JP2008184974A - 流体機械のシール装置および蒸気タービン - Google Patents

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Toshio Hirano
俊夫 平野
Hitoshi Sakakida
均 榊田
Kazutaka Ikeda
一隆 池田
Yasushi Oishi
安志 大石
Koji Yoshimura
光司 吉村
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Abstract

【課題】ラビリンスシール本来の意図する流体のシール効果を損なうことなく、ラビリンスシールに起因する自励振動を抑制する流体機械のシール装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る流体機械のシール装置は、タービン動翼21の先端に臨むダイアフラム外輪24にラビリンスシール35を設け、このラビリンスシール35の入口側に臨み、前記ダイアフラム外輪24に嵌装する外側カバーブロック28に主流蒸気から漏出した蒸気の旋回流成分を整流するための整流部としての案内羽根27を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発電用の蒸気タービン、ガスタービン等の流体機械において、内部流体の機外への漏出防止用として用いるラビリンスシールから誘起する旋回流によって発生する自励振動を効果的に抑制する流体機械のシール装置に関する。
例えば、発電用の蒸気タービン、ガスタービン等の大形の流体機械では、長年の使用に伴う老朽化に基づく信頼性向上の見直し、強化策が検討されており、その一つにラビリンスシールから誘起する旋回流によって発生する自励振動がある。
この自励振動は、軸受のオイルホイップやオイルホワールによって発生するほかに、ラビリンスシールに流れる流体の旋回流によっても発生していることが最近の研究成果からわかってきており、その対策が試行錯誤として行われている。
図17は、ラビリンスシールを備える蒸気タービンを例示とする流体機械の概念図である。
蒸気タービンは、タービンケーシング6の中央部分にタービン軸(タービンロータ)1を主体とする回転部2を収容配置し、この回転部2にタービン段落3を設けている。
タービン段落3は、タービンノズル4とタービン動翼5を組み合わせて構成し、回転部2の軸方向に向って配置する軸流タイプになっている。
タービン動翼5は、回転部2の周方向に沿って環状列に植設され、この先端にシュラウド7を設け、隣接する他のタービン動翼を綴り、制振効果を高めている。
また、タービンノズル4は、回転部2の周方向に沿って環状列に配置され、外周側および内周側を、ダイアフラム外輪8とダイアフラム内輪9とで挟設し、静止部10を構成している。
このような構成を備える蒸気タービンは、各タービン段落3毎に蒸気の熱量であるエンタルピを降下させ、この降下分を動力(回転トルク)に変換している。
もっとも、各タービン段落3毎で蒸気の圧力、温度を降下させ、圧力、温度の降下に基づくエンタルピ差が有効に動力に変換させるには、各タービン段落3間での蒸気漏れが充分にしゃ断させていることが必要とされる。
しかし、実際にはダイアフラム外輪8およびダイアフラム内輪9と回転部2との間、あるいはシュラウド7とタービンケーシング6との間を通って圧力の低い側に蒸気が漏出し、さらに、回転部2がタービンケーシング6を貫通するグランド部11a,11bからも圧力の低い側に向って蒸気の漏出がある。
蒸気の漏出は、動力の発生に寄与しないためにタービン効率を低下させる要因になっている。このため、蒸気タービンは、図18に示すように回転部2と静止部10との間にラビリンスシール12を設け、蒸気の機外への漏出を防止している。
ラビリンスシール12は、機外から機内に向って回転部2の表面に近接した位置まで延びる環状のラビリンスフィン(歯)13を備えている。このラビリンスフィン13によって回転部2との間に絞り部14およびチャンバ15が形成されている。
