JP6347684B2 - 半導体接着用熱硬化型樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体接着用熱硬化型樹脂組成物及びこれを用いた半導体装置に関する。
半導体装置において、金属薄板(リードフレーム)上の所定部分にLED、IC、LSI等の半導体素子(以下、半導体チップとも称する)を固定する工程は、半導体装置の信頼性に影響を与える重要な工程の一つである。従来から、この接続方法として、有機材料に充填剤を分散させたペースト状の樹脂組成物を接着剤として使用する方法が知られている。
この接合技術に用いる樹脂組成物においては、半導体素子とリードフレームの密着性に優れること、半導体素子とリードフレームの線膨張率の差を緩和するため低弾性率であること等が要求される。密着性を向上させるため、シランカップリング剤に代表される各種添加剤が使用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−209246号公報
しかしながら、シランカップリング剤に代表される添加剤は、多くの有機溶剤に対する溶解性や各種樹脂に対する相溶性が悪いため、塗布時及び硬化時にブリードが発生するなど配合処方に限界がある。
一方、硫黄原子を有し、更にエポキシ基と反応するカルボキシル基等の基を持った硫黄含有カルボン酸等は、特に貴金属界面への密着において、優れた密着性付与剤として考えられるが、その多くは室温で固体であり、多くの有機溶剤に対する溶解性や各種樹脂に対する相溶性が低いため汎用性に問題があった。
更には、カルボキシル基と反応性希釈剤等の反応性基とは反応しやすいため、硫黄含有カルボン酸と該反応性基を含有する化合物とが共存する組成物においては、貯蔵中にゲル化したり、配合から使用までの可使時間が短くなったりするなど、その安定性に問題があった。
そこで、本発明は、上記課題に対し、各種貴金属メッキ表面に対する接着特性を改善した樹脂組成物、及び該樹脂組成物を半導体用ダイアタッチペーストとして用いることで耐半田リフロー性を有する高信頼性の半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に応えるべくなされたもので、エポキシ樹脂をベースとする熱硬化型樹脂組成物において、硫黄含有ヘミアセタールエステル(ビニルエーテル化合物によりカルボキシル基が熱潜在化されたカルボン酸誘導体)を用いることで、各種貴金属メッキ表面に対する接着特性を改善できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)硫黄含有ヘミアセタールエステルと、(C)アミン系硬化剤と、(D)イミダゾール系硬化促進剤と、(E)充填材と、(F)反応性希釈剤及び/又は有機溶剤と、を含有してなることを特徴とする。
また、本発明の半導体装置は、上記半導体接着用熱硬化型樹脂組成物により、半導体素子を半導体素子支持部材上に接着してなることを特徴とする。
本発明の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物によれば、接着におけるブリードが生じることを抑制でき、かつ、各種貴金属メッキに対して、高密着性の特性を有しており、この樹脂組成物を用い基板上に半導体素子を接着した半導体装置は、耐半田リフロー性が優れているので、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
本発明の一実施形態である半導体装置を示す断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられる(A)成分のエポキシ樹脂としては、2以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であれば公知のものが使用できる。中でも、液状樹脂であることが好ましく、室温(25℃)で液状である樹脂がより好ましい。
このエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ビフェノール型エポキシ樹脂;ナフタレン型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物から誘導されるエポキシ化物又はそれらの臭素原子含有エポキシ樹脂やリン原子含有エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート等のヘテロ環含有エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹脂等の公知慣用のエポキシ樹脂が挙げられる。これらは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いられる(B)成分の硫黄含有ヘミアセタールエステルは、硫黄原子を含有する有機基を有するヘミアセタールエステルである。このヘミアセタールエステルは、カルボン酸とビニルエーテル化合物とを反応させて得られる化合物であり、ビニルエーテル化合物によりカルボキシル基が熱潜在化されたカルボン酸誘導体である。この硫黄含有ヘミアセタールエステルは、硫黄原子をジスルフィド結合の形態で有することが好ましい。また、この(B)成分も(A)成分と同様、室温で液状であることが好ましい。
この(B)成分の硫黄含有ヘミアセタールエステルは、硫黄原子を含有しており、これが貴金属−硫黄結合を形成することにより密着性を改善している。また、この誘導体は、ヘミアセタールエステル構造を有しているため、(A)エポキシ樹脂と反応性を有し、樹脂骨格中に取り込まれて上記特性を効果的に発揮できると共にブリードも有効に防止できる。
