JP2008149772A - 車両前部の車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラジエータが車両前部に配置される車両において、ラジエータ等の機器を確実に保持した状態でフードの上部からの衝撃を的確に緩和できるラジエータサポート13を備えた構造とする。
【解決手段】車両の車室前方領域(フードルーム)の前縁に配置されるラジエータ31を支持するラジエータサポート13を、上方の湾曲部41で湾曲されて上端部13a側が車両前後方向に延びてアッパーバー12に接続されよう形成し、アッパーバー12に上方から所定以上の負荷が入力されると湾曲部41が変形して上端部13aが下方へ変位される構成とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両前部にラジエータサポートを備えた車両前部の車体構造に関する。
走行中の車両に歩行者が衝突することを想定した場合、車体前部のフード等に歩行者の頭部等が二次衝突する虞がある。このため、特に頭部が衝突する虞がある部位での衝撃を的確に緩和できる保護構造が要求されている。例えば、路面からバンパーやフードに沿った所定距離の部位(例えば、1mの部位)に高剛性の骨格部材が存在せず、衝撃を吸収できる構造が要求されている。
一方、従来から車両の前部(例えば、車両前部にエンジンルームを有する場合、エンジンルームの前部)には、エンジン冷却用のラジエータやエアコンのコンデンサ等(以下ラジエータと総称する)が備えられている。そして、ラジエータ等の機器を装着するためのラジエータサポートが車両前部に設けられている(例えば、特許文献1参照)。ラジエータサポートは、一般的に左右一対で車両の上下方向に延設されており、上端がフード前部を支持するアッパーバーに接合されて、下方側でサイドメンバに支持されている。そしてラジエータ等の機器の重量をアッパーバー及びサイドメンバで支えて、確実に固定するよう構成されている。
このような構成の車両の場合、車種によっては、アッパーバーの位置が路面からバンパーやフードに沿った所定距離の部位(例えば、1mの部位)に位置することも考えられ、この場合、歩行者へ与える障害値が高くなる虞がある。歩行者への衝撃を緩和するため、ラジエータの取り付け箇所が歩行者との衝突時の変形に影響を及ぼさない構造のものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。即ち、ラジエータの上下を弾性体により車両構造物に支持するとともに、所定以上の負荷の入力により、ラジエータサポートが破断されることで、フードとラジエータとの隙間を大きくすることなくフードの潰れ変形量を確保することが提案されている。
特開2005−119537号公報 特開2004−98814号公報
しかし、特許文献2にあるような従来の車両前部の車体構造の場合、負荷の入力により、ラジエータ等の機器を支持している棒状部材(アッパーバーに相当)の両端部、いわゆるキャリア構造物(ラジエータサポートに相当)への取付部分が破断される構造となっている。このため、ラジエータ等の機器がキャリア構造物によって支持されない状態となってしまう。従って、ラジエータ等の機器が脱落したり倒れて他の部材と干渉してしまい破損する虞がある。
また、衝突時の歩行者への悪影響を避けるために、歩行者が衝突されると想定される車両前部の位置から大きく外れた位置にラジエータを配置した場合、車両の意匠や機器の配置に制約を受けることが考えられる上、ラジエータの冷却性能にも悪影響を与える虞がある。