JP2011131736A - 車両のボンネットフードロック構造 - Google Patents

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幸一郎 島田
Yasuyuki Ando
康之 安道
Osami Ono
修実 大野
Kenjiro Miki
建次郎 三木
Toru Hayashi
徹 林
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Abstract

【課題】ラジエータなどのリペア性を確保することが出来ると共にボンネットフードのデザイン性を向上させることが出来る車両のボンネットフードロック構造を提供する。
【解決手段】ボンネットフード1と、ラジエータ24を支持する箱型形状のシュラウド20と、ボンネットフードを車体に係止するストライカ40と、ストライカ40と係合してボンネットフードを車体に係止するロック手段42と、を有し、ストライカ40は、そのシュラウド20と対向する部分がシュラウド20から第1の所定距離後方に位置すると共に車体前後方向に延びロック手段42と係合する係合部40cを有し、ロック手段42は、車体前方からの荷重の入力時に、ストライカ40との係合部での係合を維持しつつシュラウド20と共に車体後方に後退可能に、シュラウド20の第2の所定距離後方に配置され且つシュラウド20に連結されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両のボンネットフードロック構造に係わり、特に、ボンネットフードと、シュラウドと、ストライカと、ロック手段とを有する車両のボンネットフードロック構造に関する。
従来、ボンネットフードのロック構造として、図10に示すように、ボンネットフード100の内方に設けられたシュラウド102の前方に、ストライカ104及びラッチ106を設けて、ボンネットフード100を車体に係止するようにした構造が知られている。シュラウド102は、通常、ラジエータ108、コンデンサ110及びファン112を支持するようになっている。
ところが、近年、デザイン性などの向上のため、そのようなボンネットフード100のパーティングラインPを出来るだけ後方にし、また、ボンネットノーズNを低くするような要望がなされている。そのため、ストライカ104及びラッチ106をシュラウド102の後方に設けることが考えられる。
ストライカ及びラッチをラジエータの後方に設けた構造として、特許文献1には、歩行者の保護に重点をおき、ラジエータサポートアッパ(シュラウド)2の後部に直接にフードロック1を固定し、このフードロック1を、その下端がフロントクロスメンバ3に結合された上下方向に延びるフードロックサポートブレース4で支持し、歩行者がボンネットフードの前部に上部から衝突した際には、フードロックサポートブレース4に形成された屈曲部4bが折れ曲がって、歩行者への衝撃を緩和するようにしたフードロック構造が開示されている。
また、特許文献2には、ボンネットフードを少し開いた状態にするセーフティーレバーの操作性を損なうことなく、且つ、ラジエータの冷却性能を損なうことなく、ラジエータ前方部分に対するデザインの自由度を高めるために、ロック装置30をラジエータ8の後方に配置し、セーフティレバー45をラジエータ8の前方にそれぞれ分けて配置したボンネットロック構造が開示されている。
なお、特許文献3には、物体88がボンネットフードに衝突すると、その衝突力により、円弧状に形成されたストライカ78がラッチ26との切欠部40に押圧され、その押圧力によりストライカ78が車両後方側に回動すると共にストライカ78の固定部80が下降して、物体88の衝突方向への移動が許容されるボンネットロック機構が開示されている。
特開2003−306168号公報 特開平06−221041号公報 特開2003−306168号公報
しかしながら、近年、車両が、他車両や壁などと比較的低速で衝突する軽衝突時、即ち、車両前方からの荷重が入力されるとき、ラジエータやコンデンサなどのリペア性も求められている。即ち、そのような軽衝突時には、ラジエータやコンデンサなどをなるべく損傷させずに済ませたい、という要望もなされてきている。
このような要望に対し、上述した特許文献1に開示された構造では、歩行者保護を観点とし、「車体上方からの荷重入力」に対して考慮している構造となっているものの、ラジエータなどのリペア性まで考慮した構造とはなっていない。即ち、その構造上、ラジエータサポートアッパ2が固定されたフードロック1が、ラジエータ8の後方で上下方向に延びるフードロックサポートブレース4に支持され、このフードロックサポートブレース4がフロントクロスメンバ3に固定され、ラジエータ8の下端もフロントクロスメンバ3に固定されており、「車体前方からの荷重入力」に対しては全体として剛性の高い構造で車体に取り付けられているので、車体前方からの荷重入力に対して、ラジエータ6が容易に損傷すると考えられる。特に、ラジエータ8の下端がフロントクロスメンバ3に固定されているので、ラジエータ8は後退出来ず、ラジエータ8が容易に損傷すると考えられる。
また、上述した特許文献2に開示された構造では、ラジエータなどのリペア性まで考慮した構造とはなっていない。
さらに、上述した特許文献3に開示された構造では、ラジエータなどは開示されていないが、仮にラジエータなどがメインラッチ26の前方に配置されており、そのラジエータなどが「車体前方からの荷重」を受けて後退すると、メインラッチ26に衝突し、このとき、ストライカ76が円弧状に形成されているので、メインラッチ26の後方移動が妨げられ、或いは、メインラッチ26がストライカの形状に沿って車体上方に向けて上昇し、或いは、ストライカ76とメインラッチ26との係合が解除され、ラジエータなどが容易に損傷すると考えられる。
