JP2011247307A - ラビリンスシール装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構造で、回転方向流れを抑制し、回転軸の不安定振動を防止すると共に、シールの構造信頼性,シール性を確保できるラビリンスシール装置を提供する。
【解決手段】シールリング17と、複数のシールフィン6とを有し、シールリング17とシールフィン6とによって回転軸2の外周に形成されたリング状のチャンバー12により、回転軸2の外周に沿って流れる漏れ流れに圧力損失を生じさせて漏れ流れを抑制するラビリンスシール装置1において、漏れ流れ方向上流側最初の段のシールフィン6aから、少なくとも2段目までの各シールフィン6に、シールフィン6の漏れ流れ方向上流側と下流側とを連通させるスリット9を設け、スリット9を通過して、漏れ流れ方向最上流側のスリット9aから下流側のスリット9b,9cへ貫流する漏れ流れが、回転軸の回転方向へ流れる漏れ流れに対向するように、各スリット9a,9b,9cを周方向にずらして配置した。
【選択図】 図3
【解決手段】シールリング17と、複数のシールフィン6とを有し、シールリング17とシールフィン6とによって回転軸2の外周に形成されたリング状のチャンバー12により、回転軸2の外周に沿って流れる漏れ流れに圧力損失を生じさせて漏れ流れを抑制するラビリンスシール装置1において、漏れ流れ方向上流側最初の段のシールフィン6aから、少なくとも2段目までの各シールフィン6に、シールフィン6の漏れ流れ方向上流側と下流側とを連通させるスリット9を設け、スリット9を通過して、漏れ流れ方向最上流側のスリット9aから下流側のスリット9b,9cへ貫流する漏れ流れが、回転軸の回転方向へ流れる漏れ流れに対向するように、各スリット9a,9b,9cを周方向にずらして配置した。
【選択図】 図3
Description
本発明は蒸気タービン等の高速,高圧ターボ機械に好適なラビリンスシール装置に関する。
蒸気タービン等のターボ機械では、回転軸を収めたケーシングから作動流体が回転軸に沿って漏れる事を防止するために、回転軸とケーシングとの間にラビリンスシールが設けられる事が多い。
ラビリンスシールは、一般的に、複数のシールフィンを有しており、これらのシールフィンが回転軸の外周に沿うように形成する圧損用空隙により漏れ流れに圧力損失を生じさせ、この圧力損失により漏れ流れを抑制することでシール機能を発揮するようになっている。
こうしたラビリンスシールでは、漏れ流れにより回転軸の不安定振動が発生する可能性がある。具体的には、ラビリンスシール内の漏れ流れは、回転軸の回転と同方向の回転方向流れを伴う。この回転方向流れは、回転軸の回転速度が速いほど流速が大きく、回転軸の振動変位に対して直角方向の流体力を流速に応じた強さで発生させる。このため蒸気タービンなどの高圧ターボ機械では、高速回転時に上記の変位直角方向流体力が回転軸を回転方向にふれまわらせるように作用する。その結果、回転軸の振動安定性が低下して不安定振動が発生する可能性がある。
このようなラビリンスシールに関する回転軸の不安定振動問題は、漏れ流れにおける回転方向流れを抑えることで解消することができる。そのような技術としては、例えば特許文献1に開示の技術が知られている。
特許文献1のラビリンスシールでは、当該シールフィン間に複数の整流プレートを設けて圧損用空隙内部を円周方向に区分し、ラビリンスフィンに半径方向スリットを設けることにより、ラビリンスフィンの高圧側から圧損用空隙内に噴流を導入し、整流プレートによって噴流を整流して反回転方向流れを作り、回転方向流れにぶつけることで漏れ流れにおける回転方向流れを抑制している。
上述した特許文献1に開示されたラビリンスシール構造では、整流プレートを設けることにより整流効果が得られる反面、整流プレート自体が静圧発生部となってしまい、漏れ流れが増加し、シール性が低下する可能性があるが、この点については、上記技術では考慮されていない。
また、蒸気タービンやプロセス圧縮機では高温になるため、上述した特許文献1に開示されたラビリンスシール構造では、整流プレートの熱変形によるシールの間隙増加や、シールフィンの破損等による信頼性の低下についてさらに検討する必要があるが、この点については、上記技術では考慮されていない。
