JP6342320B2 - シール装置、伸縮継手 - Google Patents

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本発明の実施形態は、シール装置、伸縮継手に関する。
蒸気タービンは、流体機械であって、蒸気が作動流体としてケーシングの内部に供給されることによって、ケーシングの内部においてタービンロータが回転するように構成されている。
図9は、関連技術に係る蒸気タービン1を模式的に示す断面図である。図9では、水平面(xy面)に対して垂直な鉛直面(zy面)の断面について示している。
図9に示すように、蒸気タービン1は、ケーシング10と静翼20とタービンロータ30と動翼40と伸縮継手60Jとを有する。ここでは、蒸気タービン1は、多段式であって、静翼20と動翼40とを含むタービン段落がタービンロータ30の回転軸Cに沿って並ぶように複数配置されている。各部は、金属材料を用いて形成されている。
以下より、蒸気タービン1を構成する各部の詳細について、順次、説明する。
(ケーシング10)
蒸気タービン1において、ケーシング10は、二重構造であって、内部ケーシング11と外部ケーシング12とを有する。ケーシング10は、蒸気入口部10Aと蒸気出口部10Bとが形成されており、蒸気が蒸気入口部10Aを介して内部ケーシング11の外部から内部に流入し、その流入した蒸気が蒸気出口部10Bを介して外部ケーシング12の内部から外部へ流出するように構成されている。
具体的には、ケーシング10において、内部ケーシング11は、タービンロータ30を内部に収容している。そして、外部ケーシング12は、内部ケーシング11を内部に収容している。
ケーシング10において、蒸気入口部10Aは、第1蒸気入口部11Aと第2蒸気入口部12Aとを含む。第1蒸気入口部11Aは、内部ケーシング11に設けられており、第2蒸気入口部12Aは、外部ケーシング12に設けられている。ここでは、第1蒸気入口部11Aは、円筒形状の部分を含み、内部ケーシング11の内部と外部との間を貫通するように貫通孔が形成されている。また、第2蒸気入口部12Aは、円筒形状の部分を含み、円筒状であって、外部ケーシング12の内部と外部との間を貫通するように貫通孔が形成されている。第1蒸気入口部11Aと第2蒸気入口部12Aとのそれぞれは、タービンロータ30の径方向において同軸に並ぶように設けられており、両者の間には隙間が介在している。第1蒸気入口部11Aの貫通孔と第2蒸気入口部12Aの貫通孔とのそれぞれは、断面が円形な蒸気流路であって、互いが伸縮継手60Jによって接続されており、第1蒸気入口部11Aを流れた蒸気が、伸縮継手60Jを介して、第2蒸気入口部12Aへ流れる。
ケーシング10において、蒸気出口部10Bは、外部ケーシング12に設けられており、外部ケーシング12の内部と外部との間を貫通するように貫通孔が形成されている。
(静翼20)
静翼20は、図9に示すように、内部ケーシング11の内部に設置されている。静翼20は、ダイアフラム内輪21とダイアフラム外輪22との間に複数が設置されており、ノズルダイアフラムを構成している。ここでは、複数の静翼20は、タービンロータ30の外周面を囲うように、タービンロータ30の回転方向において間を隔てて配置されている。
タービンロータ30の回転方向に複数の静翼20が配列された静翼列は、複数であって、複数の静翼列がタービンロータ30の回転軸Cに沿って並ぶように設けられている。
(タービンロータ30)
タービンロータ30は、たとえば、回転軸Cが水平方向yに沿うように軸受32によって回転可能に支持されており、回転軸Cを中心にして回転する。タービンロータ30は、一端が発電機(図示省略)に連結されており、タービンロータ30の回転によって、発電機(図示省略)が駆動して発電が行なわれる。
タービンロータ30は、ロータディスク31が外周面に複数が設けられている。タービンロータ30において、複数のロータディスク31は、タービンロータ30の外周面を円形に囲っており、タービンロータ30の回転軸Cに沿って間を隔てて並ぶように設けられている。
(動翼40)
動翼40は、タービンロータ30に設けられたロータディスク31の外周面に設置されている。ここでは、動翼40は、タービンロータ30の外周面を囲うように、複数がタービンロータ30の回転方向において間を隔てて配置されている。
