JP5694128B2 - 蒸気タービン - Google Patents

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Description

本実施形態は、蒸気タービンに関する。
回転式流体機械の一例として蒸気タービンがある。
図8は、蒸気タービンの全体の上半分の部分立断面図である。蒸気タービン10は、回転部分と静止部分とからなる。タービンロータ11、複数のロータディスク12および複数のタービン動翼14は回転部分である。また、タービンケーシング21、複数のダイアフラム外輪23、複数のダイアフラム内輪22および複数の静翼(タービンノズル)24は静止部分である。
回転部分と静止部分との間隙には、グランドシール部33のシール、ノズルシール部31等のシール部分が設けられている。
もっとも一般的な蒸気タービンでは、タービン動翼14が、タービンロータ11すなわち回転部のロータディスク12にその回転軸を中心として多数配置され、これらのタービン動翼14はシュラウド15によって周方向に連結されている。
また静翼(タービンノズル)24が、ダイアフラム外輪23を介して、上記の流れ方向にタービン動翼14と向き合うように、タービンケーシング21の内部に配置されている。これらタービン動翼14と静翼24とを軸方向に多数並べて多数の段落を構成することにより、各段落を蒸気が通過するにつれて、段落ごとにエンタルピが降下し、このエンタルピ降下が機械的動力に変換される。ダイアフラム内輪22は複数の静翼24に支持されている。
このように各段落で圧力が降下し、そのエンタルピ差が有効に動力に変換されるためには、各段落間の蒸気の漏れが遮断されていることが望ましい。しかしながら実際には、ダイアフラム内輪22とタービンロータ11との間、またはシュラウド15とタービンケーシング21との間にはクリアランスが存在するため、この間を通って、圧力の高い側から低い側へすなわち後段の段落へと蒸気が漏れてしまうことがあり、さらには、タービンケーシング21をタービンロータ11が貫通する部分であるグランドシール部33からも、タービンケーシング21の内部から外側へと蒸気が漏れてしまうことがある。
このような漏れはタービンの効率を低下させる原因となるため、蒸気の漏れをできる限り小さくする必要がある。そこで、ダイアフラム内輪22とタービンロータ11間にはノズルシール部31が、タービン動翼14とタービンケーシング21間にはチップシール部32が、タービンロータ11とタービンケーシング21間にはグランドシール部33が配置され、上記の漏れを抑制している。これらの各シール部の構成としては、ラビリンスシールが多く使用されている。
図9は、ラビリンス構造を有するノズルシール部31の構成を示す図である。
ノズルシール部31には、シール本体からタービンロータ11側に向かって回転部表面に極めて近接した部分まで突出する環状の歯、すなわちラビリンスフィン35が備えられている。このラビリンスフィン35は、タービンロータ11を取り囲むように配置されており、このラビリンスフィン35とタービンロータ11の外周面によって、絞り部36とチャンバ部37が形成されている。蒸気はチャンバ部37で膨脹し、絞り部36で絞られ、この繰り返しによって、作動流体の漏洩を抑制している。
上述のように、ラビリンスシール方式のノズルシール部31は作動流体の漏洩を有効に抑制するが、近年のターボ式流体機械の高性能化に伴って、このノズルシール部31がタービンロータ11の自励振動の発生箇所となっていることが指摘されている。この種の自励振動は、蒸気タービンにおいては、スチームホワールとして知られており、蒸気条件の高圧化にともなって問題となってきている。
この自励振動は、ノズルシール部31に流入する流体の流れが旋回成分を持ち、その結果としてチャンバ部37内の周方向の圧力分布が不均一になることによって、タービンロータ11の振れ回り振動が助長されて発生する。
図10は、ノズルシール部31のチャンバ部37内の圧力分布および荷重を示す図であり、タービンロータ11が振れ回っているときの状態を示す。タービンロータ11の回転軸中心aと実際の振れ回り中心bとが異なっている場合におけるチャンバ部37内の圧力分布cを示している。
タービンロータ11の据付を完全に偏心のない状態で実現することは現実に困難であること、運転により振動が生じ振動成分が必ず存在すること等により、図10に示すように、タービンロータ11の回転軸の中心aと実際の回転状態での中心bとは、程度の差はあるものの異なっているのが通常である。
ここで、チャンバ部37内の圧力は周方向に分布が生ずる。タービンロータ11にかかる圧力は、タービンロータ11の中心方向に向かうベクトルであり、その合成ベクトルを図10中でFにより示している。
