JP6345225B1 - 車両用操舵システムおよびレーンキープシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者のオーバーライドが完了後目標走行ライン追従状態に復帰する場合において、滑らかな制御切替を実現した車両用操舵システムを提供する。【解決手段】運転者が操舵操作する操舵入力部と、操舵入力部に入力された操舵力を検出する操舵力検出部と、車両を目標走行ラインに近づけるための第1の操舵制御量を演算する第1の操舵制御量演算部と、操舵力に基づいて舵制御量を補正する舵制御量補正係数を演算する操舵制御量補正係数演算部と、第1の操舵制御量と操舵制御量補正係数とに基づいて第2の操舵制御量を演算する第2の操舵制御量演算部と、第2の操舵制御量に基づいて車両を操舵制御する操舵制御部とを備え、操舵制御量補正係数演算部は、操舵制御量補正係数を、操舵力の増加と共に減少し、操舵力の減少と共に増加する係数とし、操舵制御量補正係数の増加時の時間変化率を減少時の時間変化率より小さくするように演算する。【選択図】図1

Description

本発明は車両用操舵システムに関し、特に、車両が所望の目標走行ラインに追従して走行するように転舵輪を操舵補助する車両用操舵システムに関する。
従来、車両が所望の目標走行ラインに追従して走行するように転舵輪を操舵補助するか自動操舵を行う技術が知られている。
例えば特許文献1に開示のように、車両前方に取り付けたカメラを用いて道路の白線を認識することで車線中央を車両が走行するように操舵制御を行う技術がある。これを、レーンキープシステムと呼称する。
また、特許文献2に開示のように、衛星情報に基づいて自車位置、運転者が予め設定する目標地点、地図データ等を把握することで目標軌跡を演算し、その目標軌跡に追従するように操舵制御を行う技術がある。
しかしながら、特許文献1および2に開示の従来技術では、運転者が目標走行ラインを逸脱して目標走行ライン上にある他車および障害物等を回避するようにハンドル操作を行う操舵介入、いわゆるオーバーライドを行った場合に、オーバーライドによって生じた目標走行ラインとの偏差を打ち消そうとする大きな操舵補助力が瞬時に発生し、運転者の操舵介入を阻害するため、他車および障害物等の回避動作に支障が生じるという問題があった。
これに対して、例えば特許文献3には、ハンドルの操舵状態である操舵力から運転者の操舵介入を検出してレーンキープシステムの制御量を減少させるように補正する技術が開示されている。
また、特許文献4では、運転者の操舵介入およびPCS(プリクラッシュシステム)による停止制御実行要求フラグ、レインセンサによる降雨判定、照度センサによる明るさ判定等、公知の車載制御システムおよび車載センサから取得される走行の安全性に関わる情報に基づいて、危険度レベルを算出し、その危険度レベルによってレーンキープシステムの制御量を減少させるように補正する技術が開示されている。
特開2015−13545号公報 特開2005−67484号公報 特開平10−152063号公報 特開2015−33942号公報
特許文献3、4では車両用操舵装置であるレーンキープシステムの操舵制御量をハンドルの操舵状態である操舵角、あるいは操舵トルクの瞬時値に基づいてマップ、あるいはテーブルを用いて制御量の補正係数を算出し、運転者がオーバーライドを行った場合に制御量を減少させる補正をしているが、運転者の操舵介入により制御量が減少した後であって、操舵介入が終了した直後、すなわちオーバーライドを完了した直後に制御量が急峻に増加することになるため、場合によっては制御切替時に車両がふらつくなどして、滑らかな制御切替ができないと言う問題があった。
本発明は上記のような問題を解決するためになされたものであり、運転者のオーバーライドが完了後目標走行ライン追従制御状態に復帰する場合において、滑らかな制御切替を実現した車両用操舵システムを提供することを目的とする。
本発明に係る車両用操舵システムは、運転者が操舵操作する操舵入力部と、前記操舵入力部に入力された操舵力を検出する操舵力検出部と、前記車両を前記目標走行ラインに近づけるための第1の操舵制御量を演算する第1の操舵制御量演算部と、前記操舵力に基づいて舵制御量を補正する舵制御量補正係数を演算する操舵制御量補正係数演算部と、前記第1の操舵制御量と前記操舵制御量補正係数とに基づいて第2の操舵制御量を演算する第2の操舵制御量演算部と、前記第2の操舵制御量に基づいて前記車両を操舵制御する操舵制御部と、を備え、前記操舵制御量補正係数演算部は、前記操舵制御量補正係数を、前記操舵力の増加と共に減少し、前記操舵力の減少と共に増加する係数とし、前記操舵制御量補正係数の増加時の時間変化率を減少時の時間変化率より小さくするように演算する。