タービンロータ30の回転方向に複数の動翼40が配列された動翼列は、複数であって、複数の動翼列のそれぞれは、複数の静翼列と同様に、タービンロータ30の回転軸Cに沿って並んでいる。
(伸縮継手60J)
伸縮継手60Jは、流体継手であって、ケーシング10において蒸気が流入する蒸気入口部10A(蒸気流路部)に設置されており、蒸気が内部を流れる。ここでは、伸縮継手60Jは、内部ケーシング11に設けられた第1蒸気入口部11Aと、外部ケーシング12に設けられた第2蒸気入口部12Aとの間を接続している。
(伸縮継手60Jの詳細構成)
図10は、関連技術に係る蒸気タービン1において、伸縮継手60Jを模式的に示す断面図である。図10では、図9と同様に、鉛直面(zy面)の断面について示している。
図10に示すように、伸縮継手60Jは、スリーブ61とシール部70(シール装置)とを有する。
(スリーブ61)
伸縮継手60Jのうち、スリーブ61は、円筒形状の管状体であって、タービンロータ30(図9参照)の径方向(図9,図10では鉛直方向z)に管軸AXが沿うように設置されている。スリーブ61は、蒸気入口部10Aの内部に挿入されている。具体的には、スリーブ61は、一端部(図10では上端部)が第1蒸気入口部11Aの内部に挿入されており、他端部(図10では下端部)が第2蒸気入口部12Aの内部に挿入されている。スリーブ61は、第1蒸気入口部11Aから蒸気が流入し、その流入した蒸気が第2蒸気入口部12Aへ流出する。
スリーブ61は、外周面にリング部611が設けられている。リング部611は、スリーブ61よりも外径が大きいリング形状の板状体であって、スリーブ61の一端部(図10では上端部)と他端部(図10では下端部)との間に設けられている。リング部611は、第1蒸気入口部11Aの内周面に設けられた凹部に収容されている。リング部611は、スリーブ61の管軸AXに沿った方向に並ぶ一方の面(図10では上面)と他方の面(図10では下面)のうち、他方の面が第1蒸気入口部11Aに接し、支持されている。また、リング部611は、外周面が、第1蒸気入口部11Aの内周面に間を隔てて対面にしている。
(シール部70)
伸縮継手60Jにおいて、シール部70は、第1シールリング71と第2シールリング72Jとを有し、蒸気入口部10Aとスリーブ61との間を密封している。
シール部70のうち、第1シールリング71は、内側シールリングであって、内周面がスリーブ61の外周面に密着している。つまり、第1シールリング71の内径R71aは、スリーブ61の外周面のうち第1シールリング71が設けられる部分の外径R61bと同一であって、第1シールリング71がスリーブ61に嵌合されている。また、第1シールリング71の外径R71bは、蒸気入口部10Aの内周面のうち第1シールリング71が設置される部分の内径R10aよりも小さく、第1シールリング71の外周面と蒸気入口部10Aの内周面との間には、隙間が介在している。
シール部70のうち、第2シールリング72Jは、外側シールリングであって、第1シールリング71よりも外側の位置において第1シールリング71と同軸に設置されている。第2シールリング72Jは、外周面が蒸気入口部10Aの内周面に外周面が密着している。つまり、第2シールリング72Jの外径R72bは、蒸気入口部10Aの内周面のうち第2シールリング72Jが設置される部分の内径R10aと同一であって、第2シールリング72Jが蒸気入口部10Aの内部に嵌合されている。また、第2シールリング72Jの内径R72aは、スリーブ61の外周面のうち第2シールリング72が設けられる部分の外径R61bよりも大きく、第2シールリング72Jの内周面とスリーブ61の外周面との間には、隙間が介在している。
シール部70では、第1シールリング71と第2シールリング72Jとのそれぞれは、スリーブ61の管軸AXに沿った方向において交互に配置されている。
具体的には、第1シールリング71と第2シールリング72Jとのそれぞれは、スリーブ61の外周面のうち一端側(図10では上端側)に位置する部分と、第1蒸気入口部11Aの内周面と、リング部611とによって区画された空間において、複数が交互に積み重なるように設置されている。ここでは、第1シールリング71と第2シールリング72Jとの積層体は、スリーブ61の管軸AXに沿った方向において、一端側(図10では下端側)に隙間G1が介在するように設けられている。