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、ラジエータが車両前部に配置される車両において、ラジエータ等の機器を確実に保持した状態でフードの上部からの衝撃を的確に緩和できるラジエータサポートを備えた車両前部の車体構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の車両前部の車体構造は、車両の車室前方領域の前縁に配置され、フードの前部を支持するアッパーバーと、ラジエータの側部を支持して車両上下方向に延在すると共に、上端部が前記アッパーバーに接続されるラジエータサポートとを備えた車両前部の車体構造において、前記ラジエータサポートは、上方の湾曲部で湾曲されて前記上端部側が車両前後方向に延びて前記アッパーバーに接続されよう形成され、前記湾曲部は、前記アッパーバーに上方から所定以上の負荷が入力されると変形して前記上端部の下方への変位を許容するよう構成されていることを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、ラジエータサポートを湾曲部で湾曲させてアッパーバーに接続し、アッパーバーに上方から所定以上の負荷が入力されると上端部が下方へ変位するように湾曲部が変形する構成としたので、フードの斜め上部からアッパーバーに入力される衝撃をラジエータサポートの変形により的確に吸収することができる。このため、歩行者との衝突に際しても、歩行者への衝撃を緩和させることができる。しかも、ラジエータサポートは、その上部の湾曲部の変形で衝突による衝撃を吸収するので、ラジエータ等の支持状態に影響せず、ラジエータ等は、確実に保持された状態に維持される。従って、ラジエータ等の機器が脱落するなどして破損することを防止することができる。
そして、請求項2に係る本発明の車両前部の車体構造は、請求項1に記載の車両前部の車体構造において、前記ラジエータサポートの前記湾曲部には、同湾曲部内側に窪んだ段部が形成されることを特徴とする。
請求項2に係る本発明では、湾曲部に形成した段部の大きさや数を変更することにより、湾曲部を変形させるための設定負荷を簡単に調整することができ、ラジエータサポート上端部に入力される衝撃を的確に吸収することができる。
また、請求項3に係る本発明の車両前部の車体構造は、請求項1に記載の車両前部の車体構造において、前記ラジエータサポートの前記湾曲部には、穴が形成されることを特徴とする。
請求項3に係る本発明では、湾曲部に形成した穴の大きさや数の変更することにより、湾曲部を変形させるための設定負荷を簡単に調整することができ、ラジエータサポート上端部に入力される衝撃を的確に吸収することができる。
また、請求項4に係る本発明の車両前部の車体構造は、請求項1又は請求項2に記載の車両前部の車体構造において、前記ラジエータサポートは、車両上下方向に延設される板状の長尺部材であり、板幅方向が車幅方向に向くよう配置されていることを特徴とする。
請求項4に係る本発明では、フードの斜め上部からの入力に対して比較的変形し易い状態(向き)にラジエータサポートを配置したので、入力される負荷に対して剛性が過剰とならず無理なく変形することができ、効率良く負荷を吸収することができる。
また、請求項5に係る本発明の車両前部の車体構造は、請求項4に記載の車両前部の車体構造において、前記ラジエータサポートは、車両横方向断面が車両後方側に開放する略コ字型もしくは略ハット型に形成されていることを特徴とする。
請求項5に係る本発明では、ラジエータサポートの断面を略コ字型もしくは略ハット型とすることで、軽量かつ簡単な構造でラジエータ等の機器を支持する強度を確保することができる。しかも、車両後方に開放する形状としているので、面部が車両前方側に向き、車両前方側からの機器の取り付けが容易となり、作業性を向上させることができる。
また、請求項6に係る本発明の車両前部の車体構造は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両前部の車体構造において、車室の左右前方に延設されるアッパーフレームの上方に車両上部から所定以上の負荷が作用されると変形する延設部が形成され、同延設部に前記アッパーバーの端部が接合されていることを特徴とする。
請求項6に係る本発明では、延設部を形成して、同延設部にアッパーバーの端部を接合させたので、アッパーバーに入力された負荷をラジエータサポートだけでなく、延設部でも受けて吸収することができる。よって、フード上部から入力される衝撃を的確に吸収できるので、歩行者への衝撃をより一層緩和することができる。