本発明に係る車両用操舵システムによれば、運転者の操舵介入により操舵制御量が減少した後であって、操舵介入が終了した直後、すなわちオーバーライドを完了した直後であっても、操舵制御量が急峻に増加することがなく、滑らかに目標走行ライン追従制御状態へ復帰することができる。
本発明に係る実施の形態1の車両用操舵システムを示す機能ブロック図である。 本発明に係る実施の形態1の車両用操舵システムのハードウェア構成を示す図である。 操舵制御量補正係数演算部での処理を説明するフローチャートである。 操舵力の絶対値と操舵制御量補正予備係数との関係を示す図である。 操舵制御量補正予備係数に遅延処理を施して得られた操舵制御量補正係数および操舵力の絶対値の時間変化を示す図である。 ローパスフィルタ処理による遅延処理を説明する図である。 移動平均処理による遅延処理を説明する図である。 レートリミッタ処理による遅延処理を説明する図である。 時間経過による操舵制御量補正係数の増減量に基づく演算を説明する図である。 操舵制御量補正係数および操舵力の絶対値の時間変化を示す図である。 本発明に係る実施の形態1の変形例の車両用操舵システムの構成を示す機能ブロック図である。 操舵制御量補正係数演算部での処理を説明するフローチャートである。 自車両が目標走行ラインから離れている距離の絶対値と操舵制御量補正係数の時間変化率との関係を示す図である。 本発明に係る実施の形態2の車両用操舵システムを示す機能ブロック図である。 本発明に係る車両用操舵システムを適用したレーンキープシステムを示す機能ブロック図である。
以下、本発明に係る車両用操舵システムを各実施の形態に従って図面を用いて説明する。なお、各実施の形態において、同一もしくは相当部分は同一符号で示し、重複する説明は省略する。
<実施の形態1>
図1は、本発明に係る実施の形態1の車両用操舵システム100の構成を示す機能ブロック図である。図1に示すように車両用操舵システム100は、車両用操舵装置1(以下「操舵装置1」と呼称する場合あり)と、操舵入力部2、操舵力検出部3および転舵用アクチュエータ20を備えている。なお、以下の説明では、操舵装置1を搭載した車両を「自車両」と呼称する。
操舵入力部2は、運転者が車両を操舵操作する転舵輪(ステアリングホイール)である。なお、操舵入力部2は車両を操舵操作するためのジョイスティックまたは転舵を選択するスイッチ類であっても良く、その形式は問わない。
操舵力検出部3は、例えばトルクセンサであり、操舵入力部2に接続され、運転者の操舵入力部2に対する操作量である操舵力を検出し、操舵装置1へ送信する。
図1に示すように、操舵装置1は、操舵制御量補正係数演算部10、第1の操舵制御量演算部11、第2の操舵制御量演算部12および操舵制御部13を備え、操舵力検出部3で検出した操舵力は、操舵制御量補正係数演算部10に入力される。
操舵制御量補正係数演算部10は、入力された操舵力に基づいて操舵制御量補正係数αを演算し、操舵制御量補正係数αを第2の操舵制御量演算部12に入力する。
第1の操舵制御量演算部11は、第1の操舵制御量を演算して第2の操舵制御量演算部12に出力する。
第2の操舵制御量演算部12は、操舵制御量補正係数演算部10から入力された操舵制御量補正係数αと第1の操舵制御量演算部11から入力された第1の操舵制御量とを乗算して第2の操舵制御量を演算し、操舵制御部13に入力する。
操舵制御部13は、第2の操舵制御量演算部12から入力される第2の操舵制御量に基づいて転舵用アクチュエータ20で転舵用動力を発生させ、自車両の転舵輪を操舵制御する。なお、操舵制御部13は運転者の操舵力をアシストする機能として油圧パワーステアリングまたは電動パワーステアリングも備えているが、本実施の形態では、説明を省略する。
図2には、図1に示した操舵装置1の各ブロック(操舵制御量補正係数演算部10、第1の操舵制御量演算部11、第2の操舵制御量演算部12および操舵制御部13)がCPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサを用いて構成されている場合におけるハードウェア構成を示している。この場合、操舵装置1の各ブロックの機能は、ソフトウェア等(ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェア)との組み合わせにより実現される。ソフトウェア等はプログラムとして記述され、メモリ103(記憶装置)に格納される。
インタフェース(I/F)101は、操舵力検出部3等の外部装置との信号の入出力制御を行う。なお、図2では、I/F101を介して転舵用アクチュエータ20が接続された構成のみを示している。
CPU102はメモリ103に格納されたプログラムに従って各種処理を実行することで、操舵装置1の各ブロックの機能を実現する。これらのI/F101、プロセッサ102、メモリ103は互いにバス接続されている。
ここで図1の説明に戻り、操舵装置1の各機能ブロックについてさらに説明する。図3は、操舵制御量補正係数演算部10の動作を説明するフローチャートである。
