JP6342666B2 - ガラスレンズ用成形型、及び、ガラスレンズの製造方法 - Google Patents

ガラスレンズ用成形型、及び、ガラスレンズの製造方法 Download PDF

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本発明は、ガラスレンズ用成形型、及び、ガラスレンズの製造方法に関し、特に、凹形状面を有する第1型と凸形状面を有する第2型とを備えたガラスレンズ用成形型、及び、この成形型を用いたガラスレンズの製造方法に関する。
一面が凸形状で、他面が凹形状の光学素子(ガラスレンズ)を製造する方法の一つに、凸型形状の成形面を有する上型と、凹型形状の成形面を有する下型とを備えた成形型によりプリフォームをプレス成形する方法がある。
このような、凸型形状の成形面を有する上型と、凹型形状の成形面を有する下型とを備えた成形型に関し、例えば、特許文献1(特開2005−336050号公報)には、上型及び下型の外周に設けられた案内型(胴型)を相対移動可能な筒状下案内型と、筒状上案内型とにより構成し、筒状上案内型に下方に向かって外方へ広がるような円錐台環面を設けた構成の成形型が開示されている。
引用文献1に記載された成形型によれば、冷却時においてプリフォームの外周部が円錐台環面により規制されるため、冷却時における収縮の偏りを低減し、収縮による歪を均等にすることができる。
ところで、このような成形型を用いてガラスレンズを成形する際に、下型の凹状成形面上にプリフォームを配置し、上型を下降させてプリフォームを加圧し、プリフォームを凸型形状の成形面に沿わせようとすると、凸型形状の成形面の中央部分が先行してプリフォームに接触する。この状態で加圧を続けると、凸型形状の成形面の頂部からプリフォームに加えられる圧力により、プリフォームの外周部が上方に向かって湾曲し、外周部と中央部の間の部分よりも先に凸型形状の成形面に接触してしまう。このような場合には、プリフォームと凸型形状の成形面との間に気体が封入されてしまうガストラップが発生してしまい、光学素子の光学性能を著しく損ねる。
そこで、ガストラップの発生を防止するべく、特許文献2(特開2008−184367号公報)には、凹型形状の成形面を有する第1型部材と、凸型形状の成形面を有する第2型部材と、第2型部材の外周に設けられ、第1型部材と対向する面を有し、第2型部材と同じ方向に移動可能な外周部材と、第1型部材及び第2型部材によりプリフォームを成形する際に、外周部材によりプリフォームの外周部を押圧するように制御する制御部とを備えた成形装置が開示されている。
特開2005−336050号公報 特開2008−184367号公報
しかしながら、特許文献2に記載された装置では、成形型を構成する部材数が多く、特に胴型が複数の部材で構成されているため、上型と下型の位置を十分に固定することができずレンズの偏心精度が低下するという問題がある。
さらには、特許文献2に記載された装置では、第1型部材及び第2型部材と並行して外周部材の移動も制御しなければならず、成形型の構成及び移動を制御するための設備が複雑化するという問題がある。
本発明は上記の課題に鑑みなされたものであり、プレス成形の際に偏心精度が低下することなく簡単な構成でガストラップの発生を防止することを目的とする。
本発明は、凹形状面を有する第1型と、凸形状面を有し、凸形状面の中心軸と凹形状面の中心軸とが一致し、かつ、凸形状面と凹形状面とが対向するように配置された第2型と、第1型及び第2型の径方向外方に設けられ、第1型と第2型の間の中心軸に対する直交方向の相対移動を規制する筒状の胴型と、を備え、胴型の内周には、第2型から第1型の方向に向かって拡がるテーパ面が設けられ、加圧により第1型と第2型とが押し込み限界まで近接した所定位置において、テーパ面の第2型側の縁部が、第2型の凸形状面の外周縁に対して第1型側に位置する。
このような構成の本発明によれば、加圧時にプリフォームの中心部が凸形状面により加圧されても、プリフォームの外周部は胴型のテーパ面に当接するため、プリフォームの外周部が湾曲することを防止できる。このため、プリフォームの外周部が先行して第2型の凸形状面に当接しガストラップが発生することを防止できる。さらに、本発明の胴型は単一の部材により構成できるため、第1型及び第2型の中心軸に対して垂直な方向への相対移動を確実に拘束することができ、これによりレンズの偏心精度が低下することを防止できる。