本発明の車両前部の車体構造は、ラジエータが車両前部に配置される車両において、ラジエータ等の機器を確実に保持した状態でフードの上部からの衝撃を的確に緩和できるラジエータサポートを備えた構造とすることができる。
図1には本発明の一実施形態例に係る車両前部の車体構造を表す斜視状況、図2には車両前部(図1)の分解状況、図3には車両前部(図1)の側面視状況、図4には図3中のA−A線断面矢視、図5にはラジエータサポート湾曲部(周辺)の詳細、図6には図5中のB−B線断面矢視、図7にはラジエータの取付き状態を表す斜視状況、図8には歩行者と車体との関係を示してある。
図1、図2に示すように、車両の車室S前部の左右両側部には、車両の上下方向に延設された一対のフロントピラー3が備えられ、フロントピラー3には、車両の前方に延びる左右一対のアッパーフレーム6の基端が接合されている。左右のフロントピラー3同士は、車幅方向に延びるカウルトップパネル9で連結されており、カウルトップパネル9の下方には、車室Sと車室前方の領域(フードルーム)とを仕切るダッシュパネル10が配置されている。ダッシュパネル10の左右前方には、サスペンション装置を支持する筒型のストラットハウス16が設けられ、アッパーフレーム6に接合されている。
また、フロントピラー3より車幅方向内側でかつアッパーフレーム6より下方の位置には、車両前後方向に延設される左右一対のフロントフロアサイドメンバ(サイドメンバ)1が配置されており、サイドメンバ1は、車室Sの下方からダッシュパネル10に沿って車両前方へ延ばされている。そして、アッパーフレーム6の前端部は、連結ブレース7を介してサイドメンバ1の前端部に連結されており、サイドメンバ1の前端部同士はフロントエンドクロスメンバ2で連結されている。
尚、ここで言う車室前方の領域(フードルーム)とは、板状のフードによって上方を覆われた車両前部の領域で、エンジンが前部に置かれる車両の場合、一般的にエンジンルームと呼ばれている部分を指す。
図1、図2に示すように、フロントピラー3は、上方側が車両の斜め後方に傾斜されて図示しないルーフピラーに繋がり、下方側が下端部でサイドメンバ1と平行に配されてサイドシル4に繋がっている。図3に示すように、フロントピラー3の略中央部位には、車両前方側に突出された接合突出部5が一体に設けられており、この接合突出部5にアッパーフレーム6の基端が重ねられて接合されている。
図4に示すように、アッパーフレーム6は、車幅方向縦断面略ハット形のアッパーフレームアウタ6aと、同アッパーフレームアウタ6aに接合されて閉断面を形成するアッパーフレームインナ6bとから構成された部材であり、その前端部は、連結ブレース7を介してサイドメンバ1の前端部に連結されている。
また、図1、図3、図4に示すように、アッパーフレーム6には、アッパーフレームインナ6bを車両上方に延ばして形成した延設部11が設けられている。この延設部11には、フードの前部を支持するアッパーバー12の端部が接合されており、延設部11によってアッパーバー12を支持している。そして、アッパーバー12にフード上方から所定以上の過剰な負荷(例えば、歩行者の衝突等によるフードからの過剰な入力)があった際には、延設部11が変形して衝撃(負荷)を有効に吸収するように構成されている。
連結ブレース7は、アッパーフレーム6の前端部とサイドメンバ1の前端部とを連結する連結部材であり、図1に示すように、連結ブレース7の一端がアッパーフレーム6前端面に接合され、他端がアッパーフレーム6の前端面よりも車両前方に位置するサイドメンバ1の前端面に接合されている。
そして、連結ブレース7のサイドメンバ1側の端部(他端)の前面には、フロントエンドクロスメンバ2が結合されている。フロントエンドクロスメンバ2は、サイドメンバ1の前端面に接合された連結ブレース7にボルト15(図1参照)により結合され、左右に配置される連結ブレース7同士を連結するとともに、左右一対のサイドメンバ1の前端部同士を連結している。フロントエンドクロスメンバ2は、バンパーの補強・取付け具としても使用される。
図1、図2に示すように、フードルーム(車室前方の領域)の前部には、アッパーバー12が備えられている。アッパーバー12は、車幅方向に配置されてフードの前部を支持する構造部材で、フードのロック部材やフードとの金属緩衝を抑制するゴム部材等が設置されている。
