JP6325732B1 - 接触検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】容積空間の物理的変化量を検出するセンサが物理的変化量を検出すると共に、次回の物理的変化量の検出に向けてセンサ自体の正常・異常の判別を可能にする。【解決手段】特定の形状に形成された基材1を被覆する発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定の形状に形成してなる発泡体10と、対向する基材1と発泡体10に形成された所定の容積空間4と、容積空間4に加えられた外部からの押圧力を、容積空間4で形成した容積空間4の物理的変化量として検出するセンサSENとを具備し、更に、容積空間4に加えられた外部からの押圧力を、容積空間4の物理的変化量としてセンサSENで検出するセンサ動作出力回路と、センサ動作出力回路のセンサSENの動作検出直後から所定の時限内に、センサSEN自体の異常をセンサSENの検出信号から判別するセンサ異常判別回路を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、特定の形状に形成された基材と発泡合成樹脂で特定の形状を削りだした発泡体からなり、前記基材と前記発泡体との間の片側または両側に容積空間を形成し、その容積空間の物理量の変化をセンサによって検出する接触検出装置に関するもので、特に、発泡合成樹脂で特定の形状を成型したり、削り出したり、その容積空間の内側の面を漏れがないようにし、何れの位置に接触しても検出できる二次元、三次元の接触検出装置に関するものである。
従来の一般的な発泡合成樹脂成型体の成型方法及び発泡合成樹脂成型体としては、ポリスチレンを微細な泡で発泡させ硬化させた発泡ポリスチレンを使用し、その表面に塗料を塗布する方法がある。例えば、発泡ポリスチレンに木工ボンドを塗り、その木工ボンドが固まったとき、スプレーで塗装する方法がある。
また、水性ボンドに顔料を混ぜて、直接、発泡ポリスチレンに塗布する方法もある。そして、和紙を細かく粉砕し、粉体化したものに木工ボンドや和糊を混練して発泡ポリスチレンに貼り付け、それを水性塗料のネオカラーやポスターカラーで塗装する方法もある。更に、発泡ポリスチレンを基材にしてそれにFRP造形を行う方法もある。
これらはいずれも発泡合成樹脂成型体に塗布した塗装の厚みが厚くなり、形式的な見栄えが良くても、実用的な使用に耐えるものではなかった。
酷似する技術を検索すると、直接、発泡合成樹脂材を特定の形状に削りだす発泡合成樹脂の成型方法及びその成型体は存在していないが、発泡層付き内装品の技術を特許文献1で開示している。
即ち、特許文献1は発泡層付きの表皮材が、基材に分散形成された吸気路からの真空吸引により基材に吸着されて接着された発泡層付き内装品において、表皮材が熱可塑性であり、その表面形状が、表皮材を加温処理により軟化させ、その状態で基材に接着させる際に、表皮材用真空吸引型による真空吸引により賦形されている構成を有し、表皮材が表皮材用真空吸引型の型面に沿って賦形される技術である。これにより、表面品質が向上するだけでなく、意匠の制約が少なくなり、その自由度が拡大され、基材表面に対して非相似形状に形成することができる。
発泡層付きの表皮材が、基材に分散形成された吸気路からの真空吸引により基材に吸着されて接着された発泡層付き内装品とすることにより、発泡層と表皮材との接着力を強くする技術が開示されている。しかし、特許文献1には、厚手の発泡層についてどのように適応できるかを開示するものはない。原理的には、発泡合成樹脂材を特定の形状に削り出して発泡合成樹脂を成形することは困難と思われる。
また、特許文献2は、発泡合成樹脂材料よりなる芯材の一面に畳表が積層され、他面に機能化剤含有クッションシートが積層され、更に、前記クッションシートに滑り止め層が部分的に積層されることにより、薄くて軽量で、施工性に優れ、滑り難いという技術を開示している。
特開2005−125736号公報 特開2010−236220号公報 特開2014−156523号公報 特開2014−188391号公報 特願2016−180110号
しかし、従来の一般的な発泡合成樹脂成型体は、例えば、量産しない製品のカバー、特殊な椅子の肘掛け、特殊車両或いは改造車のダッシュボード等に使用すると、機械的強度が足りないとか、塗料が塵のように剥がれ落ちて周辺を汚したりして、廉価には実用的なものはできなかった。勿論、発泡ポリスチレンを基材にしてそれにFRP造形を行う技術は、機械的強度は上げることができるものの、弾性に欠き、また、高価であるという問題があった。
また、特許文献1及び特許文献2では、発泡合成樹脂成型体とクッションシートとの接着力を強くすることを開示している。ところが、形式的に試作品を形成する原材料として発泡性合成樹脂が使用されているものの、少量生産品にこの技術を使用するということは実現されていない。特に、例えば、発泡ポリスチレンのような発泡合成樹脂成型体は、脆く、表面を削って所定の形状に仕上げ、かつ、表面を見栄え良く平滑化することができなかった。
そして、発泡性合成樹脂にベントホールと呼ばれる穴が存在すると、当該ベントホールを穴埋めするには、残余の発泡性合成樹脂の厚みによって左右されるが熟練者でないと効率良く成型できない。また、ベントホールを穴埋めすると発泡合成樹脂成型体の重量バランスに微妙な違いが出て、使途によっては、その重量バランスの調整が必要な場合がでてくる。
更に、先行文献3及び先行文献4は、上記問題点を解消し、基材として発泡合成樹脂材料を用いて、特定の形状を削り出して弾性に富む成型体として、塗装面の厚みを厚くすることなく、見栄えの良い、廉価な発泡合成樹脂成型体を得ている。しかし、特許文献3及び特許文献4が接触センサを用いるとなると、表面に金属電極、導電性塗料等を塗布する必要性があり、相手が導電体のものに使用が限られていた。
また、市販の感圧スイッチを用いると、押圧力を受けている部位の感圧スイッチ自身は作動するが、他の感圧スイッチが配設されていない箇所の圧力検出ができなかった。また、感圧スイッチはその絶縁基板(シート)の変形が自在にならないので立体的に形成することができなかった。
しかし、一般に、センサは接触センサ、感圧スイッチ等の量産化されている普及型センサは廉価であるが、量産化されていないセンサは高価である。例えば、静電容量の変化または歪ゲージを使用した圧力センサ等は廉価に供給されている。
一方、電気回路はデジタル回路とアナログ回路が混在するところでは、デジタル回路のパルスがパルス雑音となってアナログ回路に入る可能性が高いことから、アナログ回路に入り難い信号の使用が望ましく、かつ、IC化される等の小型化されているものが望ましい。
そこで、本発明者らは特許文献5に掲載の接触検出装置を発明した。即ち、特定の形状に形成された基材と、前記基材を被覆する1枚の発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定の形状に形成してなる発泡体と、対向する前記基材と前記発泡体の片側に形成された所定の容積空間と、前記容積空間内に配設された連続気泡構造を有している空間維持材と、前記容積空間内及び前記空間維持材の圧縮された空気が、前記基材及び/または前記発泡体から外気に漏れ難くした前記容積空間を形成した補強層と、前記補強層で形成した前記容積空間及び前記空間維持材の物理的変化量として検出するセンサと、前記センサからのオン・オフ出力のオン時間またはオフ時間の長さをもって検出出力とし、前記特定の形状に形成された基材と、前記基材を被覆する1枚の発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料、または発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定の形状に形成してなる前記発泡体が形成するコーナに埋設してなる出力回路とを具備する装置を開発した。
