JPS5831427Y2 - 高分子圧電変換装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は高分子圧電変換装置に関し、更に評言すれば、
一端を固定端とし、他端を自由端とする高分子圧電変換
装置に関する。

成極されたポリフッ化ビニリゾ゛ン、ポリフッ化ビニル
などが圧電性を有することは良く知られており、これら
高分子圧電フィルムを用いた電気音響変換器やキーボー
ドなどが種々提案されている。

これら高分子圧電素子を用いた音響変換器やキーボード
の多くは高分子圧電フィルムが薄く、また柔軟であり、
僅かの応力で容易に変形若しくは振動し得る性質を利用
している。

しかし薄い高分子フィルムは自立性に乏しく、また自由
に振動し得ることは、応力を加えた後に生ずる振動がノ
イズとなる場合もあり、用途によっては必ずしも好まし
いことではない。

特に高分子圧電素子を用い、その一端を固定端とし、他
端を自由端とし、その自由端に加わる応力を圧電作用に
より電気変換する場合、高分子圧電素子の厚さが薄いと
きには自立性に乏しく、シかも応力を加えた後に生ずる
振動がノイズとなる。

また高分子圧電素子の厚みを増せば自立性は改善される
が、圧電性高分子は一般に結晶性が高く、プラスチック
としては比較的高ヤング率であるので、圧電性高分子の
厚みを増せば圧電素子としての柔軟性が失われ、応力を
加えた後に残る振動（残響）も助長される。

本考案の目的とするところは１端を固定端とし、他端を
自由端とする高分子圧電変換装置において自立性を有し
、且つ強い衝撃によっても衝撃後ノイズの発生し難いも
のを提供することにある。

本考案の要旨とするところは、高分子圧電フィルムより
ヤング率が小さく、且つ厚い２枚の弾性体シートの間に
該高分子圧電フィルムが挾まれて１体構造を有する高分
子圧電素子がその一端を固定端とし、他端を自由端とす
る高分子圧電変換装置にある。

以下本考案の実施態様を図面により説明する。

第１図は本考案に係る圧電素子断面図を示すものである
。

図に於て、１は例えば成極されて圧電性を付与されたポ
リフッ化ビニリテ゛ンフイルムで、その両面には例えば
アルミニウム、金、銀、ニッケル、クロム等の金属や、
導電塗料の電極２，２′が蒸着、メッキ、塗布等により
付されており、この電極の両側には更にゴム、発泡ポリ
ウレタン等の圧電体構成樹脂より低いヤング率を有し、
また厚手の弾性体シー） ３．３’が取り付けられ一体
化されている。

尚、電極２，２′よりはリード線４，４′が引き出され
てい□る。

圧電性フィルムと弾性体とは通常接着剤により貼合せら
れるが、圧電性フィルムに付された電極が導電性塗料（
若しくは導電性接着剤）等である場合はどれらの電極の
接着力により圧電性フィルムと弾性体とを結合させても
よい。

本者秦＆ｇ係る圧電素子に用いられる弾性体として好ま
しいものは、天然ゴム、合成ゴム、シリコシゴム、フッ
素ゴム、エチレン−プロピレンゴム、発泡ポリウレタン
、発泡ゴム等のゴム若じくは発泡プラスチ゛ジク等□の
低ヤング率もので、また厚み１１よ高分子圧電フィルム
より厚いことが必要であるが、ヤング率と厚みとの精と
して計算される弾性が、高分子圧電フ不ルムの弾性より
大、ぎぐなるように厚みを定めすることか一層好ましＧ
）′。

また、弾性体の材料厚みは本考案の制限内で使用日゛的
に応じて適当なものを選択・し得ろととは勿論であ”・
るが、両面め弾性体の：＋オ質友ひ゛厚みは向−とす口
°トとが好まじい。

勿論場谷によっては両面の弾性体の材質若しくは厚みを
異なら・丑ることもで□きる二第１図は木著案に係る圧
電素子の断面略図上・あって、圧電素子の１端５を固定
し、他姻６を・自由端とし、自由端に応力を加えれば低
ヤング率めｉ弾性体を弁口、゛庄；鰍うイルムトは多少
変形し、両面の電極２，２′に崖乗気を生ずる。

□それと・共に応力を加えた樋に生ずる振動が弾性体３
・、３′によす映収されるので、残響によ′ろラズルを
生ヒ難Ｃ・効果を有する□。

また、本考案に係る圧電素子は弾性体により自立性およ
び弾性回復力が増大されているので、例えば第２はコン
ベアＤ上に片持ち圧電素子を設けた略図であって圧電素
子ＡのＬ端を支社Ｃに□固定し、固定端としコンベアＤ
に運ばれて通過する固体Ｅが素子Ａの自由端である下端
と接触するようにして、素子Ａに生ずる圧電変化の度数
または変位量を検知することにより、本考案装置は個数
計若しくは大小物体の選別計として使用し得る。

またコンベア上を一定の厚みで粉末Ｆを積載して運搬す
る場合、第３図はコンベアＤ上に、下端の位置を変えた
２組の片持ち圧電素子を設けた略図でＡ□、Ａ２の如き
圧電素子の自由端である下端の高さを変えた２組の本考
案装置を設置し、一方は接触し、他方は接触しない範囲
に粉末の厚みをコントロールするコントロールスイッチ
として使用することもできる。

：その他本考案に係る圧電素子は、両面のフ
ィルムのクッション効果、改善され、た自立性および弾
性回復力等の性質を有する故、これを利用して種々の用
途に用いることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る圧電素子の断面略図。 である、第２図はコンベアＤ上に片持ち圧電素子を設け
た略図で・ある、第３図８は、コンベアＤ″に、に下端
の位置を変えた２組の片持ち圧電素子を設けた略図であ
る。 ・・ ・、・ ・・、、、、、・１：
・、・、、、・１・・１：高分子圧電フィルム、２．２
’□：電極、３．３’：□：弾性体・シートζ４，４’
： ’Ｊ−ド線、１Ａ：：機械：電気変換素子、ＩＢ：
・基板、Ｃ・：支柱’：Ｅ：□コンベア、Ｅ：被検固体
、Ｐ・；粉末。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）高分子圧電フィルムよりヤング率が小さく、且つ
   厚い２枚の弾性体シートの間に該高分子圧電フィルムが
   挾まれて１体構造を有する高分子圧電素子がその一端を
   固定端とし、他端を自由端とする高分子圧電変換装置。
2. （２）弾性体のシートのヤング率と厚みの積が高分子圧
   電フィルムのそれより大であることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の高分子圧電変換装置。