そして、機内の蒸気は、チャンバ15で膨張し、絞り部14で絞られ、この繰り返しによって蒸気の機外への漏出を防止している。
なお、ラビリンスシール12を流れる蒸気の旋回流が回転部2に不安定化をもたらすことを抑制する技術には、例えば特許文献1〜3等数多くの発明が開示されている。
米国特許第4370094号明細書 特開昭58−222902号公報 実開昭60−56863号公報
静止部10と回転部2との間に設けたラビリンスシール12は、上述の構成を備え、機内蒸気に膨張、絞りを繰り返し行わせているので、蒸気の機外への漏出を効果的に抑制している。
しかし、最近の蒸気タービンは、蒸気の機外への漏出防止をより一層向上させている反面、蒸気の旋回流が回転部2の自励振動になっていることが指摘されている。
自励振動は、今迄、軸受のスチームホワール等から発生するものであるとしか知られていなかったが、蒸気の持つ状態量、つまり圧力、温度がより一層高圧化、高温化してくると、顕著に現われるようになってきている。
この自励振動の発生を子細に観察し、考察してみると、ラビリンスシール12には、流れる蒸気に旋回成分があり、この旋回成分がチャンバ5内の周方向の圧力分布を不均一にさせ、回転部2の振れ廻り振動を助長するものと考えられている。
図19は、回転部2が振れ廻るとき、つまり回転部2の回転軸中心16aと実際の振れ廻り中心16bとが異なるとき、ラビリンスシール12に設けたチャンバ15内の圧力分布17を示している。
ここで、蒸気の流れに旋回成分があると、圧力のピーク値は、回転部2の振れ廻り方向に対し、遅れ方向に位置している。この不均一に分布する圧力が回転部2に作用する力は、回転部2の振れ廻り方向の力Fxと、この振れ廻り方向の力Fxと直交する方向の力Fyとに分解することができる。
回転部2の振れ廻り方向に対し、遅れ方向に圧力のピーク値が発生すると、回転部2は、常に振れ廻り方向に力Fxで押圧される。
このため、回転部2の振れ廻りが助長され、自励振動が発生すると考えられている。
ラビリンスシールを流れる蒸気の旋回流成分が不安定化力に大きな影響を与えており、旋回流の増加によって不安定化力も増加し、自励振動が発生し易くなることは、経験則やモデル試験によっても知見されている。
近時の計算機および流体解析プログラムの著しい発展に伴い、実機の蒸気条件における旋回流と不安定化力(Fx)の関係は、図20に示すように、定量的に把握できるようになった。
図20は、計算で求めたラビリンスシール12の機内口における旋回流成分と不安定化力(Fx)とを表わした不安定化力線図である。
この線図から旋回流が増加すると、不安定化力を増加することがわかった。具体的には、回転部2の周速比が120%のとき、不安定化力は、50%時の5倍以上になることがわかった。
蒸気タービンにおいては、タービンノズル4の出口側での旋回流成分が回転部2の周速の120%〜150%と非常に大きい。このため、タービンノズル4からタービン動翼5の先端部に設けられたラビリンスシール12に流れる蒸気の旋回流成分や不安定化力も大きい。
この旋回流成分や不安定化力は、ダイアフラム内輪9に設けたラビリンスシールやグランド部11a,11bに設けたラビリンスシールに発生するものよりも大きい。
したがって、タービン動翼5の先端部に設けたラビリンスシールで発生する大きな旋回流成分を低減させることが自励振動を抑制することにつながる。
蒸気の旋回流成分を低減させる手段には、上述特許文献2および特許文献3に見られるように、ラビリンスシールのチャンバを高圧側に連通させる穴を設け、この穴を回転方向と逆方向側に設け、旋回流と逆方向に蒸気を噴出させるものや、上述特許文献1にも見られるように、ラビリンスシールの入口に案内羽根を設けたものがある。
前者は、ラビリンスシールの高圧側とチャンバ内の圧力差が小さく、蒸気の流速が高くないため、旋回流が少ないものの、蒸気の漏出が多く、シール性を損なう不具合がある。
