に形成される。そこで、発泡意匠体の意匠面側に外部からの押圧力を加えると、例えば、逆U字形の意匠面側に押圧力を加えると、逆U字形の反意匠面側の両取付け間隔によって、押圧する箇所を変化させると発泡意匠体の彎曲が変化し、物理的変量も変化する。しかし、前記発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料と一体に形成したリミッタで発泡意匠体の彎曲を均一化し、物理的変量も均一化できる。リミッタとしては、円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブ、円形の切り欠きまたは多角形の切り欠きとすることも、均一厚さの可撓性テープに円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブを形成することもできる。また、リミッタは前記取付基体及び/または前記発泡意匠体に一体化または取付けられ、使用態様に応じて前記取付基体及び/または前記発泡意匠体に一体化または取付けられる。
このように、特定形状に形成された取付基体と、前記取付基体に接合されて被覆された発泡意匠体と、前記発泡意匠体と一体に形成された前記リミッタとで形成された所定の容積空間と、前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を、前記容積空間で形成した物理的変化量として検出するセンサは、前記容積空間に外部圧力として加え、その物理的変化量を電気的信号として検出するとき、外部圧力の加えられる場所が変化しても、外部圧力が変化しないので、そのセンサ出力も大きく乱れることがない。故に、前記容積空間に加えられた押圧力を均一のセンサ出力として判断することができる。
特定の形状に形成された取付基体に接合されて被覆された発泡意匠体は、前記発泡意匠体の一部に意匠面を有している。しかし、発泡意匠体の一部に外力が加わるのみであるから、意匠面にストレス等が入ることがない。また、前記発泡意匠体と前記取付基体との間に拘束力を設定できるリミッタを配設するものであるから、前記発泡意匠体の意匠面の変化を調節により任意の弾性に設定できる。そして、前記発泡意匠体の反意匠面と許容間隙0.5〜15mmの間隔で変位するから、前記発泡意匠体にストレスを残すことなく、意匠性を乱すことなく、復帰することができる。前記許容間隙0.5〜15mmは、それ以上の間隔にすることは問題ないが、見栄えからこの間隔内にするのが好ましい。
特に、本発明の実施の形態の接触検出装置は、必要に応じて金型でリミッタが射出成型できるので、コストの低減が可能である。また、本発明の実施の形態の接触検出装置は、必要に応じてリミッタの密度及び高さを変更することにより、物理的変化量との関係を任意に設定でき、センサSENの内蔵する物理的変化量を検出するセンサSENの出力値を任意に設定できる。
また、発泡合成樹脂材料及び/または発泡ゴム材料と一体に形成または取付けて形成し、外部からの押圧力による物理的変位を制限するリミッタは、当該リミッタによって外部からの押圧力に対する反応を任意に設定できる。
請求項2の発明の接触検出装置は、請求項1の取付基体を支持する特定形状に形成してなるリミッタは、円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブとしたものである。
したがって、請求項1の効果に加えて、容積空間に外部圧力を加え、その物理的変量を電気的信号として検出するとき、外部圧力の加えられる場所の違いによってそのセンサ出力が大きく変化しない。円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブは各々支柱として使用でき、所定の範囲で、発泡意匠体の彎曲を抑えることができる。この円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブは、平面に対して垂直に配設することで、外部圧力を分圧化し、前記容積空間に加えられた押圧力を均一のセンサ出力として判断することができる。
請求項3の発明の接触検出装置は、請求項1または請求項2の前記取付基体を支持する特定の形状に形成してなるリミッタは、円形の切り欠きまたは多角形の切り欠きとしたものである。したがって、円形の切り欠きまたは三角形以上の多角形の切り欠きによって空気の流通路を形成し、三角形以上の多角形の切り欠きによって空気の流通路を形成するとともに、流体抵抗を任意に設定でき、特定の形状に形成した発泡意匠体の意匠面を乱すことなく使用できる。
特に、特定の形状に形成してなるリミッタは、円形の切り欠きまたは多角形の切り欠きとしたものであるから、円形の切り欠きまたは多角形の切り欠きは取付基体側に空気流を作るから、空気の温度が急冷され、水滴等を発生することがない。
請求項4の発明の接触検出装置の前記取付基体を支持する特定の形状に形成してなるリミッタは、均一厚さの可撓性テープに円筒状部材、円柱状部材、多角柱部材状、多角筒状部材、リブを形成したものであるから、請求項1または請求項2に記載の効果に加えて、円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブを形成した均一厚さの可撓性テープを貼ることにより、連続的に弾性を変化させることができる。
特に、可撓性テープは前記取付基体の一部として機能させ、可撓性テープを前記取付基体に張り付けることにより、先に可撓性テープを前記取付基体に張り付け、後に発泡意匠体を組み付けることができる。
図1は本発明の実施の形態における接触検出装置の原理を例示する要部断面の斜視図である。 図2は本発明の実施の形態における接触検出装置を例示する要部断面図である。 図3は本発明の実施の形態における接触検出装置の積層した発泡意匠体の断面の説明図である。 図4は本発明の実施の形態における接触検出装置の補助構成材の断面の説明図である。 図5は本発明の実施の形態における接触検出装置の反意匠面側から見た発泡意匠体で、(a)は反意匠面側の要部斜視図で、(b)は切断線A―A線の断面図である。 図6は本発明の実施の形態における接触検出装置の発泡意匠体及びリミッタを一体に装着した断面の説明図である。 図7は本発明の実施の形態における接触検出装置を取付ける人形ロボットの全体斜視図である。 図8は本発明の実施の形態における接触検出装置を取付ける人形ロボットの意匠面としての胸部の全体斜視図である。 図9は本発明の実施の形態における接触検出装置を取付ける人形ロボットの反意匠面としての胸部の全体背面図である。 図10は本発明の実施の形態における接触検出装置を人形ロボットの胸部の外側を押圧した場合の要部斜視図である 図11は本発明の実施の形態における接触検出装置の反意匠面側から見た他の発泡意匠体で、(a)は要部斜視図、(b)はB−B線の断面図である。 