操舵制御量補正係数演算部10は、図3に示すように操舵力検出部3が検出した操舵力を読み込み(ステップS101)、操舵制御量補正係数αを演算する(ステップS102)。ここで操舵制御量補正係数αは、例えば0〜1の範囲の係数であり、α=1である場合は、レーンキープのための操舵制御量が100%の状態であり、目標走行ライン追従状態である。また、α=0である場合は、レーンキープのための操舵制御量が0%の状態であり、運転者による手動操舵状態である。また、0<α<1である場合は、レーンキープのための操舵制御量がα×100(%)の状態であり、目標走行ライン追従制御状態と手動操舵状態の移行状態であるものとする。
操舵制御量補正係数αの演算方法としては、操舵力の絶対値と操舵制御量補正係数との関係を示すマップまたはテーブルを予め準備しておき、読み込んだ操舵力に基づいて当該マップまたはテーブルを用いて演算しても良いし、時間経過による操舵制御量補正係数の増減量に基づいて操舵制御量補正係数を演算しても良い。
マップまたはテーブルを用いることで、操舵制御量補正係数αを容易に決定できると言う利点がある。
次に、オーバーライドを完了した直後に制御量が急峻に増加することを抑制するために、操舵制御量に対する遅延処理(ステップS103)を実行した後、ステップ101の処理に戻る。
第1の操舵制御量演算部11は、目標走行ラインに近づくための目標車両状態量Ptgを演算し、これを第1の操舵制御量として第2の操舵制御量演算部12に出力する。
ここで、目標車両状態量Ptgは目標トルクTtg、目標操舵角θtg、目標ヨーレートγtg、目標横加速度Gtg、目標路面反力Trtgの何れか、または幾つかの組み合わせとする。
目標操舵角θtg、目標ヨーレートγtg、目標横加速度Gtg、目標路面反力Trtgの演算方法については、所望の目標走行ラインに追従して走行するように転舵輪を操舵補助または自動操舵を行う技術において周知であり、例えば特許第6012824号公報に開示されているので詳細な説明は省略するが、それぞれは以下の数式(1)〜(4)で表される。
Figure 0006345225
ここで、
θtg:目標操舵角(目標車両状態量)
k1〜k3:係数
yLd:前方注視点距離における横変位
eLd:前方注視点距離における目標走行ライン傾き
γs:ヨーレート
Figure 0006345225
Figure 0006345225
Figure 0006345225
ここで、
A:スタビリティファクタ
L:ホイールベース[m]
Vs:車速信号[m/s]
Kalign:規範路面反力勾配で、タイヤ特性の線形領域における「操舵角と路面反力の比率」である。
スタビリティファクタAは、ハンドル角一定の定常円旋回においてクルマのステア特性を示す特性値であり、重心位置の旋回半径をR、極低速時の旋回半径をR0、車速をVとするとき、R/R0=1+AVの関係があるときの定数Aを指す。Aが正の場合はアンダーステア、ゼロの場合はニュートラルステア、負の場合はオーバーステアである。
第2の操舵制御量演算部12は、操舵制御量補正係数演算部10から入力された操舵制御量補正係数αと第1の操舵制御量演算部11から入力された第1の操舵制御量とを乗算して第2の操舵制御量を演算するので、目標車両状態量Ptgを補正した操舵制御量が得られ、オーバーライドを完了した直後であっても、急峻に増加することがない操舵制御量が得られる。
操舵制御方法としては、例えば目標トルクTtgの制御および目標車両状態量Ptg(目標操舵角θtg、目標ヨーレートγtg、目標横加速度Gtg、目標路面反力Trtg)に基づいて転舵用動力を演算するフィードフォワード制御(比例制御)が挙げられる。
フィードフォワード制御型転舵用動力Ttg_FFは、下記の数式(5)〜(8)で表される。すなわち、目標車両状態量Ptgとして、目標操舵角θtgを用いる場合は、数式(5)で表され、目標ヨーレートγtgを用いる場合は、数式(6)で表され、目標横加速度Gtgを用いる場合は数式(7)で表され、目標路面反力Trtgを用いる場合は、数式(8)で表される。
Figure 0006345225
Figure 0006345225
Figure 0006345225
Figure 0006345225
なお、目標車両状態量Ptgとして、目標操舵角θtgおよび目標路面反力Trtgを用いる場合は操舵性が向上し、目標ヨーレートγtgおよび目標横加速度Gtgを用いる場合は車両挙動が安定する。
転舵用アクチュエータ20は、例えば、電動パワーステアリングの電動モータまたは油圧モータを用いることができ、モータの種類は特に限定されず、直流モータおよび交流モータを用いることができる。
<マップを用いた操舵制御量補正係数の演算>