また、後者は、タービン動翼の先端に設けたラビリンスシールの入口付近の蒸気流れが複雑になっており、旋回流をより一層効果的に低減させる案内羽根の設置位置を手さぐりの状態で見つけ出さなければならず、設計、製造上、隘路の一つになっている。
本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、ラビリンスシール本来のシール効果を損なうことなく、流体の旋回流に起因する自励振動をより一層抑制する流体機械のシール装置および蒸気タービンを提供することを目的とする。
本発明に係る流体機械のシール装置は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、ダイアフラム外輪およびダイアフラム内輪間でノズル翼を挟設してなるタービンノズルと、前記ノズル翼の下流側に隣接して設けられたタービン動翼と、前記タービン動翼外周および前記ダイアフラム外輪間の隙間に形成したラビリンスシールとを備えた流体機械のシール装置において、前記ダイアフラム外輪の前記ラビリンスシールの入口に臨む位置に、主流蒸気から漏出した蒸気の旋回流成分を整流するための整流部を設けたものである。
本発明に係る流体機械のシール装置は、上記の目的を達成するために、請求項11に記載したように、ノズル翼の両端を挟設する外側カバーブロックおよび内側カバーブロックと、前記外側カバーブロックを嵌装させるダイアフラム外輪と、前記内側カバーブロックを嵌装させるダイアフラム内輪と、前記ノズル翼の下流側に向って隣接するタービン動翼の先端に臨み、前記ダイアフラム外輪に設けたラビリンスシールとを備える流体機械のシール装置において、前記ラビリンスシールの入口側に臨む前記外側カバーブロックに長短奥行寸法の異なる突出し片を設けたものである。
本発明に係る流体機械のシール装置は、上記の目的を達成するために、請求項13に記載したように、ノズル翼を外側カバーブロックおよび内側カバーブロック間に挟んで組立てるタービンノズルと、このタービンノズルの下流側に隣接して設けられたタービン動翼と、前記ノズル翼および前記外側カバーブロックを覆設するダイアフラム外輪に形成したラビリンスシールとを備えた流体機械のシール装置において、前記ダイアフラム外輪の前記ラビリンスシールの入口に臨む位置に、主流蒸気から漏出した蒸気の旋回流成分を整流するための整流部を設けたものである。
本発明に係る流体機械のシール装置は、タービンノズルとタービン動翼とのすき間から漏出する漏出蒸気の旋回流成分を消滅させる整流部をタービン動翼と対峙するラビリンスシールの入口側に臨む位置に設けたもので、漏出蒸気の流れを安定流にさせることができ、ラビリンスシールに誘起する自励振動を確実に抑制することができる。
以下、本発明に係る流体機械のシール装置を組み込んだ、例示としての蒸気タービンの実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
図1は、本発明に係る流体機械のシール装置を組み込んだ、例示としての蒸気タービンの第1実施形態を示す部分概念図である。
本実施形態に係る蒸気タービンは、蒸気の流れに沿い、上流側から下流側に向って順に配置するタービンノズル20とタービン動翼21とを備え、これらタービンノズル20とタービン動翼21とを組とするタービン段落22を構成している。
タービン段落22は、軸方向に向って複数段に設ける軸流タイプになっている。
タービンノズル20は、ノズル翼(ノズル板)23の両端をダイアフラム外輪24とダイアフラム内輪25とで挟設させる一方、ダイアフラム外輪24をタービンケーシング(図示せず)に係合させる静止部26として構成している。
また、ダイアフラム外輪24は、タービン動翼21に臨む側に外側カバーブロック28と主流蒸気から漏出した蒸気の旋回流成分を整流するための整流部としての案内羽根27を設けている。
この案内羽根27は、図2に示すように、ノズル翼23の上端を固定支持するダイアフラム外輪24に嵌装する外側カバーブロック28に設けられ、ノズル翼23の背側に沿って配置されている。