図1〜図3に示すように、アッパーバー12の下方には、ラジエータサポート13が設けられている。ラジエータサポート13は、車両前部においてラジエータ等を支持する部材であり、ランプ等の機器も保持されるよう構成されている。ラジエータサポート13は、左右一対で車両上下方向に延設され、上端部13a(図5参照)がアッパーバー12の下面に結合され、下端部が連結ブレース7に結合されている。
いわゆるラジエータサポート13は、フードルームの前部において、アッパーバー12と連結ブレース7とに亘って設けられ、アッパーフレーム6の延設部11と共にアッパーバー12を支持している。ラジエータサポート13は上方側に対して下方側が車幅方向外側に広がる形状とされており、一対のラジエータサポート13は、車両前方から見ると略ハの字形状となっている。そして、左右一対のラジエータサポート13同士は、上下方向略中央部付近で車幅方向に延びるクロス部材14によって連結されており、その剛性が確保されている。
図5に示すように、ラジエータサポート13は、上方のアッパーバー12の近傍の部位に上端部13a側を湾曲させる湾曲部41を有している。即ちラジエータサポート13は、湾曲部41で車両後方側に向かって延びるよう湾曲されて上端部13aがアッパーバー12の下面に接続されるよう形成されている。
そして、湾曲部41は、所定以上の負荷(例えば、歩行者の衝突等によるフードからの過剰な入力)が作用すると変形して上端部13aが下方側に変位するよう構成されている。即ちラジエータサポート13は、アッパーバー12(上端部13a)に上方から所定以上の負荷が入力されると湾曲部41を変形させて衝撃(負荷)を吸収しつつ、アッパーバー12を下方位置に変位させるよう構成されている。
また、湾曲部41には、同湾曲部41の内側に窪んだ段部42が形成されており、段部42によって、湾曲部41は階段状に構成されている。そして、この湾曲部41に形成した段部42の大きさや数(段数)を変更することにより、湾曲部41の強度を調整(他の部分より脆弱とする等)し、湾曲部を変形させるための負荷(所定の負荷)が設定される。
尚、ラジエータサポート13の湾曲部41が変形して衝撃が吸収され始める負荷(所定の負荷)は、車種等により様々であり、よって段部42の大きさや数(段数)もその車種等によって適宜設定されるものである。
図5、図6に示すように、ラジエータサポート13は、板状の長尺部材であり、板幅方向が車幅方向を向くように配置されて、その車幅方向断面は車両後方側に開放する略ハット型に形成されている。即ち、車両斜め前上方からの入力に対して過剰な強度にならず、ある程度の弾力を有するとともに、負荷に対して変形しやすい構成としている。また、ハット型の板面13b側が車両前方を向くよう配置されており、ラジエータサポート13への機器の取り付けを容易としている。
図7にラジエータ31が支持された状態を示す。ラジエータ31は図示しないエアコンのコンデンサやラジエータファンとともに枠部材32に一体で保持されて車両前部(フードルーム前部)に配置されている。枠部材32の側部には、取付腕33と取付足34が設けられており、取付腕33はラジエータサポート13に取り付けられ、取付足34はサイドメンバ1の上面に載置されるように取り付けられている。また、ラジエータ31は、ラジエータサポート13のクロス部材14の下方、いわゆるラジエータサポート13の湾曲部41が変形しても影響を受けない位置である略中央部位より下方の位置に支持されている。即ち、ラジエータ31は、枠部材32を介して両側部をサイドメンバ1とラジエータサポート13に支持されて、強固に保持されている。
図1、図2に示すように、ストラットハウス16の前方のサイドメンバ1とアッパーフレーム6及び連結ブレース7で囲まれる部位にはフェンダーシールド8が設けられている。フェンダーシールド8は、車両後方側がストラットハウス16に連続するように接合されるとともに、サイドメンバ1とアッパーフレーム6及び連結ブレース7に他の3方が接合されている。ストラットハウス16はダッシュパネル10の縦壁に接合されている。
