JP6348062B2 - 赤外線放射を透過させ色安定性を示すコーティング組成物および関連のコーティング系 - Google Patents

赤外線放射を透過させ色安定性を示すコーティング組成物および関連のコーティング系 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、赤外線放射を透過させ色安定性を示すコーティング組成物に関する。本発明は、基材上に堆積された、硬化されたコーティング、ならびにコーティング組成物を使用する方法にも関する。
自動車用コーティング、航空宇宙産業用コーティング、工業用コーティング、および建築用コーティングなどの多くのコーティングの適用例では、黒および濃青色などの暗色が、審美的な目的で特に望ましい。しかし暗色コーティングは、可視光放射の他に近赤外線放射を吸収するカーボンブラックなどの顔料の使用にしばしば頼るので、歴史的に近赤外線放射を吸収し易いものである。近赤外線放射、即ち700から2500ナノメートルの波長を有する光エネルギーは、地表に到達する太陽エネルギーの50%超を構成する。熱は、近赤外線放射を吸収したことによる直接的な結果である。その結果、暗色コーティングは歴史的に、特に晴れた日に、実質的に上昇した温度に曝され易くなり、これは多くの理由でしばしば望ましくない。したがって、太陽熱(近赤外線)反射コーティングが望まれている。
非特許文献1(「Brady」)には、太陽熱反射コーティングを実現するための調合手法が記載されている。ある手法では、2層コーティング系を用い、この系では上層が、有機黒色顔料(ペリレンブラックが挙げられる。)またはその他の有機顔料(フタロシアニンブルーおよびグリーンとカルバゾールジオキサジンバイオレットとされる。)など、可視光放射を吸収するが近赤外線放射を透過させる顔料で着色され、近赤外線放射を反射する高反射性白色アンダーコートなどの下層が、コーティング系の温度上昇を低減させる。そのようなコーティング系の例は、特許文献1にも記載されている。
そのようなコーティング系の従来の種類に関連した、ある種の欠点がある。1つの欠点は、漆黒色を示すコーティングを実現するのが困難であったことである。これは、上層に使用される赤外線透過有機顔料が、赤外線吸収カーボンブラック顔料に比べて光を散乱させる傾向を有するからである。この問題は、薄膜領域およびコーティング縁部で深刻であり、コーティングは少しも黒く見えないことがある。別の欠点は、耐候条件に曝された後にコーティングの色が目に見えるほどには変化しない、色「安定性」を示すようなコーティング系を実現できないことである。
その結果、薄膜領域およびコーティング縁部であっても、赤外線放射を透過させるコーティングを生成することができかつ漆黒などの「安定な」色を示すことができる、コーティング組成物を提供することが望ましいと考えられる。そのような組成物から堆積されたコーティングを含む、コーティング系を提供することも望ましいと考えられる。
米国特許出願公開第2004/0191540A1号明細書
Principles and formulations for organic coatings with tailored infrared properties, Progress in Organic Coatings、20巻:1〜25頁(1992年)
ある観点では、本発明は、コーティング組成物を対象とする。これらのコーティング組成物は、(a)被膜形成樹脂結合剤と、(b)第1の可視光吸収赤外線透過顔料と、(c)第1の可視光吸収赤外線透過顔料とは異なる第2の可視光吸収赤外線透過顔料とを含む。そのようなコーティング組成物から堆積された、硬化されたコーティングは、(i)少なくとも240の漆黒度(jetness)を有し、(ii)3000時間のQUV耐久性試験後に1ΔE単位以下の色変化を示す。
その他の観点では、本発明は、(a)5%以下の曇り度を有し、第1の可視光吸収赤外線透過顔料を含む色素剤と、(b)第1の可視光吸収赤外線透過顔料とは異なる第2の可視光吸収赤外線透過顔料を含む顔料分散体とを含む、コーティング組成物を対象とする。
本発明は、例えば、そのようなコーティング組成物および関係のあるコーティングされた基材を、使用するための方法も対象とする。
下記の詳細な記述のため、本発明は、反対の事項を明示した場合以外、様々な代替の変形例およびステップ順序を想定できることを理解されたい。さらに、任意の作用例以外または他に示される場合以外、例えば本明細書および特許請求の範囲で使用される原材料の量を表す全ての数値は、「約」という用語により全ての場合に修飾されることを理解されたい。したがって、反対の事項が示されない限り、以下の明細書および添付される特許請求の範囲に記述される数値パラメーターは、本発明により得られる所望の性質に応じて変化してもよい近似値である。最低でも、特許請求の範囲の均等物の原理の適用を限定しようとすることなく、各数値パラメーターは、報告された有効桁数に照らしてかつ通常の丸め技法を適用することによって少なくとも解釈されるべきである。
本発明の広い範囲を記述する数値範囲およびパラメーターが近似値であるにも関わらず、特定の実施例で記述される数値は、可能な限り精密に報告される。しかし任意の数値は、本質的に、そのそれぞれの試験測定値に見出された標準偏差から必然的に生じるある誤差を含有する。
また、本明細書に列挙される任意の数値範囲は、その中に包含される全ての部分範囲を含むものとすることを、理解すべきである。例えば、「1から10」の範囲は、挙げられた最小値1から挙げられた最大値10の間の(および、これらの値を含む)全ての部分範囲、即ち1以上の最小値および10以下の最大値を有する部分範囲を含むものとする。
示されるように、本発明のある実施形態は、被膜形成樹脂結合剤を含むコーティング組成物を対象とする。本明細書で使用される「被膜形成樹脂結合剤」という用語は、組成物中に存在する任意の希釈剤もしくは担体の除去によってまたは周囲温度もしくは高温で硬化することによって、基材の少なくとも水平面上に自立型連続被膜を形成することができる樹脂を指す。
本発明で使用されてもよい被膜形成樹脂には、とりわけ、自動車用OEMコーティング組成物、自動車用再仕上げコーティング組成物、工業用コーティング組成物、建築用コーティング組成物、コイル用コーティング組成物、パッケージング用コーティング組成物、防護および船舶用コーティング組成物、ならびに航空宇宙産業用コーティング組成物に使用されるものが含まれるが、これらに限定するものではない。
ある実施形態では、本明細書に記述されるコーティング組成物内に含まれる被膜形成樹脂結合剤は、熱硬化性被膜形成樹脂を含む。本明細書で使用される「熱硬化性」という用語は、硬化(curing)または架橋によって不可逆的に「硬化し(set)」、ポリマー成分のポリマー鎖が共有結合によって一まとめに接合されている、樹脂を指す。この性質は通常、例えば熱または放射線によってしばしば誘導される組成物の構成要素の架橋反応に関連付けられる。Hawley, Gessner G.、The Condensed Chemical Dictionary、9版、856頁;Surface Coatings、2巻、Oil and Colour Chemists’ Association、Australia、TAFE Educational Books(1974年)を参照されたい。硬化または架橋反応は、周囲条件下で実施されてもよい。硬化しまたは架橋すると、熱硬化性樹脂は、熱が加えられることで融解せず、溶媒に不溶である。その他の実施形態では、本明細書に記述されるコーティング組成物に含まれる被膜形成樹脂は、熱可塑性樹脂を含む。本明細書で使用される「熱可塑性」という用語は、共有結合によって接合されないポリマー成分を含み、それによって加熱により液体が流れることができかつ溶媒に可溶である、樹脂を指す。Saunders, K. J.、Organic Polymer Chemistry、41〜42頁、Chapman and Hall、London(1973年)を参照されたい。本明細書で使用される「ポリマー」または「樹脂」は、プレポリマーと、オリゴマーと、ホモポリマーおよびコポリマーの両方とを広く指す。本明細書で使用される「ポリ」という接頭語は、2つ以上を指す。
(1つまたは複数の)コーティング組成物は、水ベースまたは溶媒ベースの液体組成物であってもよく、あるいは、固体粒状形態、即ち粉末コーティングであってもよい。
熱硬化性コーティング組成物は、典型的には、例えばアミノプラスト、ブロックイソシアネートを含むポリイソシアネート、ポリエポキシド、β−ヒドロキシアルキルアミド、ポリ酸、無水物、有機金属酸官能性材料、ポリアミン、ポリアミド、および前述のいずれかの混合物から選択されてもよい架橋剤を含む。
熱硬化性組成物は、上述の架橋剤に加えまたは代わりに、典型的には、架橋剤と反応する官能基を有する少なくとも1種の被膜形成樹脂を含む。被膜形成樹脂は、例えば、アクリルポリマー、ポリエステルポリマー、ポリウレタンポリマー、ポリアミドポリマー、ポリエーテルポリマー、ポリシロキサンポリマー、これらのコポリマー、およびこれらの混合物から選択することができる。そのようなポリマーは、溶媒媒介性もしくは水分散性、乳化性であっても、または水への溶解度が限られたものであってもよい。被膜形成樹脂上の官能基は、例えば、カルボン酸基、アミン基、エポキシド基、ヒドロキシル基、チオール基、カルバメート基、アミド基、尿素基、イソシアネート基(ブロックイソシアネート基を含む。)、メルカプタン基、およびこれらの組合せを含めた様々な反応性官能基のいずれかから選択してもよい。
本発明のコーティング組成物は、可視光吸収赤外線透過顔料も含む。より詳細には、本発明のコーティング組成物は、本明細書で「第1の」可視光吸収赤外線透過顔料および「第2の」可視光吸収赤外線透過顔料と呼ばれる少なくとも2種の異なる可視光吸収赤外線透過顔料を含む。
本明細書で使用される「赤外線透過顔料」という用語は、近赤外線波長領域(700から2500ナノメートル)で実質的に透過性のある顔料であって、そのような波長の放射線の、目に見える散乱または吸収がない顔料を指し、この内容は、参照によりその引用部分が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2004/0191540号の[0020]〜[0026]に記載されている。ある実施形態では、赤外線透過顔料は、近赤外線波長領域で少なくとも70%の平均透過率を有する。本発明のコーティング組成物中に存在する赤外線透過顔料は、可視光吸収性でもある。本明細書で使用される「可視光吸収」という用語は、400から700ナノメートルの可視光領域内の少なくとも一部の波長の放射線を実質的に吸収する顔料を指す。ある場合には、そのような可視光吸収顔料は、400から500ナノメートルの範囲の可視光スペクトルで、その全吸光度の少なくとも70%、例えば少なくとも80%を有する。ある場合には、可視光吸収顔料は、500から600ナノメートルの範囲の可視光スペクトルで、その全吸光度の少なくとも70%、例えば少なくとも75%を有する。ある場合には、可視光吸収顔料は、600から700ナノメートルの範囲の可視光スペクトルで、その全吸光度の少なくとも60%、例えば少なくとも70%を有する。