そこで、本発明の目的は、回転方向流れを抑制し、回転軸の不安定振動を抑制すると共に、シールの構造信頼性,シール性を確保できるラビリンスシール装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、シールリングと、複数のシールフィンとを有し、シールリングとシールフィンとによって回転軸の外周に形成されたリング状の圧損用空隙により、回転軸の外周に沿って流れる漏れ流れを抑制するラビリンスシール装置において、漏れ流れ方向上流側から下流側に向かって、初段から少なくとも2段目までの各シールフィンに、該シールフィンの漏れ流れ方向上流側と下流側とを連通させる連通手段を設け、連通手段を通過して、漏れ流れ方向最上流側の連通手段から下流側の連通手段へ貫流する漏れ流れが、回転軸の回転方向へ流れる漏れ流れに対向するように、各連通手段を周方向にずらして配置したことを特徴とする。
本発明のラビリンスシール装置によれば、回転方向流れを抑制して回転軸の不安定振動を抑制できると共に、シールの構造信頼性,シール性を確保できる。
以下に、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。なお、各図面を通し、同等の構成要素には同一の符号を付してある。
本実施例では、蒸気タービンに用いるラビリンスシール装置の例について図1乃至図4を用いて説明する。
図1は、蒸気タービンの要部断面図の例である。
図1において、2は回転軸、3はロータケーシング、4はノズルダイヤフラム内輪、5はダイヤフラムパッキン、7はチップフィン、8はノズルダイヤフラム外輪、10は動翼、11はノズル、13はシャフトパッキンを各々示す。
蒸気タービンは主に回転体である回転軸2と、回転軸2に固定された動翼10と、静止体であり、回転軸2を内包・保持するとともに作動流体の流路を形成するロータケーシング3と、ロータケーシング3に固定されたノズル11とからなる。ノズル11の内周側に設けられたノズルダイヤフラム内輪4と回転軸2との間隙からの作動流体の漏洩を防ぐダイヤフラムパッキン5,動翼10とロータケーシング3との間隙からの作動流体の漏洩を防ぐチップフィン7,回転軸2とロータケーシング3との間隙からの作動流体の漏洩を防ぐシャフトパッキン13にラビリンスシール装置が使用されている。
以下、シャフトパッキン13に使用されるラビリンスシール装置を例に用いて、本実施例について説明する。
図2は、第1の実施例に係るラビリンスシール1の軸方向断面図の例、図3は、第1の実施例に係るラビリンスシール1の周方向展開図の例、図4は、第1の実施例に係るラビリンスシール1の軸直角断面図の例である。
図2において、2は回転軸、3はロータケーシング、6はシールフィン、12はチャンバー、17はシールリング、LSは作動流体の漏れ流れを各々示す。
ラビリンスシール1は、シールリング17とシールフィン6とを備える。
図2において、ロータケーシング3に複数のシールフィン6を備えたシールリング17が嵌合固定されている。シールフィン6は、シール対象である回転軸2の外周に沿うように円周方向に向かってシールリング17の内周面に設けられている。また、シールフィン6は、回転軸2に対して半径方向の間隙を開けて対向するように配置されている。
ラビリンスシール1では、シールリング17と、回転軸2に対向したシールフィン6とで、回転軸2の外周にリング状の圧損用空隙となるチャンバー12が構成されている。
チャンバー12は、周方向には区分けされておらず1つの空間である。チャンバー12が圧損用空隙となり漏れ流れLSに圧力損失を生じさせることで、ラビリンスシール1は漏れ流れLSを抑制してシール機能を発揮する。
本実施例では図3に示すように、漏れ流れ方向上流側の最初の段から、3段目までの各シールフィン6a,6b,6cに、各シールフィンの漏れ流れ方向上流側と下流側とを連通させる連通手段として、スリット9a,9b,9cを設けている。
本実施例では、2段目以降のシールフィン6に設けられたスリット9は、上流側に設けられたスリット9より回転軸2の反回転方向側にずらして配置する。
各スリット9を通過して、漏れ流れ方向最上流側のスリット9aから下流側のスリット9b,9cへ貫流する漏れ流れが、回転軸2の反回転方向速度成分を有する反回転方向流れCSとなるようにスリット9を周方向にずらして配置している。
より具体的には、図3に示したように、回転軸2の軸方向に対して漏れ流れ方向上流側から下流側に向かって、反回転方向側の円周方向にθ傾斜した直線(破線にて図示)上に各段のスリット9a,9b,9cを配置するのが望ましい。
よって、各段のシールフィン6a,6b,6cのスリット9a,9b,9cを繋ぐ直線は、漏れ流れの回転方向流れRSに対向するように、回転軸方向に対して、反回転方向側の円周方向に角度θだけ傾斜している。この傾斜角度θは、流体の流量,圧力,回転軸2の回転速度,シールフィン6と回転軸2間の距離などを考慮して決定する。