図12は本発明の実施の形態における接触検出装置の反意匠面側から見た他の発泡意匠体で、(a)は要部斜視図、(b)は切断線C−C線の断面図、(c)は切断線D−D線の断面図である。 図13は本発明の実施の形態における接触検出装置で、(a)は意匠面側から見た発泡意匠体で、(b)は切断線H−H線の断面図、(c)は切断線I−I線の断面図である。 図14は本発明の実施の形態における接触検出装置で、(a)は意匠面側から見た発泡意匠体で、(b)は切断線J−J線の断面図である。 図15は本発明の実施の形態における接触検出装置で、(a)は1列の円筒状部材を、(b)は2列の円筒状部材を示す要部斜視図である。 図16は本発明の実施の形態における接触検出装置をまとめたもので、(a)乃至(f)は各断面図を示す要部断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態において、図示の同一記号及び同一符号は、同一または相当する機能部分であるから、ここではその重複する説明を省略する。
[実施の形態]
図1乃至図10は本発明の実施の形態における接触検出装置を説明する説明図で、特定の形状に形成された取付基体60は、人形(ひとがた)ロボット50の構成部材で内部に電子部品を搭載したプロテクタとして使用されている。この取付基体60は、例えば、ソリッドタイプまたは発泡性の熱可塑性樹脂材料の合成樹脂板、アルミニウム、ステンレススチール、鉄、銅、黄銅等の金属板から構成されている。特に、取付基体60は、発泡性の熱可塑性樹脂材料よりも硬くて容易に変形しないソリッドタイプの樹脂または金属の使用が望ましい。
接着剤層または両面テープからなる接合手段2は、市販の公知の合成樹脂接着剤または公知の両面テープからなり、特定の形状に形成してなる発泡意匠体10の両端部の取付基体60側の接着面1a及び接着面1eの面に接合させている。逆に、取付基体60の接着面(1a相当)及び接着面(1e相当)の位置に、直接、接合手段2として接着剤層または両面テープを配設してもよい。本実施の形態の接合手段2は、発泡意匠体10と取付基体60または発泡意匠体10と取付基体60とリミッタ7で形成される空間を封止状態とすることができればよい。故に、接合手段2は市販の公知の合成樹脂接着剤または公知の両面テープの何れでもよい。
なお、他の実施の形態についても同様である。
発泡意匠体10の側面1b及び側面1d並びに上面の外面1cは、意匠面を形成している。したがって、反意匠面側は側面1b及び側面1d、外面1cで形成されていることになるが、側面1b及び側面1dの内面のように、ロボット等の取付基体60に対して垂直に形成されている面は、反意匠面から外してもよい。即ち、このまま、発泡意匠体10の上の面である外面1cから下方向に押圧力が加えられると、外面1cの中央は大きく下がる。
しかし、外面1cの内側の中央に図1に示す下方向の押圧力が加えられても、リミッタ7としての円筒状部材71が立設されていると、その垂直方向の変位量がリミッタ7の先端で拘束されて、物理的変異量がリミッタ7で拘束された残りの変量となる。即ち、円筒状部材71の下面及び/または上面はフランジ72aとなっており、円筒状部材71の下面は公知の合成樹脂接着剤または公知の市販の両面テープからなる接合手段2で取付基体60に接合されている。また、円筒状部材71の上面もフランジ72aとしているが、仮に、円筒状部材71を尖軸にすると、外面1cの内側に傷が付いたり、破損したりするので曲面またはフランジ72aの平面(フランジ72aの軸に直角な平面)とするのが望ましい。円筒状部材71の上面はフランジ71aとしても良いし、水平面で切断した形状でもよい。また、発泡意匠体10の反意匠面側に接着しても良いし、接着せずに構成してもよい。
なお、円筒状部材71の下面及び/または上面を面積を広くしたフランジ71aとしているのは、押圧力の集中により、取付基体60及び発泡意匠体10にストレスが入らないようにして、押圧力を分散している。また、円筒状部材71は発泡タイプの樹脂で形成しても良いし、ソリッドタイプとしてもよい。
このように、発泡意匠体10の外面1cの1/2(図の中心)の位置にリミッタ7としての円筒状部材71が立設されると、発泡意匠体10の外面1cから外力を加えると、外面1cは許容間隙δの間及びリミッタ7からずれた位置の外力により、発泡意匠体10の体積が減少する。したがって、体積変化は空気圧となって図示しないセンサSENに入るから、センサSENは発泡意匠体10に加えた圧力に関する検出出力となる。
しかし、発泡意匠体10にリミッタ7としての円筒状部材71が立設されていないとき、発泡意匠体10の外面1cに押圧力を加えると、意匠面が伸びたり、場所によっては縮んだりするストレスとなる。外力を解くと、外面1cは発泡意匠体10が保持するストレスによって、それらのストレスを解こうとする。したがって、体積変化は空気圧となって図示しないセンサSENに入るから、センサSENは発泡意匠体10に加えた圧力に関する検出出力となる。
なお、ここで、図1及び図2の実施の形態のリミッタ7は、円筒状部材71のみからなる。また、リミッタ7は発泡意匠体10側に配設しても良いし、取付基体60側に配設してもよい。
このとき、リミッタ7としての円筒状部材71が立設されていると、発泡意匠体10が伸びる物理的変量が少なくなり、必要に応じてリミッタ7の密度及び高さを変更することにより、物理的変化量との関係を任意に設定でき、センサSENの内蔵する物理的変化量を検出するセンサSENの出力値を任意に設定できる。
特に、本発明の実施の形態の接触検出装置は、必要に応じて金型で射出成型できるので、コストの低減が可能である。
円筒状部材71の上端は発泡意匠体10に固着せず、自由端とし、外面1cの内側の面と同一長にしてもよいし、円筒状部材71の上面を外面1cの内側の面との間に隙間を形成してもよい。即ち、円筒状部材71の上面を外面1cの変動する内側のリミッタ7とし、δ=0.5〜15mm(図2参照)の許容間隙δを形成し、δ=0.5〜15mmの許容間隙の移動を許容することにより、外部圧力を加える限界を特定しておいてもよい。これにより、発泡意匠体10の表面に大きな張力が加わって、意匠性を劣化させ、伸びが生ずるのを防止できる。
この円筒状部材71の上端と外面1cの内側の面は、その許容間隙δの0.5〜10mmとしているが、本発明を実施する場合の発泡意匠体10の厚み、形状、円筒状部材71の間隔等によって決定される。
また、図2は本発明の実施の形態における接触検出装置を説明する説明図で、特定の形状に形成された取付基体60は、図1と同様に、例えば、ソリッドタイプまたは発泡性の熱可塑性樹脂材料、アルミニウム、ステンレススチール、鉄、銅、黄銅等の金属板から構成されている。接着剤層または両面テープからなる接合手段2は、公知の合成樹脂接着剤または公知の市販の両面テープであり、特定の形状に形成してなる発泡意匠体10の取付基体60側の接着面1a及び接着面1eの面に接合させている。取付基体60の接着面1a及び接着面1eの位置に配設される。