なお、本実施形態に係るタービンノズル20は、図3に示すように、組立てタイプであり、ノズル翼23の両端を外側カバーブロック28と内側カバーブロック29とで固定支持させるとともに、外側カバーブロック28および内側カバーブロック29のそれぞれをダイアフラム外輪24およびダイアフラム内輪25のそれぞれに設けた挿通溝30a,30bに順次挿通させ、最後に、ボルト31a,31bで固定している。
したがって、この組立てタイプのタービンノズルの場合、外側カバーブロック28はダイアフラム外輪の一部を構成し、また、内側カバーブロック29はダイアフラム内輪の一部を構成する。
一方、タービンノズル20の下流側に対峙するタービン動翼21は、図1に示すように、上端を凹陥状のシュラウド32で固定支持させ、下端をタービン軸33に植設し、タービンノズル20からの蒸気の流れを転向させて、次のタービン段落に案内する回転部34として構成している。
また、凹陥状のシュラウド32に対峙し、ノズル翼23から延びるダイアフラム外輪24に嵌装する外側カバーブロック28には、全長を長短変化させたラビリンスフィン(歯)35が軸方向に沿って植設され、絞り部36とチャンバ37を形成している。
このような構成を備える蒸気タービンにおいて、タービンノズル20のノズル翼23からタービン動翼21に向う蒸気の流れに伴って発生する漏出流の渦は、図4に示すようにして抑制される。
すなわち、ダイアフラム外輪24に嵌装する外側カバーブロック28で固定支持させたタービンノズル20のノズル翼23から凹陥状のシュラウド32で固定支持させたタービン動翼21に向って蒸気(主流)STが流れるとき、すき間38に漏出蒸気LSTが流れる。
この漏出蒸気LSTは、すき間38を流れるとき、旋回流成分に基づく剥離渦39を伴って流れ、やがてダイアフラム外輪24に植設するラビリンスフィン35に剥離渦39を間断なく衝突させ、自励振動を誘起する。
本実施形態は、剥離渦39が間断なくラビリンスフィン35に衝突していることに着目したもので、シュラウド32に対峙する側のダイアフラム外輪24における外側カバーブロック28の軸方向に沿って案内羽根27を設け、この案内羽根27によって漏出蒸気LSTの旋回流成分を消滅させて整流にし、ラビリンスフィン35に案内する。
このように、本実施形態は、シュラウド32に対峙する側のダイアフラム外輪24に嵌装する外側カバーブロック28に主流蒸気から漏出した蒸気の旋回流成分を整流するための整流部としての案内羽根27を設け、すき間38から漏出する漏出蒸気LSTの旋回流成分を消滅させてラビリンスフィン35に案内するので、漏出蒸気LSTによる自励振動を確実に防止することができる。
なお、本実施形態は、シュラウド32に対峙するダイアフラム外輪24の外側カバーブロック28に上述整流部としての案内羽根27を設けているが、この案内羽根27を、図5に示すように、タービン軸33の中心を通るラジアル線Rに対し、タービン軸の回転方向と逆方向に向って角度θの傾斜角にして設置してもよい。
図6は、本発明に係る流体機械のシール装置を組み込んだ、例示としての蒸気タービンの第2実施形態を示す部分概念図である。
なお、第1実施形態の構成要素と同一構成要素には同一符号を付す。
本実施形態に係る蒸気タービンは、タービンノズル20のノズル翼23を固定支持し、ダイアフラム外輪24に嵌装する外側カバーブロック28の端縁の軸方向に沿って主流蒸気から漏出した蒸気の旋回流成分を整流するための整流部としての溝40を設けたものである。
この溝40は、図7に示すように、ダイアフラム外輪24に嵌装する外側カバーブロック28と、タービン動翼21を固定支持する凹陥状のシュラウド32とのすき間38に蒸気STが漏出するとき、この漏出蒸気LSTが直線状の上述整流部としての溝40を流れる間に旋回流成分を消滅させ、整流にする。
このように、本実施形態は、ダイアフラム外輪24に嵌装する外側カバーブロック28の端縁の軸方向に沿って上述整流部としての溝40を設け、この溝40に漏出蒸気LSTが流れる際、旋回流成分を消滅させ、整流にしてラビリンスフィン35に案内するので、漏出蒸気LSTによる自励振動を確実に防止することができる。