この他に、複数の第1シールリング71と複数の第2シールリング72Jとのそれぞれは、スリーブ61の外周面のうち他端側(図10では下端側)に位置する部分と、第2蒸気入口部12Aの内周面とによって区画された空間において、複数が交互に積み重なるように設置されている。ここでは、第1シールリング71と第2シールリング72Jとの積層体は、スリーブ61の管軸AXに沿った方向において、他端側(図10では上端側)に隙間G2が介在するように設けられている。
(伸縮継手60Jの作用)
図11は、関連技術に係る伸縮継手60Jの一部を拡大して示す断面図である。図11(a)および図11(b)では、図10と同様に、鉛直面(zy面)の断面について示している。ここで、図11(a)は、図10の場合と同様に、ケーシング10の熱伸びが発生する前の状態を示している。そして、図11(b)は、熱伸びが発生した後の状態を示している。
図11(a)および図11(b)から判るように、ケーシング10の熱伸びが発生した場合には、伸縮継手60Jでは、スリーブ61および第1シールリング71の両者と、第2シールリング72Jとの間の相対的な位置関係が変化する。具体的には、第1シールリング71と第2シールリング72Jとの間において摺動が生じ、第1シールリング71の外周面がケーシング10の内周面に接近すると共に、第2シールリング72Jの内周面がスリーブ61の外周面に接近する。つまり、スリーブ61の径方向(スリーブ61の管軸AX(図10参照)に垂直な方向)において、上記の位置関係が変化する。
上記の位置関係の変化は、内部ケーシング11の第1蒸気入口部11A、および、外部ケーシング12の第2蒸気入口部12Aのそれぞれにおいて、熱伸びに追従するように起こる(図10参照)。これにより、伸縮継手60Jでは、熱伸びを吸収し、蒸気入口部10Aとスリーブ61との間を密封している。
特開2014−40800号公報
上記の伸縮継手60Jのシール部70においては、蒸気に含まれるスケール成分に起因して、第1シールリング71と第2シールリング72Jとが互いに接触する面に、スケールが析出する場合がある。このため、第1シールリング71と第2シールリング72Jとの間においては、そのスケールによって、噛み込みが生じて摩擦が発生する場合がある。
また、第1シールリング71と第2シールリング72Jとが積層したシール部70において端部に設けられた隙間G1,G2が、上記のスケールによって狭くなって、第1シールリング71と第2シールリング72Jとの間が固着される場合がある。
その結果、第1シールリング71と第2シールリング72Jとの間において摺動が生じにくくなり、シール特性の低下が生ずる場合がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、複数のシールリングの間において摺動不良が生ずることを防止し、シール特性を向上可能な、シール装置、伸縮継手を提供することである。
実施形態のシール装置は、蒸気が流れる蒸気流路部と、蒸気流路部の内部に挿入されるスリーブとの間を密封するシール装置であって、複数の第1シールリングと複数の第2シールリングとを有する。複数の第1シールリングは、スリーブの外周面に内周面が密着する。複数の第2シールリングは、第1シールリングよりも内径および外径が大きく、蒸気流路部の内周面に外周面が密着する。ここでは、複数の第1シールリングと複数の第2シールリングとのそれぞれは、スリーブの管軸方向において交互に配置される。そして、複数の第2シールリングのそれぞれは、外周部分に支持部が設けられている。支持部は、スリーブの管軸方向において、第1シールリングの一方の面側に隙間が介在するように、複数の第2シールリングのそれぞれに設けられている。
図1は、第1実施形態に係る伸縮継手について、模式的に示す断面図である。 図2は、第1実施形態に係る伸縮継手の一部を拡大して示す断面図である。 図3は、第2実施形態に係る伸縮継手の一部を拡大して示す断面図である。 図4は、第2実施形態の変形例に係る伸縮継手の一部を拡大して示す断面図である。 図5は、第2実施形態の変形例に係る伸縮継手の一部を拡大して示す断面図である。 図6は、第3実施形態に係る伸縮継手の一部を拡大して示す断面図である。 図7は、第3実施形態の変形例に係る伸縮継手の一部を拡大して示す断面図である。 図8は、第3実施形態の変形例に係る伸縮継手の一部を拡大して示す断面図である。 図9は、関連技術に係る蒸気タービンを模式的に示す断面図である。 図10は、関連技術に係る蒸気タービンにおいて、伸縮継手を模式的に示す断面図である。 図11は、関連技術に係る伸縮継手の一部を拡大して示す断面図である。