適切な可視光吸収赤外線透過顔料の非限定的な例には、例えば、銅フタロシアニン顔料、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ペリレン顔料、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、キノフタロン顔料、インダントロン顔料、ジオキサジン顔料、透明酸化鉄褐色顔料、透明酸化鉄赤色顔料、透明酸化鉄黄色顔料、カドミウムオレンジ顔料、ウルトラマリンブルー顔料、カドミウムイエロー顔料、クロムイエロー顔料、アルミン酸コバルトブルー顔料、イソインドリン顔料、ジアリーリドイエロー顔料、および臭素化アントランスロン顔料などが含まれる。
ある実施形態では、本発明のコーティング組成物は、前述の米国特許出願公開第2004/0191540号に記載されるように、電磁スペクトルに沿って750から850ナノメートルの波長で増大する反射率%を有する可視光吸収赤外線透過顔料を含む。ある場合には、コーティング組成物は、電磁スペクトルに沿って、750ナノメートルの波長での少なくとも10%から、900ナノメートルの波長での少なくとも90%にまで及ぶ反射率%を有する、可視光吸収赤外線透過顔料を含む。
ある実施形態では、本発明のコーティング組成物は、2種以上の異なる可視光吸収赤外線透過黒色顔料、例えば以下に示されるペリレン型構造
Figure 0006348062
に一部が基づく2種以上の異なる可視光吸収赤外線透過顔料を含む。
そのような顔料の市販の例には、BASF Corporation、Southfield、Mich.のLumogen(登録商標)Black FK 4280顔料、「Pigment Black 32」(Part 1)および「71133」(Part 2)のカラーインデックスを有するBASFのPaliogen(登録商標)Black L0086、ならびに「Pigment Black 31」(Part 1)および「71132」(Part 2)のカラーインデックスを有するPaliogen(登録商標)Black S0084が含まれる。本発明の、ある実施形態で使用するのに適切な赤外線透過黒色顔料のその他の例は、参照によりその引用部分が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2009/0098476A1号の[0030]から[0034]に記載されている。
いくつかの実施形態では、コーティング組成物は、式(a)または(b):
Figure 0006348062
Figure 0006348062
によるペリレン顔料を含む。
そのような顔料は、BASF CorporationのPaliogen(登録商標)Black EH 0788およびLumogen(登録商標)Black FK4280として市販されている。
ある実施形態では、コーティング組成物は、式(c):
Figure 0006348062
によるペリレン顔料も含む。
そのようなペリレン顔料は、「CI Pigment Black 32」としても公知であり、BASF CorporationからPaliogen(登録商標)Black L 0086として市販されている。
本発明のある実施形態では、第1の可視光吸収赤外線透過顔料は、色素剤を介してコーティング組成物に組み込まれる。本明細書で使用される「色素剤(tint)」は、分散剤中にある顔料の組成物を指し、溶媒ベースの樹脂結合剤に適合性のある樹脂(ポリマー)材料であってもよく、または水性コーティング系に適合性があるものであってもよい。
より詳細には、本発明のコーティング組成物のある実施形態は、5%以下、例えば3%以下、2%以下、または場合によっては1%以下の曇り度を有し、かつ可視光吸収赤外線透過顔料を含む、1種以上の色素剤を含む。理解されるように、曇り度は、材料の透明度の尺度であり、ASTM D 1003により定義される。本明細書で記述される曇り度の値は、酢酸n−ブチルなどの適切な溶媒に分散された顔料に関し、500ミクロンのパス長セルを有する透過率モードのX−Rite 8400分光光度計を使用して決定される。液体サンプルの曇り度パーセントは濃度依存性である(したがって、液体を通る光の透過率に依存する)ので、曇り度パーセントは、本明細書では、最大吸光度の波長での約15%から約20%(17.5%など)の透過率について記述される。
ある実施形態では、曇り度が低い色素剤は、上述のペリレンをベースにした顔料の1種以上などの黒色顔料を含む。その他の実施形態では、コーティング組成物は、黒色ではない可視光吸収赤外線透過顔料を含む曇り度の低い色素剤を含む。例えば、いくつかの実施形態では、コーティング組成物は、組み合わせて使用される場合に黒色顔料がない状態であっても漆黒色を生成することができる、赤外線透過顔料の組合せを含む曇り度の低い色素剤を含む。いくつかの実施形態では、コーティング組成物は、曇り度の低い色素剤の組合せであって、そのどれもが黒色を示さないが組み合わせて使用した場合に漆黒色を生成することができる、色素剤の組合せを含む。例えば、いくつかの実施形態では、コーティング組成物は、赤、黄、および青色顔料の組合せを含んだ曇り度の低い色素剤を含む。いくつかの実施形態では、コーティング組成物は、曇り度の低い色素剤の組合せであって、その1種が黄色であり、その1種が青色であり、その1種が赤色である組合せを含む。その他の任意選択の色には、紫および緑が含まれる。これらの実施形態で使用するのに適切な顔料の非限定的な例には、Pigment Yellow 138、Pigment Yellow 139、Pigment Red 179、Pigment Red 202、Pigment Violet 29、Pigment Blue 15:3、およびPigment Green 36が含まれる。
曇り度が低い色素剤は、ナノサイズの可視光吸収赤外線透過顔料をしばしば含有する。さらに、そのような色素剤は、ナノサイズではない可視光吸収赤外線透過顔料を、しばしば実質的に含まない。「ナノサイズ」とは、顔料が、100ナノメートル以下の平均一次粒径を有することを意味する。「実質的に含まない」とは、第1の色素剤中に存在する可視光吸収赤外線透過顔料の10重量%以下、例えば5重量%以下、または場合によっては1重量%以下が、ナノサイズではないことを意味する。そのような色素剤は、約0.5mm未満、例えば0.3mm未満、場合によっては約0.1mm以下の粒径を有するミリング媒体で、バルク状有機顔料をミリングすることにより調製されてもよい。顔料粒子を含有する色素剤は、任意選択のポリマー磨砕樹脂により、顔料分散剤(以下に記述されるような)を使用した酢酸ブチルなどの有機溶媒系中で、高エネルギーミル内でナノ粒子サイズにまで顔料の一次粒径が低減するようにミリングされる。その結果、これらの実施形態では、参照によりその引用部分が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2008−0187708A1号の[0013]から[0022]に記載されるように、曇り度が低い色素剤は、100ナノメートル以下、例えば50ナノメートル以下、または30ナノメートル以下の平均一次粒径を有する可視光吸収赤外線透過顔料を含む。
先に示したように、色素剤は分散剤も含む。適切な分散剤は、原子移動ラジカル重合により生成されかつ頭部および尾部を有するアクリルコポリマーであって、その頭部は顔料に親和性を示し(芳香族基など)かつ尾部はコーティング組成物の樹脂結合剤に適合性があり(アクリル基など)、その重量平均分子量が1,000から20,000であるアクリルポリマーを含む。例えば、分散剤は、多環式芳香族カルボン酸と反応するオキシラン官能性モノマーを含む第1のブロックと、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む1つ以上の追加のブロックとを有するブロックコポリマーを含んでいてもよい。ある実施形態では、第1のブロックは、ナフトエ酸(napthoic acid)と反応するグリシジル(メタ)アクリレートを含み、互いに異なる第2および第3のブロックはそれぞれ(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む。
そのような分散剤は、下記の一般式(I)
Φ−(G)−(W)−(Y)T (I)
(式中、Gは、少なくとも1つのラジカル重合性エチレン性不飽和モノマーの残基であり;WおよびYは、少なくとも1つのラジカル重合性エチレン性不飽和モノマーの残基であり;但しWおよびYは互いに異なっており;Φは、開始剤の疎水性残基でありまたは開始剤から誘導され、かつラジカル移動性基を含まず;Tは、開始剤のラジカル移動性基でありまたは開始剤のラジカル移動性基から誘導され;p、q、およびsは、残基のブロック中に生じる残基の平均数を表し;p、q、およびsは、顔料分散剤が少なくとも250の数平均分子量を有するようにそれぞれが個々に選択される。)
により表されるポリマー鎖構造を有することができる。
上述の顔料分散剤は、頭−尾構造を有し、即ちポリマー頭部およびポリマー尾部を有すると一般に言うことができる。ポリマー尾部は、特にその末端に、親水性部分および疎水性部分を有していてもよい。本明細書および特許請求の範囲で使用される「疎水性」および「親水性」という用語は、互いに対するものである。
そのような顔料分散剤は、原子移動ラジカル重合(ATRP)により調製することができる。ATRPプロセスは、1つ以上のラジカル重合性モノマーを、開始系の存在下で重合するステップと、ポリマーを形成するステップと、形成されたポリマーを単離するステップとを含むと一般に言うことができる。ある実施形態では、開始系は、単一のラジカル移動性原子または基を有するモノマー開始剤と、開始剤と共に可逆的レドックスサイクルに関与する遷移金属化合物、即ち触媒と、遷移金属化合物に配位する配位子とを含む。ATRPプロセスについては、国際特許公開第WO98/40415号と、米国特許第5,807,937号、第5,763,548号、および第5,789,487号とでさらに詳細に記述される。
顔料分散剤のATRP調製で使用されてもよい触媒は、開始剤と共にレドックスサイクルに関与することができる任意の遷移金属化合物と、成長ポリマー鎖とを含む。遷移金属化合物は、ポリマー鎖との直接炭素−金属結合を形成しないことが好ましいと考えられる。本発明で有用な遷移金属触媒は、下記の一般式(II)
n+ (II)
(式中、Mは遷移金属であり、nは、0から7の値を有する遷移金属の形式電荷であり、Xは、対イオンまたは共有結合成分である。)