このベクトルFは、タービンロータ11の回転軸中心aと実際の振れ回り中心bを結ぶ方向の分力Fyと、これに垂直方向の成分Fxとに分解できる。この分力Fxと、タービンロータ11の回転軸中心aと実際の振れ回り中心bとの中心間距離dとの積は、タービンロータ11に対し、その回転方向あるいはその逆方向への回転モーメントFx・dを与える。
ここで、流体の流れに旋回成分があると、圧力のピークはタービンロータ11の振れ回り方向に対して遅れ方向に位置し、タービンロータ11は常に振れ回り方向の分力Fxで押され、タービンロータ11の振れ回りが助長され、自励振動が発生する。
ノズルシール部31において、タービンロータ11の回転軸の自励振動の原因となる不安定化力の発生を抑制する技術として、特許文献1では、ラビリンスシール部入口の固定側部分に蒸気の流れ方向をロータの回転方向と逆方向にガイドするための整流板を設ける技術が開示されている。また、特許文献2には、ラビリンスシール部中間にノズル孔を設け、ラビリンスシール部入口から蒸気を導き、回転軸の回転方向と逆方向に噴き出させる技術が開示されている。
特開昭58−222902号公報 実開昭60−56863号公報
前記の特許文献1に開示されているラビリンスシール部入口に整流板を設ける方法は、旋回流は効果的に低減できるものの、空間的な制約から、整流板を設けた分はシールフィンの枚数を減らさざるを得ない。このため、シール本来の目的である漏洩量低減効果が低下してしまうという問題があった。
また、前記の特許文献2に開示されているラビリンスシール部中間にノズル孔を設ける方法は、圧力差が小さいこと、および内側に向かって噴き出していることから、十分な効果が得られないという問題があった。
本実施形態は、このような点を考慮してなされたものであり、ノズルシール部本来の目的である流体のシール効果を損なうことなく、ノズルシール部に起因する自励振動を低減ないし抑制することができる蒸気タービンを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態は、タービンロータと、前記タービンロータの周方向を覆うタービンケーシングと、前記タービンケーシングの内側に嵌め込まれて前記タービンロータの外周を囲み、互いに軸方向に間隔をあけて配置された複数のダイアフラム外輪と、前記ダイアフラム外輪のそれぞれの内側で前記タービンロータの外周を囲んでそのタービンロータの外周に対向してノズルシール部を形成する複数のダイアフラム内輪と、前記ダイアフラム外輪とダイアフラム内輪の間で互いに周方向に間隔をあけて配列された複数のタービンノズルと、前記タービンロータから半径方向に突出して周方向に延びるように前記タービンロータと一体に形成されて前記複数のダイアフラム内輪それぞれの下流側に配置された複数のロータディスクと、前記ロータディスクそれぞれの半径方向先端部に複数が取り付けられて互いに周方向に間隔をあけて配列されたタービン動翼と、を備えた蒸気タービンにおいて、前記複数のロータディスクの少なくとも一つに当該ロータディスクの上流側の面に形成された入口部から当該ロータディスクの下流側の面に形成された出口部まで貫通するバランスホールが形成され、前記バランスホールの出口部は当該バランスホールの入口部よりも半径方向内側に位置すること、を特徴とする。
本実施形態によれば、ノズルシール部本来の目的である流体のシール効果を損なうことなく、ノズルシール部に起因する自励振動を低減ないし抑制することができる蒸気タービンを提供することができる。
本発明に係る蒸気タービンの第1の実施形態を示す部分縦断面図である。 本発明に係る蒸気タービンの第1の実施形態の構成を示した図1のII−II線矢視断面図である。 周速比と不安定化力との関係を示す図である。 本発明に係る蒸気タービンの第2の実施形態を示す部分縦断面図である。 本発明に係る蒸気タービンの第2の実施形態の構成を示した図4のV−V線矢視断面図である。 本発明に係る蒸気タービンの第3の実施形態を示す部分縦断面図である。 本発明に係る蒸気タービンの第3の実施形態の構成を示した図6のVII−VII線矢視断面図である。 蒸気タービンの全体の上半分の部分立断面図である。 ラビリンス構造を有するノズルシール部の構成を示す図である。 ノズルシール部内の圧力分布および荷重を示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係る蒸気タービンの実施形態について説明する。ここで、同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明に係る蒸気タービンの第1の実施形態を示す部分縦断面図である。