これによって、広範な範囲に加えられた圧力を検出することができ、二次元的な平面的構成であっても、三次元的な立体的構成であっても施工でき、所定以上の外部からの圧力を検出できる接触検出装置となった。
しかし、前記容積空間の物理的変化量として検出する接触検出装置においては、フェイルセーフとして設計されるのが一般的であるが、物理的変化量として検出するセンサについての信頼性を高める回路が存在していなかった。
そこで、本発明は従来の問題点を解消すべく、容積空間の物理的変化量を検出するセンサが物理的変化量を検出するセンサ信号出力回路及び次回の物理的変化量の検出に向けてセンサ自体の正常・異常をセンサ異常判別回路で判別できる接触検出装置の提供を課題とするものである。
請求項1の発明の接触検出装置は、特定の形状に形成された基材を被覆する形状の発泡体と、対向する前記基材と前記発泡体に形成された所定の容積空間と、前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を、前記容積空間で形成した前記容積空間の物理的変化量として検出するセンサと、前記センサが検出したセンサ出力は、前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を前記容積空間の物理的変化量として検出し、複数の閾値と比較して、その信号検出出力として正常・異常の2値信号を得るセンサ信号出力回路と、前記センサ信号出力回路の前記センサ出力の異常状態から定常状態に戻る2値信号の変化直後から、所定の閾値以下で、所定の時限内に、前記センサ自体の正常・異常を判別するセンサ異常判別回路で処理している。
ここで、上記特定の形状に形成された基材は、例えば、1枚以上の熱可塑性樹脂材料、または2枚以上を積層接着した熱可塑性樹脂材料を特定の形状に形成したもの、1枚以上の熱可塑性樹脂材料は、ソリッドタイプの樹脂としても、発泡体としてもよく、容積空間の容積変化が出現する硬度を有するものであればよい。
上記発泡体として使用する発泡合成樹脂材料は、存在する内部気泡同士が繋がっていない独立気泡体、存在する内部気泡同士が繋がっている連続気泡体の何れであってもよい。何れにせよ、前記容積空間の空気が外気に漏れ難く形成したものであればよい。
また、上記発泡体は、前記基材を発泡合成樹脂材料の1枚または複数枚積層接着したもので被覆し、特定の形状に形成するものである。通常、前記発泡体は前記発泡体を外部から被う構成となる。基材は、例えば、ロボット等の自走する自動生産装置に被覆し、その基材に対して前記発泡体を設けフェイルセーフ対応とするものである。
そして、上記容積空間は、前記基材及び前記発泡体との間の片側または両側に補強層を形成してもよい。この補強層は、前記基材及び/または前記発泡体から空気が外気に漏れ難くするものである。そのためには、補強層によって空気が通り抜け難くされている。射出成型金型で形成する金型によって冷やされるスキン層または別の材料で形成した空気の漏れを少なくするフィルムもこの補強層の1つである。
前記容積空間内の空気が外部からの圧力(外圧)により圧縮されたとき、その圧縮空気の一部が、前記容積空間から漏れ出さないように補強層を設けるのが望ましい。この補強層としては、目止め剤、穴埋め剤、下塗り剤、上塗り剤、仕上げ剤のうちの幾つかを選択できる。また、前記発泡体を形成する金型で形成したスキン層を、前記基材を被覆する1枚の発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料、または複数枚を積層接着した特定の形状に形成してなる発泡体とすることもできる。
また、前述した補強層の形成は、二次元的な表面的なものでも、三次元的(立体的)な処理でもよい。特に、三次元的な補強層は、前記補強層のみの強度というよりも、前記容積空間の強度及び緻密化が可能になる。前記補強は合成樹脂シートとすることもできる。
ここで、空気が漏れ難く形成した容積空間とは、空気が全く漏れない状態を意味するのではなく、空気が漏れても、それが前記センサの特性を変化する程度には至らないことを意味する。この補強層は、全く空気のリークがないものに限定されるものではなく、多少のリークが生じるものでよい。また、完全にリークのないものを製造し、そこに特定径のリーク路を形成してもよい。
特に本発明においては、容積空間に加えられた外部からの押圧力及びその回復の特性が必要である。
更に、上記空気が外気に漏れ難く形成した容積空間の物理的変化量として検出するセンサとしては、接触圧、気圧、圧力等の変化を歪量または静電容量の変化等として物理的の変量を空気圧、空気の流れ、空気の流速、空気量の変化等として検出する物理的変化量を計測するものである。また、このセンサには、「MEMSフローセンサ」、「MEMS風量センサ」、「流速センサ」と呼ばれている空気の流れを生じさせる市販のマイクロフローセンサ(D6F−V03A1;オムロン製)を使用することもできる。原理的には、本発明を実施する場合には、「MEMSフローセンサ」、「MEMS風量センサ」、「流速センサ」等と呼ばれている市販のセンサであれば使用可能であるが、本発明者らは、小型化が必要であったことから、D6F−V03A1(オムロン製)を使用した。また、市販のフローセンサとして、オムロン製品の他に(株)キーエンス、愛知時計電機(株)、(株)山武、ASK(株)の製品も実施したが、原理的には、何れでも実施できることが確認された。
加えて、上記センサ信号出力回路は、前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を、前記容積空間の物理的変化量として空気圧、空気の流れ、空気の流速、空気量の変化等として検出するセンサを含む回路で、具体的には、前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を前記容積空間の物理的変化量として検出し、複数の閾値と比較して、その信号検出出力として正常・異常の2値信号を得る回路である。
また、上記センサ異常判別回路は、異常状態から定常状態に戻る2値信号の変化直後から、所定の閾値以下で、所定の時限内の特性によって判断している。この異常状態から定常状態に戻る2値信号の変化直後から所定の閾値以下で、所定の時限内の特性には、前記センサの過度現象が生じている回復特性で、2次関数の曲線の判断、設計時間よりも長い時間で定常の監視状態に入り、例えば、サンプリングによって2次関数曲線であることを確認する方法でもよい。
即ち、上記センサ異常判別回路は、前記センサ信号出力回路の前記センサ出力の異常状態から定常状態に戻る2値信号の変化直後から、所定の閾値以下の時限内で、2次関数曲線の検出で、または、所定の閾値に対する経過時間等で前記センサ自体の正常・異常を判別する回路が搭載されている。
例えば、上記センサ出力はマイクロプロセッサに付設されたA-D変換回路に入力されて信号処理され、その出力はデジタル処理されて、マイクロプロセッサから出力される。
即ち、容積空間の物理的変化として検出するセンサは、外部からの押圧力が第1閾値TH1以上となり、その状態がX1時間継続することにより前記センサ出力とし、また、第1閾値TH1未満となり、その状態がY1時間継続することにより前記センサ出力の終了とし、そして、外部からの押圧力が前記第1閾値TH1よりも大きい第2閾値TH2(TH1<TH2)以上となり、その状態がX2時間継続することにより前記センサ出力とし、また、第2閾値TH2未満となり、その状態がY2時間継続することにより前記センサ出力の検出とする。更に、前記センサ出力の検出の後、Z1時間継続した後に前記センサ出力の特性をセンサ異常判別回路の入力として確認し、特性の後に前記センサが前記容積空間に加えられた外部からの押圧力の入力を検出するものである。