により表すことができる。遷移金属Mの例には、Cu、Fe、Au、Ag、Hg、Pd、Pt、Co、Mn、Ru、Mo、Nb、およびZnが含まれるが、これらに限定するものではない。Xの例には、ハロゲン化物、ヒドロキシ、酸素、C〜C−アルコキシ、シアノ、シアナト、チオシアナト、およびアジドが含まれるが、これらに限定するものではない。ある特定の例では、遷移金属がCu(I)であり、Xがハロゲン化物、例えば塩化物である。したがって、ある特定の種類の遷移金属触媒は、銅ハロゲン化物、例えばCu(I)Clである。遷移金属触媒は、少量の、例えば1モルパーセントのレドックスコンジュゲート、例えばCu(I)Clが使用される場合にはCu(II)Clを含有することも好ましいと考えられる。顔料分散剤を調製するのに有用な追加の触媒は、米国特許第5,807,937号の第18欄、第29から56行までに記載されている。レドックスコンジュゲートについては、米国特許第5,807,937号の第11欄第1行から第13欄第38行までにさらに詳細に記載されている。
顔料分散剤のATRP調製で使用することができる配位子には、例えばσおよび/またはπ結合を通して遷移金属触媒化合物に配位することができる1つ以上の窒素、酸素、リン、および/または硫黄原子を有する化合物が含まれるが、これらに限定するものではない。有用な配位子の種類には、非置換および置換されたピリジンおよびビピリジン;ポルフィリン;クリプタンド;クラウンエーテル;例えば18−クラウン−6;ポリアミン、例えばエチレンジアミン;グリコール、例えばエチレングリコールなどのアルキレングリコール;一酸化炭素;ならびに配位モノマー、例えばスチレン、アクリロニトリル、およびヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが含まれるが、これらに限定するものではない。本明細書で使用される「(メタ)アクリレート」という用語および類似する用語は、アクリレート、メタクリレート、およびアクリレートとメタクリレートとの混合物を指す。ある特定の種類の配位子は、置換ビピリジン、例えば4,4’−ジアルキル−ビピリジルである。顔料分散剤の調製に使用されてもよい追加の配位子は、米国特許第5,807,937号の第18欄第57行から第21欄第43行までに記載されている。
顔料分散剤のATRP調製で使用されてもよいモノマー開始剤の種類には、脂肪族化合物、脂環式化合物、芳香族化合物、多環式芳香族化合物、複素環式化合物、スルホニル化合物、スルフェニル化合物、カルボン酸のエステル、ニトリル、ケトン、ホスホネート、およびこれらの混合物であって、それぞれがラジカル移動性基、好ましくは単一ラジカル移動性基を有するものが含まれるが、これらに限定するものではない。モノマー開始剤のラジカル移動性基は、例えば、シアノ、シアナト、チオシアナト、アジド、およびハロゲン化物基から選択されてもよい。モノマー開始剤は、官能基、例えばグリシジル基などのオキシラニル基で置換されてもよい。追加の有用な開始剤は、米国特許第5,807,937号の第17欄第4行から第18欄第28行までに記載されている。
ある実施形態では、モノマー開始剤は、1−ハロ−2,3−エポキシプロパン、p−トルエンスルホニルハロゲン化物、p−トルエンスルフェニルハロゲン化物、α−ハロ−C〜C−カルボン酸のC〜C20−アルキルエステル、ハロメチルベンゼン、(1−ハロエチル)ベンゼン、ハロメチルナフタレン、ハロメチルアントラセン、およびこれらの混合物から選択される。α−ハロ−C〜C−カルボン酸のC〜C−アルキルエステルの例には、α−ブロモプロピオン酸ヘキシル、α−ブロモプロピオン酸2−エチルヘキシル、2−エチルヘキシルα−ブロモヘキシオネート(2−ethylhexyl alpha−bromohexionate)、およびα−ブロモプロピオン酸イコサニルが含まれる。本明細書で使用される「モノマー開始剤」という用語は、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリエステル、およびアクリルポリマーであってラジカル移動性基を有するようなポリマー開始剤とは区別可能であることを意味する。
顔料分散剤のATRP調製では、モノマー開始剤、遷移金属化合物、および配位子の量および相対的割合は、ATRPを最も効果的に行うためのものである。使用される開始剤の量は、広く様々に変えることができ、典型的には、反応媒体中に10−4モル/リットル(M)から3M、例えば10−3Mから10−1Mの濃度で存在する。顔料分散剤の分子量は、開始剤と(1つまたは複数の)モノマーとの相対濃度に直接関係付けることができるので、開始剤とモノマーとのモル比は、ポリマー調製に重要な因子である。開始剤とモノマーとのモル比は、典型的には10−4:1から0.5:1、例えば10−3:1から5×10−2:1の範囲内である。
ATRP法による顔料分散剤の調製において、遷移金属化合物と開始剤とのモル比は、典型的には10−4:1から10:1、例えば0.1:1から5:1の範囲内である。配位子と遷移金属化合物とのモル比は、典型的には0.1:1から100:1、例えば0.2:1から10:1の範囲内である。
顔料分散剤は、溶媒がない状態で、即ちバルク重合プロセスを用いて調製されてもよい。しばしば顔料分散剤は、溶媒、典型的には水および/または有機溶媒の存在下で調製される。有用な有機溶媒の種類には、カルボン酸のエステル、エーテル、環状エーテル、C〜C10アルカン、C〜Cシクロアルカン、芳香族炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、アミド、ニトリット、スルホキシド、スルホン、およびこれらの混合物が含まれるが、これらに限定するものではない。CO、C〜Cアルカン、およびフルオロカーボンなどの超臨界溶媒を用いてもよい。ある種類の溶媒は、芳香族炭化水素溶媒、例えばキシレン、トルエン、および混合芳香族溶媒であって、例えば商標SOLVESSOの下でExxon Chemical Americaから市販されているものである。追加の溶媒は、米国特許第5,807,937号の第21欄第44行から第22欄第54行までにさらに詳細に記載されている。
顔料分散剤のATRP調製は、典型的には、25℃から140℃、例えば50℃から100℃の範囲内の反応温度、および1から100気圧の範囲内の圧力、通常は周囲圧力で実施される。
ATRP遷移金属触媒およびそれに関連付けられた配位子は、本発明の顔料分散剤でのその使用前に、典型的には顔料分散剤から分離されまたは除去される。ATRP触媒の除去は、例えば、触媒結合剤(catalyst binding agent)を、顔料分散剤、溶媒、および触媒の混合物に添加し、その後、濾過するステップを含む、公知の方法を使用して実現されてもよい。適切な触媒結合剤の例には、例えば、アルミナ、シリカ、クレー、またはこれらの組合せが含まれる。顔料分散剤、溶媒、およびATRP触媒の混合物は、触媒結合剤の層を通過してもよい。あるいは、ATRP触媒は系中で酸化されてもよく、触媒の酸化残基は顔料分散剤中に保持される。
一般式(I)を参照すると、Gは、少なくとも1つのラジカル重合性エチレン性不飽和モノマーの残基であってもよく、そのようなモノマーは、例えば、フェニル(メタ)アクリレート、p−ニトロフェニル(メタ)アクリレート、およびベンジル(メタ)アクリレート;多環式芳香族(メタ)アクリレート、例えば2−ナフチル(メタ)アクリレート;N−(アリール)マレイミド;ならびにこれらの混合物を含む、芳香族カルボン酸または多環式芳香族カルボン酸であってもよいカルボン酸と反応するオキシラン官能性モノマーから選択される。
カルボン酸と反応するオキシラン官能性モノマーまたはその残基は、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、およびこれらの混合物から選択されてもよい。オキシラン官能性モノマーまたはその残基と反応してもよいカルボン酸の例には、ナフトエ酸、ヒドロキシナフトエ酸、パラ−ニトロ安息香酸、およびこれらの混合物が含まれるが、これらに限定するものではない。
引き続き一般式(I)を参照すると、WおよびYはそれぞれ、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート、およびヒドロキシ官能性(メタ)アクリレートから独立して選択されたモノマーの残基であってもよい。WおよびYがそれぞれ独立してその残基であってもよいC〜C20アルキル(メタ)アクリレート(直鎖状または分枝状アルキル、およびシクロアルキルを含む。)の例には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、およびイソカン(メタ)アクリレートが含まれるが、これらに限定するものではない。
そのWおよびYがそれぞれ独立して残基であってもよい、アルキル基に2から4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートには、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシルブチル(メタ)アクリレート、およびブチル(メタ)アクリレートが含まれるが、これらに限定するものではない。一般式(I)において、WおよびYはそれぞれ独立して、(メタ)アクリル酸無水物、ジエチレングリコールビス(メタ)アクリレート、4,4’−イソプロピリデンジフェノールビス(メタ)アクリレート(ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート)、アルコキシル化4,4’−イソプロピリデンジフェノールビス(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリス(メタ)アクリレート、およびアルコキシル化トリメチロールプロパントリス(メタ)アクリレートなど、1つより多くの(メタ)アクリロイル基を有するモノマーの残基であってもよい。
数値p、q、およびsは、それぞれ、G残基のブロックまたはセグメント(G−ブロックまたはG−セグメント)当たり、W残基のブロックまたはセグメント(W−ブロックまたはW−セグメント)当たり、およびY残基のブロックまたはセグメント(Y−ブロックGまたはY−セグメント)当たりで生じるG、W、およびY残基のそれぞれの平均総数を表す。1つより多くのタイプまたは種のモノマー残基を含有する場合、W−およびY−ブロックはそれぞれ、ランダムブロック(例えば、ジ−ブロックおよびトリ−ブロック)、交互、および勾配構築物の少なくとも1つを有していてもよい。勾配構築物は、ポリマー主鎖に沿って系統的および予測可能な手法で徐々に変化する、異なるモノマー残基の配列を指す。例示の目的で、ブチルメタクリレート(BMA)の6個の残基およびヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)の6個の残基を含有するW−ブロックは、そのqが12である場合、米国特許第6,642,301号の第10欄第5〜25行に記載されるように、ジ−ブロック、テトラ−ブロック、交互および勾配構築物を有していてもよい。ある実施形態では、G−ブロックは、芳香族カルボン酸(3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸など)と反応するグリシジル(メタ)アクリレートの約5〜15個の残基を含んでいてもよく、W−ブロックは、約20〜30個のBMAおよびHPMA残基のランダムブロックであってもよく、Y−ブロックは、約5〜15個のブチルアクリレート(BA)残基の均一なブロックであってもよい。