本発明によれば、プレス成形の際に偏心精度が低下することなく簡単な構成でガストラップの発生を防止できる。
プレス時における第1実施形態の成形型の構成を示す鉛直断面図である。 図1におけるII部を拡大して示す拡大断面図である。 プレス時における図1のII部を拡大して示す拡大断面図である。 比較例として、胴型に形成されたテーパ面の上端側の縁が、プレス時において上型の成形面の外周縁よりも下方に位置するように形成された成形型におけるプレス時の様子を示す鉛直断面図である。 発明者らが行った実験で用いた従来の成形型を示す鉛直断面図である。
以下、本発明のガラスレンズ用成形型、及び、この成形型を用いたガラスレンズの製造方法の一実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、第1実施形態のプレス時における成形型の構成を示す鉛直断面図である。また、図2は、図1におけるII部を拡大して示す拡大断面図である。図1に示すように、本実施形態の成形型1は、例えば、SUS等の耐熱性及び耐腐食性を有する金属から形成され、凸形状の成形面2Aを有する上型2と、凹形状の成形面4Aを有する下型4と、上型2及び下型4の移動を案内する胴型6とを備える。これら上型2及び下型4は、上型2の成形面2Aの中心軸と、下型4の成形面4Aの中心軸とが一致し、かつ、上型2の成形面2A及び下型4の成形面4Aが対向するように配置されている。上型2及び下型4は中心軸Oを中心とした回転体形状を呈しており、胴型6は円筒状を呈している。
上型2は、球面状の成形面2Aを含む下部10と、下部10の上縁から連続して延びる円柱状の中間部12と、中間部12よりも大径の円柱状の上部14とを有する。なお、以下の説明において、上型2の成形面2Aの曲率半径をr2とする。
下型4は、外周面が胴型6の外周面と略等しい径である円柱状に形成された基部20と、基部20から上方に向かって立ち上がる上部22とを有する。上部22の上面には球面状の凹部が形成されており、この凹部が成形面4Aとして機能する。また、基部20の成形面4Aの周囲には、環状の平坦面4Bが形成されている。なお、以下の説明において下型4の成形面4Aの曲率半径をr1とする。
胴型6は、下方から順に、内径がそれぞれ異なる下部30と、円錐台状部32と、中間部34と、上部36とを備える。
下部30は、下型4の上部22の外径と等しい内径を有する円筒状の部分である。組み立てられた状態において、この下部30の下面が、下型4の基部20の上面の外周部と当接するとともに、下部30の内周面が下型4の上部22の外周面と当接している。これにより、下型4及び胴型6は、中心軸に対して垂直な方向の相対移動が規制される。
円錐台状部32は、下部30の上方に位置し、下型4に向かって内径が拡がるような円錐台面状のテーパ面32Aが内周に形成された部分である。円錐台状部32のテーパ面32Aの内径は、下端において下部30の内径と等しく、上端において中間部34の内径と等しくなるよう、連続的に変化している。
また、プレス時には、成形型1をプレス装置の下方のステージ上に載置した状態で、プレス装置の上方のステージを下降させることにより上型2の上面を押圧し、下型4の成形面4Aと上型2の成形面2Aとの間隔が所望のガラスレンズの肉厚と等しくなるまで、上型2を下型4に向かって近接させる。胴型6の長さは予め調整されており、このように下型4の成形面4Aと上型2の成形面2Aとの間隔が所望のガラスレンズの肉厚と等しくなった状態で、上方のステージが胴型6の上部36の上面に当接し、それ以上、上型2が下型4に向かって近接しないように移動を規制する。本明細書では、このように上型2及び下型4が、これらの成形面2A、4Aの間隔が所望のガラスレンズの肉厚と等しくなるまで近接した状態を押し込み限界という。図2に示すように、このようにプレスにより上型2及び下型4が押し込み限界まで近接した位置において、テーパ面32Aの上端側の縁Aは、上型2の成形面2Aの外周縁よりも下方に位置している。
中間部34は、円錐台状部32の上方に位置し、内径が上型2の中間部12の外径と等しい部分である。組み立て状態において、この中間部34の内周面は上型2の中間部12の外周面と当接している。これにより、上型2及び胴型6は、中心軸に対して垂直な方向の相対移動が規制される。また、中間部34の上端は、プレス時において、胴型6の中間部34の内側上面と、上型2の上部14の外側下面との間には隙間38が形成されるような高さ位置となっている。