図1と同様に、発泡意匠体10の側面1b及び側面1d並びに外面1cは、意匠面10Aを形成している。故に、反意匠面10B側は側面1b及び側面1d、外面1cで形成されていることになるが、側面1b及び側面1dの内面のように、取付基体60に対して垂直に形成されている面及びそれに近似する角度の面、例えば、直角な角度に対して±20度の傾斜面以下は、ここで云う反意匠面10Bから外してもよい。即ち、外面1cから下方向に外力が加えられると、外面1cの中央は大きく下がるが、取付基体60に対して垂直中心に±20度以下の傾斜面は、意匠面10Aが大きく変化しない。
このときでも、外面1cの内側の中央に下方向の外力が加えられると、リミッタ7としての円筒状部材71が立設されているから、その垂直方向の変位量が制限され、物理的検出される変量も少なくなる。
図2に示す実施の形態では、円筒状部材71の上面はフランジ71aとし、円筒状部材71の下面もフランジ71aとし、公知の合成樹脂接着剤または公知の市販の両面テープからなる接合手段2で円筒状部材71の下面のみフランジ71aで取付基体60に接合している。そして、円筒状部材71の上面はフランジ71aとし、円筒状部材71の下面に接触していても、下面に接合はしていない。
また、リミッタ7は取付基体60または発泡意匠体10に一体化または取付けられる。そして、リミッタ7は取付基体60及び発泡意匠体10に一体化または取付けられてもよい。
本実施の形態では、円筒状部材71の上面をフランジ71aとし、円筒状部材71の下面もフランジ71aとし、接合手段2で円筒状部材71の下面のみフランジ71aで取付基体60に接合している。しかし、本発明を実施する場合には、発泡意匠体10または取付基体60の何れか側が接続されていけばよい。また、その長さも、円筒状部材71の上端と外面1cの内側の面は、その許容間隙δ=0.5〜15mm程度離れているのが曲面の分布状態から好ましい。
なお、本実施の形態では、円筒状部材71の上面をフランジ71aとしているが、円筒状部材71の上端を尖頭とすると、外面1cの内側に傷が付いたり、破損したりするので曲面またはフランジ71aの端部とするのが望ましい。その意味で、円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブ(複雑構造の補強材構造)の使用が好ましい。
ここで、円筒状部材71は中を空洞にした略円筒で、中空の円錐形、円錐台形等も含むものである。また、円柱状部材72は中実状の略円柱で、円錐形、円錐台形等も含むものである。多角柱状または多角筒状は、中実状または中空の略円筒または略円柱で、円錐形、円錐台形等も含むものである。
そして、円形の切り欠き90または多角形の切り欠きとは、発泡意匠体10の反意匠面10B側に、4角等の枠体を形成し、その枠体に円形の切り欠き90または多角形の切り欠きを形成し、空気流が生じるようにしたものである。なお、この発明の実施例では、多角形の切り欠きを含んで円形の切り欠き90と云い、円形の切り欠きのみではなく、半円の切り欠き等も含むものである。
前述したように、円筒状部材71の上面は、外面1cの内側の面と同一にしてもよいし、円筒状部材71の上面を外面1cの内側の面との間に許容間隙δ=0.5〜15mmを形成してもよい。即ち、円筒状部材71の上面を外面1cの内側の変動を制限するリミッタ7とし、0.5〜15mmの許容間隙δの移動を許容することにより、外部圧力を加える限界を特定してもよい。
δ=0.5〜15mmの許容間隙の移動を許容しても、確実に物理的変量として検出でき、また、発泡意匠体10の外面1cの意匠性を乱すことがない。
即ち、発泡意匠体10と取付基体60との間には、許容間隙δ=0.5〜15mmを設けてリミッタ7を形成すると、発泡意匠体10にストレスを入れることなく、その意匠性を低下させることなく使用できる。
本実施の形態では、図2に示す発泡意匠体10の意匠面10Aは側面1b及び側面1d並びに外面1cであり、発泡意匠体10の取付基体60側の接着剤を塗った接着面1a及び接着面1eは取付基体60が接合される接着面1a及び接着面1eの位置に配設する。勿論、発泡意匠体10の意匠面10Aの側面を薄くして、或いは側面を取付基体60側とすることにより、側面をなくし、発泡意匠体10の意匠面10Aを外面1cのみとすることもできる。結果的に、発泡意匠体10の反意匠面10B側は、一部の意匠面10A側であればよい。何れにせよ、発泡意匠体10と取付基体60は封止できればよい。
取付基体60と発泡意匠体10との間に形成された容積空間4は、容積空間4自体が閉じられた空間となっている。したがって、外部から発泡意匠体10に圧力を加えると、その加えた圧力に応じてストレスが生じ、容積空間4の体積変化が生じ、圧力変化が生じる。容積空間4の体積変化は空気圧となってセンサSENに入るから、センサSENは発泡意匠体10に加えた圧力の検出となる。
なお、センサSENとして、市販のマイクロフローセンサ(D6F−V03A1;オムロン製)を使用する場合には、センサSENに空気の流れを形成する必要がある。したがって、容積空間4の体積変化が生じるように、図2に示す補助空間20から外部に空気の流れを発生させる案内路5bを形成しておき、そこにリード線Lを挿入している。この状態で空気流が生じるようになっている。また、取付基体60と発泡意匠体10との間に形成された容積空間4に付与する外力を解放すると、容積空間4の復元力で、センサSENには逆方向の空気の流れとなる。容積空間4に付与する外力はセンサSENで付与するものではないが、爾後、センサSENのみの説明とする場合もある。
本実施の形態の接触検出装置で使用する発泡意匠体10は、図3に示すように、1枚以上の熱可塑性樹脂材料、または2枚以上を接着剤15で積層接着した熱可塑性樹脂材料としての発泡合成樹脂材料11,12,13を特定の形状に形成したものである。1枚以上の発泡合成樹脂材料11,12,13は、発泡意匠体10で容積空間4の容積変化が出現する硬度を有するものであり、特に、発泡意匠体10は、存在する内部気泡同士が繋がっていない独立気泡体、存在する内部気泡同士が繋がっている連続気泡体の何れであってもよい。しかし、空気の漏れを少なくするには、極めて柔らかく、復元性がある独立気泡体が好ましく、これら発泡意匠体10の発泡倍率は10〜50倍程度である。スポンジ硬度は10〜50(JIS−k−6253)の範囲内が好ましく、通常、スポンジ硬度は15〜45がより好適であり、構造によっては多少変化する。