次に、操舵制御量補正係数演算部10において、マップを用いて操舵制御量補正係数を演算する動作について説明する。操舵制御量補正係数演算部10では、例えば、図4に示すようなマップに基づいて操舵制御量補正係数を演算する。なお、ここで演算した係数を操舵制御量補正予備係数α’と呼称する。
図4は、操舵力の絶対値[N・m]に対する操舵制御量補正予備係数α’との関係をグラフで示すマップの一例であり、操舵力の絶対値がゼロの場合はα’=1であり、操舵力の絶対値が増えると、操舵制御量補正予備係数α’が低くなり、最終的にはα’=0となる特性が示されている。すなわち、運転者が操舵入力部2を操舵しない場合にはα’=1となりレーンキープのための操舵制御量が100%の状態であり、目標走行ライン追従状態である。また、α’=0であるときはレーンキープのための操舵制御量が0%の状態であり、運転者による手動操舵状態である。また、0<α’<1である場合は、レーンキープのための操舵制御量がα’×100(%)の状態であり、目標走行ライン追従制御状態と手動操舵状態の移行状態である。
しかしながら、上記のような操舵制御量補正予備係数α’を用いた制御では、運転者の操舵介入により制御量が減少した後であって、操舵介入が終了した直後、すなわちオーバーライドを完了した直後に制御量が急峻に増加することになるため、滑らかな制御切替ができない可能性があった。
そこで本実施の形態においては、操舵制御量補正係数演算部10において遅延処理を施す構成としている。図5は、図4に示すマップに基づいて演算した操舵制御量補正予備係数α’に、遅延処理を施して得られた操舵制御量補正係数αおよび操舵力の絶対値の時間変化を示す図であり、図5の上側に操舵力(絶対値)の時間変化を示し、図5の下側に操舵制御量補正係数αの時間変化を示している。
図5に示すように、運転者のオーバーライド中は操舵力(絶対値)が急峻に減少し、それとは逆に、操舵制御量補正予備係数α’は、図5の下側に破線で示すように急峻に増加するが、操舵制御量補正予備係数α’に遅延処理を施した係数を操舵制御量補正係数αとすることで、図5の下側に実線で示すように、操舵制御量補正係数αの増加時の時間変化率が、操舵制御量補正係数αの減少時の時間変化率よりも小さくなり、滑らかに目標走行ライン追従制御状態へ復帰することができる。
ここで、操舵制御量補正係数演算部10で実施する遅延処理とは、例えばローパスフィルタ処理、移動平均処理およびレートリミッタ処理が挙げられる。
図6は、ローパスフィルタ処理による遅延処理を説明する図であり、横軸に時間(sec)を、縦軸に操舵制御量補正係数αを示している。このように、急峻な波形の入力を1次ローパスフィルタ(1次LPF)または2次ローパスフィルタ(2次LPF)を通すことで、高周波成分を取り除いて時間経過とともに滑らかに増加する波形とすることができる。
図7は、移動平均処理による遅延処理を説明する図であり、横軸に時間(sec)を、縦軸に操舵制御量補正係数αを示している。このように、急峻な波形の入力に対し、一定の区間(期間)を定め、範囲をずらしながら平均を取っていくことで、規則的な変動要素と不規則な変動要素の影響を除き、推移を「平滑」にすることで高周波成分を取り除いて時間経過とともに滑らかに増加する波形とすることができる。
図7では、0.010secから0.020secの期間(0.01sec)に10個の移動平均を取る1kHzの処理と、20個の移動平均を取る2kHzの処理を示しており、周波数が高くなるにつれてより滑らかに変化する波形となっている。
図8は、レートリミッタ処理による遅延処理を説明する図であり、信号の変化率(傾き)を制限することで、急峻な波形の入力を滑らかに変化する波形とすることができる。
図8では、横軸に時間(sec)を、縦軸に操舵制御量補正係数αを示している。破線で示す波形がレートリミッタ処理をしない場合の波形であり、一点鎖線で示す波形がレートリミッタ処理をした場合の波形であり、レートリミッタ処理をした結果、傾きが制限されている。
<時間経過による操舵制御量補正係数の増減量に基づく演算>
次に、操舵制御量補正係数演算部10において、時間経過による操舵制御量補正係数の増減量に基づいて操舵制御量補正係数を演算する動作を説明する。なお、ここで演算した係数を操舵制御量補正予備係数α’と呼称する。
この演算では、例えば図9に示すように操舵力の絶対値が予め定めた設定値以上であれば、操舵制御量補正予備係数α’を一定の減少率で減少させ、設定値未満であれば操舵制御量補正予備係数α’を一定の増加率で増加させる。
ここで、一定の増減率をCとすると、時間経過による操舵制御量補正予備係数α’は以下の数式(9)のように表すことができる。
Figure 0006345225
操舵力の絶対値が設定値以上であれば増減率Cを負値(例えば−0.1)とし、操舵制御量補正予備係数α’を減少させる。一方、操舵力の絶対値が設定値未満であれば増減率Cを正値(例えば+0.1)とし、操舵制御量補正予備係数α’を増加させる。ここで操舵制御量補正予備係数α’は、例えば0〜1の範囲の係数とし、最小値0に達すると0に固定し、最大値1に達すると1に固定し、範囲外にならないように演算するものとする。
