JP2008121512A - ブラシシールおよびこれを用いたタービン - Google Patents

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Abstract

【課題】 定常的な磨耗の増加を防止するとともに乱流による影響を排除したブラシシールを提供する。
【解決手段】 先端部が下流円筒部25に接触するようにシールボックス21に取り付けられた複数のワイヤ47で形成されたブラシシールブリストル39と、ブラシシールブリストル39の年少ガスの流れ方向9に隣接して取り付けられ、ブラシシールブリストル39の運動を制限する下流側支持プレート45と、が備えられ、シールボックス21および下流円筒部25の間を流れる燃焼ガスをシールする下流側ブラシシール29であって、ブラシシールブリストル39の燃焼ガスの流れ方向9に対して下流側支持プレート45と反対側に隣接して取り付けられ、下流円筒部25に接触しても傷付けないとともにブラシシールブリストル39の接触変形を妨げない程度の弾性を有する抑制ブリストルが備えられていることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ブラシシールおよびこれを用いたタービンに関する。
ガスタービンや蒸気タービンの回転軸の軸周りには、例えば、高圧側から低圧側にガスが漏れるのを防止するシール機構が設けられている。
従来、このシール機構としては、非接触シールとしてのラビリンスシールが一般的に用いられている。
ラビリンスシールは、非接触であるため、漏洩量の削減、すなわちシール性能の向上には限界がある。このため、シール性能を向上するためにブラシシールが用いられ始めている。
ブラシシールは、複数のブリストルがリング状(ブラシシールブリストル)に形成され、このブラシシールブリストルの先端部が回転側に接触することによってシールするものである。
回転側、例えば、ガスタービンのロータは、運転に伴い遠心力と熱によって変形し、一方、静止側のハウジングも熱によって膨張するので、ブラシシールとロータとの距離が変動する。
この変動はブリストルの撓みによって吸収されているが、下流側に撓むとシール性能が低下する恐れがあるので、ブラシシールブリストルの下流側に背板を備え下流側への撓みを防止している。
したがって、ブリストルが撓むために、ブリストルの上流側に空間が備えられている。
このように、ブラシシールは接触シールであるので、回転側と接触するブリストルの先端は経年的に磨耗する。
そして、この経年的な磨耗に加えて、ブラシシールブリストルを通過する流体が乱流となった場合、これがブリストル(特に上流側で著しい)をばたつかせ、ブリストルが折損する事態が発生する。
このように、ブリストルが折損すると、その部分がロータに接触しない状態となりブラシシールのシール性能が劣化する。
ブラシシールのシール性能が劣化すると、例えば、タービンの出力が低下するという問題がある。
また、出力低下を防止するためにブラシシールの交換頻度が増加してメンテナンス費用が増加するという問題がある。
これを解消するものとして、例えば、特許文献1に示されるものが提案されている。
これは、ブラシシールブリストルの上流側にも制動板を備え、ブラシシールブリストルの撓みを制限するとともに制動板に貫通孔を設けて乱流の発生を抑制し、特に上流側のブリストルのばたつきを防止しようとするものである。
特開2001−73708号公報
しかしながら、特許文献1に示されるものは、ブラシシールブリストルが下流側の背板および上流側の制動板によってロータの近傍まで動きを強く規制されているので、ブラシシールブリストルの自由に撓める長さが短くなっている。
このため、ブラシシールブリストルの剛性が大きくなり、ロータへの接触圧力が大きくなるので、ブリストルおよびロータの定常状態での磨耗が大きくなるという問題がある。
このため、ブラシシールのシール性能の維持という面ではまだ十分とは言えない。
また、背板および制動板が剛体であるので、ロータに接触してロータを傷つける恐れがあるという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑み、定常的な磨耗の増加を防止するとともに乱流による影響を排除したブラシシールおよびこれを用いたタービンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の手段を採用する。