実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
[A]構成
図1は、第1実施形態に係る伸縮継手60について、模式的に示す断面図である。図1では、図10と同様に、鉛直面(zy面)の断面について示している。
図1に示すように、本実施形態の伸縮継手60は、スリーブ61とシール部70(シール装置)とを有するが、シール部70の一部が、上述した関連技術(図10参照)の場合と異なる。本実施形態は、上記の点、及び、関連する点を除き、上記の関連技術の場合と同様である。このため、本実施形態において関連技術の場合と重複する個所については、適宜、記載を省略する。
伸縮継手60において、シール部70は、図1に示すように、第1シールリング71と第2シールリング72とを有し、関連技術(図10参照)の場合と同様に、蒸気入口部10Aとスリーブ61との間を密封している。
シール部70のうち、第1シールリング71は、関連技術(図10参照)の場合と同様に、内周面がスリーブ61の外周面に密着している。第2シールリング72は、関連技術(図10参照)の場合と同様に、外周面が蒸気入口部10Aの内周面に密着している。そして、第2シールリング72の内径R72aは、第1シールリング71の内径R71aよりも大きく、第1シールリング71の外径R71bよりも小さい。また、第2シールリング72の外径R72bは、第1シールリング71の外径R71bよりも大きい。
第1シールリング71と第2シールリング72とのそれぞれは、関連技術(図10参照)の場合と同様に、スリーブ61の管軸AXに沿った方向において交互に配置されている。ここでは、第1シールリング71と第2シールリング72とのそれぞれは、スリーブ61の外周面のうち一端側(図10では上端側)に位置する部分と、第1蒸気入口部11Aの内周面と、リング部611とによって区画された空間において、複数が交互に設置されている。この他に、複数の第1シールリング71と複数の第2シールリング72とのそれぞれは、スリーブ61の外周面のうち他端側(図10では下端側)に位置する部分と、第2蒸気入口部12Aの内周面とによって区画された空間において、複数が交互に設置されている。
しかしながら、本実施形態では、関連技術(図10参照)の場合と異なり、第2シールリング72は、支持部721が設けられている。
支持部721は、支柱であって、スリーブ61の管軸AXに沿った方向において、第1シールリング71の一方の面側に隙間G70が介在するように、第2シールリング72の外周部分に設けられている。ここでは、支持部721と第2シールリング72とは、互いが一体に構成されている。第2シールリング72と支持部721とが一体に形成された構造体は、たとえば、第1シールリング71と同じ金属材料を用いて形成されている。なお、この構造体は、第1シールリング71と異なる金属材料で形成されていてもよい。たとえば、一方が低クロム材で形成されているときには、他方を高クロム材で形成してもよい。
本実施形態では、支持部721は、たとえば、円筒形状であって、支持部721の内径R721aが第1シールリング71の外径R71bよりも大きく、支持部721の外径R721bが第2シールリング72の外径R71bと同じになるように形成されている。
図2は、第1実施形態に係る伸縮継手60の一部を拡大して示す断面図である。図2では、図1と同様に、鉛直面(zy面)の断面について示している。
図2に示すように、支持部721は、厚みD721が、第1シールリング71の厚みD71よりも厚くなるように形成されている。支持部721は、第2シールリング72において第1シールリング71が接触する面(図2では上面)から垂直に立つように、第2シールリング72の外周面に設けられている。これにより、第1シールリング71のうち第2シールリング72に接触する面(図2では下面)に対して反対側に位置する面(図2では上面)は、他の部材(たとえば、第2シールリング72)において対面する面との間に、隙間G70が介在する。
[B]まとめ