ここで、実施物では、第1閾値TH1=1[V]、第2閾値TH2=2.5[V]、アース電位閾値TH0=0[V]は、任意の正電圧、負電圧に設定してもよい。また、監視する時限X1、時限Y1、時限Z1、監視する時限X2、時限Y2、時限Z2の時限も、1または複数が「0」が設定される「0」以上の値が使用される。即ち、センサが検出したセンサ出力は、前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を前記容積空間の物理的変化量として検出し、複数の閾値と比較して、その信号検出出力として正常・異常の2値信号を得るセンサ信号出力回路と、前記センサ信号出力回路の前記センサ出力の異常状態から定常状態に戻る2値信号の変化直後から、所定の閾値以下で、所定の時限内に、前記センサ自体の正常・異常を判別するセンサ異常判別回路が搭載されている。
上記センサ異常判別回路は、前記センサ信号出力回路が前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を検出する定常状態に戻るとき、前記センサの検出信号をアース電位として定常状態に戻るまでの二次関数特性を基に、前記センサ自体の正常・異常を判別するものである。結果的に、二次関数特性を経てセンサ信号出力回路の動作に入ることができれば正常とする判断である。
請求項1の発明の接触検出装置は、対向する特定の形状に形成された基材と、特定の形状に形成された基材を被覆する特定の容積空間と、前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を、前記容積空間で形成した物理的変化量として検出するセンサとを具備し、センサ信号出力回路は前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を、前記容積空間の物理的変化量として前記センサで検出する。また、センサ異常判別回路は、前記センサ信号出力回路のアース電位の検出時点から所定の時限内に、前記センサ自体の正常・異常を前記センサ出力で判別するものである。なお、本実施の形態では、アース電位を閾値として使用しているが、他の閾値を使用してもよい。
したがって、特定の形状に形成された基材を被覆する積層接着した発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定の形状に形成してなる発泡体の片側に形成された所定の容積空間と、前記容積空間内に圧縮された空気が、前記基材及び/または前記発泡体から外気に漏れ難くした前記容積空間に形成し、前記基材と前記発泡体の外部からの押圧力を、前記容積空間の物理的変化量としてセンサで検出し、前記センサ出力の時限をもって検出出力とするものである。
漏れ難くした容積空間内の、例えば、圧縮された空気は、前記基材と前記発泡体の片側または両側に加えられた押圧力によってセンサで物理的変化を得る。物理的変化量として、空気圧、空気の流れ、空気の流速、空気量の変化等として検出する。
このように、前記基材及び/または前記発泡体から物理的変化量として、漏れ難くした容積空間内の物理的変量を検出するものであるから、広範な範囲に加えられた圧力を検出することができ、二次元的な平面的構成であっても、三次元的な立体的構成であっても施工でき、所定以上の外部からの圧力を検出できる。
また、前記容積空間の物理的変化として検出するセンサは、前記センサ信号出力回路の前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を、前記容積空間の物理的変化量として前記センサで検出し、通常の前記容積空間に加えられた接触圧等として検出する。しかし、センサ異常判別回路は、前記センサ信号出力回路の前記センサ出力の検出直後から所定の時限内に、前記センサ自体の正常・異常を前記センサ出力で判別するから、前記センサ信号出力回路の動作の終了時点でセンサ異常判別回路がセンサに異常がないことを明らかに保証する。
特に、前記容積空間の物理的変化量を検出するセンサ出力は、時間の経過に伴って徐々に加わる外力、即ち、なだらかに立ち上がったり、立ち下がったりする外力と、短時間に急激に加わる外力とを区別して監視し、短時間に接触を判別することができる。
即ち、本願発明の容積空間の物理的変化量を検出するセンサが物理的変化量を検出するセンサ信号出力回路及び次回の物理的変化量の検出に向けてセンサ自体の正常・異常をセンサ異常判別回路で判別できる接触検出装置として提供することができ、殊に、次回、初回の起動時に対して、何時発生するか分からない接触直前のタイミングに風量センサ異常が発生していないかを判別できる。
前記センサ異常判別回路は、前記センサ信号出力回路が前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を検出する定常状態に戻るとき、前記センサの検出信号をアース電位として定常状態に戻るまでのセンサの出力特性を基に、前記センサ自体の正常・異常を判別するものである。
したがって、前記センサ信号出力回路が動作する毎に、センサの正常・異常が確認され、特に、次の動作の前に、前記センサ異常判別回路が動作しなければ、次回、安全に動作することを意味する。
特に、前記センサ信号出力回路が前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を検出する定常状態に戻るとき、前記センサの検出信号をアース電位として定常状態に戻るまでの二次関数特性を基に、前記センサ自体の正常・異常を判別するものである。結果的に、二次関数特性を経てセンサ信号出力回路の動作に入ることができれば正常である。
図1は本発明の実施の形態における接触検出装置の特定の形状に形成した基材の例示の斜視図である。 図2は本発明の実施の形態における接触検出装置の発泡体を積層接着した状態の説明図である。 図3は本発明の実施の形態における接触検出装置の基材と発泡体を装着した状態の断面の説明図である。 図4は本発明の実施の形態における接触検出装置の構造を説明する断面説明図である。 図5は本発明の実施の形態における接触検出装置で使用する空間維持材の他の事例の説明図である 図6は本発明の実施の形態における接触検出装置を取付ける人形ロボットの全体斜視図である。 図7は本発明の実施の形態における接触検出装置を取付ける人形ロボットの胸部の全体斜視図である。 図8は本発明の実施の形態における接触検出装置を人形ロボットの胸部の内側に配設した要部斜視図である。 図9は本発明の実施の形態における接触検出装置を人形ロボットの胸部の外側を押圧した場合の要部斜視図である。 図10は本発明の実施の形態における接触検出装置で使用するセンサ信号出力回路及びセンサ異常判別回路の全体回路図である。 図11は本発明の実施の形態における接触検出装置で使用する順次接触状態が増加するタイミングチャートである。 図12は本発明の実施の形態における接触検出装置で使用する外力付加があった場合のタイミングチャートである。 図13は本発明の実施の形態における接触検出装置で使用する一般的な接触状態のタイミングチャートである。 図14は本発明の実施の形態における接触検出装置の制御のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態において、図示の同一記号及び同一符号は、同一または相当する機能部分であるから、ここではその重複する説明を省略する。
[実施の形態]
図1乃至図9において、本発明の実施の形態の接触検出装置で使用する基材1は、人形(ひとがた)ロボット50に使用されているプロテクタである。この基材1は、例えば、ソリッドタイプまたは発泡性の熱可塑性樹脂材料から構成されている。この基材1の切削加工前は、接着のために確保しているフランジ部2のサイズで蒲鉾型に形成されている。即ち、基材1の外表面1Aは対向する発泡体10からすれば、片側のみに切削加工が行われた容積空間4を形成している。勿論、容積空間4の切削加工は、基材1または発泡体10側の一方のみ、或いは基材1及び発泡体10の両方とすることができる。
なお、基材1の外表面1Aのフランジ部2と発泡体10の内表面10Bとの間は、接着剤または両面テープで接合している。または、基材1の開口及び発泡体10の開口の接合に従って接合してもよい。