また、図10に示すような構造では、ラッチ106を支持し且つシュラウド102に連結されたラッチボックス114をセンターステー116でバンパビーム118に連結し、そのバンパビーム118の前面に取り付けられた衝撃吸収部材120が、その前方のバンパフェイス122から車体前方からの衝突荷重を受け、受けた荷重をバンパビーム118だけでなくセンターステー116及びラッチボックス114を介して、ラッチ106及びこのラッチ106と係合しているストライカ104と、シュラウド102とに分散するようになっており、単にストライカ104及びラッチ106をシュラウド102の後方に配置替えしようとしても、センターステー116を設けることが出来ず、そのような衝突荷重の分散が出来ず、ラジエータなどの損傷につながる可能性が高くなる。
そこで本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、ラジエータなどのリペア性を確保することが出来ると共にボンネットフードのデザイン性を向上させることが出来る車両のボンネットフードロック構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、車体に対して開閉可能に取付けられるボンネットフードと、このボンネットフードの内方に収容され、ラジエータを支持する箱型形状のシュラウドと、ボンネットフードの前部に設けられボンネットフードを車体に係止するストライカと、車体側に設けられストライカと係脱可能に構成されストライカと係合してボンネットフードを車体に係止するロック手段と、を有する車両のボンネットフードロック構造であって、ストライカは、そのシュラウドと対向する部分がシュラウドから第1の所定距離後方に位置すると共に車体前後方向に延びロック手段と係合する係合部を有し、ロック手段は、車体前方からの荷重の入力時に、ストライカとの係合部での係合を維持しつつシュラウドと共に車体後方に後退可能に、シュラウドの第2の所定距離後方に配置され且つシュラウドに連結されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、ボンネットフードの内方に収容され、ラジエータを支持する箱型形状のシュラウドと、ボンネットフードを係止するストライカ及びロック手段とを有し、ストライカのシュラウドと対向する部分がシュラウドから第1の所定距離後方に配置され、且つ、ロック手段はシュラウドと共に車体後方に後退可能にシュラウドに連結されているので、車体前方から荷重が入力される軽衝突時(以下、「軽衝突時」とする)、ラジエータやシュラウドにその荷重が入力されても、少なくとも第1の所定距離、シュラウドなどがストライカと衝突せずに後退可能であり、その結果、ラジエータやシュラウドなどの破損を回避して、ラジエータなどのリペア性を確保することが出来る。さらに、ロック手段がシュラウドと共に車体後方に後退する際、ストライカとの係合を維持するので、軽衝突時、その衝撃によりボンネットフードが開いてしまうことを防止することを出来る。さらに、ロック手段はシュラウドの後方に配置されているので、ボンネットフードのパーティングラインを後方に設けることが出来、特に、ロック手段は、第2の所定距離、シュラウドより後方に設けられているので、ボンネットフードを下げることが出来、ボンネットフードのデザイン性をも向上させることが出来る。さらに、ストライカ及びロック手段をシュラウドの後方に設けたことにより、ボンネットフードの前端部内方の空間が空くので、車体上方からの歩行者の衝突荷重(歩行者の頭部や大腿部がボンネットフードに衝突する場合など)を吸収することも容易となる。
本発明において、好ましくは、ロック手段は、シュラウドの第2の所定距離後方にロック手段を設けると共にロック手段を支持し且つシュラウドに連結するロック手段連結支持用ブラケットを介してシュラウドに連結されている。
このように構成された本発明においては、簡易且つ低コストで、シュラウドの第2の所定距離後方にロック手段を設けることが出来、且つ、有効に、ロック手段をシュラウドと共に車体後方に後退可能にすることが出来る。
本発明において、好ましくは、さらに、ラジエータの前側に設けられラジエータと共にシュラウドによって支持される空調用のコンデンサと、このコンデンサの前方に車幅方向に延びて設けられたバンパレインと、車体前方からの荷重の入力時、バンパレインの車体後方への後退に伴い、シュラウドに支持されるラジエータ及びコンデンサがシュラウドと共に一体的に後退するようにバンパレインとシュラウドとを連結する連結ブラケットと、を有する。
このように構成された本発明においては、車幅方向に延びて設けられたバンパレインと、コンデンサ及びラジエータを支持するシュラウドとが、連結ブラケットにより連結され、車体前方からの荷重の入力時、バンパレインの車体後方への後退に伴い、ラジエータ及びコンデンサがシュラウドと共に一体的に後退するように構成されているので、ラジエータやシュラウドなどの破損を低減して、ラジエータなどのリペア性を確保することが出来る。
本発明において、好ましくは、ストライカは、ロック手段と係合する車体前後方向に延び前端部と後端部を有する係合部を有し、ロック手段は、ストライカの係合部の前端部を含む前端部近傍部分と係合する。
このように構成された本発明においては、ロック手段がストライカの車体前後方向に延びる係合部の前端部近傍部分と係合するので、軽衝突時、ロック手段とストライカとの係合箇所が、ストライカの前端部近傍部分から後端部に向けてスライドし、その後退距離の分、ストライカとの係合を維持しつつシュラウドと共に車体後方に後退可能である。その結果、より確実に、ロック手段がシュラウドなどの後退を妨げることがなく、ラジエータやシュラウドなどの破損を低減することが出来る。
本発明において、好ましくは、ロック手段連結支持用ブラケットは、車体前方からの荷重の入力時、ロック手段が連結されたシュラウドの後方移動に伴うロック手段の後方移動により、ロック手段連結支持用ブラケットがストライカとの干渉することを防止する干渉防止部を有する。
このように構成された本発明においては、ロック手段連結支持用ブラケットがストライカとの干渉することを防止する干渉防止部を有するので、車体前方からの荷重の入力時(軽衝突時)、ロック手段が連結されたシュラウドの後方移動に伴ってロック手段が後方移動しても、ロック手段連結支持用ブラケットがストライカと干渉することを防止することが出来、従って、ロック手段連結支持用ブラケットがシュラウド及びロック手段の後方移動を妨げないようにすることが出来る。