以上のように、本実施形態では、第2シールリング72の外周部分には、支持部721が設けられている。ここでは、支持部721は、スリーブ61の管軸AXに沿った方向において、第1シールリング71の一方の面側に隙間G70が介在するように、複数の第2シールリング72のそれぞれに設けられている。これにより、本実施形態では、第1シールリング71と第2シールリング72との間において、摺動が容易に生ずる。
また、本実施形態では、第1シールリング71と第2シールリング72との間に隙間G70が介在しているので、スケールの厚みが増えにくい。このため、関連技術の場合よりも、隙間G1,G2を小さくすることができる。
さらに、本実施形態では、第1シールリング71の一方の面(図2では下面)が第2シールリング72に接触し、他方の面(図2では上面)は、第2シールリング72に接触しない。このため、本実施形態では、関連技術の場合(図11参照)よりもスケールの噛み込みが生じにくく、スケールによる摩擦の影響が小さくなるので、固着の発生を抑制可能である。
したがって、本実施形態では、複数のシールリングの間において摺動不良が生ずることを防止し、シール特性を向上することができる。
<第2実施形態>
[A]構成
図3は、第2実施形態に係る伸縮継手60の一部を拡大して示す断面図である。図3では、図2と同様に、鉛直面(zy面)の断面について示している。
図3に示すように、本実施形態の伸縮継手60は、スリーブ61とシール部70(シール装置)とを有するが、シール部70の一部が、上述した第1実施形態(図2参照)の場合と異なる。本実施形態は、上記の点、及び、関連する点を除き、第1実施形態の場合と同様である。このため、本実施形態において上記の実施形態の場合と重複する個所については、適宜、記載を省略する。
伸縮継手60において、シール部70は、図3に示すように、第1実施形態(図2参照)の場合と同様に、第1シールリング71と第2シールリング72とを有する。
シール部70のうち、第1シールリング71は、第1実施形態(図2参照)の場合と同様に構成されている。
これに対して、本実施形態では、第2シールリング72は、第1実施形態(図2参照)の場合と異なり、支持部721と共に、金属被覆層82が設けられている。
ここでは、金属被覆層82は、第2シールリング72、および、支持部721の表面全体を被覆するように形成されている。具体的には、金属被覆層82は、第2シールリング72において、第1シールリング71に接触する面(図3では上面)、および、その接触する面に対して反対側に位置する面(図3では下面)を被覆している。また、金属被覆層82は、第2シールリング72の内周面および外周面を被覆している。この他に、金属被覆層82は、支持部721の内周面および外周面を被覆している。
本実施形態においては、金属被覆層82は、メッキによって形成されている。つまり、第2シールリング72と支持部721とが一体に形成された構造体についてメッキ処理を施すことによって、金属被覆層82が形成されている。金属被覆層82は、たとえば、銅、クロムなどの金属材料を用いて形成されている。
[B]まとめ
以上のように、本実施形態では、第2シールリング72は、第1シールリング71に接触する面が金属被覆層82で被覆されている。このため、第2シールリング72のうち第1シールリング71に接触する面は、その面の凹部(傷、割れ等)が金属被覆層82で埋め込まれているので、平坦化されている。その結果、本実施形態では、第1シールリング71と第2シールリング72とにおいて互いに接触する面でスケールの噛み込みが生じにくく、摩擦が発生しにくい。更に、スケールの生成を抑制することができる。
したがって、本実施形態では、複数のシールリングの間において摺動不良が生ずることを防止し、シール特性を向上することができる。
[C]変形例
上記の実施形態では、第2シールリング72と支持部721とが一体に形成された構造体についてメッキ処理を施すことによって、その構造体の表面に金属被覆層82を形成する場合について説明したが、これに限らない。
図4,図5は、第2実施形態の変形例に係る伸縮継手60の一部を拡大して示す断面図である。図4,図5では、図3と同様に、鉛直面(zy面)の断面について示している。