図4に示すように、本実施例ではスリット9は、周方向に4ヶ所設けている。
次に本実施例の作用効果について説明する。
一般的に蒸気タービン等の軸流タービンでは、回転軸が回転することによるつれ回り効果により、図3に示すように漏れ流れも回転軸の回転方向に旋回して、回転方向流れRSが生じる。この回転方向流れRSがラビリンスシールを通過することにより不安定振動を発生させる。
一方、本実施例では、シールフィン6の漏れ流れ方向上流側と下流側との圧力差により、スリット9を通る噴流が発生する。
また、本実施例では、回転軸2の軸方向に対して上流側から下流側に向かって反回転方向側の円周方向にθ傾斜した直線上に各段のスリット9a,9b,9cを配置しているので、差圧により直線に沿って、図3に示すような漏れ流れの反回転方向流れCSが発生する。
各段のシールフィン6a,6b,6cのスリット9a,9b,9cを繋ぐ直線は、漏れ流れの回転方向流れRSに対向するように、軸方向に対して、上流側から下流側に向かって反回転方向側の円周方向に角度θだけ傾斜していので、反回転方向流れCSも回転方向流れRSに対向し、反回転方向流れCSが回転方向流れRSを打ち消すように作用する。
反回転方向流れCSが回転方向流れRSを打ち消すことで、漏れ流れの回転方向流れRSを低減させることができる。その結果、回転方向流れRSに起因する不安定振動を抑制できる。
ところで、チャンバー12内に整流プレートを設けた場合、回転方向流れ下流側は負圧になるため、整流プレートの背後に形成されたスリットから漏れ流れ下流側の圧損用間隙への噴流が発生せず逆流する可能性がある。一方、本実施例では整流プレートを設けていないので、効果的に上流側から下流側のチャンバー12へ漏れ流れを流すことができる。
このようなスリット9は構造が簡単であり、切削加工のみで形成できるため、加工が容易である。
また、シールフィン6間に整流プレート等の部材を使用しないため、整流プレートの熱変形による信頼性の低下の懸念もない。
また、シールフィン6間に整流プレート等の部材を使用しないため、整流プレートに起因する静圧発生による漏れ流れの増加も発生しない。よって、シール性の低下を招くこともない。
このため、ラビリンスシール1は、簡易な構造で熱に対する構造信頼性,シール性を確保しつつ、反回転方向流れCSを生成して回転軸2の不安定振動を効果的に解消することができる。
本実施例ではスリット9を図4の様に、シールフィン6の半径方向全体にわたって貫通させたものとしていたが、図5のようにシールフィン6内径側の一部にスリット9を形成してもよい。
また、より加工を容易にするために連通手段をスリット9ではなく図6のように貫通孔19にしてもよい。
また、スリット9を設けるシールフィン6は2段以上であれば何段でも良い。また、周方向のスリット9の数は4ヶ所でなくてもよく、各段におけるスリット9の数も必ずしも同一でなくても良い。
また、本実施例は、本発明をシャフトパッキン13に使用されるラビリンスシール装置に適用した例を用いて説明したが、ダイヤフラムパッキン5,チップフィン7にラビリンスシール装置を使用する場合にも同様に適用することができる。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。図7は、本発明の第2の実施例に係るラビリンスシール装置の円周方向展開図の例である。なお、第1の実施例と同等の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
前述した第1の実施例では、初段から3段目まで、回転軸方向に対して、上流側から下流側に向かって反回転方向側の円周方向に角度θだけ傾斜した直線上にスリット9を配置している。
一方、本実施例では、図7に示すように、各シールフィン6間のスリット9を結ぶ直線の傾斜角度θは一定でない。本実施例では、シールフィン間のスリット9を結ぶ直線が回転軸の軸方向に対して円周方向に傾斜して成す角度θa〜θdが下流側の直線ほど大きくなるように、スリット9a〜9dを配置している。本実施例のラビリンスシール1のように、直線上にスリット9を配置しない場合でも実施例1と同様の効果が得られる。
本発明の第3の実施例について説明する。図8は本発明の第3の実施例に係るラビリンスシール1の円周方向展開図の例である。なお、第1の実施例と同等の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施例が、先に説明した第1の実施例と異なる点は、漏れ流れ方向上流側初段のシールフィン6aに、静圧発生用部材16を設けた点である。静圧発生用部材16は、シールフィン6aの上流側壁面に、スリット9aの回転方向下流側端部に隣接して設けている。なお、ここで隣接とは、製作公差等による誤差の範囲を許容するものである。静圧発生用部材16はスリット9aの回転方向下流側端部に近ければ近いほど良いが、回転方向流れRSの大きさによって回転方向下流側方向に離すこともできる。