モノマー残基が顔料分散剤のポリマー主鎖に沿って生じる順序は、典型的には、制御されたラジカル重合が内部で実施される容器に、対応するモノマーが送り込まれる順序によって決定される。例えば、顔料分散剤のG−ブロックの残基として組み込まれるモノマーは、一般に、反応容器に送り込まれた後に、W−ブロックの残基として組み込まれるモノマーが組み込まれ、その後、Y−ブロックの残基が組み込まれる。
W−およびY−ブロックの形成中、1つより多くのモノマーが一度に反応容器に送り込まれる場合、モノマーの相対的な反応性は、典型的には、それらのモノマーがリビングポリマー鎖に組み込まれる順序を決定する。W−およびY−ブロック内のモノマー残基の勾配配列は、制御されたラジカル重合によって、特に、(a)重合の過程で反応媒体に送り込まれるモノマーの比を変化させるステップ、(b)異なる重合速度を有するモノマーを含有するモノマー供給材を使用するステップ、または(c)(a)および(b)を組み合わせるステップによるATRP法によって、調製することができる。勾配構築物を含有するコポリマーは、米国特許第5,807,937号の第29欄第29行から第31欄第35行までにさらに詳細に記載されている。
ある実施形態では、下付き文字qおよびsがそれぞれ、一般式(I)に関して少なくとも1、例えば少なくとも5の値を有する。また、下付き文字sは、一般式(I)に関して300未満、例えば100未満、または50未満(例えば、20以下)の値もしばしば有する。下付き文字qおよびsの値は、列挙された値を含めたこれらの値の任意の組合せの間に及んでもよく、例えばsは、1から100の数であってもよい。下付き文字pは、少なくとも1、例えば少なくとも5の値を有していてもよい。下付き文字pは、300未満、例えば100未満、または50未満(例えば、20以下)の値もしばしば有する。下付き文字pの値は、列挙された値を含めたこれらの値の任意の組合せの間に及んでもよく、例えばpは、50までの数であってもよい。顔料分散剤は、ポリスチレン標準を使用したゲル透過クロマトグラフィーにより決定されるように、250から40,000、例えば1000から30,000、または2000から20,000の数平均分子量(Mn)をしばしば有する。
一般式(I)の記号Φは、制御されたラジカル重合による顔料分散剤の調製で使用される開始剤の残基であり、またはその残基から誘導され、開始剤のラジカル移動性基を含まない。例えば、顔料分散剤が、トルエンスルホニルクロライドの存在下で開始されるとき、記号Φ、より具体的にはΦ−は残基
Figure 0006348062
である。記号Φは、開始剤の残基の誘導体を表してもよい。
一般式(I)において、Tは、ATRP開始剤のラジカル移動性基であり、またはその基の誘導体である。ラジカル移動性基の残基は、(a)顔料分散剤上に放置され、(b)除去され、または(c)別の部分に化学変換されてもよい。ラジカル移動性基は、求核化合物、例えばアルカリ金属アルコキシレートで置換することにより除去されてもよい。ラジカル移動性基の残基が例えばシアノ基(−CN)である場合、当技術分野で公知の方法によりアミド基またはカルボン酸基に変換することができる。
その他の適切な分散剤には、Lubrizol Corporation、Wickliffe、Ohioから入手可能なSolsperse(登録商標)32,500およびSolsperse(登録商標)5,000、Byk Additives&Instruments、Wesel、ドイツから入手可能なDisperbyk 2050、またはLubrizol Corporationから入手可能なSolsperse(登録商標)27,000(水性系で使用される。)が含まれる。
顔料分散剤は、典型的には、色素剤の全重量に対して少なくとも0.1重量パーセント、例えば少なくとも0.5重量パーセント、または場合によっては少なくとも1重量パーセントの量で色素剤中に存在する。分散剤は、色素剤の全重量に対して65重量パーセント未満、または40重量パーセント未満の量でも、色素剤中にしばしば存在する。色素剤中に存在する顔料分散剤の量は、列挙された値も含めたこれらの値の任意の組合せの間に及んでもよい。
可視光吸収赤外線透過顔料は、色素剤の全重量に対して少なくとも0.5重量パーセント、または少なくとも5重量パーセント、および/または少なくとも10重量パーセントの量で、色素剤中にしばしば存在する。可視光吸収赤外線透過顔料は、典型的には、色素剤の全重量に対して90重量パーセント未満、または50重量パーセント未満、または20重量パーセント未満の量でも、色素剤中に存在する。色素剤中に存在する可視光吸収赤外線透過顔料の量は、列挙された値も含めたこれらの値の任意の組合せの間に及んでもよい。
可視光吸収赤外線透過顔料および顔料分散剤は、典型的には、合計で20重量パーセントから80重量パーセント、例えば30重量パーセントから70重量パーセント、または40重量パーセントから60重量パーセントの量で、色素剤中に一緒に存在する。重量パーセントは、可視光吸収赤外線透過顔料と顔料分散剤とを組み合わせた重量の合計に対するものである。可視光吸収赤外線透過顔料と顔料分散剤との重量比は、典型的には0.1:1から100:1、例えば0.2:1から5:1、または0.5:1から2:1である。
色素剤は、少なくとも1種の有機溶媒もしばしば含む。存在してもよい有機溶媒の種類には、キシレン、トルエン、アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、フルフリルアルコール、およびテトラヒドロフルフリルアルコール;ケトンまたはケトアルコール、例えばアセトン、メチルエチルケトン、およびジアセトンアルコール;エーテル、例えばジメチルエーテルおよびメチルエチルエーテル;環状エーテル、例えばテトラヒドロフランおよびジオキサン;エステル、例えば酢酸エチル、乳酸エチル、炭酸エチレン、および炭酸プロピレン;多価アルコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、および1,2,6−ヘキサントリオール;アルキレングリコールのヒドロキシ官能性エーテル、例えばブチル2−ヒドロキシエチルエーテル、ヘキシル2−ヒドロキシエチルエーテル、メチル2−ヒドロキシプロピルエーテル、およびフェニル2−ヒドロキシプロピルエーテル;窒素含有環状化合物、例えばピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、および1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン;ならびに硫黄含有化合物、例えばチオグリコール、ジメチルスルホキシド、およびテトラメチレンスルホンが含まれるが、これらに限定するものではない。
色素剤は、当業者に公知の方法によって調製されてもよい。そのような公知の方法は、典型的には、本明細書で既に述べたようなボールミルまたは媒体ミル(例えば、サンドミル)などの、エネルギー集約的混合または磨砕手段の使用を含む。
本発明のある実施形態では、第2の可視光吸収赤外線透過顔料が、顔料分散体を介してコーティング組成物に組み込まれる。本明細書で使用される「顔料分散体」は、顔料が磨砕樹脂(色素剤に関して既に述べたような被膜形成樹脂結合剤または分散剤と、同じでも異なっていてもよい。)中にある組成物を指す。顔料分散体は、必ずしも必要ではないが顔料分散剤(色素剤に関して既に述べたものなど)を含んでいてもよいので、前述の色素剤とは全く異なると見なすことができる。
ある実施形態では、そのような顔料分散体は、少なくとも10%、例えば少なくとも12%、少なくとも15%、または場合によっては少なくとも20%の曇り度を有する。高い曇り度を有する顔料分散体は、ナノサイズではない可視光吸収赤外線透過顔料をしばしば含有する。さらに、そのような顔料分散体は、ナノサイズの可視光吸収赤外線透過顔料をしばしば実質的に含まない。「実質的に含まない」とは、顔料分散体中に存在する可視光吸収赤外線透過顔料の10重量%以下、例えば5重量%以下、または場合によっては1重量%以下が、ナノサイズであることを意味する。そのような色素剤は、バルク有機顔料を、少なくとも0.5mm、例えば少なくとも1.0mm、場合によっては約1.2mm以上の粒径を有するミリング媒体でミリングすることにより、調製されてもよい。顔料粒子を含有する顔料分散体は、磨砕樹脂(被膜形成樹脂結合剤および/または顔料分散剤など)を使用して酢酸ブチルなどの有機溶媒系内で高エネルギーミルでしばしばミリングされる。その結果、これらの実施形態では、高い曇り度を有する顔料分散体は、少なくとも200ナノメートル、例えば少なくとも300ナノメートル、または少なくとも500ナノメートルの平均一次粒径を有する可視光吸収赤外線透過顔料を含む。
磨砕樹脂は、顔料分散体中に、この分散体の全重量に対して少なくとも0.1重量パーセント、例えば少なくとも0.5重量パーセント、または場合によっては少なくとも1重量パーセントの量でしばしば存在する。磨砕樹脂は、顔料分散体中に、この分散体の全重量に対して65重量パーセント未満、または40重量パーセント未満の量でもしばしば存在する。顔料分散体中に存在する磨砕樹脂の量は、列挙された値も含めたこれらの値の任意の組合せの間に及んでもよい。
第2の可視光吸収赤外線透過顔料は、顔料分散体中に、この顔料分散体の全重量に対して少なくとも0.5重量パーセント、または少なくとも5重量パーセント、および/または少なくとも10重量パーセントの量でしばしば存在する。可視光吸収赤外線透過顔料は、典型的には、顔料分散体中に、この分散体の全重量に対して90重量パーセント未満、または50重量パーセント未満、または20重量パーセント未満の量でも存在する。顔料分散体中に存在する可視光吸収赤外線透過顔料の量は、列挙された値も含めたこれらの値の任意の組合せの間に及んでもよい。
第2の可視光吸収赤外線透過顔料および磨砕樹脂は、典型的には、合計で20重量パーセントから80重量パーセント、例えば30重量パーセントから70重量パーセント、または40重量パーセントから60重量パーセントの量で、顔料分散体中に一緒に存在する。重量パーセントは、可視光吸収赤外線透過顔料と磨砕樹脂とを組み合わせた重量の合計に対するものである。第2の可視光吸収赤外線透過顔料と磨砕樹脂との重量比は、典型的には0.1:1から100:1、例えば0.2:1から5:1、または0.5:1から2:1である。
顔料分散体は、少なくとも1種の有機溶媒もしばしば含む。存在してもよい有機溶媒の種類には、色素剤に関して既に明らかにされたものが含まれるが、これらに限定するものではない。
顔料分散体は、当業者に公知の方法によって調製されてもよい。そのような公知の方法は、典型的には、上述のようなボールミルまたは媒体ミル(例えば、サンドミル)などのエネルギー集約的混合または磨砕手段の使用を含む。
