JP6344409B2 - 自動車の補機取付け構造 - Google Patents
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Description
衝撃吸収部としてフロントサイドフレームの前部に設けられるクラッシュカンを例示して、従来構造の問題点について説明する。
また、上述のグローコントロールユニットと併せて蓄電装置としてのキャパシタをレイアウトすることが要請される場合がある。
上述のクラッシュカン84が軽衝突時において潰れ切るまでのエリアを危険領域(バリア侵入エリア)βとし、それよりも車両後方のエリアを、クラッシュカン84にて軽衝突から保護される保護領域(安全エリア)αとしたとき、上述のグローコントロールユニット88は上記両領域α,βの境界ラインLに近接する部位に配設される。
このため、従来からグローコントロールユニット等の補機に対する衝突荷重を軽減し、当該補機をコンパクトにレイアウトすることが要請されている。
補機が一旦、車両の外側方向に揺動する時、慣性力を軽減させることができ、補機が自由揺動した量の慣性力は、補機支持部で受け持つ必要がないので、補機支持部の慣性質量を低減することができる。
よって、補機の衝突荷重を軽減して、当該補機をコンパクトにレイアウトすることができる。
つまり、軽衝突時に補機が勢いよく車両の外側方向と車両の内側方向とに揺動すると、当該補機が損傷するが、上記荷重吸収部で荷重を吸収することにより、補機の損傷を抑制することができる。
上述の他の補機は、蓄電装置としてのキャパシタに設定してもよい。
図面は自動車の補機取付け構造を示し、図1は当該補機取付け構造を示す斜視図、図2は図1の要部の側面図である。
なお、以下の実施例においては、補機としてグローコントロールユニット(ディーゼルエンジンの副室の壁に取付けられたグロープラグに対する電流をコントロールするための補機)を例示して説明する。
上述のフロントサイドフレーム1の前端にはセットプレート2および取付けプレート3を介してメインクラッシュカン4を取付けている。このメインクラッシュカン4は、車両内において車両の外郭(フロントバンパフェース)側に設けられて衝撃を吸収する衝撃吸収部である。
上述の危険領域βは軽衝突時においてメインクラッシュカン4が潰れ切るまでのエリアであり、一方、保護領域αは境界ラインLよりも車両後方のエリアで、メインクラッシュカン4にて軽衝突から保護されるエリアである。
また、上述のバンパレインフォースメント5の前面部には、EA部材(EAはenergy absorberの略)9が取付けられている。
この実施例では、上述のキャパシタ20は、フロントサイドフレーム1にセットプレート2およびキャパシタ取付け用のブラケット21を介して取付けられている。
また、上述のセットプレート2には、その車幅方向外端から車両前方に延びる取付け片2a,2bが一体に折曲げ形成されている。
上述の取付け部材34の軸芯線は車幅方向に向いており、これにより補機であるグローコントロールユニット30が車両の軽衝突時に車両前後方向に揺動可能となるよう構成されている。
また、上述のグローコントロールユニット30は、保護領域(安全エリア)αと危険領域(バリア侵入エリア)βとの境界ラインLに近接する部位に配設されている。換言すれば、該グローコントロールユニット30は、セットプレート2と取付けプレート3との当接面対応位置よりも車両前方に配設されている。
車両の軽衝突時には、図5に示すように、メインクラッシュカン4が境界ラインLの位置まで潰れると共に、比較的質量が大で、かつ、その上部がフロントサイドフレーム1に片持ち支持されたキャパシタ20は、図5に仮想線で示すように、慣性力により、その下部が車両前方へ移動するように傾動する。
上述の前後一対の爪部29f,29gで通常走行時におけるグローコントロールユニット30の位置決めを図ると共に、軽衝突時には一対の爪部29f,29gのうち、まず前側の爪部29fで先に荷重を吸収することで、グローコントロールユニット30の緩衝性能向上を図り、グローコントロールユニット30が後方に戻るよう退避移動する際、後側の爪部29gを破損して、さらに、緩衝性能の向上を図るよう構成している。
なお、補機の位置決めを兼ねる荷重吸収部としては、上記一対の爪部29f,29gに代えて、取付け部材34の締結力とし、グローコントロールユニット30の揺動時に、その揺動エネルギを吸収する構造を採用してもよい。
上述のグローコントロールユニット30の自由端部に防滴、防塵用のカバー部材32を設けることで、軽衝突時にグローコントロールユニット30自由端部のカバー部材32が衝突物に衝合するものの、このカバー部材32は電気回路とは無関係であって、万一破損しても支障がなく、これにより、補機としてのグローコントロールユニット30を保護するよう構成したものである。
補機(グローコントロールユニット30)が一旦、車両の外側方向に揺動する時、慣性力を軽減させることができ、補機(グローコントロールユニット30)が自由揺動した量の慣性力は、補機支持部(キャパシタ20)で受け持つ必要がないので、補機支持部(キャパシタ20)の慣性質量を低減することができる。
よって、補機(グローコントロールユニット30)の衝突荷重を軽減して、当該補機(グローコントロールユニット30)をコンパクトにレイアウトすることができる。
つまり、軽衝突時に補機(グローコントロールユニット30)が勢いよく車両の外側方向と車両の内側方向とに揺動すると、当該補機(グローコントロールユニット30)が損傷するが、上記荷重吸収部(爪部29f,29g)で荷重を吸収することにより、補機(グローコントロールユニット30)の損傷を抑制することができる。
この発明の車両の外郭は、実施例のフロントバンパフェース(図示せず)に対応し、
以下同様に、
衝撃吸収は、メインクラッシュカン4に対応し、
強度部材は、フロントサイドフレーム1に対応し、
補機支持部および他の補機は、キャパシタ20に対応し、
補機は、グローコントロールユニット30に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
4…メインクラッシュカン(衝撃吸収部)
20…キャパシタ(補機支持部、他の補機)
29f,29g…爪部(荷重吸収部)
30…グローコントロールユニット(補機)
30b…コネクタ
32…カバー部材
α…保護領域
S1…補機退避スペース
Claims (3)
- 車両内において車両の外郭側に設けられて衝撃を吸収する衝撃吸収部と、
上記衝撃吸収部の車両内側方向に形成され、当該衝撃吸収部にて軽衝突から保護される保護領域と、を備えた自動車の補機取付け構造であって、
上記保護領域内において強度部材から衝突方向と交差する方向に延設された補機支持部と、
上記補機支持部の強度部材側に、所定減速度以上で車両の外側方向と車両の内側方向とに揺動可能に支持された補機とを備え、
上記補機の自由端部の車両平面視における車両中央側に補機退避スペースが設けられ、
上記補機支持部と上記補機との少なくとも何れか一方に、上記補機の位置決めを兼ねる荷重吸収部が形成されたことを特徴とする
自動車の補機取付け構造。 - 上記補機の自由端部には、コネクタ保護用のカバー部材が設けられた
請求項1に記載の自動車の補機取付け構造。 - 上記補機支持部は他の補機で構成された
請求項1または2に記載の自動車の補機取付け構造。
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