静圧発生用部材16を回転軸の回転方向に沿って、スリット9,静圧発生用部材16の順で設け、静圧発生用部材16を、スリット9に隣接して設けることにより、回転方向流れRSに局所的な静圧上昇部を形成することができ、この局所的な静圧上昇部により、スリットの上流側と下流側の圧力差が増加し、十分な反回転方向流れCSを形成できる。
円周方向に圧損用空隙内部を区分する整流プレートを設ける場合は、圧損空隙内全域に圧力上昇が起こり、漏れ流れLSが増加してしまうが、本発明の静圧発生用部材16は、上記整流プレートと比較して小さく、初段シールフィン6のみに設けているため、圧力上昇は局所的であり、漏れ流れLSの増加を抑えることができる。
したがって、本実施例のラビリンスシール1では、簡易な構造でシール性の低下を最低限に抑えつつ第1の実施例より効率的に反回転方向流れCSを発生させることができ、回転方向流れRSに起因する回転軸2の不安定振動をより効果的に解消することができる。
また、シールフィン6間に整流プレート等の部材を使用しないため、整流プレートの熱変形による信頼性の低下の懸念もない。
なお、本実施例の静圧発生用部材16はU字型の板部材になっているが、必ずしもU字型である必要はなく、例えば平板や凸形状の部材でも良い。
本発明の第4の実施例について説明する。図9は、本発明の第4の実施例に係るラビリンスシール1のセグメント14形態を示す概略斜視図の例である。図10は、本発明の第4の実施例に係るラビリンスシール1のセグメント14形態を示す円周方向展開図の例である。なお、第1の実施例と同等の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
本発明のラビリンスシール1は、複数のラビリンスシールセグメント14によって構成されている。また図10に示すようにラビリンスシールセグメント14間の接合部15には間隙18が生じている。
本実施例では、図10の様に回転方向流れRSに対向する角度になるよう、セグメント接合部15の角度を軸方向に対して反回転方向側に傾斜させている。したがって、セグメント接合部15の間隙18を連通手段として利用することで、実施例1と同様の効果を得ることができる。
このようなスリット9の構成は、通常のラビリンスシール1のセグメント14の形状を変えるだけで、他の加工工程を必要としないため、加工が容易である。このため簡易な構造で反回転方向流れCSを確保して回転軸2の不安定振動を効果的に解消することができる。
本発明の第5の実施例について説明する。図11は、第5の実施例によるラビリンスシール1におけるシールフィン6の構成とその展開図の例である。なお、第1の実施例と同等の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施例が、先に説明した第1の実施例と異なる点として、スリット9は、シールフィン6に、軸方向に対して上流側から下流側に向かって反回転方向側へ角度θsだけ傾けさせて形成されている。
このため、スリットの配置角度だけで反回転方向流れCSを発生させるよりも確実に反回転方向流れCSを発生させることができ、回転方向流れRSに起因する回転軸2の不安定振動をより効果的に解消することができる。
以上のような第5の実施例について、スリット9の形状における様々な形態が可能である。例えば、本実施形態ではスリット9を図11の様に、スリット9の傾斜を角度θsだけ直線的につけるものとしていたが、図12の様にスリット9の傾斜にカーブをつけてもよい。
本実施例によっても、構造が簡単であり、切削加工のみで形成できるため、加工が容易である。
また、シールフィン6間に整流プレート等の部材を使用しないため、整流プレートの熱変形による信頼性の低下の懸念もない。
また、シールフィン6間に整流プレート等の部材を使用しないため、整流プレートに起因する静圧発生による漏れ流れの増加も発生しない。よって、シール性の低下を招くこともない。
このため、ラビリンスシール1は、簡易な構造で熱に対する構造信頼性,シール性を確保しつつ、反回転方向流れCSを生成して回転軸2の不安定振動を効果的に解消することができる。
なお、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した各実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 ラビリンスシール