ある実施形態では、コーティング組成物中の第1の可視光吸収赤外線透過顔料と第2の可視光吸収赤外線透過顔料との重量比は、10:1から1:10、例えば1:1から1:10、または場合によっては1:2から1:8である。
ある実施形態では、コーティング組成物中の可視光吸収赤外線透過顔料の総量は、コーティング組成物の全固形分重量に対して少なくとも0.1重量%、例えば少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、少なくとも3重量%、または場合によっては少なくとも5重量%である。ある実施形態には、コーティング組成物中に存在する可視光吸収赤外線透過顔料の総量は、コーティング組成物の全固形分重量に対して50重量%以下、25重量%以下、または場合によっては15重量%以下、または10重量%以下である。
本発明のある実施形態では、コーティング組成物は、カーボンブラックを実質的に含まず、または場合によっては完全に含まない。本明細書で使用される「実質的に含まない」という用語は、コーティング組成物中のカーボンブラックの量に関して使用される場合、カーボンブラックが、組成物の全固形分重量に対して0.1重量パーセント以下、場合によっては0.05重量パーセント以下の量で組成物中に存在することを意味する。本明細書で使用される「完全に含まない」という用語は、コーティング組成物中のカーボンブラックの量に関して使用される場合、カーボンブラックが組成物中に全く存在しないことを意味する。
所望ならば、コーティング組成物は、調合された表面コーティングの技術分野で周知のその他の任意選択の材料、例えば可塑剤、抗酸化剤、ヒンダードアミン光安定剤、UV光吸収剤または安定剤、界面活性剤、流動制御剤、チキソトロピー剤、例えばベントナイトクレー、顔料、充填剤、有機共溶媒、触媒であって、ホスホン酸を含むもの、およびその他の通常の補助剤を含むことができる。
ある実施形態では、本発明のコーティング組成物は、少なくとも240、少なくとも245、または場合によっては少なくとも250の漆黒度の値を有する、硬化されたコーティングを生成する。色の漆黒度は、色の暗さの尺度である。漆黒度は、分光光度計(本明細書の実施例で記述される。)から色データを得ることによって、およびK. Lippok−Lohmer、Farbe+Lack、92巻、1024頁、(1986年)で論じられる下式:
漆黒度=100×(log10(Xn/X)−log10(Yn/Y)−log10(Zn/Z))
を使用することによって定量されてもよい。このように、所望の黒色コーティング系は、高い漆黒度の値を有する。高い漆黒度の値を実現するために、(1種以上の)色素剤および(1種以上の)顔料分散体を組み合わせて使用して、本発明のコーティング系に暗色が得られるようにする。
上述の、ある特定のコーティング組成物は、色安定性を示す硬化されたコーティングを生成可能であることを発見した。本明細書で使用するコーティングは、3000時間のQUV耐久性試験(実施例に記述される方法による。)後に、そのような試験前のコーティングの色に比べてコーティングの色変化が1ΔE単位以下である場合、色安定性を示す。硬化されたコーティングの色は、本明細書の実施例に記述されるように測定することもできる。ΔEは、実施例に記述されるように計算される。
上述のコーティング組成物は、例えばプライマーコーティングとしてまたはカラープラスクリア系の着色ベースコーティング組成物としてまたはモノコートトップコートとして、例えば多成分複合コーティング系で使用するのに適切である。しかし、ある実施形態では、前述のコーティング組成物は、トップコートの少なくとも一部の真下に堆積された赤外線反射コーティング層をさらに含む、多成分複合コーティング系のトップコートを形成するのに使用される。理解されるように、本発明のある実施形態によれば、例えばトップコートの少なくとも一部の上に堆積されてもよい無色クリアコート層など、様々なその他のコーティング層が存在してもよい。さらに、1つ以上のコーティング層は、例えば航空宇宙産業の適用例で時々使用されるような選択的に剥離可能なコーティングなど、トップコートと、トップコートの真下に堆積された赤外線反射コーティング層との間に堆積されてもよい。参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006/0106161A1号は、数平均分子量が500ダルトンから100,000ダルトンのアミン末端ポリアミドを含む、このタイプの例示的なコーティングについて記述する。参照によりその引用部分が本明細書に組み込まれる米国特許第6,899,924号の第2欄第10行から第4欄第65行は、不揮発性酸性芳香族極性有機化合物を遊離酸または塩の形で含むこのタイプの例示的なコーティングについても記述する。さらに、ある実施形態では、1つ以上のコーティング層が、基材と、トップコートの少なくとも一部の真下に堆積された赤外線反射コーティング層との間に堆積されてもよく、例えば、限定するものではないが当技術分野で公知の電着プライマー層を含めた様々な耐腐食性プライマー層などである。
ある実施形態では、赤外線反射アンダーコーティング層は、被膜形成樹脂結合剤(本発明のコーティング組成物に関して既に記述されたもののいずれかなど)および赤外線反射顔料を含む、コーティング組成物から堆積される。本明細書で使用される「赤外線反射顔料」という用語は、コーティング組成物に含まれたときに、同じ組成物から同じ手法で堆積されるが赤外線反射顔料を含まない硬化されたコーティングよりも、近赤外線放射の反射率が大きい硬化されたコーティングを提供する顔料を指す。ある場合には、コーティング組成物は、700から2500ナノメートルの波長範囲でASTM E903−96により測定されたときに、同じ組成物から同じ手法で堆積されるが赤外線反射顔料が存在しないコーティングよりも少なくとも10、または場合によっては少なくとも15パーセンテージポイント高い太陽光反射率を有する、硬化されたコーティングを提供するのに十分な量で、赤外線反射顔料を含む。
赤外線反射顔料は、着色することができ、または本質的に無色、半透明、もしくは不透明にすることができる。本明細書で使用される「本質的に無色」という用語は、顔料が色を持たないことを意味し、即ち、顔料の吸収曲線には400〜700ナノメートル範囲で吸収ピークがなく、日光の下で見たときに反射光または透過光に色合いまたは色相が存在しない。着色赤外線反射顔料は、本質的に無色ではない赤外線反射顔料である。別の言い方をすれば、「着色」赤外線反射顔料は、以下に定義されるように可視光吸収性であってもよいものである。「半透明」顔料は、可視光が顔料内を拡散的に通過できることを意味する。「不透明」顔料は、半透明ではないものである。半透明、および本質的に無色とすることができる赤外線反射顔料(コーティング中に十分少ない量で使用される場合)の一例は、Merck KGaA、Darmstadt、ドイツから市販されているSolarflair 9870顔料である。この市販されている顔料は、二酸化チタンでコーティングされた雲母基材を含む干渉顔料(以下に記述する。)の例でもある。
適切な着色および/または不透明赤外線反射顔料の例には、例えば、様々な金属および金属合金、無機酸化物、および干渉顔料のいずれかが含まれる。例示的な色には、例えば、二酸化チタンの場合のような白;鉄チタン褐色スピネルの場合のような褐色;酸化クロムグリーンの場合のような緑;酸化鉄レッドの場合のような赤;チタン酸クロムイエローおよびチタン酸ニッケルイエローの場合のような黄;あるTiOでコーティングされた雲母片の場合のような青および薄紫が含まれる。
適切な金属および金属合金には、例えば、とりわけアルミニウム、クロム、コバルト、鉄、銅、マンガン、ニッケル、銀、金、鉄、スズ、亜鉛、青銅、黄銅であってこれらの合金を含めたもの、例えば亜鉛−銅合金、亜鉛−スズ合金、および亜鉛−アルミニウム合金が含まれる。いくつかの特定の例には、ニッケルアンチモンチタン、ニッケルニオブ(nobium)チタン、クロムアンチモンチタン、クロムニオブ、クロムタングステンチタン、クロム鉄ニッケル、クロム鉄酸化物、酸化クロム、チタン酸クロム、マンガンアンチモンチタン、マンガンフェライト、クロムグリーンブラック、チタン酸コバルト、クロマイト、またはホスフェート、コバルトマグネシウム、およびアルミナイト、酸化鉄、鉄コバルトフェライト、鉄チタン、亜鉛フェライト、亜鉛鉄クロマイト、銅クロマイト、ならびにこれらの組合せが含まれる。
しばしば、そのような顔料は、薄片の形をとる。例えば、「リーフィング」アルミニウム片がしばしば適切である。本明細書で使用される「薄片」という用語は、粒子のその幅とその厚さとの比(アスペクト比と呼ぶ。)が少なくとも2でありかつしばしば10から2,000の範囲に包含され、例えば3から400であり、または場合によっては10から200であり、10から150が含まれることを意味する。したがって「薄片」粒子は、実質的に平らな構造を有するものである。ある場合には、そのような小片は、シリカでコーティングされた銅片の場合のような、その上に堆積されたコーティングを有することができる。
ある実施形態では、そのような薄片粒子は、0.05ミクロン未満から10ミクロン、例えば0.5から5ミクロンの厚さを有する。ある実施形態では、そのような薄片粒子は、10から150ミクロン、例えば10から30ミクロンの最大幅を有する。
ある実施形態では、薄片粒子は、ぎざぎざの縁部とは対照的に、丸みの付いた縁部と滑らかで平らな面とを含む。角度が付いた縁部および不均一な面を有する小片は、「コーンフレーク」として当技術分野では公知である。一方、より丸みの付いた縁部、より滑らかな、より平らな面によって区別される小片を、「1ドル銀貨」片と呼ぶ。
さらに、ある実施形態では、丸みの付いた縁部を含む薄片金属または金属合金粒子は、ISO 1524により測定した場合、25ミクロン以下、例えば10から15ミクロンの最大幅を有する。
追加の適切な金属顔料には、着色顔料が金属顔料の表面に化学的に吸着されるような、着色金属顔料が含まれる。そのような着色金属顔料は、参照によりその引用部分が本明細書に組み込まれている米国特許第5,037,745号の第2欄第55行から第7欄第54行に記載されている。いくつかのそのような着色金属顔料も市販されており、商標FIREFLAKEの下でU.S.Aluminum,Inc.、Flemington、NJから入手可能なものが含まれる。ある実施形態では、以下に記述されるペリレンをベースにした顔料などの赤外線透過顔料は、金属顔料の表面に化学的に吸着させることができ、その結果、暗色の、時には黒色の、着色赤外線反射金属顔料が得られる。
適切な無機酸化物含有赤外線反射顔料には、例えば、とりわけ酸化鉄、酸化チタン(TiO)顔料、複合酸化物系顔料、酸化チタンでコーティングされた雲母顔料、酸化鉄でコーティングされた雲母顔料、および酸化亜鉛顔料が含まれる。