なお、本実施形態は、外側カバーブロック28の端縁に上述整流部としての溝40を設けているが、この溝40を、図8に示すように、タービン軸33を通るラジアル線Rに対し、タービン軸の回転方向と逆方向に向って角度θの傾斜角にして設けてもよい。
また、本実施形態は、ダイアフラム外輪24に嵌装する外側カバーブロック28,28をタービン軸の周方向に沿って同一奥行寸法にして配置しているが、外側カバーブロック28,28の縁辺に図9で示すように、長短奥行寸法の異なる突出し片28a,28bを設け、これら突出し片28a,28bをタービン軸の周縁に沿って交互に配置し、長短奥行寸法の異なる外側カバーブロック28,28の突出し片28a,28bに衝突させ、漏出蒸気LSTの旋回流成分を消滅させてもよい。
図10は、本発明に係る流体機械のシール装置を組み込んだ、例示としての蒸気タービンの第3実施形態を示す部分概念図である。
なお、第1実施形態の構成要素と同一構成要素には同一符号を付す。
本実施形態に係る蒸気タービンは、タービンノズル20を溶接タイプにしたものであり、ノズル翼23の両端のそれぞれに外側当て板41および内側当て板42のそれぞれを嵌装させるとともに、外側当て板41ダイアフラム外輪24および内側当て板42とダイアフラム内輪25とのそれぞれを溶接部43a,43bで固着させている。
したがって、この溶接タイプのタービンノズルの場合、外側当て板41はダイアフラム外輪の一部を構成し、また、内側当て板42はダイアフラム内輪の一部を構成する。
ノズル翼23の上端に嵌装させた外側当て板41をダイアフラム外輪24に溶接部43aを介して固着させた溶接タイプのタービンノズル20は、図11に示すように、タービン動翼21を固定支持する凹陥状のシュラウド32に臨む側の外側当て板41の端縁に主流蒸気から漏出した蒸気の旋回流成分を整流するための整流部としてのジグザグ状の突出し部44を設けたものである。
外側当て板41の端縁に設けた上述整流部としてのジグザグ状の突出し部44は、図12に示すように、タービン軸33の周方向に沿って連続的に形成される。
このように、本実施形態は、ノズル翼23の上端に嵌装させた外側当て板41の端縁に上述整流部としてのジグザグ状の突出し部44,44を設け、この突出し部44と隣りの突出し部44との間に漏出蒸気LSTが流れる際、旋回流成分を消滅させ、整流にしてラビリンスフィン35に案内するので、漏出蒸気LSTによる自励振動を確実に防止することができる。
なお、本実施形態は、外側当て板41の端縁に上述整流部としてのジグザグ状の突出し部44,44を設けているが、これらジグザグ状の突出し部44,44の傾斜辺45,45を図13に示すように、タービン軸33の回転方向と逆方向に向って角度θの傾斜角にしてもよい。
図14は、本発明に係る流体機械のシール装置を組み込んだ、例示としての蒸気タービンの第4実施形態を示す部分概念図である。
なお、第1実施形態の構成要素と同一構成要素には同一符号を付す。
本実施形態に係る蒸気タービンは、第3実施形態と同様に、タービンノズル20を溶接タイプにしたものであり、タービン動翼21を固定支持する凹陥状のシュラウド32に臨み、ノズル翼23の上端に嵌装させた外側当て板41の端縁に主流蒸気から漏出した蒸気の旋回流成分を整流するための整流部としての切欠き部46を設けたものである。
外側当て板41の端縁に設けた上述整流部としての切欠き部46は、図15に示すように、タービン軸33の周方向に沿って連続的に形成され、長短深さ寸法を異にしている。すなわち、連続する二つの深さ寸法の長い切欠き部46a,46aと次に連続する深さ寸法の長い切欠き部46c,46cとの間には、連続する二つの深さ寸法の短い切欠き部46b,46bが交互に配置されている。
このように、本実施形態は、ノズル翼23の上端に嵌装させる外側当て板41の端縁に長短深さ寸法の異なる上述整流部としての切欠き部46a,46a,……を形成し、長短深さ寸法の異なる上述整流部としての切欠き部46a,46a2,……に漏出蒸気LSTが流れる際、旋回流成分を消滅させ、整流にしてラビリンスフィン35に案内するので、漏出蒸気LSTの旋回流による自励振動を確実に防止することができる。