本実施の形態では、基材1を特定の形状に形成した合成樹脂材料としているが、本発明を実施する場合には、アルミニウム板、ステンレス板、鉄板、銅板等として、ソリッドタイプの合成樹脂、発泡合成樹脂材料として形成することもできる。外表面1Aは対向する発泡体10からみれば、片側のみに切削加工が行われた容積空間4を形成しているが、本発明を実施する場合は、発泡体10側を切削してもよいし、基材1と発泡体10の両側を切削してもよい。何れにせよ、容積空間4は対向する基材1と発泡体10の片側または両側に容積空間4が形成されればよい。容積空間4の厚みは、通常、3〜15mm程度である。
基材1と発泡体10との間に形成された容積空間4は、容積空間4自体が閉じられた空間となっている。したがって、外部から発泡体10に圧力を加えると、その加えた圧力に応じて窪みが生じ、容積空間4の体積変化が生じ、圧力変化が生じる。容積空間4の体積変化は空気圧となってセンサSENに入るから、センサSENは発泡体10に加えた圧力の検出となる。
なお、センサSENとして、市販のマイクロフローセンサ(D6F−V03A1;オムロン製)を使用する場合には、センサSENに風の流れを形成する必要がある。したがって、容積空間4の体積変化が生じるように、補助空間20から外部に空気の流れを発生させる。また、基材1と発泡体10との間に形成された容積空間4に付与する外力を解放すると、容積空間4の復元力で、センサSENには逆方向の空気の流れとなる。容積空間4に付与する外力はセンサSENで付与するものではないが、爾後、センサSENのみの説明とする場合もある。
本実施の形態の接触検出装置で使用する発泡体10は、1枚以上の熱可塑性樹脂材料、または2枚以上を接着剤15で積層接着した熱可塑性樹脂材料としての発泡合成樹脂材料11,12,13を特定の形状に形成したものである。1枚以上の発泡合成樹脂材料11,12,13は、発泡体10で容積空間4の容積変化が出現する硬度を有するものであり、特に、発泡体10は、存在する内部気泡同士が繋がっていない独立気泡体、存在する内部気泡同士が繋がっている連続気泡体の何れであってもよい。しかし、空気の漏れを少なくするには、極めて柔らかく、復元性がある独立気泡体が好ましく、これら発泡体10の発泡倍率は10〜50倍程度である。スポンジ硬度は10〜50(JIS−k−6253)の範囲内が好ましく、通常、スポンジ硬度は15〜45がより好適であり、構造によっては多少変化する。
発明者らは、図2に示すように、市販されている3枚の特定の縦・横・高さ(1200×900×60mm)の規格化されたポリエチレンからなる発泡合成樹脂材料11,12,13を使用した。ポリエチレンからなる発泡合成樹脂材料11,12,13は、各規格化サイズが単体で発泡成形されており、表面の発泡密度が高いスキン層となっている。そのベントホールZはφ2〜10mm程度の材料である。本実施例で50mmよりも厚い製品を得るには、規格化された発泡合成樹脂材料11,12,13の表面がスキン層となっているから、その両面の接着面にゴム系の接着剤を塗布して積層接着した。なお、接着剤15はゴム系の接着剤である。
ゴム系の接着剤15としては、ゴム糊(ノントルエン缶入り(丸末油業))またはゴム糊であるボンド(GSEN0X7(コニシ株))を接着する両面に薄く塗り、そして乾燥させ、接着面を対向させて圧縮し接着した。ゴム系の接着剤15はボンド(GSEN0X7(コニシ株))であり、シクロヘキサン、n−ヘプタン、アセトンが主成分である。
ここで、接着剤15の厚みは、その存在が視認できない程度に可能な限り薄くし、接着機能のみが維持できればよい。ここで使用するゴム糊は、基材としての発泡合成樹脂材料11,12,13と同じポリエチレン等の合成樹脂からなる接着剤15も使用できる。
次に、本発明の実施の形態における発泡体10について詳述する。
本発明を実施する場合の基材1は、人形ロボット等のロボットの被覆、各種機器のハウジングの被覆は、アルミニウム板、ステンレス板、鉄板、銅板等で形成されるのが一般的である。合成樹脂の場合には発泡合成樹脂も使用されているものの、主に、射出成型等で形成されている。この射出成型で形成した基材1の殆どは、1ブロックの熱可塑性樹脂材料から構成したものであるが、本実施の形態の接触検出装置では、射出成型等で形成された1ブロックの基材1の事例で説明する。
勿論、1枚以上の熱可塑性樹脂材料または2枚以上を積層接着した発泡合成樹脂材料11,12,13を特定の形状に形成した基材1も、1個のソリッドタイプの合成樹脂材料または複数枚のソリッドタイプの合成樹脂板を特定の形状に形成してなる基材1も、基本的構成は射出成型等で形成されたものと相違するものではない。
本実施の形態で使用する発泡合成樹脂材料としては、ポリウレタン(PUR)、ポリスチレン(PS)、ポリオレフィン(主に、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP))、また、フェノール樹脂(PF)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ユリア樹脂(UF)、シリコーン(SI)、ポリイミド(PI)、メラミン樹脂(MF)等の発泡化した樹脂が使用でき、内部気泡同士が繋がっている連続気泡体または内部気泡同士が繋がっていない独立気泡体の利用が可能である。しかし、発泡体10及び基材1から空気が外気に漏れ難い容積空間4を形成するには、内部気泡同士が繋がっていない独立気泡体の使用が好ましい。
本実施の形態では、基材1は発泡体10と同一材料で、また、それらの対する箱型の内枠6として同一処理したものである。基材1の周囲は切削して、外表面1Aを形成している。発泡体10の外表面10Aと内表面10Bには、後述する箱型の内枠6が立体的構成として形成されている。また、基材1の外表面1Aと内表面1Bにも、後述する箱型の内枠6が立体的に構成されている。勿論、発泡体10の外表面10Aと内表面10Bには、基材1の外表面1Aと内表面1Bにも、後述する箱型の内枠6は二次元的構成として形成してもよい。
箱型の内枠6は、射出成形で形成した箱であり、安定した据え付け位置によりセンサSENの流入口に空気圧を導くもので、容積空間4の容積変化、圧力変化がセンサSENに正確に伝わるようにしている。内枠6が四角枠の箱状になっているのは、水平方向及び垂直方向に内枠6が移動しないようにし、外力変化を得やすくしている。内枠6の開口側には発泡合成樹脂材料の連続気泡体からなる平板封止板(スポンジ)8が配設されている。内枠6と平板封止板8で形成された空間は補助空間20となっている。この補助空間20は、一時的に容積空間4の容積変化、圧力変化を吸収させてもよいし、全く独立の空間としてもよい。通常、容積空間4の圧力は変化するが補助空間20は大気圧となるように空気流が形成される。
したがって、補助空間20は容積空間4に汚れた空気を導入しないので、センサSENを汚すことがない。なお、四角の箱状になっている内枠6は、金属板または金属を金型加工することができる。
即ち、補助空間20は発泡合成樹脂材料の連続気泡体からなる平板封止板8で形成されているから、容積空間4から押圧された空気は案内路5を介してセンサSENの流入口に流れる。このとき、補助空間20の略空気圧は大気圧を維持する。しかし、このとき、補助空間20は大気圧と外部圧力の歪を受けているから、原理的には、外気よりも高くなっているので、連続気泡体からなる平板封止板8を通して、センサSENの流入口の空気を漏らすことができる。また、容積空間4の押圧力を解除すると容積空間4は不足空気量を案内路5及びセンサSENを介して外気を導入する。このとき、平板封止板8の全面がフィルタになるから、部分的に外部から塵埃を導入したり、目詰まりしたりすることが極端に少なくなる。
なお、念のため記載するが、平板封止板8から形成された補助空間20は、発泡合成樹脂材料の連続気泡体からなり、大気圧に等しくなるように形成されている。ここでは、センサSENは圧力センサであっても、空気の流れを検出する市販のマイクロフローセンサ(D6F−V03A1;オムロン製)でも使用方法は同じである。このときには、容積空間4から補助空間20に空気が流れるように構成する必要がある。