本発明において、好ましくは、さらに、シュラウドの上面部の上方に車幅方向に延びるように設けられ、シュラウドの上面部及びその上面部に隣接した前面部を覆うシュラウドを補強するための補強部材を有し、ロック手段連結支持用ブラケットは、補強部材の上面部に取り付けられ、ロック手段は、ロック手段連結支持用ブラケット及び補強部材を介してシュラウドに連結されている。
このように構成された本発明においては、シュラウドの上面部及びその上面部に隣接した前面部を覆うシュラウドを補強するための補強部材によりシュラウドの破損を低減することが出来ると共に車体前方からの荷重の入力に対してシュラウドの強度が向上する。また、その補強部材にロック手段連結支持用ブラケットが取り付けられているので、ロック手段連結支持用ブラケットの剛性を高めることが出来ると共にロック手段の支持剛性を高めることが出来る。また、ロック手段がロック手段連結支持用ブラケット及び補強部材を介してシュラウドに連結されている。これらの結果、ロック手段がシュラウドと共に車体後方に後退する際、より確実に、ロック手段とストライカとの係合を維持することが出来る。
本発明において、好ましくは、ロック手段連結支持用ブラケットは、シュラウドの上面部に直接取り付けられている。
このように構成された本発明においては、ロック手段連結支持用ブラケットは、シュラウドの上面部に直接取り付けられているので、ロック手段をシュラウドの後方に所定距離後方に配置しても、最小限の構成で(特別にシュラウドの補強部材などを設ける必要がなく)、ロック手段をシュラウドに連結することが出来る。ロック手段連結支持用ブラケットをシュラウドの上面部に直接取り付けているので、ボンネットフード内での高さ方向のスペースの制約を受けにくくなり、ボンネットフードパーティングラインを後方に設けたり、ボンネットノーズを低くすることが出来るなど、ボンネットフードのデザインの自由度を高めることが出来る。
本発明において、好ましくは、補強部材におけるシュラウドの上面部に対向した面には車体後方に向かって開口するスリット部が形成され、シュラウド及び補強部材は、シュラウドの上面部と補強部材とをスリット部を介して連結部材により互いに連結し、車体前方からの荷重の入力時にはこの連結が解除されてシュラウドが補強部材とは別体として後退するように構成された連結部を有する。
このように構成された本発明においては、連結部により、シュラウドの上面部と補強部材とが補強部材に形成されたスリット部を介して連結部材により互いに連結され、補強部材に形成されたスリット部が車体後方に向かって開口するので、車体前方からの荷重の入力時(軽衝突時)、シュラウドが補強部材に拘束されることなく、連結部材がスリット部を後方に抜けて連結を解除することが容易となると共にシュラウドが補強部材とは別体として後退することも容易となり、その結果、シュラウドやシュラウドに支持されたラジエータなどの破損を低減して、ラジエータなどのリペア性を確保することが出来る。
本発明において、好ましくは、ロック手段は、シュラウドの上面部よりも車体上下方向の下側に配置されている。
このように構成された本発明においては、ロック手段は、シュラウドの上面部よりも車体上下方向の下側に配置されているので、ボンネットフード内での高さ方向のスペースの制約を受けにくくなり、ボンネットフードパーティングラインを後方に設けたり、ボンネットノーズを低くすることが出来るなど、ボンネットフードのデザインの自由度を高めることが出来る。
本発明において、好ましくは、さらに、シュラウドの後方に配置されたファンを有し、ロック手段及びストライカの係合部は、ファンよりも車体後方に配置されている。
このように構成された本発明においては、ロック手段及びストライカの係合部は、シュラウドの後方に配置されたファンよりもさらに車体後方に配置されているので、ロック手段のストライカとの係合を維持した状態での後退可能距離を長くとることが出来る。従って、ロック手段が連結されたシュラウドの後退可能距離も長くとることが出来ることになり、その結果、より効果的に、ラジエータやシュラウドなどの破損を低減して、ラジエータなどのリペア性を確保することが出来る。
本発明において、好ましくは、このロック手段連結支持用ブラケットは、少なくとも、補強部材の上面部への取り付け位置或いはシュラウドの上面部への取り付け位置から車体後方に延びる第1部分と、この第1部分の後端部における折り曲げ部分と、車体上下方向の下方に延びその後面にロック手段が取り付けられる第2部分と、を有する。
このように構成された本発明においては、ロック手段連結支持用ブラケットは、車体後方に延びる第1部分と、この第1部分の後端部における折り曲げ部分と、車体上下方向の下方に延びその後面にロック手段が取り付けられる第2部分とを有するので、例えば、第1部分と、折り曲げ部分と、第2部分とで構成される場合には、簡易且つ剛性の高い構造でロック手段を支持することが出来る。また、第1部分は、補強部材の上面部への取り付け位置或いはシュラウドの上面部への取り付け位置から車体後方に延びるので、ボンネットフードの高さ方向へ与える制約が少なくて済む。
本発明による車両のボンネットフードロック構造によれば、ラジエータなどのリペア性を確保することが出来ると共にボンネットフードのデザイン性を向上させることが出来る。