発明者らは、図3に示すように、市販されている3枚の特定の規格化されたポリエチレンからなる発泡合成樹脂材料11,12,13を使用した。ポリエチレンからなる発泡合成樹脂材料11,12,13は、各規格化サイズが単体で発泡成形されており、表面の発泡密度が高いスキン層となっている。本実施例で50mmよりも厚い製品を得るには、規格化された発泡合成樹脂材料11,12,13の表面がスキン層となっているから、その両面の接着面にゴム系の接着剤を塗布して積層接着した。なお、接着剤15はゴム系の接着剤である。
ゴム系の接着剤15としては、ゴム糊(ノントルエン缶入り(丸末油業))またはゴム糊であるボンド(GSEN0X7(コニシ株))を接着する両面に薄く塗り、そして乾燥させ、接着面を対向させて圧縮し接着した。ゴム系の接着剤15はボンド(GSEN0X7(コニシ株))であり、シクロヘキサン、n−ヘプタン、アセトンが主成分である。
ここで、接着剤15の厚みは、その存在が視認できない程度に可能な限り薄くし、接着機能のみが維持できればよい。ここで使用するゴム糊は、取付基体としての発泡合成樹脂材料11,12,13と同じポリエチレン等の合成樹脂からなる接着剤15も使用できる。
図4は、発泡合成樹脂材料または比較的柔らかい材料で形成したリミッタ7の傾動または転倒、変形を保護するための弾性に富む補助構成材3中に埋設している。
即ち、この補助構成材3は、組み立て中にリミッタ7の上端に外部から押圧力が加わり、リミッタ7の接着剤等の接合手段2が弱くなったり、剥離したり、傾斜して固定されたりして、リミッタ7が相互に凭れかけたり、倒れたりする。そこで、立設させたリミッタ7を発泡合成樹脂材料の補助構成材3で保護するものである。
図2に示す実施の形態の接触検出装置で使用する円柱状部材72に代えて、図4の円柱状部材72とすることができる。
リミッタ7としての円柱状部材72の下面はフランジ72aとし、穴を設けてその穴内に接合手段2aでその一端のみを接合したものである。この実施の形態では、内部気泡同士が繋がっていない独立気泡体を利用している。したがって、補助構成材3は発泡意匠体10の押圧力により、変形し、発泡意匠体10の押圧力に対して補助構成材3の変形量がセンサSENの出力となる。ここで、円柱状部材72の下面にフランジ72aを形成しているが、フランジ72aを省略して、フランジ72aを円錐台状、角錐台状としても良いし、他の形状としてもよい。
このように、独立気泡体で囲まれた容積空間4の内側を連続気泡体からなる補助構成材3の外側に被せることになり、発泡意匠体10の内面側に、リミッタ7としての円柱状部材72が所定の範囲内で、所定の密度で配設されている。したがって、発泡意匠体10の外面1cを所定の圧力で押圧すると、発泡意匠体10の外面1cは変形し、リミッタ7の端部に当接するまで変形するから、存在する内部気泡同士が繋がっていない密封性の良い独立気泡体からなる発泡意匠体10は、補助構成材3の変量をセンサSENに導くことができる。仮に、図4の補助構成材3を使用したとしても、リミッタ7の端部に当接するまで変形するから、補助構成材3の変量をセンサSENに導くことができる。
なお、大径孔3aは、円柱状部材72の下面のフランジ72aの収納用である。
図5は、リミッタ7の共通する意匠基部70及びその上に形成した円柱状部材72を一体に形成したものである。この中実な円柱状部材72は、円筒状部材71、または、後述する円形の切り欠き90または多角形の切り欠きとすることができる。発泡意匠体10の反意匠面10B側に、4角等の枠体を形成し、その枠体に円形の切り欠きまたは多角形の切り欠きをも設けることもできる。
何れにせよ、図5に示す実施の形態では、意匠基部70と連続形成した円柱状部材72を一体に形成したものであればよい。
即ち、特定形状に形成された取付基体60と、取付基体60に接合されて被覆し、発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定の形状に形成してなる発泡意匠体10と、発泡意匠体10の反意匠面10B側が、外部からの押圧力による物理的変位を拘束する取付基体60及び/または発泡意匠体10に取付けたリミッタ7と、取付基体60と発泡意匠体10とその端部が取付基体60及び/または発泡意匠体10に一体化したリミッタ7とで形成された所定の容積空間20と、容積空間20に加えられた外部からの押圧力を、容積空間20で形成した物理的変化量として検出するセンサSENとを具備するものであればよい。
図6は発泡合成樹脂材料で形成したリミッタ7の容積空間を変化させる部材としての弾性体の容積変位体8を用いている。この容積変位体8は内部気泡同士が繋がっている連続気泡体で形成されている。故に、押圧力を与えると、容積変位体8の体積が変化し、案内路5aを介して空気がセンサSENを通過する。このとき、内枠6にはリミッタ7としての円柱状部材72が複数配設されている。発泡意匠体10は、内部気泡同士が繋がっていない独立気泡体で構成されているから、押圧力が加わることにより、内部気泡同士が繋がっている連続気泡体からなる容積変位体8が変化し、容積変位体8が変化すると案内路5a及び案内路5bを介して空気流が補助空間20側に流れる。
本実施の形態においても、特定形状に形成された取付基体60と、取付基体60に接合されて被覆し、発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定の形状に形成してなる発泡意匠体10と、発泡意匠体10の反意匠面10B側が、外部からの押圧力による物理的変位を拘束する取付基体60及び/または発泡意匠体10に内枠6を介して取付けた円筒状部材71または円柱状部材72または多角柱状部材、多角筒状部材、リブからなるリミッタ7(7a)と、取付基体60と発泡意匠体10とその端部が取付基体60及び/または発泡意匠体10に一体化したリミッタ7(7a)とで形成された所定の容積空間4である容積変位体8と、容積空間4である容積変位体8に加えられた外部からの押圧力を、容積空間4である容積変位体7で形成した物理的変化量として検出するセンサSENとを具備するものであればよい。
図6の実施の形態の容積空間4を容積変位体8として円柱状部材72からなるリミッタ7を埋設したものである。内枠6についても図2または図6に示す実施の形態と同様である。内枠6と円柱状部材72からなるリミッタ7は、図示においては、一体に同一材料で形成されている。円柱状部材72からなるリミッタ7は、放射状に形成されているから、2つ割れの金型からは離型し難い。したがって、円柱状部材72の高さをできるだけ低く設定している。本実施の形態のリミッタ7は、内枠6及び円柱状部材72で構成されている。
次に、本実施の形態の接触検出装置の全体について詳述する。
本発明を実施する場合の発泡意匠体10は、人形ロボット等のロボットの被覆、各種機器のハウジングの被覆は、アルミニウム板、ステンレス板、鉄板、銅板、黄銅板等で形成されるのが一般的である。合成樹脂の場合には発泡合成樹脂も使用されているものの、主に、射出成型等で形成されている。この射出成型で形成した取付基体60の殆どは、1ブロックの熱可塑性樹脂材料から構成したものであるが、本実施の形態の接触検出装置では、射出成型等で形成された1ブロックの発泡意匠体10の事例で説明する。