ここで使用したセンサSENは、図示しない補強層によって空気が外気に漏れ難く形成した容積空間4の圧力を検出している。このセンサSENは、市販の歪ケージを内蔵するセンサ、ダイヤフラムを介して検出するセンサ、ピエゾ効果素子を使用したセンサ、静電容量型のセンサであれば使用可能である。
本実施の形態で使用したセンサSENは、SMC小形空気圧用圧力センサPSE540Aを使用した。入力の圧力と出力電圧Vとの関係は略比例関係で感度の良いものである。
センサSENの出力は電源線2本、出力信号線OUT1本の計3本からなり、本実施の形態では、人形ロボット50の危険信号として急停止させる信号として使用している。
次に、発泡体10に配設が望ましい補強層について説明する。
発泡体10は、発泡させた熱可塑性樹脂であり、主な合成樹脂原料は、ポリウレタン(PUR)、ポリスチレン(PS)、ポリオレフィン(主に、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP))であり、他にも、フェノール樹脂(PF)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ユリア樹脂(UF)、シリコーン(SI)、ポリイミド(PI)、メラミン樹脂(MF)等も発泡化して用いることができる。しかし、発泡体10の切削面を加熱することにより硬化させることを前提とすると、80〜200℃の範囲内の温度で変形する合成樹脂材料の使用が望ましい。また、本発明を実施する場合には、発泡率を問うものではないが、使途によっては弾性を維持するものの、硬く仕上げるために発泡率の制限を受けるものもある。
基材1の内表面1Bには、箱型の内枠6が接着剤で接合して配設されている。この内枠6は、出力が外力に比例する特性のセンサSENを接合するもので、容積空間4から空気を導く案内路5の流入口に容積空間4の圧力を加えている。このとき、容積空間4の圧力をセンサSENの案内路5の流入口に導くものであるから、補助空間20は大気圧であることが望ましい。
センサSENの出力は、リード線Lを介して、必要に応じてコネクタ等を介してマイクロプロセッサ30の内蔵するオペアンプOP等に導かれ、そのオペアンプOPの出力は“H(オン)”、“L(オフ)”に変換される。また、オン時間またはオフ時間の長短の条件によって信号検出出力ACの“H”、“L”の検出出力の判断を行う。
本実施の形態では、マイクロプロセッサ30の出力は通常を“H”、パルス発生を“L”として、マイナスのパルス発生を説明するが、本発明を実施する場合には、NOT回路、NAND回路の構成を加えれば、結果は同一となるので、“H”から“L”に信号変換する事例として説明する。
図6乃至図9において、本発明の実施の形態における接触検出装置を取付けた人形ロボット50は、内部に汎用のハードウェア及びソフトウェアを搭載している。また、図7の要部斜視図で人形ロボット50の胸部51及び肩部52の外観を示している。図8のコーナ(角)55は、二次元的または三次元的に空間を形成し、そこに、センサSENから離れた位置に配置したマイクロプロセッサ30を取付けてもよい。また、必要に応じてそこに電池を配設してもよい。平板封止板8(図示しない)の上に可撓性のフィルム56を接合させたもので、基材1(人形ロボット50)とそれを被覆する発泡体10を構成している。
本実施の形態の人形ロボット50は、胸部51の内側に、図示しない連続気泡体の発泡合成樹脂材料板4A,4B,4Cを入れて体積を確保し、基材1(人形ロボット50)を被覆する発泡体10との間に容積空間4を形成し、更に、容積空間4を閉じる空気を通過させない、かつ、センサSENのみに圧力が加わるようにしている。結果的に、基材1(人形ロボット50)が金属であるから、センサSENが固定される。
なお、リード線止め57は、リード線Lの配線用である。
ここで、図9のように、人形ロボット50の胸部51外側のコーナを押圧すると、コーナのみが指と接触しており、そこが窪むように見受けられるが、この窪みによる歪が、容積空間4を形成した機械的強度の弱い部分に集中し、容積空間4が体積変化を生じ、それをセンサSENで検出することができる。
結果的には、人形ロボット50の胸部51に付与する外力が検出できる。本実施の形態の人形ロボット50には、肩部52の接触を検出していないが、図8に示すように、全体に設けなくても、一部にストレス(歪)が入ると、動作することが判明した。
したがって、基材1及び発泡体10との間の片側または両側に、基材1及び発泡体10から空気が外気に漏れ難い容積空間4を形成し、センサSENの出力によって容積空間4にどれだけの外力が加わったかを判断することにより、基材1及び発泡体10の何れかに押圧力が加わり、容積空間4の体積が変化した要因の存在を把握し、基材1及び発泡体10との間の片側または両側に人体等が接触したことを判断するものである。
特定の形状に形成された基材1は、1枚の発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料、または複数枚を積層接着した発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料としたものである。または、本実施の形態のように、人形ロボット50の一部とすることができる。
したがって、基材1と発泡体10が同じ特性の材料とすることができるので、対向する基材1と発泡体10が同一材料となり軽量化及び加工が容易となる。また、伸縮が自在でない、即ち、伸縮しないシートを使用することもでき、これによって、基材1の用途を広げることができる。
また、容積空間4には、その内面に通気性のある発泡合成樹脂材料板で格子状、4角形状、鮫小紋、円形の水玉、市松を打ち抜き形成し、または交互に打ち抜いて形成した弾性体を収容したものである。
したがって、容積空間4は、内面に弾性及び通気性のある発泡合成樹脂材料板で格子状、4角形状、鮫小紋、円形の水玉状、市松状の何れかを打ち抜き形成し、または交互に打ち抜いて形成したものであるから、容積空間4に何も入らない空間ではなく、自己保持する弾性力等を保持させることができ、容積空間4の容積変化を得ればよいことから、複雑な三次元空間であっても、二次元空間と同様の検出が可能となる。
そして、センサSENは、流入口に空気の圧力を導入するものである。したがって、流入口に空気を通し、その圧力の大きさをセンサSENで検出し、その出力を増幅し、そのアナログ入力の大きさによって、閾値よりも大きいときに“H”、それ以下の入力のときに“L”出力とする。フォトトランジスタがオンするとき、アース電位閾値である第3閾値TH3=TH0=0[V]のアース電位となり、人形ロボット50の制御が停止する。したがって、センサSENの配線が予測しないロボット制御でショートし、またはアース電位閾値である第3閾値TH3=TH0=0[V]のアース電位に低下することがない。
例えば、マイクロプロセッサ30には、付設されたA-D変換回路等のアナログ入力を有していて、その出力はデジタル処理された出力となる機能を有している。即ち、容積空間の物理的変化量として検出するセンサSENは、外部からの押圧力が緩やか(例えば、5mm/s)に押圧力を増加する場合には、図11及び図12に示すように、センサ出力ESが徐々に上昇する。このとき、センサ出力ESの検出出力時間が検出すべき継続時限X1に到達したとき、信号検出出力ACの信号が出力される。
また、外部からの押圧力が緩やかな押圧力の増加を得て、それがタイミングt1で第1閾値TH1を超えると、容積空間4の物理的変化量として検出したセンサ出力ESは、外部からの押圧力が緩やかな押圧力の増加を得て、それが第1閾値TH1を超えると、その時から監視する時限X1の時限だけ計測を開始し、時限X1の時限になったとき、信号検出出力ACが“H”から“L”になる。