また、この硫黄含有ヘミアセタールエステルは、例えば、次の一般式(1a)、(1b)又は(1c)で表される化合物
Figure 0006347684
(式中、Rは水素原子、若しくは硫黄原子及び炭素原子を含有する1価の有機基、Rは硫黄原子及び炭素原子を含有する1価の有機基又はRとRは一体となって硫黄原子及び炭素原子を含有する複素環基を表し、Rは炭素数1〜18の1価の炭化水素基を表し、Arは炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基を表し、nは1〜20の正の整数を表す。)が好ましいものとして挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
なお、ここでRは及びRが、1価の有機基の場合は、硫黄原子及び炭素原子を含んだ基の鎖長が2〜19の有機基が好ましく、直鎖状でも分枝鎖状でもよい。硫黄原子は、該有機基が結合する炭素原子と直接結合していても、該有機基の鎖中に有していても、該有機基の端部に有していても、いずれでもよい。さらに、R及びRは、−S−R(ここで、Rは炭素数1〜18の炭化水素基を表す。)で表される基が好ましい。また、R及びRが、一体となって複素環基を形成する場合は、5又は6員環の硫黄原子及び炭素原子を含有する複素環基であることが好ましい。このとき、上記1価の有機基も、上記一体となって形成される複素環基も、硫黄原子をジスルフィド結合の形で含有することがより好ましい。
また、Arは、例えば、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等の2価の芳香族炭化水素基が挙げられ、さらに、その芳香族環には置換基を有していてもよい。この置換基としては、ニトロ基、メトキシ基、エトキシ基、t−ブチル基等が好ましく挙げられる。
この(B)成分の硫黄含有ヘミアセタールエステルは、例えば、下記の反応式に示すように、下記一般式(2a)で表される硫黄原子を含有する有機基を有する硫黄含有カルボン酸と、下記一般式(3)で表されるビニルエーテル化合物と、を付加反応(ブロック化)させることにより製造できる。すなわち、硫黄含有カルボン酸のカルボキシル基と、ビニルエーテル化合物の炭素−炭素二重結合と、を反応させることによって、一般式(1a)で表される硫黄含有ヘミアセタールエステルが得られる。この反応は比較的容易に進行し、硫黄含有ヘミアセタールエステルが良好な収率で得られる。
Figure 0006347684
(式中、R〜R及びnは、それぞれ上記と同一の基、数値を表す。)
上記一般式(1b)、(1c)で表される硫黄含有ヘミアセタールエステルも、原料化合物として一般式(2a)の代わりに、目的化合物に相当する構造を有する硫黄含有カルボン酸を用いることで、同様の反応により製造できる。
なお、この反応は平衡反応であるため、硫黄含有カルボン酸に対してビニルエーテル化合物を若干多く使用する方が反応を促進でき、目的化合物の収率を向上させることができる。具体的には、硫黄含有カルボン酸のカルボキシル基に対するビニルエーテル化合物の炭素−炭素二重結合のモル当量比[(炭素−炭素二重結合/カルボキシル基)のモル当量比]は、1/1〜2/1であることが望ましい。このモル当量比が2/1を超える場合、反応温度を上げることができず、それ以上反応が進まないことがあり、また製造コストも上昇する。なお、用途によって部分的に反応させることもでき、その場合にはモル当量比を0.5/1〜1/1とすることもできる。
上記の硫黄含有カルボン酸としては、例えば、3,3’−チオジプロピオン酸、ジチオジプロピオン酸、チオクト酸、ジチオサリチル酸、ジチオジグリコール酸、4,4’−ジチオ酪酸、5,5´−ジチオビス(2−ニトロ安息香酸)、3−(メチルチオ)プロピオン酸、3−(ドデシルチオ)プロピオン酸、2−(メチルチオ)安息香酸がある。
本発明で用いるビニルエーテル化合物は、下記一般式(3)
Figure 0006347684
(式中、Rは炭素数1〜18の炭化水素基である。)で表されるものを意味する。
上記式(3)で表される化合物の具体例としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどの脂肪族モノビニルエーテル化合物が挙げられる。また、ビニルエーテル化合物としては、更には、2,3−ジヒドロフラン、3,4−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2−メトキシ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−4,4−ジメチル−2H−ピラン−2−オン、3,4−ジヒドロ−2−エトキシ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2−カルボン酸ナトリウムなどの環状モノビニルエーテル化合物が挙げられる。
本発明で用いる硫黄含有ヘミアセタールエステルは、上記の硫黄含有カルボン酸とビニルエーテル化合物を、室温〜150℃の範囲の温度で反応させることにより得ることができる。この際、反応を促進させる目的で酸触媒を使用することもできる。そのような酸触媒としては、例えば、下記の一般式(4)で表される酸性リン酸エステル化合物が挙げられる。
Figure 0006347684
(式中のRは、炭素数3〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、mは1又は2である。)