これにより、増減率を設定しておくだけで操舵制御量補正係数を一義的に決定できるという利点がある。
しかしながら、上記のような操舵制御量補正予備係数α’を用いた制御では、運転者の操舵介入により制御量が減少した後であって、操舵介入が終了した直後、すなわちオーバーライドを完了した直後に制御量が急峻に増加することになるため、滑らかな制御切替ができない可能性があった。
そこで本実施の形態においては、操舵制御量補正係数演算部10において遅延処理を施す構成としている。図10は、時間経過による操舵制御量補正係数の増減率に基づいて演算した操舵制御量補正予備係数α’に、遅延処理を施して得られた操舵制御量補正係数αおよび操舵力の絶対値の時間変化を示す図であり、図10の上側に操舵力(絶対値)の時間変化を示し、図10の下側に操舵制御量補正係数αの時間変化を示している。
図10に示すように、運転者のオーバーライド中は操舵力(絶対値)が急峻に減少し、それとは逆に、操舵制御量補正予備係数α’は、図10の下側に破線で示すように急峻に増加するが、操舵制御量補正予備係数α’に遅延処理を施した係数を操舵制御量補正係数αとすることで、図10の下側に実線で示すように、操舵制御量補正係数αの増加時の時間変化率が、操舵制御量補正係数の減少時の時間変化率よりも小さくなり、滑らかに目標走行ライン追従制御状態へ復帰することができる。
なお、操舵制御量補正係数演算部10で実施する遅延処理とは、例えばローパスフィルタ処理、移動平均処理およびレートリミッタ処理が挙げられる。
また遅延処理以外に、操舵制御量補正予備係数α’の増加時の時間変化率を、オーバーライド完了後(操舵力がほぼゼロになった後)から予め定めた設定時間、操舵制御量補正予備係数α’の減少時の時間変化率より小さくした係数を操舵制御量補正係数αとしても良い。これにより、操舵制御量補正係数αの増加時の時間変化率が、操舵制御量補正係数の減少時の時間変化率よりも小さくなり、滑らかに目標走行ライン追従制御状態へ復帰することができる。
なお、操舵制御量補正予備係数α’の増加時の時間変化率を設定時間変更するには、数式(9)における増減率Cを+0.1から例えば+0.02に設定時間変更することで実現できる。
ここで、操舵状態量、すなわちステアリングホイールの回動に伴う状態量(舵角速度、操舵力変化量および操舵力絶対値)に基づいて運転者がオーバーライド開始またはオーバーライド継続中であると判断することができる。
そこで、操舵状態量が予め定めたしきい値を超えた場合は、操舵制御量補正予備係数α’の増加時の時間変化率を、操舵制御量補正予備係数α’の減少時の時間変化率よりも小さくした係数を操舵制御量補正係数αとすることで、操舵制御量補正係数αの増加時の時間変化率が、操舵制御量補正係数の減少時の時間変化率よりも小さくなり、滑らかに目標走行ライン追従制御状態へ復帰することができる。なお、操舵状態量が予め定めたしきい値以下となったら増加時の時間変化率を元に戻す。操舵状態量を用いて操舵制御量補正係数を設定することで、より、センシティブに対応することができる。
なお、操舵制御量補正予備係数α’の増加時の時間変化率を小さくするには、数式(9)における増減率Cを+0.1から例えば+0.02に設定時間変更することで実現できる。
<変形例>
図11は、実施の形態1の変形例の車両用操舵システム100Aの構成を示す機能ブロック図である。図11に示すように車両用操舵システム100Aは、実施の形態1の車両用操舵システム100に、自車両位置を検知する自車両位置検知部5と、車両が走行路に追従して走行するための目標走行ラインを設定する目標走行ライン設定部6とをさらに備えている。そして、自車両位置および目標走行ラインの情報を操舵制御量補正係数演算部10に入力することで、自車両位置と目標走行ラインとの距離に応じた操舵制御量補正予備係数α’の時間変化率を演算する構成となっている。
すなわち、自車両位置検知部5で検知された自車両位置の情報は、操舵制御量補正係数演算部10に入力され、また、目標走行ライン設定部6によって設定された目標走行ラインの情報は、操舵制御量補正係数演算部10および第1の操舵制御量演算部11に入力される。
自車両位置検知部5は、自車両に搭載されている位置情報(位置情報は車両情報に含まれている)の検知機で構成されており、検知機としては、例えば準天頂衛星およびGPS(Global Positioning System)衛星などの衛星測位システムから、自車両の位置情報を受信(検知)する検知機を使用することができる。
目標走行ライン設定部6は、走行路情報(走行路情報は車両情報に含まれている)に基づき、車両を走行路に追従して走行させる際の目標となる目標走行ラインを走行路内に設定する装置であり、例えば、右側の車線境界線から所定の距離(例えば走行路幅の1/2)離れた位置に目標走行ラインを設定することができる。なお、所定の距離は運転者が任意に設定することもできる。