本発明の第1実施形態による車両のボンネットフードロック構造を備えた車両を斜め前方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態による車両のボンネットフードロック構造を側面から見た側面断面図である。 本発明の第1実施形態による車両のボンネットフードロック構造の一部を斜め後方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態による車両のボンネットフードロック構造のラッチ、ストライカ及びブラケットの一部を前方から見た正面図である。 本発明の第2実施形態による車両のボンネットフードロック構造のシュラウド及び補強部材の周辺構造を拡大して示す要部拡大平面図であり、図5(a)は、車体前方からの荷重が入力されていない状態を示し、図5(b)は、車体前方からのオフセット荷重がシュラウドに入力された状態を示す。 図5の補強部材とシュラウドとの締結構造を示す断面図であり、図6(a)は、図5の連結部33の車幅方向の断面図であり、図6(b)は、図5の連結部33の車体前後方向の断面図である。 本発明の第3実施形態による車両のボンネットフードロック構造を側面から見た側面断面図である。 本発明の第3実施形態による車両のボンネットフードロック構造の一部を斜め後方から見た斜視図である。 本発明の第3実施形態の変形例による車両のボンネットフードロック構造を側面から見た側面断面図である。 従来技術の一例の車両のボンネットフードロック構造を側面から見た側面断面図である。
次に、添付図面により、本発明の第1実施形態による車両のボンネットフードロック構造を説明する。
先ず、図1乃至図3により、本発明の第1実施形態による車両のボンネットフードロック構造が適用された車体の前部構造を説明する。図1は、本発明の第1実施形態による車両のボンネットフードロック構造を備えた車両を斜め前方から見た斜視図であり、図2は、本発明の第1実施形態による車両のボンネットフードロック構造を側面から見た側面断面図であり、図3は、本発明の第1実施形態による車両のボンネットフードロック構造の一部を斜め後方から見た斜視図である。
先ず、図1に示すように、本発明の第1実施形態による車両のボンネットフードロック構造においては、ボンネットフード1の下方に、車体構造フレームとして、車体前後方向に延びるエプロンレイン2及びフロントサイドフレーム4が、それぞれ車幅方向外方側に一対設けられ、これらのフロントサイドフレーム4の前端部には、それぞれ、一対のクラッシュカン6が設けられている。エプロンレイン2とフロントサイドフレーム4の前端部とは、車体上下に延びるシュラウドサイドステー8により連結されている。
図2に示すように、ボンネットフード1は、主に、ボンネットフードアウタ1a、ボンネットフードインナ1b、及び、ボンネットフードレインフォースメント1cで構成される。
次に、図1に示すように、一対のクラッシュカン6の前端には、それらを連結するように車幅方向に延びるバンパレイン10が連結されている。図2に示すように、このバンパレイン10の車体前方側には、衝撃吸収部材としてのEA部材12が設けられており、車体前方からの衝撃をEA部材12で吸収すると共にバンパレイン10でも受け止めるようになっている。EA部材12の前方には、バンパフェイス14が設けられている。
次に、図1及び図2に示すように、ボンネットフード1の内方には、ロ字状の形状(箱形形状)を有する樹脂製のシュラウド20が設けられている。このシュラウド20は、その内方に、空調用のコンデンサ22、その後方に設置されたラジエータ24(図2参照)を収容すると共にそれらを支持するようになっており、さらに、ラジエータ24用のファン26(図2参照)をシュラウド20の後面側で支持するようになっている。
次に、図1に示すように、シュラウド20は、そのロ字状の形状の部分のうち、車体上下方向に延びる一対の部分のそれぞれほぼ中央に設けられた2つの連結ブラケット30を介してバンパレイン10に連結され、バンパレイン10からの衝撃荷重が伝達されるようになっている。
次に、図1及び図2に示すように、シュラウド20の上面部には、そのシュラウド20を補強するための補強部材32が設けられている。補強部材32は、シュラウド20のロ字状の形状の部分のうち、上方で車幅方向に延びる部分の上面部及びその前面部(上面部に隣接した前面部)を車幅方向にほぼ全面的に覆うように断面ほぼL字状に形成され、車幅方向に離間した位置で、上方から2本のボルト34で、シュラウド20の上面部に締結されている。上述したエプロンレイン2は、補強部材32及びシュラウド20の側面に連結されているが、補強部材32及びシュラウド20に車体前方から荷重が加わった場合(軽衝突時)には、その連結が外れ、又は、エプロンレイン2が変形して、後述するように補強部材32及びシュラウド20の後退を許容するようになっている。
次に、図1乃至図4により、ボンネットフード1のロック機構について説明する。
図4は、本発明の第1実施形態による車両のボンネットフードロック構造のラッチ、ストライカ及びブラケットの一部を前方から見た正面図である。
図2に示すように、ボンネットフードの前部において、エンジンルーム側に張り出したボンネットフードインナ1bの水平部分には、ボンネットフード1を車体側に係止するためのストライカ40(図3も参照)が取り付けられている。このストライカ40は、ラッチ42が係合してボンネットフード1を車体に係止するようになっている。
ストライカ40は、車体上下方向に延びる前方部分40a及び後方部40bと、ラッチ42と係合する水平に延びる係合部40cとで構成されるコ字状に形成されている。係合部40cは、さらに、前端部40d及び後端部40eを有し、ラッチ42は、図2のように前端部40dを含む前端部近傍部分で、ストライカ40の係合部40cと係合するようになっている。最も好ましいのは、ラッチ42が、係合部40cの前端部40dと係合することである。その理由は、後述するように、ストライカ40とラッチ42との係合状態を維持しつつ、シュラウド20の後退距離をより多く確保するためである。
図1乃至図3に示すように、ラッチ42は、補強部材32の車幅方向の中央の位置に溶接により取り付けられたラッチ連結支持用ブラケット(ロック手段連結支持用ブラケット)44により、補強部材32を介して、シュラウド20に支持され且つシュラウド20に連結されている。なお、ラッチ連結支持用ブラケット44は、ボルト締結により、補強部材32に取り付けられてもよい。
ラッチ連結支持用ブラケット44は、その取付部から車体後方に向かってほぼ水平に延びた後、ボンネットフードインナ1bとの干渉を避けるために斜め下方且つ後方に延び、その後、下方にほぼ垂直に延びた形状を有している。即ち、車体後方に延びる第1部分44aと、第1折り曲げ部44bと、斜め部分44cと、第2折り曲げ部分44dと、車体上下方向に延びる第2部分44eと、を有する。ラッチ42は、この第2部分44eの後面部に取り付けられている。また、ラッチ連結支持用ブラケット44に車体上下方向に延びる第2部分44eを形成することにより、ラッチ42が、シュラウド20の上面部よりも車体上下方向の下側に配置されるようになっている。