図1に示すように、蒸気タービン10は、タービンロータ11の周方向を覆うタービンケーシング21の内側に嵌め込まれた互いに軸方向に間隔をあけて配置された複数のダイアフラム外輪23を有する。ダイアフラム外輪23のそれぞれの内側には、タービンロータ11の外周を囲んでそのタービンロータ11の外周に対向して複数のダイアフラム内輪22が配置されている。
ダイアフラム外輪23とダイアフラム内輪22との間には複数のタービンノズル24が有る。このタービンノズル24は、互いに周方向に間隔をあけて配列され、ダイアフラム外輪23に支持され、ダイアフラム内輪22を支持している。
タービンロータ11には、タービンロータ11から半径方向に突出して周方向に延びるようにタービンロータ11と一体に形成された複数のロータディスク12が配置されている。各ロータディスク12は各ダイアフラム内輪22の下流側に配置されている。
各ロータディスク12の半径方向先端の翼植込み部13に複数のタービン動翼14が取り付けられ、これらのタービン動翼14は互いに周方向に間隔をあけて配列されている。各段落のタービン動翼14は、その先端をシュラウド15で相互に結合され全体の剛性を確保している。
ダイアフラム内輪22とそれに対向するタービンロータ11との間で、ノズルシール部31a、31bが構成されている。図1に示す例では、ノズルシール部31a、31bは、ラビリンスシールであり、複数のラビリンスフィン35が、タービンロータ11の軸方向に設置されている。
ロータディスク12には、ロータディスク12の上流側の入口部17と下流側の出口部18を連通させるべく、ロータディスク12を貫通するバランスホール16が形成されている。バランスホール16は、その流量が、上流側のノズルシール部31a、31bからの漏洩流量と同等となるように設計されており、漏洩流体が主流に合流するのを防ぎ、合流した場合に発生する干渉損失を低減している。隣接するノズルシール部31a、31bの漏洩流量は同等であると考えられるので、ノズルシール部31aを流れる流体は、ほぼ全量がバランスホール16を経由して次の段落に流入することになる。
図1に示すように、ロータディスク12に設けられたバランスホール16は、タービンロータ11の中心軸と同平面上に存在する。すなわち、バランスホール16の入口部17から出口部18への方向の延長線がタービンロータ11の軸に交差する位置関係でバランスホール16が設けられている。
ただし、バランスホール16の入口部17と出口部18とでは、タービンロータ11の中心軸からの距離、すなわち半径は、入口部17よりも出口部18の方が小さく、出口部18は入口部17よりも半径方向内側に位置している。
バランスホール16は回転しているロータディスク12に設けられているので、静止側から見ると、バランスホール16から流出する流体にはバランスホール16の出口部18の周速と同じ周方向の速度成分が加わる。
図2は、本実施形態の構成を示した図1のII−II線矢視断面図であり、この関係を、速度ベクトル図で示したものである。
バランスホール16の出口部18から吹き出す蒸気の速度ベクトルwの向きは軸方向であり周方向成分はゼロであるが、これを静止場から見ると出口部18での周方向の速度ベクトルuが加えられた合成速度ベクトルvとなる。
ここで、出口部18の周速をu、出口部18のタービンロータ11の中心軸から測った半径をr、タービンロータ11の回転の角速度をωとすると、u=r・ωで表されることから、出口部18までの半径rが大きいほどそこでの周方向速度uもこれに比例して大きくなる。
図3は、周速比と不安定化力との関係を示す図である。蒸気タービンに一般的に用いられているノズルシール部31a、31bを対象に、シール入口圧力5MPa、10MPa、15MPaの場合の、ノズルシール部31a、31bの入口の旋回流成分と不安定化力の関係を計算により求めた結果である。
ノズルシール部31a、31bに流入する蒸気は、通常、その速度ベクトルのタービンロータ11の回転方向の速度成分である周速度がゼロではない旋回流となっている。
ここで、周速比とは、このノズルシール部31a、31bに流入する蒸気の速度のタービンロータ11の回転方向の速度成分である周速度の、タービンロータ11の表面の周方向の速度に対する比である。
図3によれば、いずれの圧力条件の場合でも、周速比の増加により不安定化力が増加する傾向にある。また、周速比を低減させた場合、周速比が約40%のときに、不安定化力はほぼゼロとなっている。図3に示すように、タービンロータ11の表面の周方向の速度に対するノズルシール部31a、31bに流入する蒸気の周速度の比すなわち周速比を低減させることにより不安定化力Fxが小さくなり、これが軸系自励振動抑制に効果的であることがわかる。