一般式(4)で表される酸性リン酸エステル化合物として具体的には、n−プロパノール、n−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノールといった第一級アルコール類、及びイソプロパノール、2−ブタノール、2−ヘキサノール、2−オクタノール、シクロヘキサノールなどの第二級アルコール類のリン酸モノエステル類又はリン酸ジエステル類が挙げられる。
また、上記硫黄含有ヘミアセタールエステルの合成にあたって、反応系を均一にし、反応を容易にする目的で有機溶媒を使用してもよい。そのような有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、芳香族石油ナフサ、テトラリン、テレビン油、ソルベッソ#100(エクソン化学(株)の商品名)、ソルベッソ#150(エクソン化学(株)の商品名)等の芳香族炭化水素、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸第二ブチル、酢酸アミル、酢酸メトキシブチル、酢酸メトキシプロピル(PMAc)等のエステル及びエーテルエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、メシチルオキサイド、メチルイソアミルケトン、エチル−n−ブチルケトン、エチルアミルケトン、ジイソブチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン類、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルモルホリン、アセトニトリル等の含窒素化合物、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
(A)成分と(B)成分の含有量比は、(A)成分100質量部に対して、(B)成分0.1〜100質量部であることを要する。好ましくは(A)成分100質量部に対して(B)成分0.1〜30質量部である。0.1質量部未満であると熱時強度が低くなるため好ましくなく、100質量部を超えると接着強度が下がるため好ましくなく、上記範囲でなければ良好な熱時接着性(150〜260℃)を発現する接着剤組成物を得ることができない。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、(A)成分のエポキシ樹脂以外のウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂等から選ばれる一種以上の他の樹脂を、(A)成分と併用してもよい。これらの他の樹脂の含有量は、使用する樹脂成分((A)成分+(B)成分+他の樹脂)中において、50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは25質量%以下である。
本発明で用いられる(C)成分のアミン系硬化剤としては、エポキシ樹脂の硬化剤として使用される公知のアミン系硬化剤が使用でき、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、ジシアンジアミド、ジヒドラジド化合物等のアミン系硬化剤が挙げられ、さらに具体的には、ジシアンジアミド、エチレンジアミン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジエチレントリアミン等が挙げられる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
この(C)成分の配合量は、適度の硬化性を得る点から、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して、通常0.05〜20質量部が好ましく、より好ましくは1〜15質量部である。
本発明に用いられる(D)成分のイミダゾール系硬化促進剤としては、エポキシ樹脂の硬化促進剤として使用される公知のイミダゾール系硬化促進剤が使用でき、例えば、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−デシル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノメチル−2−ウンデシルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付与物、2−メチルイミダゾール イソシアヌル酸付与物、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ(1,2−a)ベンズイミダゾール等が挙げられる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
この(D)成分の配合量は、適度の硬化促進効果を得る点から、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して、通常0.05〜20質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部である。
本発明に用いられる(E)成分の充填材は、無機系及び有機系のいずれであってもよく、従来エポキシ樹脂組成物に使用される公知の充填材が使用できる。