本発明にかかるブラシシールは、先端部が回転部に接触するように静止部に取り付けられた複数のブリストルで形成されたブリストル部と、該ブリストル部の流体の流れ方向に隣接して取り付けられ、該ブリストル部の運動を制限する制動部と、が備えられ、前記静止部および前記回転部の間を流れる前記流体をシールするブラシシールであって、前記ブリストル部の前記流体の流れ方向に対して前記制動部と反対側に隣接して取り付けられ、前記回転部に接触しても傷付けないとともに前記ブリストル部の接触変形を妨げない程度の弾性を有する抑制部が備えられていることを特徴とする。
本発明にかかるブラシシールは、静止部と回転部との間隔が変動すると、その変動をブリストル部が撓むことで吸収するようになっている。ブリストル部は、流体の流れ方向に隣接して取り付けられた制動部によって運動を制限されているので、抑制部の方向に撓むことになる。
抑制部はブリストル部の接触変形を妨げない程度の弾性を有しているので、抑制部が弾性変形してこのブリストル部の撓みを吸収することができる。
抑制部がブリストル部の撓みを吸収することができると、ブリストル部は静止部と回転部との間隔の変動に対応して接触摩擦力を増加させることがないので、定常的な磨耗の増加を防止することができる。
流体に乱流が起こり、それにより一部のブリストルがばたつこうとした場合、この一部のブリストルが抑制部に作用する力は、ブリストル部、すなわち、全部のブリストルが作用する力に比べて非常に小さいので、抑制部によって動きが抑制される。
したがって、乱流に伴う一部のブリストルの動きが防止され、ばたつくことがなくなるので、それに起因するブリストルの折損を防止することができる。
これにより、ブラシシールのシール性能の劣化が防止できるので、例えば、タービンの出力が低下を防止でき、ブラシシールの交換頻度を少なくしてメンテナンス費用を低減させることができる。
さらに、抑制部は、回転部に接触しても傷付けない程度弾性を有しているので、たとえ抑制部が回転部に接触しても回転部を傷つける恐れはない。
なお、抑制部が回転部に接触すると回転部に磨耗が発生するし、傷付く可能性もあるので、接触させないように抑制部の先端位置はブリストル部の先端よりも回転部から離隔させることが好適である。
また、上記発明では、前記抑制部は、前記ブリストル部の前記流体の流れ方向上流側に備えられていることが好適である。
このようにすると、制動部が下流側に設けられることになり、ブリストル部が下流側に撓むことを防止できるので、シール性能が低下する恐れを防止することができる。
また、上記発明にかかるブラシシールでは、前記抑制部は、先端部が前記ブリストルの先端部よりも前記回転部から離隔した複数のブリストルで形成されたブリストル束であることが好適である。
このようにすると、ブリストル束は複数のブリストルで形成されているので、各ブリストルの弾性およびブリストル間の空間を適宜に調節することによって、抑制部の軸線方向および半径方向における弾性を所定の大きさに容易に設定することができる。
本発明にかかるタービンは、請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載されたブラシシールを用いていることを特徴とする。
本発明にかかるタービンでは、定常的な磨耗の増加を防止するとともに乱流による影響を排除したブラシシールを用いているので、ブラシシールのシール性能の劣化が防止でき、タービンの出力が低下を防止できる。
また、ブラシシールの交換頻度を少なくしてメンテナンス費用を低減させることができる。
本発明では、抑制部はブリストル部の接触変形を妨げない程度の弾性を有しているので、静止部と回転部との間隔の変動に対応して接触摩擦力を増加させることがなく、定常的な磨耗の増加を防止することができる。
また、流体の乱流に起因するブリストルの動きが抑制部によって抑制されるので、乱流に起因するブリストルの折損を防止することができる。
次に、本発明の一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1は、本実施形態にかかるブラシシールを備えたガスタービン1の入口部の概略構成を部分的に示す縦断面図である。
ガスタービン1の内部には、図示しないロータ側に取り付けられた複数枚の動翼3と、ロータの周囲の静止側に設けられた複数枚の静翼5とが、ロータの軸線方向(図1の紙面左右方向)に交互に配置されており、これらを通過する燃焼ガス流路7が形成されている。隣り合う静翼5と動翼3とが段を形成し、この段がロータの軸線方向(図1の紙面左右方向)に複数段配置されている。
燃焼ガスが流れ込む上流側から数えて第1段、第2段、第3段、第4段、・・・と続く多段構造となっている。
図1では、第1段の動翼3aから第2段の動翼3bまでを示している。
なお、各図において、符号の後ろにつくサフィックス“a”,“b”は、第1段と第2段とを区別するためのものであり、aは第1段の部位や部材であることを示し、bは第2段のそれであることを示している。以後の明細書内では、第1段、第2段を区別する場合にはa,bを付記するが、特に区別しない場合にはa,bを省略して符号のみで各部位や部材を示すものとする。