従来、バランスホール16はノズルシール部31a、31bより20%程半径の大きい位置に設けられることが多い。従って、バランスホール16とタービンロータ11の表面の半径の比は120%程度となり、通常は、ノズルシール部31a、31bの入口における蒸気の周方向速度成分は周速比120%程度となる。
一方、図1に示すように、本実施形態においては、ロータディスク12のバランスホール16の出口部18の位置は、バランスホール16の入口部17よりも半径方向内側に位置している。
合成された蒸気流の速度ベクトルvの周方向成分vの大きさはuと等しい。ここでuは、出口部18のタービンロータ11の中心からの距離rに比例するため、バランスホール16の出口部18の位置をバランスホール16の入口部17よりも半径方向内側にしている分、小さくなることから、周方向成分vを低減する効果がある。
以上のように、本実施形態によれば、ノズルシール部31a、31b本来の目的である流体のシール効果を損わずタービン内部効率を低下させることなく、ノズルシール部31a、31bに起因する自励振動を低減することができる。
〔第2の実施形態〕
図4は、本発明に係る蒸気タービンの第2の実施形態を示す部分縦断面図である。
図4で図示しているのは、タービンロータ11の軸を含む平面である。この平面から見て、ロータディスク12に設けられたバランスホール16は入口部17からタービンロータ11からの半径の小さい方向に傾斜しており、タービンロータ11からの半径は、入口部17よりも図示していない出口部18の方が小さい。その意味では、第1の実施形態と同様である。
しかしながら、第1の実施形態においては、バランスホール16がタービンロータ11の中心軸と同平面上に存在するように設けられているのに対し、本実施形態におけるバランスホール16は、タービンロータ11の中心軸と同一の平面状にはない位置関係である。具体的には、入口部17は、図4紙面より奥に、出口部18(図4では見えない)は図4紙面より手前に位置している。
図5は、本実施形態の構成を示した図4のV−V線矢視断面図である。なお、図5においてIV−IV線で表示された部分の矢視が、図4のバランスホール16および入口部17の部分である。
第1の実施形態においては、バランスホール16はタービンロータ11の軸と同一平面上にあったため、図1のII−II線矢視の断面図である図2に示されるように、ロータディスク12の回転方向yと直角方向の面に設けられている。
一方、本実施形態においては、バランスホール16は、入口部17より出口部18が回転方向yについて、後ろ方向に設けられている。
以上のように、本実施形態においては、第1の実施形態と異なり、バランスホール16は、入口部17から出口部18に伸ばした線の延長線がタービンロータ11の軸と交差しない位置関係となる。
このように構成された本実施形態においては、バランスホール16の出口部18における蒸気流の吹き出しは、下流側すなわち低圧側のノズルシール部31(図5では見えない)に向かって、かつ、図示していないタービンロータ11の軸と同一平面状の方向ではなく、タービンロータ11の回転方向yについて逆(−y)の方向に傾斜した方向となっている。
この結果、バランスホール16からの吹き出し速度ベクトルwは、タービンロータ11の回転方向yと逆方向の成分wを有することになり、この結果、合成された蒸気流の速度ベクトルvの周方向成分vの大きさは、u=r・ωからwの大きさの分低減し、周速比が低減する。
この結果、軸系自励振動は低減される。さらに、この値が40%程度以下になれば、軸系自励振動は抑制される。
以上のように、本実施形態によれば、ノズルシール部31a、31b本来の目的である流体のシール効果を損なうことなく、ノズルシール部31a、31bに起因する自励振動を低減ないし抑制することができる。
〔第3の実施形態〕
図6は、本発明に係る蒸気タービンの第3の実施形態を示す部分縦断面図である。
図6に示すように、本実施形態においては、バランスホール16の出口部18の位置に、ロータディスク12に取り付けた整流板41を有している。
図7は、本実施形態の構成を示した図6のVII−VII線矢視断面図である。
整流板41は、バランスホール16の出口部18の蒸気の吹き出し方向が下流側に向かってタービンロータ11の回転方向と逆方向になるように取り付けられている。