ここで、無機系充填材としては、例えば、銀粉、金粉、銅粉、アルミニウム粉、ニッケル粉等の金属粉やカーボン粉、溶融シリカ、結晶シリカ、窒化珪素、アルミナ、窒化アルミニウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。これらの無機系充填材のうち、金属粉は主に導電性や熱伝導性を付与するために用いられる。特に銀粉が、入手が容易で、形状、粒径の種類が多く、導電性が良好で、かつ加熱しても導電性が変化しないことから好ましい。また、絶縁用途には、特にシリカが、入手の容易さと種類の豊富さの観点から好ましい。
また、有機系充填材としては、例えば、シリコーン樹脂、ポリテトラフロロエチレン等のフッ素樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ベンゾグアナミンやメラミンとホルムアルデヒドとの架橋物等が挙げられる。
さらに、シリカとアクリル樹脂との複合材や、有機系充填材表面に金属コーティングを施したもの等、有機化合物と無機化合物を複合した充填材等も使用できる。
これらの充填剤は、ハロゲンイオン、アルカリ金属イオン等のイオン性不純物の含有量が10ppm以下であることが好ましい。また、充填剤の形状は特に限定されず、例えば、フレーク状、鱗片状、樹枝状、球状のもの等が用いられる。
また、この(E)充填材の粒径も特に限定されないが、典型的には、平均粒径が1〜50μmのものが好ましく使用され、1〜20μmのものがより好ましく使用される。さらに、この(E)充填材には、上記ミクロンオーダーの充填材に加え、平均粒径が1〜100nm程度のナノスケールのものを併用することができる。なお、ここで平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により得られた体積基準の50%積算値(D50)である。
これらの充填材は、分散性等を高めるため、アルコキシシラン、アシロキシシラン、シラザン、オルガノアミノシラン等のシランカップリング剤等により表面処理が施されていてもよい。これらの充填材は1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
この(E)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して、1〜300質量部が好ましい。
本発明に用いられる(F)成分の反応性希釈剤及び/又は有機溶媒は、樹脂組成物の粘度を調整するために用いられるもので、エポキシ樹脂に使用される公知のものであれば特に限定されずに使用できる。
ここで(F)成分における反応性希釈剤は、(A)エポキシ樹脂に対する反応性希釈剤であり、エポキシ樹脂の開環重合に対する反応性を備えており、エポキシ樹脂の特性を低下させることなく樹脂組成物の粘度調整が可能なものである。この反応性希釈剤としては、公知の反応性希釈剤が使用でき、例えば、n−ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、p−sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、(ポリ)エチレングリコールグリシジルエーテル、ブタンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられる。これらは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、本発明においては、ブチルグリシジルエーテルが好ましい。
この反応性希釈剤の使用量は、本発明の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物の25℃における粘度(E型粘度計を用い、3°コーンの条件で測定した値)が、通常、20〜300Pa・s程度、好ましくは50〜150Pa・sとなる量を用いる。
また、(F)成分における有機溶媒は、(A)成分と(B)成分を含む樹脂混合物の粘度を調整するために用いられるものであれば公知の有機溶媒を使用できる。この有機溶媒としては、例えば、酢酸セロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジアセトンアルコール、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3,5−ジメチル−1−アダマンタンアミン(DMA)等が挙げられる。これらは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうち、本発明においては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)及び3,5−ジメチル−1−アダマンタンアミン(DMA)が好ましい。
この有機溶媒の使用量は、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して、通常20質量部以下が好ましく、より好ましくは10質量部以下である。この有機溶媒の使用量を20質量部以下とすることにより、本発明の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を硬化させる際のボイドの発生が抑制される。
ここで、(F)成分の反応性希釈剤と有機溶媒とは、いずれか一方を使用しても、両方を併用してもよく、いずれも樹脂組成物の粘度調整に使用できる。ただし、有機溶媒は上記のように配合量が多くなると硬化させる際にボイドを生じるおそれがあり、その配合量について注意する。