ガスタービン1の内部に供給された燃焼ガスは、燃焼ガス流路7を流れ方向9に沿って流れる際に、各動翼3を回すことでロータに回転力を付与する。この回転力は、ロータに接続された、例えば、発電機(図示省略)を回して発電させる。
複数枚の動翼3は、放射状に配置され、図示しないロータの周囲に突出して円筒状に設けられたディスク(回転部)11の外周部に強固に取り付けられている。
複数枚の静翼5は、放射状に多数配置され、タービン翼環13に強固に固定されたリング状の仕切板外輪15と、リング状の仕切板内輪(静止部)17とで保持されている。
仕切板内輪17とディスク11との間には、燃焼ガスの漏れを防止するシール構造19が設けられている。
仕切板内輪17のロータ側端部には、シール構造19を構成するシールボックス21が取り付けられている。
ディスク11aの流れ方向9下流側端部には、下流側に向かい順次径が小さくなる二重円筒部、すなわち、上流円筒部23と下流円筒部25が設けられている。
シールボックス21の上流円筒部23に対向する面には、上流側ブラシシール(ブラシシール)27が、下流円筒部25に対向する面には、下流側ブラシシール(ブラシシール)29が、取り付けられている。
第2段のディスク11bの上流側端部には、下流円筒部25と略同径に構成された円筒部31が設けられている。
円筒部31とシールボックス21との間には、ラビリンスシール33が設置されている。
下流円筒部25と円筒部31との間には、シール35が装着されている。
上流側ブラシシール27および下流側ブラシシール29は、寸法が異なるが構成は略同じであるので、以下、下流側ブラシシール29について説明し、上流側ブラシシール27についての重複した説明は省略する。なお、部材名称も同じ部分は同じ名称とし、上流側ブラシシール27あるいは下流側ブラシシール29の区別はしないで説明する。
図2は、図1の下流側ブラシシール29の部分を拡大して示す縦断面図である。図3は下流側ブラシシール29の正面図である。
下流側ブラシシール29は、シールボックス21の下面に、円環状に設けられた設置空間22に取り付けられるように構成されている。
下流側ブラシシール29は円環状部品であり、図3に示されるように周方向に複数、例えば、6個のブラシシールセグメント37に分割されている。
ブラシシールセグメント37には、ブラシシールブリストル(ブリストル部)39と、抑制ブリストル(抑制部、ブリストル束)41と、上流側支持プレート43と、下流側支持プレート45(制動部)と、が備えられている。
ブラシシールブリストル39は、直径0.1〜0・2mm(本実施例では、例えば、0.13mm)で、長さ30〜40mmのワイヤ(ブリストル)47を、ワイヤ密度(ロータ軸に平行な面での断面視で)60〜100本/3mm2程度で束ねて、形成されている。
ワイヤ47は、下流側ブラシシール29の半径方向に対して所定の角度傾斜、すなわち、下流円筒部25の回転方向10に傾斜するようにされている。(図3参照)
ワイヤ47は、コバルト基耐熱合金製、例えば、ヘインズアロイ(ヘインズインターナショナル社の登録商標)No.25製である。
ブラシシールブリストル39の外周側端部は、矩形状断面の円弧部品である上流側保持体49および下流側保持体51によって挟持されている。ブラシシールブリストル39の外周側端面は、上流側保持体49および下流側保持体51にかけて溶接53によって固定されている。
抑制ブリストル41は、直径0.1〜0・2mm(本実施例では、例えば、0.13mm)で、長さ15〜18mmのワイヤ(ブリストル)55を、ワイヤ密度(ロータ軸に平行な面での断面視で)60〜100本/3mm2程度で束ねて、形成されている。
ワイヤ55は、コバルト基耐熱合金製、例えば、ヘインズアロイ(ヘインズインターナショナル社の登録商標)No.25製である。
ワイヤ55自体は弾性が小さいが、束ねることにより大きな弾性を与えることができる。このとき、抑制ブリストル41の弾性は、ワイヤ55の密度を調節することによって所定の値に調節することができる。
ワイヤ55は、下流側ブラシシール29の半径方向に対して所定の角度傾斜、すなわち、下流円筒部25の回転方向10に傾斜するようにされている。(図3参照)
抑制ブリストル41の外周側端面は、矩形状断面の円弧部品である抑制ブリストル保持体57に溶接59によって固定されている。
上流側支持プレート43は、略矩形状断面の円弧部品である。
上流側支持プレート43の上流側面には、半径方向の略中央位置に、シールボックス21の設置空間の下部に設けられた円環状の凸部63が嵌合する凹部61が形成されている。