容積空間4の物理的変化量が移動限界になり、容積空間4の物理的変化量の検出がなくなると、センサ出力ESの値が低下し、タイミングt3で第1閾値TH1未満に低下すると、タイミングt4で時限Y1の時限を計測し、その間にセンサ出力ESがアース電位、即ち、アース電位閾値TH0になるか否かを判断する。センサ出力ESがアース電位閾値TH0になったとき、センサ出力ESが時限Z1以上継続された後、センサ出力ESがアース電位閾値TH0から信号検出出力ACの“L”に落ち着く。
前記センサ出力ESの検出信号をアース電位閾値TH0として定常状態に戻るまでの二次関数特性に従った変化の検出となる。この前記センサ出力ESの検出信号をアース電位閾値TH0として定常状態に戻るときには、センサ出力ESの検出直後から所定の時限Z1以上継続された時限内に、センサ自体の正常・異常をセンサ出力ESが検出信号で判別する。
例えば、センサ出力ESが容積空間4の物理的変化量が正圧であったとき、その正圧の解除でセンサ出力ESは負圧で押圧されたことになる。
定常状態に戻るときのセンサ出力ESは、容積空間4に加えられた外部からの押圧力を、容積空間4で形成した物理的変化量として検出した後、その戻りは、対向する基材1と発泡体10に形成された所定の容積空間4で外気を導入するものであり、その特性は通常、立ち上がりが急峻な二次曲線の変化となる。したがって、センサ出力ESが0.5Vに戻る時間を計算しておけば、それに要する時間との比較により、二次曲線を描く変化であるか否かを判別できる。勿論、センサ出力ESが0.5Vに戻る時間が長いと二次曲線の変化である確率が高い。センサ出力ESの回復時間が0.5Vに戻るまでの時間は、二次曲線を描く場合の方が長くなる。したがって、実験でその時限を割り出すことにより、センサ出力ESの回復時間から正常・異常を判断してもよい。
そして、センサ出力ESの回復時間が略決定されるから、時間のみを判断基準とする時限Z1の設定を前提としてもよい。
また、0〜0.5Vと変化するセンサ出力ESを、5〜100回サンプリングし、サンプリングした電圧の差が大きい場合には、二次曲線の変化である確率が高い。この比較の場合には信頼性の高い結果が得られる。勿論、複数回サンプリングして、そのサンプリングした電圧からセンサ出力ESの回復の正常・異常を判断してもよい。
即ち、信号検出出力ACとして容積空間の物理的変化量を検出するセンサSENが、物理的変化量を検出するのみならず、自己の性能も確認し、フェイルセーフの接触検出を可能としている。
容積空間4の物理的変化量として検出するセンサSENは、外部からの押圧力が急激(例えば、250mm/s)に増加する場合には、図13に示すように、センサ出力ESが急激に上昇する。このとき、タイミングt1でセンサ出力ESが第2閾値TH2を超え、監視する時限X2に到達したタイミングt2のとき、信号検出出力ACが“H”から“L”に変化する。即ち、容積空間4の物理的変化量として検出したセンサ出力ESは、外部からの押圧力が急激に大きな押圧力となり、それが第2閾値TH2を超え(タイミングt1)と、その時から時限X2を計測開始し、タイミングt1で時限X2の時限になったとき、信号検出出力ACが“H”から“L”となる。
また、容積空間4の物理的変化量が移動できる限界になり、容積空間4の物理的変化量の検出がなくなると、センサ出力ESが低下し、タイミングt3で第2閾値TH2未満になると、時限Y2を計測開始し、その間にセンサ出力ESがアース電位閾値TH0になるか否かを判断し、タイミングt4でセンサ出力ESがアース電位閾値TH0になったとき、センサ出力ESが時限Z2以上継続された後、センサ出力ESがアース電位閾値TH0から、信号検出出力ACは本来の電圧の“L”に落ち着く。前記センサ出力ESの検出信号をアース電位閾値TH0として定常状態に戻るまでの二次関数特性に従った変化となる。
この前記センサ出力ESの検出信号をアース電位閾値TH0から定常状態の電圧に戻るときには、センサ出力ESのアース電位閾値TH0の検出直後から所定の時限Z2以上継続された時限内に、センサSEN自体の正常・異常を自己の検出出力のセンサ出力ESで検出して判別するものである。
例えば、センサ出力ESが容積空間4の物理的変化量が正圧であったとき、その正圧の解除でセンサ出力ESは負圧で押圧されたことになる。
定常状態に戻るときのセンサ出力ESは、容積空間4に加えられた外部からの押圧力を、容積空間4の物理的変化量として検出した後、その戻りは、対向する基材1と発泡体10に形成された所定の容積空間4で外気を導入するものであり、通常、二次曲線の変化となる。したがって、センサ出力ESが0.5Vに戻る時間を計算で出した値とそれに要する時間との比較により、または、二次曲線を描く変化であるか否かを判別し、センサ出力ESが0.5Vに戻る時間が長いと二次曲線の変化である確率が高いとして正常・異常の判別を行うこともできる。また、0〜0.5Vと変化するセンサ出力ESを複数回サンプリングし、そのサンプリングしたピーク電圧によって判断した場合には、二次曲線の変化である確率は高くなる。更に、“H”から“L”、“L”から“H”に信号変換するときの時限が決定され、特に、“L”から“H”に信号変換されるとき、最大時限がタイミングt3で第2閾値TH2未満となってからの時限が、一義的に所定の値以下と決定されるから、その時限のみを使用することもできる。
ここで、容積空間4に加えられた外部からの押圧力を、容積空間4の物理的変化量としてセンサSENで検出するセンサ信号出力回路31は、センサ出力ESの第1閾値TH1の検出及びその動作の継続を測定する時限X1、時限Y1の時限を計測するタイマ及び時限X2、時限Y2の時限により構成されている。
また、センサ出力ESの検出直後から所定の時限内に、センサSEN自体の正常・異常をセンサ出力ESの検出で判別するセンサ異常判別回路32は、センサ出力ESのアース電位閾値TH0になったことを検出し、時限Z1または時限Z2の時限を計測した後、センサ出力ESが容積空間4の物理的変化量として検出した後の戻りの特性であるか否かを判断し、センサSEN自体の正常・異常を前記センサ出力ESの検出信号で判別するものである。
したがって、信号検出出力ACとして容積空間の物理的変化量を検出するセンサSENが、物理的変化量を検出するのみならず、自己の性能も確認し、フェイルセーフの接触検出を可能としている。
次に、マイクロプロセッサ30による制御について説明する。
このルーチンは、目的の人形ロボット50等の電源投入またはその投入以前に別電源を投入し、繰り返し動作させるものである。
マイクロプロセッサ30の電源投入の後、ステップS00で初期設定を行う。本実施の形態の初期設定では、第1閾値TH1=1[V]、第2閾値TH2=2.5[V]、アース電位閾値である第3閾値TH3=TH0=0[V]、監視する時限X1、時限Y1、時限Z1、監視する時限X2、時限Y2、時限Z2の時限を書き込む。また、マイクロプロセッサ30の検出出力である信号検出出力ACを“H”と初期設定を行う。
次いで、ステップS01でセンサ出力SEの徐々に変化するのを検出する第1閾値TH1=1[V]以上であるかを判断する。第1閾値TH1=1[V]以上が判断されると、ステップS02でセンサ出力SEの急激に変化するのを検出する第2閾値TH2=2.5[V]以上であるかを判断する。ステップS01でセンサ出力SEの徐々に変化するのを検出する第1閾値TH1=1[V]未満と判断しているときには、第1閾値TH1=1[V]以上が到来するまで、ステップS01でセンサ出力SEの出力の上昇を待機する。
ステップS01でセンサ出力SEは第1閾値TH1=1[V]以上であり、ステップS02でセンサ出力SEの出力は第2閾値TH2=2.5[V]以上でないと判断された時、容積空間4の物理的変化量が徐々に増加し、センサ出力ESの前縁が徐々に増加していることを示している。