本発明の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物には、以上の各成分の他、本発明の効果を阻害しない範囲で、この種の組成物に一般に配合される、硬化促進剤、ゴムやシリコーン等の低応力化剤、カップリング剤、消泡剤、界面活性剤、着色剤(顔料、染料)、各種重合禁止剤、酸化防止剤、その他の各種添加剤を、必要に応じて配合することができる。これらの各添加剤はいずれも1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
このような添加剤としては、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、クレイドシラン、ビニルシラン、スルフィドシランなどのシランカップリング剤や、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、アルミニウム/ジルコニウムカップリング剤などのカップリング剤、カーボンブラックなどの着色剤、シリコーンオイル、シリコーンゴムなどの固形低応力化成分、ハイドロタルサイトなどの無機イオン交換体、などが挙げられる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、まず、常法に従い、上記した(A)〜(F)成分及び必要に応じて配合されるカップリング剤等の添加剤等を十分に混合した後、さらにディスパース、ニーダー、3本ロールミル等により混練処理を行い、次いで、脱泡することにより、調製することができる。
本発明の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物は、密着性に優れており、これを用いて、特に耐半田クラック性が従来に比べて向上した半導体装置を得ることができる。
このようにして製造した本発明の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物は、通常80〜250℃程度で0.1〜3時間程度加熱することにより、硬化させることができる。
次に、本発明の半導体装置について説明する。
本発明の半導体装置は、上記本発明の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を介して半導体素子(チップ)をリードフレーム、有機基板等の半導体支持基板上にマウントし、半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を加熱硬化させた後、リードフレームのリード部と半導体素子上の電極とをワイヤボンディングにより接続し、次いで、これを、封止樹脂を用いて封止することにより製造することができる。
接着を行う半導体としては、公知の半導体であれば特に制限されることなく、例えば、IC(集積回路)、LSI(大規模集積回路)、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード等を挙げることができる。
ボンディングワイヤとしては、例えば、銅、金、アルミ、金合金、アルミニウム−シリコン等からなるワイヤが例示される。また、半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を硬化させる際の温度は、通常、150〜250℃であり、0.5〜2時間程度加熱することが好ましい。
図1は、このようにして得られた本発明の半導体装置の一例を示したものであり、銅フレーム等のリードフレーム1と半導体素子2の間に、本発明の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物の硬化物である接着剤層3が介在されている。また、半導体素子2上の電極4とリードフレーム1のリード部5とがボンディングワイヤ6により接続されており、さらに、これらが封止樹脂7により封止されている。なお、接着剤層3の厚さとしては、10〜30μm程度が好ましい。
本発明の半導体装置は、熱時接着強度が良好で、ブリードが抑制できる、密着性に優れた半導体接着用熱硬化型樹脂組成物により半導体素子が接着固定されており、耐半田クラック性に優れているため、高い信頼性を具備している。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。以下の実施例及び比較例において「部」は「質量部」を意味する。
(参考例1;硫黄含有ヘミアセタールエステル1の合成)
還流冷却器、撹拌機、温度計を備えた4つ口フラスコに、チオクト酸(東京化成工業(株)製) 39.6質量部、n−プロピルビニルエーテル 18.2質量部(チオクト酸に対し、1.1モル当量)、2−ブタノン 14.7質量部、AP−8(大八化学工業(株)製、商品名;リン酸触媒) 0.05質量部を仕込んだ。これを85℃、3時間の条件で撹拌した。
撹拌後の反応液から、エバポレーター(20mmHg,50℃)により未反応のn−プロピルビニルエーテル及び2−ブタノンを減圧除去し、この減圧濃縮後の反応混合物の酸価を測定したところ、酸価1.35mgKOH/gであり、算出した反応率は99.3%であった。酸価は、電位差滴定法により、0.1mol/L水酸化カリウム・エタノール溶液で滴定することにより算出した。以上より、チオクト酸をn−プロピルビニルエーテルにより変性した下記化学式(5)で表される硫黄含有ヘミアセタールエステル1が得られた。
Figure 0006347684
(参考例2;硫黄含有ヘミアセタールエステル2の合成)