上流側支持プレート43の下流側面の半径方向の外周近傍には、上流側保持体49を収納する上流保持溝65が形成されている。
上流保持溝65の幅、すなわち、半径方向の長さは、上流側保持体49に溶接53を加えた長さよりも少し大きくされている。
上流側支持プレート43の下流側面には、内周端部から上流保持溝65の近傍まで抑制ブリストル41を収納する抑制ブリストル保持凹部67が形成されている。
抑制ブリストル保持凹部67の半径方向略中央位置には、抑制ブリストル保持体57を収納する抑制ブリストル保持溝69が形成されている。
抑制ブリストル保持溝69の幅、すなわち、半径方向の長さは、抑制ブリストル保持体57に溶接59を加えた長さよりも少し大きくされている。
上流側支持プレート43の上流側面には、半径方向の略外周側に、半径方向に延在する回止め用溝71が設けられている。
下流側支持プレート45は、略矩形状断面の円弧部品である。
下流側支持プレート45の下流側面には、半径方向の略中央位置に、シールボックス21の設置空間22の下部に設けられた円環状の凸部73が嵌合する凹部75が形成されている。
下流側支持プレート45の上流側面の半径方向の外周近傍には、下流側保持体51を収納する下流保持溝77が形成されている。
下流保持溝77の幅、すなわち、半径方向の長さは、下流側保持体51に溶接53を加えた長さよりも少し大きくされている。
下流側支持プレート45の上流側面には、下流保持溝77から内周端部にかけてブラシシールブリストル39の軸線方向長さに見合う深さ切り欠かれ、ブラシシールブリストル39を収納できるように構成されている。
上流側支持プレート43および下流側支持プレート45は、上流保持溝65に上流側保持体49を、下流保持溝77に下流側保持体51を収納し、さらに、抑制ブリストル保持溝69に抑制ブリストル保持体57を収納した状態で、相互に突き合わされ、次いで外周部が接合され、ブラシシールセグメント37が形成される。
このブラシシールセグメント37の凹部63,73が、シールボックス21の設置空間22の凸部61,75に嵌合するように順次組み付けられる。
このとき、シールボックス21に固定され、回止め用溝71に係合する回止めボルト79が装着され、各ブラシシールセグメント37の周方向位置を規定するとともにブラシシールセグメント37の周方向への移動を制限する。

以上説明した構成を備える本実施形態にかかる上流側ブラシシール27および下流側ブラシシール29の動作について説明する。
ガスタービン1が運転を開始すると、図示しない燃焼装置から燃焼ガスが燃焼ガス流路7に供給される。
供給された燃焼ガスは、燃焼ガス流路7を流れ方向9に沿って流れる際に、静翼5において膨張させられ速度エネルギーを生み、流れの向きを変えて軸の回転方向の運動量を作る。
速度エネルギーに変換された燃焼ガスのエネルギーを動翼3が吸収して、回転する。この動翼3の回転により、ロータが回転する。この回転力は、ロータに接続された、例えば、発電機(図示省略)を回して発電させる。
このように各動翼3で順次エネルギーが吸収されるので、燃焼ガスは上流側ほど高温・高圧である。
また、燃焼ガスが燃焼ガス通路7を通過する量が多いほどエネルギー効率が向上することになる。
そのため、上流側ブラシシール27、下流側ブラシシール29およびラビリンスシール33は燃焼ガス通路7を通過せずに第1段の動翼3aから第2段の動翼3bに移動する燃焼ガスをシールしている。
ガスタービン1が運転されると、動翼3には遠心力が作用するので、外側に偏心する。また、燃焼ガスによって加熱されるので、この熱によってロータ側および静翼5側は、膨張する。
これによって、静止側のシールボックス21と回転側のディスク11との距離が変動する。これは一般には接近することとなる。
このように、シールボックス21とディスク11との距離が接近すると、ブラシシールブリストル39が下流円筒部25に押されて外周側に移動する。
ブラシシールブリストル39の外周端が、下流側保持溝77の外周面に当ると、それ以上外周側に移動できないので、ブラシシールブリストル39は撓む。
このとき、ブラシシールブリストル39の下流側は、下流側支持プレート45で強固に移動を制限されているので、ブラシシールブリストル39は上流側に撓む、すなわち、一部が上流側に移動する。これは、ブラシシールブリストル39の全体が移動するので、圧力は相当大きくなる。
このように、ブラシシールブリストル39が下流側に撓むことを防止できるので、シール性能が低下する恐れを防止することができる。
ブラシシールブリストル39は上流側に隣接して設置された抑制ブリストル41に向けて撓む、大きな圧力を作用させるが、抑制ブリストル41は、流れ方向9に沿ってワイヤ55間の隙間やワイヤ55自体の弾性を総体した一定の弾性を備えているので、この弾性によってブラシシールブリストル39の移動を吸収、すなわち、ブラシシールブリストル39を移動させることができる。