図4に示すように、シール部70のうち、第1シールリング71の表面全体を被覆するように、金属被覆層81を設けてもよい。つまり、第1シールリング71において、第2シールリング72に接触する面(図4では下面)、および、その接触する面に対して反対側に位置する面(図4では上面)を被覆するように、金属被覆層81を設けてもよい。また、第1シールリング71の内周面および外周面を被覆するように、金属被覆層81を設けてもよい。金属被覆層81は、上記と同様に、メッキによって形成される。この場合においても、上記と同様に、複数のシールリングの間において摺動不良が生ずることを防止し、シール特性を向上することができる。
上記の他に、図5に示すように、第1シールリング71に金属被覆層81(第1金属被覆層)を設けると共に、第2シールリング72と支持部721とが一体に形成された構造体に金属被覆層82(第2金属被覆層)を設けてもよい。この場合には、複数のシールリングの間において摺動不良が生ずることを、更に効果的に防止可能である。なお、第1シールリング71に設ける金属被覆層81(第1金属被覆層)と、第2シールリング72に設ける金属被覆層82(第2金属被覆層)とのそれぞれは、同じ金属材料であっても、異なる金属材料であってもよい。
<第3実施形態>
[A]構成
図6は、第3実施形態に係る伸縮継手60の一部を拡大して示す断面図である。図6では、図2と同様に、鉛直面(zy面)の断面について示している。
図6に示すように、本実施形態の伸縮継手60は、スリーブ61とシール部70(シール装置)とを有するが、シール部70の一部が、上述した第1実施形態(図2参照)の場合と異なる。本実施形態は、上記の点、及び、関連する点を除き、第1実施形態の場合と同様である。このため、本実施形態において上記の実施形態の場合と重複する個所については、適宜、記載を省略する。
伸縮継手60において、シール部70は、図6に示すように、第1実施形態(図2参照)の場合と同様に、第1シールリング71と第2シールリング72とを有する。
シール部70のうち、第1シールリング71は、第1実施形態(図2参照)の場合と同様に構成されている。
これに対して、本実施形態では、第2シールリング72は、第1実施形態(図2参照)の場合と異なり、金属被覆層82cが設けられている。ここでは、金属被覆層82cは、第2シールリング72において、第1シールリング71に接触する面(図6では上面)を被覆している。
本実施形態において、金属被覆層82cは、溶射または肉盛溶接によって形成されている。金属被覆層82cは、たとえば、ステンレスなどの金属材料を用いて形成されている。
[B]まとめ
以上のように、本実施形態では、第2シールリング72は、第1シールリング71に接触する面が金属被覆層82cで被覆されている。このため、第2シールリング72のうち第1シールリング71に接触する面は、その面の凹部(傷、割れ等)が金属被覆層82cで埋め込まれているので、平坦化されている。その結果、本実施形態では、第1シールリング71と第2シールリング72とにおいて互いに接触する面でスケールの噛み込みが生じにくく、摩擦が発生しにくい。更に、スケールの生成を抑制することができる。
したがって、本実施形態では、複数のシールリングの間において摺動不良が生ずることを防止し、シール特性を向上することができる。
[C]変形例
上記の実施形態では、第2シールリング72に金属被覆層82cを形成する場合について説明したが、これに限らない。
図7,図8は、第3実施形態の変形例に係る伸縮継手60の一部を拡大して示す断面図である。図7,図8では、図6と同様に、鉛直面(zy面)の断面について示している。
図7に示すように、シール部70のうち、第1シールリング71に金属被覆層81cを設けてもよい。つまり、第1シールリング71において、第2シールリング72に接触する面(図7では下面)を被覆するように、金属被覆層81cを設けてもよい。金属被覆層81cは、上記と同様に、溶射によって形成される。この場合においても、上記と同様に、複数のシールリングの間において摺動不良が生ずることを防止し、シール特性を向上することができる。
上記の他に、図8に示すように、第1シールリング71に金属被覆層81c(第1金属被覆層)を設けると共に、第2シールリング72に金属被覆層82c(第2金属被覆層)を設けてもよい。この場合には、複数のシールリングの間において摺動不良が生ずることを、更に効果的に防止可能である。なお、第1シールリング71に設ける金属被覆層81c(第1金属被覆層)と、第2シールリング72に設ける金属被覆層82c(第2金属被覆層)とのそれぞれは、同じ金属材料であっても、異なる金属材料であってもよい。