本実施の形態で使用する発泡合成樹脂材料としては、ポリウレタン(PUR)、ポリスチレン(PS)、ポリオレフィン(主に、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP))、また、フェノール樹脂(PF)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ユリア樹脂(UF)、シリコーン(SI)、ポリイミド(PI)、メラミン樹脂(MF)等の発泡化した樹脂が使用でき、内部気泡同士が繋がっている連続気泡体または内部気泡同士が繋がっていない独立気泡体の利用が可能である。しかし、発泡意匠体10及び取付基体60から空気が外気に漏れ難い容積空間4を形成するには、内部気泡同士が繋がっていない独立気泡体の使用が好ましい。
図2及び図6に示す箱型の内枠6は、射出成形で形成した箱枠であり、安定した据え付け位置によりセンサSENの流入口に空気圧、空気流を導くもので、容積空間4の容積変化、圧力変化がセンサSENに正確に伝わるようにしている。内枠6が四角枠の箱状になっているのは、水平方向及び垂直方向に内枠6が移動しないようにし、外力変化を得やすくしている。内枠6で形成された空間は補助空間20となっている。この補助空間20は、一時的に容積変位体8の容積変化、圧力変化を吸収させてもよいし、全く独立の空間としてもよい。通常、容積変位体8の容積変化の圧力変化は補助空間20の内部を大気圧となるように空気流が形成されている。
なお、四角の箱状またはコの字状になっている内枠6は、金属板または金属を金型加工することができる。
即ち、補助空間20は発泡合成樹脂材料の連続気泡体から形成されているから、容積変位体8が押圧され、それに伴う空気圧は、案内路5aを介してセンサSENの流入口に流れる。このとき、補助空間20の空気圧は略大気圧を維持する。しかし、補助空間20は大気圧と外部圧力のストレスを受けているから、原理的には、外気よりも高くなっている。また、容積変位体8の押圧力を解除すると、容積変位体8は不足空気量を案内路5b及びセンサSENを介して外気を導入する。
なお、念のため記載するが、図6の容積変位体8は、発泡合成樹脂材料の連続気泡体からなり、通常状態で大気圧に等しくなるように形成されている。このセンサSENは圧力センサであっても、空気の流れを検出する市販のマイクロフローセンサ(D6F−V03A1;オムロン製)でも使用方法は同じである。このときには、容積変位体8から補助空間20に空気が流れるように構成する必要がある。
ここで使用したセンサSENは、図示しない補強層によって空気が外気に漏れ難く形成した容積変位体8の変量を検出している。このセンサSENは、市販の歪ケージを内蔵するセンサ、ダイヤフラムを介して検出するセンサ、ピエゾ効果素子を使用したセンサ、静電容量型のセンサであれば使用可能である。
本実施の形態で使用したセンサSENは、SMC小形空気圧用圧力センサPSE540Aを使用した。入力の圧力と出力電圧Vとの関係は略比例関係で感度の良いものである。
センサSENの出力は電源線2本、出力信号線OUT1本の計3本からなり、本実施の形態では、人形ロボット50の危険信号として急停止させる信号として使用している。
例えば、図2の取付基体60の反意匠面10B側には、箱型の内枠6が接着剤で接合して配設されている。この内枠6は、出力が外力に比例する特性のセンサSENを接合するもので、容積空間4から空気を導く案内路5aの流入口に容積空間4の圧力を加えている。このとき、容積空間4の圧力をセンサSENの案内路5aの流入口に導くものであるから、補助空間20は大気圧であることが望ましい。
センサSENの出力は、リード線Lを介して、必要に応じてコネクタ等を介してマイクロプロセッサCPUの内蔵するオペアンプOP等に導かれ、そのオペアンプOPの出力は“H(オン)”、“L(オフ)”に変換される。また、オン時間またはオフ時間の長短の条件によって信号検出出力ACの“H”、“L”の検出出力の判断を行う。
図7は本実施の形態における接触検出装置の人形ロボット50の斜視図である。発泡意匠体10を人形ロボット50の全体である取付基体60に接合手段2で取付け、所定の位置でリミッタ7としての円柱状部材72を配設したものである。
図7乃至図10の人形ロボット50は、内部に図示しない汎用のハードウェア及びソフトウェアを搭載している。発泡意匠体10の上面の周囲に接合手段2により取付基体60に接合可能な構造になっている。発泡意匠体10には一体にリミッタ7としての円柱状部材72が設けられている。リミッタ7は、図5に示すように、厚みMの厚み部分の意匠基部70の共通基部と厚みNのリミッタ(リミッタ部分N参照)7として直接機能する当接部分を有している。
リミッタ7としては、厚みMの厚み部分の意匠基部70の共通基部と、厚みNのリミッタ(図5のリミッタ部分N参照)7として取付基体60に当接する直接当接する部分を有している。勿論、リミッタ7としては、円筒状部材、円柱状部材、他に多角柱状部材、多角筒状部材、リブ、円形の切り欠き、多角形の切り欠き等とすることができる。
図7乃至図10の要部斜視図で人形ロボット50の胸部51及び肩部52の外観を示している。図8のコーナ(角)55は、二次元的または三次元的に空間を形成し、そこに、センサSENから離れた位置に配置したマイクロプロセッサCPUを取付けてもよい。また、必要に応じてそこに電池を配設してもよい。勿論、センサSENや電池は、意匠性を維持できれば、人形ロボット50の何れに配設してもよい。
図8は胸部51の外側、即ち、意匠面10A側から観た斜視図で、胸部51の内側から観た斜視図は、図9のようになる。
そして、本実施の形態の人形ロボット50は、取付基体60の内側に、図示しない連続気泡体の発泡合成樹脂材料板を入れて体積を確保し、取付基体60(人形ロボット50)を被覆する発泡意匠体10との間に容積空間4を形成し、更に、容積空間4を閉じる空気を通過させない、かつ、センサSENのみに圧力が加わるようにしている。結果的に、取付基体60(人形ロボット50)が金属でありセンサSENがそこに固定される。
本実施の形態では、図10のコーナ(角)55の押圧と、頚部56の押圧に対するセンサSENのセンサ出力を任意に設定できる。
図11は本実施の形態の接触検出装置で、蓋体を被覆する制御用の接触検出カバー58で、発泡意匠体10及びリミッタ7を構成する。中心部には、円柱形の円柱状部材72−0、その周囲に8個の円柱状部材72−1〜72−8が設けられている。また、その周囲にはリブ75−1〜75−8が形成されている。