図12は、操舵制御量補正係数演算部10の動作を説明するフローチャートである。操舵制御量補正係数演算部10は、図12に示すように操舵力検出部3が検出した操舵力を読み込み(ステップS200)、また、自車両位置検知部5から自車両位置を読み込み(ステップS201)、目標走行ライン設定部6から目標走行ラインを読み込み(ステップS202)、自車両が目標走行ラインから離れている距離の絶対値(|目標走行ライン−自車両位置|)を演算する(ステップS203)。
自車両が目標走行ラインから離れている距離の絶対値に基づいて、距離の絶対値が小さいほど(自車両位置が目標走行ラインに近くなるほど)時間変化率を小さく、距離の絶対値が大きいほど(自車両位置が目標走行ラインから遠くなるほど)時間変化率を大きくするように、操舵制御量補正係数の時間変化率βを演算する(ステップS204)。
より具体的には、例えば、図13に示すようなマップに基づいて操舵制御量補正係数の時間変化率βを演算する。図13は、自車両が目標走行ラインから離れている距離の絶対値[m]に対する操舵制御量補正係数の時間変化率βとの関係をグラフで示すマップの一例であり、自車両が目標走行ラインから離れている距離の絶対値がゼロの場合はβ=0であり、距離の絶対値が増えると、操舵制御量補正係数の時間変化率βが大きくなる。なお、マップの曲線は図示された曲線に限定されるものではなく、どのような曲線でも任意に設定できる。
次に、操舵制御量補正係数演算部10において操舵制御量補正係数αを演算する(ステップS205)。ここでは、操舵制御量補正係数αの初期値に操舵制御量補正係数の時間変化率βを加算(α+β)することで操舵制御量補正係数αを演算する。なお、操舵制御量補正係数αの初期値は、図4に示したマップを用いて、操舵力の絶対値[N・m]から求めても良く、その方法は問わない。なお、操舵制御量補正係数を演算した後はステップ200の処理に戻る。
以上説明した実施の形態1の変形例の車両用操舵システム100Aにおいては、操舵制御量補正係数αを操舵制御量補正係数の時間変化率βを考慮した値とすることで、自車両が目標走行ラインに近くなるほど、操舵制御量補正係数αの増加時の時間変化率が、操舵制御量補正係数の減少時の時間変化率よりも小さくなり、滑らかに目標走行ライン追従制御状態へ復帰することができる。また、自車両が目標走行ラインから遠くなるほど、操舵制御量補正係数αの増加時の時間変化率が大きくなるので、自車両が目標走行ラインから大きく外れた場合には、速やかに目標走行ラインに戻ることができ、自車両の走行状態に応じた操舵制御が可能となる。
以上のように、実施の形態1に係る車両用操舵装置100および100Aによれば、運転者の操舵介入により制御量が減少した後であって、操舵介入が終了した直後、すなわちオーバーライドを完了した直後であっても、制御量が急峻に増加することがないので、滑らかに目標走行ライン追従制御状態へ復帰することができる。
<実施の形態2>
図14は、本発明に係る実施の形態2の車両用操舵システム200の構成を示す機能ブロック図である。図14に示すように車両用操舵システム200は、実施の形態1の車両用操舵システム100に、自車両の車両状態量を検出する車両状態量検出部4をさらに備えた構成となっている。そして、車両状態量検出部4による検出結果は、第2の操舵制御量演算部12に入力される。
車両状態量検出部4は、自車両の車両状態量を検出する。車両状態量としては、操舵角、ヨーレート、横加速度、路面反力トルクなどが挙げられるが、これらに限定されない。なお、実施の形態1の車両用操舵システム100においては、第1の操舵制御量演算部11が、目標走行ラインに近づくための目標車両状態量Ptgを演算するため、自車両の車両状態量を検出するが、車両において車両状態量検出部を備えること自体は新規ではないので、図1においては車両状態量検出部の図示を省略していた。実施の形態2の車両用操舵システム200においては、第2の操舵制御量の演算に車両状態量を用いることが新規であるので、車両状態量検出部4を図示している。
実施の形態2の車両用操舵システム200においても、第2の操舵制御量演算部12は第2の操舵制御量を演算するが、演算方法が実施の形態1とは異なる。すなわち、実施の形態2の第2の操舵制御量演算部12では、操舵制御量補正係数αを割合の値として扱い、操舵制御量補正係数α(割合)と第1の操舵制御量とを掛け合わせたフィードバック項による第1の値と、残りの割合い(1−α)の値と車両状態量を掛け合わせたフィードフォワード項による第2の値とを加算することにより自車両が目標走行ラインに追従する操舵を行うための第2の操舵制御量を演算し、操舵制御部13に出力する。