即ち、ステップS02でセンサ出力SEの出力が第2閾値TH2=2.5[V]以上でないと判断されたとき、センサ出力SEの出力は第1閾値TH1=1[V]以上、第2閾値TH2=2.5[V]未満であることから、容積空間4の物理的変化量が徐々に増加しているとして、ステップS03の処理に入る。
しかし、ステップS02でセンサ出力SEの出力が第2閾値TH2=2.5[V]以上と判断されると、容積空間4の物理的変化量が急激に増加していることを意味するから、ステップS14でセンサ出力ESの出力によりステップS15で信号検出出力ACが“H”から“L”と変化する。
ステップS01でセンサ出力SEの出力は、第1閾値TH1=1[V]以上が判断され、ステップS02でセンサ出力SEの出力が第2閾値TH2=2.5[V]以上でないと判断されると、ステップS03でセンサ出力ESの監視する時限X1の長さ以上になったとき、ステップS04で信号検出出力ACを“H”から“L”に変化する。
その後、センサ出力SEの出力は、容積空間4の物理的変化量が増加しつくした時、徐々に増加する物理的変化量の増加が停止し、物理的変化量が減少に転じ、センサ出力SEの出力は、ステップS05で第1閾値TH1=1[V]未満を判断し、ステップS06で時限Y1になるまで信号検出出力ACは“L”から“H”に変化することはない。ステップS06で時限Y1の経過を判断し、ステップS04からステップS06のルーチンにより時限Y1の経過を確認し、時限Y1の終了で、ステップS07で信号検出出力ACを“L”から“H”に変化させる。
ステップS08でセンサ出力ESがアース電位閾値である第3閾値TH3=TH0=0[V]になっているか判断し、ステップS08でそれが確認されたら、ステップS09で時限Z1の経過を判断し、その経過を判断した後に、ステップS10でセンサSENの回復特性があるか否かを判断し、センサSENの回復特性が確認された時、ステップS11でセンサ検出動作に異常がないので、センサSENに異常はないと判断して、そのまま動作を継続する。
ステップS10でセンサSENの回復特性が確認されないとき、ステップS12でカウンタNに「1」インクリメントし、異常の検出を行った回数を計数し、ステップS13でモニタ異常表示出力17のLEDを点灯させ、その旨の出力を表示する。この出力は、人形ロボットの制御信号でもよいし、他の表示手段でもよい。
ここでは、外部からの押圧力が緩やか(5mm/s)に押圧力を増加する場合について説明したが、外部からの押圧力が急激(250mm/s)な場合には、図13に示すように、センサ出力ESが急激に変化する場合に好適となる。
なお、本実施の形態では、外部からの押圧力が緩やかな場合と、急激な場合とに5mm/sの変化と、250mm/sの変化について分けているが、本発明を実施する場合には単一の設定でもよいし、3個以上の押圧値で設定してもよい。しかし、人間に対する安全性の問題であれば、応答性が高いものが好適であるが、緩やかな場合と急激な場合とに1mm/sの変化と、500mm/sの変化範囲の試験に合格するものであればよい。
ステップS01でセンサ出力SEの徐々に変化するのを検出する第1閾値TH1=1[V]以上であるか、ステップS02でセンサ出力SEの急激に変化するのを検出する第2閾値TH2以上であるかを判断する。ステップS02でセンサ出力SEが第2閾値TH2以上に変化すると判定された場合には、ステップS14でセンサ出力SEの出力は時限X2以上継続しているか判断し、時限X2以上、継続したときには、ステップS15で信号検出出力ACを“H”から“L”とする。ステップS16でセンサ出力SEが第2閾値TH2未満になるかを判断し、センサ出力SEが第2閾値TH2未満になるまでステップS15及びステップS16に留まる。
センサ出力SEが第2閾値TH2未満になると、ステップS17で時限Y2まで継続しているかを判断し、ステップS17で時限Y2まで継続していると判断すると、ステップS15からステップS17で時限Y2になるまで信号検出出力ACは“L”から“H”に変わることはない。ステップS18で時限Y2まで継続していると判断すると信号検出出力ACは“L”から“H”に変わる。
時限Y2が経過するとステップS19でセンサ出力SEがアース電位閾値である第3閾値TH3=TH0=0[V]のアース電位か否かを判断し、ステップS19でセンサ出力SEがアース電位閾値である第3閾値TH3=TH0=0[V]になっているか判断し、ステップS19でそれが確認されたら、ステップS20で時限Z2の経過を判断し、その経過を判断した後に、ステップS10でセンサSENの回復特性があるか否かを判断し、センサSENの回復特性が確認された時、ステップS11でセンサSENの検出動作に異常がないかを判断し、異常が検出されないとき、そのまま動作を継続する。
ステップS09で時限Z1の経過またはステップS20で時限Z2の経過を判断し、その経過を判断した後、ステップS10でセンサSENの回復特性があるか否かを判断し、センサSENの回復特性が確認された時、ステップS11でセンサ検出動作に異常がないので、そのまま動作を継続する。
ステップS10でセンサSENの回復特性が確認されないとき、ステップS12でカウンタNに「1」インクリメントし、異常の検出を行った回数を加算する。ステップS13でフォトカプラ17に出力し、そのLED出力はフォトトランジスタに抵抗R5を介したセンサ異常判別回路32からセンサSEN自体の異常として出力される。
また、図11に示すように、センサ出力ESのように、外部からの容積空間4に付与される押圧力が緩やかに押圧力を増加している場合に、図12に示すように、外部からの押圧力が急激に加わった場合には、センサ出力ESに急激に外力付加P(外乱)が付与されるが、このときには、第2閾値TH2を超えるから、押圧力が急峻な場合と同様に動作する。
そして、時限X1を「0」とすると、第1閾値TH1が1回でも超えると、信号検出出力ACがその超えた時点で“H”から“L”に変わる。特に、この場合には、外力付加Pの後の時限を残りの時限X1から算出し、時限X1を修正してもよい。
時限X1と時限X2はその時限を「0」と設定すると、応答速度を速くすることができる。
このように、容積空間4に加えられた外部からの押圧力を、容積空間4の物理的変化量としてセンサSENで検出するセンサ信号出力回路31は、センサ出力ESの第1閾値TH1の検出及びその動作の継続を測定する時限X1、時限Y1の時限を計測するタイマにより構成されている。
また、センサ出力ESの検出直後から所定の時限内に、センサSEN自体の正常・異常をセンサ出力ESの検出で判別するセンサ異常判別回路32は、センサ出力ESの第2閾値TH2未満になったことを検出し、時限Z1の時限を計測した後、センサ出力ESが容積空間4の物理的変化量として検出した後の戻りの特性であるか否かを判断し、センサSEN自体の正常・異常を前記センサ出力ESの検出信号で判別するものである
なお、図10に示す圧力センサからなるセンサSENは、抵抗R1を介してマイクロプロセッサ30に入力している。マイクロプロセッサ30の出力は、限流抵抗R2を介してフォトカプラ16に出力し、そのLED出力はフォトトランジスタに抵抗R3を介したセンサ信号出力回路31からの信号検出出力ACとして出力されている。
また、センサSEN自体の異常表示の場合は、センサSENは、抵抗R1を介してマイクロプロセッサ30に入力している。マイクロプロセッサ30の出力は、限流抵抗R4を介してフォトカプラ17に出力し、そのLED出力はフォトトランジスタに抵抗R5を介したセンサ異常判別回路32からセンサSEN自体の異常として出力されている。
このように、人形ロボット50とは絶縁状態でセンサSENの検出出力が得られ、センサSENからなるセンサ信号出力回路31とセンサ異常判別回路32との配線が予測しない制御でショートすることがない。