<その他>
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…蒸気タービン、10…ケーシング、10A…蒸気入口部(蒸気流路部)、10B…蒸気出口部、11…内部ケーシング、11A…第1蒸気入口部、12…外部ケーシング、12A…第2蒸気入口部、20…静翼、21…ダイアフラム内輪、22…ダイアフラム外輪、30…タービンロータ、31…ロータディスク、32…軸受、40…動翼、60…伸縮継手、60J…伸縮継手、61…スリーブ、70…シール部(シール装置)、71…第1シールリング、72…第2シールリング、72J…第2シールリング、81…金属被覆層(第1金属被覆層)、81c…金属被覆層(第1金属被覆層)、82…金属被覆層(第2金属被覆層)、82c…金属被覆層(第2金属被覆層)、611…リング部、721…支持部

Claims (9)

  1. 蒸気が流れる蒸気流路部と、前記蒸気流路部の内部に挿入されるスリーブとの間を密封するシール装置であって、
    前記スリーブの外周面に内周面が密着する複数の第1シールリングと、
    前記第1シールリングよりも内径および外径が大きく、前記蒸気流路部の内周面に外周面が密着する複数の第2シールリングと
    を有し、
    前記複数の第1シールリングと前記複数の第2シールリングとのそれぞれは、前記スリーブの管軸方向において交互に配置され、
    前記複数の第2シールリングのそれぞれは、外周部分に支持部が設けられ、
    前記支持部は、前記スリーブの管軸方向において、前記第1シールリングの一方の面側に隙間が介在するように、前記複数の第2シールリングのそれぞれに設けられていることを特徴とする、
    シール装置。
  2. 前記第1シールリングは、少なくとも前記第2シールリングに接触する面が第1金属被覆層で被覆されている、
    請求項1に記載のシール装置。
  3. 前記第1金属被覆層は、メッキによって形成されている、
    請求項2に記載のシール装置。
  4. 前記第1金属被覆層は、溶射または肉盛溶接によって形成されている、
    請求項2に記載のシール装置。
  5. 前記第2シールリングは、少なくとも前記第1シールリングに接触する面が第2金属被覆層で被覆されている、
    請求項1から4のいずれかに記載のシール装置。
  6. 前記第2金属被覆層は、メッキによって形成されている、
    請求項5に記載のシール装置。
  7. 前記第2金属被覆層は、溶射によって形成されている、
    請求項5に記載のシール装置。
  8. 前記蒸気流路部は、蒸気タービンにおいて外部ケーシングに円筒状に形成された第1蒸気入口部、および、前記外部ケーシングの内部に収容される内部ケーシングに円筒状に形成された第2蒸気入口部であり、
    前記スリーブは、一端部が前記第1蒸気入口部に挿入され、他端部が前記第2蒸気入口部に挿入され、
    前記複数の第1シールリング、および、前記複数の第2シールリングは、前記スリーブの一端部、および、他端部に設置される、
    請求項1から7のいずれかに記載のシール装置。
  9. 蒸気が流れる蒸気流路部の内部に挿入されるスリーブと、前記蒸気流路部と前記スリーブとの間を密封するシール部とを備える伸縮継手であって、
    前記シール部は、
    前記スリーブの外周面に内周面が密着する複数の第1シールリングと、
    前記第1シールリングよりも内径および外径が大きく、前記蒸気流路部の内周面に外周面が密着する複数の第2シールリングと
    を有し、
    前記複数の第1シールリングと前記複数の第2シールリングとのそれぞれは、前記スリーブの管軸方向において交互に配置され、
    前記複数の第2シールリングのそれぞれは、外周部分に支持部が設けられ、
    前記支持部は、前記スリーブの管軸方向において、前記第1シールリングの一方の面側に隙間が介在するように、前記複数の第2シールリングのそれぞれに設けられていることを特徴とする、
    伸縮継手。
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