例えば、第1の操舵制御量をθ、第2の操舵制御量をθ、車両状態量をθとすると、第2の操舵制御量θは、以下の数式(10)で表すことができる。
Figure 0006345225
数式(10)を用いて第2の操舵制御量を演算することで、本実施の形態2では、操舵制御量補正係数αがゼロ(運転者による手動操舵状態)になったとしても積分による偏差が蓄積しないようにすることができる。ここで、積分による偏差とは、フィードバック制御(積分制御)することによって蓄積される偏差である。フィードフォワード制御(比例制御)することでも偏差は発生するが、比例制御だけでは偏差は蓄積されず、フィードバック制御することによって偏差が蓄積される。
数式(10)では、操舵制御量補正係数αと第1の操舵制御量を掛け合わせた項をフィードバック項とし、目標車両状態量Ptgからのずれ量をなくすようにフィードバック制御することにより、目標走行ラインへの追従精度が高くし、運転者の操舵を支援して自然で安定した目標車両状態量Ptgに沿ったレーンキープ制御を可能としている。
また、数式(10)では、車両状態量の変動頻度が小さいため運転者との干渉頻度が小さいものとして、残りの操舵制御量補正係数(1−α)と車両状態量を掛け合わせた項をフィードフォワード項としてフィードフォワード制御している。
操舵制御量補正係数αがゼロ(運転者による手動操舵状態)になった場合、すなわち数式(10)にα=0を代入した場合、θ=θとなり、第2の操舵制御量は車両状態量θのみとなる。車両状態量θは、操舵角、ヨーレート、横加速度、路面反力トルク等のセンサー値であるので、積分や偏差とは関係がなくなる。また、フィードフォワード制御は、車両状態量の変動頻度が小さいので、運転者との干渉頻度が少ないという特徴がある。
以上説明したように、実施の形態2の車両用操舵システム200では、数式(10)を用いて第2の操舵制御量を演算することで、操舵制御量補正係数αがゼロ、すなわち、運転者による手動操舵状態になったとしても積分による偏差が蓄積しないようにすることができ、運転者の操舵介入により制御量が減少した後であって、操舵介入が終了した直後、すなわちオーバーライドを完了した直後であっても、制御量が急峻に増加することがないので、滑らかに目標走行ライン追従制御状態へ復帰することができる。
また、数式(10)では、目標車両状態量Ptgからのずれ量をなくすようにフィードバック制御することにより、目標走行ラインへの追従精度が高くし、運転者の操舵を支援して自然で安定したレーンキープ制御が可能となる。
<レーンキープシステムへの適用例>
以上説明した実施の形態1および実施の形態2の車両用操舵システムは、レーンキープシステムに適用することが可能である。図15は、実施の形態1の車両用操舵システム100を適用したレーンキープシステム300の構成を示す機能ブロック図である。図15に示すようにレーンキープシステム300は、実施の形態1の車両用操舵システム100に、車両が走行路に追従して走行するための目標走行ラインを設定する目標走行ライン設定部6と、車両が走行する走行路を認識する走行路認識部7とをさらに備えており、走行路認識部7による認識結果は、目標走行ライン設定部6に入力される。
走行路認識部7は、走行路を認識するために前方画像を撮影する機器、例えば、デジタルカメラから出力される映像信号に基づいて自車両の左右の白線を検出する。また、検出した白線の信頼度である走行路認識率を算出する。左右の白線の検出方法としては、入力される映像信号より自車両の前方の画像を取得し、2値化画像処理およびエッジ検出処理を行い、ハフ変換等により自車の左右の白線を検出し、自車両に対する左右の白線の相対位置を検出し、これを前方走行路情報とすることが一般的である。なお、路面上の白線を検出する方法はこれら以外にも様々な方法が提案されているが、どのような方法を用いて左右の白線を検出しても本発明の効果には影響しない。
目標走行ライン設定部6では、走行路認識部7で認識された自車両に対する左右の白線の相対位置に基づいて、車両を走行路に追従して走行させる際の目標となる目標走行ラインを走行路内に設定し、目標走行ラインの情報を第1の操舵制御量演算部11に入力する。第1の操舵制御量演算部11では、目標走行ラインに近づくための目標車両状態量Ptgを演算し、第1の操舵制御量として第2の操舵制御量演算部12に出力する。以下の処理は、実施の形態1での処理と同じであるので説明は省略する。
このように、実施の形態1の車両用操舵システム100をレーンキープシステムに適用することで、運転者の操舵介入により制御量が減少した後であって、操舵介入が終了した直後、すなわちオーバーライドを完了した直後であっても、制御量が急峻に増加することがないので、滑らかに目標走行ライン追従制御状態へ復帰することができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 操舵装置、2 操舵入力部、3 操舵力検出部、4 車両状態量検出部、5 自車両位置検知部、6 目標走行ライン設定部、7 走行路認識部、10 操舵制御量補正係数演算部、11 第1の操舵制御量演算部、12 第2の操舵制御量演算部、13 操舵制御部。

