JP6342320B2 - シール装置、伸縮継手 - Google Patents
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蒸気タービン1において、ケーシング10は、二重構造であって、内部ケーシング11と外部ケーシング12とを有する。ケーシング10は、蒸気入口部10Aと蒸気出口部10Bとが形成されており、蒸気が蒸気入口部10Aを介して内部ケーシング11の外部から内部に流入し、その流入した蒸気が蒸気出口部10Bを介して外部ケーシング12の内部から外部へ流出するように構成されている。
静翼20は、図9に示すように、内部ケーシング11の内部に設置されている。静翼20は、ダイアフラム内輪21とダイアフラム外輪22との間に複数が設置されており、ノズルダイアフラムを構成している。ここでは、複数の静翼20は、タービンロータ30の外周面を囲うように、タービンロータ30の回転方向において間を隔てて配置されている。
タービンロータ30は、たとえば、回転軸Cが水平方向yに沿うように軸受32によって回転可能に支持されており、回転軸Cを中心にして回転する。タービンロータ30は、一端が発電機(図示省略)に連結されており、タービンロータ30の回転によって、発電機(図示省略)が駆動して発電が行なわれる。
動翼40は、タービンロータ30に設けられたロータディスク31の外周面に設置されている。ここでは、動翼40は、タービンロータ30の外周面を囲うように、複数がタービンロータ30の回転方向において間を隔てて配置されている。
伸縮継手60Jは、流体継手であって、ケーシング10において蒸気が流入する蒸気入口部10A(蒸気流路部)に設置されており、蒸気が内部を流れる。ここでは、伸縮継手60Jは、内部ケーシング11に設けられた第1蒸気入口部11Aと、外部ケーシング12に設けられた第2蒸気入口部12Aとの間を接続している。
図10は、関連技術に係る蒸気タービン1において、伸縮継手60Jを模式的に示す断面図である。図10では、図9と同様に、鉛直面(zy面)の断面について示している。
伸縮継手60Jのうち、スリーブ61は、円筒形状の管状体であって、タービンロータ30(図9参照)の径方向(図9,図10では鉛直方向z)に管軸AXが沿うように設置されている。スリーブ61は、蒸気入口部10Aの内部に挿入されている。具体的には、スリーブ61は、一端部(図10では上端部)が第1蒸気入口部11Aの内部に挿入されており、他端部(図10では下端部)が第2蒸気入口部12Aの内部に挿入されている。スリーブ61は、第1蒸気入口部11Aから蒸気が流入し、その流入した蒸気が第2蒸気入口部12Aへ流出する。
伸縮継手60Jにおいて、シール部70は、第1シールリング71と第2シールリング72Jとを有し、蒸気入口部10Aとスリーブ61との間を密封している。
図11は、関連技術に係る伸縮継手60Jの一部を拡大して示す断面図である。図11(a)および図11(b)では、図10と同様に、鉛直面(zy面)の断面について示している。ここで、図11(a)は、図10の場合と同様に、ケーシング10の熱伸びが発生する前の状態を示している。そして、図11(b)は、熱伸びが発生した後の状態を示している。
[A]構成
図1は、第1実施形態に係る伸縮継手60について、模式的に示す断面図である。図1では、図10と同様に、鉛直面(zy面)の断面について示している。
以上のように、本実施形態では、第2シールリング72の外周部分には、支持部721が設けられている。ここでは、支持部721は、スリーブ61の管軸AXに沿った方向において、第1シールリング71の一方の面側に隙間G70が介在するように、複数の第2シールリング72のそれぞれに設けられている。これにより、本実施形態では、第1シールリング71と第2シールリング72との間において、摺動が容易に生ずる。
[A]構成
図3は、第2実施形態に係る伸縮継手60の一部を拡大して示す断面図である。図3では、図2と同様に、鉛直面(zy面)の断面について示している。
以上のように、本実施形態では、第2シールリング72は、第1シールリング71に接触する面が金属被覆層82で被覆されている。このため、第2シールリング72のうち第1シールリング71に接触する面は、その面の凹部(傷、割れ等)が金属被覆層82で埋め込まれているので、平坦化されている。その結果、本実施形態では、第1シールリング71と第2シールリング72とにおいて互いに接触する面でスケールの噛み込みが生じにくく、摩擦が発生しにくい。更に、スケールの生成を抑制することができる。
上記の実施形態では、第2シールリング72と支持部721とが一体に形成された構造体についてメッキ処理を施すことによって、その構造体の表面に金属被覆層82を形成する場合について説明したが、これに限らない。
[A]構成
図6は、第3実施形態に係る伸縮継手60の一部を拡大して示す断面図である。図6では、図2と同様に、鉛直面(zy面)の断面について示している。