ある実施形態では、赤外線反射顔料は、可視光領域(400から700ナノメートル)におけるよりも近赤外線波長領域(700から2500ナノメートル)においてより大きな反射率を示す。ある実施形態では、近赤外線領域での反射率と可視光領域での反射率との比が1:1よりも大きく、例えば少なくとも2:1であり、または場合によっては少なくとも3:1である。ある干渉顔料は、そのような赤外線反射顔料の例である。
本明細書で使用される「干渉顔料」という用語は、異なる屈折率の材料が交互に配された層を有する、多層構造を有する顔料を指す。例えば、適切な光干渉顔料には、例えば雲母、SiO、Al、TiO、またはガラスの基材が例えば二酸化チタン、酸化鉄、チタン鉄酸化物、もしくは酸化クロム、もしくはこれらの組合せの1つ以上の層でコーティングされているものを含む顔料、または、アルミニウムなどの金属および金属酸化物が酸化鉄層および/もしくは二酸化ケイ素の層でコーティングされている組合せを含んだ顔料が含まれる。
ある実施形態では、赤外線反射顔料は、赤外線反射層がそこから堆積されるコーティング組成物中に、このコーティング組成物の全固形分重量に対して少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、少なくとも3重量%、または場合によっては少なくとも5重量%、少なくとも6重量%、または少なくとも10重量%の量で存在する。ある実施形態では、赤外線反射顔料は、前述のコーティング組成物中に、このコーティング組成物の全固形分重量に対して50重量%以下、25重量%以下、または場合によっては15重量%以下の量で存在する。しばしば、赤外線反射顔料は、前述のコーティング組成物中に、このコーティング組成物の全重量に対して5重量%超の量で存在し、例えばこのコーティング組成物の全重量に対して5重量%超から15重量%の量で存在する。
ある実施形態では、本発明のコーティング系は、700から2500ナノメートルの波長範囲でASTM E903−96により測定した場合、少なくとも15%、例えば少なくとも20%、または場合によっては少なくとも30%のTSRを示す。
上述のコーティング組成物およびコーティング系が堆積されてもよい基材は、数多くの形をとってもよく、様々な材料から生成されてもよい。ある実施形態では、基材は、とりわけ(i)自動車用構成部品、例えば内装または外装金属パネル、革または布製のシート領域、プラスチック構成部品、例えばダッシュボードまたはハンドル、および/またはその他の車両内装面;(ii)航空宇宙産業用構成部品、例えば航空機用外装パネル(アルミニウムもしくはアルミニウム合金などの金属であってもよく、または例えばポリマー複合材料から生成されてもよい。)、革、プラスチック、または布製のシート領域、および計器パネルなどを含めた内装パネル;(iii)建築用構成部品、例えば外装パネルおよび屋根材;ならびに(iv)工業用構成部品用の形をとる。
適切な基材材料には、例えば、紙、板紙、ボール紙、合板、および加圧ファイバーボード、硬材、軟材、単板、パーティクルボード、チップボード、配向性ストランドボード、ならびにファイバーボードを含めたセルロース含有材料が含まれる。そのような材料は、全体が、マツ、オーク、カエデ、マホガニー、およびサクラなどの木材で作製されてもよい。しかし、ある場合には、材料は、樹脂材料などの別の材料と組み合わせて木材を含んでいてもよく、即ち木材/樹脂複合体、例えばフェノール複合体と、木質繊維および熱可塑性ポリマーの複合体と、セメント、繊維、またはプラスチッククラッドで強化された木質複合体などを含んでいてもよい。
適切な金属基材材料には、箔、シート、または加工物であって、冷間圧延鋼、ステンレス鋼、および亜鉛金属、亜鉛化合物、および亜鉛合金のいずれかで表面処理された鋼(電気亜鉛めっき鋼、溶融亜鉛めっき鋼、GALVANNEAL鋼、および亜鉛合金でめっきされた鋼を含む。)、銅、マグネシウム、およびこれらの合金で構成されたものが含まれるが、これらに限定するものではなく、アルミニウム合金、亜鉛−アルミニウム合金、例えばGALFAN、GALVALUM、アルミニウムがめっきされた鋼、およびアルミニウム合金がめっきされた鋼基材を使用してもよい。溶接可能な、亜鉛に富む、またはリン化鉄に富む有機コーティングでコーティングされた鋼基材(冷間圧延鋼または上記列挙された鋼基材のいずれかなど)も適切である。そのような溶接可能なコーティング組成物は、例えば、米国特許第4,157,924号および第4,186,036号に開示されている。冷間圧延鋼は、例えば、金属ホスフェート溶液、少なくとも1種の第IIIB族または第IVB族金属を含有する水溶液、有機ホスフェート溶液、有機ホスホネート溶液、およびこれらの組合せからなる群から選択された溶液で前処理する場合にも適切である。
適切なシリケート基材の非限定的な例は、ガラス、磁器、およびセラミックである。
適切なポリマー基材の非限定的な例は、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、メラミン樹脂、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ならびに対応するコポリマーおよびブロックコポリマー、生分解性ポリマーおよび天然ポリマー、例えばゼラチンなどである。
適切なテキスタイル基材の非限定的な例は、ポリエステル、変性ポリエステル、ポリエステル混紡布、ナイロン、綿、綿混紡布、ジュート、亜麻、麻、およびラミー、ビスコース、羊毛、絹、ポリアミド、ポリアミド混紡布、ポリアクリロニトリル、トリアセテート、アセテート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステルミクロ繊維、およびガラス繊維布で構成された、繊維、ヤーン、糸、ニット、織布、不織布、および衣料品である。
適切な革基材の非限定的な例は、銀面革(例えば、ヒツジ、ヤギ、またはウシからのナパ革、および子ウシまたはウシからのボックス革)、スエード革(例えば、ヒツジ、ヤギ、または子ウシからのベロア、およびハンティング革)、スプリットベロア(例えば、ウシまたは子ウシの皮膚から)、バックスキンおよびヌバック革;さらに羊毛スキンおよび毛皮(例えば、毛皮の付いたスエード革)である。革は、任意の従来のなめし法によってなめすことができ、特に、植物、鉱物、合成、または組み合わせたなめし(例えば、クロムなめし、ジルコニルなめし、アルミニウムなめし、または半クロムなめし)を行ってもよい。所望ならば、革を再度なめしてもよく;再度なめすためには、この再度のなめしに従来から用いられてきた任意のなめし剤、例えば、鉱物、植物、または合成なめし剤、例えばクロム、ジルコニル、またはアルミニウム誘導体、ケブラコ、クリ、またはミモザ抽出物、芳香族シンタン(syntan)、ポリウレタン、(メタ)アクリル酸化合物またはメラミンの(コ)ポリマー、ジシアノジアミド、および/または尿素/ホルムアルデヒド樹脂を使用してもよい。
適切な圧縮性基材の非限定的な例には、フォーム基材、液体が充填されたポリマーブラダー、空気および/もしくは気体が充填されたポリマーブラダー、ならびに/または血漿が充填されたポリマーブラダーが含まれる。本明細書で使用される「フォーム基材」という用語は、連続気泡フォームおよび/または独立気泡フォームを含むポリマーまたは天然材料を意味する。本明細書で使用される「連続気泡フォーム」という用語は、フォームが、複数の相互接続された空気室を含むことを意味する。本明細書で使用する「独立気泡フォーム」という用語は、フォームが、個別の閉鎖気孔が連なったものを含むことを意味する。例としてのフォーム基材には、ポリスチレンフォーム、ポリメタクリルイミドフォーム、ポリ塩化ビニルフォーム、ポリウレタンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ポリエチレンフォーム、およびポリオレフィンフォームが含まれるが、これらに限定するものではない。例としてのポリオレフィンフォームには、例えば、ポリプロピレンフォーム、ポリエチレンフォーム、および/またはエチレン酢酸ビニル(EVA)フォームが含まれる。EVAフォームは、平らなシートもしくはスラブ、または靴の中敷きなどの成型EVAフォームを含むことができる。異なるタイプのEVAフォームは、異なるタイプの表面多孔度を有することができる。成型EVAは、稠密な表面または「スキン」を含みことができ、それに対して、平らなシートまたはスラブは多孔質表面を示すことができる。
上述のコーティングがそこから堆積されるコーティング組成物は、数ある方法の中でも、浸漬または液浸、スプレー、断続的スプレー、浸漬およびその後のスプレー、スプレーおよびその後の浸漬、ブラッシング、またはロールコーティングを含めた、様々な方法のいずれかによって基材に付与させることができる。しかし、ある実施形態では、コーティング組成物はスプレーによって付与され、したがってそのような組成物は、周囲条件でスプレーにより付与するのに適切な粘度をしばしば有する。
基材にコーティング組成物を付与させた後、組成物は合体して、実質的に連続的な被膜を基材上に形成する。典型的には、被膜厚さは0.01から20ミル(約0.25から508ミクロン)になり、例えば0.01から5ミル(0.25から127ミクロン)、または場合によっては0.1から2ミル(2.54から50.8ミクロン)の厚さになる。したがって、本発明によるコーティング被膜を形成する方法は、コーティング組成物を、コーティングがなされる基材または物品の表面に付与させるステップと、コーティング組成物を合体させて、実質的に連続的な被膜を形成するステップと、次いでそのように得られたコーティングを硬化するステップとを含む。ある実施形態では、これらのコーティングの硬化は、周囲温度または高温でのフラッシュと、その後に行われる熱ベークとを含むことができる。いくつかの実施形態では、硬化は、例えば20℃の周囲温度から175℃で行うことができる。
本発明の例示は、その詳細に本発明を限定すると見なすものではない下記の実施例である。実施例中ならびに本明細書の全体を通して、全ての部およびパーセンテージは、他に指示しない限り重量によるものである。そして、代表的には、本願明細書は、以下の項目を記載する。
(項目1)
(a)被膜形成樹脂結合剤と、
(b)第1の可視光吸収赤外線透過顔料と、
(c)上記第1の可視光吸収赤外線透過顔料とは異なる第2の可視光吸収赤外線透過顔料と
を含むコーティング組成物であって、上記組成物から堆積された硬化されたコーティングが、
(i)少なくとも240の漆黒度を有し、
(ii)3000時間のQUV耐久性試験後に1ΔE単位以下の色変化を示す、
コーティング組成物。
(項目2)
上記漆黒度の値が少なくとも250である、項目1に記載のコーティング組成物。
(項目3)
上記第1の可視光吸収赤外線透過顔料および上記第2の可視光吸収赤外線透過顔料が共にペリレンを含む、項目1に記載のコーティング組成物。
(項目4)
上記第1の可視光吸収赤外線透過顔料が、100ナノメートル以下の平均一次粒径を有する、項目1に記載のコーティング組成物。
(項目5)
上記第2の可視光吸収赤外線透過顔料が、少なくとも200ナノメートルの平均一次粒径を有する、項目4に記載のコーティング組成物。
(項目6)