この結果、第2の実施形態と同様に、バランスホール16からの吹き出し速度ベクトルwは、タービンロータ11の回転方向yと逆方向(−y方向)の成分wを有することになり、この結果、合成された蒸気流の速度ベクトルvの周方向成分vの大きさはuからwの大きさを減じた値に低減するため、前記の周速比を低減することができる。この値が40%程度以下になれば、軸系自励振動は抑制される。
以上のように、本実施形態によれば、ノズルシール部31a、31b本来の目的である流体のシール効果を損なうことなく、ノズルシール部31a、31bに起因する軸系自励振動を低減ないし抑制することができる。
〔その他の実施形態〕
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。
また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。たとえば、第2の実施形態の特徴を有するバランスホール16の出口部18に、第3の実施形態の特徴である整流板41を設置することでもよい。
これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
たとえば、図3は、代表的な蒸気タービンについての試算の結果として周速比約40%が安定か不安定化の境界を与えるものである。従って、対象とする蒸気タービンについて評価することにより求めた周速比に基づき、バランスホール16の傾き等を決めることにより、前記の実施形態と同様の効果が得られるものである。
これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10・・・蒸気タービン
11・・・タービンロータ
12・・・ロータディスク
13・・・翼植込み部
14・・・タービン動翼
15・・・シュラウド
16・・・バランスホール
17・・・入口部
18・・・出口部
21・・・タービンケーシング
22・・・ダイアフラム内輪
23・・・ダイアフラム外輪
24・・・静翼(タービンノズル)
31、31a、31b・・・ノズルシール部
32・・・チップシール部
33・・・グランドシール部
35・・・ラビリンスフィン
36・・・絞り部
37・・・チャンバ部
41・・・整流板
a・・・回転軸中心
b・・・振れ回り中心
c・・・圧力分布
d・・・中心間距離

Claims (4)

  1. タービンロータと、
    前記タービンロータの周方向を覆うタービンケーシングと、
    前記タービンケーシングの内側に嵌め込まれて前記タービンロータの外周を囲み、互いに軸方向に間隔をあけて配置された複数のダイアフラム外輪と、
    前記ダイアフラム外輪のそれぞれの内側で前記タービンロータの外周を囲んでそのタービンロータの外周に対向してノズルシール部を形成する複数のダイアフラム内輪と、
    前記ダイアフラム外輪とダイアフラム内輪の間で互いに周方向に間隔をあけて配列された複数のタービンノズルと、
    前記タービンロータから半径方向に突出して周方向に延びるように前記タービンロータと一体に形成されて前記複数のダイアフラム内輪それぞれの下流側に配置された複数のロータディスクと、
    前記ロータディスクそれぞれの半径方向先端部に複数が取り付けられて互いに周方向に間隔をあけて配列されたタービン動翼と、
    を備えた蒸気タービンにおいて、
    前記複数のロータディスクの少なくとも一つに当該ロータディスクの上流側の面に形成された入口部から当該ロータディスクの下流側の面に形成された出口部まで貫通するバランスホールが形成され、前記バランスホールの出口部は当該バランスホールの入口部よりも半径方向内側に位置すること、
    を特徴とする蒸気タービン。
  2. 前記ノズルシール部は、前記ダイアフラム内輪の内周に沿って、半径方向に前記タービンロータ側に突出し、円周方向に広がった前記タービンロータの軸方向に互いに間隔をあけて配列された複数のラビリンスフィンを有することを特徴とする請求項1に記載の蒸気タービン。
  3. 前記バランスホールは、前記出口部において、下流側に向かって前記タービンロータの回転方向と逆方向に傾斜していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気タービン。
  4. 前記バランスホールの出口部に、前記ロータディスクに取り付けられた整流板をさらに有し、
    前記整流板は、前記バランスホールの出口部において、下流側に向かって前記タービンロータの回転方向と逆方向に傾斜していることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の蒸気タービン。
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