また、図1、図3及び図4に示すように、ラッチ連結支持用ブラケット44には、後述するように、シュラウド20が後退したときに、そのシュラウド20と共に後退するラッチ連結支持用ブラケット44がストライカ40と干渉することを防止するための干渉防止部44fが形成されている。この干渉防止部44fは、ラッチ連結支持用ブラケット44の長手方向に沿って形成された孔部であり、ストライカ40との干渉を防止することが出来るのであれば、その形状は図示した形状に限定されるものではない。
ここで、ストライカ40は、そのボンネットフードインナ1bへの取付部がシュラウド20より後方であり、ストライカ40のシュラウド20と対向する前方部分40aが、シュラウド20から距離D1、車体後方に位置するように配置されている。
一方、ラッチ42は、上述したラッチ連結支持用ブラケット44の形状及び長さを調節することにより、シュラウド20から距離D2、車体後方に位置するように配置されている。
次に、図2により、本発明の第1実施形態による車両のボンネットフードロック構造の作用効果を説明する。
先ず、車両が、他車両や壁などと比較的低速で衝突する軽衝突時、即ち、車両前方からの荷重が入力されるとき(以下「軽衝突時」とする。)、バンパフェイス14からEA部材12及びバンパレイン10に荷重が加わるか、或いは、シュラウド20や補強部材32に直接に荷重が加わるか、或いは、シュラウド20に収容されたコンデンサ22などに直接に荷重が加わることもある。バンパレイン10に荷重が加わる軽衝突時、本実施形態では、シュラウド20は、連結ブラケット30を介してバンパレイン10に取り付けられているので、バンパレイン10に入力された荷重は、シュラウド20に入力され、シュラウド20は、車体後方に向けて後退しようとする。
これらの荷重を受けたシュラウド20及びシュラウド20に収容されたコンデンサ22やラジエータ24などが後退せず、荷重をその位置で受け止めてしまうと、破損の要因となる。
本実施形態では、ラッチ42が、ラッチ連結支持用ブラケット44及び補強部材32を介してシュラウド20に連結され、且つ、ストライカ40の係合部40cの前端部40dを含む前端部近傍部分と係合しているので、前方からの荷重が入力された場合、図2に矢印Aで示すように、ラッチ42は、ストライカ40の係合部40cの後端部40eに向けて、シュラウド20と共にストライカ40との係合を維持したままスライドして後退する。つまり、その後退距離の分、ストライカ40との係合を維持しつつシュラウド20と共に車体後方に後退可能である。その結果、ラッチ42がシュラウド20の後退を妨げることがなく、シュラウド20の破損の低減を図ることが出来るだけでなく、シュラウド20に収容されたラジエータ24やコンデンサ22などをも破損の低減を図ることが出来る。これらの結果、シュラウド20、ラジエータ24、コンデンサ22などのリペア性を確保することが出来る。
なお、車体前方からの荷重を受けるとシュラウド20は車体後方に向けて後退しようとするが、シュラウド20及びこのシュラウド20に収容されたコンデンサ22及びラジエータ24などの後退が何らかの構造により妨げられると、これらの部材は破損する可能性がある。従って、シュラウド20などが後退する領域に、エンジン41(図2参照)や他の補機類など(図示せず)を配置しないようにし、シュラウド20とエンジン41や他の補機類など(図示せず)との所定の隙間(少なくともラッチ42及びシュラウド20の後退量以上の隙間)を設ける必要がある。
例えば、本実施形態では、ストライカ40のシュラウド20と対向する前方部分40aが、シュラウド20から距離D1、車体後方に位置するように配置されているので、少なくとも、シュラウド20は、この距離D1の分はストライカ40に衝突せずに後退可能(距離D1は矢印Aの距離より大きいのが望ましい)であり、その結果、シュラウド20及びシュラウド20に収容されたラジエータ24などはストライカ40によっては破損せずに済み、シュラウド20のリペア性を確保することが出来る。
また、本実施形態では、ラッチ42が、シュラウド20と共に車体後方に後退する際、ストライカ40との係合を維持するので、軽衝突時、その衝撃によりボンネットフード1が開いてしまうことを防止することを出来る。
また、本実施形態では、車幅方向に延びて設けられたバンパレイン10と、コンデンサ22及びラジエータ24を支持するシュラウド20とが、連結ブラケット30により連結されているので、車体前方からの荷重の入力時、バンパレイン10の車体後方への後退に伴い、ラジエータ24及びコンデンサ22がシュラウド20と共に一体的に後退する。従って、ラジエータ24やコンデンサ22なども破損を低減することが出来、それらのリペア性を確保することが出来る。なお、バンパレイン10に入力された荷重は、クラッシュカン6にも伝達され、このクラッシュカン6は、軽衝突時の入力荷重により車体前後方向につぶれるので、シュラウド20などの後退を許容する。
また、本実施形態では、ラッチ連結支持用ブラケット44を設けているので、このラッチ連結支持用ブラケット44により、簡易且つ低コストで、ラッチ42をシュラウド20の所定距離後方に支持され且つ連結することが出来ると共に、有効に、ラッチ42をシュラウド20と共に車体後方に後退可能にすることが出来る。また、ラッチ42はシュラウド20の後方に配置されているので、ボンネットフード1のパーティングラインP(図10参照)を後方に設けることが出来、特に、ラッチ42は、シュラウド20から距離D2の位置に車体後方に配置されているので、その距離D2後方に配置した分、ストライカ40と共にボンネットフード1を下げることが出来、ボンネットフードのデザイン性をも向上させることが出来る。さらに、ラッチ42は、シュラウド20の上面部よりも車体上下方向の下側に配置されているので、ボンネットフード1内での高さ方向のスペースの制約を受けにくくなり、ボンネットフードパーティングラインP(図10参照)を後方に設けたり、ボンネットノーズN(図10参照)を低くすることが出来るなど、ボンネットフード1のデザインの自由度を高めることが出来る。