本実施の形態の接触検出装置は、円柱形の円柱状部材72−0、その周囲の円柱状部材72−1〜72−8、その周囲のリブ75−0〜75−7の何れかが、押圧されれば、接触検出できる。ここではリミッタ7は、意匠基部70と円柱形の円柱状部材72−0〜72−8の直列構成によって形成されている。
図12は本実施の形態の接触検出装置で、操作杆用の接触検出カバー59である。この実施の形態では、金型から離型する際に容易に離型でき、しかも、操作杆に挿着自在としたものである。1対からなる接触検出カバー59をねじ止めする前に、両者間を位置決めする小径心出し用の固定化リブ75−0〜75−10と固定化リブ79−0〜79−10、及び接触検出として機能する大径心出し用の可撓化リブ76−0〜76−11、可撓化リブ77−0〜7−11、可撓化リブ78−0〜78−11は、2個で環状の操作杆用の接触検出カバー59を形成している。
可撓化リブ76−0〜76−11、可撓化リブ77−0〜77−11、可撓化リブ78−0〜78−11は、外圧として押圧力をその自由端に伝え、可撓化リブ76−0〜76−11、可撓化リブ77−0〜77−11、可撓化リブ78−0〜78−11が空気圧の変化を規制する。規制するまでの可撓化リブ76−0〜76−11、可撓化リブ77−0〜77−11、可撓化リブ78−0〜78−11の変化が物理的変化量としてセンサSENで検出される。したがって、把持する押圧力として検出できる。
図13及び図14は本実施の形態の接触検出装置で、図5の実施の形態における接触検出装置の反意匠面10B側から見た発泡意匠体10の斜視図である。発泡意匠体10を人形ロボット50の取付基体60に接合手段2で取付け、所定の位置でリミッタ7としての切り欠き90を配設したものである。
発泡意匠体10の上面の周囲に接合手段2により取付基体60に接合可能な構造になっている。
発泡意匠体10には一体にリミッタ7としての切り欠き90が設けられている。リミッタ7としては、発泡意匠体10の意匠面10A側に押圧力を加えると、切り欠き90で連通しているから、何れの位置を押圧しても、意匠面10Aにストレスを生じさせることなく、センサSENでセンサ出力が得られる。ここでは、一体に形成されたリミッタ7は、意匠基部70及び切り欠き90によって形成されている。
図14は本実施の形態の接触検出装置で、反意匠面10B側から見た発泡意匠体10の斜視図である。テーパになっている発泡意匠体10を人形ロボット50の取付基体60に接合手段2で取付け、所定の位置でリミッタ7としての切り欠き90を配設したものである。発泡意匠体10の上面の周囲に接合手段2により取付基体60に接合可能な構造になっている。
テーパになっている発泡意匠体10には一体にリミッタ7としての切り欠き90が設けられている。リミッタ7としては、テーパになっている発泡意匠体10の何れの意匠面10Aに押圧力を加えても、切り欠き90で連通しているから、何れの位置を押圧しても、意匠面10Aにストレスを生じさせることなく、センサSENでセンサ出力が得られる。
このリミッタ7も、意匠基部70及び切り欠き90によって形成されている。
図15は本実施の形態の接触検出装置で、(a)は1列の円筒状部材71を配設したもの、(b)は2列の円筒状部材71を配設したものを示す斜視図である。テープ基材100は両面テープまたは接着剤を片面に塗布したものである。円柱状部材72は下面のフランジ72aを接着している。
したがって、取付基体60にテープ基材100を接合し、そのテープ基材100にフランジ72aを配設したものを取付基体60に接合すれば、テープ基材100に配設した円筒状部材71の密度に応じた接触検出装置が構成される。
なお、テープ基材100を広くし、そこに円筒状部材71、円柱状部材72を配設し、必要な形状に裁断して使用できる。逆に、テープ基材100に円筒状部材71、円柱状部材72を所定の密度で分布させることができる。
ここで、実施の形態をまとめると、図16に示すようになる。
図16(a)は、取付基体60と発泡意匠体10を対向させ、発泡意匠体10の反意匠側の全体周囲の最外周の接着面1a及び接着面1eに接合手段2を形成することにより、許容間隙δ=0.5〜15mmを形成して発泡意匠体10の周囲を堤(許容間隙だけ高い)とし、容積空間4を形成している。本実施の形態のリミッタ7は同一発泡合成樹脂または同一発泡合成ゴム材料からなり、円柱状部材72及び意匠基部70で形成されている。
発泡意匠体10は、発泡合成樹脂材料としては、ポリウレタン(PUR)、ポリスチレン(PS)、ポリオレフィン(主に、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP))、また、フェノール樹脂(PF)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ユリア樹脂(UF)、シリコーン(SI)、ポリイミド(PI)、メラミン樹脂(MF)等の発泡化した樹脂である。また、取付基体60はソリッドタイプまたは発泡性の熱可塑性樹脂材料、アルミニウム、ステンレススチール、鉄、銅、黄銅等の金属板から構成されている。
図16(b)は、取付基体60と発泡意匠体10を対向させ、発泡意匠体10の周囲の最外周の接着面1a及び接着面1eに接合手段2を形成することにより、許容間隙δ=0.5〜15mmを形成して発泡意匠体10の周囲を堤(許容間隙だけ高い)とし、容積空間4を形成している。本実施の形態のリミッタ7は同一発泡合成樹脂または同一発泡合成ゴム材料からなる意匠基部70と、取付基体60側に形成した円柱状部材72で形成している。発泡意匠体10及び意匠基部70の材料は図16(a)と相違するものではない。この取付基体60にリミッタ7の円筒状部材71の上端を取付けても、許容間隙を形成してもよい。
図16(c)は、取付基体60と発泡意匠体10を対向させ、発泡意匠体10の周囲の最外周の接着面1a及び接着面1eに接合手段2を形成することにより、許容間隙δ=0.5〜15mmを形成して発泡意匠体10の周囲を堤(許容間隙だけ高い)とし、容積空間4を形成している。本実施の形態のリミッタ7は同一発泡合成樹脂または同一発泡合成ゴム材料からなる意匠基部70と、取付基体60側に形成した円筒状部材71で形成している。発泡意匠体10及び意匠基部70の材料は図16(b)と相違するものではない。図16(b)との相違点は、取付基体60が板材からなり、円柱状部材72に代えて円筒状部材71としたものである。この取付基体60にリミッタ7を取付けるものであり、許容間隙を形成しても、許容間隙を形成せず接合してもよい。