第1の可視光吸収赤外線透過顔料と第2の可視光吸収赤外線透過顔料との重量比が10:1から1:10である、項目1に記載のコーティング組成物。
(項目7)
上記重量比が1:2から1:8である、項目6に記載のコーティング組成物。
(項目8)
項目1に記載のコーティング組成物を使用する方法であって、上記コーティング組成物を、被膜形成樹脂結合剤および赤外線反射顔料を含む赤外線反射コーティング層の少なくとも一部の上に堆積するステップを含む、方法。
(項目9)
(a)5%以下の曇り度を有し、第1の可視光吸収赤外線透過顔料を含む、色素剤と、
(b)上記第1の可視光吸収赤外線透過顔料とは異なる第2の可視光吸収赤外線透過顔料を含む、顔料分散体と
を含む、コーティング組成物。
(項目10)
少なくとも240の漆黒度値を有するコーティングを生成する、項目9に記載のコーティング組成物。
(項目11)
上記色素剤が、3%以下の曇り度を有する、項目9に記載のコーティング組成物。
(項目12)
上記色素剤が、1%以下の曇り度を有する、項目11に記載のコーティング組成物。
(項目13)
上記顔料分散体が、少なくとも10%の曇り度を有する、項目9に記載のコーティング組成物。
(項目14)
上記顔料分散体が、少なくとも15%の曇り度を有する、項目11に記載のコーティング組成物。
(項目15)
上記顔料分散体が、少なくとも20%の曇り度を有する、項目12に記載のコーティング組成物。
(項目16)
上記色素剤と上記顔料分散体とが共に、ペリレンを含む可視光吸収赤外線透過顔料を含む、項目9に記載のコーティング組成物。
(項目17)
上記色素剤が、100ナノメートル以下の平均一次粒径を有する可視光吸収赤外線透過顔料を含む、項目9に記載のコーティング組成物。
(項目18)
上記色素剤が、100ナノメートル超の平均一次粒径を有する可視光吸収赤外線透過顔料を実質的に含まない、項目17に記載のコーティング組成物。
(項目19)
上記顔料分散体が、少なくとも200ナノメートルの平均一次粒径を有する可視光吸収赤外線透過顔料を含む、項目9に記載のコーティング組成物。
(項目20)
上記顔料分散体が、100ナノメートル以下の平均一次粒径を有する可視光吸収赤外線透過顔料を実質的に含まない、項目19に記載のコーティング組成物。
(項目21)
上記コーティング組成物中の上記第1の可視光吸収赤外線透過顔料と上記第2の可視光吸収赤外線透過顔料との重量比が、10:1から1:10である、項目1に記載のコーティング組成物。
(項目22)
上記重量比が1:2から1:8である、項目21に記載のコーティング組成物。
(項目23)
項目9に記載のコーティング組成物を使用する方法であって、上記コーティング組成物を、被膜形成樹脂結合剤および赤外線反射顔料を含む赤外線反射コーティング層の少なくとも一部の上に堆積するステップを含む、方法。
(実施例1〜7)
顔料分散体の調製
実施例1〜5は、曇り度が低い色素剤を作製する方法および機器を使用して処理した。実施例6および7は、曇り度がより高い顔料分散体として調製した。
(実施例1)
0.5mm YTZ(登録商標)ミリング媒体(東ソー株式会社)を使用するQM−1 QMAX Supermill(Premier Mill、SPX Process Equipment)上で、Paliogen Black L 0086をミリングし、表1に示されるミルベース調合物に分散させることにより、表2に示される最終的な曇り度値%にした。
(実施例2)
0.5mm YTZ(登録商標)ミリング媒体(東ソー株式会社)を使用するQM−1 QMAX Supermill(Premier Mill、SPX Process Equipment)上で、Lumogen Black FK 4280をミリングし、表1に示されるミルベース調合物に分散させることにより、表2に示される最終的な曇り度値%にした。
(実施例3)
0.3mm YTZ(登録商標)ミリング媒体(東ソー株式会社)を使用するQM−1 QMAX Supermill(Premier Mill、SPX Process Equipment)上で、Pigment Yellow 139(PY 139)をミリングし、表1に示されるミルベース調合物に分散させることにより、表2に示される最終的な曇り度値%にした。
(実施例4)
0.3mm YTZ(登録商標)ミリング媒体(東ソー株式会社)を使用するDrais Advantis(登録商標)ミル(Buehler AG)上で、Pigment Red 179(PR 179)をミリングし、表1に示されるミルベース調合物を使用して分散させることにより、表2に示される最終的な曇り度値%にした。
(実施例5)
0.3mm YTZ(登録商標)ミリング媒体(東ソー株式会社)を使用するQM−1 QMAX Supermill(Premier Mill、SPX Process Equipment)上で、Pigment Blue 15:3(PB 15:3)をミリングし、表1に示されるミルベース調合物に分散させることにより、表2に示される最終的な曇り度値%にした。
(実施例6)
1.2〜1.7mm Zirconox(登録商標)ミリング媒体(Jyoti Ceramic Industries Pvt.Ltd.)を使用するQM−1 HM Mill(Premier Mill、SPX Process Equipment)上で、Paliogen Black L 0086をミリングし、表1に示されるミルベース調合物に分散させることにより、表2に示される最終的な曇り度値%にした。
(実施例7)
0.5mm YTZ(登録商標)ミリング媒体(東ソー株式会社)を使用するQM−1 QMAX Supermill(Premier Mill、SPX Process Equipment)上で、Lumogen Black FK 4280をミリングし、表1に示されるミルベース調合物に分散させることにより、表2に示される最終的な曇り度値%にした。
Figure 0006348062
米国特許出願第2008/0188610A1号の合成実施例Aに矛盾のない手法で調製された、ポリマー顔料分散剤。
Lubrizol Corporationから市販されている。
Lubrizol Corporationから市販されている。
Dowanol(商標)PMAとしてDow Chemical Companyから市販されている。
BASF Corporationから市販されている。
Figure 0006348062
*分析では、最終的な色素剤を溶媒で希釈した。曇り度%を、500ミクロンのパス長セルを用いて透過率モードのX−Rite 8400分光光度計で測定した。本明細書に報告される曇り度%は、最大吸光度の波長で約17.5%の透過率にある。
(実施例8〜12)
コーティング組成物
コーティング組成物を、表3に列挙した原材料および量を使用して調製した。コーティングは、塗料の全不揮発分中の顔料の全重量%が、ブラッシュアウトカードPA−2857(BYK Gardnerから入手可能)などの白黒隠蔽率チャート上に引き落とされたときに明らかに隠すような黒色コーティングをもたらすように調合した。成分1、2、および3を、撹拌によって一緒に混合した。成分4および5を、予備混合し、付与する直前にその他の構成成分に添加した。
Figure 0006348062
Eastman EEPとしてEastman Chemical Companyから市販されている。
Desothane(登録商標)HS CA8000/B900A Clear TopcoatとしてPPG Industriesから市販されている。
Desothane(登録商標)HS CA8000B ActivatorとしてPPG Industriesから市販されている。
Desothane(登録商標)HS CA8000C ThinnerとしてPPG Industriesから市販されている。
実施例8〜12のコーティング組成物を、コーティングされた2024 T3プレーンアルミニウム試験パネル上に、HVLP型スプレーガンを使用して約2ミルの乾燥被膜厚さまでスプレー付与した。パネル上のコーティング系は、実施例の組成物を付与する前は、下記の層:(1)PPG Industriesから市販されている0.6〜1.2ミルのDesoprime(商標)CA7501非クロム化エポキシプライマー;(2)PPG Industriesから市販されている0.3〜0.5ミルのF565−4010 Intermediate Coat、即ち選択的に剥離可能な層;(3)PPG Industriesから市販されている2.0〜3.0ミルのDesothane(登録商標)HS CA8000 B70846 Gloss Whiteトップコートからなるものであった。
次いで実施例8〜12の試験パネルを、周囲条件で1週間硬化させた。色を、漆黒度を決定するためのBYK−mac多角分光光度計(BYK Instruments)と、D65照明および10°オブザーバーを使用して初期CIELAB色を決定するためのGretagMacBeth(商標)Color−Eye(登録商標)2145(X−Rite Incorporated)との両方を使用して、パネル上で測定した。これらは、LAMBDA 9紫外線/可視光/近赤外線分光計(PerkinElmer Inc.)を使用して、全太陽光反射率%(TSR%)に関しても測定した。次いでパネルの一部を切り取り、モデルQUV/se加速耐候キャビネット(Q−Lab Corporation)内に置いて、下記のサイクル条件:70℃で保持された、0.66W/mの輻射照度での、8時間にわたるUVB−313と、その後の、4時間にわたる50℃での結露湿度とを使用して、耐久性試験を行った。約3000時間の曝露後、Color−Eye(登録商標)を使用して色を再び測定し、初期CIELAB結果と比較した。QUV試験後の漆黒度、TSR%、L*、a*、およびb*に関する色差値を、表4にまとめる。
Figure 0006348062
漆黒度は、K. Lippok−Lohmer、Farbe und Lack、92巻、1024頁(1986年)で論じられるように、下式:漆黒度=100×(log10(X/X)+log10(Y/Y)−log10(Z/Z)を使用して、BYK−macで75°で収集されたL*a*b*色データから計算した。
TSR%は、ASTM E 903およびASTM E 891を使用して計算した。
ΔE = ((ΔL*)+(Δa*)+(Δb*)1/2