また、本実施形態では、ラッチ42を支持するラッチ連結支持用ブラケット44は干渉防止部44fを有するので、車体前方からの荷重の入力時、ラッチ42が連結されたシュラウド20の後方移動に伴ってラッチ42が後方移動しても、ラッチ連結支持用ブラケット44がストライカ40と干渉することを防止することが出来、従って、ラッチ連結支持用ブラケット44がシュラウド20及びラッチ42の後方移動を妨げないようにすることが出来る。また、このラッチ連結支持用ブラケット44は、車体後方に延びる第1部分44aと、この第1部分の後端部における折り曲げ部分44bと、車体上下方向の下方に延びてラッチ42が取り付けられる第2部分44eとを有するので、簡易且つ剛性の高い構造でラッチ42を支持することが出来る。また、ラッチ連結支持用ブラケット44の第1部分44aは、補強部材32の上面部への取り付け位置への取り付け位置から車体後方に延びるので、ボンネットフード1の高さ方向へ与える制約が少なくて済む。
また、本実施形態では、ラッチ連結支持用ブラケット44は、ボンネットフードインナ1bとの干渉を避けるように第1部分44aの後端部における折り曲げ部分44bから斜め下方且つ後方に延びる斜め部分44cを有しているので、ボンネットフード1を下げたり、ボンネットフード1のパーティングラインP(図10参照)を後方に設けたりした結果、その内方のボンネットフードインナ1bがラッチ42側に張り出しても、ラッチ連結支持用ブラケット44に斜め部分44cを設けることによって、上述したラッチ連結支持用ブラケット44の効果を失うことなく、有効にラッチ42を支持することが出来る。
以上、第1実施形態による車両のボンネットフードロック構造は、ボンネットフード1の内方に収容され、ラジエータ24を支持する箱型形状のシュラウド20と、ボンネットフード1を係止するストライカ40及びラッチ42とを有し、ストライカ40のシュラウド20と対向する前方部分40aがシュラウド20から距離D1後方に配置され、且つ、ラッチ42はシュラウド20と共に車体後方に後退可能にシュラウド20に連結されているので、車体前方から荷重が入力される軽衝突時、ラジエータ24やシュラウド20にその荷重が入力されても、少なくとも距離D1、シュラウド20及びシュラウド20に収容されたラジエータ24などがストライカ40と衝突せずに後退可能であり、その結果、ラジエータ24やシュラウド20などの破損を回避して、ラジエータ24などのリペア性を確保することが出来る。さらに、ストライカ40及びラッチ42をシュラウド20の後方に設けたことにより、ボンネットフード1の前端部内方の空間が空くので、車体上方からの歩行者の衝突荷重(歩行者の頭部や大腿部がボンネットフード1に衝突する場合など)を吸収することも容易となる。
次に、図5及び図6により、本発明の第2実施形態による車両のボンネットフードロック構造を説明する。
図5は、本発明の第2実施形態による車両のボンネットフードロック構造のシュラウド及び補強部材の周辺構造を拡大して示す要部拡大平面図であり、その図5(a)は、車体前方からの荷重が入力されていない状態を示し、図5(b)は、車体前方からのオフセット荷重がシュラウドに入力された状態を示し、図6は、図5の補強部材とシュラウドとの締結構造を示す断面図であり、その図6(a)は、図5の連結部33の車幅方向の断面図であり、図6(b)は、図5の連結部33の車体前後方向の断面図である。
この第2実施形態では、上述した第1実施形態と、その基本構造は同様であり、異なる構造についてのみ説明する。
図5(a)に示すように、補強部材35とシュラウド20との連結部33において、補強部材35に、車幅方向に離間した位置で、車体後方に向けて開口したスリット部37が2箇所形成され、図6(a)及び図6(b)に示すように、連結部33では、これらのスリット部37を介して、それぞれボルト39により、補強部材35がシュラウド20に締結されている。なお、図5では、ボルト39の図示を省略している。
この第2実施形態では、上述したエプロンレイン2(図1参照)は、補強部材32の側面に連結されており、補強部材35及びシュラウド20に車体前方から荷重が加わった場合(軽衝突時)でも、容易にはその連結が外れないようになっている。
また、図5(a)に示すように、第1実施形態と同様の形状を有するブラケット(ロック手段連結支持用ブラケット)54が、この第2実施形態では、補強部材35とシュラウド20の上面部との隙間に車体後方から挿入され、シュラウド20に直接、取り付けられている。この場合、シュラウド20は樹脂製であるので、ラッチ連結支持用ブラケット54は、ボルト(図示せず)で取り付けられるが、他の取付方法でも良い。ラッチ連結支持用ブラケット54の機能(ラッチ42の連結支持や干渉防止部44fの形成など)に関しては、上述した第1実施形態と同様であり、ここでは、その説明を省略する。
次に、図5及び図6により、本発明の第2実施形態による車両のボンネットフードロック構造の作用効果を説明する。
第2実施形態に特有の作用効果として、図5(b)に示すように、シュラウド20に車体前方から荷重Fが入力された場合(この場合はオフセット荷重)、図6(b)に示すように、シュラウド20は、矢印Aで示すように、車体後方へ移動しようとする。このとき、補強部材35に形成されたスリット部37は、後方に向かって開口しているので、シュラウド20はボルト39と共に後方に移動可能であり、図5(b)に示すように、シュラウド20が、補強部材35から別体として離れて後退する。
ラッチ連結支持用ブラケット54は、このように後退するシュラウド20に直接に取り付けられているので、図6(b)に示すように、シュラウド20の後退と共にラッチ連結支持用ブラケット54も後退する。なお、オフセット荷重ではなく、シュラウド20に全面的に荷重が加わった場合も、シュラウド20が全体的に補強部材35から相対的に車体後方に移動するので、この場合も、シュラウド20の後退と共にラッチ連結支持用ブラケット54も後退する。