次に、走行中の車両に歩行者が衝突した場合について図8を使って説明する。
図8に示すように、車両に歩行者52が衝突すると車体前部のフード等に歩行者52の頭部53等が二次衝突する虞がある。一般的な車両では、車両前部のフードルーム前縁にラジエータを支持すべく、ラジエータサポート13とともにアッパーバー12が配置されているため、車種によっては、路面からバンパーやフードに沿った所定距離T(例えば、1m)の部位に剛性部材となるアッパーバー12が存在することになる。
このような場合、本発明の車体構造では、歩行者52の衝突により頭部53がフードに打ち付けられると、フードが下方に変形されアッパーバー12に当接する。アッパーバー12は変形されたフードによって下方側に押されるので、ラジエータサポート13の上端部13aに負荷が作用する。即ち湾曲部41を支点として上端部13aを車両下方側に回動させようとする力が働く。このときの負荷が所定以上であった場合、ラジエータサポート13の湾曲部41が衝撃(負荷)を吸収しつつ変形して上端部13a側が下方に変位する。同時にアッパーバー12に入力された衝撃負荷は、アッパーフレーム6の延設部11に作用し、延設部11も衝撃を吸収しつつ変形される。
そして、図8の点線で示すように、アッパーバー12が車両下方側に変位される。いわゆる、ラジエータサポート13と延設部11で衝撃負荷を吸収しつつ、アッパーバー12を変位させることで、歩行者52の頭部53への衝撃を緩和させている。
尚、このとき、ラジエータサポート13は、湾曲部41によって上端部13a側のみ変形されるので、ラジエータ31等の機器の支持には、なんら影響がなく、ラジエータ31等を確実に保持した状態を維持している。
上述のように本発明の車両前部の車体構造では、ラジエータサポート13の上方に車両後方に延びるよう湾曲する湾曲部41を設け、同湾曲部41を所定以上の負荷で変形して、上端部13aが下方側に変位する構成としたので、フードの斜め上部からアッパーバー12に入力される衝撃をラジエータサポート13の変形により的確に吸収することができ、歩行者52との衝突に際しても、歩行者52への衝撃を緩和させることができる。
しかも、ラジエータサポート13は、その上部の湾曲部41の変形で衝突による衝撃を吸収するので、ラジエータ31等の支持状態に影響せず、ラジエータ31等の機器は、確実に保持された状態に維持される。従って、ラジエータ31等の機器が脱落するなどして破損することを防止することができる。さらに、アッパーバー12の端部は、アッパーフレーム6の延設部11に支持されており、延設部11によっても衝撃(負荷)を吸収することができる。よって、湾曲部41との相乗効果により、より一層、歩行者への衝撃を緩和させることができる。
また、湾曲部41に段部42を形成し、同段部42の大きさや数を変更することで湾曲部41を変形させるための負荷を設定しているので、設定負荷の調整が簡単であり、ラジエータサポート13の上端部13aに入力される衝撃を的確に吸収することができる。
また、ラジエータサポート13は、車両上下方向に延設される板状の長尺部材で、板幅方向が車幅方向に向くよう配置されているので、入力される負荷に対して剛性が過剰とならず無理なく変形することができる。即ち、例えば、ラジエータサポート13の板幅方向を車両前後方向に向けた場合、車両前方側からの入力に対してラジエータサポート13の剛性が過剰となる虞があり、衝撃負荷を効率よく吸収できないが、板幅方向を車幅方向とし、ラジエータサポート13を比較的変形し易い状態(向き)としたので、入力負荷に対して素直に変形されることとなり、衝撃負荷を効率よく吸収することができる。
また、ラジエータサポート13の車両横方向断面を車両後方側に開放する略ハット型としたので、軽量かつ簡単な構造でラジエータ等に対する支持強度を得ることができる。さらに、ラジエータサポート13の面部13bが車両前方側を向くので、車両51の前方側からの作業により面部13bへのラジエータやランプ類等の機器の取り付けを行うことができ、作業性を向上させることができる。