なお、本実施形態は、外側当て板41の端縁に長短深さ寸法の異なる上述整流部としての切欠き部46a,46a,……を設けているが、長短深さ寸法の異なる上述整流部としての切欠き部46a,46a,46b,46b,……を図16に示すように、タービン軸33の回転方向と逆方向に向って角度θの傾斜角で形成してもよい。
本発明に係る流体機械のシール装置を組み込んだ、例示としての蒸気タービンの第1実施形態を示す部分概念図。 図1で示したタービンノズルを翼背側から見た斜視図。 図1に示したタービンノズルを組立てタイプとして適用する側面図。 図1で示したタービンノズルとタービン動翼とのすき間を流れる漏出蒸気の挙動を示す図。 本発明に係る流体機械のシール装置を組み込んだ、例示としての蒸気タービンのタービンノズルを組立てタイプとして適用する第1実施形態の第1変形例を示す斜視図。 本発明に係る流体機械のシール装置を組み込んだ、例示としての蒸気タービンのタービンノズルを組立てタイプとして適用する第2実施形態を示す斜視図。 図6で示したタービンノズルから漏出する漏出蒸気の挙動を示す図。 本発明に係る流体機械のシール装置を組み込んだ、例示としての蒸気タービンのタービンノズルを組立てタイプとして適用する第2実施形態の第1変形例を示す斜視図。 本発明に係る流体機械のシール装置を組み込んだ、例示としての蒸気タービンのタービンノズルを組立てタイプとして適用する第2実施形態の第2変形例を示す斜視図。 本発明に係る流体機械のシール装置を組み込んだ、例示としての蒸気タービンのタービンノズルを溶接タイプとして適用する第3実施形態を示す部分概念図。 図10で示したタービンノズルとタービン動翼とのすき間から漏出する漏出蒸気の挙動を示す図。 図11のA−A矢視方向から見た展開平面図。 本発明に係る流体機械のシール装置を組み込んだ、例示としての蒸気タービンのタービンノズルを溶接タイプとして適用する第3実施形態の第1変形例を示す展開平面図。 本発明に係る流体機械のシール装置を組み込んだ、例示としての蒸気タービンのタービンノズルを溶接タイプとして適用する第4実施形態を示す部分概念図。 図14のB−B矢視方向から見た展開平面図。 本発明に係る流体機械のシール装置を組み込んだ、例示としての蒸気タービンのタービンノズルを溶接タイプとして適用する第4実施形態の第1変形例を示す展開平面図。 従来の蒸気タービンの上半部分を示す縦断面図。 従来の蒸気タービンにおいて、静止部と回転部との間に設けたラビリンスシールを示す部分図。 従来の蒸気タービンにおいて、回転部廻りの圧力分布を示す図。 従来の蒸気タービンにおいて、ラビリンスシール入口部における旋回流成分と不安定力とを表わした不安定化力線図。
符号の説明
1 タービンロータ
2 回転部
3 タービン段落
4 タービンノズル
5 タービン動翼
6 タービンケーシング
7 シュラウド
8 ダイアフラム外輪
9 ダイアフラム内輪
10 静止部
11a,11b グランド部
12 ラビリンスシール
13 ラビリンスフィン
14 絞り部
15 チャンバ
16a 回転軸中心
16b 振れ廻り中心
20 タービンノズル
21 タービン動翼
22 タービン段落
23 ノズル翼
24 ダイアフラム外輪
25 ダイアフラム内輪
26 静止部
27 案内羽根
28 外側カバーブロック
28a,28b 突出し片
29 内側カバーブロック
30a,30b 挿通溝
31a,31b ボルト
32 シュラウド
33 タービン軸
34 回転部
35 ラビリンスフィン
36 絞り部
37 チャンバ
38 すき間
39 剥離渦
40 溝
41 外側当て板
42 内側当て板
43a,43b 溶接部
44 突出し部
45 傾斜辺
46,46a,46b 切欠き部
46a,46b 切欠き部
46c,46c 切欠き部

Claims (14)