従って、この第2実施形態においても、シュラウド20が後退すると共にラッチ連結支持用ブラケット54も後退するので、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。その作用効果は、第1実施形態と同様の構造に対しては同様の作用効果を有する。例えば、第2実施形態による車両のボンネットフードロック構造は、ラジエータ24を支持する箱型形状のシュラウド20と、ボンネットフード1を係止するストライカ40及びラッチ42とを有し、ストライカ40のシュラウド20と対向する前方部分40aがシュラウド20から距離D1後方に配置され、且つ、ラッチ42はシュラウド20と共に車体後方に後退可能にラッチ連結支持用ブラケット54を介してシュラウド20に連結されているので、車体前方から荷重が入力される軽衝突時、ラジエータ24やシュラウド20にその荷重が入力されても、少なくとも距離D1、シュラウド20及びシュラウド20に収容されたラジエータ24などがストライカ40と衝突せずに後退可能であり、その結果、ラジエータ24やシュラウド20などの破損を回避して、ラジエータ24などのリペア性を確保することが出来る、などの作用効果を有する。
特に、補強部材35は、エプロンレイン2によりその後退が抑制されるので、シュラウド20が別体として後退し易くなる、という作用効果もある。
次に、図7及び図8により、本発明の第3実施形態による車両のボンネットフードロック構造を説明する。
図7は、本発明の第3実施形態による車両のボンネットフードロック構造を側面から見た側面断面図であり、図8は、本発明の第3実施形態による車両のボンネットフードロック構造の一部を斜め後方から見た斜視図である。
この第3実施形態は、上述した第1実施形態と、その基本構造は同様であり、異なる構造についてのみ説明する。
この第3実施形態では、第1実施形態で設けられていた補強部材32が設けられておらず、ブラケット(ロック手段連結支持用ブラケット)64が、直接にシュラウド20に取り付けられている。この場合、シュラウド20は樹脂製であるので、ラッチ連結支持用ブラケット64は、ボルト(図示せず)で取り付けられるが、他の取付方法でも良い。
ラッチ連結支持用ブラケット64は、その取付部から車体後方に向かってほぼ水平に延びた後、下方にほぼ垂直に延びた形状を有している。即ち、車体後方に延びる第1部分64aと、第1折り曲げ部64bと、車体上下方向に延びる第2部分64cと、を有する。ラッチ42は、この第2部分64cの後面部に取り付けられている。また、ラッチ連結支持用ブラケット64に車体上下方向に延びる第2部分64cを形成することにより、ラッチ42が、シュラウド20の上面部よりも車体上下方向の下側に配置されるようになっている。
また、この第3実施形態のラッチ連結支持用ブラケット64においても、第1実施形態のラッチ連結支持用ブラケット44の干渉防止部44fと同様に、ストライカ40との干渉を防止する機能を有する干渉防止部64dが形成されている。ラッチ連結支持用ブラケット64の他の機能(ラッチ42の連結支持など)に関しては、上述した第1実施形態と同様であり、ここでは、その説明を省略する。
この第3実施形態では、上述したエプロンレイン2(図1参照)は、シュラウド20の側面に連結されているが、シュラウド20に車体前方から荷重が加わった場合(軽衝突時)には、その連結が外れ、又は、エプロンレイン2が変形して、後述するようにシュラウド20の後退を許容するようになっている。その連結が外れるようになっている。
次に、図7により、本発明の第3実施形態による車両のボンネットフードロック構造の作用効果を説明する。
この第3実施形態による車両のボンネットフードロック構造の作用効果も、第1実施形態と同様の構造に対しては同様の作用効果を有する。例えば、第3実施形態による車両のボンネットフードロック構造は、ラジエータ24を支持する箱型形状のシュラウド20と、ボンネットフード1を係止するストライカ40及びラッチ42とを有し、ストライカ40のシュラウド20と対向する前方部分40aがシュラウド20から距離D1後方に配置され、且つ、ラッチ42はシュラウド20と共に車体後方に後退可能にラッチ連結支持用ブラケット64を介してシュラウド20に連結されているので、車体前方から荷重が入力される軽衝突時、ラジエータ24やシュラウド20にその荷重が入力されても、少なくとも距離D1、シュラウド20及びシュラウド20に収容されたラジエータ24などがストライカ40と衝突せずに後退可能であり、その結果、ラジエータ24やシュラウド20などの破損を回避して、ラジエータ24などのリペア性を確保することが出来る、などの作用効果を有する。
また、第3実施形態に特有の作用効果として、ラッチ連結支持用ブラケット64は、シュラウド20の上面部に直接取り付けられているので、ラッチ42をシュラウド20の後方に所定距離(D2)後方に配置しても、最小限の構成で(第1実施形態のようなシュラウド20の補強部材32などを設ける必要がなく)、ラッチ42をシュラウド20に連結することが出来る。また、ラッチ連結支持用ブラケット64をシュラウド20の上面部に直接取り付けているので、ボンネットフード内での高さ方向のスペースの制約を受けにくくなり、ボンネットフードパーティングラインを後方に設けたり、ボンネットノーズを低くすることが出来るなど、ボンネットフードのデザインの自由度を高めることが出来る。
次に、図9により、本発明の第3実施形態の変形例による車両のボンネットフードロック構造を説明する。
図9は、本発明の第3実施形態の変形例による車両のボンネットフードロック構造を側面から見た側面断面図である。
この第3実施形態の変形例は、ストライカ40の位置を、第3実施形態の位置から後方にずらし、それに伴い、ラッチ連結支持用ブラケット64は、上述した第3実施形態のラッチ連結支持用ブラケット64の車体後方に延びる第1部分64aを車体後方側に延長して形成して設けたものである。他の構造は、第3実施形態と同様である。