以上のように、本実施形態では、第2シールリング72は、第1シールリング71に接触する面が金属被覆層82cで被覆されている。このため、第2シールリング72のうち第1シールリング71に接触する面は、その面の凹部(傷、割れ等)が金属被覆層82cで埋め込まれているので、平坦化されている。その結果、本実施形態では、第1シールリング71と第2シールリング72とにおいて互いに接触する面でスケールの噛み込みが生じにくく、摩擦が発生しにくい。更に、スケールの生成を抑制することができる。
上記の実施形態では、第2シールリング72に金属被覆層82cを形成する場合について説明したが、これに限らない。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
Claims (9)
- 蒸気が流れる蒸気流路部と、前記蒸気流路部の内部に挿入されるスリーブとの間を密封するシール装置であって、
前記スリーブの外周面に内周面が密着する複数の第1シールリングと、
前記第1シールリングよりも内径および外径が大きく、前記蒸気流路部の内周面に外周面が密着する複数の第2シールリングと
を有し、
前記複数の第1シールリングと前記複数の第2シールリングとのそれぞれは、前記スリーブの管軸方向において交互に配置され、
前記複数の第2シールリングのそれぞれは、外周部分に支持部が設けられ、
前記支持部は、前記スリーブの管軸方向において、前記第1シールリングの一方の面側に隙間が介在するように、前記複数の第2シールリングのそれぞれに設けられていることを特徴とする、
シール装置。 - 前記第1シールリングは、少なくとも前記第2シールリングに接触する面が第1金属被覆層で被覆されている、
請求項1に記載のシール装置。 - 前記第1金属被覆層は、メッキによって形成されている、
請求項2に記載のシール装置。 - 前記第1金属被覆層は、溶射または肉盛溶接によって形成されている、
請求項2に記載のシール装置。 - 前記第2シールリングは、少なくとも前記第1シールリングに接触する面が第2金属被覆層で被覆されている、
請求項1から4のいずれかに記載のシール装置。 - 前記第2金属被覆層は、メッキによって形成されている、
請求項5に記載のシール装置。 - 前記第2金属被覆層は、溶射によって形成されている、
請求項5に記載のシール装置。 - 前記蒸気流路部は、蒸気タービンにおいて外部ケーシングに円筒状に形成された第1蒸気入口部、および、前記外部ケーシングの内部に収容される内部ケーシングに円筒状に形成された第2蒸気入口部であり、
前記スリーブは、一端部が前記第1蒸気入口部に挿入され、他端部が前記第2蒸気入口部に挿入され、
前記複数の第1シールリング、および、前記複数の第2シールリングは、前記スリーブの一端部、および、他端部に設置される、
請求項1から7のいずれかに記載のシール装置。 - 蒸気が流れる蒸気流路部の内部に挿入されるスリーブと、前記蒸気流路部と前記スリーブとの間を密封するシール部とを備える伸縮継手であって、
前記シール部は、
前記スリーブの外周面に内周面が密着する複数の第1シールリングと、
前記第1シールリングよりも内径および外径が大きく、前記蒸気流路部の内周面に外周面が密着する複数の第2シールリングと
を有し、
前記複数の第1シールリングと前記複数の第2シールリングとのそれぞれは、前記スリーブの管軸方向において交互に配置され、
前記複数の第2シールリングのそれぞれは、外周部分に支持部が設けられ、
前記支持部は、前記スリーブの管軸方向において、前記第1シールリングの一方の面側に隙間が介在するように、前記複数の第2シールリングのそれぞれに設けられていることを特徴とする、
伸縮継手。
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JP2014257076A JP6342320B2 (ja) | 2014-12-19 | 2014-12-19 | シール装置、伸縮継手 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2016118224A JP2016118224A (ja) | 2016-06-30 |
JP6342320B2 true JP6342320B2 (ja) | 2018-06-13 |
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Family Applications (1)
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JP2014257076A Active JP6342320B2 (ja) | 2014-12-19 | 2014-12-19 | シール装置、伸縮継手 |
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