図16(d)は、取付基体60と発泡意匠体10を対向させ、発泡意匠体10の周囲の最外周の接着面1a及び接着面1eに接合手段2を形成することにより、許容間隙δ=0.5〜15mmを形成して発泡意匠体10の周囲を堤(許容間隙だけ高い)とし、容積空間4を形成している。本実施の形態のリミッタ7は発泡合成樹脂または発泡合成ゴム材料からなる意匠基部70と、取付基体60の間に配設されている。リミッタ7としてはソリッドタイプまたは発泡性の熱可塑性樹脂材料、アルミニウム、ステンレススチール、鉄、銅、黄銅等の金属板から構成される。発泡意匠体10及び取付基体60はシンプルな形状として構成されている。この取付基体60にリミッタ7を取付けるものであるから、発泡意匠体10側に許容間隙を形成しても、取付基体60に許容間隙を形成してもよい。
また、リミッタ7の両端に発泡意匠体10または取付基体60を接合しても良いし、片側のみ開放し、そこに許容間隙を設けてもよい。
図16(e)は、取付基体60と発泡意匠体10を対向させ、発泡意匠体10の全体周囲の最外周の接着面1a及び接着面1eに接合手段2を形成することにより、許容間隙δ=0.5〜15mmを形成して発泡意匠体10の周囲を堤(許容間隙だけ高い)とし、容積空間4を形成している。本実施の形態のリミッタ7は円筒状部材71で形成している。
図16(c)の実施の形態と相違するのは、発泡意匠体10の全体周囲の最外周の接着面1a及び接着面1eに接合手段2を形成し、許容間隙δ=0.5〜15mmをそれによって得ている。したがって、接合手段2の印刷塗布等が簡単にできる。
図16(f)は、取付基体60と発泡意匠体10を対向させ、発泡意匠体10の全体周囲の最外周の接着面1a及び接着面1eに接合手段2を形成し、そこにピース66を挟み、そして、そのピース66に接合手段2を塗布し、また、他には、リミッタ7としてはソリッドタイプまたは発泡性の熱可塑性樹脂材料、アルミニウム、ステンレススチール、鉄、銅、黄銅等の金属板から構成され部材を配置し、許容間隙δ=0.5〜15mmを形成して発泡意匠体10の周囲を堤(許容間隙だけ高い)とし、容積空間4を形成している。本実施の形態のリミッタ7は発泡合成樹脂または発泡合成ゴム材料からなる意匠基部70と、取付基体60の間に配設されている。
なお、図16(d)と相違するところは、ピース66を用いていることにある。したがって、取付基体60の下降を最小限とすることができる。
このように、リミッタ7は、発泡意匠体10の反意匠面側が外部からの押圧力による物理的変位を制限し、取付基体60及び/または発泡意匠体10に形成するもので、その両端を発泡意匠体10及び/または取付基体60に固着するするよりも、一端を自由端とするのが望ましい。
図6の実施の形態では、容積空間4を有していないが、容積空間4に代わって容積変位体8として変位させても、本実施の形態の接触検出装置を構成できる。理屈的には、容積変位体8は容積空間4の変化と同じであるから省略する。
取付基体60と発泡意匠体10と端部が取付基体60及び/または発泡意匠体10に一体化したリミッタ7とで形成された所定の容積空間4は、その空間が容積変位体8のように弾性体で形成されていてもよい。
上記実施の形態の接触検出装置は、特定形状に形成された取付基体60と、取付基体60に接合されて被覆し、発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定の形状に形成してなる発泡意匠体10と、発泡意匠体10の反意匠面10B側が外部からの押圧力による物理的変位を拘束する取付基体60及び/または発泡意匠体10に取付けられ、物理的変化を規制するリミッタ7と、取付基体60と発泡意匠体10と前記端部が取付基体60及び/または発泡意匠体10に一体化したリミッタ7とで形成された所定の容積空間4または容積空間4を変化させる部材としての弾性体の容積変位体8と、容積空間4または容積変位体8に加えられた外部からの押圧力を、容積空間4または容積変位体8で形成した物理的変化量として検出するセンサSENとを具備する。
ここで、リミッタ7とは、円筒状部材71または円柱状部材72のように、取付基体60及び/または発泡意匠体10に取付けたまたは形成したもので、多角柱状部材、多角筒状部材、リブの形状を持つものであればよい。また、図5に示すように、意匠基部70と分離していても、円筒状部材71または円柱状部材72、多角柱状部材、多角筒状部材、リブと一体に形成されたものでもよい。そして、発泡樹脂材料で形成しても良いし、ソリッドタイプの合成樹脂で形成してもよい。
したがって、特定形状に形成した発泡意匠体10の反意匠面10B側に発泡合成樹脂材料及び/または発泡ゴム材料と一体に形成したリミッタ7とで形成された所定の容積空間4または容積空間4を変化させる部材としての弾性体の容積変位体8は、特定形状に形成した発泡意匠体10が取付基体60に接合されて被覆され、センサSENの空気の入出力を除き封止状態のところに圧力を加えられるから、ロボット等の特定の外装として使用できる。そこで、発泡意匠体10の意匠面10A側に外部からの押圧力を加えると、例えば、逆U字形の意匠面10A側に押圧力を加えると、逆U字形の反意匠面10B側の取付け間隔によって、押圧する箇所を変化させると発泡意匠体10の彎曲が変化し、物理的変量も変化する。しかし、発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料と一体に形成したリミッタ7で発泡意匠体10の彎曲を均一化し、物理的変量も均一化できる。リミッタ7としては、円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブ、円形の切り欠きまたは多角形の切り欠きとすることも、均一厚さの可撓性テープに円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブを形成することもできる。また、リミッタ7は取付基体60及び/または発泡意匠体10に一体化または取付けられる。
このように、特定形状に形成された取付基体60と、取付基体60に接合されて被覆された発泡意匠体10と、発泡意匠体10と一体に形成されたリミッタ7とで形成された所定の容積空間4または容積空間4を変化させる部材としての弾性体の容積変位体8と、容積空間4に加えられた外部からの押圧力を、容積空間4で形成した物理的変化量として検出するセンサSENは、容積空間4または容積変位体8に外部圧力として加え、その物理的変化量を電気的信号として検出するとき、外部圧力の加えられる場所が変化しても、外部圧力が変化しないので、そのセンサSEN出力も大きく乱れることがない。故に、前記容積空間4または容積変位体8に加えられた押圧力を均一のセンサSEN出力として判断することができる。
特定の形状に形成された取付基体60に接合されて被覆された発泡意匠体10は、前記発泡意匠体10の一部に意匠面10Aを有している。しかし、発泡意匠体10の一部に外力が加わるのみであるから、意匠面10Aにストレス等が入ることがない。また、発泡意匠体10と取付基体60との間に拘束力を設定できるリミッタ7を配設するものであるから、発泡意匠体10の意匠面10Aの変化を調節により任意の弾性に設定できる。そして、発泡意匠体10の反意匠面10Bと許容間隙0〜5mmの間隔で変位するから、発泡意匠体10にストレスを残すことなく、意匠面10Aを乱すことなく、復帰することができる。