この変形例では、ストライカ40の係合部40c及びラッチ42が、シュラウド20の後方に配置されたファン26よりも車体後方に配置されている。このような構成により、ストライカ40のシュラウド20と対向する前方部分40aと、シュラウド20との距離D3を、第1実施形態の距離D1よりも長くとることが出来、ラッチ42のストライカ40の係合部40cとの係合を維持した状態での後退可能距離を長くとることが出来る。従って、ラッチ42が連結されたシュラウド20の後退可能距離も長くとることが出来ることになり、その結果、より効果的に、ラジエータ24やシュラウド20などの破損を低減して、ラジエータ24などのリペア性を確保することが出来る。
1 ボンネットフード
1b ボンネットフードインナ
10 バンパレイン
20 シュラウド
22 コンデンサ
24 ラジエータ
26 ファン
30 連結ブラケット
32 補強部材
33 補強部材とシュラウドとの連結部
35 補強部材
37 スリット部
39 ボルト(締結部材)
40 ストライカ
40a ストライカの前方部分
40c ストライカのラッチとの係合部
40d ストライカの係合部の前端部
42 ラッチ
44、54、64 ラッチ連結支持用ブラケット
44f 干渉防止部
D1 ストライカの前方部分40aとシュラウド20との距離
D2 ラッチとシュラウドとの距離
D3 ストライカの前方部分40aとシュラウド20との距離

Claims (11)

  1. 車体に対して開閉可能に取付けられるボンネットフードと、このボンネットフードの内方に収容され、ラジエータを支持する箱型形状のシュラウドと、上記ボンネットフードの前部に設けられ上記ボンネットフードを車体に係止するストライカと、車体側に設けられ上記ストライカと係脱可能に構成され上記ストライカと係合して上記ボンネットフードを車体に係止するロック手段と、を有する車両のボンネットフードロック構造であって、
    上記ストライカは、その上記シュラウドと対向する部分が上記シュラウドから第1の所定距離後方に位置すると共に車体前後方向に延び上記ロック手段と係合する係合部を有し、
    上記ロック手段は、車体前方からの荷重の入力時に、上記ストライカとの上記係合部での係合を維持しつつ上記シュラウドと共に車体後方に後退可能に、上記シュラウドの第2の所定距離後方に配置され且つ上記シュラウドに連結されていることを特徴としている車両のボンネットフードロック構造。
  2. 上記ロック手段は、上記シュラウドの上記第2の所定距離後方に上記ロック手段を設けると共に上記ロック手段を支持し且つ上記シュラウドに連結するロック手段連結支持用ブラケットを介して上記シュラウドに連結されている請求項1記載の車両のボンネットフードロック構造。
  3. さらに、上記ラジエータの前側に設けられ上記ラジエータと共に上記シュラウドによって支持される空調用のコンデンサと、
    このコンデンサの前方に車幅方向に延びて設けられたバンパレインと、
    車体前方からの荷重の入力時、上記バンパレインの車体後方への後退に伴い、上記シュラウドに支持される上記ラジエータ及び上記コンデンサが上記シュラウドと共に一体的に後退するように上記バンパレインと上記シュラウドとを連結する連結ブラケットと、を有する請求項1又は請求項2に記載の車体のボンネットフードロック構造。
  4. 上記ストライカの係合部は、前端部及び後端部を有し、
    上記ロック手段は、上記ストライカの係合部の上記前端部を含む前端部近傍部分と係合する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車体のボンネットフードロック構造。
  5. 上記ロック手段連結支持用ブラケットは、車体前方からの荷重の入力時、上記ロック手段が連結された上記シュラウドの後方移動に伴う上記ロック手段の後方移動により、上記ロック手段連結支持用ブラケットが上記ストライカとの干渉することを防止する干渉防止部を有する請求項2記載の車体のボンネットフードロック構造。
  6. さらに、上記シュラウドの上面部の上方に車幅方向に延びるように設けられ、上記シュラウドの上面部及びその上面部に隣接した前面部を覆う上記シュラウドを補強するための補強部材を有し、
    上記ロック手段連結支持用ブラケットは、上記補強部材の上面部に取り付けられ、
    上記ロック手段は、上記ロック手段連結支持用ブラケット及び上記補強部材を介して上記シュラウドに連結されている請求項2又は請求項5記載の車体のボンネットフードロック構造。
  7. 上記ロック手段連結支持用ブラケットは、上記シュラウドの上面部に直接取り付けられている請求項2又は請求項5記載の車体のボンネットフードロック構造。
  8. 上記補強部材における上記シュラウドの上面部に対向した面には車体後方に向かって開口するスリット部が形成され、
    上記シュラウド及び上記補強部材は、上記シュラウドの上面部と上記補強部材とを上記スリット部を介して連結部材により互いに連結し、車体前方からの荷重の入力時には上記連結部材が上記スリット部を後方に抜けて連結を解除することにより上記シュラウドが上記補強部材とは別体として後退するように構成された連結部を有する請求項7記載の車体のボンネットフードロック構造。
  9. 上記ロック手段は、上記シュラウドの上面部よりも車体上下方向の下側に配置されている請求項1乃至8のいずれか1項に記載の車両のボンネットフードロック構造。
  10. さらに、上記シュラウドの後方に配置されたファンを有し、
    上記ロック手段及び上記ストライカの係合部は、上記ファンよりも車体後方に配置されている請求項1乃至9のいずれか1項に記載の車体のボンネットフードロック構造。
  11. このロック手段連結支持用ブラケットは、少なくとも、上記補強部材の上面部への取り付け位置或いは上記シュラウドの上面部への取り付け位置から車体後方に延びる第1部分と、この第1部分の後端部における折り曲げ部分と、車体上下方向の下方に延びその後面に上記ロック手段が取り付けられる第2部分と、を有する請求項2、5、6、7又は8に記載の車体のボンネットフードロック構造。
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