実施例12は、本発明の利益を示す。実施例12は、コーティングの不揮発性部分に、顔料を合計で4重量%有していた。全顔料の85重量%は、実施例6の、より高い曇り度の顔料分散体から得られ、一方、全顔料の15重量%は、実施例2の、低い曇り度の色素剤から得られた。これらの2種の顔料分散体をブレンドすることにより、耐久性試験においてより高い漆黒度およびより少ない全色変化を有するコーティングをもたらす主要ベースとして可視光吸収赤外線透過顔料を含む、曇り度の高い顔料分散体を使用し、かつ比較的少量の曇り度の低い色素剤を含む顔料分散体を補うことによって、より低い顔料濃度で下に在るコーティングを隠す、コーティングを実現することが可能になった。初期スプレー試験パネルの観察内容は、ブレンドのもう1つの重要な利益を示した。十分高い濃度および被膜厚さでは黒色に見えるが、Paliogen L 0086は、実際には緑色顔料である。同様に、十分高い濃度および被膜厚さでは黒色に見えるが、Lumogen FK 4280は、実際には薄紫色顔料である。したがって、試験パネルの被膜厚さが小さい領域および縁部は、黒色ではなく緑色および薄紫色に見える。しかし、色素剤をブレンドすることにより、コーティングは、aおよびbの色の値に関してニュートラルバリューに近付き、したがって縁部および薄膜領域は、黒色に見えた。これは表5で実証されており、実施例12は、D65照明および10°オブザーバーを使用してGretagMacBeth(商標)Color−Eye(登録商標)2145(X−Rite Incorporated)で測定したときに、ゼロに近いaおよびbの値を有していた。
Figure 0006348062
(実施例13〜18)
コーティング組成物
コーティング組成物を、表6に列挙される原材料および量を使用して調製した。コーティングは、塗料の全不揮発分中の顔料の全重量%が、ブラッシュアウトカードPA−2857(BYK Gardnerから入手可能)などの白黒隠蔽率チャート上に引き落とされたときに明らかに隠す黒色コーティングをもたらすように、調合した。構成成分1、2、および3を、撹拌によって一緒に混合した。構成成分4および5を予備混合し、付与する直前にその他の構成成分に添加した。
Figure 0006348062
Eastman EEPとしてEastman Chemical Companyから市販されている。
Desothane(登録商標)HS CA8000/B900A Clear TopcoatとしてPPG Industriesから市販されている。
Desothane(登録商標)HS CA8000B ActivatorとしてPPG Industriesから市販されている。
Desothane(登録商標)HS CA8000C ThinnerとしてPPG Industriesから市販されている。
実施例13〜18を、実施例8、10、および11と共に、#78湿潤被膜アプリケーター棒(Paul N.Gardner Company,Inc.から入手可能)を使用して白黒ブラッシュアウトチャートPA−2857(BYK Gardnerから入手可能)上に引き落とすことにより付与した。色は、BYK−mac多角分光光度計を使用してチャートの白色部分上で測定し、得られた漆黒度の値を表7に報告する。
Figure 0006348062
漆黒度は、K. Lippok−Lohmer、Farbe und Lack、92巻、1024頁(1986年)で論じられるように、下式:漆黒度=100×(log10(X/X)+log10(Y/Y)−log10(Z/Z)を使用して、BYK−macで75°で収集されたL*a*b*色データから計算した。実施例8、10、および11に関する値は、試験のばらつきにより表4とは僅かに異なることに留意されたい。
実施例8、13、14、15、および10は、従来のPaliogen L 0086顔料分散体と従来のLumogen FK 4280顔料分散体とをブレンドした効果を示し、この場合、顔料の重量比は、実施例13が3:1であり、実施例14が1:1であり、実施例15が1:3であった。実施例8、16、17、18、および11は、従来のPaliogen L 0086顔料分散体と曇り度の低い色素剤であるLumogen FK 4280とを使用した、同じ比較を示す。これらの比較は共に、2種の顔料をブレンドした場合により高い漆黒度数になるという利点があることを示すが、漆黒度は、>250の場合に最良になる傾向がある。曇り度の低いLumogen FK 4280色素剤を従来のPaliogen L 0086顔料分散体に添加することにより、高い漆黒度値に到達することが可能であった。漆黒度数のみを測定したが、TSR%、色耐久性、および被膜厚さの小さい領域での色に関する結果は、表4および5の実施例に類似することが予測される。特に、実施例16〜18の色耐久性は、実施例11の色耐久性よりも優れていることが予測される。
(実施例19〜24)
コーティング組成物
コーティング組成物を、表8に列挙される原材料および量を使用して調製した。コーティングは、塗料の全不揮発分中の顔料の全重量%が、ブラッシュアウトカードPA−2857(BYK Gardnerから入手可能)などの白黒隠蔽率チャート上に引き落とされたときに明らかに隠す、黒色コーティングをもたらすように調合した。構成成分1、2、および3を、撹拌によって一緒に混合した。構成成分4および5は予備混合し、付着させる直前にその他の構成成分に添加した。
Figure 0006348062
Plasticolors, Inc.から市販されている。
Plasticolors, Inc.から市販されている。
Plasticolors, Inc.から市販されている。
Desothane(登録商標)HS CA8000/B900A Clear Topcoatとして、PPG Industriesから市販されている。
Desothane(登録商標)HS CA8000B Activatorとして、PPG Industriesから市販されている。
Desothane(登録商標)HS CA8000C Thinnerとして、PPG Industriesから市販されている。
実施例19〜24は、実施例8および9と共に、#78湿潤被膜アプリケーター棒(Paul N.Gardner Company,Inc.から入手可能)を使用して白黒ブラッシュアウトチャートPA−2857(BYK Gardnerから入手可能)上に引き落とすことにより付着させた。色を、BYK−mac多角分光光度計を使用して、チャートの白色部分上で測定し、得られた漆黒度の値を表9に報告する。
Figure 0006348062
*漆黒度は、K. Lippok−Lohmer、Farbe und Lack、92巻、1024頁(1986年)で論じられるように、下式:漆黒度=100×(log10(X/X)+log10(Y/Y)−log10(Z/Z)を使用して、BYK−macで75°で収集されたL*a*b*色データから計算した。
実施例8、19、20、および21と実施例22、23、24、および9は、曇り度の低い色素剤顔料分散体を黒色ペリレン顔料に限定する必要がないことを実証した。実施例21は、全顔料重量に対して10.7重量%のPigment Yellow 139、21.4重量%のPigment Red 179、および67.9重量%のPigment Blue 15:3からなる顔料混合物が得られるように組み合わせた、曇り度の低い色素剤のブレンドであり、全顔料濃度は、黒色コーティングが作製されるように塗料中の不揮発分の総量の4.5重量%であった。実施例19は、顔料が65重量%である、曇り度が高いPaliogen L 0086顔料分散体と、35重量%の、曇り度が低い「組合せ」ブラックとのブレンドであり、一方、実施例20は、曇り度の高いPaliogen L 0086顔料分散体35重量%と曇り度が低い色素剤の「組合せ」65重量%とのブレンドであった。同様に、実施例22は、全顔料重量に対して、10.7重量%のPigment Yellow 139、21.4重量%のPigment Red 179、および67.9重量%のPigment Blue 15:3からなる市販の曇り度の高い従来の分散体を混合することによって作製した。実施例23および24は、曇り度の高い「組合せ」ブラックと、曇り度の低いPaliogen L 0086色素剤とを、それぞれ65/35および35/65の重量比でブレンドする。曇り度の低い「組合せ」ブラックおよび曇り度の低いPaliogen L 0086の場合の両方において、実施例19、21、23、および24により表される中間ブレンドは、曇り度の高い出発調合物である実施例8および22よりも高い漆黒度値であることを実証した。この場合も、漆黒度数のみを測定したが、TSR%、色耐久性、および被膜厚さの小さい領域での色に関する結果は、表4および5の実施例に類似することが予測される。特に、実施例19および20の色耐久性は、実施例8および21の色耐久性よりも優れていることが予測される。実施例22〜24の色耐久性は、実施例9の色耐久性に類似しており、それよりも優れていることも予測される。
先の記述に開示された概念から逸脱することなく、本発明に改変を加えてもよいことが、当業者に容易に理解される。そのような改変は、特許請求の範囲でその言語により他の内容を明示しない限り、下記の特許請求の範囲に含まれると見なされる。したがって、本明細書に詳述される特定の実施形態は、単なる例示であり、添付される特許請求の範囲とその任意のおよび全ての均等物の全範囲が与えられる本発明の範囲を限定しようとするものではない。

Claims (8)

  1. (a)溶媒、分散剤、および第1の可視光吸収赤外線透過顔料を含む、色素剤成分であって、ここで、前記色素剤成分は、5%以下の曇り度を有し、ここで、前記第1の可視光吸収赤外線透過顔料が、第1の黒色ペリレン顔料を含む、色素剤成分と、
    (b)溶媒、磨砕樹脂、および前記第1の可視光吸収赤外線透過顔料とは異なる第2の可視光吸収赤外線透過顔料を含む顔料分散体成分であって、ここで、前記顔料分散体成分は、少なくとも15%の曇り度を有する、顔料分散体成分と
    を含む、コーティング組成物であって、
    前記第2の可視光吸収赤外線透過顔料が、第2の黒色ペリレン顔料を含み、
    ここで、前記第1の黒色ペリレン顔料は前記第2の黒色ペリレン顔料と異なり、そして
    ここで、前記組成物から堆積された硬化されたコーティングは、
    (i)少なくとも240の漆黒度を有し、そして
    (ii)3000時間のQUV耐久性試験後に1ΔE単位以下の色変化を示す
    コーティング組成物。
  2. 前記色素剤成分が、3%以下の曇り度を有する、請求項1に記載のコーティング組成物。
  3. 前記色素剤成分が、1%以下の曇り度を有する、請求項に記載のコーティング組成物。
  4. 前記顔料分散体成分が、少なくとも20%の曇り度を有する、請求項に記載のコーティング組成物。
  5. 前記コーティング組成物中の前記第1の可視光吸収赤外線透過顔料と前記第2の可視光吸収赤外線透過顔料との重量比が、10:1から1:10である、請求項1に記載のコーティング組成物。
  6. 前記重量比が1:2から1:8である、請求項に記載のコーティング組成物。
  7. 請求項1に記載のコーティング組成物を使用する方法であって、前記コーティング組成物を、被膜形成樹脂結合剤および赤外線反射顔料を含む赤外線反射コーティング層の少なくとも一部の上に堆積するステップを含む、方法。
  8. 前記第1の黒色ペリレン顔料は薄紫色調黒色ペリレン顔料であり、そして前記第2の黒色ペリレン顔料は緑色調黒色ペリレン顔料である、請求項1に記載のコーティング組成物。
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