Claims (13)

  1. 車両が目標走行ラインに追従して走行するように操舵操作を補助する車両用操舵システムであって、
    運転者が操舵操作する操舵入力部と、
    前記操舵入力部に入力された操舵力を検出する操舵力検出部と、
    前記車両を前記目標走行ラインに近づけるための第1の操舵制御量を演算する第1の操舵制御量演算部と、
    前記操舵力に基づいて操舵制御量を補正する操舵制御量補正係数を演算する操舵制御量補正係数演算部と、
    前記第1の操舵制御量と前記操舵制御量補正係数とに基づいて第2の操舵制御量を演算する第2の操舵制御量演算部と、
    前記第2の操舵制御量に基づいて前記車両を操舵制御する操舵制御部と、を備え、
    前記操舵制御量補正係数演算部は、
    前記操舵制御量補正係数を、前記操舵力の増加と共に減少し、前記操舵力の減少と共に増加する係数とし、前記操舵制御量補正係数の増加時の時間変化率を減少時の時間変化率より小さくするように演算する、車両用操舵システム。
  2. 前記第2の操舵制御量演算部は、
    前記第1の操舵制御量と前記操舵制御量補正係数とを乗算して前記第2の操舵制御量を演算する、請求項1記載の車両用操舵システム。
  3. 前記車両の車両状態量を検出する車両状態量検出部を備え、
    前記車両状態量検出部で検出された前記車両状態量は前記第2の操舵制御量演算部に入力され、
    前記第2の操舵制御量演算部は、
    前記操舵制御量補正係数を割合の値として扱い、前記第1の操舵制御量に前記割合の値を乗じた第1の値と、前記車両状態量に残りの割合の値を乗じた第2の値とを加算して前記第2の操舵制御量を演算する、請求項1記載の車両用操舵システム。
  4. 前記操舵制御量補正係数演算部は、
    前記操舵力に対する前記操舵制御量補正係数との関係を予め定めたマップまたはテーブルに基づいて、前記操舵制御量補正係数を演算する、請求項1記載の車両用操舵システム。
  5. 前記操舵制御量補正係数演算部は、
    前記操舵力が予め定めた設定値以上の場合に一定の減少率で減少し、前記設定値未満の場合に一定の増加率で増加するように前記操舵制御量補正係数を演算する、請求項1記載の車両用操舵システム。
  6. 前記操舵制御量補正係数演算部は、
    前記操舵力の増加と共に減少し、前記操舵力の減少と共に増加する前記操舵制御量補正係数に対して遅延処理を施すことで、前記操舵制御量補正係数の増加時の時間変化率を減少時の時間変化率より小さくする、請求項1記載の車両用操舵システム。
  7. 前記遅延処理はローパスフィルタ処理または移動平均処理を含む、請求項6記載の車両用操舵システム。
  8. 前記遅延処理はレートリミッタ処理を含む、請求項6記載の車両用操舵システム。
  9. 前記操舵制御量補正係数演算部は、
    予め定めた設定時間の間、前記操舵制御量補正係数の増加時の時間変化率を減少時の時間変化率より小さくするように演算する、請求項1記載の車両用操舵システム。
  10. 前記操舵制御量補正係数演算部は、
    前記運転者の操舵状態量が予め定めたしきい値を超えた場合に、前記操舵制御量補正係数の増加時の時間変化率を減少時の時間変化率より小さくするように演算する、請求項1記載の車両用操舵システム。
  11. 前記操舵状態量は、舵角速度、操舵力変化量および操舵力絶対値の何れかを含む、請求項10記載の車両用操舵システム。
  12. 自車両位置を検知する自車両位置検知部と、
    前記目標走行ラインを設定する目標走行ライン設定部と、を備え、
    前記操舵制御量補正係数演算部は、
    前記自車両位置および前記目標走行ラインの情報を受け、
    前記自車両位置が前記目標走行ラインに近くなるほど前記操舵制御量補正係数の増加時の時間変化率を小さくし、前記自車両位置が前記目標走行ラインに遠くなるほど前記操舵制御量補正係数の増加時の時間変化率を大きくするように演算する、請求項1記載の車両用操舵システム。
  13. 請求項1記載の車両用操舵システムと、
    前記車両が走行する走行路を認識する走行路認識部と、
    前記目標走行ラインを設定する目標走行ライン設定部と、を備え、
    前記目標走行ライン設定部は、
    前記走行路認識部で認識された前記車両に対する左右の白線の相対位置に基づいて、前記目標走行ラインを前記走行路内に設定し、
    前記操舵制御部は、
    前記目標走行ラインに追従して走行するように操舵制御を行う、レーンキープシステム。
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