2 回転軸
3 ロータケーシング
4 ノズルダイヤフラム内輪
5 ダイヤフラムパッキン
6 シールフィン
7 チップフィン
8 ノズルダイヤフラム外輪
9 スリット
10 動翼
11 ノズル
12 チャンバー
13 シャフトパッキン
14 ラビリンスシールセグメント
15 セグメント接合部
16 静圧発生用部材
17 シールリング
18 間隙
19 貫通孔
CS 反回転方向流れ
LS 漏れ流れ
RS 回転方向流れ
2 回転軸
3 ロータケーシング
4 ノズルダイヤフラム内輪
5 ダイヤフラムパッキン
6 シールフィン
7 チップフィン
8 ノズルダイヤフラム外輪
9 スリット
10 動翼
11 ノズル
12 チャンバー
13 シャフトパッキン
14 ラビリンスシールセグメント
15 セグメント接合部
16 静圧発生用部材
17 シールリング
18 間隙
19 貫通孔
CS 反回転方向流れ
LS 漏れ流れ
RS 回転方向流れ
Claims (7)
- 回転軸と該回転軸を内包する静止部との間に設けられ、
前記静止部に固定されたシールリングと、前記回転軸の外周に沿うように前記シールリングに設けられた複数のシールフィンとを有し、
前記シールリングと前記シールフィンとによって前記回転軸の外周に形成されたリング状の圧損用空隙により、前記回転軸の外周に沿って流れる漏れ流れに圧力損失を生じさせて漏れ流れを抑制するラビリンスシール装置であって、
漏れ流れ方向上流側から下流側に向かって、初段から少なくとも2段目までの各前記シールフィンに、該シールフィンの漏れ流れ方向上流側と下流側とを連通させる連通手段を設け、
前記連通手段を通過して、漏れ流れ方向最上流側の前記連通手段から下流側の前記連通手段へ貫流する漏れ流れが、前記回転軸の回転方向へ流れる前記漏れ流れに対向するように、各前記連通手段を周方向にずらして配置したことを特徴とするラビリンスシール装置。 - 請求項1記載のラビリンスシール装置であって、
各前記連通手段は、漏れ流れ方向上流側から下流側に向かって、前記回転軸の軸方向に対して反回転方向側の円周方向に傾斜した直線上に配置されていることを特徴とするラビリンスシール装置。 - 請求項1記載のラビリンスシール装置であって、
前記シールフィン間の前記連通手段を結ぶ直線が前記回転軸の軸方向に対して前記回転軸の反回転方向側の円周方向に傾斜して成す角度が、下流側の前記直線ほど大きくなるように、各前記連通手段が配置されていることを特徴とするラビリンスシール装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載のラビリンスシール装置であって、
前記シールリング、および前記シールフィンは円周方向に分割されたセグメントで構成され、
前記連通手段は、前記セグメント間の接合部に形成された間隙であることを特徴とするラビリンスシール装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載のラビリンスシール装置であって、
前記連通手段は、スリットもしくは貫通孔であることを特徴とするラビリンスシール装置。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載のラビリンスシール装置であって、
前記シールフィンは、前記回転軸の回転方向に沿って順に、前記連通手段,静圧発生用部材を備え、
前記静圧発生用部材は、前記シールフィンの漏れ流れ方向上流側壁面に、前記連通手段に隣接して設けられていることを特徴とするラビリンスシール装置。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載のラビリンスシール装置であって、
前記連通手段は、前記漏れ流れ方向上流側から下流側に向かって、前記回転軸の軸方向に対して反回転方向側の円周方向へ傾斜して前記シールフィンに形成されていることを特徴とするラビリンスシール装置。
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Publication Number | Publication Date |
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2010
- 2010-05-25 JP JP2010118885A patent/JP2011247307A/ja active Pending
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