よって、本発明の車両前部の車体構造によれば、ラジエータ31等の機器を確実に保持した状態でフードの上部からの衝撃を的確に緩和できるラジエータサポート13を備えた構造とすることができ、しいては、車両の意匠や機器の配置に影響を与えることなく、歩行者との衝突における安全性を確保することができる。さらに、ラジエータ等の機器の破損を抑制できるので、修理費等の低減を図ることができる。
尚、上述した実施形態例では、湾曲部41に段部42を形成して、段部42の大きさや数で湾曲部41の強度(設定負荷)を調整するようにしているが、図9に示したように、湾曲部41に穴61を形成して、穴の大きさや数を調整することで、強度(設定負荷)の調整をするような構成とすることも可能である。
また、図示しないが、湾曲部41に隣接する部位にビードを設けて湾曲部41周辺の強度を上げ、湾曲部41で積極的にするような構成とすることも可能である。
本発明は、車両前部にラジエータサポートを備えた車両前部の車体構造産業分野で利用することができる。
本発明の一実施形態例に係る車両前部の車体構造を表す斜視図である。 車両前部(図1)の分解図である。 車両前部(図1)の側面図である。 図3中のA−A線断面矢視図である。 ラジエータサポート湾曲部(周辺)の詳細図である 図5中のB−B線断面矢視図である。 ラジエータの取付き状態を表す斜視図である。 歩行者と車体との関係の説明図である。 他の実施形態例に係るラジエータサポート湾曲部(周辺)の詳細図である。
符号の説明
1 フロントフロアサイドメンバ(サイドメンバ)
2 フロントエンドクロスメンバ
3 フロントピラー
4 サイドシル
5 接合突出部
6 アッパーフレーム
7 連結ブレース
8 フェンダーシールド
9 カウルトップパネル
10 ダッシュパネル
11 延設部
12 アッパーバー
13 ラジエータサポート
14 クロス部材
15 ボルト
16 ストラットハウス
41 湾曲部
42 段部
51 車両
52 歩行者
53 頭部
61 穴

Claims (6)

  1. 車両の車室前方領域の前縁に配置され、フードの前部を支持するアッパーバーと、ラジエータの側部を支持して車両上下方向に延在すると共に、上端部が前記アッパーバーに接続されるラジエータサポートとを備えた車両前部の車体構造において、
    前記ラジエータサポートは、上方の湾曲部で湾曲されて前記上端部側が車両前後方向に延びて前記アッパーバーに接続されるよう形成され、
    前記湾曲部は、前記アッパーバーに上方から所定以上の負荷が入力されると変形して前記上端部の下方への変位を許容するよう構成されている
    ことを特徴とする車両前部の車体構造。
  2. 請求項1に記載の車両前部の車体構造において、前記ラジエータサポートの前記湾曲部には、同湾曲部内側に窪んだ段部が形成される
    ことを特徴とする車両前部の車体構造。
  3. 請求項1に記載の車両前部の車体構造において、
    前記ラジエータサポートの前記湾曲部には、穴が形成される
    ことを特徴とする車両前部の車体構造。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の車両前部の車体構造において、
    前記ラジエータサポートは、車両上下方向に延設される板状の長尺部材であり、板幅方向が車幅方向に向くよう配置されている
    ことを特徴とする車両前部の車体構造。
  5. 請求項4に記載の車両前部の車体構造において、
    前記ラジエータサポートは、車両横方向断面が車両後方側に開放する略コ字型もしくは略ハット型に形成されている
    ことを特徴とする車両前部の車体構造。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両前部の車体構造において、
    車室の左右前方に延設されるアッパーフレームの上方に車両上部から所定以上の負荷が作用されると変形する延設部が形成され、
    同延設部に前記アッパーバーの端部が接合されている
    ことを特徴とする車両前部の車体構造。
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