これにより、抑制ブリストル41がブラシシールブリストル39と下流円筒部25との間に作用する接触圧力を吸収することになるので、両者の間の接触摩擦力をほとんど増加させない。
したがって、接触摩擦力が増加しないので、定常的な磨耗の増加を防止することができる。
ブラシシールブリストル39と下流円筒部25との間を通る燃焼ガスに乱流が起こり、それにより一部のワイヤ47がばたつこうとした場合、この一部のワイヤ47が発生する力は、ブラシシールブリストル39全体が撓む場合に比べて非常に小さい。
したがって、抑制ブリストル41の弾性力に打ち勝ってそれを変形させるほど大きな力でないので、抑制ブリストル41を変形させることはない。すなわち、抑制ブリストル41によってこの一部のワイヤ47の動きを抑制することができる。
したがって、乱流に伴う一部のワイヤ47の動きが防止され、ばたつくことがなくなるので、それに起因するワイヤ47の折損を防止することができる。
これにより、下流側ブラシシール29および上流側ブラシシール27のシール性能の劣化が防止できるので、例えば、タービンの出力が低下を防止でき、ブラシシールの交換頻度を少なくしてメンテナンス費用を低減させることができる。
抑制ブリストル41の先端位置は、ブラシシールブリストル39の先端位置よりも下流円筒部25の表面から離隔しているので、シールボックス21と回転側のディスク11との距離が短縮されても抑制ブリストル41が下流円筒部25に接触する恐れはほとんどない。
また、たとえ抑制ブリストル41が下流円筒部25に接触したとしても、抑制ブリストル41は細く弱いワイヤ55で構成されているので、下流円筒部25の表面を磨耗あるいは傷つける恐れはほとんどない。
上流側ブラシシール27においても上述した下流側ブラシシール29と同様な動作を行う。
なお、以上説明した本実施形態における上流側ブラシシール27および下流側ブラシシール29は、これに限定解釈されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形を行ってもよい。
例えば、本実施形態では、抑制部としてワイヤ55を束ねた抑制ブリストル41を用いているが、ブラシシールブリストル39の撓みを吸収しつつ、ワイヤ47の移動は制限するような弾性を備えたものであればよく、例えば、厚さの小さいシート状のものあるいはこれを重ねたものとしてもよい。
また、本実施形態では、静翼と動翼との間のシール構造に適用しているが、本発明はこれに限らず、他の部分に適用されてもよい。
さらに、本発明はガスタービンに限らず、蒸気タービンでもその他の回転機械に適用されてもよい。
本発明の一実施形態が適用されるガスタービンの一部を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態にかかる下流側ブラシシールを示す縦断面図である。 本発明の一実施形態にかかる下流側ブラシシールを示す正面図である。
符号の説明
1 ガスタービン
9 流れ方向
11 ディスク
17 仕切板内輪
19 シール構造
21 シールボックス
23 上流円筒部
25 下流円筒部
27 上流側ブラシシール
29 下流側ブラシシール
39 ブラシシールブリストル
41 抑制ブリストル
45 下流側支持プレート

Claims (4)

  1. 先端部が回転部に接触するように静止部に取り付けられた複数のブリストルで形成されたブリストル部と、
    該ブリストル部の流体の流れ方向に隣接して取り付けられ、該ブリストル部の運動を制限する制動部と、が備えられ、前記静止部および前記回転部の間を流れる前記流体をシールするブラシシールであって、
    前記ブリストル部の前記流体の流れ方向に対して前記制動部と反対側に隣接して取り付けられ、前記回転部に接触しても傷付けないとともに前記ブリストル部の接触変形を妨げない程度の弾性を有する抑制部が備えられていることを特徴とするブラシシール。
  2. 前記抑制部は、前記ブリストル部の前記流体の流れ方向上流側に備えられていることを特徴とする請求項1に記載されたブラシシール。
  3. 前記抑制部は、先端部が前記ブリストルの先端部よりも前記回転部から離隔した複数のブリストルで形成されたブリストル束であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたブラシシール。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載されたブラシシールを用いていることを特徴とするタービン。
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