参考例1において、n−プロピルビニルエーテル 18.2質量部を2−エチルヘキシルビニルエーテル 33.0質量部(チオクト酸に対し、1.1モル当量)に変更した以外は、同様の操作により反応混合液を得た。得られた反応混合液の減圧濃縮後の酸価を測定し(酸価は1.40mgKOH/gであった)、算出した反応率は99.1%であった。以上より、チオクト酸を2−エチルヘキシルビニルエーテルにより変性した下記化学式(6)で表される硫黄含有ヘミアセタールエステル2が得られた。
Figure 0006347684
(参考例3;硫黄含有ヘミアセタールエステル3の合成)
還流冷却器、撹拌機、温度計を備えた4つ口フラスコに、ジチオジプロピオン酸 37.3質量部、n−プロピルビニルエーテル 34.7質量部(ジチオジプロピオン酸のカルボキシル基のモル当量に対し、1.1モル当量)、2−ブタノン 14.7質量部、AP−8(大八化学工業(株)製、商品名;リン酸触媒) 0.05質量部を仕込んだ。これを85℃、3時間の条件で撹拌した。得られた反応混合液の減圧濃縮後の酸価を測定し(酸価は1.73mgKOH/gであった)、算出した反応率は99.3%であった。
エバポレーター(20mmHg,50℃)により未反応のn−プロピルビニルエーテル及び2−ブタノンを減圧除去し、この減圧濃縮後の反応混合物の酸化を測定したところ、10.42mgKOH/gであった。以上より、ジチオジプロピオン酸をn−プロピルビニルエーテルにより変性した下記化学式(7)で表される硫黄含有ヘミアセタールエステル3が得られた。
Figure 0006347684
(実施例1)
表1に示す配合割合となるように各成分を配合し、混合した後、ロールで混練することにより実施例及び比較例の接着剤組成物を製造した。なお、接着剤組成物の製造に用いた材料の詳細を以下に示す。
〔(A)成分のエポキシ樹脂〕
・ビスフェノールF型グリシジルエーテル
(ジャパンエポキシレジン社製、商品名:YL983U;エポキシ当量170)
・変性ビスフェノールA型グリシジルエーテル
(旭電化工業社製、商品名:EP−4005;エポキシ当量510)
〔(B)成分の硫黄含有ヘミアセタールエステル〕
・参考例1〜3で合成した硫黄含有ヘミアセタールエステル1〜3
〔(C)成分の硬化剤〕
・フェノールノボラック樹脂
(DIC社製、商品名:TD−2131;水酸基当量104)
・ジシアンジアミド
(日本カーバイド社製)
〔(D)成分の充填材〕
・銀粉末(平均粒径3μm、粒径0.1〜30μm、フレーク状)
・シリカ粉末(平均粒径3μm、最大粒径20μm、球状)
〔(E)成分の硬化剤〕
・2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール
(四国化成工業社製、商品名:2P4MHZ)
〔(F)成分の反応性希釈剤〕
・反応性希釈剤(日本化薬社製;t−ブチルフェニルグリシジルエーテル)
〔その他〕
・チオクト酸(東京化成工業社製)
・アルコキシシラン(信越化学工業社製、商品名:KBM−403)
・ポリスルフィド系シランカップリング剤(ダイソー社製、商品名:カブラス4)
(実施例2)
硫黄含有ヘミアセタールエステル1を硫黄含有ヘミアセタールエステル2に変更した以外は実施例1と同様にして半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を調製した。
(実施例3)
硫黄含有ヘミアセタールエステル1を硫黄含有ヘミアセタールエステル3に変更した以外は実施例1と同様にして半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を調製した。
(実施例4)
銀粉に代えて、シリカ粉末(平均粒径3μm、最大粒径20μm、球状) 180質量部を用いた以外は実施例1と同様にして半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を調製した。
(実施例5)
硫黄含有ヘミアセタールエステル1の配合量を10質量部とした以外は実施例1と同様にして半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を調製した。
(比較例1)
硫黄含有ヘミアセタールエステルを非配合とし、代わりにアルコキシシラン「KBM−403」の2.0質量部を配合した以外は実施例1と同様にして半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を調製した。
(比較例2)
硫黄含有ヘミアセタールエステルを非配合とし、代わりにポリスルフィド系シランカップリング剤「カブラス4」の5.0質量部を配合した以外は実施例2と同様にして半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を調製した。
(比較例3)
硫黄含有ヘミアセタールエステルを非配合とし、代わりにチオクト酸を2.0質量部配合した以外は実施例2と同様にして半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を調製した。
上記実施例及び比較例で得られた半導体接着用熱硬化型樹脂組成物について、下記に示す方法で各種特性を評価した。その結果を配合量も含め表1にまとめて示す。
<特性評価方法>
(1)初期粘度
調製直後の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物の粘度を、東機産業(株)製のE型粘度計(3°コーン)を用い、25℃、2.5rpmの条件で測定した。
(2)ポットライフ