本実施の形態の接触検出装置は、特定の形状に形成された基材1と、基材1を被覆する発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定の形状に形成してなる発泡体10と、対向する基材1と発泡体10に形成された所定の容積空間4と、容積空間4に加えられた外部からの押圧力を物理的変化量として検出するセンサSENとを具備し、センサSENは、容積空間4に加えられた外部からの押圧力を、容積空間4の物理的変化量としてセンサSENで検出するセンサ信号出力回路31と、センサ信号出力回路31の信号検出出力ACの検出直後から所定の時限内に、センサSEN自体の正常・異常をセンサ出力ESの検出信号で判別するセンサ異常判別回路32を搭載したものである。
本実施の形態の接触検出装置は、対向する特定の形状に形成された基材1と、特定の形状に形成された基材1を被覆する特定の容積空間4と、容積空間4に加えられた外部からの押圧力を、容積空間4で形成した容積空間4の物理的変化量として検出するセンサSENとを具備し、センサSENは、容積空間4に加えられた外部からの押圧力を物理的変化量としてセンサSENで検出するセンサ信号出力回路31、及び、センサ異常判別回路32は、センサ信号出力回路31のセンサ出力ESの検出直後から所定の時限内に、センサSEN自体の正常・異常を前記センサ出力で判別するものである。
したがって、特定の形状に形成された基材1を被覆する積層接着した発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定の形状に形成してなる発泡体10の片側に形成された所定の容積空間4と、容積空間4内に圧縮された空気が、基材1及び/または発泡体10から外気に漏れ難くした容積空間4に形成し、基材1と発泡体10の外部からの押圧力を、容積空間4の物理的変化量としてセンサSENで検出し、センサ出力ESの時限をもって検出出力とするものである。
漏れ難くした容積空間4内の、例えば、圧縮された空気は、基材1と発泡体10の片側または両側に加えられた押圧力によってセンサSENで物理的変化を得る。物理的変化量として、空気圧、空気の流れ、空気の流速、空気量の変化等として検出する。
このように、基材1及び/または発泡体10から物理的変化量として、漏れ難くした容積空間4内の物理的変量を検出するものであるから、広範な範囲に加えられた圧力を検出することができ、二次元的な平面的構成であっても、三次元的な立体的構成であっても施工でき、所定以上の外部からの圧力を検出できる。
また、容積空間4の物理的変化として検出するセンサSENは、センサ信号出力回路31の容積空間4に加えられた外部からの押圧力を、容積空間4の物理的変化量としてセンサSENで検出し、通常の容積空間4に加えられた接触圧等として検出する。しかし、センサ異常判別回路32は、センサ信号出力回路31のセンサ出力ESの検出直後から所定の時限内に、前記センサ自体の正常・異常を前記センサ出力で判別するから、前記センサ信号出力回路の動作の終了時点で、センサ異常判別回路32がセンサSENに異常がないことを補償できる。
特に、容積空間4の物理的変化を検出するセンサ出力ESが、時間の経過に伴って徐々に加わる外力と、急激に加わる外力とを区別して監視し、短時間に接触を判別することができる。
本実施の形態の接触検出装置のセンサ異常判別回路32は、センサ信号出力回路32が容積空間4に加えられた外部からの押圧力を検出する定常状態に戻るとき、センサSENの検出信号を第3閾値(TH0)として定常状態に戻るまでの特性を基に、センサSEN自体の正常・異常を判別する。
本実施の形態の接触検出装置のセンサ異常判別回路32は、センサ信号出力回路31が容積空間4に加えられた外部からの押圧力を検出する定常状態に戻るとき、センサSENの検出信号を第3閾値(TH0)として定常状態に戻るまでのセンサSENの出力特性を基に、前記センサSEN自体の正常・異常を判別するものである。
したがって、センサSENが検出したセンサ出力ESは、容積空間4に加えられた外部からの押圧力を容積空間4の物理的変化量として検出し、センサSENが検出したセンサ出力ESは、容積空間4に加えられた外部からの押圧力を容積空間4の物理的変化量として検出し、第3閾値TH0(TH3),第1閾値TH1,第2閾値TH2等の複数の閾値と比較して、その信号検出出力として正常・異常の2値信号を得るセンサ信号出力回路31と、センサ信号出力回路31のセンサ出力ESの異常状態から定常状態に戻る2値信号の変化直後から、第3閾値TH0(TH3),第1閾値TH1,第2閾値TH2等の所定の閾値以下で、所定の時限X1,X2内に、正常・異常を前記信号検出出力31で判別するセンサ異常判別回路32を具備し、センサ信号出力回路31が動作する毎に、センサSENの正常・異常が確認され、特に、次の動作に掛けて、センサ異常判別回路32が動作しなければ、安全に動作することを意味する。
特に、センサ信号出力回路31が容積空間4に加えられた外部からの押圧力を検出する定常状態に戻るとき、センサSENの検出信号を第3閾値(TH0)として定常状態に戻るまでの二次関数特性を基に、センサSEN自体の正常・異常を判断するものである。結果的に、二次関数特性を経てセンサ信号出力回路31の動作に入ることができれば正常である。
本発明を実施する場合には、容積空間4に別構成のファンを配設し、容積空間4を所定の物理的変量を空気圧、空気の流れ、空気の流速、空気量の変化等として物理的変化量を計測することができる。しかし、図示しないファンを取付けると部品点数が増加し、ファンの管理が必要になる。ところが、本実施の形態では、部品点数が増加しなくなる。しかし、ファンによる容積空間4の物理的変量を空気圧、空気の流れ、空気の流速、空気量の変化等を閾値として設定することもできる。
なお、複数の閾値、第1閾値、第2閾値、第3閾値は、2個または3個またはそれ以上とすることもでき、少なくとも2個または3個以上であればよい。そして、センサSENの検出信号に使用する第3閾値(TH0)は、アース電位であるが、他の負の電圧または正の第1閾値よりも低い電圧とすることができる。
そして、本実施の形態で使用する2値信号とは、アナログ値ではなく、“H”から“L”または“L”から“H”、“1”から“0”または“0”から“1”のデジタル信号であればよい。
1 基材
4 容積空間
4A,4B,4C 空間維持材
10 発泡体
11,12,13 発泡合成樹脂材料
30 マイクロプロセッサ
31 センサ信号出力回路
32 センサ異常判別回路
50 人形ロボット
SEN センサ
TH0=TH3 第3閾値(アース電位閾値)
TH1 第1閾値
TH2 第2閾値
1,Y1,Z1 時限
X,Y2,Z2 時限
AC 信号検出出力
ES センサ出力

Claims (1)

  1. 特定の形状に形成された基材と、
    前記基材を被覆する発泡合成樹脂材料または発泡ゴム材料を特定の形状に形成してなる発泡体と、
    対向する前記基材と前記発泡体に形成された所定の容積空間と、
    前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を、前記容積空間で形成した物理的変化量として検出するセンサとを具備する接触検出装置にあって、
    前記センサが検出したセンサ出力は、前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を前記容積空間の物理的変化量として検出し、複数の閾値と比較して、その信号検出出力として正常・異常の2値信号を得るセンサ信号出力回路と、
    前記センサ信号出力回路の前記センサ出力の異常状態から定常状態に戻る2値信号の変化直後から、所定の閾値以下で、所定の時限内に、前記センサ自体の正常・異常を前記センサで判別するセンサ異常判別回路とを有し、
    前記センサ異常判別回路は、前記センサ信号出力回路が前記容積空間に加えられた外部からの押圧力を検出する定常状態に戻るとき、前記センサの検出信号をアース電位として定常状態に戻るまでの特性を基に、前記センサ自体の正常・異常を判別することを特徴とする接触検出装置。
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