特に、本発明の実施の形態の接触検出装置は、必要に応じて金型で射出成型できるので、コスト低減が可能である。
また、本発明の実施の形態の接触検出装置は、必要に応じてリミッタ7の密度及び高さを変更することにより、物理的変化量との関係を任意に設定できる。したがって、センサSENの内蔵する物理的変化量を検出するセンサSENの出力値を任意に設定できる。
上記接触検出装置の取付基体60を支持する特定形状に形成してなるリミッタ7は、
円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状、リブとしたものである。
したがって、容積空間4または容積変位体8に外部圧力を加え、その物理的変量を電気的信号として検出するとき、外部圧力の加えられる場所の違いによってそのセンサ出力が大きく変化しない。円筒状部材71、円柱状部材72、多角柱状部材、多角筒状部材、リブは各々支柱として使用でき、所定の範囲で、発泡意匠体10の彎曲を抑えることができる。この円筒状部材71、円柱状部材72、多角柱状部材、多角筒状部材、リブは、平面に対して垂直に配設することで、外部圧力を分圧化し、容積空間4に加えられた押圧力を均一のセンサ出力として判断することができる。
また、取付基体60を支持する特定の形状に形成してなるリミッタ7は、円形の切り欠き90または多角形の切り欠きとしたものである。したがって、円形の切り欠きまたは三角形以上の多角形の切り欠きによって空気の流通路を形成し、三角形以上の多角形の切り欠きによって空気の流通路を形成するとともに、流体抵抗を任意に設定でき、特定の形状に形成した発泡意匠体の意匠面10Aを乱すことなく使用できる。
特に、特定の形状に形成してなるリミッタ7は、円形の切り欠きまたは多角形の切り欠きとしたものであるから、円形の切り欠きまたは多角形の切り欠きは取付基体側に空気流を作るから、空気の温度が急冷され、水滴等を発生することがない。
そして、取付基体60を支持する特定の形状に形成してなるリミッタ7は、均一厚さの可撓性テープに円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブを形成したものであるから、円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブを形成した均一厚さの可撓性テープを貼ることにより、連続的に弾性を変化させることができる。
特に、可撓性テープは取付基体の一部として機能させ、可撓性テープを前記取付基体に張り付けることにより、先に可撓性テープを取付基体に張り付け、後に発泡意匠体を組み付けることができる。
また、取付基体60を支持する特定の形状に形成してなるリミッタ7は、均一厚さの可撓性テープに円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブを形成したものであるから、円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブを形成した均一厚さの可撓性テープを貼ることにより、連続的に弾性を変化させることができる。
特に、可撓性テープは取付基体60の一部として機能させ、可撓性テープを前記取付基体に張り付けることにより、先に可撓性テープを前記取付基体に張り付け、後に発泡意匠体10を組み付けることができる。
本発明を実施する場合には、特定形状に形成された取付基体60と、取付基体60に接合されて被覆し、発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定の形状に形成してなる発泡意匠体10と、発泡意匠体10の意匠面10A側からの押圧力による物理的変位を拘束する取付基体60及び/または発泡意匠体10に取付けたリミッタ7と、取付基体60と発泡意匠体10と前記端部が取付基体60及び/または発泡意匠体10に一体化したリミッタ7とで形成された所定の容積空間4または容積変位体8と、容積空間4または容積変位体8に加えられた外部からの押圧力を、容積空間4で形成した物理的変化量として検出するセンサSENとを具備する。
取付基体60及び/または発泡意匠体10に取付けたリミッタ7は、取付基体60及び/または発泡意匠体10に取付けたもの或いは、取付基体60及び/または発泡意匠体10に一体に形成したものとすることができる。
また、リミッタ7は、取付基体60及び/または発泡意匠体10に対して円筒状部材71、円柱状部材72、多角柱状部材、多角筒状部材、リブを一対に形成したものでもよいし、または厚み部分の共通基部、即ち、意匠基部70の上及び/または下に形成してもよい。
2 接合手段
3 補助構成材
4 容積空間
5 案内路
6 内枠
7 リミッタ
8 容積変位体
10 発泡意匠体
10A 意匠面
10B 反意匠面
20 補助空間
50 人形ロボット
60 取付基体
70 意匠基部
71 円筒状部材
72 円柱状部材
SEN センサ

Claims (4)

  1. 特定形状に形成された取付基体と、
    前記取付基体に接合されて被覆し、発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定形状に形成してなる発泡意匠体と、
    前記発泡意匠体の反意匠面側が、外部からの押圧力による物理的変位を制限し、前記取付基体及び/または前記発泡意匠体に形成するリミッタと、
    前記取付基体と前記発泡意匠体と前記端部が取付基体及び/または前記発泡意匠体に一体化した前記リミッタとで形成された所定の容積空間と、
    前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を、前記容積空間で形成した物理的変化量として検出するセンサと
    を具備することを特徴とする接触検出装置。
  2. 前記リミッタは、円筒状部材、円柱状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブの1つを形成したことを特徴とする請求項1に記載の接触検出装置。
  3. 前記リミッタは、円形の切り欠きまたは多角形の切り欠きとしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の接触検出装置。
  4. 前記リミッタは、均一厚さの可撓性テープに円柱状部材、円筒状部材、多角柱状部材、多角筒状部材、リブの1つを形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の接触検出装置。
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