得られた半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を、25℃の恒温槽内に放置し、粘度が初期粘度の1.5倍以上に増粘するまでの日数を調べた。
(3)熱時接着強度
得られた半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を、銅フレーム上に20μm厚に塗布し、その上に2mm×2mmの半導体チップ(シリコンチップ)をマウントし、200℃で60分間加熱硬化させ、接続サンプルを作製した。この接続サンプルについて、西進商事(株)製のボンドテスターSS−100KPを用いて260℃で測定した。
(4)ブリード性
得られた半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を、銅フレーム上に20μm厚に塗布し、その上に2mm×2mmの半導体チップ(シリコンチップ)をマウントし、200℃で60分間加熱硬化させ、接続サンプルを作製した。その後、デジタル顕微鏡により端部からのブリード長を測定した。硬化後のブリード長(液状樹脂組成物端部からのブリード先端までの距離)が5μm未満の場合を合格(○)とし、5μm以上の場合を不合格(×)とした。
(5)耐半田リフロー性
得られた半導体接着用熱硬化型樹脂組成物を、鋼フレーム上に20μm厚に塗布し、その上に6mm×6mmの半導体チップ(シリコンチップ、表面アルミ配線のみ)をマウントし、200℃で60分間加熱硬化させた後、京セラケミカル(株)製のエポキシ樹脂封止材(商品名:KE−G1200)を用いて封止し、半導体パッケージ(80pQFP、14mm×20mm×2mm)を作製した。封止は、まず、175℃、2分間、1MPaの条件でトランスファー成形し、その後、175℃で8時間の後硬化を行った。
このパッケージに85℃、85%RH、168時間の吸湿処理を施した後、IRリフロー処理(260℃、10秒)を行い、パッケージの外部クラック(パッケージ表面のクラック)の発生の有無を顕微鎮(倍率:15倍)で観察し、その発生数を調べた。また、パッケージの内部クラック(チップクラック)の発生の有無を超音波顕微鏡で観察し、その発生数を調べた(n=5)。
Figure 0006347684
表1からも明らかなように、実施例の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物は、ブリードの発生を抑制でき、かつ高い熱時接着強度を有している。また、この樹脂組成物を用いて製造した半導体装置は耐半田リフロー性に優れていた。
1…リードフレーム、2…半導体素子、3…接着剤層、4…電極、5…リード部、6…ボンディングワイヤ、7…封止樹脂

Claims (7)

  1. (A)エポキシ樹脂と、
    (B)硫黄含有ヘミアセタールエステルと
    (C)アミン系硬化剤と、
    (D)イミダゾール系硬化促進剤と、
    (E)充填材と、
    (F)反応性希釈剤及び/又は有機溶剤と、
    を含有してなる半導体接着用熱硬化型樹脂組成物であって、
    前記(B)硫黄含有ヘミアセタールエステルが、スルフィド結合またはジスルフィド結合を有する硫黄含有カルボン酸のカルボキシル基がビニルエーテル化合物により熱潜在化されたカルボン酸誘導体であることを特徴とする半導体接着用熱硬化型樹脂組成物。
  2. 前記(B)成分が、次の一般式(1a)、(1b)又は(1c)で表される硫黄含有ヘミアセタールエステ
    Figure 0006347684
    (式中、Rは水素原子、若しくは硫黄原子及び炭素原子を含有する1価の有機基、Rは硫黄原子及び炭素原子を含有する1価の有機基又はRとRは一体となって硫黄原子及び炭素原子を含有する複素環基を表し、Rは炭素数1〜18の1価の炭化水素基を表し、Arは炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基を表し、nは1〜20の正の整数を表す。)を含有することを特徴とする請求項1記載の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物。
  3. 前記(B)成分が、室温で液状であり、かつ、ジスルフィド結合を有することを特徴とする請求項1又は2記載の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物。
  4. 前記(A)成分と(B)成分の含有量が、前記(A)成分100質量部に対して、前記(B)成分が0.1〜100質量部であるであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物。
  5. 前記(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対し、前記(C)成分を0.05〜20質量部含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物。
  6. 前記(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対し、前記(E)成分を1〜300質量部含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物。
  7. 半導体素子が、請求項1乃至6のいずれか1項記載の半導体接着用熱硬化型樹脂組成物により半導体支持基板上に接着されていることを特徴とする半導体装置。
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