上部36は、中間部34の上方に位置し、内径が上型2の上部14の外径と等しい部分である。
また、胴型6には、異なる3つの高さ位置に、下方の通気口40、中央の通気口42、及び上方の通気口44が水平方向に放射状に延びるように形成されている。
下方の通気口40は、プレス時において、内側の端部が下型4の成形面4Aと上型2の成形面2Aとの間の空間の下方位置に開口するような高さに設けられている。
また、中央の通気口42は、円錐台状部32の上端の高さに設けられており、その内側の端部は、プレス時において、内側端部が下型4の成形面4Aと上型2の成形面2Aとの間の空間の上方位置に開口している。
また、上方の通気口44は、胴型6の中央部34の上端の高さに設けられており、内側端部が上部36の内周面と中間部34の上面との隅角部に開口している。
なお、本実施形態では、下型4の凹形状の成形面4Aは、外周縁の直径Dに対する成形面4Aの深さΔh(すなわち、成形面4Aの頂点から外周縁までの中心軸Oに沿った長さ)の比が0.15以上の値となるような球面形状である。後述するように、比Δh/Dが0.15以上である場合にガストラップが生じやすく、成形面4Aがこのような条件を満たす場合に、本発明は好適である。
また、本実施形態では、下型4の成形面4Aの曲率半径r1及び上型2の成形面2Aの曲率半径r2は、これらの比r2/r1が1/4以上、かつ、2以下となるような値である。後述するように、比r2/r1が1/4以上、かつ、2以下である場合に、ガストラップが生じやすいため、成形面2A及び成形面4Aがこのような条件を満たす場合に、本発明は好適である。なお、ここでいう曲率半径とは、成形面が球面形状である場合にはその球面の曲率半径をいい、成形面が非球面である場合には、中心軸における表面の曲率半径(近軸半径)をいう。
以下、上記説明した成形型1を用いて、プリフォームをプレス成形し、ガラスレンズを製造する方法を説明する。なお、図3は、プレス時における図1のII部を拡大して示す拡大断面図である。
まず、成形型1の上型2を取り外し、下型4の成形面4A上にプリフォームを配置し、上型2を再び胴型6内に取り付ける。
次に、成形型1をヒーターにより、成形型1内のガラスプリフォームの温度がガラス粘度で106〜1011dPa・sに相当する温度まで加熱する。好ましくは、ガラスプリフォームが屈伏点温度Tsよりも10〜30℃程度高くなるまで加熱する。
次に、成形型1をプレス装置により上下方向から押圧する。成形型1を押圧すると、上型2の上面と、胴型6の上面とが同じ高さとなるまで上型2が下降する。この際、上型2の成形面2Aと下型4の成形面4Aとの間の空気は中央の通気口42及び下方の通気口40から成形型1外へと排出され、かつ、上型2の上部14の外周部下面と胴型6の中間部34の内周部上面との間の隙間38の空気は上方の通気口44から外部へ排出される。これにより、上型2が下降することによる成形型1内の空間内の圧力上昇を抑えることができる。
そして、上型2が下降すると、上型2の成形面2Aの中央部がプリフォームに先行して接触する。この状態でさらに押圧を続けると、プリフォームの外周部が上方に向かって湾曲する。しかしながら、本実施形態の成形型1では、胴型6にテーパ面32Aが形成され、このテーパ面32Aがプレス時において、上端側の縁Aが上型2の成形面2Aの外周縁よりも下方に位置するように形成されている。このため、図3に示すように、プリフォーム50の外周部が胴型6のテーパ面32Aに当接し、上方及び側方への湾曲が拘束される。
このようにプリフォーム50の外周部がテーパ面32Aに拘束された状態で、さらに上型2が下降すると、プリフォーム50は上型2の成形面2Aの中央部から外周に向かって順次、上型2の成形面2Aと当接することとなる。このため、上型2の成形面2Aとプリフォーム50との間にガストラップが発生するのを防止できる。
また、本実施形態では、下型4の成形面4Aの周囲に環状の平坦面4Bが形成されており、プレス時に平坦面4Bの上方に空間(図3において、円IIIで囲まれた領域)が生じる。このような空間があることにより、プリフォーム50に体積のばらつきがある場合であっても、上型2及び下方4の成形面2A、4Aと当接する部分に影響を及ぼすことなく、プリフォーム50の体積ばらつきを吸収することができる。すなわち、例えば、プリフォーム50の体積が大きい場合には、プレス時にプリフォーム50の外周縁下端が、この空間内により外周側へ進出し、プリフォーム50の体積が小さい場合には、プリフォーム50の外周縁の平坦面4B上の空間への進出が少なくなるが、プリフォーム50を上型2及び下方4の成形面2A、4Aの全面に当接させることができる。