  1. ダイアフラム外輪およびダイアフラム内輪間でノズル翼を挟設してなるタービンノズルと、前記ノズル翼の下流側に隣接して設けられたタービン動翼と、前記タービン動翼外周および前記ダイアフラム外輪間の隙間に形成したラビリンスシールとを備えた流体機械のシール装置において、
    前記ダイアフラム外輪の前記ラビリンスシールの入口に臨む位置に、主流蒸気から漏出した蒸気の旋回流成分を整流するための整流部を設けたことを特徴とする流体機械のシール装置。
  2. 前記ダイアフラム外輪の前記ラビリンスシールの入口に臨む位置に、主流蒸気から漏出した蒸気の旋回流成分を整流するための整流部は、案内羽根であることを特徴とする請求項1記載の流体機械のシール装置。
  3. 前記案内羽根は、タービン軸の中心を通るラジアル線に対し、タービン軸の回転方向と逆方向に向って傾斜させて取付ける構成にしたことを特徴とする請求項2記載の流体機械のシール装置。
  4. 前記ダイアフラム外輪の前記ラビリンスシールの入口に臨む位置に、主流蒸気から漏出した蒸気の旋回流成分を整流するための整流部は、溝であることを特徴とする請求項1記載の流体機械のシール装置。
  5. 前記溝は、タービン軸の中心を通るラジアル線に対し、タービン軸の回転方向と逆方向に向って傾斜させて設ける構成にしたことを特徴とする請求項4記載の流体機械のシール装置。
  6. 前記ダイアフラム外輪の前記ラビリンスシールの入口に臨む位置に、主流蒸気から漏出した蒸気の旋回流成分を整流するための整流部は、ジグザグ状の突出し部であることを特徴とする請求項1記載の流体機械のシール装置。
  7. 前記ジグザグ状の突出し部は、傾斜辺をタービン軸の回転方向と逆方向に向って形成することを特徴とする請求項6記載の流体機械のシール装置。
  8. 前記ダイアフラム外輪の前記ラビリンスシールの入口に臨む位置に、主流蒸気から漏出した蒸気の旋回流成分を整流するための整流部は、切欠り部であることを特徴とする請求項1記載の流体機械のシール装置。
  9. 前記切欠き部は、長短深さ寸法の異なるものに形成するとともに、連続する2つの深さ寸法の長いものと、連続する2つの深さ寸法の短いものとを交互に配置する構成にしたことを特徴とする請求項8記載の流体機械のシール装置。
  10. 前記切欠き部は、長短深さ寸法の異なるものに形成するとともに、長短深さ寸法の異なるものをタービン軸の回転方向と逆方向に向って傾斜させる構成にしたことを特徴とする請求項8記載の流体機械のシール装置。
  11. ノズル翼の両端を挟設する外側カバーブロックおよび内側カバーブロックと、前記外側カバーブロックを嵌装させるダイアフラム外輪と、前記内側カバーブロックを嵌装させるダイアフラム内輪と、前記ノズル翼の下流側に向って隣接するタービン動翼の先端に臨み、前記ダイアフラム外輪に設けたラビリンスシールとを備える流体機械のシール装置において、前記ラビリンスシールの入口側に臨む前記外側カバーブロックに長短奥行寸法の異なる突出し片を設けたことを特徴とする流体機械のシール装置。
  12. 前記突出し片は、タービン軸の周方向に沿って長い奥行寸法と短い奥行寸法とを交互に配置する構成にしたことを特徴とする請求項11記載の流体機械のシール装置。
  13. ノズル翼を外側カバーブロックおよび内側カバーブロック間に挟んで組立てるタービンノズルと、このタービンノズルの下流側に隣接して設けられたタービン動翼と、前記ノズル翼および前記外側カバーブロックを覆設するダイアフラム外輪に形成したラビリンスシールとを備えた流体機械のシール装置において、前記ダイアフラム外輪の前記ラビリンスシールの入口に臨む位置に、主流蒸気から漏出した蒸気の旋回流成分を整流するための整流部を設けたことを特徴とする流体機械のシール装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のシール装置を備えたことを特徴とする蒸気タービン。
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