なお、中央の通気口42は円錐台状部32の上端の高さに設けられ、また、下型4の成形面4Aと上型2の成形面2Aとの間の空間の下方位置に開口するような高さ位置に設けられているため、プリフォーム50の上側の空気は中央の通気口42から排出され、プリフォーム50の下側の空気は下方の通気口40から排出される。
ここで、比較例として、図4に、胴型6に形成されたテーパ面32Aの上端側の縁A´が、プレス時において上型2の成形面2Aの外周縁B´よりも上方に位置するように形成された成形型におけるプレス時の様子を示す。同図に示すように、比較例の成形型では、テーパ面32Aの上端側の縁A´が上型2の成形面2Aの外周縁B´よりも上方に位置するため、プレス時にプリフォーム50の外周部が上方に向かって湾曲した場合であっても、テーパ面132Aにプリフォーム50の外周部が当接しない。このため、上型2の成形面2Aの中央部がガラスプリフォームに当接した状態で上型2を下降させると、プリフォーム50の外周部が、中央部と外周部の間の部分よりも先に上型2の成形面2Aに当接してしまい、ガストラップ60が発生してしまう。
次に、プレス成形が完了した後、成形型1及び成形型1内のプリフォーム50を冷却する。そして、プレス成形が完了したプリフォーム(すなわち、ガラスレンズ)を成形型1から取り出す。
成形型1からガラスレンズを取り出す際には、まず、上方の通気口44から隙間38内に圧縮空気を導入する。この隙間38に導入された圧縮ガスにより上型2が上方へ持ち上げられる。さらに、上型2を上昇させるとともに、中央の通気口42から圧縮空気を送り込む。
上型2が上方へ持ち上げられる際、ガラスレンズが上型2の成形面2Aに密着し、ガラスレンズが上型2とともに持ち上げられることがある。これに対して、本実施形態では、胴型6にテーパ面32Aが形成され、このテーパ面32Aが上端側の縁Aが上型2の成形面2Aの外周縁よりも下方に位置するように形成されている。このため、テーパ面32Aによりガラスレンズの外周部が押えられ、ガラスレンズの上型2の成形面2Aからの剥離が促進される。さらに、中央の通気口42から圧縮空気が送り込まれることにより、上型2の成形面2Aとガラスレンズとの間の空間が高圧になり、ガラスレンズの上型2の成形面2Aからの剥離がより促進される。
ここで、発明者らは、凹形状の成形面を有する下型と、凸形状の成形面を有する上型とを備えた成形型の形状とガストラップの発生との関連を調べるための実験を行ったので、以下説明する。図5は発明者らが行った実験で用いた従来の成形型を示す鉛直断面図である。本実験では、図5に示すような、従来より用いられていた円筒状の胴型106と、凹形状の成形面104Aを有する下型104と、凸形状の成形面102Aを有する上型102とを備えた成形型101を用いて実験を行った。
本実験では、下型104の凹形状の成形面104Aの外周縁の直径Dに対する、成形面104Aの深さΔh(すなわち、成形面104Aの頂点から外周縁までの中心軸Oに沿った長さ)の比と、下型104の凹形状の成形面104Aの曲率半径r1に対する上型102の凸形状の成形面102Aの曲率半径r2の比とをパラメータとして変化させてガストラップの発生の有無を調べた。実験結果を表1に示す。
Figure 0006342666
なお、表1において、○はガストラップが発生した場合を、×はガストラップが発生しなかった場合を示す。
表1においてΔh/Dに着目すると、ガストラップは、下型104の凹形状の成形面104Aの外周縁の直径Dに対する、成形面104Aの深さΔhの比が0.15以上である場合に発生している。また、r2/r1に着目すると、下型104の凹形状の成形面104Aの曲率半径r1に対する上型102の凸形状の成形面102Aの曲率半径r2の比が1/4以上、かつ、2以下である場合に発生している。
すなわち、本発明は、一方の型が凹形状の成形面を有し、他方の型が凸形状の成形面を有する成形型において、凹形状の成形面の外周縁の直径Dに対する、成形面の深さの比が0.15以上である場合、及び、一方の型の凹形状の成形面の曲率半径r1に対する他方の型の凸形状の成形面の曲率半径r2の比が1/4以上、かつ、2以下である場合に好適であることがわかった。
以上説明したように、本実施形態によれば、胴型6にテーパ面32Aが形成され、このテーパ面32Aがプレス時において、上端側の縁Aが上型2の成形面2Aの外周縁よりも下方に位置するように形成されている。これにより、プレス時にプリフォーム50の外周部が湾曲すると、このプリフォーム50の外周部が胴型6のテーパ面32Aに当接し、上型2の凸形状の成形面2Aの中央部がプリフォーム50に当接した状態で上型2を下型4に向けて下降させても、プリフォーム50の外周部が上方に湾曲することを防止できる。このため、プリフォーム50の外周部が先行して上型2の成形面2Aに当接しガストラップが発生することを防止できる。
また、本実施形態では、上型2及び下型4を案内する胴型6が単一の部材から構成されているため、上型2及び下型4の中心軸に対して垂直な方向への相対移動を拘束することができる。これにより、レンズの偏心精度が低下することを防止できる。
また、本実施形態では、下型4の成形面4Aの曲率半径r1に対する上型2の成形面2Aの曲率半径r2の比が1/4以上、かつ、2以下である。さらに、外周縁の直径Dに対する、成形面4Aの深さΔhの比が0.15以上の値となっている。このような条件を満たす成形型では、特にガストラップが発生しやすい。このため、本発明によれば、このような条件を満たすガストラップの発生しやすい成形型を用いた場合であっても、ガストラップの発生を防止できる。
また、本実施形態では、下型4の成形面4Aの周囲に環状の平坦面4Bが形成されている。これにより、プリフォーム50の体積にばらつきがある場合であっても、プレス時において、この体積のばらつきを平坦面4Bの上方に空間で吸収することができる。
さらに、このように下型4の成形面4Aの周囲に環状の平坦面4Bが形成されていることにより、プレス成形されたガラスレンズの凹形状面側での面径不足を防止できる。
以下、図面を参照しながら、本発明を総括する。
第1実施形態のガラスレンズ用成形型1は、凹形状の成形面4Aを有する下型4と、凸形状の成形面2Aを有し、凸形状の成形面2Aの中心軸と凹形状の成形面4Aの中心軸とが一致し、かつ、凸形状の成形面2Aと凹形状の成形面4Aとが対向するように配置された上型2と、下型4及び上型2の径方向外方に設けられ、下型4と上型2の間の中心軸Oに対する直交方向の相対移動を規制する筒状の胴型6と、を備え、胴型6の内周には、上型2から下型4の方向に向かって拡がるテーパ面32Aが設けられ、加圧により下型4と上型2とが押し込み限界まで近接した所定位置において、テーパ面32Aの上型2側の縁部が、上型2の凸形状の成形面2Aの外周縁に対して下型4側に位置する。
1 成形型
2 上型
2A 凸形状の成形面
4 下型
4A 凹形状の成形面
4B 平坦面
6 胴型
10 下部
12 中間部
14 上部
20 基部
22 上部
30 下部
32A テーパ面
34 中間部
40 下方の通気口
42 中間の通気口
44 上方の通気口
50 プリフォーム

Claims (4)

  1. 凹形状面を有する第1型と、
    凸形状面を有し、前記凸形状面の中心軸と前記凹形状面の中心軸とが一致し、かつ、前記凸形状面と前記凹形状面とが対向するように配置された第2型と、
    前記第1型及び第2型の径方向外方に設けられ、前記第1型と前記第2型の間の前記中心軸に対する直交方向の相対移動を規制する筒状の胴型と、を備え、
    前記胴型の内周には、前記第2型から前記第1型の方向に向かって拡がるテーパ面が設けられ、
    加圧により前記第1型と前記第2型とが押し込み限界まで近接した所定位置において、前記テーパ面の前記第2型側の縁部が、前記第2型の凸形状面の外周縁に対して前記第1型側に位置する、ガラスレンズ用成形型。
  2. 前記第1型の凹形状面は前記中心軸を中心とした回転面状であり、
    前記凹形状面の外周縁の直径Dに対する、前記凹形状面の頂点から前記凹形状の外周縁までの前記中心軸方向の距離Δhの比が0.15以上である、請求項1記載のガラスレンズ用成形型。
  3. 前記第1型の凹形状面は第1の曲率半径r1を有し、
    前記第2型の凸形状面は第2の曲率半径r2を有し、
    前記第1の曲率半径に対する前記第2の曲率半径の比が1/4以上、かつ、2以下である、請求項1又は2に記載のガラスレンズ用成形型。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載のガラスレンズ用成形型を用いて、被成形体をプレス成形する、ガラスレンズの製造方法。
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